修練カリキュラム

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 診療対象

 診療対象

( 後期 1 年目 ) アップ 2. 外来薬物療法を理解し実施できる ( 化学療法 内分泌療法 30 例の達成 ) 3. 乳癌関連基礎研究 ( トランスレーショナルリサーチ ) についての理解 4. 乳腺疾患の診断手技の実施 ( 穿刺吸引細胞診 20 例 針生検 20 例の達成 ) 5. 画像診断の

乳癌かな?!と思ったら

佐賀県肺がん地域連携パス様式 1 ( 臨床情報台帳 1) 患者様情報 氏名 性別 男性 女性 生年月日 住所 M T S H 西暦 電話番号 年月日 ( ) - 氏名 ( キーパーソンに ) 続柄居住地電話番号備考 ( ) - 家族構成 ( ) - ( ) - ( ) - ( ) - 担当医情報 医

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1)表紙14年v0

がん登録実務について

外来在宅化学療法の実際

5. 乳がん 当該疾患の診療を担当している診療科名と 専門 乳房切除 乳房温存 乳房再建 冷凍凝固摘出術 1 乳腺 内分泌外科 ( 外科 ) 形成外科 2 2 あり あり なし あり なし なし あり なし なし あり なし なし 6. 脳腫瘍 当該疾患の診療を担当している診療科名と 専

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健康バンザイ! いなぎ講座 乳癌の診断と治療について

3) 適切な薬物療法ができる 4) 支持的関係を確立し 個人精神療法を適切に用い 集団精神療法を学ぶ 5) 心理社会的療法 精神科リハビリテーションを行い 早期に地域に復帰させる方法を学ぶ 10. 気分障害 : 2) 病歴を聴取し 精神症状を把握し 病型の把握 診断 鑑別診断ができる 3) 人格特徴


例や経過観察して臨床的に推定 診断した症例は その診断に至る過程がわかるように説明し 考察すること 最終診断 簡潔に記載すること 貼付写真とシェーマによる説明 主要な超音波診断の根拠となり得る写真を数枚以内貼付すること 写真貼り付け方法は 紙焼き写真を糊付けしてもよいし 電子画像をコピー & ペース

一般内科

診療科 血液内科 ( 専門医取得コース ) 到達目標 血液悪性腫瘍 出血性疾患 凝固異常症の診断から治療管理を含めた血液疾患一般臨床を豊富に経験し 血液専門医取得を目指す 研修日数 週 4 日 6 ヶ月 ~12 ヶ月 期間定員対象評価実技診療知識 1 年若干名専門医取得前の医師業務内容やサマリの確認

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原発不明がん はじめに がんが最初に発生した場所を 原発部位 その病巣を 原発巣 と呼びます また 原発巣のがん細胞が リンパの流れや血液の流れを介して別の場所に生着した結果つくられる病巣を 転移巣 と呼びます 通常は がんがどこから発生しているのかがはっきりしている場合が多いので その原発部位によ

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70% の患者は 20 歳未満で 30 歳以上の患者はまれです 症状は 病巣部位の間欠的な痛みや腫れが特徴です 間欠的な痛みの場合や 骨盤などに発症し かなり大きくならないと触れにくい場合は 診断が遅れることがあります 時に発熱を伴うこともあります 胸部に発症するとがん性胸水を伴う胸膜浸潤を合併する

2. 転移するのですか? 悪性ですか? 移行上皮癌は 悪性の腫瘍です 通常はゆっくりと膀胱の内部で進行しますが リンパ節や肺 骨などにも転移します 特に リンパ節転移はよく見られますので 膀胱だけでなく リンパ節の検査も行うことが重要です また 移行上皮癌の細胞は尿中に浮遊していますので 診断材料や

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頭頚部がん1部[ ].indd

限局性前立腺がんとは がんが前立腺内にのみ存在するものをいい 周辺組織やリンパ節への局所進展あるいは骨や肺などに遠隔転移があるものは当てはまりません がんの治療において 放射線療法は治療選択肢の1つですが 従来から行われてきた放射線外部照射では周辺臓器への障害を考えると がんを根治する ( 手術と同

