1. 避難指示区域の考え方 ( ア ) 固定資産税評価額に補正係数をかけて事故前価値を算定する方法 1. 当該不動産が新築であると仮定した場合の時価相当額を算定する 2. A) まず 事故前の固定資産税評価額を元に経年減点補正率 ( 減価償却分 ) を割り戻して 当該建物の新築時点での固定資産税評価

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1. 固定資産税 都市計画税について 固定資産税は 毎年 1 月 1 日 ( 賦課期日 といいます ) 現在に土地 家屋 償却資産 ( こ れらを総称して 固定資産 といいます ) を所有している人が その固定資産の所在する 市町村に納める税金です 都市計画税は 下水道 街路 公園などの都市計画事業

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福島復興再生特別措置法の一部を改正する法律 について <1. 特定復興再生拠点区域の復興及び再生を推進するための計画制度の創設 > 従来 帰還困難区域は 将来にわたって居住を制限することを原則とした区域 として設定 平成 29 年 5 月復興庁 地元からの要望や与党からの提言を踏まえ 1 帰還困難区

る 1 減価補償金を交付すべきこととなる被災市街地復興土地区画整理事業において 公共施設の整備改善事業の用に供するために土地等が地方公共団体等に買い取られる場合 2 第二種市街地再開発事業の用に供するために土地等が地方公共団体等に買い取られる場合 (3) 特定住宅被災市町村の区域内にある土地等が 国

木 造 非 木 造 建 築 承 継 建 築 承 継 併用 その他 , ,473,34 小計 22 1,6 3, ,672,187 専用 3 1, ,332,345 5,332,345 併用 課税標準の特例を適用したあとの額が法第 7

( 例 2) 特定被災区域にある住家と区域外にある住家を行き来して生活しており 特定被災区域の家が被災したが 住民票は区域外にある場合 公共料金の支払等により生活実態が確認されれば対象として差し支えない ( 例 3) 学生で特定被災区域外に居住している ( 区域外に住民票 ) が 特例により 特定被

13. 平成 29 年 4 月に中古住宅とその敷地を取得した場合 当該敷地の取得に係る不動産取得税の税額から 1/2 に相当する額が減額される 14. 家屋の改築により家屋の取得とみなされた場合 当該改築により増加した価格を課税標準として不動産 取得税が課税される 15. 不動産取得税は 相続 贈与

(2) 被災代替住宅用地の特例について 特例の概要 被災住宅用地の所有者等が当該被災住宅用地の代替土地を平成 33 年 3 月 31 日までの間に取得した場合 当該代替土地のうち被災住宅用地相当分について 取得後 3 年度分 当該土地を住宅用地とみなし 住宅用地の価格 ( 課税標準 ) の特例を適用

法人会の税制改正に関する提言の主な実現事項 ( 速報版 ) 本年 1 月 29 日に 平成 25 年度税制改正大綱 が閣議決定されました 平成 25 年度税制改正では 成長と富の創出 の実現に向けた税制上の措置が講じられるともに 社会保障と税の一体改革 を着実に実施するため 所得税 資産税についても

土地の譲渡に対する課税 農地に限らず 土地を売却し 譲渡益が発生すると その譲渡益に対して所得税又は法人税などが課税される 個人 ( 所得税 ) 税額 = 譲渡所得金額 15%( ) 譲渡所得金額 = 譲渡収入金額 - ( 取得費 + 譲渡費用 ) 取得後 5 年以内に土地を売却した場合の税率は30

相続税計算 例 不動産等の評価財産の課税評価額が 4 億 8 千万円 生命保険金の受取額が 2 千万円 現金 預金等が 4 千万円 ローン等の債務及び葬式費用等が 3 千万円である場合の相続税を計算します 相続人は妻と 2 人の子供の 3 人です ( 評価額を計算するには専門知識を要します 必ず概算

