2 とうもろこし (1) 国際的なとうもろこし需給の概要 ( 詳細は右表を参照 ) < 米国農務省 (USDA) の見通し > 生産量 2017/18 年度前年度比前月比生産量は EU ウクライナで増加するものの 米国 中国 メキシコ等で減少が見込まれることから 世界全体では前年度を下回り 1,03

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1 2 とうもろこし (1) 国際的なとうもろこし需給の概要 ( 詳細は右表を参照 ) < 米国農務省 (USDA) の見通し > 生産量 2017/18 年度前年度比前月比生産量は EU ウクライナで増加するものの 米国 中国 メキシコ等で減少が見込まれることから 世界全体では前年度を下回り 1,0.9 百万トンとなる見込み なお 前月からの予測の改訂は 世界全体で上方修正され 国別には 米国で上方修正 EU で下方修正された 消費量 2017/18 年度前年度比前月比消費量は 中国 米国 EU インド ブラジル等で増加が見込まれることから 世界全体では前年度を上回り 史上最高の 1,063.6 百万トンとなる見込み なお 前月からの予測の改訂は 世界全体で上方修正され 国別には 米国で上方修正された 貿易量 2017/18 年度前年度比前月比世界全体の貿易量は 前年度より減少し 百万トンとなる見込み 国別には 輸出国では アルゼンチン ロシア等で増加し 米国で減少する見込み 輸入国では EU ベトナム エジプト メキシコ等で増加する見込み なお 前月からの予測の改訂は 世界全体で下方修正された 期末在庫量 2017/18 年度前年度比前月比世界全体の期末在庫量は 前年度より減少し 百万トンとなる見込み 国別には 中国 米国 メキシコ イラン等で取り崩される見込み 期末在庫率は 18.9% と 前年度より低下する見込み なお 前月からの予測の改訂は 世界全体で上方修正され 国別には 米国 メキシコで上方修正 EU で下方修正 中国でわずかに下方修正された イント 2% ウクライナ 3% アルセ ンチン 4% EU 6% 図 -1 世界のとうもろこしのシェア (2017/18 年度 ) その他 20% フ ラシ ル 9% 生産量 10.4 億トン 中国 21% 米国 35% ハ ラク アイ 2% ロシア 4% セルヒ ア 2% ウクライナ 13% アルセ ンチン 19% 輸出量 1.5 億トン その他 7% フ ラシ ル 22% 米国 31% 表 -1 世界のとうもろこし需給 ( 米国農務省 ) ( 見込み ) 予測値 生産量 , , 米国 中国 ブラジル EU アルゼンチン ウクライナ メキシコ 消費量 , , うち飼料用 米国 中国 EU ブラジル メキシコ インド エジプト 貿易量 ( 輸出 ) 米国 ブラジル アルゼンチン ウクライナ ロシア パラグアイ セルビア ( 輸入 ) 日本 メキシコ EU 韓国 エジプト ベトナム イラン 期末在庫量 中国 米国 ブラジル EU イラン メキシコ 期末在庫率 22.0% 21.6% 18.9% 資料 :USDA World Agricultural Supply and Demand Estimates Grain:World Markets and Trade (12 July 2017)

2 (2) とうもろこしの主要生産 輸出国等の需給状況 ア米国 生産量は 大豆への転換により収穫面積が減少し 単収も低下することから 前年度より減少し 2.1 百万トンとなる見込み 消費量は 飼料用需要及びエタノール用等需要が増加すること等から 前年度より増加し 百万トンとなる見込み 輸出量は 前年度より減少し 47.6 百万トンとなる見込み 期末在庫量は 前年度より減少し 期末在庫率も 16.2% に低下する見込み なお 前月からの予測の改訂は 2016/17 年度の期末在庫量で上方修正 消費量で下方修正 2017/18 年度の生産量 消費量で上方修正された 結果として 期末在庫量が上方修正された 米国のとうもろこし産地の大部分において 例年 播種は 4 月中旬から 5 月下旬にかけて 収穫は 9 月中旬から 11 月中旬にかけて行われる 