筆頭演者の利益相反状態の開示 すべての項目に該当なし

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33 NCCN Guidelines Version NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines ) (NCCN 腫瘍学臨床診療ガイドライン ) 非ホジキンリンパ腫 2015 年第 2 版 NCCN.or

1. ストーマ外来 の問い合わせ窓口 1 ストーマ外来が設定されている ( / ) 上記外来の名称 ストマ外来 対象となるストーマの種類 コロストーマとウロストーマ 4 大腸がん 腎がん 膀胱がん ストーマ管理 ( 腎ろう, 膀胱ろう含む ) ろう孔管理 (PEG 含む ) 尿失禁の管理 ストーマ外

第 7 条対策委員会の構成および運営については 細則に定める 第 3 章他の組織との連携 第 8 条認定制度の運営に当たっては 必要に応じて 日本腎臓学会 日本透析医学会 日本医療 薬学会 日本病院薬剤師会 日本薬剤師会等と協議し 連携をはかることとする 第 4 章腎臓病薬物療法専門薬剤師 認定薬剤

乳 房次検診センターの実施成績 坂 佳 奈 子 東京都予防医学協会がん検診 診断部長 野 木 裕 子 東京慈恵医科大学付属病院乳腺内分泌外科 竹 井 淳 子 聖路加国際病院乳腺外科 はじめに 診 外来 と変更した 昭和 年に東京産婦人科医会 旧東京母性 受診者の内訳は検診人. 人 保護医協会 以下

10038 W36-1 ワークショップ 36 関節リウマチの病因 病態 2 4 月 27 日 ( 金 ) 15:10-16:10 1 第 5 会場ホール棟 5 階 ホール B5(2) P2-203 ポスタービューイング 2 多発性筋炎 皮膚筋炎 2 4 月 27 日 ( 金 ) 12:4

70 頭頸部放射線療法 放射線化学療法

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北海道医療大学歯学部シラバス

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岸和田徳洲会病院 当院では以下の研究に協力し情報を提供しております この研究は 国が定めた指針に基づき 対象となる患者さまのお一人ずつから直接同意を得るかわりに 研究の目的を含む研究の実施についての情報を公開しています 研究結果は学会等で発表されることがありますが その際も個人を特定する情報は公表し

腫瘍外科療法 化学療法 大阪大学医学部附 形成外科 形成外科 皮膚外 4 皮膚腫瘍外科 1-2 年 属病院形成外科 科 に必要な手術手 技の基本を習得 国立がんセンター 中央病院 皮膚腫瘍科皮膚悪性腫瘍 4 皮膚悪性腫瘍の診断 ( 病理 ダーモスコピーなど ) 腫瘍外科療法 化学療法 6 ヶ月 -2

cm 以上の腫瘍では悪性化していることも考慮する必要があります ただし 良性腫瘍でも長期間放置すれば大きくなりますので サイズが大きいからと言って悪性とは限りません 成長速度: 悪性度の高い腫瘍では 大きくなるスピードが速くなります 腫瘍がいつからあったか 最近はどのくらいのスピードで大きくなってき

膵臓癌について

小児外科学 (-Pediatric Surgery-) Ⅰ 教育の基本方針小児外科は 子供 (16 歳未満 ) の一般外科と消化器外科を扱う科です 消化器 一般外科学並びに小児外科学に対する基礎医学から臨床にわたる幅広い知識をあらゆる診断 治療技術を習得し 高い技術力と探究心及び倫理観を兼ね備えた小

1. ストーマ外来 の問い合わせ窓口 1 ストーマ外来が設定されている ( はい / ) 上記外来の名称 対象となるストーマの種類 7 ストーマ外来の説明が掲載されているページのと は 手入力せずにホームページからコピーしてください 他施設でがんの診療を受けている または 診療を受けていた患者さんを


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乳がんの現状は? 予防できるの? 遺伝するの? 今日の内容 なってしまったらどうすればよいの? 治療は? なおるの? 良い病院 良い先生にかかりたい! いくらかかるの?

