退職等年金給付の概要 退職年金の半分は有期年金 半分は終身年金 原則 65 歳から受給 有期年金については20 年受給または10 年受給を選択 ( 一時金の選択も可能 ) 本人死亡の場合 終身年金部分の受給は終了 有期年金の残余部分は遺族が一時金として受給 財政運営は積立方式 公務に基づく負傷または

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被用者年金一元化法による追加費用削減について 昨年 8 月に社会保障 税一体改革関連法の一つとして被用者年金一元化法が成立 一元化法では 追加費用財源の恩給期間にかかる給付について 以下の配慮措置を設けた上で 負担に見合った水準まで一律に 27% 減額することとし 本年 8 月まで ( 公布から 1

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調布市要綱第  号

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一元化後の公的年金制度の仕組み 平成 27 年 10 月に被用者年金制度の一元化が行われることにより 私学共済の年金制度にあった2 階部分の年金は厚生年金となり 職域部分は廃止されることになりました この廃止される職域部分にかわって 27 年 10 月以降の加入者期間分については 新たな3 階部分の

財財第  号

確定給付企業年金制度のご案内 ━ 大阪府電設工業企業年金基金のご案内 ━

四日市市消防関係手数料条例の一部を改正する条例

年金制度について 31

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一元化後における退職共済年金および老齢厚生年金の在職支給停止 65 歳未満の場合の年金の支給停止計算方法 ( 低在老 ) 試算表 1 年金と賃金の合算額が 28 万を超えた場合に 年金額の支給停止 ( これを 低在老 といいます ) が行われます 年金と賃金の合算額 (c) が 28 万以下の場合は

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Microsoft Word - (差替)170620_【総務部_厚生課_櫻井望恵】論文原稿

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Microsoft Word ①概要(整備令)

資料1 短時間労働者への私学共済の適用拡大について

年金制度のポイント

地方公務員等共済組合法及び被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律 < 趣旨 > 被用者年金一元化法附則第 2 条等を踏まえ 地方公務員共済年金の職域部分の廃止に伴い 地方公務員の退職給付の一部として 年金払い退職給付 ( 仮称 ) を設けるなど

受けているときは これらの年金総額が 230 万円となるように計算されます 計算例 1. 単一の共済年金が支給されている場合 事例 1 退職共済年金 + 老齢基礎年金を受給している方の場合 現在の年金額退職共済年金 210 万円老齢基礎年金 60 万円 (= 組合員期間に係る基礎年金相当額 ) 退職

260401【厚生局宛て】施行通知

被用者年金一元化法

目次 1. 一元化後の 経過的職域加算額 と 退職等年金給付 の概要 04 老齢厚生年金 /04 経過的職域加算額 ( 退職共済年金 )/04 退職等年金給付 ( 退職年金 )/04 経過的職域加算額 ( 退職共済年金 ) を算定する場合は 平均給料月額 平均給与月額 /05 老齢厚生年金の年金額を

他の所得による制限と雇用保険受給による年金の停止 公務員として再就職し厚生年金に加入された場合は 経過的職域加算額は全額停止となり 特別 ( 本来 ) 支給の老齢厚生年金の一部または全部に制限がかかることがあります なお 民間に再就職し厚生年金に加入された場合は 経過的職域加算額は全額支給されますが

る 連合会は 管理運用の方針の策定及び変更等退職等年金給付調整積立金の管理及び運用に係る専門的事項を検討する場合には 資金運用委員会の専門的知見を活用する 3 退職等年金給付調整積立金の管理及び運用におけるリスク管理連合会は 連合会を除く管理運用機関 ( 組合 市町村連合会及び連合会をいう 以下同じ

年金支給開始年齢図 特別支給の ( 給料比例部分 ) 昭和 29 年 10 月 1 日生まれ以前 ~ 特別支給の退職共済年金 昭和 25 年 10 月 1 日生まれ以前 ~ 退職共済年金 経過的職域加算額 ( 旧職域部分 ) 退職等年金給付 ( 年金払い退職給付 ) 平成 27 年 9 月までの組合

2 返還額の算定方法 (1) 前記 1の (1) (2) (5) 及び (6) の退職一時金に係る返還額 退職一時金の額に利子に相当する額を加えた額とされており この利子に相当する 額は当該一時金の支給を受けた日の属する月の翌月から退職共済年金等を受ける権利 を有することとなった日の属する月までの期

