資料8-2 平成29年度文部科学関係税制改正事項

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03 平成29年度文部科学省税制改正要望事項

資料4-5 平成29年度文部科学省税制改正要望事項の概要

2019年度 文部科学省税制改正の概要

平成26年度 文部科学省税制改正事項

障財源化分とする経過措置を講ずる (4) その他所要の措置を講ずる 2 消費税率の引上げ時期の変更に伴う措置 ( 国税 ) (1) 消費税の軽減税率制度の導入時期を平成 31 年 10 月 1 日とする (2) 適格請求書等保存方式が導入されるまでの間の措置について 次の措置を講ずる 1 売上げを税

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法人会の税制改正に関する提言の主な実現事項 ( 速報版 ) 本年 1 月 29 日に 平成 25 年度税制改正大綱 が閣議決定されました 平成 25 年度税制改正では 成長と富の創出 の実現に向けた税制上の措置が講じられるともに 社会保障と税の一体改革 を着実に実施するため 所得税 資産税についても

(0830時点)PR版

平成 31 年度税制改正に関する内閣府主管項目のポイント 1 子ども 子育て支援の推進 子ども 子育て支援における制度の見直しに伴う税制上の所要の措置 ( 国税 地方税 ) 経済財政運営と改革の基本方針 ( 平成 30 年 6 月 15 日閣議決定 ) において 3 歳から 5 歳まで (0 歳から

平成18年度地方税制改正(案)について

Microsoft PowerPoint 寄附金控除制度概要.ppt

資料2-5.平成27年度文部科学省税制改正要望事項

平成 31 年度 税制改正の概要 平成 30 年 12 月 復興庁

消費税率引上げ時期の変更に伴う税制上の措置

新設 拡充又は延長を必要とする理⑴ 政策目的 地震等の災害からの復旧に際して 公的補助が公立学校に比べて少なく 自主財源の確保が求められる私立学校にとって 寄附金収入は極めて重要な財源である 災害時には 大口の寄附だけでなく 広く卒業生や地域住民を中心に 義援金 募金という形で小口の寄附を集める必要

新長を必要とする理由今回合理性の要望に設 拡充又は延⑴ 政策目的 資源に乏しい我が国にあって 近年 一層激しさを増す国際社会経済の変化に臨機応変に対応する上で 最も重要な資源は 人材 である 特に 私立学校は 建学の精神に基づき多様な人材育成や特色ある教育研究を展開し 公教育の大きな部分を担っている

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研究開発投資にかかる政府目標 安倍政権が 新 3 本の矢 の 1 つとして掲げた 2020 年頃の名目 GDP600 兆円達成 の目標や 日本再興戦略 2016( 閣議決定 ) 等に基づく 今後 5 年間での民間企業の研究開発投資の対 GDP 比 3% 目標の達成には 民間企業の研究開発投資を年平均

公益法人の寄附金税制について

企業中小企(2) 所得拡大促進税制の見直し ( 案 ) 大大企業については 前年度比 以上の賃上げを行う企業に支援を重点化した上で 給与支給総額の前年度からの増加額への支援を拡充します ( 現行制度とあわせて 1) 中小企業については 現行制度を維持しつつ 前年度比 以上の賃上げを行う企業について

平成27年度税制改正要望結果について

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第6回税制調査会 総6-3

3 車体課税 自動車取得税の見直し 自動車取得税の税率 ( 一定税率 ) を以下のとおり引下げ ( 平成 26 年 4 月 1 日以降 ) 自家用自動車 ( 軽自動車を除く ) 5%( ) 3%( ) 営業用自動車 軽自動車 3%( ) 2%( ) いわゆる エコカー減税 について 環境性能に優れた

平成21年度 厚生労働省税制改正要望項目

改正前改正案速報 5. 改正の内容 (1) 研究開発税制の見直し ( 大企業の場合 ) 総額型 上乗せ措置 税額控除額 = 試験研究費の総額 税額控除率 (6%14%: 試験研究費の増減割合に応じて ) 控除上限額 法人税額 25% 高水準型 税額控除額 = 試験研究費の額のうち平均売上金額 10%