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事務連絡平成 23 年 6 月 1 日 都道府県民生主管部 ( 局 ) 国民健康保険主管課 ( 部 ) 都道府県総務主管部 ( 局 ) 市区町村主管課 御中 厚生労働省保険局国民健康保険課総務省自治税務局市町村税課 東日本大震災により被災した被保険者に係る国民健康保険料 ( 税 ) の減免に対する財

注 1 認定住宅とは 認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅をいう 注 2 平成 26 年 4 月から平成 29 年 12 月までの欄の金額は 認定住宅の対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が 8% 又は 10% である場合の金額であり それ以外の場合における借入限度額は 3,000 万円とする

(審27)参考4 避難指示区域の見直しに伴う賠償の実施について(避難指示区域内)

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N 譲渡所得は 売却した土地や借地権 建物などの所有期間によって 長期譲渡所得 と 短期譲渡所得 に分けられ それぞれに定められた税率を乗じて税額を計算します この長期と短期の区分は 土地や借地権 建物などの場合は 売却した資産が 譲渡した年の1 月 1 日における所有期間が5 年以下のとき 短期譲

だ証明書の様式になっております 建物所在証明書 の様式は, 当ホームページからダウンロードすることができます Q3 警戒区域設定指示等の対象区域 特定避難勧奨地点に所在する建物の被災代替建物を取得する場合, 震災特例法の免税措置が受けられますか 特定避難勧奨地点 は, 警戒区域設定指示等の対象区域に

内に 耐火建築物以外の建物についてはその購入の日以前 20 年以内に建築されたものであること 地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準又はこれに準ずるものに適合する一定の中古住宅 を 平成 17 年 4 月 1 日以降に取得した場合には 築年数に関係なく適用が受けられます (56ページ 一

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[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

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計算式 1 1 建物の価額 ( 固定資産税評価額 ) =2 長期居住権付所有権の価額 +3 長期居住権の価額 2 長期居住権付所有権の価額 ( 注 1) =1 固定資産税評価額 法定耐用年数 ( 経過年数 + 存続年数 ( 注 3)) 法定耐用年数 ( 注 2) 経過年数 ライプニッツ係数 ( 注

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各年の住宅ローン控除額の算出 所得税から控除しきれない額は住民税からも控除 当該年分の住宅ローン控除額から当該年分の所得税額 ( 住宅ローン控除の適用がないものとした場合の所得税額 ) を控除した際に 残額がある場合については 翌年度分の個人住民税において 当該残額に相当する額が 以下の控除限度額の

この特例は居住期間が短期間でも その家屋がその人の日常の生活状況などから 生活の本拠として居住しているものであれば適用が受けられます ただし 次のような場合には 適用はありません 1 居住用財産の特例の適用を受けるためのみの目的で入居した場合 2 自己の居住用家屋の新築期間中や改築期間中だけの仮住い

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3. 改正の内容 法人税における収益認識等について 収益認識時の価額及び収益の認識時期について法令上明確化される 返品調整引当金制度及び延払基準 ( 長期割賦販売等 ) が廃止となる 内容改正前改正後 収益認識時の価額をそれぞれ以下とする ( 資産の販売若しくは譲渡時の価額 ) 原則として資産の引渡

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2. 適用を受けるにあたっての 1 相続発生日を起算点とした適用期間の要件 相続日から起算して 3 年を経過する日の属する年の 12 月 31 日まで かつ 特例の適用期間である平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 12 月 31 日までに譲渡することが必要 例 平成 25 年 1 月

土地建物等の譲渡損失は 同じ年の他の土地建物等の譲渡益から差し引くことができます 差し引き後に残った譲渡益については 下記の < 計算式 2> の計算を行います なお 譲渡益から引ききれずに残ってしまった譲渡損失は 原則として 土地建物等の譲渡所得以外のその年の所得から差し引くこと ( 損益通算 )