共済年金は厚生年金に統一されます 平成 27 年 10 月から被用者年金が一元化されます 目次 Ⅰ 被用者年金制度の一元化 2 改正の趣旨 公務員等も厚生年金に加入し 2 階部分の年金は厚生年金に統一されます 制度的な差異については基本的に厚生年金に揃えて解消します 保険料率は厚生年金の保険料率に統

退職後の医療保険制度共済組合の年金制度退職後の健診/宿泊施設の利用済組合貸付金/私的年金退職手当/財形貯蓄/児童手当個人型確定拠出年金22 共イ特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は本来 65 歳から支給されるものです しかし 一定の要件を満たせば 65 歳未満でも 特別支給の老齢厚生年金 を受けるこ

再任用と年金加入の関係をまとめると次のようになる ( 都道府県によって勤務形態は異なる ) 再任用の勤務形態フルタイム勤務 3/4 1/2 週の勤務時間 38 時間 45 分 29 時間 19 時間 15 分 共済年金 厚生年金 (2016 年 9 月 30 日まで ) 加入する年金 (2015 年

柔軟で弾力的な給付設計について

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定款

付加退職金の概要 退職金の額は あらかじめ額の確定している 基本退職金 と 実際の運用収入等に応じて支給される 付加退職金 の合計額として算定 付加退職金は 運用収入等の状況に応じて基本退職金に上乗せされるものであり 金利の変動に弾力的に対応することを目的として 平成 3 年度に導入 基本退職金 付

基金解散時の最低積立基準額の算定 最低保全給付 ( 控除前 ) 規約に定める最低保全給付の区分ごとに基準日における加入員 受給者等の区分に応じ計算する 各給付区分において 受給者又は受給待期脱退者でかつ加入員である者については 規約に定める残余財産の分配方法に準じて最低保全給付を計上する 将来期間に

年 発 第     号

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厚生年金保険 給付調整経理 当期損失金は 期首厚生年金保険給付調整積立金見込額 9,747,934,574 千円から差し引くこととし 翌年度へ繰り越す厚生年金 保険給付調整積立金は 9,708,619,939 千円となる見込みである 退職等年金給 付調整経理 1 収入 14,272,264 千円 (

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年金制度のしくみ 3 階私的年金みらい企業年金基金 2 階 1 階 公的年金 厚生年金 国民年金 共済年金 自営業者など会社員の配偶者会社員公務員など 国民年金の加入者区分 第 1 号被保険者 第 33 号被保険者 第 2 号被保険者 3 階建ての年金制度 日本の公的年金制度は 国民年金 から全ての

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Taro-中期計画(別紙)

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別 Ⅰ 紙 民間及び公務における退職給付調査の結果 1 民間企業の退職給付調査の結果平成 28 年 8 月 国家公務員の退職給付制度を所管している内閣総理大臣及び財務大臣から人事院総裁に対し 国家公務員の退職給付の官民均衡を確保するため 民間の退職金及び企業年金の実態調査の実施と見解の表明について要

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2 厚年基金付加支給利率を定める告示 解散する厚生年金基金から中退共へ資産を移換した場合 掛金納付月数へ通算するとともに 掛金納付月数へ通算されなかった残余の額については 予定運用利回り ( 年 1%) に厚生労働大臣が定める利率を加えた利率を乗じて得た額をとして支給することとしており 本告示で当該

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上乗部分Q1. 基金制度のどの給付区分が分配金の対象となるのか A1 基金の給付区分は 国の厚生年金の一部を代行している 代行部分 と 基金独自の 上乗部分 から構成されています 代行部分は 解散により国に返還され 解散後は国から年金が支給されますので 分配金の対象となるのは基金独自の上乗部分となり

平成 27 年 10 月から全国市町村職員共済組合連合会 ( 以下 市町村連合会 1 ) が年金の決定 支払いを行います ~ 各種届出等の手続き及び各種相談は 今までどおり共済組合で行います ~ 平成 24 年 8 月 22 日に公布された 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部

将来返上認可 過去返上認可 6 基金 解散認可 1 基金 一括納付による解散である 3 指定基金制度ア概要年金給付等に要する積立金の積立水準が著しく低い基金を 厚生労働大臣が指定します この指定された基金に対して 5 年間の財政健全化計画を作成させ これに基づき事業運営を行うよう重点的に指導すること

