山形県米粉利用拡大プロジェクト

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こっけん料理研究所 ごあんない

2 作物ごとの取組方針 (1) 主食用米本県産米は 県産 ヒノヒカリ が 平成 22 年から平成 27 年まで 米の食味ランキングで6 年連続特 Aの評価を獲得するなど 高品質米をアピールするブランド化を図りながら 生産数量目標に沿った作付けの推進を図る また 平成 30 年からの米政策改革の着実な

めに必要な情報を提供するとともに 2 関係者一体となった契約栽培等の需要と直結した生産を推進していく また 生産者の収益性向上につながる地域の気候風土を活かした特色ある野菜等園芸作物への作付を促進し 産地づくりを進めていくため 生産者への作付誘導のインセンティブとなる産地交付金を戦略的に活用していく

資料 3 ー 1 環境貢献型商品開発 販売促進支援事業 環境省市場メカニズム室

2. 食料自給率の推移 食料自給率の推移 我が国の食料自給率 ( 総合食料自給率 ) は 長期的に低下傾向で推移してきましたが 近年は横ばい傾向で推移しています (%) (H5 ) 43 7

目次 小麦の流通の概要 小麦の種類と用途 現行の輸入小麦の政府売渡

Ⅳ 第 2 次計画の目標 : 第 2 次計画で新たに設定した項目 府民主体 府民と行政と団体 行政と団体 1 内 容 新 規 栄養バランス等に配慮した食生活を送っている府民の割合 2 朝食欠食率 第 1 次計画策定時 35 現状値 第 2 次計画目標 第 2 次基本計画目標 24% 15% 60%

米に関するマンスリーレポート 新潟県版 2018 年 12 月 今月の特集 1 米穀の需給及び価格の安定に関する基本指針 の見直しについて 農林水産省は 11 月 28 日に 米穀の需給及び価格の安定に関する基本指針 ( 以下 国の基本指針 ) の変更を行い 平成 31/32 年の主食用米等需要量を

6次産業化戦略推進ビジョン.indd

国産粗飼料増産対策事業実施要綱 16 生畜第 4388 号平成 17 年 4 月 1 日農林水産事務次官依命通知 改正 平成 18 年 4 月 5 日 17 生畜第 3156 号 改正 平成 20 年 4 月 1 日 19 生畜第 2447 号 改正 平成 21 年 4 月 1 日 20 生畜第 1

主な業務の内容

H30年産そば方針

中小企業海外展開支援大綱の改正について

1. 沖縄県における牛肉の輸出動向 2015 年は 輸出額が過去最高 数量 金額 2015 年は数量が 18,424 KG( 前年比 97.0%) 金額が 87 百万円 ( 同 111.8%) となり 輸出額が過去最高を記録しました 沖縄県の輸出額シェアは 1.1% となっています 国別金額シェア

4 奨励品種決定調査 (1) 奨励品種決定調査の種類ア基本調査供試される品種につき 県内での普及に適するか否かについて 栽培試験その他の方法によりその特性の概略を明らかにする イ現地調査県内の自然的経済的条件を勘案して区分した地域 ( 以下 奨励品種適応地域 という ) ごとに 栽培試験を行うことに

3 売れる農産物づくり (1) 農業産出額 目標 評価 755 億円 (22 年度 ) 760 億円 (25 年度 ) 755 億円 A (2) 県オリジナル品種の作付面積 141ha (21 年度 ) 197 ha (26 年度見込み ) 190 ha A (3) オリーブ牛出荷頭数 100 頭

【千葉県事業計画】別記様式第3号別添

(2) 学校給食用物資の取扱予定数量 分類 平成 29 年度 平成 28 年度 増減 基本物資 ( 主食 ) 取扱数量 パン 17,476,000 食 17,861,000 食 385,000 食 米飯 82,894,000 食 82,695,000 食 199,000 食 めん類 9,900,00

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6 学校給食での地場産物活用に当たっての課題 学校給食における市町村産食材等の利用に関する調査 において 市町村に対し 学校給食で地場産物の活用を促進する上での課題について 市町村産食材と道産食材について それぞれ伺ったところ 次のような結果となりました 学校給食への地場産食材利用促進上の課題 関係

