地域別構想 No.10 加木屋地域 1. 地域の現況 面積 人口等 市街化区域 地域全体 面積 (ha) 103 482 人口 ( 人 ) 4,969 7,761 人口密度 ( 人 /ha) 48.3 16.1 ( 資料 : 平成 23 年都市計画基礎調査 人口は H22.10.1 現在 ) ( 人 ) 8,000 6,860 6,761 6,987 全体市街化区域 7,144 7,761 6,000 6,268 6,050 4,000 3,364 3,064 3,487 3,996 4,348 4,878 4,969 2,000 S58 S63 H5 H7 H12 H17 H22 116
(1) 人口特性 市街化区域人口の推移をみると 平成 7 年以降は増加傾向が続いています ( 平成 5 年から平成 12 年にかけて市街化区域人口の急増は 平成 13 年に市街化区域編入された加木屋小学校西側の住宅団地を市街化区域として扱っているため ) しかしながら 市街化区域の人口密度は約 48 人 /haと本市の市街化区域人口密度( 約 58 人 /ha) を大きく下回っています 平成 17 年から24 年にかけての地区別の人口増減をみると 主要地方道名古屋半田線及び ( 都 ) 名古屋半田線沿道において人口が増加している地区がみられます 地区別の高齢者割合をみると 大半の地区が高齢者割合 20% 以上 25% 未満となっています 地区別人口増減 ( 平成 17 年 ~ 平成 24 年 ) 地区別高齢者割合 ( 平成 22 年 ) - 加木屋地域 - - 加木屋地域 - 無色 : データなし 117
(2) 土地利用特性及び都市基盤整備状況 南加木屋駅周辺においては 商業機能をはじめとする都市機能の集積が低い状況にあります 住居系市街地においては 店舗をはじめ日常生活を支えるような生活利便施設の立地が少ない状況にあります 南北 東西方向の幹線道路である( 都 ) 名古屋半田線及び ( 都 ) 養父森岡線が未整備となっています また 生活道路については 既成市街地において幅員の狭い道路等がみられます 公園 緑地が不足しています 下水道( 汚水 ) については 市街化区域の一部区域が未整備となっています また 下水道 ( 雨水幹線 ) についても 未整備区間が残っています 土地利用現況図 ( 平成 25 年 )- 加木屋地域 - 都市計画道路の整備状況図 ( 平成 24 年 )- 加木屋地域 - 118
都市計画公園 緑地の整備状況図 ( 平成 25 年 ) - 加木屋地域 - (3) 自然環境特性等 地域北東部及び南西部に広がる山林や農地については 良好な自然環境を有するだけでなく 都市景観上 防災上重要な機能を果たしています 内堀及び木之下地区をはじめとする一部の地区では 浸水箇所がみられます 山之脇池は決壊等危険区域になっており また複数のがけ崩れ危険区域もみられます ため池決壊等危険区域は地域防災計画 (H25 年度修正 ) がけ崩れ危険区域は防災マップ (H24.12 修正 ) による 航空写真 ( 平成 24 年 ) - 加木屋地域 - 119
2. まちづくりの課題 全体構想における位置付けや都市整備の方針等を踏まえ 当該地域におけるまちづくり上の課題を以下のように整理します (1) 土地利用 南加木屋駅周辺については 地区拠点にふさわしい都市機能の充実を図るとともに 市街化区域内の ( 都 ) 名古屋半田線沿道においては 交通利便性に優れた地区であることから この利便性を生かしつつ 地域住民の暮らしを支える商業地としての機能充実を図ることが必要です 本地域北部の主要地方道名古屋半田線から大田川にかけての市街化区域では 土地の有効利用を促進することが必要です 市街化調整区域においては 無秩序な開発を防ぐことが必要です (2) 都市施設 都市計画道路については 未整備区間の整備を進めるとともに 拡幅未整備路線の整備を進めることが必要です また 生活道路については 快適な生活環境の創出や交通安全性及び防災性の向上といった観点から 幅員の狭い区間の整備 改善を進めることが必要です エコプロムナード( 花 水 緑の基幹軸 ) の形成に向け 河川を活用した花と緑豊かな歩行者 自転車道の整備検討を進めることが必要です 公園 緑地が不足しているため その整備を進めることが必要です 下水道( 汚水 ) については 市街化区域の一部区域が未整備となっていることから その整備を進めることが必要です また 下水道 ( 雨水幹線 ) については 未整備区間の整備を進めることが必要です 本地域北部の主要地方道名古屋半田線と大田川に挟まれた市街化区域については 浸水の危険性が高いことから その防止に向けた排水対策を進めることが必要です また 内堀及び木之下地区をはじめとする浸水の危険性が高い区域においても その防止に向けた排水対策を進めることが必要です (3) 地域環境 景観 本地域北東部及び南西部に広がる山林や農地については 良好な自然環境を有するだけでなく 都市景観上 防災上重要な機能を果たしていることから ため池とあわせ その保全を図ることが必要です (4) その他 山之脇池は決壊等危険区域になっており また複数のがけ崩れ危険区域もみられることから これら災害時の危険箇所において十分な防災対策を講じることが必要です 120