-1- 国家公務員共済組合連合会平成 27 年度財政状況の概要 1. 収支状況 (1) 長期経理 平成 23 年度平成 24 年度平成 25 年度平成 26 年度 平成 27 年度 (~ 平成 27 年 9 月 ) 億円億円億円億円億円億円 収入総額 20,218 19,162 19,064 19,

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表 2 イ特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は本来 65 歳から支給されるものです しかし 一定の要件を満たせば 65 歳未満でも 特別支給の老齢厚生年金 を受けることができます 支給要件 a 組合員期間が1 年以上あること b 組合員期間等が25 年以上あること (P.23の表 1 参照 ) c

年金・社会保険セミナー

企業年金のポータビリティ制度 ホ ータヒ リティ制度を活用しない場合 定年後 : 企業年金なし A 社 :9 年 B 社 :9 年 C 社 :9 年 定年 ホ ータヒ リティ制度を活用する場合 ホ ータヒ リティ制度活用 ホ ータヒ リティ制度活用 定年後 :27 年分を通算した企業年金を受給 A

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1 被用者年金制度一元化以降における公務員年金制度の現状 ⑴ 被用者年金制度の一元化 ( 平成 27 年 10 月 1 日施行 ) 平成 24 年 8 月に成立し 同月に公布された 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律 により 平成 27 年 10 月より共済年金

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平成 30 年 2 月末の国民年金 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 及び福祉年金の受給者の 年金総額は 49 兆円であり 前年同月に比べて 7 千億円 (1.4%) 増加している 注. 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 受給 ( 権 ) 者の年金総額は 老齢給付及び遺族年金 ( 長期要件 ) につ

平成 30 年 1 月末の国民年金 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 及び福祉年金の受給者の 年金総額は 49 兆円であり 前年同月に比べて 6 千億円 (1.3%) 増加している 注. 厚生年金保険 ( 第 1 号 ) 受給 ( 権 ) 者の年金総額は 老齢給付及び遺族年金 ( 長期要件 ) につ

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給付の支給時期 脱退一時金 加入者資格を喪失したとき ( 退職 65 歳到達等 ) 65 歳未満の年齢到達で資格喪失させることも可能 遺族一時金 1 加入中に死亡したとき 2 給付の繰下期間中に死亡したとき 3 年金受給中に死亡したとき 年金 < 退職による資格喪失の場合 > 1 50 歳未満で資格

短期給付の掛金率の改定について

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被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案要綱第一改正の趣旨被用者年金制度については 多様な生き方や働き方に公平な社会保障制度を目指す平成二十四年二月十七日の閣議決定 社会保障 税一体改革大綱 に基づき 公的年金制度の一元化を展望しつつ 今後の制度の成熟化や少子 高齢

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年金・社会保険セミナー

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年金数理 問題 4.( ) ( ) および ( z ) の 3 生命に対して以下の条件で給付する年金の現価は次のいずれか (3 点 ) ( ) が生存中は ( ) ( z ) のうち少なくとも一方の生存を条件として ( ) に年金額 を支払い 同時に ( ) ( z ) のうち生存している者に (

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「連合会通算年金に関する統計集」‐平成26年度‐.PDF

新規裁定当該期間 ( 月又は年度 ) 中に新たに裁定され 年金受給権を得た者が対象であり 年金額については裁定された時点で決定された年金額 ( 年額 ) となっている なお 特別支給の老齢厚生年金の受給権者が65 歳に到達した以降 老齢基礎年金及び老齢厚生年金 ( 本来支給もしくは繰下げ支給 ) を

保育所に入所できないことを事由とする育児休業手当金の延長要件の見直し(地方公務員の「パパ・ママ育休プラス」の場合)(あっせん)

●国民年金法等の一部を改正する法律案

国民年金 ( 基礎年金 ) 平成 26 年度財政状況等の概要 1. 収支状況 (1) 基礎年金勘定の収支状況 前年度との比較 平成 22 年度 平成 23 年度 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 ( 伸 び 率 %) 億円 億円 億円 億円 億円 億円 収入総額 230,026

第 6 回の目的 確定年金現価の算式について理解する 終身年金現価の算式について理解する 簡単な例で掛金の計算をしてみる 極限方程式を理解する 年金数理第 6 回 2