参考 平成 27 年 11 月 政府税制調査会 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する論点整理 において示された個人所得課税についての考え方 4 平成 28 年 11 月 14 日 政府税制調査会から 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 が公表され 前記 1 の 配偶

03平成25年度文部科学省税制改正要望事項

注 1 認定住宅とは 認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅をいう 注 2 平成 26 年 4 月から平成 29 年 12 月までの欄の金額は 認定住宅の対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が 8% 又は 10% である場合の金額であり それ以外の場合における借入限度額は 3,000 万円とする

寄附文化の醸成に係る施策の実施状況 ( 平成 26 年度に講じた施策 ) 別紙 1 < 法律 制度改正 > 総務省 ふるさと納税の制度拡充 ( 平成 27 年 4 月 1 日施行 ) 学校法人等への個人寄附に係る税額控除の要件の緩和 ( 平成 27 年 4 月 1 日施行 ) 特例控除の上限の引上げ

改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

平成19年度税制改正.xls

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第2回税制調査会 総2-2

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スライド 1

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平成 31 年度税制改正に関する内閣府 主要望のポイント 1 子ども 子育て支援の推進 ( 新設 2 件 拡充 延長 2 件 ) 子ども 子育て支援における制度の見直しに伴う税制上の所要の措置 ( 国税 地方税 ) 経済財政運営と改革の基本方針 ( 平成 30 年 6 月 15 日閣議決定 ) にお

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(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

個人市民税 控除・税率等の変遷【市民税課】

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平成 28 年度税制改正の概要 1. 復興特区関係 * (1) 機械等に係る特別償却等の特例措置の5 年延長及び要件の緩和 * 要件緩和 : 建築物整備事業 ( テナント建物 ) の構造要件について まちなか再生計画に位置付けられた場合には 非耐火構造でも対象となるよう緩和 (2) 被災雇用者等を雇

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給与所得控除額の改正前後の比較 改正前 改正後 給与等の収入金額給与所得控除額給与等の収入金額給与所得控除額 180 万円以下 収入金額 40% 65 万円に満たない場合は 65 万円 180 万円以下 収入金額 40%-10 万円 55 万円に満たない場合は 55 万円 180 万円超 360 万

本要望に対応する縮減案 ページ 2 2

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スライド 1

平成 28 年度税制改正に関する内閣府 主要望のポイント 1 少子化対策の推進 ( 新設 2 件 拡充 1 件 ) 三世代同居に係る税制上の軽減措置の創設 ( 国税 ) 高齢者や若い世代の希望に応じた家族関係や地域とのつながり 子育て世代の子育ての態様について各人の希望を実現するため 一定の条件を満

(2) 消費税率 10% への引上げ時に導入が予定されている軽減税率制度については 消費税 地方消費税の引上げ分のうち地方交付税原資分も含めると 約 3 割が地方の社会保障財源であり 仮に減収分のすべてが確保されない場合 地方の社会保障財源に影響を与えることになることから 確実に代替財源を確保するこ

Microsoft PowerPoint - 【別添1】23税制改正の概要.pptx

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2. 制度の概要 この制度は 非上場株式等の相続税 贈与税の納税猶予制度 とは異なり 自社株式に相当する出資持分の承継の取り扱いではなく 医療法人の出資者等が出資持分を放棄した場合に係る税負担を最終的に免除することにより 持分なし医療法人 に移行を促進する制度です 具体的には 持分なし医療法人 への

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目 次 < 子ども 子育て > 1 < 健康 医療 > 2 < 医療保険 > 4 < 介護 > 4 < 雇用 > 5 < 年金 > 5 < 生活衛生 > 5 < その他 > 7 * 印を付している項目は他省庁が主管で要望をしている項目

平成29年 住宅リフォーム税制の手引き 本編_概要

ナショナル・トラスト税制関係通知

地方税法等の一部を改正する法律案の概要 総務省 1 地方法人課税における新たな偏在是正措置 平成 31 年 10 月 1 日施行 都市 地方の持続可能な発展のための地方税体系の構築の観点から 特別法人事業税及び特別法人事業譲与税に関する法律案 において特別法人事業税 ( 国税 ) を創設することに併