32 豊橋創造大学短期大学部研究紀要第 29 号 下記の表は, パン等の原料米の使用量を 表したものである.( 表 1) 表 1: パン等の原料米の使用量 年度 原料使用量 H 15 1 千トン 16 3 千トン 17 3 千トン 18 6 千トン 19 6 千トン 千トン ( 推計

農業指導情報 第 1 号能代市農業総合指導センター環境産業部農業振興課 発行平成 26 年 4 月 25 日二ツ井地域局環境産業課 確かな農産物で もうかる 農業!! 農家の皆さんを支援します!! 農家支援チームにご相談ください! 今年度 農業技術センター内に農家支援

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蛋白質含量 (%) タンパク含量 グルテン物性と加工用途 高い 中華用 パン用北米産 ブレンド用ゆめちから うどん用オーストラリア産国内産小麦菓子用北米産 強い 薄力 中力 強力 超強力 グルテンの強さ ( 池田 2011 を改変 ) 小麦粉の加工用途に

1 課題 目標 山陽小野田市のうち 山陽地区においては 5 つの集落営農法人が設立されている 小麦については新たに栽培開始する法人と作付面積を拡大させる法人があり これらの経営体質強化や収量向上等のため 既存資源の活用のシステム化を図る 山陽地区 水稲 大豆 小麦 野菜 農業生産法人 A 新規 農業

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2019 年度 JFOODO 日本産米粉プロモーションのご案内 ( 米国 フランス ドイツ ) 日本食品海外プロモーションセンター (JFOODO) 2019 年 5 月 Copyright 2019 JFOODO. All rights reserved. 1

平成 28 年度 第 1 回境港市学校給食センター運営委員会 1 日時 : 平成 28 年 10 月 27 日 ( 木曜日 )10:00~ 2 場所 : 境港市学校給食センター研修室 3 内容 (1) 報告事項 1 平成 28 年度学校給食の実績について 2 学校給食センターの取組について 3 アイ

ウ WCS 用稲本市は県内最大の酪農地帯であるため 需要に応じた生産確保に努め 多収品種の推進 病害虫防除や雑草管理など適切な圃場管理を行う また についても実施する エ加工用米実需者の要望に対応できるよう 産地交付金を活用して複数年契約を進めることにより安 定的な供給を目指し 担い手の作付維持 (

ふくしま・地域産業6次化戦略

波及効果の具体的計算方法 直接効果の推計 1 ( 需要増加額の推計 ) 合計額 ( 単位 : 百万円 ) 開催運営費 10.0 来場者支出額 90.0 飲食費 0.6 交通輸送費 3.0 広報関連経費 1.5 施設 機器レンタル料 1.0 アルバイト人件費 1.6 警備料 2.3 宿泊費

Microsoft Word - (HP用)H31年度企画書記載例doc

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( 参考様式 1) ( 新 ) 事業計画書 1 事業名 : 2 補助事業者名 : 3 事業実施主体名 : Ⅰ 事業計画 1 事業計画期間 : 年 月 ~ 年 月 記載要領 事業計画期間とは 補助事業の開始から事業計画で掲げる目標を達成するまでに要する期間とし その期限は事業実施年 度の翌年度から 3

石川県水田フル活用ビジョン 1 地域の作物作付の現状 地域が抱える課題 水稲作付面積については 昭和 60 年の 37,700ha から 平成 25 年では 26,900ha と作付 面積で約 10,000ha 作付率で約 30% と大きく減少したものの 本県の耕地面積に占める水稲作 付面積の割合は

地域産業活性化コース 厚生労働省採択事業 (H28 ~ 30 年度 ) 平成 29 年度 三重県地域活性化 雇用創造プロジェクト事業 地域産業 活性化コース 対象業種 食料品製造業 情報サービス業飲料 たばこ 飼料製造業 木材 木製品製造業 パルプ 紙 紙加工品製造業 印刷 同関連業 なめし革 同製

