減価償却資産台帳の入力マニュアル

Similar documents
減価償却資産台帳の入力マニュアル

減価償却資産台帳の入力マニュアル

減価償却資産台帳の入力マニュアル


ネットde記帳 平成24年度の申告について

修正_新ブルーリターンA操作解説DVD.indd

株式等の譲渡(上場株式の譲渡損失の繰越し)編

土地建物等の譲渡(マイホームの売却による譲渡損)編

_chapter4_f2.indd

法人の減価償却制度の改正に関するQ&A

1. このマニュアルについて < はじめに > JA 長野県らくらくWeb 農業簿記システム ( 以下 らくらくWeb 簿記 ) は 青色申告決算書を作成する機能が盛り込まれています このマニュアルは らくらくWeb 簿記における青色申告決算書関連の操作をまとめたものです < 目次 > 1. このマ

株式等の譲渡(特定口座(源泉徴収なし)と一般口座)編

株式等の譲渡(特定口座を利用していない場合)編

収支内訳書の作成 財務応援 Super Ver.8.3 以降での収支内訳書の作成方法について説明します (C) EPSON SALES JAPAN CORPORATION, All rights reserved.2011

改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

(消費税)確定申告書作成(一般課税)編

2.配偶者控除の特例の適用を受ける場合(暦年課税)編

2013ワンポイント特別号_償却奉行21.indd

2.配偶者控除の特例の適用を受ける場合(暦年課税)編

2.配偶者控除の特例の適用を受ける場合(暦年課税)編

土地建物等の譲渡(マイホームの売却による譲渡益)編

株式等の譲渡(前年からの繰越損失を譲渡所得及び配当所得等から控除)編

~ この操作の手引きをご利用になる前に ~ この操作の手引きでは 確定申告書の作成方法を説明しています 操作を始める前に 以下の内容をご確認ください 共通の操作の手引きの確認入力方法やデータ保存 読込方法などを説明した ( 共通 )e-tax で送信するための準備編 又は ( 共通 ) 書面提出 (

今回の変更点 所得税H22.16(震災特例法対応)

目次 マークは おすすめする機能アップ内容や 注目していただきたい変更内容になります 全般 [ 会社運用設定 ] や [ 会計期間設定 ] メニューなどの設定内容を 他の利用者が資産登録などの作業中でも確認できるようになりました 3 メニュー体系 償却資産申告関連のメニュー体系が変更になりました 3

株式等の譲渡(前年からの繰越損失を譲渡所得及び配当所得から控除)編

土地建物等の譲渡(一般の譲渡)編

償却資産台帳 NO 3/12 平成 28 年度 新規取得 補助 の方法育成 現 種類 名称 取得年月 取得金額 金貯金 本年の償却の基礎 償却方法 耐用年数 償却率 期首未償却残高 建物 牛舎 h23.1 5,, 4,5, 旧定額 ,223, , 297, 1 29,7 9

土地建物等の譲渡(一般の譲渡)編

総合課税の譲渡所得の入力編

N 譲渡所得は 売却した土地や借地権 建物などの所有期間によって 長期譲渡所得 と 短期譲渡所得 に分けられ それぞれに定められた税率を乗じて税額を計算します この長期と短期の区分は 土地や借地権 建物などの場合は 売却した資産が 譲渡した年の1 月 1 日における所有期間が5 年以下のとき 短期譲

土地建物等の譲渡(一般の譲渡)編

株式等の譲渡(特定口座(簡易申告口座)と一般口座)編

株式等の譲渡(特定口座(簡易申告口座)と一般口座)編

N 譲渡所得は 売却した土地や借地権 建物などの所有期間によって 長期譲渡所得 と 短期譲渡所得 に分けられ それぞれに定められた税率を乗じて税額を計算します この長期と短期の区分は 土地や借地権 建物などの場合は 売却した資産が 譲渡した年の1 月 1 日における所有期間が5 年以下のとき 短期譲

