市町合併に伴う法人住民税申告の手引き 平成 20 年 12 月 焼津市課税課
目次 1. 市町合併について P2 2. 合併に伴う申告の方法の変更について ( 概略 ) P3 3. 不均一課税の概要 P4 4. 均等割の算定 P5~6 5. 法人税割の算定 P7 6. 合併に伴う法人市民税の申告明細書 P8 7. 申告書の記載例 P9~16 1
1. 焼津市と大井川町の合併について 本市は 平成 20 年 11 月 1 日に大井川町を編入し ( 新 ) 焼津市となりました 市町村合併に際しては 合併する相互の市町村間で地方税の賦課に関し税率が異なるなどの理由により 合併後直ちにその全区域にわたって均一の課税をすることが著しく衡平を欠くと認められる場合があります このような場合には 市町村合併が行われた年度及びこれに続く 5 年度に限り 不均一の課税をすることができるとされています ( 市町村の合併の特例等に関する法律第 16 条第 1 項 ) 現在 焼津市においては 法人税割において資本金等の額が 1 億円を超える法人に対し制限税率 (14.5%) を採用しておりますが 大井川町は全法人に対し標準税率 (12.3%) を採用しています そこで 現行税率の市町間格差と焼津市における制限税率採用の目的を考慮し 法人市民税の適用すべき法人税割の税率を協議した結果 市町合併日の前日 ( 平成 20 年 10 月 31 日 ) に大井川町のみに事務所 事業所を有する単独法人 または大井川町と焼津市以外に事務所 事業所を有する分割法人については 法人税割を標準税率のまま 3 年間 ( 平成 24 年 3 月 31 日までに終了する事業年度分まで ) 不均一課税を採用することとなりました また 均等割につきましても 合併に伴い 後述のとおり特殊な計算方法により算出していただくことになります 申告にあたっては 申告書とともに 合併に伴う法人市民税の申告明細書 の提出が必要となりますので 何卒よろしくお願い致します なお 焼津市のみに事務所 事業所を有する法人につきましては 合併に伴う変更はありません 2
2. 合併に伴う申告方法の変更について ( 概略 ) 確定申告 事業年度末日が平成 20 年 11 月 1 日以後に到来する法人の申告方法が変わります 1. 法人税割額について 1 資本金等の額が 1 億円以下の法人 従来どおり 標準税率 12.3% の税率を適用して算出して下さい 2 資本金等の額が 1 億円超の法人ア. 合併日前日において 旧大井川町のみに事務所 事業所を有する法人又は旧大井川町と焼津市以外の市町村に事務所 事業所を有する法人 従来どおり 標準税率 12.3% の税率を適用して算出して下さい イ. 焼津市と旧大井川町両方に事務所 事業所を有する法人 従来どおり 制限税率 14.5% の税率を適用して算出して下さい 2. 均等割額について 1 旧大井川町のみに事務所 事業所を有する法人又は大井川町と焼津市以外の市町村に事務所 事業所を有する法人 事業年度開始日 ~ 合併日前日までの月割り計算分 と 合併日 ~ 事業年度末日までの月割り計算分 を合算して算出して下さい 2 旧大井川町と焼津市の両方に事務所 事業所を有する法人 旧大井川町分として 事業年度開始日 ~ 合併日前日までの月割り分 と焼津市分として 事業年度開始日 ~ 事業年度終了日までの月割り分 (1 事業年度分 ) を合算して算出して下さい 予定申告又は仮決算による中間申告 事業年度開始の日が平成 20 年 5 月 2 日以後の法人の申告方法が変わります 1. 法人税割額について 旧大井川町に所在する法人の前事業年度の法人税割額により算出した分 と 焼津市に所在する法人の前事業年度の法人税割額により算出した分 を合算して算出して下さい 2. 均等割額について 1 旧大井川町のみに事務所 事業所を有する法人又は大井川町と焼津市外の市町村に事務所 事業所を有する法人 事業年度開始日 ~ 合併日前日までの月割り計算分 と 合併日 ~ 事業年度末日までの月割り計算分 を合算して算出して下さい 2 旧大井川町と焼津市の両方に事務所 事業所を有する法人 旧大井川町分として 事業年度開始日 ~ 合併日前日までの月割り分 と焼津市分として 事業年度開始日 ~6 か月経過した日までの月割り分 を合算して算出して下さい 3