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従って IFRSにおいては これらの減価償却計算の構成要素について どこまで どのように厳密に見積りを行うかについて下記の 減価償却とIFRS についての説明で述べるような論点が生じます なお 無形固定資産の償却については 日本基準では一般に税法に準拠して定額法によることが多いですが IFRSにおい

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平成19年度分から

2. 適用を受けるにあたっての 1 相続発生日を起算点とした適用期間の要件 相続日から起算して 3 年を経過する日の属する年の 12 月 31 日まで かつ 特例の適用期間である平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 12 月 31 日までに譲渡することが必要 例 平成 25 年 1 月

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必要な書類 市町村 住民票の写し 原本 居住開始年月日を記載するため 法務局 原本 登記簿に記載した内容を確認するため 請負契約書 写 売買契約書 写 ⑨ 家屋 土地等の取得価額を記載するため 住宅取得資金に係る 借入金の年末残高等証明書 原本 二面 一面⑨から転記,,, 借入金残高の確認 家屋の取

契約をするとき 契約書に貼る印紙税不動産取引で取り交わす契約書は 印紙税の対象となります 具体的には 不動産の売買契約書や建物の建築請負契約書 土地賃貸借契約書 ローン借入時の金銭消費貸借契約書等がこれに当たります 印紙税の額は 契約書に記載された金額によって決定されます 原則として 収入印紙を課税

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6 課税上の取扱い日本の居住者又は日本法人である投資主及び投資法人に関する課税上の一般的な取扱いは 下記のとおりです なお 税法等の改正 税務当局等による解釈 運用の変更により 以下の内容は変更されることがあります また 個々の投資主の固有の事情によっては異なる取扱いが行われることがあります (1)

の詳細な分類 前ページで解説したとにつきまして 時間の経過に伴い 家財の価値が低減する家財を 経年減価する家財 価値が低減しない家財を 経年減価しない家財 に分類しています さらに 経年減価する家財のうち 長期間にわたって使用する家財を 耐久財 短期間で買い替える消耗品などの家財を 非耐久財 に分類

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Transcription:

( 基本方針 ) 賠償基準の考え方 ( 補足資料 ) 1 避難を余儀なくされている被害者の方々の中には できるだけ早く帰還して生活再建をすることを希望する方や あるいは 新たな土地に移住をすることを選択する方など 様々な立場の方が存在する 2 このような様々な考え方の方々がいることを前提とし 賠償が個人の判断 行動に影響を与えるべきではないという指針における基本的な考え方に立ちつつ 帰還した上での生活再建や 新たな土地における生活の開始など それぞれの選択に可能な限り資するような賠償の枠組みとする 3 具体的には 帰還を希望する場合も 移住を希望する場合も賠償上の取扱いは同一とし 財物 精神的損害 営業損害 就労不能損害等幅広い損害項目について賠償金の一括払いを可能とすること等により 住民の生活再建のための十分な金額を確保することとする 基準案 説明 参考 不動産 ( 住宅 宅地 ) に対する賠償 (1) 不動産 ( 住宅 宅地 ) 基本的な考え方 1 帰還困難区域においては 事故発生前の価値の全額を賠償し 居住制限区域 避難指示解除準備区域は 事故時点から6 年で全損として 避難指示の解除までの期間に応じた割合分を賠償する 居住制限区域 避難指示解除準備区域において 避難指示の解除時期に応じた割合分は以下のとおり ( 事故時点から 6 年経過以降 : 全損 5 年 :6 分の 5 4 年 :6 分の 4 3 年 : 半額 (6 分の 3) 2 年 :6 分の 2) 2 解除の見込み時期までの期間分を当初に一括払いをすることとし 実際の解除時期が見込み時期を超えた場合は 超過分について追加的に賠償を行うこととする 解除の見込み時期は 市町村の決定があればそれを踏まえて決定することとしているが 事前に特別な決定がない場合は 居住制限区域であれば事故時点から 3 年 避難指示解除準備区域であれば事故時点から 2 年を標準とする 事故発生前の価値の算定 1 土地宅地については 固定資産税評価額に1.43 倍の補正係数をかけて事故前の時価相当額を算定する ( 賠償額 ) 土地 建物 事故発生前の価値 警戒区域 区域見直し 解除見込み時期 利用制限 解除準備区域 居住制限区域 当初一括払い 実際の解除時期 解除後追加支払い 6 年 帰還困難区域 全損 当初から全額支払い ( 時間 ) 原子力損害賠償紛争審査会中間指針第 2 次追補 ( 以下 2 次追補という ) 4 財物価値の喪失又は減少等 中間指針第 3 の [ 損害項目 ] の 10 の財物価値の喪失又は減少等は 中間指針で示したもののほか 次のとおりとする Ⅰ) 帰還困難区域内の不動産に係る財物価値については 本件事故発生直前の価値を基準として本件事故により 100 パーセント減少 ( 全損 ) したものと推認することができるものとする Ⅱ) 居住制限区域内及び避難指示解除準備区域内の不動産に係る財物価値については 避難指示解除までの期間等を考慮して 本件事故発生直前の価値を基準として本件事故により一定程度減少したものと推認することができるものとする 2 建物住宅については 固定資産税評価額を元に算定する方法と 建築着工統計に基づく平均新築単価を元に算定する方法を基本とし 個別評価も可能とする 1.43 倍 固定資産税評価額 ( 公示地価の 70%) 時価相当額 1

