胃腸薬の使い方

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D961H は AstraZeneca R&D Mӧlndal( スウェーデン ) において開発された オメプラゾールの一方の光学異性体 (S- 体 ) のみを含有するプロトンポンプ阻害剤である ネキシウム (D961H の日本における販売名 ) 錠 20 mg 及び 40 mg は を対象として

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したことによると考えられています 4. ピロリ菌の検査法ピロリ菌の検査法にはいくつかの種類があり 内視鏡を使うものとそうでないものに大きく分けられます 前者は 内視鏡を使って胃の組織を採取し それを材料にしてピロリ菌の有無を調べます 胃粘膜組織を顕微鏡で見てピロリ菌を探す方法 ( 鏡検法 ) 先に述

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便秘の見方

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4 月 20 日 2 胃癌の内視鏡診断と治療 GIO: 胃癌の内視鏡診断と内視鏡治療について理解する SBO: 1. 胃癌の肉眼的分類を列記できる 2. 胃癌の内視鏡的診断を説明できる 3. 内視鏡治療の適応基準とその根拠を理解する 4. 内視鏡治療の方法 合併症を理解する 4 月 27 日 1 胃

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消化性潰瘍(扉ページ)

5 がん化学療法に附随する消化器症状への対応 下痢, 便秘および 重篤な消化管症状への対応 後藤歩, 小栗千里, 光永幸代, 市川靖史 小林規俊, 前田愼, 遠藤格

緑膿菌 Pseudomonas aeruginosa グラム陰性桿菌 ブドウ糖非発酵 緑色色素産生 水まわりなど生活環境中に広く常在 腸内に常在する人も30%くらい ペニシリンやセファゾリンなどの第一世代セフェム 薬に自然耐性 テトラサイクリン系やマクロライド系抗生物質など の抗菌薬にも耐性を示す傾

用法・用量DB

第三問 : 次の基礎知識について正しいものには を 間違っているものには を ( 入してください ) 内に記 1( ) 胃液は胃酸 ( 塩酸 ) を含んでいるため 強い酸性を示す 2( ) ペプシンは胃粘膜を保護する働きがあるペプシンは攻撃因子の一つです 3( ) 十二指腸は胃の上にある長さ 25c

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糖尿病診療における早期からの厳格な血糖コントロールの重要性

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厚生労働省告示024号/平成22年1月22日告示/平成22年1月22日施行

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どく拡張する ( 中毒性巨大結腸症 ) こともあります. このような場合には緊急に手術が必要です. また 大腸癌になった場合にも手術が必要になります. 内科的治療が効きにくい難治例や重症例の場合にも 内科的治療のバランスの点から手術を選択することがあります. 手術の方法は 大腸全摘ですが 肛門を残す

症例報告書の記入における注意点 1 必須ではない項目 データ 斜線を引くこと 未取得 / 未測定の項目 2 血圧平均値 小数点以下は切り捨てとする 3 治験薬服薬状況 前回来院 今回来院までの服薬状況を記載する服薬無しの場合は 1 日投与量を 0 錠 とし 0 錠となった日付を特定すること < 演習

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はじめに 連携パス とは 地域のと大阪市立総合医療センターの医師が あなたの治療経過を共有できる 治療計画表 のことです 連携パス を活用し と総合医療センターの医師が協力して あなたの治療を行います 病状が落ち着いているときの投薬や日常の診療はが行い 専門的な治療や定期的な検査は総合医療センターが

ポプスカイン0.75% 注シリンジ 75mg /10 院 Popscaine 75mg /10 院 / 筒 丸石 薬価 円 / 筒 効 硬膜外麻酔 用 ( 注 )1 回 150mg ( 本剤として20 院 ) までを硬膜外腔に投与 禁 大量出血やショック状態, 注射部位またはその周辺に

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耐性菌届出基準

染症であり ついで淋菌感染症となります 病状としては外尿道口からの排膿や排尿時痛を呈する尿道炎が最も多く 病名としてはクラミジア性尿道炎 淋菌性尿道炎となります また 淋菌もクラミジアも検出されない尿道炎 ( 非クラミジア性非淋菌性尿道炎とよびます ) が その次に頻度の高い疾患ということになります

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AC 療法について ( アドリアシン + エンドキサン ) おと治療のスケジュール ( 副作用の状況を考慮して 抗がん剤の影響が強く残っていると考えられる場合は 次回の治療開始を延期することがあります ) 作用めやすの時間 イメンドカプセル アロキシ注 1 日目は 抗がん剤の投与開始 60~90 分