女性乳腺専門医師 2 名による 患者支援センター地域医療連携室ニュース 2017 Vol.4 川崎幸病院患者支援センター地域医療連携室 TEL: ( 代 ) 神奈川県川崎市幸区大宮町 31 番 27 ブレストセンター開設のご案内 第二川崎幸クリニック院長川崎幸

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総合診療

を優先する場合もあります レントゲン検査や細胞診は 麻酔をかけずに実施でき 検査結果も当日わかりますので 初診時に実施しますが 組織生検は麻酔が必要なことと 検査結果が出るまで数日を要すること 骨腫瘍の場合には正確性に欠けることなどから 治療方針の決定に必要がない場合には省略されることも多い検査です

密封小線源治療 子宮頸癌 体癌 膣癌 食道癌など 放射線治療科 放射免疫療法 ( ゼヴァリン ) 低悪性度 B 細胞リンパ腫マントル細胞リンパ腫 血液 腫瘍内科 放射線内用療法 ( ストロンチウム -89) 有痛性の転移性骨腫瘍放射線治療科 ( ヨード -131) 甲状腺がん 研究所 滋賀県立総合病

日本核医学専門技師認定機構定款(平成18年9月16日改訂)

記入方法

補綴歯科専門医研修プログラム作成指針 公益社団法人日本補綴歯科学会 1

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1. はじめに ステージティーエスワンこの文書は Stage Ⅲ 治癒切除胃癌症例における TS-1 術後補助化学療法の予後 予測因子および副作用発現の危険因子についての探索的研究 (JACCRO GC-07AR) という臨床研究について説明したものです この文書と私の説明のな かで わかりにくいと

地域公開講演会 2007.3.24

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系統看護学講座 クイックリファレンス 2012年 母性看護学

2) 抄読会への参加 発表 4) 優良歯科医講習会に参加 1 本会 ( 月 1 回開催 ) に参加し 歯学日本歯科放射線学会教育委員会主催領域の知識や情報を獲得するとともエックス線優良歯科医講習会に参加に 論文作成法について学ぶ し 撮影原理 解剖 診断の基礎を学 2 発表経験を通して プロダクトの

( 様式 1-1) 日本専門医機構認定形成外科専門医資格更新申請書 20 年月日フリガナ 氏 名 生年月日年月日 所属施設 ( 病院 医院 ) 名 勤務先住所 連絡先 ( 電話 : - - ) ( FAX : - - ) アドレス 1: アドレス 2: 専門医登録番号 - 医籍登録番号

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「手術看護を知り術前・術後の看護につなげる」

最近 乳がんの人が増えている? 最近 芸能人で乳癌になった人多くない? 乳がんって増えているの? なったら助からないんでしょ?

付表 食道癌登録数 ( 自施設初回治療 癌腫 ): 施設 UICC-TNM 分類治療前ステージ別付表 食道癌登録数 ( 自施設初回治療 癌腫 原発巣切除 ): 施設 UICC-TNM 分類術後病理学的ステージ別付表 食道癌登録数 ( 自施設初回治療 癌腫 UIC

院内がん登録における発見経緯 来院経路 発見経緯がん発見のきっかけとなったもの 例 ) ; を受けた ; 職場の健康診断または人間ドックを受けた 他疾患で経過観察中 ; 別の病気で受診中に偶然 がん を発見した ; 解剖により がん が見つかった 来院経路 がん と診断された時に その受診をするきっ

特定非営利活動法人日本顎変形症学会認定医 ( 矯正歯科 ) 制度細則 2018 年 6 月 日総会承認 第 1 章総則第 1 条特定非営利活動法人日本顎変形症学会認定医 ( 矯正歯科 ) 制度の施行にあたって, 認定医制度規則 ( 以下, 規則という ) に定めるものの他, 必要な事項については,

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骨軟部腫瘍 はじめに 九州大学病院では 整形外科が中心となり骨や軟部組織に発生した腫瘍 ( 骨軟部腫瘍 ) の治療を行っており 血液腫瘍内科 放射線科 外科 小児科 小児外科 皮膚科などの協力を得て集学的治療による悪性骨軟部腫瘍患者さんの生命予後の改善と 整容性と機能性に優れた患肢温存治療の実践に大