3. 住宅税制 消費税率の引上げに伴う一時の税負担の増加による影響を平準化し 及び緩和する観 点から 住宅税利について以下のとおり所要の措置を講じます 住宅ローン減税を平成 26 年 1 月 1 日から平成 29 年末まで 4 年間延長し その期間のうち平成 26 年 4 月 1 日から平成 29

Microsoft Word - 第53号 相続税、贈与税に関する税制改正大綱の内容

1 検査の背景 (1) 租税特別措置の趣旨及び租税特別措置を取り巻く状況租税特別措置 ( 以下 特別措置 という ) は 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) に基づき 特定の個人や企業の税負担を軽減することなどにより 国による特定の政策目的を実現するための特別な政策手段であるとさ

15 18 定率減税の縮減 (15% 控除 7.5% 控除 (2 万円上限 )) 資本金等の額 ( 税法に規定する資本金等の額又は連結個別資本金等の額 ) が 50 億円超 800,000 円 10 億円超 50 億円以下 540,000 円 1 億円超 10 億円以下 130,000 円 1 千万

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

平成23年度税制改正の主要項目

将来返上認可 過去返上認可 6 基金 解散認可 1 基金 一括納付による解散である 3 指定基金制度ア概要年金給付等に要する積立金の積立水準が著しく低い基金を 厚生労働大臣が指定します この指定された基金に対して 5 年間の財政健全化計画を作成させ これに基づき事業運営を行うよう重点的に指導すること

事業承継税制の概要 事業承継税制は である受贈者 相続人等が 円滑化法の認定を受けている非上場会社の株式等を贈与又は相続等により取得した場合において その非上場株式等に係る贈与税 相続税について 一定の要件のもと その納税を猶予し の死亡等により 納税が猶予されている贈与税 相続税の納付が免除される

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資料9

地方創生応援税制 ( 企業版ふるさと納税 ) の運用改善 ( 別紙 1) 平成 31 年度税制改正 企業版ふるさと納税の一層の活用促進を図るため 企業や地方公共団体からの意見等を踏まえ 徹底した運用改善を実施する 地方創生関係交付金と併用する地方公共団体へのインセンティブ付与 地方創生関係交付金の対

第5回基礎問題小委員会 礎5-4

平成19年度分から

Microsoft Word - g

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平成 31 年度住宅関連税制改正の概要 ( 一社 ) 住宅生産団体連合会 平成 31 年 3 月 (1) 住宅ローン減税の拡充 ( 所得税 個人住民税 ) 消費税率 10% が適用される住宅取得等をして 2019 年 10 月 1 日から 2020 年 12 月 31 日までの間にその者の居住の用に

住宅取得等資金の贈与に係る贈与税の非課税制度の改正

( 参考 ) 平成 29 年度予算編成にあたっての財務大臣 厚生労働大臣の合意事項 ( 平成 29 年 12 月 19 日大臣折衝事項の別紙 ) < 医療制度改革 > 別紙 (1) 高額療養費制度の見直し 1 現役並み所得者 - 外来上限特例の上限額を 44,400 円から 57,600 円に引き上

1. 復興基本法 復興の基本方針 B 型肝炎対策の基本方針における考え方 復旧 復興のための財源については 次の世代に負担を先送りすることなく 今を生きる世代全体で連帯し負担を分かち合うこととする B 型肝炎対策のための財源については 期間を限って国民全体で広く分かち合うこととする 復旧 復興のため

新・NPO法人申請マニュアル.pwd

土地の譲渡に対する課税 農地に限らず 土地を売却し 譲渡益が発生すると その譲渡益に対して所得税又は法人税などが課税される 個人 ( 所得税 ) 税額 = 譲渡所得金額 15%( ) 譲渡所得金額 = 譲渡収入金額 - ( 取得費 + 譲渡費用 ) 取得後 5 年以内に土地を売却した場合の税率は30

平成 29 年 12 月 22 日林野庁 平成 30 年度林野庁税制改正事項 新規 拡充事項 森林吸収源対策に係る地方財源を確保するため 次期通常国会における森林関連法令の見直しを踏まえ 森林環境税 ( 仮称 ) 及び森林環境譲与税 ( 仮称 ) を創設する 木質バイオマス発電設備等の再生可能エネル