3. まちづくりの方針 (1) 将来目標 豊かな自然にふれあいながら 地区拠点を中心に便利で快適に暮らせるまち加木屋緑地の保全 活用と南加木屋駅周辺での地区拠点の形成 (2) 土地利用 1 拠点の形成地区拠点物流拠点健康増進拠点自然環境再生拠点地域生活拠点 : 南加木屋駅周辺を地区拠点と位置付け 居住 商業 生活サービス等の都市機能の充実を図るとともに 高齢者をはじめだれもが快適に移動できる交通環境を整えることで 地域レベルでの生活サービス拠点にふさわしいまちづくりを展開します :( 都 ) 瀬戸大府東海線沿道を本市の物流拠点と位置付け 優れた交通利便性を活用しながら 現在集積している物流機能の維持を図ります : 比較的まとまった自然環境が残され 野球場やテニスコート等の運動施設が整備されている加木屋運動公園周辺を自然環境の中で健康増進を目的とした運動を楽しむことができる健康増進拠点として位置付け 現機能の維持 利用増進を図ります : ため池や農地 山林が残され 多くの種類の野鳥や昆虫が生息する御雉子山周辺 ( 加木屋緑地 ) を身近な自然とふれあうことのできる自然環境再生拠点として位置付け 市民参加による里山機能の再生活動等を通じ 貴重な自然環境を有する緑地の保全を図ります : 商業機能等の集積がすでにみられる南加木屋駅北部を地域生活拠点と位置付け 地域住民の日常生活を支えるために必要な都市機能の充実を図ります 2 市街化区域 居住ゾーン 専用住宅地区一般住宅地区住商複合地区 : 本地域北部の主要地方道名古屋半田線と大田川に挟まれた市街化区域については 地権者意向等を踏まえつつ 低層戸建住宅を主体とする現在の土地利用を維持します 加木屋小学校周辺からその北側にかけての区域については 低層住宅地の中に中高層住宅も立地する現在の土地利用を維持します : 専用住宅地区 住商複合地区及び商業業務地区を除く居住ゾーンについては 住宅を主体としながら 店舗等の生活利便施設や事務所等も立地する現在の土地利用を維持します :( 都 ) 名古屋半田線沿道については 道路整備にあわせながら 自家用車に 121
商業業務地区 過度に頼ることなく日常生活の利便性向上に役立つような生活利便施設の立地を促進し 身近な生活圏の構築を図ります また 主要地方道名古屋半田線沿道は 商業施設や沿道サービス施設等が主体に立地する現在の土地利用を維持します : 南加木屋駅周辺については 商業施設や生活サービス施設等が主体に立地する現在の土地利用を維持するとともに 地域の生活を支える地区拠点として居住 商業 生活サービス機能等を主体とした土地利用を促進します 3 市街化調整区域 本地域の市街化調整区域については 新たな開発行為はできる限り抑制することで ため池 山林及び農地をはじめとする現在の自然的土地利用の保全を図ります ただし 今後整備する ( 都 ) 養父森岡線周辺等の既成市街地に隣接する農地等については 本市の人口増加を受け止める新たな住宅地等を主体とした土地利用の促進に向け 広域での検討状況や地権者意向等を踏まえつつ 今後の土地利用の方向性等について検討を進めます 地区計画を定め計画的に整備された社山地区については 今後とも現在の土地利用を維持します 市街化調整区域内の既存住宅地( 集落地 ) については 居住環境の改善を図ることで地域での暮らしやすさを維持し 集落地としての土地利用を維持します (3) 都市施設 1 交通施設鉄道幹線道路生活道路歩行者 自転車道 : 保健医療福祉拠点周辺においては 公立西知多総合病院を核にした 身近に高度な医療が受けられ通勤に便利で住みやすい 医職住 が整った新市街地の形成及び 想定される広範囲からの多様な世代の利用に対応するためのアクセス利便性を強化する必要があるため 新駅の設置を推進します :( 都 ) 名古屋半田線 ( 都 ) 養父森岡線 補助幹線道路の市道向山南北線及び市道加木屋南北線の整備を進めます また ( 都 ) 瀬戸大府東海線の4 車線化整備を進めます なお ( 都 ) 養父森岡線の整備については 名鉄河和線との立体交差を鉄道高架化事業により進めます : 歩行者 自転車が安全に通行できるよう交通安全施設の整備拡充を図るとともに 既存道路の維持 改修等を順次進めます : 大田川沿いにおいて エコプロムナード ( 花 水 緑の基幹軸 ) として 親水空間の整備を進めるとともに 花と緑豊かな歩行者 自転車道の整備を進めます 122
2 公園 緑地 未整備公園の整備を進めるとともに 市域南部の加木屋緑地については 市民参加により里山機能の再生活動等を通じ 子どもたちが身近な自然を守ろうとする生態系へのやさしさを育み 自然を学び 味わい ふれあうことのできる場として保全を図ります 3 下水道 河川下水道 : 下水道 ( 汚水 ) については 南加木屋駅周辺の土地利用計画にあわせて 未整備区域での整備を進めます 内堀及び木之下地区をはじめとする浸水区域については 排水対策を進めます 本地域北部の主要地方道名古屋半田線と大田川に挟まれた市街化区域では 浸水対策として 河川改修を検討します 4 都市基盤整備 本地域北部の主要地方道名古屋半田線と大田川に挟まれた市街化区域については 地権者意向等を踏まえつつ 都市基盤整備の検討を進めます 南加木屋駅北部については 南加木屋駅周辺地区計画により既存道路を基盤とした拡幅整備等を進め 地区の利便性や安全性の向上を図ります (4) 地域環境 景観 本地域の北東部から南西部に広がる山林及び農地 ため池については 今後 計画的な市街地形成を進めるべき地区との調整を図りながら 東海市緑化及び花いっぱい推進条例や農業振興地域の整備に関する法律等に基づき その保全を図ります 市民参画による花のまちづくり運動の推進や土地所有者等による緑地協定等の活用により 花と緑あふれる潤いある都市景観の形成を図ります 南加木屋駅周辺においては 花のまちづくり運動の推進や街並みの緑化 屋外広告物の規制等により 地区拠点にふさわしい美しい都市景観の形成を図ります (5) その他 がけ崩れ危険区域については 県と連携をとりながら 治山事業や急傾斜地崩壊防止事業等の推進により 被害防止に努めます 123