米粉地方説明会アンケート集計結果 8 東京会場 開催日時 8 月 18 日 ( 金 )13:30~16:20 会場 参集者 86 アンケート回答者 49 回収率 57.0% 問 1 説明会に参加しようと思った動機をお聞かせください 1 用途別基準に関心があった 31 2 ノングルテン表示に関心があっ

取組みの背景 これまでの流れ 平成 27 年 6 月 日本再興戦略 改訂 2015 の閣議決定 ( 訪日外国人からの 日本の Wi-Fi サービスは使い難い との声を受け ) 戦略市場創造プラン における新たに講ずべき具体的施策として 事業者の垣根を越えた認証手続きの簡素化 が盛り込まれる 平成 2

第 3 節食料消費の動向と食育の推進 表 食料消費支出の対前年実質増減率の推移 平成 17 (2005) 年 18 (2006) 19 (2007) 20 (2008) 21 (2009) 22 (2010) 23 (2011) 24 (2012) 食料

HACCP 導入率 ( 参考 ) 平成 27 年度 29% ( コーデックス原則のみ ) 29 年度 30 年度 31 年度 32 年度 33 年度 30% 40% 50% 60% 80% 推進に当たっては 以下を 中間アウトカム目標 として取り組んでいく 1 平成 31 年度までに業界団体による手

様式 2 作成年度 平成 28 年度 森林整備加速化 林業再生基金変更事業計画書 区分 : 強い林業 木材産業構築緊急対策 区分 : 林業成長産業化総合対策 福井県

数値目標 H29 年 3 月末 H30 年 3 月末 H31 年 3 月末 観光客入込客数 ( 単位 : 千人 ) 大鰐温泉もやし生産者数 ( 単位 : 人 ) 地域再生を図るために行う事業 5-1 全体の概要本事業は大鰐温泉もやし増産プロジェ

国内産麦の流通実態とそれを踏まえた麦産地での対応方向

図解 お米が消費者に届くまで - 生産 流通 価格形成についてー Ⅰ. 主食用米の流通と制度 主食用米の流通経路 お米の流通に関係するおもな法律 Ⅱ. お米の生産 主食用米の生産の仕組み 非主食用米 ( 加工用米 飼料用米 米粉用米 ) 生産の仕組み Ⅲ. 主食用米の価格形成 流通段階ごとの価格形成

米粉商品販売店一覧 ( 兵庫県 2) 4 有限会社高本農場 住所電話取扱商品 兵庫県朝来市和田山町久世田 米粉麺 米粉 米 定休日 定休日 自宅にて販売しています お買い求めの際は電話で確認をお願いいたします PR 米粉専門の製粉会社にて製粉しています 自社製麺所も小麦は一

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みえ GAP チャレンジ宣言 ~ 三重から GAP 認証の輪を!~ 私たちは 農業を志す若者や農業の未来を拓こうとする生産者など 意欲と情熱に溢れる皆さんとともに 生産者の輪 生産者と消費者の輪 生産者と流通業者の輪 など 様々な輪を生み出し つなげることで GAP 認証の取得にチャレンジします そ

長野県みらい基金からのお知らせ 2

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第3節 重点的な取り組み

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求人票:リクルートスタッフィング様

このまま FAX して下さい FAX 消費税軽減税率対応窓口相談事業 事業計画策定セミナー参加申込書 事業所名 参加者氏名 所在地 TEL FAX 問い合わせ先 : 茂木町商工会担当五味渕 谷島 電話 : FAX:

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渚泊推進対策 平成 29 年 3 月に閣議決定された 観光立国推進基本計画 において 農山漁村滞在型旅行をビジネスとして実施できる体制を持った地域を平成 32 年度までに 500 地域創出することにより 農泊 の推進による農山漁村の所得向上を実現する と位置づけられたところ 農泊 を持続的なビジネス