下では特別償却と対比するため 特別控除については 特に断らない限り特定の機械や設備等の資産を取得した場合を前提として説明することとします 特別控除 内容 個別の制度例 特定の機械や設備等の資産を取得して事業の用に供したときや 特定の費用を支出したときなどに 取得価額や支出した費用の額等 一定割合 の

平成19年度 法人の減価償却制度の改正のあらまし

相続税の改正 -平成23年度税制改正大綱

決算書作成(青色申告)編

損金経理と積立金経理の違い ( 圧縮超過額がない場合の基本構造 ) 例 A 社は 50の国庫補助金を得て 100で機械を取得した なお A 社の経常利益は 100 である * 仕訳の違い ( 単位 : 百万円 ) 損金経理積立金経理 補助金受贈と機械取得時の仕訳 ( 両者とも同じ ) 現金預金 50

総合課税の譲渡所得の入力編

この特例は居住期間が短期間でも その家屋がその人の日常の生活状況などから 生活の本拠として居住しているものであれば適用が受けられます ただし 次のような場合には 適用はありません 1 居住用財産の特例の適用を受けるためのみの目的で入居した場合 2 自己の居住用家屋の新築期間中や改築期間中だけの仮住い

「左記以外の所得のある方」からの確定申告書作成編

株式等の譲渡(特定口座の譲渡損失と配当所得等の損益通算及び翌年以後への繰越し)編

東日本大震災により被害を受けた方の入力編

農業経営基盤強化準備金~農業者向けQ&A~

収支内訳書作成(白色申告)編

3.相続時精算課税の適用を受ける場合編

住宅借入金等特別控除の入力編

2. 実務への影響度合 ( 作業負担 ) を確認する 個別対応方式 を採用する場合だけ ご確認ください 個別対応方式 を採用する場合は 固定資産奉行 において 資産ごとの 仕入対象区分 の設定が適切に設定されているかがポイントになります 資産ごとに適切な 仕入対象区分 を設定して登録することで 仕訳

3.相続時精算課税の適用を受ける場合編

総合課税の譲渡所得の入力編

精算表 精算表とは 決算日に 総勘定元帳から各勘定の残高を集計した上で それらに修正すべき処理 ( 決算整理仕訳 ) の内 容を記入し 確定した各勘定の金額を貸借対照表と損益計算書の欄に移していく一覧表です 期末商品棚卸高 20 円 現金 繰越商品 資本金 2

(消費税)確定申告書作成(一般課税)編

平成23年度税制改正の主要項目

改正による 固定資産奉行 での実務影響 ( 勘定奉行 と連動して 仕訳伝票を作成している場合 ) 1. 改正による実務への影響範囲を確認する 平成 23 年度の消費税法改正のうち 消費税申告書 と 付表 2 の様式の変更 還付申告に関する明細書の添付の義務化に関しては 保守契約にご加入のお客様に対し

(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

「給与・年金の方」からの確定申告書作成編

「2 所得税及び復興特別所得税の確定申告書データをお持ちでない方」からの更正の請求書・修正申告書作成編

VBA 青色申告会計 のご利用について VBA 青色申告会計 システムは 振替仕訳伝票と入出金伝票のデータ入力から振替仕訳帳 月次推移表 総勘定元帳 合計残高試算表 青色申告決算書 貸借対照表を作成します システムのご利用について VBA 青色申告会計 は データ入力用のユーザーフォームと表示と印刷

配当所得の入力編

「給与・年金の方」からの確定申告書作成編

Taro-入門ⅠA-2019.jtd

住宅借入金等特別控除の入力編

(消費税)確定申告書作成(簡易課税)編

発展会計仕訳入力操作マニュアル目次 1 発展会計仕訳入力メニューの概要 発展会計で仕訳入力を行う 1-2 仕訳入力メニューの種類 2 仕訳入力個別メニューの画面説明と操作 仕訳伝票入力 2-2 仕訳入力 ( 単一 ) 2-3 仕訳入力 ( 単一 2) 2-4 仕訳入力 ( 単

