表 1 当院における後発医薬品評価項目表 ( 抜粋 ) 一般名 規格 メーカー 薬価 後発医薬品名称 先発医薬品名称 コメント 評価項目 品質 評価 含量, 性状, 確認試験 純度試験溶出試験 重量偏差試験 全て規格内 限界値に近い 規格限界値に近いものがある 生物学的同等性試験標準製剤とほぼ変わら

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Ⅲ-3 試用医薬品に関する基準 平成 10 年 1 月 20 日公正取引委員会届出改定平成 13 年 3 月 19 日公正取引委員会届出改定平成 16 年 5 月 25 日公正取引委員会届出改定平成 17 年 3 月 29 日公正取引委員会届出改定平成 26 年 6 月 16 日公正取引委員会 消費

2 成分が同一の剤形変更 例 タケプロンOD 錠 15mg タケプロンカプセル 15mg ユリーフOD 錠 4mg ユリーフ錠 4mg コカールドライシロップ 40% カロナール細粒 20% ( 粉砕 ) レボフロキサシン錠 500mg レボフロキサシン細粒 10% 患者に説明 ( 価格 服用方法等

2 成分が同一の剤形変更 例 タケプロンOD 錠 15mg タケプロンカプセル 15mg ユリーフOD 錠 4mg ユリーフ錠 4mg コカールドライシロップ 40% カロナール細粒 20% ( 粉砕 ) レボフロキサシン錠 500mg レボフロキサシン細粒 10% 患者に説明 ( 価格 服用方法等


スライド 1

医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 初版有効成分クリンダマイシンリン酸エステル 品目名 ( 製造販売業者 ) 後発医薬品 品目名 ( 製造販売業者 ) 先発医薬品 効能 効果用法 用量添加物 1) 解離定数 1) 溶解度 原薬の安定水 性 1) 液性 (ph) 1

ジェネリック医薬品とは 内容 ジェネリック医薬品は 新薬 ( 先発医薬品 ) の特許期間を満了した 同じ有効成分を使った 品質 効き目 安全性が同等で 低価格な おくすりです とっきょきかん 1. ジェネリック医薬品とは 2. どうして低価格なの? 医療用医薬品 新薬 3. 効き目も安全性も同等 4

301226更新 (薬局)平成29 年度に実施した個別指導指摘事項(溶け込み)


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目次 1. 総合評価 1 2. 湿度に対する安定性 2 3. 温度に対する安定性 4 4. 光に対する安定性 6 5. 粉砕時の安定性 8 総合評価分類 分類 分類基準全ての試験項目で変化を認めないいずれかの試験項目で 規格内 の変化を認めるいずれかの試験項目で 規格外 の変化を認める 評価基準 外

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201601

薬-1 長期収載品と後発品

第169・218回関東支部-9indd.indd

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Microsoft Word - 平成28年度診療報酬改定における主要改定項目.docx

スライド 1

目次 1. 総合評価 1 2. 湿度に対する安定性 2 3. 温度に対する安定性 4 4. 光に対する安定性 6 5. 分割時の安定性 9 6. 粉砕時の安定性 12 総合評価分類 分類 分類基準全ての試験項目で変化を認めないいずれかの試験項目で 規格内 の変化を認めるいずれかの試験項目で 規格外

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標準コード一覧 平成 26 年 6 月 20 日にレセプト電算処理システム医薬品マスターに追加された商品名コードを新設しました 医科 窓口処理情報 について品名欄に記載した窓口処理情報 処 15X-XXX:XXXXXX 薬剤 は 算定アシストソフトにおいて必要な情報です 算定アシストソフトをご利用の

医薬品の添付文書等を調べる場合 最後に 検索 をクリック ( 下部の 検索 ボタンでも可 ) 特定の文書 ( 添付文書以外の文書 ) の記載内容から調べる場合 検索 をクリック ( 下部の 検索 ボタンでも可 ) 最後に 調べたい医薬品の名称を入力 ( 名称の一部のみの入力でも検索可能

日本医師会に寄せられる後発医薬品への意見 1 平成 27 年 3 月 29 日第 134 回日本医師会臨時代議員会に提出された質問 ( 抜粋 ) 後発医薬品 ( ジェネリック ) 使用は本当に医療費削減効果が あるのか? 厚生労働省は医療費のうち薬剤費の削減のためジェネリック医薬品の使用促進を進めて

記載データ一覧 品目名 製造販売業者 BE 品質再評価 1 マグミット錠 250mg 協和化学工業 2 酸化マグネシウム錠 250mg TX みらいファーマ 3 酸化マグネシウム錠 250mg モチダ 持田製薬販売 # 4 酸化マグネシウム錠 250mg マイラン マイラン製薬 # 5 酸化マグネシ