別紙 1 健康保険料 介護保険料 厚生年金保険料 子ども 子育て拠出金 1. 複数資金間での負担配分について (1) 複数の外部資金間での負担配分当該外部資金管理者間の調整により任意に負担割合等を決定する (2) 外部資金と経常費間での負担配分 A. 外部資金による常勤の雇用者に経常費による手当支給

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34(30) 等級の 報酬月額 欄は 厚生年金保険の場合 605,000 円以上 と読み替えて下さい 4. 平成 27 年度における協会けんぽの任意継続被保険者の標準報酬月額の上限は 280,000 円です 5. 健康保険組合に加入する方の健康保険料額については 加入する健康保険組合へお問い合わせ下

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例 言 厚生年金保険被保険者厚生年金保険被保険者については 平成 27 年 10 月 1 日から被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律が施行されたことに伴い 厚生年金保険法第 2 条の5の規定に基づき 以下のように分類している 1 第 1 号厚生年金被保険者第 2

社会保障 税一体改革大綱(平成24 年2月17 日閣議決定)社会保障 税一体改革における年金制度改革と残された課題 < 一体改革で成立した法律 > 年金機能強化法 ( 平成 24 年 8 月 10 日成立 ) 基礎年金国庫負担 2 分の1の恒久化 : 平成 26 年 4 月 ~ 受給資格期間の短縮

(2) 再就職後 年金受給権が発生した場合正規職員無職一般企業無職 共済組合員 A 厚生年金 B ( 一般厚生年金 ) 退職 再就職 老齢厚生年金支給開始年齢 1 年金待機者登録 2 公的年金加入 ( 一部又は全額支給停止 ) 3 年金決定請求 1 退職した際は 年金の受給権発生まで期間がありますの

「公的年金からの特別徴収《Q&A

Transcription:

平成 27 年 10 月から新たに始まる 退職等年金給付制度の財政計算結果について 今年 ( 平成 27 年 )10 月から 組合員の皆さまが現在加入している国家公務員共済組合制度に新たに 退職等年金給付制度 が設けられます この新しい制度の適用を受けることとなる組合員の皆さまに新たに掛けていただく掛金を算定するための掛金率や 給付額の算定に必要となる付与率などについては 国家公務員共済組合連合会の定款で定めることとされています このリーフレットでは この財政計算結果と定款変更に至るまでの経緯についてご紹介いたします あわせて 下記リーフレットもご覧ください ( ホームページからもご覧いただけます ) 平成 27 年 10 月から共済年金は厚生年金に統一されます ( 平成 26 年 10 月発行 ) 平成 27 年 10 月から新たに始まる退職等年金給付制度の財政計算と掛金率など ( 平成 27 年 8 月発行 ) 国家公務員共済組合連合会 1

退職等年金給付の概要 退職年金の半分は有期年金 半分は終身年金 原則 65 歳から受給 有期年金については20 年受給または10 年受給を選択 ( 一時金の選択も可能 ) 本人死亡の場合 終身年金部分の受給は終了 有期年金の残余部分は遺族が一時金として受給 財政運営は積立方式 公務に基づく負傷または病気により 障害の状態になった場合や死亡した場合には 公務障害年金または公務遺族年金を受給 積立時と給付時のイメージ 積立時 基準利率で付利 ( 国債利回りなどに連動 ) 毎月の付与額 標準報酬の月額等 付与率 算定基礎額付与額 + の累計利子 付有期年金は一時金の選択も可給給付時 有期 終身 ( 給付算定基礎額 1/2 ) 現価率 ( 毎年改定 ) で年金化 積立時 (= 在職時 ) 掛金 ( 標準報酬の月額等 掛金率 ) を掛けていただくことにより 付与額 ( 標準報酬の月額等 付与率 ) と利子 ( 基準利率で付利 ) が累積 国などの事業主は掛金と同額を負担 給付時 給付算定基礎額 ( 付与額と利子の累計 ) の 1/2 ずつを終身 有期退職年金に充当 給付算定基礎額の 1/2 を 終身年金現価率 または 有期年金現価率 で除して年金額を算出 参考 平成 27 年 9 月 30 日までの組合員期間をお持ちの方 H27.10.1 前後の組合員期間 H27.10 以降の組合員期間を有する方 のみを有する方 H27.9 以前の期間で算定 旧職域部分 退職等年金給付 老齢厚生年金 老齢基礎年金 H27.10 以降の期間で算定 退職等年金給付 老齢厚生年金 老齢基礎年金 平成 27 年 9 月 30 日までの組合員期間については退職等年金給付の給付額の算定基礎とはなりませんが 同日以前の組合員期間 を計算の基礎とする従来の職域部分 ( 旧職域部分 ) も受給することができます ( 左図参照 ) 詳しくはホームページをご覧ください 2