税制について

女性が働きやすい制度等への見直しについて

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未成年者控除 障害者控除の見直し 未成年者控除 障害者控除 6 万円 20 歳に達するまでの年数 6 万円 ( 特別障害者 :12 万円 ) 85 歳に達するまでの年数 10 万円 20 歳に達するまでの年数 10 万円 ( 特別障害者 :20 万円 ) 85 歳に達するまでの年数 小規模宅地等につ

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設 拡充又は延長を必要とする理由 関係条文 租税特別措置法第 70 条の 2 第 70 条の 3 同法施行令第 40 条の 4 の 2 第 40 条の 5 同法施行規則第 23 条の 5 の 2 第 23 条の 6 平年度の減収見込額 百万円 ( 制度自体の減収額 ) ( - 百万円 ) 東日本大震

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2 政策体系における政策目的の位置付け 3 達成目標及び測定指標 4-5 福島 震災復興 租税特別措置等により達成しようとする目標 政策の達成目標と同じ 租税特別措置等による達成目標に係る測定指標 仮設施設の整備数 8 有効性等 政策目的に対する租税特別措置等の達成目標実現による寄与 東日本大震災で

概算要求基準等の推移

平成30年3月決算における税務上の留意事項

新しい非居住者債券所得非課税制度の概要 < 平成 22 年度税制改正前の制度の概要 > 非居住者等が受ける振替国債及び振替地方債のについては 一定の手続要件を満たせば非課税とされていました しかし 非居住者等が受ける振替社債等のについては 原則 15% の税率により源泉徴収課税がなされていました 非

Ⅰ 家計の自助努力による資産形成を支援するための税制措置 1. つみたて NISA の制度期限の延長 NISA 制度の恒久化 根拠法の制定等 1つみたて NISA について 平成 49 年までとされている投資可能期間 ( 制度期限 ) を延長することにより 来年以降に投資を開始しても投資可能期間が少

1. 指定運用方法の規定整備 今般の改正により 商品選択の失念等により運用商品を選択しない者への対応として あらかじめ定められた指定運用方法 に係る規定が整備されます 指定運用方法とは 施行日(2018 年 5 月 1 日 ) 以降 新たに確定拠出年金制度に加入された方が 最初の掛金納付日から確定拠

Microsoft Word 役立つ情報_税知識_.doc

相続税の節税対策としての生前贈与 相続税 贈与税はともに相手に渡る財産の金額に対して累進的な税率により税金がかかりま す そこで 相続税の税率よりも低い税率で贈与をすれば 相続税の節税になります 下の 図で相続税と贈与税税率を確認して下さい 贈与税は 相続税に比べ 基礎控除額が低く さらに税率が高く

平成20年度税制改正(地方税)要望事項

2. 改正の趣旨 背景給与所得控除額の変遷 1 昭和 49 年産業構造が転換し会社員が急速に増加 ( 働き方が変化 ) する中 (1) 実際の勤務関連経費が給与所得控除を上回っても 当時は特定支出控除 ( 昭和 63 年導入 ) がなく 会社員は実際の勤務関連経費がいくら高くても実額控除できなかった

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平成 28 年 12 月 文部科学省 平成 29 年度文部科学関係税制改正事項 ( 概要 ) 要望が認められたもの (1) 私立大学が行う受託研究の受託研究収入の非課税措置の拡充 法人税等 (2) 現物寄附へのみなし譲渡所得税等に係る特例措置適用の承認手続きの簡素化 ( 内閣府 厚生労働省との共同要望 ) 所得税等 (3) 試験研究を行った場合の法人税額等の特別控除の拡充 ( 経済産業省等との共同要望 ) 法人税等 (4) 公益社団 財団法人が所有 取得する重要無形文化財の公演のための施設に係る固定資産税等の特例措置の延長 固定資産税等 2 年延長 (5) 教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税措置における領収書の提出方法の見直し ( 内閣府等との共同要望 ) 贈与税 (6)( 独 ) 教員研修センターの組織見直しに係る税制上の所要の措置 法人税等 (7) 退職等年金給付の積立金に対する特別法人税の課税の停止措置の適用期限の延長 ( 厚生労働省等との共同要望 ) 法人税等 3 年延長 (8) 県費負担教職員制度の見直しに係る指定都市への税源移譲 個人住民税 (9) 給付型奨学金の創設に伴う差押禁止等の所要の措置 国税徴収法等 1