実地医家のための 甲状腺エコー検査マスター講座

リウマチケア看護師規則(案) 21/11・1


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平成 28 年 10 月 17 日 平成 28 年度の認定看護師教育基準カリキュラムから排尿自立指導料の所定の研修として認めら れることとなりました 平成 28 年度研修生から 排泄自立指導料 算定要件 施設基準を満たすことができます 下部尿路機能障害を有する患者に対して 病棟でのケアや多職種チーム

研修プログラム モデル例

1. 部位別登録数年次推移 表は 部位別に登録数の推移を示しました 2015 年の登録数は 1294 件であり 2014 年と比較して 96 件増加しました 部位別の登録数は 多い順に大腸 前立腺 胃 膀胱 肺となりました また 増加件数が多い順に 皮膚で 24 件の増加 次いで膀胱 23 件の増加

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は関連する学会 専門医制度と連携しており, 今後さらに拡大していきます. 日本外科学会 ( 外科専門医 ) 日本消化器外科学会 ( 消化器外科専門医 ) 消化器外科領域については, 以下の学会が 消化器外科データベース関連学会協議会 を組織して,NCD と連携する : 日本消化器外科学会, 日本肝胆

094 小細胞肺がんとはどのような肺がんですか んの 1 つです 小細胞肺がんは, 肺がんの約 15% を占めていて, 肺がんの組 織型のなかでは 3 番目に多いものです たばことの関係が強いが 小細胞肺がんは, ほかの組織型と比べて進行が速く転移しやすいため, 手術 可能な時期に発見されることは少

8 整形外科 骨肉腫 9 脳神経外科 8 0 皮膚科 皮膚腫瘍 初発中枢神経系原発悪性リンパ腫 神経膠腫 脳腫瘍 膠芽腫 頭蓋内原発胚細胞腫 膠芽腫 小児神経膠腫 /4 別紙 5( 臨床試験 治験 )

配偶子凍結終了時 妊孕能温存施設より直接 妊孕能温存支援施設 ( がん治療施設 ) へ連絡がん治療担当医の先生へ妊孕能温存施設より妊孕能温存治療の終了報告 治療内容をご連絡します 次回がん治療の為の患者受診日が未定の場合は受診日を御指示下さい 原疾患治療期間中 妊孕能温存施設より患者の方々へ連絡 定

3. 本事業の詳細 3.1. 運営形態手術 治療に関する情報の登録は, 本事業に参加する施設の診療科でおこなわれます. 登録されたデータは一般社団法人 National Clinical Database ( 以下,NCD) 図 1 参照 がとりまとめます.NCD は下記の学会 専門医制度と連携して

婦人科63巻6号/FUJ07‐01(報告)       M

目次 甲状腺とは 3 甲状腺ホルモンとは 4 甲状腺ホルモン量の調節 6 甲状腺がんとは 8 甲状腺がんの種類 9 甲状腺とは 甲状腺は のどぼとけのすぐ下にある重さ 10 ~ 20g 程度の小さな臓器で 甲状腺ホルモン というホルモンをつくっています ちょうど 蝶が羽を広げたような形をしていますが

付表 食道癌登録数 ( 自施設初回治療 癌腫 ): 施設 UICC-TNM 分類治療前ステージ別付表 食道癌登録数 ( 自施設初回治療 癌腫 原発巣切除 ): 施設 UICC-TNM 分類術後病理学的ステージ別付表 食道癌登録数 ( 自施設初回治療 癌腫 UIC

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1. 来院経路別件数 非紹介 30 他疾患経過 10 自主受診観察 紹介 20 他施設紹介 合計 患者数 割合 12.1% 15.7% 72.2% 100.0% 27.8% 72.2% 100.0% 来院経路別がん登録患者数 がん患者がどのような経路によって自施設を受診し

2 院内処方 ( 入院外 投薬 ) 及び院外処方 ( 薬局調剤 ) における薬剤点数薬剤点数階級別件数の構成割合を入院外の投薬 ( 以下 院内処方 という ) 薬局調剤( 以下 院外処方 という ) 別にみると ともに 500 点未満 が最も多く それぞれ 67.0% 59.4% となっている また