2017/18 年度の播種作業は テキサス州で温暖な天候に恵まれ 例年になく早い 2017 年 2 月上旬から開始された 中西部では 4 月上旬より開始されたが 4 月下旬に低温と降雨 / 降雪に見舞われ作業に遅れが生じた インディアナ州南部やイリノイ州の一部地域では 洪水の発生により再播種の必要が生じた 地域によりばらつきはあるものの 5 月以降は概ね作業に適した天候となり 播種作業は順調に進展 6 月上旬までにほぼ終了した コーンベルト西部では 6 月以降の断続的に続く高温乾燥型の天候により 生長の遅れと作柄の悪化が懸念されている 米国農務省 (USDA) Crop Progress ( ) によれば 7 月 16 日現在 主要 18 州のとうもろこしのシルキング進捗率は 40% と 前年同期 (53%) 及び平年同期 (47%) を下回っている 作柄評価は 良 / やや良が 64% と 前週 (65%) からわずかに悪化し 前年同期 (76%) を下回っている状況 ( 図 -2 3) 図 -2 シルキング進捗率 図 -3 作柄評価 我が国の輸入先国シェア1 位 (2016 年数量ベース 74.5%) 世界の生産量シェア 1 位 (2017/18 年度 34.9%) 輸出量シェア 1 位 (2017/18 年度 31.2%) 表 -2 米国のとうもろこし需給 ( 市場年度 :9 月 ~ 翌年 8 月 ) ( 見込み ) 予測値 生産量 消費量 うち飼料用 エタノール用等 輸出量 輸入量 期末在庫量 期末在庫率 12.7% 16.3% 16.2% 収穫面積 ( 百万 ha) 単収 (t/ha) 写真 -1 カンザス州 (2017 年 7 月 2 日撮影 ) - シルキング期を迎えたとうもろこし - 資料 :USDA Crop Progress ( ) をもとに農林水産省で作成 写真提供 :Jay Lundeen 氏

3 米国のバイオエタノール 米国におけるとうもろこしのエタノール向け需要は 米国環境保護局 (EPA) が定めた再生可能燃料基準 (RFS) による使用義務量の段階的な増加等の要因で とうもろこし需要の約 4 割を占めるまで増加してきたが 近年は ガソリン需要の伸びの鈍化や ブレンドの壁 ( 現在 米国ではエタノール 10% 混合ガソリンが市場の大勢を占めており この混合率が上がらない限りエタノール需要は頭打ちとなる ) 問題等により 需要が伸び悩んでいた 2017 年 4 月 19 日 米国再生可能燃料協会 (RFA) は 2016 年のガソリンのエタノール混合比率が 10.04% となり 初めて 10% を突破したと発表した RFA は 石油業界のブレンド ウォール論が破綻した として 混合比率がさらに高まることに期待を示した 米国農務省 (USDA) Feed Outlook によれば 2017/18 年度のエタノール用需要は 前年度を 1.3 百万トン上回り 百万トンとなる見込み これは 米国内のガソリン需要の増加 ブラジル インド フィリピン等への堅調な輸出の継続 ソルガムを原料としたエタノール生産の減少を背景とする ( 図 -4) エタノールの生産量は 2012 年 6 月以降 とうもろこしの価格高騰を受け 1 日当たり 90 万バレル超だった生産量が 80 万バレル前後まで減少した 2013 年 4 月以降 とうもろこしの価格下落に伴い生産量は徐々に増加し 現在は概ね 100 万バレル前後の水準で推移している ( 図 -5) 2017 年 7 月 5 日 EPA は 2018 年の RFS の使用義務量を 2017 年 (192.8 億ガロン ) から 億ガロンへ引き下げることを提案した そのうち とうもろこし由来のエタノール使用義務量は 億ガロンと 2017 年から据置きとなり 年々増加していたバイオディーゼルは 21.0 億ガロンに留まった一方 セルロース由来を含む次世代型バイオ燃料は 42.4 億ガロンに引き下げられた ( 表 -3) 表 -3 EPA における原料別バイオ燃料の使用義務量 ( 単位 : 億カ ロン ) 2014 年 2015 年 2016 年 2017 年 2018 年 従来型バイオ燃料バイオエタノール 2007 年エネルキ ー法 数量案 (5 