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第4回税制調査会 総4-1

目 次 問 1 法人税法における当初申告要件及び適用額の制限に関する改正の概要 1 問 2 租税特別措置法における当初申告要件及び適用額の制限に関する改正の概要 3 問 3 法人税法における当初申告要件 ( 所得税額控除の例 ) 5 問 4 法人税法における適用額の制限 ( 所得税額控除の例 ) 6

(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

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この特例は居住期間が短期間でも その家屋がその人の日常の生活状況などから 生活の本拠として居住しているものであれば適用が受けられます ただし 次のような場合には 適用はありません 1 居住用財産の特例の適用を受けるためのみの目的で入居した場合 2 自己の居住用家屋の新築期間中や改築期間中だけの仮住い

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参考 企業会計基準第 25 号 ( 平成 22 年 6 月 ) からの改正点 平成 24 年 6 月 29 日 企業会計基準第 25 号 包括利益の表示に関する会計基準 の設例 企業会計基準第 25 号 包括利益の表示に関する会計基準 ( 平成 22 年 6 月 30 日 ) の設例を次のように改正

平成30年公認会計士試験

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

税額控除限度額の計算この制度による税額控除限度額は 次の算式により計算します ( 措法 42 の 112) 税額控除限度額 = 特定機械装置等の取得価額 税額控除割合 ( 当期の法人税額の 20% 相当額を限度 ) 上記算式の税額控除割合は 次に掲げる区分に応じ それぞれ次の割合となります 特定機械

平成 22 年 4 月 1 日現在の法令等に準拠 UP!Consulting Up Newsletter 無対価での会社分割 バックナンバーは 当事務所のホームページで参照できます 1

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085 貸借対照表の純資産の部の表示に関する会計基準 新株予約権 少数株主持分を株主資本に計上しない理由重要度 新株予約権を株主資本に計上しない理由 非支配株主持分を株主資本に計上しない理由 Keyword 株主とは異なる新株予約権者 返済義務 新株予約権は 返済義務のある負債ではない したがって

10 解説 p1 ⑵⑶ ⑷ 11

改正 ( 事業年度の中途において中小企業者等に該当しなくなった場合等の適用 ) 42 の 6-1 法人が各事業年度の中途において措置法第 42 条の6 第 1 項に規定する中小企業者等 ( 以下 中小企業者等 という ) に該当しないこととなった場合においても その該当しないこととなった日前に取得又

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平成 29 年 6 月 26 日株式会社八十二銀行 連結貸借対照表の科目が 自己資本の構成に関する開示項目 のいずれに相当するかについての説明 ( 29 年 3 月期自己資本比率 ) 科 ( 単位 : 百万円 ) 公表連結貸借対照表金額 ( 資 産 の 部 ) 現 金 預 け 金 885,456 コ

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(2) 源泉分離課税制度源泉分離課税制度とは 他の所得と全く分離して 所得を支払う者 ( 銀行 証券会社等 ) がその所得の支払の際に 一定の税率で所得税を源泉徴収し それだけで所得税の納税が完結するものです 1 対象となる所得代表的なものとして 預金等の利子所得 定期積金の給付補てん金等があります

非課税上場株式等管理に関する約款 第 1 条 ( 約款の趣旨 ) この約款は お客さまが租税特別措置法第 9 条の8に規定する非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得の非課税および租税特別措置法第 37 条の14に規定する非課税口座内の少額上場株式等に係る譲渡所得等の非課税の特例 ( 以下 非課税

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平成 29 年度連結計算書類 計算書類 ( 平成 29 年 4 月 1 日から平成 30 年 3 月 31 日まで ) 連結計算書類 連結財政状態計算書 53 連結損益計算書 54 連結包括利益計算書 ( ご参考 ) 55 連結持分変動計算書 56 計算書類 貸借対照表 57 損益計算書 58 株主

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経 [2] 証券投資信託の償還 解約等の取扱い 平成 20 年度税制改正によって 株式投資信託等の終了 一部の解約等により交付を受ける金銭の額 ( 公募株式投資信託等は全額 公募株式投資信託等以外は一定の金額 ) は 譲渡所得等に係る収入金額とみなすこととされてきました これが平成 25 年度税制改

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株式等の譲渡(特定口座の譲渡損失と配当所得等の損益通算及び翌年以後への繰越し)編


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6 課税上の取扱い日本の居住者又は日本法人である投資主及び投資法人に関する課税上の一般的な取扱いは 下記のとおりです なお 税法等の改正 税務当局等による解釈 運用の変更により 以下の内容は変更されることがあります また 個々の投資主の固有の事情によっては異なる取扱いが行われることがあります (1)

