研究年報63集1号

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1 東北大学大学院教育学研究科研究年報第 63 集 第 1 号 (2014 年 ) 児童期の友人関係に関する研究 個人の受容性に着目して 松本恵美 本研究では, 子どもの 受容性 の発達的変化について明らかにすること, また, 個人の性格特性, 個人が所属している仲間集団の排他性, 個人の他者との関わりの経験 が子どもの 受容性 とどのような関連があるのかを検討することを目的とした 小学 4 年生 176 名, 小学 6 年生 213 名を対象に分析を行った結果, 外向性が高い児童のほうが低い児童より受容性が高いこと, 外向性が高い児童であっても, 排他性の高い仲間集団に所属していると受容性が低いこと, 協調性が高い児童の方が低い児童より受容性が高いこと, 協調性が高い児童であっても, 排他性の高い仲間集団に所属していると受容性が低いこと, 多くの他者と関わった経験がある児童は, 他者との関わり経験の少ない児童より受容性が高いことが示された しかし, 学年差は示されず, 発達的変化は見られなかった キーワード : 受容性, 仲間集団, 友人関係, 児童 1. 問題と目的現在の教育現場は, いじめや不登校などを中心に児童 生徒の様々な問題を抱えている これらの問題の要因の一つとして, 対人関係におけるトラブル, とりわけ友人関係におけるトラブルが挙げられる 特に小学校高学年頃は, 友人関係が大きく変容し, 友人関係の問題が増加し始める時期である この時期から児童は, 特定の相手との相互作用が増え, 少人数で構成される明確な仲間集団を形成するようになり, 多くの時間を共有し多くの活動を共にする仲間集団が心のよりどころとして重要な意味を持つようになる よって, 仲間集団に所属できるかどうかは児童にとって大きな関心事であり, 仲間から排斥される傾向が高い子どもは, 低い子どもに比べて不安や孤独感, 憂うつ感, 攻撃性が強いことが先行研究によって明らかにされている (Gazelle&Ladd,2003; 佐藤, 1990; 前田,1995) 児童期の対人的トラブルの原因の一つとして, 自分の仲間集団以外の他者を受け入れないといった, 排他性の強さが指摘されている ( 黒川 三島 吉田,2006; 石田 小島,2009) 排他性とは, 集団や関係において, 自分の仲間であるかどうかによって相手に対する態度を変えたり, 自分の仲 教育学研究科博士課程後期 131

2 児童期の友人関係に関する研究 間と活動することに比べ, 仲間以外の児童と活動することを楽しくないと感じたりする強さ であると定義される ( 三島,2004) 仲間集団を形成すると, 特定の友人との親密度が高まる一方で, 自集団以外の他者や他集団を寄せ付けない強固な排他性を持つようになり, 他集団との差を明確にし, 自集団の基準に合わない他者や, 少しでも異質な部分が感じられる個人を排除するようになる ( 黒沢,2011) 先行研究においても, いじめのない学級に比べて, いじめのある学級の方が児童の友人関係がより親密であり, 友人ではない者同士の関係はより排他的であることが示されている ( 竹川, 1993) また, 三島 (2013) の仲間集団の排他性と学級雰囲気の関連について検討した研究においては, 排他的考えや行動が強い拡散的な雰囲気の強い学級では, 一つひとつの仲間集団の独立性が強く, 仲間集団相互の交流が乏しい状況になること示した 一方で, 排他性が低く, 誰とでも自由に話ができる開放的 親和的な雰囲気の学級においては, 自集団以外の児童とも関わりやすく, 学級全体の交流が活発であることがしめされており, 学級全体の排他性が高く, 児童一人一人の排他性が高い傾向にある学級打破仲間集団に所属できない児童や仲間集団から排斥されてしまった児童が孤立しやすいが, 排他性の低い学級では孤立する生徒や孤独を感じる児童が少ないことが示されている このように, 排他性の高さが友人関係に影響を与えていることは明らかであり, 排他性に関する研究が多くなされてきた 多くの先行研究が排他性に着目するなかで, 武 渡辺ほか (2001) は他者の仲間集団への 受け入れ に着目しており, 児童の自集団以外の他者や否定的な特徴を持った他者に対する 受け入れ と排除の判断に関する研究を行っている 排除する基準として, 否定的な特徴を 6つ取り上げ, 児童がどのような特徴に対してより寛容的であるのかを検討した 結果として, 暴力的な特徴の子どもへの受け入れが最も困難であり, 運動ができない特徴を持った子どもへの受容が容易であることを示した 