刈谷市食育推進計画

地方消費者行政強化作戦 への対応どこに住んでいても質の高い相談 救済を受けられる地域体制を整備し 消費者の安全 安心を確保するため 平成 29 年度までに 地方消費者行政強化作戦 の完全達成を目指す < 政策目標 1> 相談体制の空白地域の解消 全ての市町村に消費生活相談窓口が設置されており 目標を

( 別添様式 )( 別記様式第 3 号関係 ) 攻めの農業実践緊急対策事業都道府県事業計画 神奈川 県農業再生協議会 策定 : 26 年 8 月 1 日 変更 : 26 年 10 月 9 日 第 1 第 2 目標年度 : 平成 27 年度 ( 事業実施最終年度の翌年度 ) 地域の農業生産に係る現状と

農林水産省試算の方法 ( 手順 ) (1) 試算対象品目の選定関税率 10% 以上 国内生産額 10 億円以上 ( 米 麦など 19 品目 ) (2) 国産品の分類内外価格差 品質格差の観点から 輸入品と競合する国産品と競合しない国産品に二分 (3) 試算の方法 1 競合する国産品は 輸入品に置き換

May, 2019 FNB 東京大会選手村におけるメニューの策定及び産地表示について ~ 選手村ダイニングにおける食の発信 ~ 東京 2020 大会組織委員会

目次 ページ はじめに 奄美群島の税制特例制度 ( 国税 ) の概要 対象となる業種 対象となる設備投資 事業者 設備投資の規模等の要件 他の国税の優遇措置との比較 ( 例 : 過疎税制 ) 奄美群島の税制特例制度 ( 地方税 ) の概要奄美群島税制まとめ

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東京大会を契機とした GAP 推進の目標 施策と進捗状況 目標 平成 30 年度中に 各県内の GAP 指導体制における指導員数を全国で 1,000 人以上育成 確保 平成 31 年度末までに平成 29 年 4 月末時点 ( 約 4,500 経営体 ) の 3 倍以上の認証取得 都道府県等の GAP

公益目的支出計画実施報告

輸出のターゲット市場の拡大 深掘りをするとともに 輸出用米生産に関する制度の運用を改正 現状 課題 日本食レストランを中心とした需要に留まっている中 輸出先国 地域の多様なニーズに合わせた商品の多様化 生産コストの削減による価格競争力の強化を通じ 輸出ターゲット市場の拡大 深掘りを図ることが課題 潜

平成 30 年 4 月 10 日公表平成 28 年 農業 食料関連産業の経済計算 ( 概算 ) - 農業 食料関連産業の国内生産額は 兆円で全経済活動の約 1 割 - 統計結果 1 農業 食料関連産業の国内生産額平成 28 年における農業 食料関連産業の国内生産額は 115 兆 9,63

目 次 Ⅰ 今回の一部改正の背景と改正前の原料原産地表示制度 1 1 改正の背景 1 2 改正前の原料原産地表示制度 1 Ⅱ 新たな原料原産地表示制度 1 1 食品表示基準別表第 15 追加品目と変更点 1 2 表示の対象と表示方法 2 3 新たな表示方法 3 (1) 又は表示 (2) 大括り表示

ガイドライン についての関係資料 製品見本などの展示 2 米粉の用途別基準 米粉を使用した調理や菓子作りを実施する 2 公募に係る提案 (1) ブースの設営 撤去等ブース内で展開する看板 パネル ボード等の制作 ディスプレイ等ブースの設営及び開 催終了後の撤去作業等機構の出展ブース展開に係る一切の業

【H 制定】災害高機能型推進事業実施要領

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平成 28 年 3 月 25 日公表平成 25 年度 農業 食料関連産業の経済計算 - 農業 食料関連産業の国内生産額は 97.6 兆円で全経済活動の約 1 割 - 統計結果の概要 1 農業 食料関連産業の国内生産額平成 25 年度における農業 食料関連産業の国内生産額は 97 兆 5,777 億円

71 平成 27 年度の SBS 米の輸入入札状況 ( 単位 : 実トン ) 全体 丸米 砕米 入札回数輸入予定数量応札数量落札数量輸入予定数量応札数量落札数量輸入予定数量応札数量落札数量 第 1 回 (27 年 9 月 16 日 ) 4, ,000 2, ,000 2