上場有価証券等書面

~ この操作の手引きをご利用になる前に ~ この操作の手引きでは 確定申告書の作成方法を説明しています 操作を始める前に 以下の内容をご確認ください 共通の操作の手引きの確認入力方法やデータ保存 読込方法などを説明した ( 共通 )e-tax で送信するための準備編 又は ( 共通 ) 書面提出 (

て 次に掲げる要件が定められているものに限る 以下この条において 特定新株予約権等 という ) を当該契約に従つて行使することにより当該特定新株予約権等に係る株式の取得をした場合には 当該株式の取得に係る経済的利益については 所得税を課さない ただし 当該取締役等又は権利承継相続人 ( 以下この項及

162 有価証券等の情報(会社計 満期保有目的の債券 ( 単位 : 百万円 ) がを超えるもの がを超えないもの )合計 2,041,222 2,440, ,058 1,942,014 2,303, ,434 責任準備金対応債券 ( 単位 : 百万円 ) が貸借対照表 公社債

22 特定項目に係る十五パーセント基準超過額 うち その他金融機関等に係る対象資本調達手段のうち普通株式に該当するものに関連するものの額 うち 無形固定資産 ( モーゲージ サービシング ライツに係るものに限る ) に関連するものの額 うち 繰延税金資産 ( 一時差異に係るものに限

表紙 EDINET 提出書類 株式会社大洋システムテクノロジー (E3328 変更報告書 提出書類 変更報告書 3 根拠条文 提出先 氏名又は名称 住所又は本店所在地 報告義務発生日 提出日 提出者及び共同保有者の総数 ( 名 ) 提出形態 変更報告書提出事由 法第 27 条の25 第 1 項関東財

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労働基準法が改正されます

上場株式等の譲渡益に係る課税 上場株式等の税金について 上場株式等の譲渡益に係る税率は以下の通りです 平成 25 年 1 月 1 日 ~ 平成 25 年 12 月 31 日 平成 26 年 1 月 1 日 ~ 平成 49 年 12 月 31 日 平成 50 年 1 月 1 日 ~ % (

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2 事業活動収支計算書 ( 旧消費収支計算書 ) 関係 (1) 従前の 消費収支計算書 の名称が 事業活動収支計算書 に変更され 収支を経常的収支及び臨時的収支に区分して それぞれの収支状況を把握できるようになりました 第 15 条関係 別添資料 p2 9 41~46 82 参照 消費収入 消費支出

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二法人税法施行規則第六十一条の三第一号ロ及びハ並びに第二号ロ及びハ並びに第六十一条の五第一号ハ及びヘ並びに第二号ハ及びヘに掲げる勘定科目内訳明細書ホ別表に掲げる明細書 ( 当該明細書に記載されている事項又は記載すべき事項の内訳に係る部分に限る ) 四省令第五条第二項の規定により同項に規定する添付書面

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2 2 上場株式等 の範囲の拡大 上場株式等には 上場株式 上場投資信託の受益権 (ETF) 上場不動産投資法人の投資口 (REIT) 公募株式等証券投資信託の受益権が含まれていた 今回の租税特別措置法の改正により 発行者の情報が一般に公開され その商品内容を入手することが容易に可能な公社債を 上場

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CFC 制の改正について ( タックスヘイブン対策制 外国子会社合算制 ) 平成 29 年 8 月経済産業省投資促進課

Ⅰ.CFC 制の概要 CFC(Controlled Foreign Company) 制 ( タックスヘイブン対策制又は外国子会社合算制ともいう ) とは 外国子会社を利用した租回避を防止するために 一定の条件に該当する外国子会社のを日本の親会社のとみなして合算し 日本で課する制度 ( ) 内国法人 ( 租特別措置法第 66 条の 6~9) だけでなく居住者 ( 同法第 40 条の 4~6) にも適用される 外国子会社を利用した租回避例 タックスヘイブン対策制適用 日本 外国 日本 外国 負担 30% 負担 10% 親会社 30 本来は親会社で計上すべき 200 に対して 40 子会社 ペーパーカンパニー 10 外国子会社を利用せず親会社が 200 を稼いでいればは 60 外国子会社を利用することで 20 を回避 負担 30% 負担 10% 親会社 60-10 に対して外国で支払った 10 は控除 200 に対して 60 子会社 ペーパーカンパニー 10 親会社が 200 を稼いだとみなして 60 課 1