排他性が高まる児童期において, 自集団の仲間であるかどうかや, 自分と異なった特徴を持っている他者であっても 受け入れ ようとする個人の 受容性 について検討することは, 友人関係におけるトラブルを解決していく上で重要であると考える しかし, 個人の 受け入れ や寛容性に関する先行研究において, 特定の特徴に対する 受け入れ 判断の基準についての研究はなされてきたが, 受容性 自体に着目し, どのような要因が児童の 受け入れ 判断を高めるのかということについての研究はなされてきていない そこで本研究では, 個人の受容性を高める要因について検討することを目的とした 受容性を高める規定要因として 個人の性格特性 個人が所属している仲間集団の排他性, 様々な特徴を持つ相手との関わりの経験 が考えられると推測し, 受容性とこれらの 3 要因の関わりについて検討を行った 個人の性格特性 については, 性格の主要 5 因子である外向性 協調性 調和性 情緒性 開放性の5つの性格の違いによって受容性の高さに差があると考えた 5 種類の性格因子の特性において, 外向性因子が高いと特性として社交的で他者との関係において積極的であり, 協調性因子が高いと他者との関係において暖かく受容的で, 協力的であるということが示されている ( 柏木,1997; 谷, 2003) 外向性の社交的で意欲的に他者と関わろうとする特性は, 自集団以外の他児とも関わろうという気持ちを強めると考えられ, 協調性の他者に対して寛大で友好的な特性は異質性を持った他児に対しても友好的に接する気持ちを起こさせると予想し,5 つの性格因子の中でも外向性と協調 132

3 東北大学大学院教育学研究科研究年報第 63 集 第 1 号 (2014 年 ) 性の高さが受容性に影響を与えると考えた 先行研究においても, 協調性の高い児童は攻撃行動が少なく, 他者の特徴を否定的に認知しない傾向が示されており ( 曽我 島井 大竹,2002), 受容性 が高いと考える 個人が所属している仲間集団の排他性 については, 排他性を, 個人の感情や欲求レベルで他者を受け入れたくないと感じる 個人レベル の排他性と, 所属している仲間集団全体として自集団以外の他者を受け入れたくないと感じる 集団レベル に分けて考え, 集団レベル の排他性が個人の受容性に影響を与えると考えた 三島 (2003) の研究においても, 個人レベルと集団レベルに分けて排他性の調査が行われており, 個人の排他性はその児童が所属する集団の排他性と関連があることが示されている また, 黒川 (2006) も, 小学生が所属している仲間集団の透過性 ( 個人が集団境界を越えられる程度 ) と個人の集団透過性について検討し, 個人の集団透過性の高さは仲間集団の排他性の高さを反映したものであると結論付けた このように, 先行研究から個人の排他性と個人が所属している仲間集団の排他性が必ずしも一致しないことが指摘されており, 所属集団の排他性規範の高さが個人の受容性に制約を与えるのではないかと推測した 様々な特徴をもつ相手との関わりの経験 については, 石本 齋藤 (2006) の研究において, 学校外に友人がいない場合, 友人を失わないように自分を押し殺してでも仲間グループに同調しようとし, 閉鎖的な友人関係を築きやすいが, 学校外に友人がいる場合, クラス内の友人集団に執着しないので閉鎖性が緩い友人関係を保つことができるという指摘があり, 学校外での他者との関わりが学校内での友人との関わり方に影響を及ぼすことが示された また, 学校の異なる他児と関わるといった経験のみでなく, 学年や性別, 文化などといった自分と異なる特徴を持った他者と関わり, 親しくなることも, 他者の異質性や否定的な特徴に対する受容性を高めるのではないかと考え, 要因の一つとして取り上げた 2. 方法対象児富山県内の公立小学校 2 校に通う4 年生と6 年生 185 名 (4 年生 73 名,6 年生 112 名 ) と宮城県内の公立小学校 2 校に通う4 年生と6 年生 204 名 (4 年生 103 名,6 年生 101 名 ) 合計 389 名を対象に調査を実施した そのうち, 欠損値を含むものを除いた342 名を分析の対象とした ( 有効回答率は 87.92%) 調査実施時期 調査方法調査は富山県の小学校では2013 年 10 月の上旬, 宮城県の小学校では2013 年 11 月の中旬に実施した 小学校の校長に依頼し, クラスごとに各担任教師に実施してもらった 実施にあたっては, 生徒が問題を理解しやすいように担任教師に質問項目を読み上げてもらい, 注意点についての説明も行ってもらった 133