3. 安全性本治験において治験薬が投与された 48 例中 1 例 (14 件 ) に有害事象が認められた いずれの有害事象も治験薬との関連性は あり と判定されたが いずれも軽度 で処置の必要はなく 追跡検査で回復を確認した また 死亡 その他の重篤な有害事象が認められなか ったことから 安全性に問

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ニ後発医薬品の使用に積極的に取り組んでいる旨を当該保険医療機関の見やすい場所に掲示している こと 4 施設基準 通知 第 36 の 3 外来後発医薬品使用体制加算 1 外来後発医薬品使用体制加算に関する施設基準 (1) 診療所であって 薬剤部門又は薬剤師が後発医薬品の品質 安全性 安定供給体制等の情

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後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップ 厚生労働省では 後発医薬品のさらなる使用を促進するため 平成 25 年 4 月 5 日に 後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップ を策定し 公表した 新たなロードマップでは 安定供給等これまでの取組に加え 以下の新たな目標を設定するとともに

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抗精神病薬の併用数 単剤化率 主として統合失調症の治療薬である抗精神病薬について 1 処方中の併用数を見たものです 当院の定義 計算方法調査期間内の全ての入院患者さんが服用した抗精神病薬処方について 各処方中における抗精神病薬の併用数を調査しました 調査期間内にある患者さんの処方が複数あった場合 そ

添付文書情報 の検索方法 1. 検索条件を設定の上 検索実行 ボタンをクリックすると検索します 検索結果として 右フレームに該当する医療用医薬品の販売名の一覧が 販売名の昇順で表示されます 2. 右のフレームで参照したい販売名をクリックすると 新しいタブで該当する医療用医薬品の添付文書情報が表示され

目次 1. 総合評価 1 2. 湿度に対する安定性 2 3. 温度に対する安定性 4 4. 光に対する安定性 6 5. 分割時の安定性 ( 湿度 ) 8 6. 分割時の安定性 ( 光 ) 粉砕時の安定性 12 総合評価分類 分類 分類基準全ての試験項目で変化を認めないいずれかの試験項目で

( 別添 ) 御意見 該当箇所 一般用医薬品のリスク区分 ( 案 ) のうち イブプロフェン ( 高用量 )(No.4) について 意見内容 <イブプロフェン ( 高用量 )> 本剤は 低用量製剤 ( 最大 400mg/ 日 ) と比べても製造販売後調査では重篤な副作用の報告等はない 一方で 今まで

1. 医薬品の採用 購入 1) 国 ( 厚生労働省 ) が医薬品として承認しているもの ( 保険収載されていない医薬品を含む ) はその作用 効果及び副作用をよく理解した上で さらに複数の製品がある場合はそれらの品質や薬価を考慮し 採用を決定する 2) 一成分一品目 ( 一規格 ) を原則とし 採用

2003

Ⅰ. 改訂内容 ( 部変更 ) ペルサンチン 錠 12.5 改 訂 後 改 訂 前 (1) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本剤の作用が増強され, 副作用が発現するおそれがあるので, 併用しないこと ( 過量投与 の項参照) 本剤投与中の患者に本薬の注射剤を追加投与した場合, 本

Point

1 分析の主旨 ビタミン剤 うがい薬 湿布薬 保湿剤に関しては 医療費適正化の観点か ら 診療報酬改定で様々な対応を行ってきている 本分析は 2012 年度から2016 年度 ( 平成 24 年度から平成 28 年度 ) の調剤レセプトのデータを用いて これらの医薬品の薬剤料 数量等の推移を示したも

2 有効成分名 添付文書及び審査報告書に基づき記載する 3 品目名 ( 後発医薬品 ) 添付文書及び審査報告書のほか薬価基準収載品目リストにより記載する 複数の品目がある場合は 個別医薬品コード (YJ コード ) 順に番号を振り 記載する ( 複数規格があっても 全規格まとめて YJ コード順とす

2003

先発医薬品と後発医薬品で これが同等でなければ承認されない 基本的には同じと考える 規格値や安全性試験等審査事項を総合し 承認されており GMP 等を含め 医薬品の安全性 は担保されていると考える 薬理学の研究では 生物で疫学的に証明する場合 血中濃度が 一番初めの指標となる バイオアベイラビリティ

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1. 対象患者および院外処方せん発行時間 (1) 院外処方せんで対応する患者 ( 院外調剤 ) 外来患者 ( 当院職員 診療時間内急患を含む ) (2) 院外処方せんで対応しない患者 ( 院内調剤 ) 入院中の患者 ( 入院中外来 入院中他科受診 退院処方を含む ) 診療時間外の救急患者 ハンディキ