減量・コース投与期間短縮の基準

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洗浄 消毒 スコープおよび周辺機器の洗浄 消毒は 消化器内視鏡ガイドライン ( 日本消化器内視鏡 学会 ) に準じて行うこと 5) 判定 部位 所見の部位を記載する 食道 ( 上部 中部 下部 食道胃粘膜接合部 ) 胃 ( 穹窿部 噴門部 体上部 体中部 体下部 胃角部 前庭部 ) ( 大弯 小弯

BV+mFOLFOX6 療法について 2 回目以降 ( アバスチン +5-FU+ レボホリナート + エルプラット ) 薬の名前アロキシ注吐き気止めです デキサート注 アバスチン注 エルプラット注 レボホリナート注 作用めやすの時間 5-FU の効果を強める薬です 90 分 2 回目から点滴時間が短

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33 NCCN Guidelines Version NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology (NCCN Guidelines ) (NCCN 腫瘍学臨床診療ガイドライン ) 非ホジキンリンパ腫 2015 年第 2 版 NCCN.or

ロミプレート 患者用冊子 特発性血小板減少性紫斑病の治療を受ける患者さんへ

「             」  説明および同意書

2017 年 9 月 画像診断部 中央放射線科 造影剤投与マニュアル ver 2.0 本マニュアルは ESUR 造影剤ガイドライン version 9.0(ESUR: 欧州泌尿生殖器放射線学会 ) などを参照し 前マニュアルを改訂して作成した ( 前マニュアル作成 2014 年 3 月 今回の改訂

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食欲不振 全身倦怠感 皮膚や白目が黄色くなる [ 肝機能障害 黄疸 ] 尿量減少 全身のむくみ 倦怠感 [ 急性腎不全 ] 激しい上腹部の痛み 腰背部の痛み 吐き気 [ 急性膵炎 ] 発熱 から咳 呼吸困難 [ 間質性肺炎 ] 排便の停止 腹痛 腹部膨満感 [ 腸閉塞 ] 手足の筋肉の痛み こわばり

ロペラミド塩酸塩カプセル 1mg TCK の生物学的同等性試験 バイオアベイラビリティの比較 辰巳化学株式会社 はじめにロペラミド塩酸塩は 腸管に選択的に作用して 腸管蠕動運動を抑制し また腸管内の水分 電解質の分泌を抑制して吸収を促進することにより下痢症に効果を示す止瀉剤である ロペミン カプセル

10,000 L 30,000 50,000 L 30,000 50,000 L 図 1 白血球増加の主な初期対応 表 1 好中球増加 ( 好中球 >8,000/μL) の疾患 1 CML 2 / G CSF 太字は頻度の高い疾患 32

がん登録実務について

より詳細な情報を望まれる場合は 担当の医師または薬剤師におたずねください また 患者向医薬品ガイド 医療専門家向けの 添付文書情報 が医薬品医療機器総合機構のホームページに掲載されています

2012 年 1 月 25 日放送 歯性感染症における経口抗菌薬療法 東海大学外科学系口腔外科教授金子明寛 今回は歯性感染症における経口抗菌薬療法と題し歯性感染症からの分離菌および薬 剤感受性を元に歯性感染症の第一選択薬についてお話し致します 抗菌化学療法のポイント歯性感染症原因菌は嫌気性菌および好

Transcription:

2017 年度高松赤十字病院モーニングセミナー 2017. 4. 13 胃腸薬の使い方 これであなたもプライマリーガストロエンテロロジスト! 消化器内科柴峠光成

本日の予定 胃酸関連薬の進歩と現在 慢性胃炎を知ろう 便秘薬にも新たな流れ 下痢への対応を考える 胃腸薬の基本を抑えれば 8 割の消化器患者さんを診られる! かも

H 2 受容体拮抗薬 (H 2 RA) 1991 年オメプラゾール ( オメプラール オメプラゾン ) 発売 再発例の存在プロトンポンプ阻害剤 (PPI) 1981 年シメチジン ( タガメット ) 発売 * 開発者の James Whyte Black は 1988 年ノーベル生理学 医学賞を受賞手術例の減尐難治例 再発例の存在 H.pylori 除菌療法の導入 2000 年保険適応承認再発例の激減 カリウムイオン競合型アシッドブロッカー (P-CAB) 2015 年ボノプラザン ( タケキャブ ) 発売さらに強力な胃酸分泌抑制 胃癌抑制