4 児童期の友人関係に関する研究 調査内容 1 個人の受容性尺度黒川 吉田 (2009) や小池 (2003) を参考にし, 生徒個人の受容性を測定する項目を作成した 遊びでの場面, 授業での場面, 学校外での場面を想定し, 各 6 項目計 18 項目から構成された そう思う⑴ から そう思わない⑸ の 5 件法で回答を求めた 2 仲間集団に関する項目はじめに, 決まった仲間集団に所属しているか, 所属していないかについて はい か いいえ に丸をつけるように求めた はい と回答した生徒には以下の仲間集団の排他性尺度にも回答するように求め, いいえ と回答した生徒には問題 3に進むように求めた 仲間集団の排他性尺度黒川 三島 吉田 (2006) の集団透過性尺度, 石田 小島 (2009) の仲間集団の特徴に関する14 項目や仲間集団との関わりに関する 21 項目を参考に, 仲間集団の排他性に関する6 項目を作成した そう思う⑴ から そう思わない⑸ の 5 件法で回答を求めた 3 他者との関わり経験尺度個人の経験として, どのような人とどれだけ多く関わったことがあるかを測定するために, 他者との関わり経験に関する18 項目を作成した よくある⑴ から 全然ない ⑷ の 4 件法で回答を求めた 4 フェイスシート性別, 学年, きょうだいの有無, 習い事をしているか, スポーツクラブに入っているか, 転校したことがあるかを記入してもらった 5 個人の性格尺度村上 畑山 (2010) の小学生用主要 5 因子性格検査や, 藤島 山田 辻 (2005) の5 因子性格検査を参考に,5 つの性格特性 ( 外向性, 協調性, 調和性, 情緒性, 開放性 ) について3 項目ずつ, 計 15 項目を作成した そう思う⑴ から そう思わない⑸ の 5 件法で回答を求めた 3. 結果 ⑴ 学年差および性差について全体に対する分析受容性尺度の得点は, 平均が3.49であった この受容性得点について, 学年と性別を要因とする 2(4 年生 6 年生 ) 2( 男子 女子 ) の二要因分散分析を行ったところ, 性別の主効果のみが見られた (F=22.95,df=1/338,p<.01) 学年に関係なく, 女子児童の受容性得点が男子児童の得点よりも有意に高いことが示され, 女子児童の方が男子児童よりも相手の異質性や自分との違いを受け入れる気持ちが強いことが示された 学年の主効果および交互作用は見られなかった また, 個人の受容性が習い事をしていること, スポーツクラブに入っていること, 転校したことがあること, きょうだいがいることなどによってどのように変化するか検討するために, 受容性尺 134

5 東北大学大学院教育学研究科研究年報第 63 集 第 1 号 (2014 年 ) 度について習い事をしている群としていない群, スポーツクラブに入っている群と入っていない群, 転校したことがある群としたことがない群, きょうだいがいる群といない群にわけ, それぞれの群間の得点の差を分析した その結果, スポーツクラブに入っている群と入っていない群, 転校したことがある群としたことがない群, きょうだいがいる群といない群のいずれの群間においても有意な差は見られなかった しかし, 習い事をしている群としていない群において有意な差がみられ (t=2.54,df=333,p<.05), 習い事をしている群の方が, していない群よりも有意に高い得点を示し, 習い事をしている児童の方が習い事をしていない児童よりも, 他者の異質性などを受け入れる気持ちが大きいことが示された 仲間集団有群に対する分析次に, 仲間集団に所属している と回答した児童, すなわちグループ有群について分析を行った グループに所属していると回答した児童は, 全児童 342 人 ( 男子 170 人, 女子 172 人 ) 中 231 人 ( 男子 102 人, 女子 129 人 ) であり, 全体の67.54% であった また, 男女別にみると, 男子では59.30%, 女子では75.00% の児童が仲間集団に所属しており, 女子児童の方が仲間集団を有する割合が高かった グループ有群の受容性得点は, 平均が3.43であった グループ有群においても, 全体への分析と同様に学年と性別を要因とする2 2の二要因分散分析を行った結果, グループ有群における受容性においても, 性別の主効果のみがみられ, グループを有する児童において, 女子の受容性得点が男子の得点よりも有意に高いことが示された 学年の主効果および交互作用はみられなかった ⑵ 