VBA 白色収支内訳書 のメインメニュー このシステムのメインメニューは 開始 編集 表示 印刷 ヘルプ HP 情報 終了 のコマンドボタンの構成になっています 開始 使用者データの登録 データの削除 編集中データの CSV ファイルへの保存と読込ができます 編集 営業所得 農業所得 不動産所得の白

VBA 青色申告会計 のご利用について VBA 青色申告会計 システムは 振替仕訳伝票と入出金伝票のデータ入力から振替仕訳帳 月次推移表 総勘定元帳 合計残高試算表 青色申告決算書 貸借対照表を作成します システムのご利用について VBA 青色申告会計 は データ入力用のユーザーフォームと表示と印刷

「左記に該当しない方」からの確定申告書作成編

「1 所得税及び復興特別所得税の確定申告書データをお持ちの方」からの更正の請求書・修正申告書作成編

Microsoft Word - 公益法人会計の仕訳

パソコン用会計ソフト「ブルーリターンA」

3.相続時精算課税の適用を受ける場合編

ワコープラネット/標準テンプレート

スライド 1

(消費税)確定申告書作成(一般課税)編

128 Z E I K E I T S U S H I N 10. 3

「給与・年金の方」からの確定申告書作成編

左記に該当しない方 ボタンを選択した場合 ( 特定増改築等 ) 住宅借入金等特別控除 というリンクになった文字をクリックすると 住宅借入金等特別控除の入力画面が表示されます 所得 所得控除等入力 画面で ( 特定増改築等 ) 住宅借入金等特別控除 というリンクになった文字をクリックすると 3 ページ

前期に販売した商品を当期に修理する場合 前期末に設定した商品保証引当金を取り崩 す つまり借方に商品保証引当金を 50,000 計上する 差額の 30,000 は商品保証費とする (3) 資本金 資本準備金の問題当座預金に払い込まれた金額は次のように計算される 2,000 株 4,000 = 8,0

PowerPoint プレゼンテーション

土地建物等の譲渡損失は 同じ年の他の土地建物等の譲渡益から差し引くことができます 差し引き後に残った譲渡益については 下記の < 計算式 2> の計算を行います なお 譲渡益から引ききれずに残ってしまった譲渡損失は 原則として 土地建物等の譲渡所得以外のその年の所得から差し引くこと ( 損益通算 )

⑷ 納税猶予の打ち切り P. 49 Q. 納税猶予の対象の農地を売却する場合 納税猶予が打ち切られてしまうのですか ⑸ 市町村合併と納税猶予 P. 54 Q.B 町が平成 3 年 1 月 1 日現在特定市であるA 市に合併される場合 旧 B 町の農地等は生産緑地の指定を受けていないと納税猶予の特例は

1. このマニュアルについて < はじめに > JA 長野県らくらくWEB 簿記システムは 平成 22 年からサービス提供を行ってまいりましたが システム基盤の更改と さらなる操作性の向上を目的に 平成 26 年 8 月からリニューアルして稼働を開始しました このマニュアルは 平成 26 年 7 月

そのほかの設定値は変更しないでください FlgH 21~59= 資金収支との連携科目 100= 製造原価計算に関係 ( 変更しないでください ) 上記以外にもシステムの処理で使う属性がありますが 既定値は変更しないでください また 資金収支科目において # や で始まる科目は変更しないで下さい 3.

(消費税)確定申告書作成(一般課税)編

<4D F736F F F696E74202D20836C B4C92A0837D836A B81698FA48D4889EF A56365F368DB795AA2E B8CDD8AB B83685D>

1.修正申告書を作成する場合の共通の手順編

<8F8A93BE814596CD94CD89F0939A>

配当所得の入力編

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

Microsoft Word - 青色申告のメリットとは?.doc

東日本大震災により被害を受けた方の入力編

株式等の譲渡(特定口座の譲渡損失と配当所得の損益通算及び翌年以後への繰越し)編

1.一般の贈与の場合(暦年課税)編

1. 電子帳簿保存について 本システムを使用し 正しく運用する場合には 税務署へ申請することにより これまで紙での保存が義務付けられていた決算書や元帳などをハードディスクや光磁気ディスクでの保存に変更できます これにより 帳簿類の保管の手間や保管スペースが大幅に軽減されます / 電子帳簿保存の要件と

