教育方法研究 B 第 12 回 情報モラル教育 (2) 教員が理解すべき具体的な内容 今回の項目 児童生徒の実態の理解 ペアレンタルコントロール 情報モラル教育に関連する法律 市販されている機器の取り扱い 学校の情報セキュリティ 担当 原克彦 次回の授業について 子供の判断力の育成 第 13 回情報モラル教育 (3) Web による自己学習と課題の提出 http://www.halab.jp/waseda/ に内容と課題を 7 月 7 日 ( 月 ) に掲示します 7 月 13 日 ( 土 )23 時までにレポートを提出してください B: 情報活用能力の育成と情報モラル教育への対応 B-1 情報活用能力の育成を各教科の学習活動の中に埋め込むよう配慮している B-2 総合的な学習の時間のカリキュラムに情報活用能力を育成する学習活動を組み込んでいる B-3 情報モラル教育を日常的な指導と組み合わせて計画的に実施している B-4 携帯電話やインターネットの安全な利用について保護者と連携した取り組みを行っている 子どもの教育のための社会環境で親たちが今困っていること 外で遊べる場所 安全に遊べる場所の少なさ テレビマスメディアの悪影響 情報の氾濫 大人や親のモラルの低下 コミュニケーションの不足 能力の低下 日本 PTA 全国協議会子どものメディアに関する調査 (H24.3) 1
情報モラル教育の留意点 1 変化する機器の機能に依存した指導に偏らない 情報モラル教育の留意点 2 発生する事件や事故に対する回避方法 禁止事項に偏らない 情報通信技術の有効性を理解させ 進展する技術や機能の変化に対応できるように指導をする いい使い方 役に立つ使い方を伝えること 判断の根拠となる 安全に活用するためのルールや法律を段階的に理解させること 情報モラル教育の留意点 3 情報通信機器への不安を煽らないこと 情報モラル教育の留意点 4 学校だけで解決しようと頑張らないこと 自ら考え判断するための 不易の考え方や態度を指導すること 学校だけでなく 保護者や地域 関係機関と連携して取り組むこと 2
テレビは誰と見ていますか テレビをどこで見ていますか 利用しているテレビは? テレビの視聴時間 テレビを見るときのルール ( 小 5 子どもと保護者 ) 視聴時間の長さについて決めている 子ども 13.7% 保護者 21.3% 視聴の時間帯を決めている 子ども 33.3% 保護者 56.4% 視聴する番組 ( 内容 ) を決めている 子ども 16.9% 保護者 31.0% 視聴方法やマナーを決めている 子ども 34.1% 保護者 44.1%( 食事中は見ない等 ) テレビを見るときのルール ( 中 2 子どもと保護者 ) 視聴時間の長さについて決めている 子ども 5.0% 保護者 13.8% 視聴の時間帯を決めている 子ども 10.4% 保護者 26.7% 視聴する番組 ( 内容 ) を決めている 子ども 6.6% 保護者 19.1% 視聴方法やマナーを決めている 子ども 18.2% 保護者 28.4%( 食事中は見ない等 ) 3
保護者が見せたくない番組の理由 内容がばかばかしい 56.5% 言葉が乱暴である 37.2% 常識やモラルを極端に逸脱している 32.8% エッチな場面が多い 28.3% いじめや偏見を助長する場面が多い 28.2% 出演者に好感が持てない 25.4% 残酷な場面が多い 24.1% 物を粗末にしている 20.7% 人権擁護の配慮が足りない場面が多い 20.0% 生命を軽んじる場面が多い 18.3% 子どもに見せたい番組の理由 知識が豊富になる 学習の助けになる 60.1% 内容がおもしろい 48.5% 家族だんらんの時間が持てる 44.4% 自然や地球環境問題について学べる 30.8% 社会性や歴史観を育むことができる 30.8% 日常の生活に役立つ 28.7% 人間の優しさや思いやりなどを学べる 26.9% 内容が役に立つ 22.4% 将来の夢や目標とする人物像を育める 21.7% BPO の推奨番組 青少年委員会が毎月おすすめ番組を発表 ゲーム機を持っていますか 4
ゲーム機の種類 利用場所はどこですか ( 保護者 ) 利用場所はどこですか ( 子ども ) Wi-Fi を知っていますか Wi-Fi を使ったことがあるか 中学 2 年生 3 人に 1 人 小学 5 年生 4 人に 1 人 子どもに対する利用制限付き機種 パソコン OS WindowsVista Windows7,8 MacOSX 等 ゲーム機 PSP, PS3, PSVita, DS-i, 3DS, Wii, Wii-U 等 携帯電話 スマートフォンの一部 ipad, iphone インターネットテレビ 5