1. 避難指示区域の考え方 ( ア ) 固定資産税評価額に補正係数をかけて事故前価値を算定する方法 1. 当該不動産が新築であると仮定した場合の時価相当額を算定する 2. A) まず 事故前の固定資産税評価額を元に経年減点補正率 ( 減価償却分 ) を割り戻して 当該建物の新築時点での固定資産税評価額を算定する B) 次に A) で算定した固定資産税評価額と新築時点での時価相当額との調整を行うため 1.7 倍の補正係数をかける C) さらに 新築時点と現在との物価変動幅を調整するため それぞれの建築年に応じた補正係数をかける その上で 公共用地の収用時の耐用年数 ( 木造住宅で 48 年 ) を基準とし 定額法による減価償却を行い 築年数に応じた事故発生前の価値を算定する また 残存価値には 20% の下限を設ける 補正後評価額 ( 時価相当額 ) 新築時の固定資産税評価額 A B 1. 新築と仮定した場合の時価 C 経年補正 ( 償却 ) 48 年下限 20% 2. 築年数に応じた事故発生前の価値 ( 建物 ) 3. 外構 庭木 3. 外構 庭木については 1. で算定した時価相当額の 15% として価値を推定しつつ そのうち庭木分として 5% は経年による償却を行わないこととする 1.7 倍 外構 :10% 不動産 ( 住宅 宅地 ) に対する賠償 ( イ ) 建築着工統計による平均新築単価から事故前価値を算定する方法 1. 建物の居住部分 ( 注 ) については 建築着工統計における福島県の木造住宅の直近の平均新築単価をもとに ( ア ) と同じ減価償却 残存価値の下限 外構 庭木の評価を適用して 事故発生前の価値を算定する 2. その際 築年数が 48 年以上経過した建物の居住部分 ( 注 ) については 最低賠償単価 ( 約 13.6 万円 / 坪 ) を適用する ( 注 ) 事故時点に自己の居住の用に供されていた部分 事故前の固定資産税評価額 経年補正 ( 償却 ) 48 年下限 20% 新築価格 庭木 :5% 外構 庭木を含めた事故発生前の価値 外構 :10% 庭木 :5% 外構 庭木 福島県平均新築単価 (H23) 建物床面積 ( 注 ) 外構 庭木を含めた事故発生前の価値 ( 注 ) 事故時点に自己の居住の用に供されていた部分 2