3. 不均一課税の概要 不均一課税の対象となる法人 旧大井川町にのみ事務所 事業所を有する法人 旧大井川町と焼津市以外に事務所 事業所を有する法人 市町合併日の前日 ( 平成 20 年 10 月 31 日 ) 時点で 上記のいずれかにあてはまる法人は 法人税割を標準税率のままとします ただし 平成 24 年 3 月 31 日までに終了する事業年度分までが不均一課税期間となりますのでご了承ください なお 合併日以後にこれらの法人が 新たに合併前の焼津市の区域内に事務所 事業所を設けた場合には その事業年度分以後は 資本金等の額によっては制限税率で申告していただくことになります 不均一課税の対象とならない法人 焼津市に事務所 事業所を有する法人 上記にあてはまる法人は不均一課税が適用されませんので 資本金等の額によっては 制限税率で申告いただくことになります 4
4. 均等割の算定 市町合併日を含む事業年度を設定している法人の均等割については 合併期日の前日までの税率で計算した消滅市町村の均等割合計額を 新市町村が承継することとなります したがって 旧大井川町にのみ事務所 事業所がある法人は 旧大井川町分を合併日の前日までで月割計算し 合併日以後の分を合併日から事業年度末日までで月割計算した額の合計となります 焼津市と旧大井川町それぞれに事務所 事業所がある法人は 旧大井川町の分の均等割は合併期日の前日までで月割計算し 焼津市の分の均等割は1 事業年度分をそのまま申告納付することになります また 焼津市にのみ事務所 事業所がある法人は 合併に伴う変更はありませんので 現行どおりの均等割の算定により申告いただきます 例 1 東京都に本店があり 旧大井川町にのみ事務所 事業所がある法人 事業年度平成 20 年 4 月 1 日 ~ 平成 21 年 3 月 31 日 資本等の金額 1,000 万円 住業者数全従業者数 100 人旧大井川町 30 人 均等割額 旧大井川町分 合併期日前日の税率 50,000 円 7 ヶ月 12 ヶ月 =29,100 円 ( 百円未満切り捨て ) 焼津市分 事業年度末日の税率 50,000 円 5 ヶ月 12 ヶ月 =20,800 円 ( 百円未満切り捨て ) 均等割合計額 29,100 円 +20,800 円 =49,900 円 旧大井川町 7 ヶ月 税率 ( 基準日は合併日前日 ) 5 ヶ月 税率 ( 基準日は事業年度末日 ) 4/1 11/1 3/31 市町合併日 5
例 2 東京都に本店があり 焼津市 旧大井川町にそれぞれ事務所 事業所がある法人 事業年度平成 20 年 4 月 1 日 ~ 平成 21 年 3 月 31 日 資本等の金額 1,000 万円 住業者数全従業者数 100 人焼津市 30 人旧大井川町 30 人 均等割額 旧大井川町分 合併期日前日の税率 50,000 円 7 ヶ月 12 ヶ月 =29,100 円 ( 百円未満切り捨て ) 焼津市分 事業年度末日の税率 120,000 円 12 ヶ月 12 ヶ月 =120,000 円均等割合計額 29,100 円 +120,000 円 =149,100 円 旧大井川町 7 ヶ月 税率 ( 基準日は合併日前日 ) 市町合併日 4/1 11/1 3/31 申告不要 ( 焼津市に合算 ) 焼津市 市町合併日 12 ヶ月 税率 ( 基準日は事業年度末日 ) 4/1 11/1 3/31 6
5. 法人税割の算定 法人税割には 均等割と違い 合併に伴い消滅市町村から承継市町村へ承継されるという概念はありません 市町合併日の前後で月割り計算を行わず あくまで事業年度の末日現在における法人税割額を算定します 確定申告の例 東京都に本店があり 焼津市 旧大井川町のそれぞれに事務所 事業所がある法人 事業年度平成 20 年 4 月 1 日 ~ 平成 21 年 3 月 31 日 資本金等の金額 2 億円 住業者数全従業者数 100 人焼津市 30 人旧大井川町 30 人 法人税額 8,550,000 円 法人税割額 8,550,000 円 100 人 60 人 =5,130,000 円 5,130,000 円 14.5%=743,800 円 ( 百円未満切り捨て ) 予定申告の例 焼津市 旧大井川町それぞれに事務所 事業所がある法人 事業年度平成 20 年 10 月 1 日 ~ 平成 21 年 9 月 30 日 資本金等の金額 1,000 万円 前事業年度の法人税割額焼津市 300,000 円 (37 人 ) ( ) 内は従業員数旧大井川町 200,000 円 (15 人 ) 法人税割額 焼津市分 300,000 円 6 ヶ月 12 ヶ月 =150,000 円 旧大井川町分 200,000 円 6 ヶ月 12 ヶ月 =100,000 円法人税割合計額 150,000 円 +100,000 円 =250,000 円 7