急性胃炎慢性胃炎の急性増悪胃潰瘍十二指腸潰瘍逆流性食道炎重症逆流性食道炎逆流性食道炎維持療法非びらん性胃食道逆流症 L D A による潰瘍再発抑制 N S A I D 潰瘍再発抑制 H 2 RA 半量 H 2 RA 通常量 PPI 半量 4W PPI 通常量 8W 6W 8W 4W PPI 高用量 ( パリエット のみ ) 8W 6W +8W P-CAB 半量 P-CAB 通常量 8W 6W 4W +4W パリエットは適応外ネキシウムのみ通常量

PPI P-CAB H 2 RA

H 2 RA は短距離選手 効果の発現が早い スタートダッシュが良い 連用により 効果が減弱することがある ( 特にピロリ菌未感染の場合 ) 持久力に不安 PPI よりも胃酸分泌抑制効果が弱い 一世代前のスター選手 高齢者に認知機能低下を起こす危険あり 処方例 : 比較的若い人の心窩部不快感や軽度の悪心ガスター ( ファモチシ ン )1 回 10mg を 1 日 2 回 ( 朝食後 夕食後 ) または 1 回 20mg を 1 日 1 回 ( 就寝前 )

PPI は長距離選手 効果発現がゆっくり (3 日目くらいに最大効果 ) スロースターター 連用しても 効果の減弱はない 持久力あり 胃潰瘍 十二指腸潰瘍 逆流性食道炎の第一選択薬 現役バリバリの中堅選手 安全性は高いが たまに副作用 ( 女性化乳房や collagenous colitis なども ) 処方例 : 強い心窩部痛や胸焼けネキシウム ( エソメフ ラソ ール )1 回 20mg を 1 日 1 回内視鏡診断は必須!

P-CAB 半量 PPI 通常量 P-CAB は万能選手 効果の発現が早い 連用しても 効果の減弱はない 胃潰瘍 十二指腸潰瘍 逆流性食道炎の高い治癒率 早い治癒が期待できる 新世代のスター選手 長期投与の影響は 未知数 処方例 : 非常に強い心窩部痛や胸焼け / 内視鏡で大きな潰瘍タケキャブ ( ホ ノフ ラサ ン )1 回 20mg を 1 日 1 回

胃酸関連薬の位置付け 症状の強さ 急性胃炎 P-CAB 逆流性食道炎胃潰瘍 十二指腸潰瘍 H 2 RA PPI 逆流性食道炎維持療法 PPI/P-CAB 半量 LDA/NSAIDs 潰瘍抑制 治療期間

慢性胃炎とは? 健診で胃カメラを受けたら 胃炎がありますね と言われた 内視鏡や透視検査で診断する胃炎 症状の胃炎 症状から診断する胃炎 見た目の胃炎 組織 ( 顕微鏡 ) で診断する胃炎 胃もたれで病院に行ったら 胃炎でしょう と言われた 胃カメラの時に生検をされた 後日 良性です 胃炎です と言われた

見た目の胃炎 萎縮性胃炎 胃の粘膜が薄くなる胃炎 加齢現象と思われていた 若い人にも見られることがある 塩分の摂りすぎ などと解釈されていた 現在は ピロリ菌 ( ヘリコバクター ピロリ ) 感染によって胃に起きる変化と理解されている 萎縮性胃炎は 胃癌の前癌状態 カップラーメンの食べすぎだぞ! 血液中のペプシノゲン値で萎縮性胃炎の程度を推定できる

ピロリ除菌適応 慢性蕁麻疹 鉄欠乏性貧血 特発性血小板減尐性紫斑病 (ITP) 2010 年 2010 年 2 次発癌 分化型胃癌未分化型胃癌 機能性ディスペプシア (FD) 胃 十二指腸潰瘍 2000 年 慢性胃炎 ( ヘリコバクターピロリ感染胃炎 ) ピロリ菌感染 萎縮性胃炎 胃過形成性ポリープ 2010 年 2013 年胃 MALTリンパ腫 見た目の胃炎 ( 組織学的胃炎 ) はピロリ除菌で治療

症状の胃炎はどうする? 症状の胃炎 症状から診断する胃炎 実は 多彩で決まった治療はない 内視鏡や透視検査で診断する胃炎 見た目の胃炎 組織 ( 顕微鏡 ) で診断する胃炎

胃痛 心窩部不快感 ガスター ( ファモチシ ン )10 20mg2 錠 /1 日 2 回症状に応じて PPIやP-CABも検討 急性胃炎 慢性胃炎 胃潰瘍 逆流性食道炎として 補助的に 粘膜保護剤 ムコスタ ( レハ ミヒ ト )3 錠 /1 日 3 回食後セルベックス ( テフ レノン )3カプセル/ 同上 急性胃炎 慢性胃炎 胃潰瘍として