「左記に該当しない方」からの確定申告書作成編

目次 1. 平成 29 年改正対応 ( 2018 年 1 月リリース予定 ) (1) 改正内容 (2) 様式変更 (3) 医療費控除の対応について (4) 画面イメージ (5) 帳票イメージ 1-2. 電子申告 (1) 画面イメージ (2) 帳票イメージ 2. 機能改良 (2018 年 1 月リリー

日本基準基礎講座 有形固定資産

<4D F736F F D D9190C592A192F18F6F817A323982D382E982B382C6945B90C582F082B382EA82BD95FB82CC82BD82DF82CC8A6D92E8905C8D908F918DEC90AC82CC8EE888F882AB81698DC58F4994C5816A2E646F6378>

Transcription:

減価償却資産台帳の 入力マニュアル 目次 1. 入力準備 償却方法の選択と入力データ P.2 2. 減価償却資産台帳の入力方法 基本操作 P.3 減価償却資産台帳の仕組み P.3 新規入力 の手順 P.4 1) 入力例 1: 建物の場合 P.4 2) 相続した資産の場合の注意点 P.5 3) 個人資産から事業用へ転用する場合の注意点 P.5 4) 入力例 2:20 万円未満 3 年均等で償却する場合 P.6 5) 入力例 3:30 万円未満 特例措置で償却する場合 P.7 6) 入力例 4: 開業費 ( 繰延資産 ) の場合 P.8 定率法 を選択する場合の注意点 P.9 1) 改定取得価額 / 改定償却率について P.9 2) 耐用年数が 2 年の場合 P.9 前年が白色申告で 償却中の資産がある場合 P.10 年の途中で資産を売却 破棄した場合 P.11 3. 入力データの修正方法 入力データを修正する手順 P.12 4. 減価償却費の記帳方法 減価償却費の入力 P.13 5. 資産の入力数と印刷方法について 資産の入力数が 12 以内の場合 P.14 資産の入力数が 12 を超える場合 P.14 6. 参考資料 主な減価償却資産の耐用年数表 P.15 減価償却費の償却率表 P.17 Creative Work Station Page 1

1 入力準備 償却方法の選択と入力データ 減価償却費を計算する前に 償却方法の選択と入力データの準備が必要になります 償却方法の選択 減価償却の方法には 定額法 定率法 一括償却 (3 年均等 ) に 特例措置 を加えると 4 つの方法があります 定額法 定率法 については 取得年月によって 旧定額法 と 旧定率法 (200%/250%) とあり 計算方法が違います 資産の金額が 20 万円未満であれば 一括償却資産 として 3 年で均等償却 30 万円未満であれば 特例措置により購入した年に全額を経費にできます 特例措置は 税制改正で改定されますので 申告年に適用を受けられるかどうかチェックが必要になります 償却方法について詳しくは 本書の第 4 章 減価償却をマスターしよう! と第 6 章 6.7 減価償却費資産の入力 P.196~P.200 をご参照ください 入力データ 減価償却費を計算するためには 次のデータが必要になります < 新規に取得した資産の場合 > 1 取得年月 2 取得価額 3 耐用年数 4 償却方法 5 賃貸併用住宅の場合は貸付割合 貸付部分の割合 (%) になります < 償却中の資産の場合 > 1 前年期末の未償却残高 2 取得年月 3 取得価額 4 耐用年数 5 償却方法 < 個人資産から事業用の資産へ転用する場合 > 1 転用時の未償却残高 計算方法は 本書の P.134~137 を参照してください 2 取得年月 3 取得価額 4 耐用年数 5 償却方法 資産の 取得価額 は 消費税込みの金額ですか それとも消費税抜きですか 取得価額 に消費税を含めるかどうかは 経理方式によります 税抜経理方式 を選択している方以外は 税込経理方式 になります その場合は 消費税込みの金額になります Creative Work Station Page 2