月 )* 最終案 (11 月 ) n/a 次世代バイオ燃料 2007 年エネルキ ー法 数量案 (5 月 )* 最終案 (11 月 ) n/a うち セルロース由来 2007 年エネルキ ー法 数量案 (5 月 )* 最終案 (11 月 ) n/a うち バイオディーゼル 2007 年エネルキ ー法 数量案 (5 月 )* 最終案 (11 月 ) ** 合計 2007 年エネルキ ー法 数量案 (5 月 )* 最終案 (11 月 ) n/a * 2018 年数量案は 2018 年 7 月に提出 ** 2018 年最終案は 2017 年 11 月に提出 資料 : 米国環境保護局 (EPA) 資料 (2017.7) をもとに農林水産省で作成 図 -4 ( 百万 t) 米国とうもろこし需給の推移 -2017/18 年度の生産量 輸出量はともに減少 資料 :USDA PS&D (2017.7) をもとに農林水産省で作成 121 図 -5 米国におけるバイオエタノールの週間生産量 ( 日量平均 ) の推移 ( 万バレル ) エタノール向け需要飼料用需要生産量 その他国内需要輸出量期末在庫率 資料 : 米国エネルギー情報局 (EIA) 資料 (2017.7) をもとに農林水産省で作成 /05 05/06 06/07 07/08 08/09 09/10 10/11 11/12 12/13 13/14 14/15 15/16 16/17 17/18 ( 年度 ) 補助金制度期限切れに伴う駆け込み生産増 (2011 年末 ) 輸出需要増によるバイオ燃料価格の上昇及び低い原料価格による生産増 (2014 年 12 月 ) とうもろこし相場高騰による生産減 (2012 年 6 月以降 ) 原料価格の下落等による生産量の回復 (2013 年 4 月 ) エタノール向け需要は増加 % 139 (%)

4 イ中国 生産量は 単収が上昇するものの 大豆への転換により収穫面積が減少することから 前年度より減少し 百万トンとなる見込み 消費量は 堅調な飼料用需要の増加等から前年度より増加し 史上最高の 百万トンとなる見込み 輸入量は 前年度と変わらず 3.0 百万トンとなる見込み 期末在庫量は 前年度より減少し 期末在庫率も 34.1% に低下する見込み なお 前月からの予測の改訂は 2016/17 年度の輸出量でわずかに上方修正 期末在庫量でわずかに下方修正された 結果として 2017/18 年度の期末在庫量がわずかに下方修正された 2017/18 年度の春とうもろこしの播種作業は 広西チワン族自治区で 2017 年 3 月中旬から 主産地の東北地区では 4 月下旬から開始された 同地区西部では 5 月以降は高温乾燥型の天候に見舞われ作業に遅れが生じたが 5 月下旬までに終了した 夏とうもろこしの播種作業は 西南地区で 4 月中旬から開始された 中国中央気象台によれば 東北地区西部では播種以来高温乾燥型の天候が続いており 作物への影響が懸念されている その他の地域では 日照時間及び降水量は平年並み 土壌水分量も適切となっており 作物は順調に生長している 中国全体の平均単収は 前年度並みか わずかに下回る見込み 7 月 8 日現在 春とうもろこしは 東北地区 内モンゴル自治区 華北地区 西北地区の大部分で節間伸長期にある 新疆ウイグル自治区北部 西南地区では開花期からシルキング期に 広西チワン族自治区では乳熟期から成熟期にある 夏とうもろこしは 華北地区 西北地区 黄淮地域 ( 黄河と淮河の間 ) の大部分で第 3 葉期から第 7 葉期に 西南地区では開花期からシルキング期にある ( 世界の生産量シェア 2 位 (2017/18 年度 20.7%)) 表 -4 中国のとうもろこし需給 ( 市場年度 :10 月 ~ 翌年 9 月 ) ( 見込み ) 予測値 ( ) はIGC 生産量 (213.2) 消費量 (232.8) うち飼料用 (154.3) 輸出量 (0.2) 輸入量 (1.0) - - 期末在庫量 (82.7) 期末在庫率 50.9% 43.7% 34.1% (35.5%) 収穫面積 ( 百万 ha) (35.20) 単収 (t/ha) (6.06) 写真 -2 黒竜江省チチハル市 (2017 年 7 月 3 