( 参考 ) その他要望していたもの ゴルフ場利用税の廃止 ゴルフ場利用税 国民の健康の観点からたばこの消費を抑制することを目的とした たばこ税の税率の引上げ ( 厚生労働省との共同要望 ) たばこ税等 2020 年東京オリンピック パラリンピック競技大会の開催に向けた税制上の所要の措置 所得税等 2019 年ラグビーワールドカップ大会の開催に向けた税制上の所要の措置 法人税等 災害からの復旧時における学校法人への個人寄附に係る税制優遇措置の拡充 所得税 幼稚園 保育所等に土地を貸与した場合の非課税措置の創設 ( 内閣府 厚生労働省との共同要望 ) 相続税等 教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税措置における贈与者の範囲の直系尊属以外への拡充 ( 内閣府等との共同要望 ) 贈与税 2

要望が認められたもの (1) 私立大学が行う受託研究の受託研究収入の非課税措置の拡充 法人税等 現状 私立大学が行う受託研究については 一定の要件を満たすもの以外は法人税法上 の収益事業の 請負業 として整理され課税対象とされているが 当該要件を見直すこと により 特に民間企業からの受託研究を受け入れやすくし 多元的な資金の獲得や本格的 な産学連携を更に促進する 非課税となる受託研究の要件 < 現行の要件 >1 及び2 要件見直し < 新たな要件 >1 又は2 1 当該研究の成果の公表 2 実施期間が 3 カ月以上 1 当該研究の成果の一部又は全部が大学に帰属 2 当該研究の成果の公表 廃止 (2) 現物寄附へのみなし譲渡所得税等に係る特例措置適用の承認手続きの簡素化 ( 内閣府 厚生労働省との共同要望 ) 所得税等 公益法人等に現物寄附を行った場合に みなし譲渡所得税の非課税の特例措置を受ける ためには 国税庁長官の承認手続が必要である 当該手続きには膨大な申請書の提出及び 相当の時間を要しているが 文部科学大臣所轄学校法人 ( ) への現物寄附については 一 定の要件を満たす場合には 当該承認手続が大幅に簡素化される特例が設けられている 本特例の対象を 都道府県知事所轄学校法人 ( ) を含む他の公益法人等への現物寄附に も拡大することにより 公益法人等への寄附の一層の促進を図る ( ) 文部科学大臣所轄学校法人 : 大学等を設置する学校法人道府県知事所轄学校法人 : 高等学校以下の学校のみを設置する学校法人 3

(3) 試験研究を行った場合の法人税額等の特別控除の拡充 ( 経済産業省等との共同要望 ) 法人税等 民間企業の研究開発投資の維持 拡大に貢献し 民間企業の競争力を強化するため 以下 の制度改正を行う 1 対象に AI やビッグデータ等を活用した第 4 次産業革命型のサービスの開発を新たに 追加 ( 定義の見直し ) 2 総額型の控除率について 投資の増減に応じて 最低 6%~ 最大 14% とすることで支 援にメリハリを効かせる また 中小企業支援の強化のため 5% 超投資が増加した場 合に控除率を最大 17% 控除上限を 10% 上乗せする 3 試験研究費の対売上比率が 10% を超えた場合の控除制度 ( 高水準型 ) の期限延長 4 オープンイノベーション型に係る手続きの簡素化等の運用改善 ( 控除対象費用の限定 ( 現行は 原材料費 人件費 旅費 経費 ( 機械購入費等に限る ) 外注費の 5 つのみ ) を廃止 ( これにより光熱水費や修繕費等も対象 ) 同時に 大学の書類作成等の事務負 担を大幅に軽減 ) (4) 公益社団 財団法人が所有 取得する重要無形文化財の公演のための施設に係る固定資産税等の特例措置の延長 固定資産税等 公益社団 財団法人が所有 取得する能楽堂 ( 重要無形文化財である伝統芸能の公演のための施設 ) に係る固定資産税 不動産取得税 都市計画税の軽減措置 ( 課税標準 2 分の1) について 適用期限を2 年延長する ( 平成 31 年 3 月 31 日まで ) これにより 伝統芸能の公演施設の維持 充実と国民の鑑賞機会の確保を図る 4