万円 / 坪 1. 避難指示区域の考え方 不動産 ( 住宅 宅地 ) に対する賠償 ( ウ ) 個別評価土地 建物について 様々な事情により ( ア ) や ( イ ) の算定方法が適用できない場合には 別途個別評価を行う その際 契約書等から実際の取得価格を確認し賠償額の算定に用いる方法なども検討する 3 住宅の修復費用等住宅について 早期に修繕等を行いたいという要望も強いことから 基準公表後 建物の賠償の一部前払いとして 建物の床面積に応じた修復費用等を速やかに先行払いすることとする 具体的には 個人所有の建物について 当該床面積に比例した金額 (1 m2当たり約 1.4 万円 ) を支払うこととする 70 60 50 40 30 20 10 0 13.6 万円 / 坪 3つの評価方法の比較イメージ築 33 年築 48 年 築 58 年 個別評価 ( 特別な仕様の建物 広い庭園等 ) 0 10 20 30 40 50 60 70 築年数 青は固定資産税評価額による算定 緑線は建築着工統計値 (H23, 福島県, 木造住宅 48 年償却残価率 20%) による算定 第 2 次追補 ( 備考 ) 本件事故発生直前の価値 は 例えば居住用の建物にあっては同等の建物を取得することができるような価格とすることに配慮する等 個別具体的な事情に応じて合理的に評価するものとする 事業用 事業用の不動産等の賠償 事業用不動産や償却資産 田畑 森林等については その収益性は営業損害の賠償に反映することを基本とし 加えて 資産価値についても別途賠償を行うこととするが 適切な評価方法については継続して検討する (2) 家財に対する賠償 1 家族構成に応じて算定した定額の賠償とし 帰還困難区域は 避難指示期間中の立入などの条件が異なり 家財の使用が大きく制限されること等から 居住制限区域 避難指示解除準備区域と比較して一定程度高くなる設定とする 家財賠償額 ( 定額 ) 表 ( 単位 : 万円 ) 家財に対する賠償 なお 居住制限区域 避難指示解除準備区域は立入回数がより多くなるという前提で 立入に要する費用を算定し 一括払いを行う 2 損害の総額が定額を上回る場合には個別評価による賠償も選択可能とする 家族構成 帰還困難区域 325 595 635 655 675 715 735 775 居住制限区域避難指示解除準備区域 245 445 475 490 505 535 550 580 上記家族構成以外の場合も構成人数に応じて金額を算定 3

1. 避難指示区域の考え方 営業損害 就労不能損害に対する賠償 (3) 営業損害 就労不能損害に対する賠償 1 営業損害 就労不能損害の一括払い従来の一定期間毎における実損害を賠償する方法に加え 一定年数分の営業損害 就労不能損害を一括で支払う方法を用意する ( ア ) 農林業 :5 年分 1 ( イ ) その他の業種 :3 年分 2 ( ウ ) 給与所得 : :2 年分 3 1 一括払いの算定期間は 農林業については 2012 年 1 月分から 2 016 年 12 月分まで ただし 2012 年 1 月分から 2012 年 6 月分について既に支払われたか 又は支払われる予定の額があるときには その額を除いた額とする 2 一括払いの算定期間は 2012 年 3 月分から 2015 年 2 月分まで ただし 2012 年 3 月 ~6 月分について既に支払われたか 又は支払われる予定の額があるときには その額を除いた額とする 3 一括払いの算定期間は 2012 年 3 月分から 2014 年 2 月分まで ただし 2012 年 3 月 ~5 月について支払われた 又は支払われる予定の額があるときには その額を控除した額とする 4 漁業については検討中 5 大企業 ( 同規模の公益法人を含む 以下同じ ) については 一括払いの対象外とする 既払分既払分既払分 事故時 2012 年 1 月 2 年分 3 年分 2012 年 3 月 一括払いの算定期間 給与所得 2014 年 2 月まで 5 年分 農林業以外の業種 2015 年 2 月まで 農林業 2016 年 12 月まで 時間 公共用地の取得に伴う損失補償基準 農業の営業損害は 3 年 それ以外の営業は 2 年 ( 給与所得者に関しては 雇用者に対し 解雇予告期間 (3 0 日分 ) の給与 又は 6 カ月 ~1 年の休業手当相当額を補償 ) 4