オクノベル錠 150 mg オクノベル錠 300 mg オクノベル内用懸濁液 6% 2.1 第 2 部目次 ノーベルファーマ株式会社

36 フェキソフェナジン塩酸塩錠 30mg YD 陽進堂 37 フェキソフェナジン塩酸塩錠 30mg ZE 全星薬品工業 38 フェキソフェナジン塩酸塩錠 30mg アメル 共和薬品工業 39 フェキソフェナジン塩酸塩錠 30mg 杏林 キョーリンリメディオ 40 フェキソフェナジン塩酸塩錠 30m

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170509事務連絡(日本医学会・日本歯科医学会あて)

シプロフロキサシン錠 100mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにシプロフロキサシン塩酸塩は グラム陽性菌 ( ブドウ球菌 レンサ球菌など ) や緑膿菌を含むグラム陰性菌 ( 大腸菌 肺炎球菌など ) に強い抗菌力を示すように広い抗菌スペクトルを


政策課題分析シリーズ14(本文2)

医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 初版有効成分ベンフォチアミン B6 B12 配合剤 品目名 ( 製造販売業者 ) 後発医薬品 品目名 ( 製造販売業者 ) 先発医薬品 効能 効果用法 用量添加物 1) 解離定数 1) 溶解度 1 ダイメジンスリービー配合カプセル

オキサゾリジノン系合成抗菌剤リネゾリド点滴静注液 リネゾリド注射液 配合変化表リネゾリド点滴静注液 組成 性状 1. 組成 本剤は 1 バッグ中 (300mL) に次の成分を含有 有効成分 添加物 リネゾリド 600mg ブドウ糖 g クエン酸ナトリウム水和物 クエン酸水和物 ph 調節

調査票を入力いただく環境について Adobe Reader のバージョンについて本調査票は Adobe Reader 11 以降のバージョンに対応しています (Adobe Reader11 より古いバージョンですと ファイルの保存の際に下記等のエラーメッセージが表示され ファイルの保存がされません

医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 初版有効成分リトドリン塩酸塩 品目名 ( 製造販売業者 ) 後発医薬品 品目名 ( 製造販売業者 ) 先発医薬品 効能 効果用法 用量添加物 1) 解離定数 (25 ) 1) 溶解度 (37 ) 1 ウテロン錠 5mg サンド 2

平成 30 年 8 月 10 日 リポバス錠 5, 10, 20 アトーゼット配合錠 LD, MSD 株式会社 HD 競合品目 1 クレストール錠 クレストールOD 錠 アストラゼネカ 競合品目 2 リピトール錠 アステラス製薬 競合品目 3 リバロ錠 リバロOD 錠 興和 自社製品を除いた同効品で

薬価基準収載医薬品コード レセプト電算処理システム用コード HOT コード一覧 薬価基準収載医薬品コード (YJ コード ) レセプト電算処理システム用コード HOT コード包装 ブロチゾラム錠 0.25mg ヨシトミ F1037

37 シロスタゾールOD 錠 50mg ケミファ 日本薬品工業 38 シロスタゾールOD 錠 50mg JG ダイト 39 シロスタゾールOD 錠 50mg マイラン マイラン製薬 40 シロスタゾールOD 錠 50mg トーワ 東和薬品 41 シロスタゾールOD 錠 50mg ツルハラ 鶴原製薬

(電子メール施行)

要旨 日本では病院や薬局で患者が錠剤を受け取る場合 PTP 包装されているもの 或は一包化されているものが殆どである 一方 海外では錠剤の入ったボトル包装で提供する場合が多い PTP 包装の欠点として 製造過程で規定の大きさ以外は除くためコストがかかること 一包化調剤時の労力や衛生面で問題があること

院外処方箋記載マニュアル

なお,PMDA メディナビでパスワードを設定済の方は, 共通のパスワードとなります (4) 登録完了 ( 図 2 ステップ 3) なお, 登録後, ログイン時は (1) で表示される画面で, ログイン画面へ をクリックし, メー ルアドレス及びパスワードを入力してください 図 1 PMDA メディナ

後発医薬品のシェア拡大に必要なこと

2 院内処方 ( 入院外 投薬 ) 及び院外処方 ( 薬局調剤 ) における薬剤点数薬剤点数階級別件数の構成割合を入院外の投薬 ( 以下 院内処方 という ) 薬局調剤( 以下 院外処方 という ) 別にみると ともに 500 点未満 が最も多く それぞれ 67.0% 59.4% となっている また