第58回日本臨床細胞学会 Self Assessment Slide

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SBOs- 3: がん診断期の患者の心身の特徴について述べることができる SBOs- 4: がん治療期 ; 化学療法を受けている患者の心身の特徴について述べることができる SBOs- 5: がん治療期 ; 放射線療法を受けている患者の心身の特徴について述べることができる SBOs- 6: がん治療期

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日本乳癌学会乳腺専門医修練カリキュラム ( 平成 30 年 3 月 30 日改訂 ) 1. 専門医の専門分野は 外科療法 化学療法 画像診断 放射線治療とする 2. 専門医申請資格は 乳腺認定医であることを必須とする 3. 呼称は 乳腺専門医 とする 4. 研修内容について (1) 乳腺疾患の診療に携わる専門的な医師の養成を目的とする (2) 乳腺疾患に関する全般的 専門的な研修が求められる (3) 経験必須内容および診療経験等の到達目標数を明確にする 5. 研修期間について 申請資格は 最低卒後 7 年 ( 臨床研修終了後 5 年 ) 以上が必要である 6. 研修施設について 研修施設は 施設認定委員会が認定した施設でなければならない 7. 研修の評価について (1) 診療実績 : 専門分野別に定められた到達目標 ( 乳癌 100 例およびその他の診療経験 ) に規定する診療経験一覧表の確認審査を行う (2) 業績 : 資格認定委員会の定める学術集会における研究発表 学術雑誌への論文発表による乳腺疾患に関する業績 ( 認定医 専門医精度規則による研究業績一覧表で 30 点以上 ただし学会機関誌等に掲載された筆頭著者の学術論文 1 編以上を含む ) の審査を行う (3) 筆記試験 : 筆記試験問題は すべての専門分野に共通する基本的事項カリキュラムの問題と各専門分野カリキュラムの問題からなる 試験内容はカリキュラムにおける到達目標を考慮し かつ各専門分野間の難易度の整合性を図る (4) 口頭試問 : 乳腺専門医としての臨床経験 総合的適性 見識および技術などについて 統一した基準での試問を行う (5) 受検資格 : 受験申請時に本会会員であり 継続 5 年以上の会員歴を有すること さらに臨床研修終了後 学会の認定する研修施設で通算 5 年以上の修練を終了したものとする ただし 平成 15 年迄の医師免許取得者は 医師免許取得後 7 年以上修練し そのうち5 年以上は本学会が認定した認定施設において所定の修練カリキュラムに従い修練を行っていること (6) 筆記試験問題 試問の基準 方法などについては専門医制度委員会にて定める 1

1. 一般目標 1 乳腺認定医としての医療技術 知識を基礎にし さらに乳腺専門医として乳腺疾患の診療を実 践できる医師を養成するための到達目標を定め 研修を実施する 認定施設における研修期間は 通算 5 年以上を必須とする 1) 乳腺疾患全体を包括した専門医としての知識 臨床的判断能力 問題解決能力を習得する 2) 各専門分野における診療を適切に遂行できる技術を習得する 3) 医学 医療の進歩に合わせた生涯学習を行う方略 方法の基本を習得する 4) 自らの研修とともに上記項目について後進の指導を行う能力を習得する 2. 到達目標 2( 基礎的知識 ) 各専門分野の乳腺診療に共通して必要な下記の基本的知識を習熟し 臨床に即した対応ができる 1) 解剖正常乳房の組織像 乳房腋窩領域の解剖を理解している 2) 乳腺の生理とホルモン環境性周期と乳腺 妊娠 授乳期乳腺 加齢 肥満 ホルモン補充療法 (HRT) ピルなどによる乳腺の変化に関する知識を習得している 3) 疫学乳癌の疫学に関する一般的事項 ( 罹患率 死亡率 再発形式 ) 家族性乳癌 危険因子などに関する最新のデータを認知している 4) 病理下記乳腺疾患のマクロ ミクロの病理を理解し 画像診断との対比ができる (1) 先天異常と発達異常 (2) 良性疾患 : 炎症 乳腺症 乳管内乳頭腫 乳頭部腺腫 腺腫 線維腺腫 葉状腫瘍 乳管拡張症 炎症性偽腫瘍 女性化乳房症 その他 (3) 悪性疾患 : 非浸潤性乳管癌 非浸潤性小葉癌 乳頭腺管癌 充実腺管癌 硬癌 特殊型 Paget 病 炎症性乳癌 妊娠関連乳癌 非上皮性腫瘍 病理組織悪性度の分類 その他 5) バイオロジー乳癌の自然史 増殖 進展 ヘテロジェナイティ ホルモンレセプター 癌関連因子などのバイオロジーに関する最新の知見を習得している 6) 検診 (1) 世界および我が国における乳癌集団検診の考え方と現状を把握している (2) 乳癌の自己検診法を理解している 2