性格特性および仲間集団の排他性について個人の性格特性と個人が所属している仲間集団の排他性で個人の受容性がどのように変化するかについて検討するために, グループ有群において性格特性と仲間集団の排他性を要因とする,2( 性格得点の高低 ) 2( 仲間集団の排他性の高低 ) の二要因分散分析を行った 性格得点と仲間集団の排他性得点のそれぞれで, 平均値 ( 外向性平均 3.08, 協調性の平均 3.65, 仲間集団の排他性項目平均 2.35) より上の値の児童を高群, 下の値の児童を低群とする二群にわけた その結果, 個人の性格特性の一つである外向性の因子得点と仲間集団の排他性項目の得点の分析においては, 外向性 (F=12.59,df=1/228,p<.01) と仲間集団の排他性 (F(1,228)=17.18,df=1/228, p<.01) の主効果が見られた 結果は,Table 1 に示した すなわち, 外向性が高く, 排他性が低い仲間集団に所属している児童の受容性が高く, 逆に外向性が低く, 排他性が高いグループに所属している児童の受容性が低くなることが示された 一方で, 外向性得点とグループの排他性項目の得点の交互作用は認められなかった すなわち, 外向的で積極的に他者と関わる児童のうち, 仲間集団以外の児童も快く受け入れる排他性の低い仲間集団に所属している児童は, 他者と自分の違いを受け入れる気持ちが強いことが示された 一方, 非社交的な児童のうち, 排他性が強い仲間集団に所属している児童は, 特に他者を受け入れる気持ちが低いことが明らかとなった また, 協調性の因子得点と仲間集団の排他性項目の得点の分析において, 協調性 (F=26.08, df=1/228,p<.01) と仲間集団の排他性 (F=16.41,df=1/228,p<.01) の主効果が見られた 結果は Table 1に記載した通りである すなわち, 協調性が高く排他性が低い仲間集団に所属している児 135

6 児童期の友人関係に関する研究 童が最も受容性が高く, 協調性が低く排他性が高いグループに所属している児童が最も受容性が低くなることが示された 協調性とグループの排他性の交互作用は認められなかった すなわち, 協調性のある共感性や思いやりが高い児童で, 仲間集団以外のメンバー以外の児童も受け入れることができる排他性の低い集団に所属している児童は他者の異質性を受け入れる傾向が強く, 共感性が低くあまり協力的でない児童で排他性の高い仲間集団に所属している児童は, 特に他者の異質性を受け入れる, 気持ちが低いことが明らかになった 仲間集団の排他性 低群高群全体 仲間排他性の主効果 性格の主効果 交互作用 外向性 低群高群全体 3.45(.61) 3.77(.68) 3.62(.67) 3.12(.61) 3.40(.64) 3.23(.64) 3.27(.63) 3.62(.69) 3.43(.68) F(1,228)=17.18, P<.01** F(1,228)=12.59, P<.01** ns 協調性 低群高群全体 3.35(.60) 3.76(.66) 3.62(.67) 2.99(.56) 3.44(.63) 3.23(.64) 3.15(.60) 3.62(.66) 3.43(.68) F(1,228)=16.41, P<.01** F(1,228)=26.08, P<.01** ns Table 1 仲間グループの排他性と性格因子 ( 外向性 協調性 ) の 2 要因分散分析の結果 ⑶ 他者との関わりの経験について個人の受容性が他者との関わりの経験によってどのように変化するか検討するために, 受容性得点を従属変数, 他者との関わり経験得点の高群, 低群を独立変数とする t 検定を行った その結果, 高群と低群間で有意な差が示され, 他者との関わり経験高群の受容性得点が, 低群の得点よりも有意に高いことが示された (t=-4.84,df=339,p<.01) すなわち, それまでに年上や年下の他者や他校の生徒などと多く関わったことのある児童ほど, 受容性が高いことが明らかとなった 4. 考察本研究では, 小学校中 高学年頃から仲間集団を形成するようになることに伴い否定的な特徴を持つ子を排除しようとする 排他性 が強くなる中で, 相手の否定的な特徴であっても受け入れるようとする 受容性 着目し, 受容性 の発達的変化と 受容性 に影響を与える要因を明らかにすることを目的とした そのため, 小学生 4 年生と6 年生を対象とし, 個人の性格特性, 仲間集団の排他性, 多くの他者との関わり合いの経験が個人の受容性に与える影響について検討した 本研究の結果から, 全児童の受容性得点については, 性差が示され, 女子児童の方が男子児童よりも受容性が高いことが示された 武 渡辺 Crystal Killen(2003) においても, 他者の異質性に対する寛容性は女子の方が男子より高いことを示しており, 本研究の結果は, その結果を支持するものであった この理由として, 女子の方が男子に比べて他者から排除されることに対して敏感であることがあげられる 先行研究において女子の方が仲間からの拒否不安が高いこと ( 黒川 三島 吉田, 2006) が指摘されており, 女子児童の方が排除に対して感受性が高いことが推測できる 女子児童の方が, 他者から排除される怖さや辛さに対してより敏感であり, 排除された相手の気持ちを 136