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調査タイトル : 一般名処方に関する調査 調査方法 : インターネットリサーチ 調査対象 : 医師 医療従事者向け専門サイト CareNet.com 医師会員 有効回答数 :1,000 サンプル 調査日時 :2011 年 12 月 19 日 ( 月 )~20 日 ( 火 ) 設問詳細 一般名処方 に

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医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 初版 有効成分 ニカルジピン塩酸塩 品目名 ( 製造販売業者 ) 1 ニカルジピン塩酸塩徐放カプセル20mg 日医工 日医工 後発医薬品 2 ニカルジピン塩酸塩徐放カプセル40mg 日医工 日医工 品目名 ( 製造販売業者 )

審査結果 平成 26 年 1 月 6 日 [ 販 売 名 ] ダラシン S 注射液 300mg 同注射液 600mg [ 一 般 名 ] クリンダマイシンリン酸エステル [ 申請者名 ] ファイザー株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 25 年 8 月 21 日 [ 審査結果 ] 平成 25 年 7

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本資料は 厚生労働省保険局が運用している 診療報酬情報提供サービス 及び 社会保険診療報酬支払基金 で案内されている情報をもとに作成しています お知らせ ( 薬 )0 1 7 平成 26 年 12 月 11 日 医薬品マスターの改定について 今般 平成 26 年 12 月 11 日付け厚生労働省告示

長期収載品について 長期収載品とは 明確に定義はされていないが 一般的には 後発医薬品のある先発医薬品をいう 長期収載品と後発医薬品の間には 実質的に 以下のような役割分担が生じている 安定供給 長期収載品 安定供給することが求められており 具体的には 医療機関から継続供給を求める意見が強いことなど

医療用医薬品最新品質情報集 ( ブルーブック ) 第 2 版 ( 初版 ) 有効成分 クエチアピンフマル酸塩 品目名 ( 製造販売業者 ) 1 クエチアピン錠 25mg AA あすか製薬 後発医薬品 2 クエチアピン錠 25mg DSEP 第一三共エスファ 3

助成研究演題 平成 23 年度 国際共同研究 薬剤給付管理とジェネリック医薬品に関する日米比較 国際医療福祉大学大学院 教授 武藤 スライド- 1 正樹 スライド- 2 スライド -1 演題名 薬剤給付管理とジェネリック医薬品に関する日米比較 で発表します スライド -2 ご承知のように 社会保障

相互作用DB

標準コード一覧 平成 26 年 12 月 11 日にレセプト電算処理システム医薬品マスターに追加された商品名コードを新設しました 医科 窓口処理情報 について品名欄に記載した窓口処理情報処 15X-XXX:XXXXXX 薬剤 は 算定アシストソフトにおいて必要な情報です 当ソフトをご利用でないお客様

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ミッションステートメント 第 6 次中期経営計画 我々は 我々のジェネリック医薬品が世界の患者 薬剤師 医師 卸売業者 製薬企業に必要とされ 提供し続ける為に自ら存続する努力を行い ジェネリックメーカーとして世界で卓越する 2

処方時の薬剤選択ミス事例 事例 1 泌尿器科から発行された処方箋を調剤薬局が受けた 処方内容は Rp1. ザイティガ 錠 250 mg 1 錠分 1 14 日分朝食後服用 Rp2. 般 セフジニルカプセル 100 mg 3 カプセル分 3 7 日分毎食後服用であった ザイティガ 錠の用法 用量は プ

薬事法における病院及び医師に対する主な規制について 特定生物由来製品に係る説明 ( 法第 68 条の 7 平成 14 年改正 ) 特定生物由来製品の特性を踏まえ 製剤のリスクとベネフィットについて患者に説明を行い 理解を得るように努めることを これを取り扱う医師等の医療関係者に義務づけたもの ( 特

DI-News 06-26

あった AUCtはで ± ng hr/ml で ± ng hr/ml であった 2. バイオアベイラビリティの比較およびの薬物動態パラメータにおける分散分析の結果を Table 4 に示した また 得られた AUCtおよび Cmaxについてとの対数値

適応外申請 治験審査委員会 Institutional Review Board (IRB)

北里大学病院モニタリング 監査 調査の受け入れ標準業務手順 ( 製造販売後臨床試験 ) 第 1 条 ( 目的 ) 本手順書は 北里大学病院において製造販売後臨床試験 ( 以下 試験とする ) 依頼者 ( 試験依頼者が業務を委託した者を含む 以下同じ ) が実施する直接閲覧を伴うモニタリング ( 以下

日が沈むのがはやくなり 涼しい風が吹くようになって参りました 皆様いかがお過ごしでしょうか 9 月 22 日の秋分の日を過ぎると徐々に 昼が短くなり夜の方が長くなって参ります また この時期を境にして徐々に寒くなっていきます 皆様 体調には気を付けて秋を楽しんでいきましょう 食欲? 運動? 読書?