3. 到達目標 2( 基本的診療技術 ) 乳腺疾患の診療に必要な知識 検査 処置に習熟し EBM に基づいた診療を行うことができる A. 診断 1) 問診 病歴 視触診乳腺疾患患者の問診 視触診を行うことができる 2) 病期分類乳癌取扱い規約および UICC による乳癌の病期分類ができる 3) 画像診断 (1) マンモグラフィ : 画像評価および読影 ( カテゴリー分類など ) ができる (2) 乳房超音波検査 乳管造影 MRマンモグラフィ 乳腺 CT 胸部 CT 上腹部 CT 腹部超音波検査 骨シンチグラフィ 頭部 CT 頭部 MRI 骨 MRI: 適応を決定し 読影することができる (3) 上記画像診断の各種検査法の特性を理解して検査計画を作り 総合診断ができる 4) 腫瘍マーカー : 適応を決定し 検査結果を評価できる 5) 擦過細胞診 穿刺吸引細胞診 針生検 吸引式組織生検 ( マンモトーム ) 外科的生検: 適応を決定し 結果を理解することができる 6) センチネルリンパ節生検の実施方法と意義を理解している B. 治療 1) 乳腺の良性疾患および悪性疾患に対して問診 視触診 画像診断などの結果に基づいた適切な治療方針を決定することができる 2) 乳癌に対する外科治療 放射線治療 化学療法および内分泌療法の役割を理解し それぞれの適応を決定することができる 3) 乳癌に対する緩和医療の内容を理解し 適応を決定することができる 4) 乳癌根治術後リハビリテーションの意義を理解している C. 医療倫理など 1) 最新のEBMを検索し その結果を臨床応用できる 2) 患者側に診療方針選択の権利があることを理解し 適切なインフォームド コンセントを得ることができる 3) セカンドオピニオンを求めてきた症例に対し適切な説明を行うことができる 4) 臨床試験の意義を理解し 参加することができる 3

4. 到達目標 3( 専門的診療技術 ) 行動目標 下記の各専門分野別に乳腺疾患の診療内容を理解し EBM に基づいた医療を実施できる能力を 習得し 臨床応用できる A. 外科療法 ( 外科 産婦人科 ) 担当医として乳腺外科に包含される主要な疾患に対する診断と治療をもれなく経験することを必要とする 1) 診療対象 : 下記の乳腺疾患の定められた症例数以上の診療経験を必要とする (1) 乳癌 100 例 (2) 乳腺症 30 例 線維腺腫 20 例 女性化乳房症 5 例 (3) 思春期早発症 副乳 乳管拡張症 乳汁漏出症 周期性乳房痛 ( 月経依存性 ) 乳瘤 急性乳腺炎 産褥乳腺炎 乳輪下膿瘍 乳管内乳頭腫 乳頭部腺腫 腺腫 葉状腫瘍 Paget 病 肉腫 : これらの疾患について合計 20 例 2) 診断 : 下記の検査について定められた件数以上の診療経験を必要とする このうち 1つの項目について 200 例以上の経験を有しなければならない (1) マンモグラフィ : 読影経験 100 例 (2) 乳房超音波検査 : 読影経験 100 例 (3) MRマンモグラフィまたは乳腺 CT 検査 : 読影経験 30 例 (4) 穿刺吸引細胞診 : 実施経験 20 例 (5) 針生検 ( または吸引式組織生検 ): 実施経験 10 例 3) 治療 : 下記の治療法について定められた件数以上の経験を必要とする このうち 乳房切除術 乳房温存手術などの乳癌手術は 術者または指導者として 100 例以上経験しなければならない (1) 乳房切除術 30 例 乳房温存術 30 例 (2) 切開排膿術 腫瘤摘出術 再発巣切除術の合計 20 例 (3) 内分泌療法 30 例 (4) 化学療法 30 例 (5) 乳癌根治術が必要な患者を担当し 術前評価 術前管理 インフォームド コンセント 術後管理ができる (6) 乳癌術後リハビリテーションの患者への指導ができる (7) 乳癌に対する術前化学療法の適応を決定し 実施することができる (8) 乳癌術後の補助療法の適応を決定することができる (9) 乳癌術後の適切なフォロー アップができる 4