外国関係会社の租負担割合が 20% 未満 ( いわゆる トリガー率 ) を超えれば 制度対象外 トリガー率 (20 % 未満 ) を下回る場合 1. 適用除外基準を満たせば 全部合算課が免除され 資産運用的 ( 1) に対して部分合算課 ( 2) ( 1) 一定の配当 債券に係る利子 償還益 譲渡益 株式譲渡益 特許権等の使用料 船舶 航空機の貸付けの対価 ( 2) ただし 主たる事業が (1) 株式保有 (2) 特許権等の提供 (3) 船舶 航空機の貸付けのいずれかに該当すれば 原則として すべてのを合算課 2. 適用除外基準を満たせなければ 原則として すべてのに対して合算課 Ⅱ. 改正前制度のフロー図外国関係会社(日本国内の株主が合計で50%超出資)租負担割合(トリガー率)判定納義務者(居住者及び内国法人等)10%以上出資20%未満20%以上制度対象外適用除外基準 2 実体基準 本店所在地国に主たる事業に必要な事務所等を有すること 3 管理支配基準 本店所在地国において事業の管理 支配及び運営を自ら行っていること 1 所在国基準 ( 製造業等以下以外の業種 ) 主として所在地国で事業を行っていること OR 非関連者基準 ( 卸売業等 7 業種 ( )) 卸売 銀行 信託 金融商品取引 保険 水運 航空運送 主として関連者以外の者と取引を行っていること事業基準 主たる事業が株式保有(統括業務除く) 特許権等の提供 船舶 航空機の貸付けに該当することすべて満たすいずれかを満たさない該当該当なし会社単位の合算課資産運用的の合算課該当しない該当しない制度対象判定 ( 書面添付 書類保存義務 ) (書面添付 書類保存義務) 0万円以下又は引前利益の5%以下制度適用免除 2 書面添付 書類保存義務制度対象 ( 特定外国子会社等 ) 50%超出資 BS PL 等計算書類の申告書への添付義務

1. 経済活動基準を満たせば 部分合算課制度の対象になり 一定の受動的 ( ) に対して合算課 ( ) 一定の配当 利子 有価証券譲渡損益 有価証券の貸付対価 デリバティブ取引損益 外国為替差損益 その他左記に類する 無形資産等の使用料 無形資産等の譲渡損益 有形固定資産の貸付対価 根拠のない異常な 2. 経済活動基準を満たせなければ 全部合算課制度の対象になり 原則として すべてのに対して合算課 1.2. のいずれにおいても租負担割合が 20% 以上の場合 合算課免除 3. ペーパーカンパニー 受動的が一定割合を超える会社 ( 事実上のキャッシュボックス ) 又はブラックリスト国所在会社に該当すれば 特定の外国関係会社に対する全部合算課制度の対象になり 原則として すべてのに対して合算課 租負担割合が 30% 以上の場合 合算課免除 Ⅲ. 改正後制度の概要外国関係会社(日本国内の株主が合計で50%超出資又は実質支配) 外国上場会社との50% 50%出資のジョイントベンチャーの外国子会社は 当該外国上場会社に日本の少数株主がいても制度対象外制度適用免除基準(租負担割合判定)(少額判定)納義務者(居住者及び内国法人等)10%以上出資経済活動基準 2 実体基準 本店所在地国に主たる事業に必要な事務所等を有すること 3 管理支配基準 本店所在地国において事業の管理 支配及び運営を自ら行っていること 4 所在国基準 ( 製造業等以下以外の業種 ) 主として所在地国で事業を行っていること OR 非関連者基準 ( 卸売業等 8 業種 ( )) 卸売 銀行 信託 金融商品取引 保険 水運 航空運送 航空機賃貸 主として関連者以外の者と取引を行っていること 非関連者介在の関連者取引に係る判定方法見直しすべて満たす会社単位の合算課制度受動的の部分合算課制度 2000 万円以下又は引前利益の 5% 以下 1 事業基準 主たる事業が株式保有 ( 統括業務除く ) 特許権等の提供 船舶 航空機の貸付けのいずれにも該当しないこと特定の外国関係会社 ( ペーパーカンパニー 事実上のキャッシュボックス ブラックリスト国所在会社 ) 該当いずれかを満たさない制度適用免除基準 ( 租負担割合判定 ) 制度適用免除基準(租負担割合判定)20%以上制度適用免除 一定の航空機の貸付けを除く 製造管理等子会社も基準を満たす制度対象外該当該当しない会社単位の合算課制度20%以上30%以上制度対象判定 ( 求めに応じ書類提出 ただし 租負担割合が 20% 以上であることが客観的に確認される場合 求められない ) ( ペーパーカンパニーのみ求めに応じ書類提出 ) 該当 無国子会社も外国支店の負担を含めて計算制度適用免除赤字=主な見直し措置 一定の資源プロジェクト会社からの配当は合算対象外該当しない 免除に係る書面の添付 保存要件を廃止 3 制度対象 金融子会社特例あり BS PL 等計算書類の申告書への添付義務