7 東北大学大学院教育学研究科研究年報第 63 集 第 1 号 (2014 年 ) より理解できるため, 異質性を感じた相手に対して排除しようとするのではなく, その違いも受け入れようとする気持ちが強いのではないかと推測できる また, 個人の性格特性と所属している仲間集団の排他性が個人の受容性に影響を与えていることが明らかとなった 性格特性の一つである 外向性 得点の高群と低群の間に有意な差が認められ, 外向性が高い児童の受容性得点が有意に高いことが示された これは, 外向性の高い児童は, 社交性が高く活動的であるので ( 柏木,1997), 自集団の仲間とのみでなく, 自集団以外の学級成員と関わることも好むのではないかと考えられる 仲間集団のメンバーであるかどうかに関係なく他者と関わることを好む性格であるので, 仲間集団とそうでない他者の境界が低く, 他者に対して開放的であるため, 受容性が高いと考える また, 外向性の高低と仲間集団の排他性の高低におる二要因の分散分析においては, 外向性の主効果と仲間集団の排他性の主効果が有意であり, 外向性が高く, 排他性の低い仲間集団に所属している児童の受容性が最も高く, 外向性が低く, 排他性の高い仲間集団に所属している児童の受容性得点が最も低い結果となった これにより, 個人の特性として外向性が高い児童であっても, 排他性の高い仲間集団に所属している児童は, 排他性の低いグループに所属している児童より受容性が有意に低くなることが明らかとなった これは, 個人レベルにおいては相手の否定的特徴に対して受け入れることができても, 自分の所属する仲間集団への他者の受け入れに対しては必ずしも寛容ではないという, 渡辺ほか (2004) 先行研究と一致しており, 個人の特性として外向的であっても, 所属している仲間集団の排他性の高さがその受容性を低めることが示された また, 協調性得点の高群と低群の間に有意な差が認められ, 協調性が高い児童の受容性得点が有意に高いことが示された 協調性の高い児童は, 特性として協力的で優しく, 友好的であるので ( 柏木,1997), 異質な特徴を持っており他の児童から排除されてしまった児童や仲間集団に所属できず孤立している他者に対して, 助けてあげたい, というような思いやりの気持ちを強く持つのではないかと考える また, 協調性の高い児童は特性として, 人間関係を重視し, 共感や信頼などの要素が高く, 敵意や攻撃性が低いことが指摘されており ( 曽我 島井 大竹,2002), どんな他者とも友好的に関わろうとする気持ちが大きいため, 受容性が高いと推測できる また, 協調性の高低と仲間集団の排他性の高低におる二要因の分散分析において, 協調性の主効果と仲間集団の排他性の主効果が有意であり, 協調性が高く, 排他性の低い仲間集団に所属している児童の受容性が最も高く, 協調性が低く, 排他性の高い仲間集団に所属している児童の受容性得点が最も低いことが示された すなわち, 性格特性として協調性が高い児童であっても, 排他性の高い仲間集団に所属している児童は受容性が低くなることが明らかになった 外向性や協調性が高いにもかかわらず, 排他性の高い集団に所属していると受容性低くなる理由として, 自集団以外の学級成員とかかわることによって自集団の仲間から受ける制裁の予測認知や拒否不安の影響が考えられる 排他性の高い仲間集団ほど同調志向が高く, 自集団以外の他児童と関わる行為は自集団への裏切りの行為と解釈されやすい ( 三島,2013) 排他性が高くの親密性が高い集団においては, 自集団の仲間に対する信頼や独占欲が高いため, よりいっそう仲間が自集団以 137