2 減価償却資産台帳の入力方法 基本操作 減価償却資産台帳 への入力 修正 削除は 3 つの操作ボタンで行います 新規入力 入力データの修正 は 操作ボタンをクリックすると 入力ダイアログが表示されます 新規入力 : 入力は 新規入力 から行ってください 入力データの修正 : 入力された内容を変更 訂正する場合は 入力データの修正 から行ってください 入力行の資産名 ( または任意のセル ) を選択して 入力データの修正 をクリックすると 修正ダイアログが表示されます 削除 : 入力データを削除する場合は 入力行の資産名 ( または任意のセル ) を選択して 削除 ボタンをクリックしてください 減価資産台帳のしくみ 減価償却資産台帳 の入力欄は 償却方法によって 3 つのグループに分かれています 新規入力 から入力したデータは 自動的に振り分けられて 資産台帳へ入力されます 第 1 グループ : 定額法 定率法で償却する資産 無形固定資産 ( 定額法 ) など 第 2 グループ : 3 年で均等償却する一括償却資産 第 3 グループ : 開業費などの繰延資産 全額償却する特例対象資産 Creative Work Station Page 3

新規入力の手順 新規入力 ボタンをクリックすると 減価償却資産の入力 ダイアログが表示されます 画面の入力欄へ 必要データを入力して 入力 ボタンをクリックすると 資産台帳へ自動入力されます 入力例 1: 建物の場合 減価償却資産の種類 : プルダウンメニューから 建物 附属設備 構築物 器具備品など を選択 減価償却資産の名称 : 建物の構造 用途を明記します 勘定科目 : プルダウンメニューから 建物 を選択 面積又は数量 : 建物 ( 貸付部分 ) の床面積 単位m2 取得年月 : プルダウンメニューから 昭和 / 平成 を選択して 年月を入力 取得価額 : 建物の購入金額 土地代を除きます 償却方法 : プルダウンメニューから償却方法を選択 建物の場合 定率法は選択できません 期首の未償却残高 : 償却中の資産の場合のみ 前年期末の未償却残高を入力 耐用年数 : 税務署発行の 青色申告決算書 ( 不動産所得用 ) の書き方 の巻末にある耐用年数表を 本マニュアル最後に転載しています 本年中の償却期間 : プルダウンメニューから月数を選択 取得月を含めて計算します ( 例 : 5 月新規取得 8 月 ) 割増 ( 特別 ) 償却費 : 該当する場合のみ入力 事業専用 ( 貸付 ) 割合 : 貸付用の建物の場合は 100(%) 賃貸併用住宅の場合は 貸付積の割合を入力 勘定科目 取得年月の入力から 選択できる償却方法をプルダウンメニューへ表示します 普通償却費は 資産台帳へ入力後に自動計算されます 入力が不要な項目は グレー表示になっています Creative Work Station Page 4

相続した資産の場合の注意点 相続で取得した資産を入力する場合は 次のデータの入力に注意してください 取得年月 は 相続した年月を入力します 相続 贈与で取得 のチェックボックスへ チェックを入れてください 期首の未償却残高 の入力欄が グレー ( 入力不要 ) から入力可へ変更されます 期首の未償却残高 へ 相続時の未償却残高を入力してください 計算方法は 本書の P.132~133 を参照してください 償却方法 は引き継ぐことができません 取得時のルールに従って 償却方法を選択してください 本年中の償却期間 は 相続した月 ~12 月までの月数を入力します 個人資産から事業用へ転用する場合の注意点 個人資産から事業用の資産へ転用する場合は 次のデータの入力に注意してください 取得年月 は ( 転用時ではなく ) 資産を購入した年月を入力します 期首の未償却残高 へ 転用時の未償却残高を入力してください 計算方法は 本書の P.134~135 を参照してください 取得価額 は 購入時の金額になります 耐用年数 は 購入時の耐用年数になります 経過年数は差し引きません 本年中の償却期間 は 転用した月 ~12 月までの月数を入力します Creative Work Station Page 5