別紙様式 (Ⅱ)-1 添付ファイル用 本資料の作成日 :2016 年 10 月 12 日商品名 : ビフィズス菌 BB( ビービー ) 12 安全性評価シート 食経験の評価 1 喫食実績 ( 喫食実績が あり の場合 : 実績に基づく安全性の評価を記載 ) による食経験の評価ビフィズス菌 BB-12

スライド 1

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ータについては Table 3 に示した 両製剤とも投与後血漿中ロスバスタチン濃度が上昇し 試験製剤で 4.7±.7 時間 標準製剤で 4.6±1. 時間に Tmaxに達した また Cmaxは試験製剤で 6.3±3.13 標準製剤で 6.8±2.49 であった AUCt は試験製剤で 62.24±2

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本文中の主な追加 変更 3.15 投薬過誤 偶発的曝露および職業性曝露 投薬過誤 投薬過誤 とは 薬剤が医療関係者 患者自身 或は消費者の管理の下にある場合で 患者にとって有害なこと または不適切な薬剤使用を引き起こす可能性がある全ての回避可能な事象を指す MedDRA の手引書の付録

静岡県立静岡がんセンター臨床研究事務局の業務手順書

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審査結果 平成 25 年 9 月 27 日 [ 販売名 ] アナフラニール錠 10 mg 同錠 25 mg [ 一般名 ] クロミプラミン塩酸塩 [ 申請者名 ] アルフレッサファーマ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 25 年 5 月 17 日 [ 審査結果 ] 平成 25 年 4 月 26 日開


Transcription:

後発医薬品への移行によって得られた薬剤管理上の改善効果と経済効果 むろみや恵寿総合病院 薬剤部 室宮 後発医薬品は 先発医薬品 ( 新薬 ) の特許が切れた後で製造販売が承認される 先発医薬品と同じ有効成 分を同一量含む医薬品であり 一般的に先発医薬品に比べて安価である 後発医薬品を普及させることは 患 者の経済的負担の軽減や国家の医療保険財政の効率化が図られることから 政府は平成 19 年に 平成 24 年 度までに 後発医薬品の数量シェアを 30% 以上にする という目標を掲げてきたが 到達することができなかっ た このため 社会保障 税一体改革大綱 ( 平成 24 年 2 月閣議決定 ) にも盛り込まれ それに基づいて 平成 25 年 4 月には 現在の使用促進策に係る課題を明らかにするとともに 新たな目標を設定して 後発医薬品のさ らなる使用促進のためのロードマップ が策定された 後発医薬品の数量シェアは 採用している全ての医薬品 をベースとする旧指標から 国際的な比較が容易にできることも踏まえ 後発医薬品に置き換えられる先発医薬 品および後発医薬品をベースとした新指標へと変更され 平成 30 年 3 月末までに 60% 以上にするという目標が 掲げられた また 平成 25 年 12 月には 中央社会保険医療協議会の DPC( 診断群分類包括制度 ) 評価分科会により DPC 導入病院の 機能評価係数 Ⅱ に 後発医薬品指数 が新たに導入され 平成 26 年度診療報酬改定より 上記ロードマップにおける新指標の数量シェアが評価されることとなり 今後さらに後発医薬品推進の動きが高 まることが予想されている このような観点から当院薬剤部でも これまで年間購入金額の上位を占める抗菌薬や注射薬については後 発医薬品への移行に努めてきたが 平成 22 年 1 月時点での後発医薬品の使用割合 ( 旧指標の品目ベース ) は 約 8.9% と低いものであった 近年の医療費の患者負担の増加による患者側からの後発医薬品への要望や上 記の国の医療政策の方向にそって平成 22 年より積極的に後発医薬品への移行を推進することとした また 多 くの後発医薬品の導入による医薬品の安全管理への運用面での問題点についても種々検討してきたので そ の対策に関しても報告する ともひこ智彦 対象と方法 最初に当院での年間購入金額が上位の医薬品を候補医薬品として順次選定することとした 次に選定した医薬品の安定供給や品質確保についてメーカーからの情報提供がしっかりしていること また他病院におけるその後発医薬品の採用状況等を調査し 選定基準とした 次に誤薬防止の観点から 名称や外観の他薬品との類似性についても慎重に検討した さらに付加価値の存在する医薬品であれば 安定性の向上や作業効率の上昇が望めるかについても評価した 適応の異なる医薬品に関しては 院内での使用頻度と経済効果を踏まえた上で候補として選定すべきか判断した また多くの参考文献を調査した結果 鹿児島県の後発医薬品採用マニュアルを参考にして 当院における後発医薬品評価項目表 ( 表 1) を作成し これを選定の基準にした 1