8 児童期の友人関係に関する研究 外の他者と関わることに敏感であり, その行為を否定的にとらえると考えられる 個人としては他者を受け入れる気持ちが強くとも, 排他性が強く, 仲間集団への同調を求められる集団に所属してしまうと, 仲間の目が気になり, 仲間以外と他者に対して受容的でなくなると考えられる さらに, 様々な特徴を持った他者との関わりの経験も, 個人の受容性を高める要因の一つであることが明らかとなった 分析の結果, 他者との関わり経験得点が高い児童の方が, 得点が低い児童に比べて受容性が有意に高かった 他者との関わり経験が多い児童の受容性が高い理由としては, 様々な特徴をもった人と関わった経験のある児童は, 自分と他者との違いに対して否定的にとらえにくいのではないかと考える 黒川 吉田 (2009) においても, 個人の排他性が低い児童は, 仲間集団以外の学級成員に対して積極的に関わっていることを述べているが, 自分と異なる特徴を持った他者と関わる機会が多い児童は, そういった相手と親しくなる機会を多く得ていると考えられる 自分と違った特徴を持った相手と親しくなることによって, その違いに対しての否定的なイメージが和らぎ, 自分と違う特徴を持った他者に対しても積極的に関わっていけるようになるのではないかと考える また, 他者との関わり経験の尺度においては, 他者から援助を受けたことがあるかどうかを聞いている項目もあり, 他者から親切にしてもらった経験が多い児童ほど, 同じように他者に対して援助を行おうと心がけるようになるのではないかと考える そのため, 異質的な特徴を持っているために, 他の児童から排除されやすい相手に対しても, その特徴を受け入れ, その相手が排除されないように援助しようと考えるのではないかと推測する 最後に, 本研究の問題点として, 仲間集団の排他性についての尺度の信頼性が低かったことがあげられる 仲間集団の排他性尺度における項目 2つを使用して分析を進めたが, 項目二つだでは仲間集団の排他性を正確に測定できていたとは考えにくい 改めて信頼性の高い尺度を作成し, 受容性との関連を検討する必要があると考える また, 本研究において学年差は示されず, 受容性の発達的変化について検討することができなかった よって, 小学生だけでなく, 中 高校生も含めた受容性の検討が必要であると考える 中学生や高校生においても, 生徒たちは特徴的な仲間集団を形成しており, それぞれの時期によって受容性の高さや, 受容性に影響を与える要因に変化がみられると推測できる 今後は, 本研究においては見られなかった学年差についてさらに検討し, 受容性の発達的変化を明らかにすることが必要であると考える 引用文献 藤島寛 山田尚子 辻平治郎.(2005).5 因子性格検査短縮版 (FFPQ-50) の作成. パーソナリティ研究,13, Gazelle, H.,&Ladd, G. W.(2003). Anxious solitude and peer exclusion: A diathesis-stress model of internalizing trajectories in childhood. Child Development, 74, 石本雄真 齋藤誠一.(2006). 中学生の生活が居場所感に与える影響について. 神戸大学発達科学部研究紀要第 14 巻, 神戸大学, 兵庫,1-6. 石田靖彦 小島文 (2009). 中学生における仲間集団の特徴と仲間集団との関わりとの関連 : 仲間集団の形成 所属動 138

9 東北大学大学院教育学研究科研究年報第 63 集 第 1 号 (2014 年 ) 機という観点から. 愛知教育大学研究報告教育科学編第 58 巻, 愛知教育大学, 愛知, 柏木繁男 (1997). 性格の評価と表現 : 特性 5 因子論からのアプローチ. 有斐閣ブックス. 小池はるか.(2003). 共感性尺度の再構成 : 場面想定法に特化した共感性尺度の作成. 古屋大学大学院教育発達科学研究科紀要. 心理発達科学第 50 巻, 名古屋大学, 愛知, 黒川雅幸 三島浩路 吉田俊和.(2006). 仲間集団から内在化される集団境界の評定. 名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士課程紀要 53 巻, 名古屋大学, 愛知, 黒川雅幸 吉田俊和.(2009). 仲間の存在と個人の集団透過性が学習班活動に及ぼす効果. 名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士課程紀要 49 巻, 名古屋大学, 愛知, 黒沢幸子.(2011). 思春期臨床と親支援 : 同質と異質のはざまで. 臨床心理学,11 ⑷, 前田健一 (1995). 児童期の仲間関係と孤独感 : 孤独性, 引っ込み思案および社会的コンピテンスに関する仲間知覚と自己知覚. 教育心理学研究,43, 三島浩路 (2003). 