bioinfo ppt

Size: px

Start display at page:

Download "bioinfo ppt"

よしおかりこめ
4 years ago
Views:

1 IT バイオインフォマティクス第 8 回 BIO 藤博幸

2 Outline (1) 立体構造解析の背景 (2) 立体構造データベース PDB (3) 可視化ツール (4) 構造比較と構造分類 (5) 立体構造予測 (6) 立体構造を用いた分子機能解析

3 構造を比較することの意味アミノ酸配列に比べ立体構造は保存しやすいアミノ酸配列は類似していないつまり配列レベルの検索で検出できないような類似性 ( 遠い進化的関係 ) を構造比較により検出できる ( 構造データベース検索 ) また立体構造比較から配列レベルでは検出できない機能部位の同定も可能 ( 構造アラインメント )

4 配列の変異と立体構造の変異の関係 Chothia C, Lesk AM (1986) The relation between the divergence of sequence and structure in proteins. EMBO J. 5, 配列の変異と構造の変異の定量的評価 Common core の同定 (1) 主要な二次構造の主鎖の重ねあわせ (2) rmsd が 3A 以内である範囲で重ねあわせを両サイドに拡張このようなセグメントの集合を common core と呼ぶ common core は現在立体構造の多重比較から検出される共通部分構造という意味で使用されておりここでの定義とは異なる

5 図 3 タンパク質 A サイズ L タンパク質 B サイズ M 赤い部分 :common core 各サイズの合計が c 長さ L, M の構造の比較において common core のサイズが c の時 common core 中の残基の割合は c/l と c/m

6 図 4 Δ=0.40 exp(1.87h) Δ:common core 主鎖の重ねあわせの RMSD H: 配列の相違度 H が小さい時 : 表面のみの変化 H が大きい時 : 表面と内部の変化内部の変化は表面に比べ大きな構造変化をもたらす

7 RMSD rmsd (root mean square distance) = 1 n (dist(a(i), B(i)) 2 残基間対応が最初に与えられていると計算は容易

8 構造比較の原点 - 重ね合わせ (superposition) - 対応する Cα 原子間距離が最小になるように二つの鎖を重ね合わせる ( 平行移動と回転 ) McLachlan, A.D. (1972) Nature New Biol. 240,

9 重ね合わせの問題点アラインメントが与えられている時には容易に求まるアラインメントがない時には二つのタンパク質の残基の様々な組み合わせを考慮する必要があるため計算が大変後に STAMP や遺伝的アルゴリズムを用いた繰り返し計算で rmsd が最小になるアラインメントを探索する方法が開発された重ね合わせによらない残基の対応付けの方法 (= 構造アラインメント ) が開発された

10 Protein A Protein B A A V C D D D I D I I Y W L I S G I S S R N S Q P P H E E E E T G L N N C C A-CELSISR--NYD-TIPD VASQIGWDEDIHLEPIGES Protein A Protein B Structural Alignment

11 立体構造比較法の開発 (1) 残基レベルでの対応づけを行う場合 (1-1) SSAP (double dynamic programming algorithm) (1-2) DALI (1-3) Genetic Algorithm etc. (2) 二次構造レベルで対応づけを行う場合 (2-1) COSEC (2-2) グラフ理論による比較 etc.

12 構造のペアワイズアラインメントを作成 12

13 1 ファイル選択で LUNA からダウンロードした pdb2aprn.ent を選択 2 ファイル選択で LUNA からダウンロードした pdb2aprc.ent を選択クモノスカビ (Rhizopus microsporus ) の aspartic acid protease の構造 (PDB ID:2apr)N 末ドメインと C 末ドメインを手動で分割したファイル 13

14 ファイルが選択されている 3 submit をクリック 18/12/12 14

15 出力構造アラインメント上下に二次構造 18/12/12 15

16 18/12/12 16

17 1 ファイル選択で LUNA からダウンロードした pdb2aprn.ent を選択 2 PDB Identifier ボックスに 1HIH chain ボックスに A と入力 1HIH は HIV のプロテアーゼの構造 3 submit をクリック 17

18 3 submit をクリック 18/12/12 18

19 18/12/12 19

20 1 PDB Identifier ボックスに 1HIH chain ボックスに A と入力 2 PDB Identifier ボックスに 2rsp chain ボックスに A と入力 2rsp はトリレトロウイルス Rous sarcoma virus のプロテアーゼの構造 20

21 3 submit をクリック 18/12/12 21

22 18/12/12 22

23 その他の構造アラインメント構造データベース検索のサイト CE VAST VAST Search Structure Navigator-RT ASH MATRAS

立体構造の分類情報を確認する SCOP にアクセスする 1 http://scop.mrc-lmb.cam.