中期行動計画成24 年度の具体的な行動計画成24 年度の取組結果18 ( 財 ) 札幌勤労者職業福祉センター [ 所管課 : 経 ) 雇用推進課 ] 1 団体目標 新方針重点取組目標 18 ( 財 ) 札幌勤労者職業福祉センター 1 団体の廃止 新公益法人制度への対応平成 28 年度までは 施設の用

1. 背景 1 2. 位置付け 2 3. 計画の期間 2 4. 計画の基本方針 3 5. 計画の内容 3 6. 基本目標 8

第 6 節農業の高付加価値化等の推進 表 農業生産関連事業の年間総販売金額の推移 平成 22 年度 (2010) 23 (2011) 年間総販売金額 計 農産物の加工 農業経営体 農協等 計 農産物直売所 農業経営体 農協等 観光農園 ( 単位 : 億円 %) 農家レストラン等 16,5

農山性化1 農山漁村の 6 次産業化の考え方 雇用と所得を確保し 若者や子供も集落に定住できる社会を構築するため 農林漁業生産と加工 販売の一体化や 地域資源を活用した新たな産業の創出を促進するなど 農山漁村の 6 次産業化を推進 現 状 農山漁村に由来する様々な地域資源 マーケットの拡大を図りつつ

資料 4-2 平成 26 年度における県の主な取組 野菜で健康大作戦事業 子ども健康促進事業について さあ始めよう! あおもり 健活 推進事業

資料 5 総務省提出資料 平成 30 年 12 月 21 日 総務省情報流通行政局

様式第36

書き方 ( 例 ) 別記第 17 号様式 農業生産法人報告書 自 至 平成 年 月 日平成 年 月 日 伊達市農業委員会会長様 平成年月日 主たる事務所の所在地伊達市 町 番地 法人の名称株式会社 代表者氏名 印電話番号 次のとおり農地法第 6 条第 1

水田活用の直接支払交付金実施要領 農林水産省生産局長通知 制定平成 26 年 4 月 1 日付け 25 生産第 3561 号 第 1 趣旨 水田活用の直接支払交付金の実施については 経営所得安定対策等実施要綱 ( 平成 23 年 4 月 1 日付け22 経営第 7133 号農林水産省事務次官依命通知

品目別の現状と克服すべき課題 食料 農業 農村基本計画 ( 平成 22 年 3 月閣議決定 ) をもとに整理

(2) 技術開発計画 1 実施体制 環境省 明和工業株式会社 ( 共同実施者 ) 国立大学法人東京工業大学 (2) ガス利用システムの技術開発エンジン発電機の試験運転における稼働状況の確認 評価 (3) 軽質タール利用技術開発エンジン発電機を用いた燃焼試験 (4) トータルシステムの技術開発物質 熱

24 ごみ減量分野様式 2 ごみゼロをめざすまち 分野目標 1 ごみゼロ都市 なかの を実現するために 区民 事業者 区が連携して3Rの取組みを進め ごみの排出量が減少するまちをめざす 2 循環型社会を実現するために 資源の再使用 再生利用などの資源の有効利用が広がっているまちをめざす 成果指標 区

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64. 真駒内地区 ( 南区 ) 小売業の店舗分布図 巻末 3-362

平成 29 年度 事業計画書

EPA に関する各種試算 試算 1 EPA のマクロ経済効果分析 (3 ページ ) 内閣官房を中心に関係省庁と調整したシナリオに基づき 川崎研一氏 ( 内閣府経済社会総合研究所客員主任研究官 ) が分析 WTO はじめ広く関係機関が活用している一般均衡モデル (GTAP モデル ) を使用 EPA

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問 2. 現在 該当区域内に居住していますか 1. 居住している % 2. 居住していない % 無回答 % % 単位 : 人 1.9% 32.7% 65.4% 1. 居住している 2. 居住していない無回答 回答者のうち 居住者が約 65