計算基礎について 基礎数 財政計算結果について ( その 1) 組合員数や標準報酬の月額は 平成 26 年 9 月末時点のデータを使用しました ( 標準報酬統計をもとに作成 ) 基礎率 総脱退率や死亡率などの基礎率は 平成 26 年に行った共済年金の財政再計算で使用したものと同じものを使用しました ( 組合員の動態統計調査や年金受給者統計をもとに作成 ) 基準利率の設定について 10 年国債の応募者利回りを勘案 ( 直近 1 年平均と直近 5 年平均の低い方を使用 ) することとし 直近 1 年平均が直近 5 年平均を下回るため 基準利率は 0.48% に設定しました 今年 ( 平成 27 年 )10 月 1 日から来年 ( 平成 28 年 )9 月 30 日まで適用されます ( 毎年 10 月改定 ) 参考 平成 26 年度 10 年国債応募者利回り 直近 1 年平均 0.4898% 直近 5 年平均 0.8456% 年金現価率の設定について 上記の基準利率 死亡率の状況およびその見通しを使用し 将来にわたって財政が均衡することを勘案して 年金額が終身 ( 有期の場合は支給残月数 ) にわたりおおむね一定となるよう 以下 ( 有期年金現価率については 4 頁 ) のとおり設定しました 終身年金現価率 ( 主な年齢を抽出して掲載 詳細はホームページへ ) 年齢終身年金現価率年齢終身年金現価率年齢終身年金現価率 60 歳 25.482034 80 歳 10.589354 100 歳 2.576167 65 歳 21.609620 85 歳 7.658916 105 歳 1.785874 70 歳 17.766831 90 歳 5.369283 110 歳 1.167354 75 歳 14.039831 95 歳 3.720693 115 歳以上 0.541368 今年 ( 平成 27 年 )10 月 1 日から来年 ( 平成 28 年 )9 月 30 日まで適用されます ( 毎年 10 月改定 ) 3

付財政計算結果について ( その2) 年金現価率の設定について ( つづき ) 有期年金現価率( 主な支給残月数を抽出して掲載 詳細はホームページへ ) 支給残月数 240 月 (20 年 ) 180 月 (15 年 ) 120 月 (10 年 ) 60 月 (5 年 ) 有期年金現価率 19.064542 14.468187 9.760455 4.938647 今年 ( 平成 27 年 )10 月 1 日から来年 ( 平成 28 年 )9 月 30 日まで適用されます ( 毎年 10 月改定 ) 付与率の設定について 退職等年金給付が 組合員等の適当な生活の維持を図ること また 公務の能率的運営に資することを目的とするものであることを踏まえ この目的を達成できる給付水準を確保する観点から 付与率は 1. 50% に設定しました 以上を踏まえた退職年金のモデル年金額 モデル年金額計算の前提条件 平均標準報酬月額 40.6 万円 ( 国共済 地共済の全組合員平均値 ) 組合員期間 40 年 (20 歳から60 歳まで 平成 27 年 10 月以降の期間 ) 支給開始年齢 65 歳 有期退職年金は受給期間 20 年を選択 積立時 給算0.48% で付利 定基礎額給付時 有期 終身 毎月の付与額標準報酬の月額等 1.5% 例 標準報酬の月額が 41 万円の場合掛金額 3,075 円付与額 6,150 円 420.7 万円付与額の累計 378.0 万円 + 利子の累計 42.7 万円 モデル給付算定基礎額 (65 歳時点 )4,206,940 円 モデル年金月額 (65 歳時点 ) 17,299 円 内訳 終身退職年金 8,108 円有期退職年金 9,191 円 有期退職年金の受給期間を10 年とした場合のモデル年金月額 (65 歳時点 ) 26,066 円 ( 内訳 : 終身退職年金 8,108 円 有期退職年金 17,958 円 ) 有期退職年金を一時金で受給することとした場合の一時金の金額(65 歳時点 ) 2,103,500 円 4