表 1 当院における後発医薬品評価項目表 ( 抜粋 ) 一般名 規格 メーカー 薬価 後発医薬品名称 先発医薬品名称 コメント 評価項目 品質 評価 含量, 性状, 確認試験 純度試験溶出試験 重量偏差試験 全て規格内 限界値に近い 規格限界値に近いものがある 生物学的同等性試験標準製剤とほぼ変わらない十分基準の範囲内にある 加速度試験経時変化がほとんどない, 又は同等である 長期保存試験 経時変化がほとんどない, 又は同等である 経時的変化が認められるが, 同等で十分承認規格の範囲内である 経時的変化が認められるが, 同等で十分承認規格の範囲内である 試験結果が提供されない 結果に疑問があるがメーカーから適切な答えが得られない 安定性が劣る 保存条件によっては規格を逸脱するおそれがある 安定性が劣る 保存条件によっては規格を逸脱するおそれがある 以上のような選定基準に適応した候補となる医薬品 ( 以下 候補医薬品 ) において 後発医薬品への移行可否について医師を対象としたアンケートを実施した アンケートは平成 22 年 4 月から開始しており 一度に多くの品目を効率良く移行する必要があったため あらかじめ薬剤師側から候補医薬品を選定した上で医師にアンケートを行う形式をとった アンケート用紙の候補医薬品一覧表で後発医薬品の移行が困難な医薬品があれば 変更不可のチェックをして 移行できない理由を薬事審議委員会へ出席して説明するか または書面で説明するようお願いした アンケートの記載内容について 平成 22 年時点では候補医薬品一覧表に先発医薬品名称のみ表記していた ( 表 2) が これだけでは不明瞭な点が多く医師からの問合せもあったため 現在 ( 平成 26 年時点 ) では先発医薬品だけでなく後発医薬品の候補医薬品名称も併記して さらに備考欄を設けて候補医薬品の選定理由や特徴についての説明と付加価値や適応症の違いについても記載している ( 表 3) 表 2 後発医薬品アンケート ( 平成 22 年 )( 抜粋 ) 後発医薬品変更候補医薬品以下の医薬品で後発医薬品への移行不可があればチェックをお願いします 候補医薬品薬品名アクアチムクリーム (1 本 10g) アザルフィジンEN 錠 500mg アスタット軟膏 (10g) 移行不可 表 3 後発医薬品アンケート ( 平成 26 年 )( 抜粋 ) 後発医薬品変更候補医薬品以下の医薬品で後発医薬品への移行不可があればチェックをお願いします アレグラ錠 60mg 先発品候補後発品備考 フェキソフェナジン錠 60mg SANIK ( 日医工 ) 先発メーカーと共同開発で発売された後発医薬品 添加物や製造工程などが全く同じ そのため生物学的同等性試験などの試験データは全て先発品と同じである 移行不可チェック タキソテール点滴静注 20mg タキソテール点滴静注 80mg ドセタキセル点滴静注用 20mg サワイ ドセタキセル点滴静注用 80mg サワイ 1 薬剤と添付溶解液が分かれていること ( 他メーカーは 薬剤と溶解液が一体型 溶解液にはアルコールが含まれているので過敏症の患者さんには使えない ) 2 薬剤を生食またはブドウ糖で溶解できること ( アルコール過敏症にたいして ) 3 適応は先発品と同じ 2