日撮影 ) - 播種後 2 ヶ月経過したとうもろこし畑 - 貿易情報 その他 中国通関 ( 海関 ) 統計によれば 2017 年 6 月の輸入量は 前年同月比 472.3% 増の 38.3 万トンとなった 国別内訳は ウクライナ 28.8 万トン ( シェア 75.1%) 米国 7.3 万トン ( 同 19.0%) また 2017 年 1~6 月の累計輸入量は 前年同期比 74.7% 減の 73.5 万トンとなった 国別内訳は ウクライナ 59.7 万トン ( 同 81.2%) 米国 9.9 万トン ( 同 13.5%) 報道 ( ) によれば 中国政府は 高水準のとうもろこし在庫を解消するため 主産地の東北地区の農家に 輪作と休耕地確保を促す奨励金を 前年から78% 増となる25.6 億元 (409.6 億円 ) に引き上げた模様 奨励金の対象となる農地面積は 前年からほぼ倍増となる80 万ヘクタール このうち66.7 万ヘクタールでとうもろこしからの輪作を実施し 残りの13.3 万ヘクタールを休耕地とする計画 しかしながら この面積は 今年度のとうもろこし播種面積 (35.4 百万ヘクタール ) のわずか1.9% に過ぎないため 在庫解消にどの程度寄与するかは不明

5 ウアルゼンチン 生産量は 前年度より減少し 40.0 百万トンとなる見込み 消費量は 前年度より増加し 11.8 百万トンとなる見込み 輸出量は 前年度より増加し 28.5 百万トンとなる見込み 期末在庫量は 前年度より減少し 期末在庫率も 8.1% に低下する見込み なお 前月からの予測の改訂は 2016/17 年度の生産量 消費量 期末在庫量で上方修正 2017/18 年度の消費量で上方修正された 結果として 期末在庫量が上方修正された 生育進捗状況及び作柄等 アルゼンチンの早植えとうもろこしは 8~11 月に播種され 翌年 2~6 月に収穫される 遅植えとうもろこしは 11 月 ~ 翌年 2 月に播種され 5~ 8 月に収穫される 2016/17 年度は 2016 年 7 月下旬から早植えとうもろこしの播種作業が開始された 9 月を通じて乾燥型の天候が続き 土壌水分不足から作業に遅れが生じたが 10 月初旬の降雨により土壌水分が潤沢となり作業が進展した 同年 12 月から 2017 年 1 月にかけて コルドバ州東部 サンタフェ州南部 ブエノスアイレス州北部で降雨過多 ブエノスアイレス州南部 ラパンパ州東部では乾燥型の天候により 早植え種の生育と遅植え種の播種への影響が懸念されたが その後の天候回復により播種作業は 2 月初旬までに終了した また 早植え種の収穫作業は サンタフェ州及びエントレリオス州で 2 月初旬から コルドバ州及びブエノスアイレス州では 3 月上旬から開始された 遅植え種の収穫作業は 6 月中旬から中央部で本格的に開始された ブエノスアイレス穀物取引所週報 ( ) によれば 2017 年 7 月 20 日現在 アルゼンチン全体の収穫進捗率は 59.4% と前年同期 (52.8%) を上回るものの ブエノスアイレス州 ラパンパ州 コルドバ州の一部において 長引く土壌水分過多により 作業に遅れが生じている 一方 北部産地からコルドバ州北部中央では 好天に恵まれ作業が順調に進展している 2016/17 年度の生産量は 39.0 百万トン 単収は 8 週連続で下方修正され 8.43 トン / ヘクタールとなる見込み 米国農務省 (USDA) 農務官報告 ( ) によれば 2017/18 年度の収穫面積は 輸出税撤廃の恩恵を受けた 2016/17 年度 (4.8 百万ヘクタール ) から更に拡大する見通しとなっている 収益性は 2016/17 年度を下回ると予想されるが 依然として利益が見込める水準となる見通し 人件費を除く鋤き返しや施肥などを含めた生産コストが 2016/17 年度を若干上回るものの 農薬や肥料の値下がり分が相殺する見通し 主要港から離れた地域では 輸送費の上昇により収益性が悪化すると見込まれている 小麦との二毛作として とうもろこしの人気が高まりつつある 我が国の輸入先国シェア5 位 (2016 年数量ベース 0.2%) 世界の生産量シェア 5 位 (2017/18 年度 3.9%) 