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ニュースリリース 食品産業動向調査 : 景況 平成 3 1 年 3 月 2 6 日 株式会社日本政策金融公庫 食品産業景況 DI 4 半期連続でマイナス値 経常利益の悪化続く ~ 31 年上半期見通しはマイナス幅縮小 持ち直しの動き ~ < 食品産業動向調査 ( 平成 31 年 1 月調査 )> 日

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山形県米粉利用拡大プロジェクト 1 米粉利用拡大プロジェクトの基本的考え方 平成 21 年 8 月に 山形県米粉利用推進協議会が会員企業 団体に対して実施した 米粉利用食品の製造 販売に関するアンケート調査 結果によると 平成 20 年度に会員が使用した米粉の使用数量は 108.6 トンで うち県内産米粉は 41.0 トンという結果になっている 一方 新規用途の米粉食品販売店については 本県は 39 店舗と全国の 5% 東北の 28% を占めており 東北では最も多い販売店数となっている ( 平成 20 年 2 月 1 日現在 ) 県産米を使った米粉使用量を平成 24 年度までに年間 1,000 トンに増やすとともに 米粉製品の販売店数を 100 店舗に増やすべく 山形県米粉利用拡大プロジェクト を立ち上げるものとする なお 国においては 平成 20 年 12 月に 平成 19 年度において 40% である食料自給率を約 10 年後に 50% に引き上げる政府目標を達成するための工程表を発表し その中で コメ消費拡大に向けての具体策として米粉の生産量を平成 19 年度の 1 万トンから 50 万トンへと 50 倍に拡大することとしている < 米粉利用拡大プロジェクトの目標値 > 1 県産米を使った米粉使用量 平成 24 年度までに国の5 割増しのスピードで使用量を増加させる (H20) (H24) 約 40トン / 年 25 倍 (1.48 1.5/ 年 ) 約 1,000トン / 年 目標 1 年当たりの増加率 国 10 年間で 50 倍 1.48 1

2 米粉製品の販売店数 (H20) (H24) 2.5 倍 39 店舗 100 店舗 2 具体的な取組み ( 生産対策 ) (1) 原料米を小麦粉並みの価格で供給するための新規需要米への取組み促進 1 米粉用新規需要米に取り組むことにより 水田利活用自給力向上事業 の活用を進め 1,000 トンの米粉生産に必要となる 220 haの米粉用米の生産面積を確保する 米粉の生産量 (A) に必要な精米の量 (B) に必要な玄米の量 (C) に必要な水田面積 (A) (B) (C) (D) 1,000t 1,200t 1,300t 220ha ( 注 )10a 当たり収量 600 kg 玄米から精米にするときの歩留まり率 90% 精米を米粉に加工するときの歩留まり率 85% で計算 2 米粉用新規需要米への取組みの前提として 農業者と実需者との販売に関する契約締結が必要になることから 農業者と実需者との連携体制を構築していく 3 新 米づくりやまがた日本一運動の中で 新規需要米生産への技術支援 ( 多収品種の選定と栽培体系の確立 直播 機械の効率利用等 ) や米粉生産モデル展示ほの設置による普及拡大を展開する (2) 県産米を米粉の原料とするための加工施設等の整備推進 1 考え方 県内においては 長井市の製粉業者が 20 年 3 月に小麦粉代替用米粉の供給を開始している 但し 委託製粉の場合の最小発注ロットは200kgであり 原料指定の小ロットの需要には対応できない状況にある 米粉パン等を製造 販売している県内の小規模な産直 菓子店 パン屋等では できれば原料指定で 数kg~ 数十kg単位の小ロ 2