上記アンケート結果をもとに薬事審議委員会にて審議を行い 承認を受けた医薬品について後発医薬品として採用し 順次移行を進めていった また 後発医薬品として完全には承認されなかった一部の医薬品については 先発医薬品を残したまま 後発医薬品と併用して採用できるか審議した これらの医薬品については原則として後発医薬品を使用し 先発医薬品は限定使用することとした 例えばメロペン R 注やユナシン S R 注では 先発医薬品のみ高用量で使用可能な適応が存在するが 後発医薬品使用による経済効果を考慮した結果 両方を院内採用として 先発医薬品は高用量での限定使用とする方策をとった 移行の決定した後発医薬品については先発医薬品と同様に 薬品情報の表示や他の院内採用薬品との相互作用情報の表示 ( 併用禁忌薬がオーダーされた時に警告画面で知らせる等 ) を設定した また 新しい外観の薬剤を調剤することによる取り間違いを防ぐために 院内処方せんには識別コードを表記した ( 図 1) 図 1 院内処方せん上の識別コード表示 処方せん上に識別コードを表記! 承認を受けた後発医薬品を院内システムに登録する際に 平成 22 年以前では医薬品名称の後ろに ( 後 ) と表記して後発医薬品であることを明記していたが これでは先発医薬品を認識できなくなる恐れがあったため 平成 22 年以降は後発医薬品名称の後ろに先発医薬品名称を併記する方法で統一した また 処方入力時には後発医薬品名称だけでなく 先発医薬品名称または一般名称の最初の3 文字入力によっても後発医薬品が処方オーダー画面に現れるように設定した ( 図 2) 図 2 処方オーダー画面上の後発医薬品の入力 先発医薬品の 3 文字入力で 後発医薬品が現れる! 後発医薬品名の後ろに 先発医薬品名を併記する! 院内職員への周知の取り組みとして 薬事審議委員会で承認された後発医薬品の一覧表 ( 表 4) を医師と各病 棟へ配布することとした また その中でも外観で判別に注意が必要な外用薬や注射薬等については 写真付 きの対応表 ( 図 3) も同時に配布した 3

表 4 後発医薬品移行一覧表 ( 抜粋 ) 後発医薬品移行のお知らせ H26/2/18 の薬事審議委員会にて 以下の薬剤のジェネリック医薬品への変更が決定いたしました 順次変更を行っていきますので 宜しくお願い致します 先発品 後発品 アレグラ錠 60mg フェキソフェナジン錠 60mg SANIK ( 日医工 ) タキソテール点滴静注 20mg タキソテール点滴静注 80mg ニューロタン錠 25mg ドセタキセル点滴静注用 20mg サワイ ドセタキセル点滴静注用 80mg サワイ ロサルタンカリウム錠 25mg 日医工 図 3 外観で注意が必要な医薬品についての対応表 薬局内では調剤業務中に後発医薬品への移行が順次進んでいくので 今後移行予定の医薬品がすぐに分 かるように 錠剤分包機や薬品棚の医薬品ラベルに表記を追加して周知した ( 図 4) 図 4 錠剤分包機 薬品棚の表記の工夫 薬品棚 錠剤分包機 特に外用薬では 他の医薬品との外観の類似が問題となったため 薬品棚のラベルを医薬品名称だけの表 記から製剤写真と規格を加えたものへと変更し さらに薬品棚の中に注意書きを作成して再確認するように呼び かけた ( 図 5) 4

図 5 薬品棚の誤薬防止対策 薬を手に取る前に もう一度確認できるよう注意書きを作成した 製剤写真を挿入して 規格は色を合わせて大きく表記した また 薬局各所に内服薬と外用薬の後発医薬品一覧表 ( 表 5) を配置し 調剤監査や持参薬鑑別時に移行状 況を確認できるようにした また平成 26 年からは同じ一覧表を電子システムの共通フォルダ内に置き d 必要時 に院内にある全ての医療用パソコンから閲覧できるように設定した 表 5 後発医薬品進行状況一覧表 ( 抜粋 ) 変更 先発 後発 ( メーカー ) コード アキネトン錠 1mg タスモリン錠 1mg( 田辺三菱 ) Y TA1 アクアチムクリーム (1 本 10g) ナジフロキサシンクリーム1%( 東和 ) ナシ ロキサンから名称変更 アクアチムローション用事注文 ナジロキサンローション1%( 東和 ) 用事注文 アザルフィジンEN 錠 500mg サラゾスルファピリジン腸溶錠 500mg( 日医工 ) n71 アスタットクリーム10g ラノコナゾールクリーム1% イワキ アスタット軟膏 (10g) ラノコナゾール軟膏 1%( 岩城 ) 薬局各所に移行状況の一覧表を配置 アスペノンカプセル 10mg ( バイエル薬品 ) アプリンジン塩酸塩カプセル10mg( ニプロファーマ ) HD028 アスペノンカプセル 20mg ( バイエル薬品 ) アプリンジン塩酸塩カプセル20mg( ニプロファーマ ) HD029 承認された後発医薬品であっても 使用していく中で薬局内や院内職員からの意見により 名称や外観の類 似性 製剤の安定性に問題があると判断した医薬品や 付加価値により調剤効率の上昇や安全性の向上が見 込めると判断した医薬品については 別の後発医薬品へ変更した ( 図 6) 図 6 後発医薬品から別の後発医薬品への切り替え ( 抜粋 ) 5