1. 避難指示区域の考え方 2 営業 就労再開等による収入は差し引かず 第 2 次追補 ( 備考 ) 営業損害 就労不能損害に対する賠償 営業損害及び就労不能損害の賠償対象者が 営業 就労再開 転業 転職により収入を得た場合 一括払いの算定期間中の当該収入分の控除は行わない 1 大企業は 本取扱いの適応対象外とする 2 就労不能損害で控除を行わない収入は月額 50 万円を上限とする 3 事業再開費用等 帰還して営農や営業を再開する場合 その際に必要な追加的費用に加え 一括払いの対象期間終了後の風評被害についても別途賠償の対象とする 通常の営業 就労不能損害の賠償 賠償対象事故時の収入転業収入等 就労不能の場合の控除しない額の上限 50 万円 転業収入等 再開のための追加的費用の賠償 今回の基準に基づく賠償 賠償 収入合計 3)Ⅱ) について 営業損害を被った事業者において 本件事故後の営業 就労 ( 転業 転職や臨時の営業 就労を含む ) によって得られた利益や給与等があれば これらの営業 就労が本件事故がなければ従前の事業活動に仕向けられていたものである限り 損害額から控除するのが原則と考えられる しかしながら 本件事故には突然かつ広範囲に多数の者の生活や事業等に被害が生じたという特殊性があり 被害者が営業 就労を行うことが通常より困難な場合があり得る また これらの営業 就労によって得られた利益や給与等を一律に全て控除すると こうした営業 就労をあえて行わない者の損害額は減少しない一方 こうした営業 就労を行うほど賠償される損害額は減少することになる このため 当該利益や給与等について 一定の期間又は一定の額の範囲を 特別の努力 によるものとして損害額から控除しない等の 合理的かつ柔軟な対応 が必要である 風評被害等の賠償 従前の収入 営業損害の一括払い期間 事故時 臨時収入 転業収入は控除せず 帰還 営農再開 5

1. 避難指示区域の考え方 (4) 精神的損害に対する賠償 第 2 次追補 精神的損害に対する賠償 1 2012 年 6 月以降の精神的損害について 帰還困難区域で 600 万円 居住制限区域で 240 万円 (2 年分 ) 避難指示解除準備区域で 120 万円 (1 年分 ) を標準とし 一括払いを行う 2 居住制限区域 避難指示解除準備区域について 解除の見込み時期が 1 の標準期間を超える場合には 解除見込み時期に応じた期間分の一括払いを行う その上で 実際の解除時期が標準の期間や解除の見込み時期を超えた場合は 超過分の期間について追加的に賠償を行うこととする 解除準備区域居住制限区域 帰還困難区域 解除準備区域の標準期間 (1 年分 ) ( 一括払い ) 居住制限区域の標準期間 (2 年分 ) ( 一括払い ) 2012 年 6 月から解除見込み時期までの期間分 ( 一括払い ) 解除時期が遅れた場合の追加分 当初から全額支払い 600 万円 ( 賠償額 ) 1 避難費用及び精神的損害 Ⅲ)Ⅰ) の第 3 期における精神的損害の具体的な損害額 ( 避難費用のうち通常の範囲の生活費の増加費用を含む ) の算定に当たっては 避難者の住居があった地域に応じて 以下のとおりとする 1 避難指示区域見直しに伴い避難指示解除準備区域に設定された地域については 一人月額 10 万円を目安とする 2 避難指示区域見直しに伴い居住制限区域に設定された地域については 一人月額 10 万円を目安とした上 概ね 2 年分としてまとめて一人 240 万円の請求をすることができるものとする 但し 避難指示解除までの期間が長期化した場合は 賠償の対象となる期間に応じて追加する 3 避難指示区域見直しに伴い帰還困難区域に設定された地域については 一人 600 万円を目安とする Ⅳ) 中間指針において避難費用及び精神的損害が特段の事情がある場合を除き賠償の対象とはならないとしている 避難指示等の解除等から相当期間経過後 の 相当期間 は 避難指示区域については今後の状況を踏まえて判断されるべきものとする 6