入力例 2:20 万円未満 3 年均等で償却する場合 10 万円以上 20 万円未満の資産は 耐用年数に関係なく 購入金額を 3 年間で均等割りして 必要経費にできます この償却方法を選択すると 償却資産税の課税対象から除外されるメリットがあります 3 年均等 ( ) を選択する場合は 資産の名称の欄へ 一括償却資産 と入力して 摘要欄へその資産内容を記入してください 一括償却資産 : 本ソフトでは 便宜上償却内容を表して 3 年均等 と記載していますが 税法上で 3 年均等償却を選択した資産を 一括償却資産 と呼んでいます 減価償却資産の種類 : プルダウンメニューから 一括償却資産 (20 万円未満 ) を選択 減価償却資産の名称 : 一括償却資産 と入力 勘定科目 : プルダウンメニューから該当する勘定科目を選択 面積又は数量 : 数量を入力 取得年月 : プルダウンメニューから年号を選択して 年月を入力 取得価額 : 購入金額を入力 償却方法 : プルダウンメニューから 3 年均等 を選択 期首の未償却残高 : 償却中の資産の場合は 前年期末の未償却残高を入力 耐用年数 : 入力不要 本年中の償却期間 : 入力不要 事業専用 ( 貸付 ) 割合 : 事業で使用する割合 (%) を入力 事業専用の場合は 100% 普通償却費は 資産台帳へ入力後に自動計算されます 入力が不要な項目は グレー表示になっています Creative Work Station Page 6

入力例 3:30 万円未満 特例措置で償却する場合 青色申告者を対象にした減税措置の適用を受けて 30 万円未の満減価償却資産 ( 合計 300 万円まで ) を 取得した年に全額経費にする場合は 次のように入力します 減価償却資産の種類 : プルダウンメニューから 特例対象資産 (30 万円未満 ) を選択 減価償却資産の名称 : 名称を入力 勘定科目 : プルダウンメニューから該当する勘定科目を選択 面積又は数量 : 数量を入力 取得年月 : プルダウンメニューから年号を選択して 年月を入力 取得価額 : 購入金額を入力 償却方法 : プルダウンメニューから 特例措置 を選択 期首の未償却残高 : 入力不要 耐用年数 : 入力不要 本年中の償却期間 : 入力不要 普通償却費 : 全額経費 ( 償却 ) になるため 取得金額が自動入力されます 割増 ( 特別 ) 償却費 : 入力不要 事業専用 ( 貸付 ) 割合 : 事業で使用する割合 (%) を入力 事業専用の場合は 100% 摘要 : 措置法 28 の 2 が自動入力されます 普通償却費は 取得価額が自動入力されます 入力が不要な項目は グレー表示になっています! 特例は 期間限定 ( 平成 30 年 3 月 31 日まで ) の減税措置になります 税制改正で 延長されていますが 廃止 改定されることがあるため 確認が必要になります Creative Work Station Page 7

入力例 4: 開業費 ( 繰延資産 ) の場合 開業費 は ( 経費ではなく ) その支出の効果が 1 年以上の期間に及ぶものということで 繰延資産 という扱いになります 繰延資産 も 減価償却資産台帳へ記帳することになっています 減価償却資産の種類 : プルダウンメニューから 繰延資産 ( 開業費など ) を選択 減価償却資産の名称 : 開業費 と入力 勘定科目 : プルダウンメニューから 開業費 を選択 資産の科目へ追加が必要です 取得年月 : プルダウンメニューから年号を選択して 開業年と開業月を入力 取得価額 : 開業費の合計金額を入力 償却方法 : プルダウンメニューから 均等償却または任意償却 を選択 期首の未償却残高 : 償却中の場合は 前年末の残高を入力 耐用年数 : 償却期間 5( 年 ) を入力 任意償却の場合は入力不要 本年中の償却期間 : プルダウンメニューから月数を選択 開業月を含めて計算します ( 例 : 1 月に開業 12 月 ) 普通償却費 : 均等償却 ( 開業費合計金額 5 年 ) 本年中の償却期間の月数 /12 月 = 入力金額任意償却 その年に償却する金額を入力 割増 ( 特別 ) 償却費 : 入力不要 事業専用 ( 貸付 ) 割合 : 事業の経費のため 100(%) と入力 初期登録の科目にないため 入力前に 勘定科目の設定 で 資産の科目へ 開業費 を追加してください 開業費は 任意償却 できますので 均等償却 と 任意償却 のどちらかを選択してください 償却方法に従って 償却する金額を計算の上 入力してください 任意償却は その年に償却する金額を入力します! 国税庁の Web システム ( 確定申告書の作成コーナー ) は 開業費の任意償却には対応していないため 減価償却費の内訳 には入力できません 本書の P.217 を参照ください Creative Work Station Page 8