24 立体構造の分類情報を確認する SCOP にアクセスする 1 と入力する 2 Keyword search of SCOP entries をクリックする

25 立体構造の分類情報を確認する検索結果画面 3 ボックスに syk と入力する PDB のアクセッション番号を使っても検索可能 4 Retrieve information をクリックする

26 立体構造の分類情報を確認する検索結果画面 3 ボックスに syk と入力する PDB のアクセッション番号を使っても検索可能 4 Retrieve information をクリックする 5 SYK をクリックする

27 立体構造の分類情報を確認するデータ画面 PDB データ

28 立体構造の分類情報を確認するデータ画面 PDB データ Class Fold Fold クラス :α+β Family Family フォールド :Protein kinase-like スーパーファミリー :Protein kinase-like ファミリー :Protein kinase, catalytic subunit タンパク質 :Tyrosine-protein kinase SYK 生物種 :Human Superfamily Superfamily Superfamily Family Superfamily Family

:Protein kinase, catalytic subunit タンパク質 :Tyrosine-protein kinase

29 立体構造の分類情報を確認するデータ画面 PDB データ Class Fold Fold クラス :α+β Family Family フォールド :Protein kinase-like スーパーファミリー :Protein kinase-like ファミリー :Protein kinase, catalytic subunit タンパク質 :Tyrosine-protein kinase SYK 生物種 :Human Superfamily Superfamily Superfamily Family Superfamily Family

立体構造分類データベース CATH http://www.pdg.cnb.uam.

30 立体構造分類データベース CATH

31 Outline (1) 立体構造解析の背景 (2) 立体構造データベース PDB (3) 可視化ツール (4) 構造比較と構造分類 (5) 立体構造予測 (6) 立体構造を用いた分子機能解析

32 立体構造予測一次構造から高次構造を予測 (1) 二次構造予測 PHDsec, PSIPRED, NNPREDICT, Jpred, etc. ( ここではこれ以上ふれない ) (2) 三次構造予測

33 三次構造予測 (1)Comparative Modeling (2)Fold Recognition (3) de novo/ab initio Prediction CASP の分類

34 三次構造予測容易 (1)Comparative Modeling 配列類似性に基づいて構造既知ホモログを検出しその構造を鋳型 (template) としてアラインメントに従い構造モデルを構築 (2)Fold Recognition アミノ酸配列が既知立体構造のいずれに最も適合するかを評価し最適構造を鋳型 (template) としてアラインメントに従い構造モデルを構築 (3) de novo/ab initio Prediction 既知立体構造を鋳型とせず第一原理あるいは経験的な評価法を用いてアミノ酸配列から構造モデルを構築困難 (1) (2) では適切な鋳型構造の検出と高精度のアラインメントがモデルの精度を決定する

35 CASP Critical Assessment of techniques for protein Structure Prediction タンパク質立体構造の国際コンテスト問題 ( 実験研究者による未発表の立体構造のアミノ酸配列 ) に対し立体構造を予測し実際に決定された構造と比較して精度を競う 2 年に一度開催される

36 (1)Comparative Modeling 問い合わせ配列 ( 構造未知 ) (1) データベース検索構造既知のホモログ ( 鋳型 ) 検出配列データベース (2) 配列アラインメントアラインメント + 座標データ (3) モデル構築 (4) モデル評価モデル構造可能であればフィードバックしてよりよいモデルが得られるよう修正

37 (1) データベース検索 BLAST や PSI-BLAST などを用いる (2) アラインメント clustal W を用いるこのあたりは立体構造解析ではなく配列解析の範疇なのでここでは省略 (3) モデル構築 (3-1) MODELLER ダウンロードしてモデル構築 (3-2) SWISS-MODEL サーバにメールアドレス名前などを入力して自動構築

38 MODELLER トップページ

39 SWISS-MODELL でモデル構造を構築する

40 SWISS-MODEL トップページ Click

41 Click して出てくるパネルから選択して seqeunce(toh3).fasta をアップロード (LUNA からダウンロード ) 18/12/12 41

42 18/12/12 42

43 1 Title box に thioredoxin と入力 ( 必須ではない ) 2 アドレスを入力 ( 必須ではない ) 3 Search for Template をクリック 18/12/12 43

44 18/12/12 44

45 2 Build Model ボタンをクリック 1 鋳型構造の候補の一覧使用する鋳型をチェックボックスで選択 ( デフォルトはトップ )