B. 化学療法 ( 内科 ) 担当医として乳癌の内科的治療を 100 例以上経験することを必要とする 乳癌の診断についても定められた症例数以上の経験を必要とする 1) 診療対象 : 下記の症例 ( 原発乳癌 再発乳癌 その他の乳腺疾患を含む ) に対し定められた例数以上 ( 重複含む ) の診療経験を必要とする (1) 乳癌 100 例 a) 原発乳癌 :30 例 b) 再発乳癌 : 局所 皮膚軟部組織 10 例 リンパ節 10 例 骨 20 例 肺 20 例 胸膜 5 例 肝 10 例 心嚢膜 5 例 脳背髄 5 例 (2) その他の乳腺悪性腫瘍 5 例悪性葉状腫瘍 悪性リンパ腫 肉腫などを合計して5 例 2) 診断 : 下記の検査について定められた件数以上の診療経験を必要とする (1) マンモグラフィ : 読影経験 30 例 (2) 乳房超音波検査 : 読影経験 20 例 (3) MRマンモグラフィまたは乳腺 CT 検査 : 読影経験 30 例 (4) 画像診断 : 原発乳癌および再発乳癌の総合画像評価ができる (5) 腫瘍マーカー : 測定意義を熟知し 適応決定 結果評価ができる 3) 治療 : 原発乳癌 再発乳癌およびその他の乳腺悪性腫瘍症例に対して 外科手術 放射線療法を含めた全体的な治療スケジュールをプランニングし 化学療法 内分泌療法の部分を担当する技術と経験を有する その中で下記に定められた治療の件数を担当医として経験することを必要とする 下記項目間での重複は認めるが 乳癌 100 例が含まれなければない (1) 内分泌療法 30 例 化学療法 30 例 (2) 術前補助療法 30 例 術後補助療法 10 例 (3) 支持療法 30 例 (4) 抗癌剤の薬理 薬剤耐性 薬物有害反応の評価方法 治療効果の判定基準 ( 臨床 ) 治療効果の判定基準 ( 組織 ): これらについて最新の知識を有し 臨床応用できる 4) 緩和 終末医療 : 進行再発乳癌で下記の症状を有する症例の緩和医療について担当医として定められた件数の診療を経験することを必要とする ただし 同一症例で重複症状のあるものは有効とする (1) 疼痛コントロール 20 例 呼吸困難 20 例 (2) 高カルシウム血症 背髄圧迫症状 体腔液貯留コントロール : これらの合計が 20 例 5) 医療倫理など (1) 外科医などに対して乳癌の化学療法を解説し 実施方法を指導することができる (2) 進行再発乳癌に対する治療法 術前療法 術後補助療法に関して最新のEBMを検索し 臨床応用することができる (3) 臨床試験 自主研究を計画立案し 担当医師となることができる 5