(5) 教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税措置における領収書の提出方法の見直し ( 内閣府等との共同要望 ) 贈与税 祖父母等が孫等に対して一括贈与された教育資金に係る平成 31 年 3 月 31 日までの贈与税 の非課税措置について 領収書を紙媒体のみならず電子媒体でも金融機関に提出することを 可能とし 本制度の利用促進を図る ( 参考 ) 教育資金一括贈与制度の流れ (6)( 独 ) 教員研修センターの組織見直しに係る税制上の所要の措置 法人税等 ( 独 ) 教員研修センターの組織を見直し ( 独 ) 教職員支援機構に改組する ( 平成 29 年 4 月 1 日施行 ) ことに伴い 税制上の所要の措置 ( これまで適用されていた税制上の優遇措 置の継続 ) を講ずる (7) 退職等年金給付の積立金に対する特別法人税の課税の停止措置の適用期限の延長 ( 厚生労働省等との共同要望 ) 法人税等 退職等年金給付 ( 退職年金 職務障害年金 職務遺族年金 ) の健全な運営を確保し 私立学校 教職員及びその遺族の生活の安定と福祉の向上を図るため 特別法人税の課税停止の措置の適用 期限を 3 年延長する 5

(8) 県費負担教職員制度の見直しに係る指定都市への税源移譲 個人住民税 指定都市の設置する義務教育諸学校に係る教職員の給与負担に関する権限について 都道 府県から指定都市への移譲を平成 29 年 4 月 1 日に実施することとされたことに伴い 指定 都市所在道府県及び指定都市の間の合意を踏まえ 同日付で個人住民税所得割の 2% の都道 府県から指定都市への税源移譲等の所要の措置を講ずる 参考県費負担教職員制度の見直しに係る財政措置のあり方に関する合意 ( 平成 25 年 11 月 14 日 指定都市所在道府県 指定都市 )( 抜粋 ) 道府県 指定都市の双方にとって財政運営への影響を最小限とすること すなわち財政中立を基本として 国が地方財政措置を検討し 適切に講じることを前提として 道府県から指定都市に個人住民税所得割 2% の税源移譲が行われることに合意する ( 中略 ) また 事務及び税源の移譲時期については 平成 29 年度を目途に可能な限り早期に行われるよう 実務的な検討 準備を進める これを踏まえ 国において必要な法制上の措置等を講じられたい 参考平成 26 年度税制改正の大綱 ( 平成 25 年 12 月 24 日閣議決定 )( 抜粋 ) Ⅱ Ⅰ に追加して決定する事項一個人所得課税 5 その他 ( 地方税 ) ( 備考 ) 県費負担教職員制度の見直しに係る財政措置として 個人住民税所得割 2% の税源移譲について指定都市所在道府県及び指定都市の間で合意されたことを踏まえ 県費負担教職員の給与負担事務の移譲とあわせて税源移譲を行うこととし 具体的な措置の検討を行う (9) 給付型奨学金の創設に伴う差押禁止等の所要の措置 国税徴収法等 新たに創設する給付型奨学金について 関係法令の改正を前提に 差押禁止等の措置を講 ずる 参考ニッポン一億総活躍プラン ( 平成 28 年 6 月 2 日閣議決定 )( 抜粋 ) 給付型奨学金については 世代内の公平性や財源などの課題を踏まえ創設に向けて検討を進め 本当に厳しい状況にある子供たちへの給付型支援の拡充を図る 参考未来への投資を実現する経済対策 ( 平成 28 年 8 月 2 日閣議決定 )( 抜粋 ) 給付型奨学金については 平成 29 年度 (2017 年度 ) 予算編成過程を通じて制度内容について結論を得 実現する 参考第 192 回国会における安倍内閣総理大臣所信表明演説 ( 平成 28 年 9 月 26 日 )( 抜粋 ) 給付型の奨学金も 来年度予算編成の中で実現いたします 6