世界の輸出量シェア 3 位 (2017/18 年度 18.7%) 表 -5 アルゼンチンのとうもろこし需給 ( 市場年度 : 翌年 3 月 ~ 翌々年 2 月 ) 2017/ /17 ( 見込み ) 予測値 ( ) は IGC 前月予測からの変更 対前年度増減率 (%) 生産量 (41.8) 消費量 (17.3) うち飼料用 (13.0) 輸出量 (25.0) 輸入量 期末在庫量 (5.0) 期末在庫率 3.4% 9.3% 8.1% (11.8%) 収穫面積 ( 百万 ha) (5.60) - - 単収 (t/ha) (7.46) 写真 -3 ブエノスアイレス州 (2017 年 7 月 1 日撮影 ) - 収穫されたとうもろこしが保管されているサイロバッグ - 写真提供 :Mr. Adrian Gil

6 エブラジル 生産量は 前年度より減少し 95.0 百万トンとなる見込み 消費量は 飼料用需要増等から前年度より増加し 61.5 百万トンの見込み 輸出量は 前年度と変わらず 34.0 百万トンとなる見込み 期末在庫量は 前年度より減少し 期末在庫率も 10.0% に低下する見込み なお 前月からの予測の改訂は行われていない 夏とうもろこしは 南部 南東部を中心に大豆と競合する 8~12 月に播種され翌年 1~6 月に収穫される 冬とうもろこしは 中西部を中心に早熟種大豆の収穫後 1~3 月に播種され 5~9 月に収穫される 冬とうもろこしは 同国とうもろこし生産量の約 6 割を占め その大半が輸出仕向けである ブラジル食料供給公社 (CONAB) Acompanhamento da Safra Brasileira de Graos ( ) によれば 2016/17 年度の夏とうもろこしの播種作業は 適期の降雨に恵まれ土壌水分が適切となり 平年より早期に開始され 2016 年 12 月までに終了した その後 主産地のリオグランデ ド スル州では 一部で降雨過多に見舞われた地域もあったが 作柄に大きな影響はなく 単収は 7.5 トン / ヘクタールと前年度を 4.7% 上回り 生産量も 6.0 百万トンと前年度を 2.4% 上回る見込み ミナスジェライス州及びパラナ州でも 両州共に良好な気象条件に恵まれ 単収はそれぞれ 6.4 トン / ヘクタール 9.2 トン / ヘクタールと前年度を 4.5% 13.5% 上回り 生産量も 5.8 百万トン 4.6 百万トンと前年度を 13.5% 40.4% 上回る見込み なお 収穫作業は 6 月中旬 までにほぼ終了した 冬とうもろこしの主産地であるマトグロッソ州及びパラナ州の播種作業は 2017 年 3 月末までに終了した その後 両州共に良好な気象条件に恵まれ 作物は順調に生長した マトグロッソ州の収穫作業は 5 月から開始され 6 月末時点の収穫進捗率は約 30% となっている 同州では 5 月の降雨の影響によりとうもろこしの品質が低下しているとの報告があるが 単収は 6.0 トン / ヘクタールと前年度を 49.1% 上回り 生産量も 26.6 百万トンと前年度を 76.2% 上回る見込み パラナ州の収穫作業は始まったばかりである 同州でも 5 月の降雨及び日照不足の影響で 品質低下や容積重減少の懸念があるものの 単収は 5.7 トン / ヘクタールと前年度を 12.2% 上回り 生産量も 13.7 百万トンと前年度を 22.1% 上回る見込みとなっている 2016/17 年度 我が国の輸入先国シェア2 位 (2016 年数量ベース24.3%) 世界の生産量シェア 3 位 (2017/18 年度 9.2%) 輸出量シェア 2 位 (2017/18 年度 22.3%) 表 -6 ブラジルのとうもろこし需給 ( 市場年度 : 翌年 3 月 ~ 翌々年 2 月 ) ( 見込み ) 予測値 ( ) はIGC 生産量 (88.7) 消費量 (63.0) うち飼料用 (50.6) 輸出量 (26.0) - - 輸入量 (0.5) 期末在庫量 (11.9) 期末在庫率 9.5% 10.3% 10.0% (13.4%) 収穫面積 ( 百万 ha) (16.40) 単収 (t/ha) (5.41) 図 /17 年度のとうもろこし 大豆のクロップカレンダー 2016 年 2017 年 1 月 生産量 夏とうもろこしリオク ランテ ト スル州等播種 5.53 ( 百万 ha) 収穫 30.4 ( 百万 t) 夏冬計 冬とうもろこし播種面積夏冬計 播種 収穫 マトグロッソ州 パラナ州等 大豆播種 収穫 資料 : フ ラシ ル食料供給公社 (CONAB)2017 年 7 月報告をもとに農林水産省で作成 注 : カレンタ ーの帯の中の数量はフ ラシ ル全体の播種面積及び生産量 早熟種大豆収穫後冬とうもろこし播種