6. 合併に伴う法人市民税の申告明細書 について (1) 合併に伴う法人市民税の申告明細書 とは焼津市と旧大井川町の合併に伴い 法人市民税の確定申告書 予定申告書の提出の際に申告明細書を添付していただきます これは 均等割算出の際の基礎資料となりますので 添付が必要となる法人は必ず提出して下さい なお この 合併に伴う法人市民税の申告明細書 は 課税課より確定申告書 予定申告書に同封し送付します また 焼津市のホームページからダウンロードしていただくこともできます (2) 申告明細書添付の必要の有無次の要件にあてはまる法人は申告明細書の添付が必要となります 1 焼津市と旧大井川町それぞれに事務所 事業所を有する分割法人で 市町村合併日 ( 平成 20 年 11 月 1 日 ) を含む事業年度を設定している法人 2 旧大井川町のみに事務所 事業所を有する法人及び 旧大井川町と焼津市以外に事務所 事業所を有する法人 (3) 申告明細書の添付が必要となる申告 確定申告書への添付 平成 20 年 11 月 1 日 ( 市町村合併日 ) を含む事業年度分 予定申告書への添付 平成 20 年 5 月 2 日から平成 20 年 10 月 31 日までに開始する事業年度分 8
7. 申告書の記載例 確定申告の記載例 1 東京都に本店があり 旧大井川町に事務所 事業所がある法人 事業年度 資本等の金額 住業者数 法人税額 平成 20 年 4 月 1 日 ~ 平成 21 年 3 月 31 日 1,000 万円全従業者数 100 人大井川町 30 人 1,000,000 円 < 法人税割額 > 1,000,000 円 100 人 30 人 =300,000 円 300,000 円 12.3%=36,900 円 < 均等割額 > 旧大井川町分 合併期日前日の税率 50,000 円 7 ヶ月 12 ヶ月 =29,100 円 焼津市分 事業年度末日の税率 50,000 円 5 ヶ月 12 ヶ月 =20,800 円均等割合計額 29,100 円 +20,800 円 =49,900 円 確定申告の記載例 2 東京都に本店があり 焼津市と旧大井川町それぞれに事務所 事業所がある法人 事業年度 資本等の金額 従業者数 法人税額 平成 20 年 4 月 1 日 ~ 平成 21 年 3 月 31 日 1,000 万円全従業者数 100 人焼津市 30 人旧大井川町 30 人 1,000,000 円 < 法人税割額 > 1,000,000 円 100 人 60 人 =600,000 円 600,000 円 12.3%=73,800 円 < 均等割額 > 旧大井川町分 合併期日前日の税率 50,000 円 7 ヶ月 12 ヶ月 =29,100 円 焼津市分 事業年度末日の税率 120,000 円 12 ヶ月 12 ヶ月 =120,000 円均等割合計額 29,100 円 +120,000 円 =149,100 円 9
予定申告の記載例 焼津市と旧大井川町それぞれに事務所 事業所がある法人 事業年度平成 20 年 10 月 1 日 ~ 平成 21 年 9 月 30 日 資本金等の金額 1,000 万円 前事業年度の法人税割額焼津市 300,000 円 (37 人 ) ( ) 内は従業員数旧大井川町 200,000 円 (15 人 ) < 法人税割額 > 旧大井川町分 200,000 円 6 ヶ月 12 ヶ月 =100,000 円 焼津市分 300,000 円 6 ヶ月 12 ヶ月 =150,000 円法人税割合計額 100,000 円 +150,000 円 =250,000 円 < 均等割額 > 旧大井川町分 合併期日前日の税率 50,000 円 1 ヶ月 12 ヶ月 =4,100 円 焼津市分 算定期間末日の税率 120,000 円 6 ヶ月 12 ヶ月 =60,000 円均等割合計額 4,100 円 +60,000 円 =64,100 円 10
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