ットで米粉を調達したいというニーズが強く そうした小ロットの需要に応えられる製粉機を県内各地に配置する必要がある 2 製粉機等の導入支援 小ロットの需要に応えられる小型製粉機については国や県の事業による導入を進める 大型の加工施設等の整備については国の事業を活用する ( 参考 ) 平成 21 年度山形県米粉利用推進事業 ( 米粉化機械導入支援 ) の概要 1 事業概要県産米を使った米粉の利用拡大を図るため 米粉づくりに取り組む生産者団体等を対象に米粉化機械の導入を支援する 2 支援対象米粉づくりに取り組む生産者団体 組織 事業者 3 補助対象経費機器購入経費 ( 米粉化機械 金属探知機等 ) 4 補助率 1/2( 上限 250 万円 ) 5 採択件数 5 件 ( 平成 21 年度 ) 6 予算額 12,500 千円 ( 平成 21 年度 ) ( 消費対策 ) (1) 米粉の認知度向上一般家庭における米粉の認知度を高め 一般家庭における米粉消費量年間 100 トン ( 県内における年間の家庭用小麦粉使用換算量 (H19) 約 1,000 トンの 1/10 に相当 ) を目指し 食生活を小麦粉中心から米粉中心に切り替えていくため 以下の取組みを実施する 1 一般消費者を対象とした米粉利用料理の普及 2 料理の素材としての米粉利用の促進 3 米粉製品販売店を紹介するHPの充実 3

4 イベント等による米粉製品の PR (2) 米粉ビジネスの産業化による消費拡大 1 地産地消を基本とした農商工連携による米粉を使った新商品開発 販路開拓の促進 県産米を使った米粉の消費拡大を進めるため 産地 米粉製造業者 パン 麺 菓子製造業者 スーパー 外食産業等の連携により 米粉を使った新商品開発 販路開拓を実施する 商品開発にあたっては 国の農商工連携に係る支援制度 ( 食農連携促進事業等 ) 県の やまがた農商工連携ファンド 等を活用して 米粉を使った新商品開発 販路開拓を促進する 2 食品加工業者 飲食業者 農産加工組織を対象とした技術講習会の開催 米粉アドバイザーによる技術指導 米粉を使った商品づくりを志向する食品加工業者 飲食業者 農産加工組織を対象とした技術講習会を開催するとともに 米粉の専門家を米粉アドバイザーとして位置付け 個別指導を実施する 3パン協同組合 製麺協同組合 菓子工業組合 麺類組合 ホテル スーパーマーケット等の利用拡大に向けた取組み パン協同組合 製麺協同組合 菓子工業組合 麺類組合 ホテル スーパーマーケット等の取組みにより 以下のとおり年間 800 トンの新規用途向けの米粉使用量の増加を目指す 米粉パン 100 トン増 ( 県内におけるパン ( 学給パンを除く ) に使用されている小麦粉年間使用量 1,652 トン (H20) の約 6%) 米粉麺 600 トン増 ( 県内における麺に使用されている小麦粉年間使用量 15,549 トン (H20) の約 4%) 米粉を使ったお菓子等 100 トン増 ( 県内における従来用途 ( 上新粉 だんご粉等 ) の米粉年間使用量 901 トン (H20) の約 11%) - 現時点における企業 団体等の具体的な取組み- < 山形県パン協同組合の取組み> 現在は米粉やグルテンの値段が高いが 米粉パンは学校給食でも好評なので 今後は市販でも製造販売し 平成 24 年度には 米粉の使用量が小麦粉使用量の 10% 程度まで増えることを目指す 4

< 山形県菓子工業組合の取組み> 米粉を使ったお菓子の製菓技術講習会の開催( 平成 22 年 5 月か6 月頃予定 ) 山形県菓子まつりにて米粉を使ったお菓子のコンテスト実施( 平成 23 年 10 月頃予定 ) 県産米を使った米粉使用量 1トン目標年度 : 平成 23 年度 米粉製品販売店数 10 店舗目標年度 : 平成 23 年度 < 全国穀類工業協同組合山形県支部の取組み> パン 麺用米粉の生産 販売 県産米を使った米粉使用量 60 トン目標年度 : 平成 22 年度 米粉製品販売店数 50 店舗目標年度 : 平成 22 年度 < 株式会社山形グランドホテルの取組み > 米粉を使用したロールケーキを販売 <ホテルメトロポリタン山形の取組み> 原料としての使用( ケーキスポンジ クッキー パウンドケーキ シュー皮生地 クレープ生地 生春巻きの皮 しゅうまいの皮 ) 食材としての使用( 米粉入りパン 米粉入りうどん ) 県産米を使った米粉使用量 0.3 トン目標年度 : 平成 21 年度 < 株式会社ヤマザワの取組み > 米粉を使用したパン 麺を開発中 5