胃もたれ 腹部膨満感 消化管運動促進薬ガスモチン ( モサフ リト )3 錠 /1 日 3 回食前 食後 慢性胃炎として ガスター や PPI を試してみてもよい 急性胃炎 慢性胃炎 胃潰瘍 逆流性食道炎として

食欲不振 悪心 嘔吐 ナウゼリン ( ト ンヘ リト ン )3 錠 /1 日 3 回食前坐薬 ドライシロップあり プリンペラン ( メトクロフ ラミト )2 6 錠 /1 日 2 3 回食 前 錐体外路症状に注意 静注薬あり ザ 吐き気止め ガスター や PPI を試してみてもよい 急性胃炎 慢性胃炎 胃潰瘍 逆流性食道炎として

一般的な治療でスッキリしない時 機能性ディスペプシア (FD)? 上部消化管内視鏡で器質的疾患否定後にアコファイド ( アコチアミト )3 錠 /1 日 3 回食前 国際的診断基準で診断された機能性ディスペプシアに対する有効性を プラセボとの比較試験で証明した世界初の機能性ディスペプシア治療薬 抗不安薬 / 抗うつ薬等の追加を 専門家に相談

便秘の基本薬 思い返せば研修医の基本薬 塩類下剤 マグミット ( 酸化マク ネシウム )1 2g/1 日 3 回食後または 1 日 1 回就寝前 適宜調整服薬指導が大事 高マグネシウム血症に注意 刺激性下剤 プルゼニド ( センノシト )1 2 錠 / 就寝前 ラキソベロン ( ヒ コスルファート )10 15 滴 /1 日 1 回 習慣性が生じやすい! 長期連用を避けよう ( 特にセンノシト ) 新レシカルボン坐薬 1 2 個 グリセリン浣腸通常 (30~)60mL

粘膜上皮機能変容薬 間も無く 慢性便秘症診療ガイドライン ( 日本大腸肛門学会 ) が発表される予定 新しい便秘薬が出た! アミティーザ ( ルヒ フ ロストン )2 錠 /1 日 2 回朝夕食 約 30 年ぶりの新薬クロライドチャネルアクチベーター 吐き気が出やすい印象まずは 1 日 1 回夕食後からでも 妊婦さんには禁忌 リンゼス ( リナクロチト )2 錠 /1 日 1 回 グアニル酸シクラーゼ C 受容体アゴニスト 適応症は 便秘型過敏性腸症候群 不快な腹痛 腹部膨満感を伴う便秘の患者さんに

Red Flag に注意! 器質性疾患を疑うリスク徴候 1. 45 歳未満で家族歴がある 2. 45 歳以上で発症 3. 病悩期間が短く 症状が進行性 4. 異常な身体所見 5. 6 か月以内の予期しない体重減尐 (3kg 以上 ) 6. 夜間の腹痛 下痢 持続性の強い腹痛 7. 発熱 嘔吐 粘血便 便潜血検査陽性 8. 尿 末梢血 血液生化学検査の異常 腹部 X 線 腹部エコー 腹部 CT 大腸内視鏡等での精査へ

One point advise 消化器画像検査計画のコツ 1 単純 X 線検査 : 胃拡張の有無 ニボーの有無 超音波検査 : 肝胆膵のチェックのみならず 腹水の有無 消化管の拡張 壁肥厚 虫垂炎 憩室炎の診断にも有用 予定検査では絶食が望ましい ( 特に胆のうの描出のために ) 最近は超音波検査用の造影剤も発達 CT 検査 : 単純 CT でも腹腔内全体の炎症や腫瘤の有無の拾い上げ Free air の有無のチェックに有用 造影 CT では虚血部分の有無や出血部位の同定 腫瘍の質的診断に有用 造影検査は絶食が必要 MR 検査 : 単純 MR の応用である MRCP で胆道 膵管のチェックができる プリモビスト造影 MR は肝腫瘍の精査に有用 絶食が必要 消化器内視鏡検査 : 消化管内を直接観察し 生検もできる 止血術 ポリープ切除術などの治療もできる 絶食が必要 消化管 X 線透視検査 : 消化管病変の位置 大きさ 狭窄や拡張の状況が分かりやすい 絶食が必要 緊急検査としては 超音波検査 CT 検査が非常に有用