7 オ EU 生産量は 前年度より増加し 61.6 百万トンとなる見込み 消費量は 前年度より増加し 74.7 百万トンとなる見込み 輸出量は 前年度より増加し 2.3 百万トンとなる見込み 輸入量は 前年度より増加し 15.0 百万トンとなる見込み 期末在庫量は 前年度より減少し 期末在庫率も 7.3% に低下する見込み なお 前月からの予測の改訂は 生産量 輸出量で下方修正された 結果として 期末在庫量が下方修正された 2017/18 年度の播種作業は 2017 年 4 月に温暖乾燥型の天候に恵まれ平年より早く開始され 5 月半ばまでにほぼ終了した 国際穀物理事会 (IGC) Grain Market Report ( ) によれば 作物の生長を促した 5 月の降雨後 6 月は産地の大部分で乾燥型の天候に見舞われ スペイン ハンガリー ドイツ等で作柄の悪化が懸念されている 2017/18 年度の生産量は 前月から 0.8 百万トン下方修正され 60.2 百万トンとなる見込み カウクライナ 生産量は 前年度より増加し 28.5 百万トンとなる見込み 消費量は 前年度より増加し 7.9 百万トンとなる見込み 輸出量は 前年度と変わらず 20.5 百万トンとなる見込み 期末在庫量は 前年度より増加し 期末在庫率も 4.1% に上昇する見込み なお 前月からの予測の改訂は 2016/17 年度の輸出量で上方修正 消費量 期末在庫量で下方修正 2017/18 年度の消費量で下方修正された 結果として 期末在庫量が上方修正された 生育進捗状況及び作柄等 国際穀物理事会 (IGC) Grain Market Report ( ) によれば 2017/ 18 年度の播種作業は 前年度より大幅に遅れ 2017 年 4 月上旬に開始された 4 月中旬 季節外れの降雪に見舞われ作業に遅れが生じたが 6 月中旬までに終了した その後 産地の大部分で温暖な天候に恵まれ 作柄は概ね良好となっているが 中部産地では乾燥による作柄の悪化が懸念されている ウクライナ国営気象センター ( ) によれば 2017/18 年度の生産量は 25.6 百万トンと 6 月の天候不順等により前年度を 8.6% 下回る見込み ( 世界の生産量シェア 4 位 (2017/18 年度 5.9%)) 表 -7 EU のとうもろこし需給 ( 市場年度 :10 月 ~ 翌年 9 月 ) ( 見込み ) 予測値 ( ) はEU 生産量 (62.1) 消費量 (73.2) うち飼料用 (55.4) 輸出量 (2.6) 輸入量 (12.3) 期末在庫量 (13.2) 期末在庫率 8.9% 8.0% 7.3% (17.4%) 収穫面積 ( 百万 ha) (8.51) 単収 (t/ha) (7.30) EU Balance sheets for cereals, oilseeds and rice (29 June 2017) 我が国の輸入先国シェア 4 位 (2016 年数量ベース 0.3%) 世界の生産量シェア 6 位 (2017/18 年度 2.8%) 世界の輸出量シェア 4 位 (2017/18 年度 13.4%) 表 -8 ウクライナのとうもろこし需給 ( 市場年度 :10 月 ~ 翌年 9 月 ) ( 見込み ) 予測値 ( ) はIGC 生産量 (28.5) 消費量 (8.9) うち飼料用 (7.2) 輸出量 (20.0) - - 輸入量 期末在庫量 (0.5) 期末在庫率 3.7% 3.7% 4.1% (1.7%) 収穫面積 ( 百万 ha) (4.40) 単収 (t/ha) (6.48)

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