例えば ゲーム機の設定 ペアレンタルコントロール ( マニュアルには ) ペアレンタルコントロールとは お子様によるコンテンツ ( ゲームや一部の機能 ) の使用や購入を保護者が制限するための機能です 本体 1 台につきペアレンタルコントロールの設定は 1 つですので 制限の対象となるお子様がご家庭に複数いる場合は 最も低い年齢の方に設定を合わせて 制限されたコンテンツを使用可能な方とは暗証番号を共有する必要があります 航空機内では使えない スタートガイド マニュアル基本編 マニュアル操作編 サポート 飛行機 何が制限できるか 年齢制限によるソフトの使用制限 ピクトチャット ダウンロードプレイの制限 DSi ブラウザによる ホームページの閲覧の制限 DSi ショップでのソフトの購入の制限 無線通信による写真の交換の制限 ユーザが作成したコンテンツの送受信の制限 レーティングマーク レーティングマーク 特定非営利活動法人コンピュータエンターテインメントレーティング機構 COMPUTER ENTERTAINMENT RATING ORGANIZATION 略称 CERO( セロ ) コンテンツアイコン Windows7 保護者による制限機能を使ってできること 保護者による制限を使用して 子供がコンピューターを使用できる時間帯 遊ぶことができるゲームの種類 実行できるプログラムに対して制限を設けることができます 6
子供の使用時間の制限 子どものゲームの設定 好ましくないゲームで子供が遊べないようにします ゲームへのアクセスを制限したり 年齢規制レベルを選択したり 禁止する内容の種類を選択したり 規制から外れているゲームや特定のゲームを許可または禁止することを決定したりできます 7
青少年インターネット環境整備法 正式名称 : 青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律 (H21.4.1 施行 H22.4.1 子ども 若者育成支援推進法 (H21 年法律第 71 号 ) により改正 ) 1 青少年 (18 歳未満 ) にインターネットを適切に活用する能力を習得させる 2 フィルタリング ( 受信者側が有害サイトのアクセスを制限するシステム ) の普及促進などにより青少年の有害情報の閲覧機会を最小化する 3 民間の関係者の自主的 主体的な取組を政府が支援する 青少年インターネット環境整備法 携帯電話及び PHS 事業者 : 保護者が不要を申し出ない限り フィルタリングサービスの提供義務 インターネット事業者 : 利用者の求めに応じてフィルタリングソフトの紹介またはフィルタリングサービスの提供義務 サイト管理者 : 青少年に有害情報の閲覧防止措置を講ずる努力義務 保護者 : 携帯電話購入時に 青少年利用の旨を事業者に申告し 子どものインターネット利用を適切に把握 管理する責務 購入時期別フィルタリングの設定割合 ( 保護者 ) 購入時に子どもの利用を伝えた?( 保護者 ) 青少年のインターネット利用環境実態調査 (H24.10 内閣府 ) 青少年のインターネット利用環境実態調査 (H24.10 内閣府 ) 8
小学生 (H22) 小学生 (H24) 中学生 (H22) 中学生 (H24) 高校生 (H22) 高校生 (H24) 業者からのフィルタリングの説明 ( 保護者 ) 71.6 73.7 66 82.9 76.2 81.8 14.6 19.3 13.2 8.1 11 8.1 11.3 3.45.7 9 3 3 4.1 7.5 8.1 5.2 5 7.9 0% 20% 40% 60% 80% 100% あったなかった覚えていない分からない フィルタリングの啓発や学習経験 ( 保護者 ) 青少年のインターネット利用環境実態調査 (H24.10 内閣府 ) フィルタリングの学習機会 ( 保護者 ) 総数 758 人 家庭でのルール ( 子ども ) 困ったときは親に言う 大切に使う ( 機器と使用料金 ) 家では電話を親に返す 適切なコミュニケーションをする 相手を傷つける使い方をしない 使わない場所と使ってはいけない場合を知り守る 個人情報 ( アンケートに答えるなど ) は親に許可を得る ダウンロードは親の許可を得る 家庭でのルール ( 保護者 ) ( 携帯電話は ) 子どもに貸すことを子どもに理解させる ペアレンタルコントロールを設定する フィルタリングの設定をする 使う時間と場所 相手を決める 掲示板やチャット SNS の使い方を決める 著作権 肖像権を守る ( デジタル万引き インターネットへの不必要な掲載をさせない ) 公共施設の決まりを一緒に守る ( 電車やバス 病院 ) 保護者の心構え インターネットで起きていることの把握 子どもが将来, 問題に直面することなく 心身に大きな傷を受けない対応法の理解 インターネットは公共の場であることの理解 人が利用しているので 人としてのモラルの大切さの理解 日常の問題として取り組む心構え 子どもの文化の理解と体験的な問題解決 9
情報社会を積極的に理解する 情報社会の様々な特性を理解すること 複製物が容易に作成でき 劣化しにくい 大量の情報が瞬時に流通する ネットワークは人が利用している 子どもたちの情報環境をつかむ ICT はコミュニケーションの道具 親が介在しないコミュニケーションの普及 日常的な ICT 活用 10