消化器画像検査計画のコツ 2 同日に複数の検査を予定する場合 内視鏡検査 透視検査は 消化管内に送気 送水したり 造影剤を注入したりするので 後回しにする 透視検査 ( バリウム ) を行ったあと数日は CT 検査を行うとハレーションが起きて診断できないので 透視検査は日程の最後に予定する

下痢への一般的な対応 まず原因検索 急性下痢の 90% 以上は感染症 重症度の把握と重篤な感染症 (O-157 等 ) の鑑別が重要 慢性下痢 (3 週間以上続く下痢 ) のほとんどは非感染性 分泌性 ( ホルモン産生腫瘍等 ) 浸透圧性 ( 下剤 吸収不 良症候群等 ) 脂肪性 ( 慢性膵炎等 ) 炎症性 ( 潰瘍性大 腸炎等 ) 運動機能障害性 ( 過敏性腸症候群等 ) 血液検査 糞便検査 ( 抗菌薬投与前の培養検査 ) 超音波検査 CT 検査が腸管の病変範囲や炎症範囲の把握に役立つ 高度な下痢や嘔吐に伴う循環血漿量の減尐や電解質異常がある場合には十分な輸液が必要

代表的な整腸薬腸内菌叢の異常による諸症状の改善 ビフィズス菌 lactobacillus bifidus ラックビー 3~6g/1 日 3 回 酪酸菌 clostridium butyricum ミヤ BM 1.5~3.0g/1 日 3 回 ラクトミン lactomin ビオフェルミン 3~9g/1 日 3 回 ラクトミン 酪酸菌 糖化菌配合ビオスリー 1.5~3.0g/1 日 3 回 耐性乳酸菌 [ 抗菌性物質 投与時にもよく繁殖 ] エンテロノン R 3g/1 日 3 回 ペニシリン系 セファロスポリン系 アミノグリコシド系 マクロライド系 テトラサイクリン系 ナリジクス酸 牛乳に対しアレルギーがある場合に禁忌

代表的な止痢薬 タンニン酸アルブミンタンナルビン 3~4g/1 日 3 4 回 天然ケイ酸アルミニウムアドソルビン 3~4g/1 日 3 4 回 ゲンノショウコ / ベルベリン塩化物水和物フェロベリン錠 1 回 2 錠 /1 日 3 回 ロペラミド塩酸塩ロペミンカプセル 1~2 カプセル /1 日 1 2 回 いずれも出血性大腸炎 (O-157 等 ) では禁忌 細菌性下痢患者には原則禁忌

抗菌薬必ずしも必要ではないが 発熱 頻回の下痢 強い腹痛 下血などを伴う中等症 ~ 重症例については投与を考慮 赤痢菌 サルモネラ感染等でレボフロキサシン水和物 ( クラビット錠 500mg )1 回 500mg/1 日 1 回 3~5 日間 カンピロバクター感染等でクラリスロマイシン ( クラリス錠 200 )1 回 200mg/1 日 2 回 5 日間ホスホマイシン ( ホスミシン錠 500 )1 日 2~3g/1 日 3 4 回 3~5 日間 腸管出血性大腸菌 (O-157 等 ) 抗菌薬投与の是非については慎重論が大勢 抗菌薬を用いると HUS の発症率が高くなるとの報告あり 使用するなら発症 2 日以内にホスホマイシンを投与? クロストリジウム ディフィシル ( 抗菌薬関連性腸炎 ) 抗菌薬中止で改善しない場合に投与メトロニダゾール ( フラジール内服錠 250 mg )1 回 2 錠 /1 日 3 回または 1 回 1 錠 /1 日 4 回 10~14 日間バンコマイシン塩酸塩 ( 塩酸バンコマイシン散 0.5g )1 回 0.125g/1 日 4 回 10 日間! 注射用の抗菌薬で 感染性腸炎 に保険適応がある抗菌薬は無いことに注意!

下痢型過敏性腸症候群への対応 消化管に対する治療 抗うつ薬 抗不安薬 心理療法を段階に応じて適用する 代表的な薬 ポリカルボフィルカルシウム ( コロネル ) トリメブチンマレイン酸塩 ( セレキノン ) ラモセトロン塩酸塩 ( イリボー ) + ロペミン 頓用 ブスコパン 頓用 乳酸菌製剤

まとめ 消化性潰瘍薬は劇的に進化しており 症状 病態に応じて 上手に使い分けよう 便秘薬の使い方の今後の動向 ( 新薬 ガイドライン ) に注目しよう Red Flag に注意し 必要に応じて 検査を申し込もう