定率法を選択する場合の注意点について 定率法 の計算方法は 少々複雑になっています 次の 2 点について理解しておいてください 改定取得価額 / 改定償却率について 定率法 の計算は 以下のような手順で行っていきます 償却額が 償却保証額 に満たなくなった年に 償却の基礎となる金額 と 償却率 の変更が必要になります (3) の段階に達して 償却の基礎となる金額 が 改定取得価額 へ変更される場合は データ移行の際に 前年末の未償却残高 を 改定取得価額 へ入力し メッセージでお知らせします 定率法の計算手順 (1) 取得した年度は 取得価額 償却率 ( 使用月数 /12) で計算 (2) 翌年からは 未償却残高 償却率 ( 使用月数 /12) で計算 (3) その年の償却額が 償却保証額 ( 取得価額 償却保証率 ) に満たなくなった年以後は その年の期首残高を 改定取得価額 として 償却額の計算式を 改定取得価額 改定償却率 へ変更 均等償却へ切り替える 改定取得価額 へ 期首の未償却残高 が入力され 以後 この金額が 改定取得価額 になります 償却率が 改定償却率 へ変わります セルの色がオレンジに変わります (4) 耐用年数を経過した年に備忘価格 1 円 ( ) まで償却 備忘価額 1 円とは : 経理上で 資産が残っていることを忘れないために残しておく帳簿価額です 破棄又は譲渡した場合に 0 になります 耐用年数が 2 年の場合 定率法では 耐用年数が 2 年の場合は 償却率 /1.000 になるため 実質 1 年で減価償却できることになります! 平成 23 年の税制改正で 償却率が 250% から 200% へ引き下げられました 改正前は 250% 定率法 改正後は 200% 定率法 が適用されます Creative Work Station Page 9

前年が白色申告で 償却中の資産がある場合 前年が白色申告で 償却中の資産がある場合には 次の手順で入力してください 期首残高の入力 へ記帳 前年に税務署へ提出した 収支内訳書 の 減価償却の計算 の欄へ入力したデータを 引き継いでいきます 償却中の資産の 期末の未償却残高 を勘定科目ごとに集計して その合計金額を 期首残高の入力 へ入力してください 前年期末の未償却残高を 減価償却資産の科目ごとに入力して 残高を引き継いでいきます 減価償却資産台帳 への入力 新規入力 から 償却中の資産のデータを入力してください 入力方法は 本マニュアルの P.4~P.7 を参照してください 青色申告者になったので 30 万円未満の償却中の資産を 全額経費にすることはできますか? 特例措置の対象となる減価償却資産は 申告年度に購入した資産に限られています 償却中の資産は 対象外になります Creative Work Station Page 10