2. 旧緊急時避難準備区域等における賠償の方針 (1) 住宅等の補修 清掃費用第 2 次追補 住宅等の補修 清掃等に要する費用として 30 万円の定額の賠償を行うこととし これを上回る場合は実損額に基づき賠償するものとする (2) 精神的損害 避難費用等の賠償中学生以下の年少者の精神的損害について月額 5 万円として2013 年 3 月分まで継続するとともに 全住民について 通院交通費等生活費の増加分として 2 013 年 3 月分までを一括して一人当たり20 万円を支払うこととする 子ども 30 万円 ( 定額 ) 実際に要した費用 精神的損害及び生活費増加分 10 万円 ( 各月 ) 精神的損害及び生活費増加分 実費請求 精神的損害の継続 35 万円 (5 万円 7 ヶ月 ) 20 万円 (7 ヶ月分 ) 生活費増加分 1 (2) 旧緊急時避難準備区域中間指針第 3 の [ 対象区域 ] のうち (4) 緊急時避難準備区域 については 平成 23 年 9 月 30 日に解除されていること等を踏まえ 当該区域 ( 以下 旧緊急時避難準備区域 という ) 内に住居があった者の避難費用及び精神的損害は 次のとおりとする ( 指針 ) Ⅰ) 中間指針の第 3 期において賠償すべき避難費用及び精神的損害並びにそれらの損害額の算定方法は 引き続き中間指針第 3 の [ 損害項目 ] の 2 及び 6 で示したとおりとする Ⅱ) 中間指針の第 3 期における精神的損害の具体的な損害額 ( 避難費用のうち通常の範囲の生活費の増加費用を含む ) の算定に当たっては 一人月額 10 万円を目安とする Ⅲ) 中間指針において避難費用及び精神的損害が特段の事情がある場合を除き賠償の対象とはならないとしている 避難指示等の解除等から相当期間経過後 の 相当期間 は 旧緊急時避難準備区域については平成 24 年 8 月末までを目安とする 但し 同区域のうち楢葉町の区域については 同町の避難指示区域について解除後 相当期間 ( 前記 (1) の ( 指針 )Ⅳ)) が経過した時点までとする 大人 10 万円 ( 各月 ) 通院費用等の生活費増加分 20 万円 (7 ヶ月分 ) 事故時 2012 年 8 月 ( 指針における相当期間の目安 ) 2013 年 3 月 (3) 営業損害 就労不能損害の賠償営業損害については 2013 年 12 月分まで 就労不能損害 ( 勤務先が避難指示区域外の場合 ) については 2012 年 12 月分まで継続するとともに 一括払いの選択肢を用意する また 一括払いの算定期間中の追加的な収入については賠償金から控除しない 一括払いの算定期間 既払分 給与所得 2012 年末まで 既払分 営業損害 2013 年末まで 事故時 2012 年 3 月 時間 7

2. 旧緊急時避難準備区域等における賠償の方針 (4) 早期帰還者等への精神的損害の賠償早期帰還者 滞在者については 避難継続者との賠償の差異を解消する観点から 遡って支払いを行う 帰還までの期間分 遡及して支払い 月 10 万円 滞在期間 早期帰還者 滞在者 月 10 万円 避難期間 避難継続者 2011 年 4 月 2012 年 2 月末 (5) 旧屋内退避区域等への対応 旧屋内退避区域及び南相馬市の一部については 避難継続者に対して 2011 年 9 月末まで精神的損害の賠償が支払われていたことから 早期帰還者及び滞在者に対してもその間の精神的損害の賠償について遡って支払いを行う また 家屋の賠償 営業損害等についても 旧緊急時避難準備区域の考え方に準じた扱いとする 帰還までの期間分 遡及して支払い 月 10 万円 滞在期間 早期帰還者 滞在者 月 10 万円 避難期間 避難継続者 2011 年 4 月 2011 年 9 月末 8