< 株式会社おーばんの取組み> 米粉パンの全店舗( ベーカリー部門のある店 ) 導入を目指す 米粉麺の開発と全店舗販売を目指す 県産米を使った米粉使用量 1 トン目標年度 : 平成 22 年度 米粉製品販売店数 6 店舗目標年度 : 平成 21 年度中 < 生活協同組合共立社の取組み> 09 年 5 月発売の山形県産米粉入り麦切り風うどんの姉妹品の販売 乾麺での米粉入り製品の開発販売 米粉入りパンシリーズ( 食パンをはじめ 食卓パンと菓子パン両方で ) の開発販売 米粉の家庭での利用促進のための学習会の開催 学習会の進行に合わせた 売り場や共同購入企画での県産米粉製品のラインナップ充実 県産米を使った米粉使用量 10 トン ( 県産小麦粉使用量 50 トンの 20%) 目標年度 : 平成 23 年度 米粉製品販売店数 11 店舗 34,000 世帯目標年度 : 平成 22 年度 < やまがた食産業クラスター協議会の取組み > 食品製造業者等による新商品開発 販路拡大を支援 < 山形県食生活改善推進協議会の取組み > 米粉利用料理の普及 < 山形県消費生活団体連絡協議会の取組み > 米粉利用料理 菓子の普及 6

(3) 県産米利用促進のための米粉生産 加工技術の開発 県農業総合研究センターにおいて 県産米利用促進のための米粉生産 加工技術の開発を実施する 県産米の特徴を生かした加工技術の開発 高収量性品種の加工適性の解明 小規模施設製粉における品種管理技術の確立 (4) 米粉製品の学校給食への導入 学校給食全体で年間 100 トンの消費増を目指し 米粉パン 米粉麺の導入を支援することにより 米粉の利用拡大を図る 具体的には 学校給食への米粉パン 米粉麺の導入を支援することにより 県内小中学校全校で月 2 回米粉パン 月 1 回米粉麺が提供されると仮定して 年間 100 トン程度の米粉消費増を目指す ( 参考 ) 平成 21 年度山形県学校給食における米粉利用推進事業の概要 1 事業概要米粉パン等の学校給食への導入を促進するため 小麦粉パン ( 麺 ) から米粉パン ( 麺 ) へ切り替える際のかかり増し経費を支援する 2 支援対象学校給食への米粉パン等の導入に取り組む市町村 3 補助対象経費小麦粉パン ( 麺 ) と米粉パン ( 麺 ) の差額 4 補助率定額 (1 食当たり小学校 20 円 中学校 28 円 ) 5 予算額 6,000 千円 ( 平成 21 年度 ) 7

(5) 米粉を起点にした地域づくりの推進 米粉を起点としたモデル的な地域づくりを推進するため 消費者への普及啓発 米粉を使った新たな商品づくりを行う事業者の支援 米粉の地域循環システム構築 米粉のアンテナショップ開設等により 米粉の特長を活かした新しい 地域の食文化 の創造を目指す 3 目標 2 に示したような生産から消費までの一貫した取組みにより年間 1,000 トンの県産米の米粉化による消費拡大を目指す 年度毎の目標値 ( 単位 : トン 店 ) H20 H21 H22 H23 H24 県産米を使った米粉使用量 40 160 300 550 1,000 新規用途の米粉製品販売店数 39 50 65 80 100 4 期待される効果 1 県産米の地産地消の推進 県産米 1,300 トン ( 玄米ベース ) の消費拡大 ( 地産地消 農商工連携の促進 ) 2 耕作放棄地の解消 適地適作への誘導による耕作放棄地等 (220ha) の解消 3 新しい地域の食文化の創造による地域経済の活性化 8