年の途中で資産を売却 破棄した場合 償却中の資産が壊れて破棄した または売却した場合には 期末の未償却残高が 0 になります 次のような手順で入力してください! 3 年で均等償却している 一括償却資産 は 破棄後も 3 年で償却を行います 減価償却資産台帳 への入力 入力データの修正 ボタンをクリックして 本年中の償却期間 から 売却 破棄した月を選択します 年の途中で売却 破棄した場合 へチェックを入れて 入力 をクリックします 本年中の償却期間 本年分の普通償却額 が変更され 期末の未償却残高 が 0 になります 年の途中で売却 破棄した場合 のチェックを外すと 期末の未償却残高 が表示されます 年の途中で売却 破棄した場合 へチェックを入れると 期末の未償却残高 が 0 に変更されます 仕訳帳 への入力 帳簿上には 期首の未償却残高 が 資産の残高として残っています 売却 破棄した場合は 次のような仕訳を入力して 帳簿の残高を 0 にします 入力は 決算仕訳入力 から行います 売却 破棄した月までの減価償却費 : 7 本年分の必要経費算入額 の金額を 減価償却費 で経費へ 期末の未償却残高 : 破棄した場合 10 期末の未償却残高 の金額を 資産損失 ( ) で経費へ 売却した場合 10 期末の未償却残高 の金額と 売却金額 と相殺する未償却残高 > 売却金額の場合売却損を 資産損失 で経費へ未償却残高 < 売却金額の場合売却益は 譲渡所得 へ売却益が事業の口座へ入金または事業の現金とした場合は 事業主借 で 個人の口座へ入金 個人のお金とした場合は 事業主貸 で入力 資産損失 は 初期登録の科目にないため 経費の科目へ追加が必要です! 資産を売却して売却益が出た場合 その収入は不動産所得の収入ではなく 譲渡所得 になります 不動産所得 の収入には加えませんので 注意してください Creative Work Station Page 11

3 入力データの修正方法 入力データを修正する手順 入力データを修正する場合は 入力データの修正 から 次の手順で行ってください 入力データの任意のセルを選択して 入力データの修正 をクリックすると 入力データの修正 ダイアログが表示されます 入力内容を訂正したら 入力 をクリックします 訂正内容が 入力データに反映されます 入力行の任意のセルを選択して 入力データの修正 をクリックしてください 入力 をクリックすると 修正内容が反映されます Creative Work Station Page 12

4 減価償却費の記帳方法 減価償却費の入力 決算時に 仕訳帳へ減価償却費の入力を行います 次の手順で行ってください 入力内容が 勘定科目別に集計されて 減価償却資産台帳 の右下にある 科目別 / 必要経費算入額 / 家事使用分 の一覧表へ表示されます 自動入力 ボタンをクリックすると 必要経費算入額 ( 減価償却費 ) と 家事使用分 ( 家事使用がある場合 ) を 仕訳帳へ自動入力します 決算仕訳を手入力する場合は 決算仕訳入力 ボタンをクリックして 決算仕訳入力 ダイアログから行ってください 入力内容を 残高試算表 へ反映するには 残高試算表 の 集計開始 ボタンをクリックしてください 青色申告決算書 は 残高試算表 の集計結果を表示しています 仕訳帳 のデータを修正した場合は 必ず 残高試算表 の集計結果を更新してください 自動入力 をクリックすると 減価償却費 の仕訳が仕訳帳へ自動入力 減価償却資産台帳 の 必要経費算入額 と 家事使用分 を勘定科目ごとに集計した一覧表です Creative Work Station Page 13

5 資産の入力数と印刷方法について 資産の入力数が 12 以内の場合 減価償却資産台帳 へ入力した内容は 青色申告決算書 フォームの 2 ページ目 減価償却費の計算 の欄へ (1 ページ目の損益計算書へ記載した ) 減価償却費の内訳として反映されます 税務署所定の 青色申告決算書 の入力欄は 12 行になっています 資産の数が 12 以内の場合は 決算書フォームへ反映されます 入力行は 12 になっています 資産の入力数が 12 を超える場合 資産の数が 12 を超えて 青色申告決算書 の入力欄に書ききれない場合は 別紙を作成して 決算書へ添付することになっています 入力数が 12 を超えた場合は 減価償却費の計算 の欄にある 別紙を印刷する をクリックして 別紙を印刷してください クリックすると 別紙 が表示されます Creative Work Station Page 14

資料 : 耐用年数表 税務署発行 青色申告決算書の書き方 から転載 Creative Work Station Page 15

Creative Work Station Page 16 更新日 : 2016.11.25

資料 : 減価償却費の償却率等表 税務署発行 青色申告決算書の書き方 から転載 Creative Work Station Page 17