Ⅳ. 租負担割合が 20% 以上の外国子会社の扱い ( 適用免除の効果 ) 1. 租負担割合が 20% 以上と認められる外国関係会社については 特定外国関係会社に該当しない限り制度の適用が免除となる したがって 経済活動基準の判定のための資料の務当局への提出は不要 2. 更に 租負担割合が 30% 以上の場合には 特定外国関係会社に該当するかどうか判定するための資料の務当局への提出も不要 租負担割合が 20% 以上 30% 未満の場合 租負担割合が 20% 以上であることが客観的に確認されることが前提 経済活動基準の判定のための資料の提 は提出 特定外国関係会社 ( ペーパーカンパニー 事実上のキャッシュボックス ブラックリスト国所在会社 ) の判定のための資料の提 は提出 必要なし 必要 ( 務当局が提出を求めた場合 ) 租負担割合が 30% 以上の場合 経済活動基準の判定のための資料の提 は提出 租負担割合が 30% 以上であることが客観的に確認されることが前提 必要なし 特定外国関係会社 ( ペーパーカンパニー 事実上のキャッシュボックス ブラックリスト国所在会社 ) の判定のための資料の提 は提出 必要なし 租負担割合が20% 未満の場合 これまでと同様に経済活動基準を充 していても貸借対照表及び損益計算書その他 定の書類を申告書に添付するとともに 1 経済活動基準の判定のための資料や2 特定外国関係会社の判定のための資料を 務当局の職員の求めに応じて 提 は提出する必要がある 1 の資料を提出しない場合 経済活動基準に該当しないことが 2の資料を提出しない場合 ペーパーカンパニーについては 特定外国関係会社に該当することが推定される 租負担割合が30% 未満の場合 特定外国関係会社の判定のための資料を 務当局の職員の求めに応じて 提 は提出する必要がある 資料を提出しない場合 ペーパーカンパニーについては 特定外国関係会社に該当することが推定される 4

( 参考 ) 平成 29 年度制改正の解説 ( 合算課の適用免除に係る記載部分 ) 財務省 HPで公表されている制改正の解説 ( 平成 29 年 7 月 6 日公表 ) における 合算課の適用免除に係る記載は以下の通り ( 以下 該当部分の記載を抜粋 ) 平成 29 年度制改正の解説国際課関係の改正 (P.689) Ⅰ 特定外国関係会社等に係るの課の特例 ( 外国子会社合算制 ) の改正 ( 三 ) 改正の内容 4 特定外国関係会社又は対象外国関係会社の適用対象金額に係る合算課の適用免除 (2) 合算課の適用免除改正前の制度では 租負担割合が20% 以上の外国関係会社について 本制度の対象外とされていたため ( 旧措法 66の6 1) 内国法人が確定申告書を提出する際 租負担割合が20% 以上の外国関係会社に関する明細を添付する必要はなく また その租負担割合が20% 以上である旨の明細についても確定申告書への添付は必要ないこととなっていました 改正後の制度においても 租負担割合が20% 以上の対象外国関係会社については 本制度の適用が免除されるため ( 措法 66の6 11 一 ) 改正前と同様に 内国法人が確定申告書を提出する際 対象外国関係会社に関する明細を添付する必要はなく また その租負担割合が20% 以上である旨の明細についても確定申告書への添付は必要ないこととなります 租負担割合が30% 以上の特定外国関係会社についても 本制度の適用が免除されるため ( 措法 66の6 11 二 ) これと同様です 財務省 HP 掲載平成 29 年度制改正の解説 URL: http://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2017/explanation/index.html 5

( 参考 ) 平成 29 年度制改正の解説 ( 推定規定に係る記載部分 ) 財務省 HPで公表されている制改正の解説 ( 平成 29 年 7 月 6 日公表 ) における 推定規定に係る記載は以下の通り ( 以下 該当部分の記載を抜粋 ) 平成 29 年度制改正の解説国際課関係の改正 (P.684) 2 経済活動基準を満たさないと推定する場合 (~ 略 ~) 務当局の当該職員は 内国法人に係る外国関係会社が上記 1イからニまでに掲げる要件 ( ) に該当するかどうかを判定するために必要があるとき ( 注 1) は その内国法人に対し 期間を定めて その外国関係会社が上記 1イからニまでに掲げる要件に該当することを明らかにする書類その他の資料 (~ 略 ~) の提示又は提出を求めることができる (~ 略 ~) ( 注 1 ) (~ 略 ~) その外国関係会社が特定外国関係会社に該当しない事実が確認され かつ その外国関係会社の対象となる事業年度の租負担割合が20% 以上である事実が客観的に確認される場合には その外国関係会社の対象となる事業年度の適用対象金額については 本制の適用免除とされるため その外国関係会社がその対象となる事業年度において上記 1イからニまでに掲げる要件に該当するかどうかを判定する必要はない (~ 略 ~) ( ) 経済活動基準に係る要件 財務省 HP 掲載平成 29 年度制改正の解説 URL: http://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2017/explanation/index.html 6