財政計算結果について ( その3) 掛金率の設定について 財政計算は 地方公務員共済組合制度と財政単位を一つにして行っています 掛金率の計算においては 総給付現価 ( 将来の年金給付額などを予定利率で割引計算した現在価値 ) から保険料現価 ( 将来の保険料収入を予定利率で割引計算した現在価値 ) を控除した積立基準額と積立金が均衡するよう設定することとされています 今回の財政計算では 制度創設時点で積立金がゼロであることから 総給付現価と保険料現価が均衡するように保険料率 ( 組合員の掛金率 + 事業主の負担金率 ) を設定しました 計算結果 今回の財政計算のイメージ図 予定利率 (0.48%) で割引計算 保険料額 = 標準報酬等 1.5% 保険料現価 財政計算の主な前提条件 組合員数 387. 1 万人国共済 :105.8 万人地共済 :281.3 万人 時間 61,385 億円 予定利率 0. 48% 基準利率と同率 総給付現価 年金給付額等 61,385 億円 予定利率 (0.48%) で割引計算 組合員数 387.1 万人 ( 国共済 + 地共済 ) の将来給付額と保険料収入が均衡するように計算を実施 支出 収入 国共済 地共済 国共済 + 地共済 ( 注 ) 計数ごとに端数処理しているため 合計が一致しない場合があります 国共済 + 地共済の費用率 (1 / 2) 退職年金等現価 16,758 43,104 59,862 1.463% 公務障害 遺族年金現価 333 471 804 0.020% 事務費現価 130 589 719 0.018% 総給付現価 1 17,220 44,164 61,385 1.500% 国共済 地共済 国共済 + 地共済 国共済 + 地共済の保険料率 (3 /2) 標準報酬等現価 2 1,148,020 2,944,291 4,092,311 保険料現価 3 17,220 44,164 61,385 1.50% 以上の財政計算の結果 保険料率が 1. 50%( 組合員の掛金率 0. 75% 事業主の負担金率 0. 75%) で財政が均衡することが確認されました 5

係政省令の公布等 総務大臣からの認可関財政計算の流れ 財政計算は 国家公務員共済組合制度と地方公務員共済組合制度の財政単位を一つにして実施します 退職等年金給付に要する費用については 国家公務員共済組合法および地方公務員等共済組合法において 国家公務員共済組合連合会と地方公務員共済組合連合会が相互に将来の給付額等の情報を共有した上で これらの各種情報をもとに それぞれにおいて財政計算を実施することとされています 国家公務員の退職給付の給付水準の見直し等のための国家公務員退職手当法等の一部を改正する法律 ( 平成 24 年 11 月 26 日法律第 96 号 ) による 国家公務員共済組合法 の改正 平成 27 年 6 月 29 日開催 財政制度等審議会 国家公務員共済組合分科会 における 退職等年金給付の給付設計等 ( 案 ) について の公表 地方公務員等共済組合法及び被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律の一部を改正する法律 ( 平成 24 年 11 月 26 日法律第 97 号 ) による 地方公務員等共済組合法 の改正 平成 27 年 6 月 26 日開催 地方財政審議会 地方公務員共済組合分科会 における 年金払い退職給付に係る主な数理設計について の公表 国家公務員共済組合連合会基礎数 基礎率を整理 地方公務員共済組合連合会基礎数 基礎率を整理 国家公務員共済組合連合会において財政計算を実施地方公務員共済組合連合会掛金率等 ( 案 ) を作成 年金業務懇談会 理事長の私的諮問機関 運営審議会掛金率等の決定 財務大臣への認可申請 大臣間による協議 財務大臣からの認可 運営審議会 掛金率等の決定 総務大臣への認可申請 大臣間による協議 定款変更 定款変更 6