C. 画像診断 ( 放射線科 内科 外科 ) 診断医として乳癌 100 例以上を診断することを必要とする 1) 診療対象 : 下記の乳腺疾患の定められた症例数以上の診療経験を必要とする (1) 乳癌 100 例 (2) 乳腺症 30 例 線維腺腫 20 例 女性化乳房症 5 例 (3) 思春期早発症 副乳 陥没乳頭 乳管拡張症 乳汁漏出症 周期性乳房痛 ( 月経依存性 ) 急性乳腺炎 乳管内乳頭腫 乳頭部腺腫 腺腫 葉状腫瘍 Paget 病 肉腫 : これらの疾患について合計 20 例 2) 画像診断下記の検査について定められた件数以上の診療経験を必要とする このうち 1つの項目について 1000 例以上の経験を必要とする また 最終診断結果が乳癌であった症例が 100 例以上含まれなければならない (1) マンモグラフィ : 読影経験 300 例 (2) 乳房超音波検査 : 読影経験 300 例 (3) MRマンモグラフィまたは乳腺 CT 検査 : 読影経験 200 例 (4) 骨シンチグラフィ : 読影経験 20 例 (5) 上記画像診断にて乳癌と診断できた場合 総合画像診断で乳癌の組織型 組織亜型をある程度の確かさで診断できる また 乳房内の癌の広がり診断の結果から乳房温存療法の適応を決定することができる 3) インターベンション診断 (1) 穿刺吸引細胞診 : 実施経験 30 例 (2) 針生検 ( または吸引式組織生検 ): 実施経験 10 例 4) その他 (1) 乳腺の各種画像診断法の診断能力に関する最新情報を認知し 臨床応用できる (2) 乳癌術後のフォロー アップにおける画像診断の位置づけに関する最新情報を認知し 臨床応用できる (3) 乳腺の画像診断に関して他科の医師の相談に応じることが出来る D. 放射線治療 ( 放射線科 ) 担当医として乳癌の放射線治療 100 例以上の経験を必要とすること 1) 診療対象 : 下記の放射線治療例について定められた件数以上の診療経験を必要とする このうち 乳癌に対する放射線治療を合計 100 例以上経験しなければならない (1) 原発巣 : 乳房温存症例 30 例 乳房切除術後照射 10 例 局所進行乳癌 5 例 (2) 再発 ( 転移 ) a) 皮膚軟部組織 10 例 リンパ節 10 例 骨 10 例 脳脊髄 10 例 6

b) 肺 胸膜 心嚢膜など上記以外の再発を合計 5 例 2) 放射線治療 : 担当医として下記に定められた件数以上の放射線治療の経験を必要とする (1) 乳房照射 30 例 領域リンパ節照射 10 例 胸壁照射 10 例 骨転移照射 10 例 (2) Paget 病 全脳照射 定位手術的照射 小線源照射 : これらを合計して 10 例 (3) 乳房温存手術後の乳房照射 ブースト照射の適応を決定し 適切な放射線治療計画 ( 線質の選択 照射野の設定 線量評価など ) を立て 精度管理 有害事象対策を行うことができる (4) 再発乳癌に対する適切な放射線治療計画 ( 線質の選択 照射野の設定 線量評価など ) を立て 精度管理 有害事象対策を行うことができる (5) その他の放射線治療の適応を決定し 放射線治療計画 ( 線質の選択 照射野の設定 線量評価など ) を立て 精度管理 有害事象対策を行うことができる 3) 医療倫理など (1) 他科の医師に対して乳癌の放射線治療を解説し 治療に伴う注意事項を指導することができる (2) 乳癌の放射線治療に関する最新のEBMを検索し 臨床応用することができる (3) 臨床試験 自主研究に放射線治療担当医として計画立案に関与し 担当医師となることができる 5. 到達目標 5( 生涯教育 ) 乳腺疾患診療の進歩に合わせた生涯教育を行う方略 方法の基本を習得する 1) 施設内の病理を含む各専門領域が集まる乳腺カンファレンスに出席し それぞれの専門的立場から意見を述べることができる 2) 施設内乳腺カンファレンスを司会し 積極的に討論に参加する 3) 最新のEBMを検索する能力を有し 個々の症例に合わせてEBMに基づいた診療を行う 4) 学術集会 教育集会に参加し 日進月歩の医学 医療の実情に触れる 5) 学術集会 学術出版物に症例報告や臨床研究の結果を発表する 6. 到達目標 5( 医療行政 ) 医療行政 病院管理 ( リスクマネージメント 医療経営 チーム医療など ) についての重要性を 理解し 実地医療現場で実行する能力を習得する 医療安全 医療倫理については専門医 認定 医更新時に e-learning により研修を行う 7