結果 後発医薬品への移行における候補医薬品の選定から始まり 医師を対象としたアンケートを経て 薬事審議委員会での承認という流れで移行を進めてきたが 運用していく上で発生した問題点について対策を講じつつ移行を進めた結果 順調に移行することができたと考えている 平成 22 年から平成 26 年 9 月までの期間で 370 品目以上の候補医薬品に対してアンケートを実施して 結果として 300 品目以上の承認を得て後発医薬品へ移行することができた ( 図 7) 図 7 後発医薬品移行品目数と総数の推移 当院の後発医薬品の数量シェア ( 新指標 ) は平成 26 年 6 月時点で約 74% に到達しており 削減金額は年間で6000 万円以上を達成した 医薬品全体の年間購入金額は約 8 億円なので 薬剤費全体の約 7% を後発医薬品の移行によって節減できた結果となった また 機能評価係数 Ⅱにおける後発医薬品指数にて評価された結果 平成 26 年度は年間約 3800 万円の収入増となった 候補医薬品の中で 薬事審議委員会で承認されずに先発医薬品との併用という条件で採用になった後発医薬品によっても 年間 300 万円以上の薬剤費の削減効果を得ることが出来た また 抗菌薬については 平成 18 年から平成 19 年にかけての早い段階で年間購入金額の上位を占める注射薬を後発医薬品へ移行しており これまでの長期に渡り特に大きな問題もなく経過していることもあり 平成 24 年 6 月に原則全ての抗菌薬について アンケートを実施せずとも薬事審議委員会の承認のみで後発医薬品へ移行できるよう審議して 承認を得ることができた 考察 多くの品目で比較的早いスピードで後発医薬品へと移行を進めるにあたり 当初は医療の現場で名称変更や外観変更に伴うトラブルの発生が危惧されたが 処方オーダー画面や処方せん上に先発医薬品名称を併記する方法や 後発医薬品移行の進行状況が分かる一覧表を配置する方法 また外観類似による取り間違えを防ぐために製剤写真を挿入する方法など 運用していく上での様々な問題点についてのトラブル防止対策の導入によって 先発医薬品との比較と確認が容易になり誤薬リスクが軽減されたと考えられる 特に医薬品ラベル上に製剤写真を挿入する対策は 後発医薬品だけでなく 外観に注意が必要な先発医薬品に対しても同時に行い注意喚起したので 結果として対策以前に比べて医薬品管理上の改善効果を得ることができたと考えている 6

後発医薬品の使用割合について 平成 22 年から平成 24 年の期間では 抗悪性腫瘍薬 ( ジェムザール注 R R ランダ注等 ) 抗菌薬( パンスポリン注 R R マキシピーム注等 ) を含む注射薬を中心とした 73 品目の後発医薬品への移行を行なったが わずか移行率の増加にとどまった 平成 24 年には内服薬を中心に移行を進めて アンケート結果にて 172 品目 その他抗菌薬など 11 品目の合計 183 品目について移行を行なった結果 後発医薬品割合を大きく前進させることができた これは平成 24 年 4 月に約 100 品目 7 月に約 50 品目 11 月に約 60 品目の候補医薬品を提示し 医師へのアンケートを行った結果である 医師からの意見を尊重しつつ 薬事審議委員会にて審議することで 順調に移行を進めることができたと考えられる 特に抗悪性腫瘍薬の移行については この分野の先進病院である国立がんセンターや大学病院で後発医薬品を使用していることを医師に告知することにより スムーズに移行することができた 薬事審議委員会では承認されずに 先発医薬品と併用することにより採用可能となった後発医薬品によっても 上記のような経済効果を得ることが確認できたので このような方策も今後の選択肢の一つと考えられた 承認された後発医薬品を使用していく中で 外観類似などの理由で誤薬の原因となる可能性があると判断された医薬品は 別の後発医薬品へと移行をしてきたが それでも錠剤やカプセル剤では識別コードが見難く判別が困難なものや 注射薬では外観類似により誤薬の対象になり得るものが少なからず存在している 近年の後発医薬品普及に伴い 外観が判別し易い医薬品や 安定性の良い医薬品が続々と発売されてきているので 今後も薬局内及び職員からの意見を参考にして 別の後発医薬品へと変更していくことも誤薬防止のために必要であろうと考えている 今後は国の方針により後発医薬品名称は商品名から一般名へと変更されていく動きがあり さらに類似名称の医薬品が増加する可能性があるので 誤薬防止シールの作成 処方箋上の表記の工夫 監査時のチェック方法の工夫等 さらなるトラブル防止の対策が必要になると考えている 7