小学校高学年のインフォーマル集団の排他性に関する研究. 生徒指導研究,15, 三島浩路.(2004). 友人関係における親密性と排他性 : 排他性に関する問題を中心にして. 名古屋大学大学院教育発達科学研究科紀要心理発達科学第 51 号, 名古屋大学, 愛知, 三島浩路.(2013). 高校生の仲間集団と学級適応 : 仲間集団の排他性と学級雰囲気との関連. 中部大学現代教育学部紀要第 5 巻, 中部大学, 愛知, 村上宣寛 畑山奈津子.(2010). 小学生用主要 5 因子性格検査の作成. 行動計量学,37⑴, 佐藤容子 佐藤正二 高山厳 (1990). 仲間関係に問題をもつ子ども : 自己知覚測度による分析. 宮崎大学教育学部紀要教育科学第 68 巻, 宮崎大学, 宮崎,9-18. 曽我祥子 島井哲志 大竹恵子.(2002) 児童の攻撃性と性格特性との関係の分析. 心理学研究,73, 竹川郁雄 (1993). いじめと不登校の社会学 : 集団状況と同一化意識. 法律文化社. 武勤 渡辺弘純 CRYSTAL David S. Killen Melanie.(2003). 人間の多様性への寛容 : 児童生徒の仲間集団への 受け入れ に関する中日比較研究. 愛媛大学教育学部紀要第 50 巻, 愛媛大学, 愛媛, 谷伊織.(2004) 性格特性の5 因子モデルにおける協調性 勤勉性 経験への開放因子の併存的妥当性. 名古屋大学大学院教育発達科学研究科紀要. 心理発達科学第 51 巻, 名古屋大学, 愛知, 渡辺弘純 CRYSTAL David S. Killen Melanie.(2001). 人間の異質性への寛容 : 児童生徒の集団への 受け入れ の発達に関する日米比較研究. 愛媛大学教育学部紀要第 47 巻, 愛媛大学, 愛媛, 渡辺弘純 渡邉, 俊 CRYSTAL David S. 中嶋恵美.(2004). 日本の児童生徒における希望, 信頼, 寛容の発達とその相互的関連. 愛媛大学教育学部紀要第 50 巻, 愛媛大学, 愛媛,

10 児童期の友人関係に関する研究 Peer Relationship in School-Age Children: Examination about the Individual s Acceptance of Others Emi MATSUMOTO (Graduate Student, Graduate School of Education, Tohoku University) The purpose of this study was to examine the development of children s acceptance of others and to examine the effect of the personality, exclusiveness of peer group, and experience interacting with various people on the 4th grade (n=176)and 6th grade (n=213)children s acceptance of others. Findings indicated that extraverted children hold higher acceptance than not extraverted children, and agreeable children also hold higher acceptance than not agreeable. However, if children were a member of exclusive peer group, their acceptance become low even they are extraverted and agreeable children. Another finding is that the more children had experiences interacting with various people, the higher their acceptance of others become. However, the result did not show any difference between 4th grade and 6th grade. Keywords:Acceptance, Peer relationship, Friendship, School age children 140

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