46 ターゲットと鋳型のアラインメント二次構造が出ているのでおかしな点がないか確認 ( 異常があった場合の対応は後述 ) モデル構造のグラフィクス表示回転させることができる 18/12/12 46

47 Model 01 をクリックして出てくるプルダウンメニューから Model Report を選択 18/12/12 47

48 18/12/12 48

49 Model 01 をクリックして出てくるプルダウンメニューから PDB File を選択 18/12/12 49

50 PDB フォーマットのモデル構造の座標データが得られるのでブラウザの別名で保存で座標を HD に保存する 18/12/12 50

51 1 チェックボックスを 3 つチェック Build Models ボタンをクリック

52 各鋳型構造に対応する 3 つのモデル構造が出力される下向き矢印をクリックすると隠されている情報 ( アラインメントなど ) が表示される

53 Sequence ボタンの右端をクリック

54 入力データの説明とサンプル配列が表示 Continue ボタンをおすとサンプル配列が入力ボックスに入る必要なければ右上のをクリックしてウィンドウを閉じる

55 Target-Template Alignment ボタンの右端をクリック

56 アラインメントの入力が可能なことアラインメントのフォーマット (fasta あるいは clustal) 鋳型の名前のつけ方 (PDB ID+chain 番号 ) などが説明されている Continue をクリックすると sample alignment が入力される必要なければ右上の x をクリックしてウィンドウを閉じる

57 配列の関係が遠い場合特に長い INDEL がある場合アラインメントが正しく行われているかを検討する必要がある先に述べた二次構造中に gap が入っていないか active site がずれていないか等を確認もし異常があればアラインメントは mafft などで自作あるいは手動の修正などを行いそのアラインメントを入力とするまた鋳型とターゲットとのペアワイズでアラインメントするのではなく適当に遠い関係の相同配列を混ぜたマルチプルアラインメントを作成しその後ターゲットと鋳型のペアのみを取り出す形の方がより正確にアラインメントができる

58 (4) モデル評価 Verify3D PROCHECK procheck/procheck.html 説明は省略

59 (4) モデル評価 Verify3D PROCHECK procheck/procheck.html 説明は省略

60 分子モデリングの商品としては MOE, Insight II, SYBYL などが有名

61 (2) Fold Recognition Threading 法問い合わせ配列配列の類似性ではなくその配列に既知構造をとらせてみた時に最も適合する構造を選択立体構造 DB

62 プロファイル法との組み合わせなども行われている ( プロファイル法は配列比較の範疇なのでここでの説明は省略 ) Fold Recognition のためのサーバ (1) Phyre ( 昔の 3D-PSSM) (2) FUGUE2 (3) Sam-T02 (4) 3D-Jury

63 (3) de novo/ab initio Prediction 鋳型構造を用いないでアミノ酸配列から構造を予測現在の主流はフラグメントアセンブリ法 CASP における D.Baker による Rosetta の成功がきっかけサーバ ROBETTA

64 参考文献バイオインフォマティクス基礎講義岡崎康司坊農秀雄監訳メディカルサイエンスインターナショナルバイオインフォマティクスゲノム配列から機能解析へ岡崎康司坊農秀雄メディカルサイエンスインターナショナル即活用のためのバイオインフォマティクス入門美宅成樹広川貴次中山書店ポストゲノム時代のタンパク質科学高木淳一訳化学同人

生物物理 Vol. 45 No. 1 (2005) だけ正確なアラインメントが必要な方 (4) 立体構造とアミノ酸配列の関係, あるいは立体構造と機能との関係に興味がある方 2. おもなサービス 2.1 ペアワイズ3Dアラインメントこれは2つの構造をアラインメントする基本的な機能であり,MATRAS

生物物理 Vol. 45 No. 1 (2005) だけ正確なアラインメントが必要な方 (4) 立体構造とアミノ酸配列の関係, あるいは立体構造と機能との関係に興味がある方 2. おもなサービス 2.1 ペアワイズ3Dアラインメントこれは2つの構造をアラインメントする基本的な機能であり,MATRAS 生物物理 45(1),41-44(2005) 立体構造比較サーバ MATRAS の使い方 1. はじめに奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科川端猛あるタンパク質と似ている他のタンパク質を探したいとき, まず最初に試みるべきはアミノ酸配列の相同性検索であろう. しかし, 同じファミリーのタンパク質の中でも, アミノ酸配列の一致度が低くなってくると, 配列の類似性だけで議論するのには限界が出てくる.