< 参考 > 福島の復興及び再生に向けた取組 (1) 政策的取組 原子力災害からの復興 再生の推進を図るため福島復興再生特別措置法を制定し 同法に基づく福島復興再生基本方針にそって総合的な施策を実施 基本方針においては福島全域を対象とする施策に加え 避難解除等区域等について以下の事項等を特記 (1) 産業の復興及び再生 ( 既存産業の再開支援 雇用創出等 ) (2) 道路 港湾 海岸その他の公共施設の整備 (3) 生活環境の整備 ( 放射線からの安全 安心の確保 生活インフラの確保等 ) (4) 課税の特例 ( 事業用設備等への投資 雇用促進等 ) (5) 居住の安定確保 (6) 将来的な住民の帰還を目指す区域の復興及び再生に向けた準備のための取組 県 関係市町村からの要請を踏まえ 原子力発電所の事故による避難地域を対象としたグランドデザインについても現在策定中 (2) 居住安定確保に向けた具体的な取組 1 災害公営住宅の供給等 入居者資格の特例 : 避難指示区域からの避難者については 収入にかかわらず公営住宅へ入居できるよう措置 整備に係る補助の特例 : 避難指示区域からの避難者向けの災害公営住宅の整備について 激甚災害により住宅を失った被災者向けに整備する場合と同様の引き上げられた補助率 (3/4) を適用 ( 通常は 約 45% 整備については東日本大震災復興交付金の活用が可能 この場合 追加的な国庫補助を加えた補助率は 7/8 を適用 ) 福島復興再生特別措置法 用途廃止 譲渡の特例 : 避難者向けに整備した災害公営住宅の柔軟な用途廃止や譲渡が可能となるよう措置 公営住宅としての需要が無くなった場合には 事後の報告により用途廃止が可能 ( 通常は 国土交通大臣の承認が必要 ) 耐用年限が 1/6 を経過し 公営住宅として維持管理する必要がない場合は譲渡可能 ( 通常は 耐用年限の 1/4 経過 ) 譲渡対価の使途については 地域住宅計画に基づく事業に充てることが可能 ( 通常は 公営住宅の整備 修繕費用等に充てなければならない ) 2 住宅金融支援機構の災害復興住宅融資の提供避難指示区域の住宅に代わる住宅を取得する費用について 東日本大震災の被災者向けの住宅金融支援機構の災害復興住宅融資 の対象とするよう措置 住宅が滅失したか否かにかかわらず 避難指示区域に存在する住宅の代替住宅を融資対象化 ( 通常は 滅失した住宅のみ ) 当初 5 年間金利 0% 6~10 年目は 通常金利から 約 0.5% 引き下げ 3 都市再生機構による業務の受託都市再生機構が 避難者向け住宅等の整備に係る福島県等の事業について本来業務として受託できるよう措置 4 居住安定協議会の設置福島県及び移転元市町村は 災害公営住宅の整備等に当たり移転先の地方公共団体等との調整を行う場としての協議会を組織可能 5 東日本大震災特別家賃低減事業東日本大東日本大震災の被災者のうち 特に低所得な入居者の家賃負担について 通常の公営住震災復興宅家賃から更に軽減するため 地方公共団体による特別な家賃の低減事業に対して 国から特別区域支援を行う ( 補助率 1/2 東日本大震災復興交付金を活用することも可能 この場合追加法的な国庫補助を加えた補助率は3/4を適用 ) 9