年金業務懇談会における審議の結果 今回の財政計算においては あらかじめ年金業務懇談会 ( 事務主管側委員 5 名 組合員を代表する側委員 5 名 学識経験者委員 3 名で構成 ) において審議を行い 8 月 7 日開催の第 115 回会合において 次の まとめ が行われています 平成 27 年 8 月 7 日第 115 回年金業務懇談会 まとめ 平成 24 年 8 月に 民間被用者及び公務員を通じ 将来に向けて 保険料負担及び保険給付の公正性を確保することにより 公的年金制度全体に対する国民の信頼を高めるための 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律 が公布され 平成 27 年 10 月から公務員についても厚生年金保険制度を適用するとともに 共済年金にある公的年金としての3 階部分 ( 職域部分 ) は廃止することとされ その廃止と同時に新たな公務員制度としての年金の給付の制度を設けることとされた 当懇談会は この新たな年金である退職等年金給付の制度の創設にあたって必要となる財政計算について審議を行ってきた 今般の審議の過程を通じ 新制度について当懇談会としては 国家公務員等及びその遺族の生活の安定と福祉の向上に寄与するとともに 公務の能率的運営に資することを目的としているものであることに鑑み 持続可能な制度として構築して行く必要があるとの認識で一致した 連合会が算定した基準利率 年金現価率及び保険料率は 算定に当たって示された前提条件を満たしているとともに 保険数理上妥当な数字であると認められる 提案された保険料率は 組合員の新たな負担になるものであることに配慮しつつ 退職等年金給付制度の目的を達成するための給付水準を確保するものになっているとの結論に達し これをもって年金業務懇談会の まとめ とする 7

保険料率について 組合員の皆さまの年金にかかる保険料率 ( 事業主負担を含む ) は 平成 27 年 9 月時点では 17. 278% ( うち組合員分 8. 639% ) ですが このほか 10 月より退職等年金給付の保険料率 1. 50%( うち組合員分 0. 75%) が新たに加わります 平成 27 年 9 月 平成 27 年 10 月 ~ 平成 28 年 8 月 平成 28 年 9 月 ~ 平成 29 年 8 月 平成 29 年 9 月 ~ 平成 30 年 8 月 平成 30 年 9 月 ~ a. 年金にかかる保険料率 17.278% 17.278% 17.632% 17.986% 18.300% うち組合員分 8.639% 8.639% 8.816% 8.993% 9.150% b. 退職等年金給付の保険料率 - 1.50% うち組合員分 ( 掛金率 ) - 0.75% 参考 a + b 17.278% 18.778% (19.132%) (19.486%) (19.800%) うち組合員分 8.639% 9.389% (9.566%) (9.743%) (9.900%) 平成 27 年 9 月の率は 共済年金についての率です 下記の 保険料と給付の関係 イメージ をご参照ください 注 1. 平成 27 年 10 月以降は 厚生年金に加入し その 保険料率 ( 厚生年金保険料率 ) は法律で定められています 詳細については ホームページをご覧ください 注 2. 退職等年金給付の保険料率 については 今回の財政計算にもとづく率であり 平成 30 年に予定されている財政再計算の結果などにより変更されることがあります 平成 27 年 9 月まで 保険料と給付の関係 イメージ ( 職域部分 ) 共済年金 国民年金 ( 基礎年金 ) 平成 27 年 9 月までの保険料 ( 上記 a : 組合員分 + 事業主負担分 ) が対象とする給付 平成 27 年 10 月以降 退職等年金給付 + 厚生年金 国民年金 ( 基礎年金 ) 平成 27 年 10 月以降の退職等年金給付の保険料 ( 上記 b : 組合員分 + 事業主負担分 ) が対象とする給付 平成 27 年 10 月以降の厚生年金保険料 ( 上記 a : 組合員 + 事業主負担分 ) が対象とする給付 平成 27 年 9 月までの組合員期間を有する方は 厚生年金と国民年金のほか 同月までの組合員期間を基礎とする旧職域部分 (3 階部分 ) も受給することができます (2 頁参照 ) 平成 27 年 9 月発行国家公務員共済組合連合会 102-8081 東京都千代田区九段南 1-1-10 九段合同庁舎 03-3222-1841( 代表 ) 8 ご存じですか? ジェネリック医薬品 ( 後発医薬品 ) ~ お薬代が節約できます ~ ジェネリック医薬品とは, 厚生労働省の承認を得て, 先発医薬品と同じレベルの品質, 有効性, 安全性が確保されて発売されている医薬品のことです ~ お薬の種類 処方等については, 医師, 薬剤師の先生にご相談ください ~