2 調査に係る常任委員会の審議等の状況

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Ⅲ 目指すべき姿 特別支援教育推進の基本方針を受けて 小中学校 高等学校 特別支援学校などそれぞれの場面で 具体的な取組において目指すべき姿のイメージを示します 1 小中学校普通学級 1 小中学校普通学級の目指すべき姿 支援体制 多様な学びの場 特別支援教室の有効活用 1チームによる支援校内委員会を

3 調査結果 1 平成 30 年度大分県学力定着状況調査 学年 小学校 5 年生 教科 国語 算数 理科 項目 知識 活用 知識 活用 知識 活用 大分県平均正答率 大分県偏差値

基本方針1 小・中学校で、子どもたちの学力を最大限に伸ばします

2 教科に関する調査の結果 (1) 平均正答率 % 小学校 中学校 4 年生 5 年生 6 年生 1 年生 2 年生 3 年生 国語算数 数学英語 狭山市 埼玉県 狭山市 61.4

かたがみ79PDF用

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(3) その他 全日制高校進学率の向上を図るため 更に公私で全体として進学率が向上するよう工夫する そのための基本的な考え方として 定員協議における公私の役割 を次のとおり確認する 公立 の役割: 生徒一人ひとりの希望と適性に応じて 多様な選択ができるよう 幅広い進路先としての役割を担い 県民ニーズ

教員の専門性向上第 3 章 教員の専門性向上 第1 研修の充実 2 人材の有効活用 3 採用前からの人材養成 3章43

愛媛県学力向上5か年計画

市中学校の状況及び体力向上策 ( 学校数 : 校 生徒数 :13,836 名 ) を とした時の数値 (T 得点 ) をレーダーチャートで表示 [ ] [ ] ハンドボール ハンドボール投げ投げ H29 市中学校 H29 m 走 m 走 表中の 網掛け 数値は 平均と同等または上回っているもの 付き

45 宮崎県

資料4-4 新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について 審議のまとめ(参考資料)

44 大分県

第3節 重点的な取り組み

学力向上のための取り組み

教育調査 ( 教職員用 ) 1 教育計画の作成にあたって 教職員でよく話し合っていますか 度数 相対度数 (%) 累積度数累積相対度数 (%) はい どちらかといえばはい どちらかといえばいいえ いいえ 0

TSRマネジメントレポート2014表紙

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17 石川県 事業計画書

資料 目 次 事業方針 実施計画 みんなで福祉の風土を広げよう 住民 関係機関 団体のネットワークで身近な福祉活動を進めよう 一人ひとりの安全で安心な暮らしを守ろう Ⅳ 推進基盤の強化 主な年間行事等

平成 28 年度全国学力 学習状況調査の結果伊達市教育委員会〇平成 28 年 4 月 19 日 ( 火 ) に実施した平成 28 年度全国学力 学習状況調査の北海道における参加状況は 下記のとおりである 北海道 伊達市 ( 星の丘小 中学校を除く ) 学校数 児童生徒数 学校数 児童生徒数 小学校

目 次 1 設置の目的 1 2 設置の基本的枠組み (1) 課程 (2) 学科 (3) 入学定員 (4) 設置予定 3 教育理念 育てたい人物像 (1) 教育理念 (2) 育てたい人物像 4 教育課程について (1) スポーツマネジメント科教育課程編成の基本方針 2 (2) 教育課程表 4 5 その

Microsoft Word - 舞09・絆1(多文化) ⑤ doc

目 次 平成 29 年度島根県公立高校入試の改善方針について 1 Ⅰ 改善方針の概要 2 1 基本的な考え方 2 改善方針の内容 3 実施の時期 Ⅱ 選抜制度の具体的内容 3 1 選抜の機会 2 検査の時期 3 選抜資料 学力検査 3-2 個人調査報告書 3-3 面接 3-4 その他の資

2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

平成25~27年度間

Microsoft Word - 平成27年度 自己評価委員会報告書

情報コーナー用

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基本方針 2 児童 生徒一人ひとりに応じた学習を大切にし 確かな学力の育成を図ります 基本方針 2 児童 生徒一人ひとりに応じた学習を大切にし 確かな学力の育成を図ります (1) 基礎的 基本的な学力の定着児童 生徒一人ひとりが生きる力の基盤として 基礎的 基本的な知識や技能を習得できるよう それぞ

第 1 部第 3 章特別支援教育推進計画 ( 第二期 ) の基本理念と施策の方向性 1 東京都特別支援教育推進計画 ( 第二期 ) の基本理念東京都特別支援教育推進計画 ( 前計画 ) の基本理念発達障害を含む障害のある幼児 児童 生徒の一人一人の能力を最大限に伸長するため 乳幼児期から学校卒業後ま

23 県立米沢工業高等学校 ( 全日制 ) 工業科 ( 機械科 生産デザイン科 電気情報科 建築科 環境工学科 ) 当該類 ( 学科 ) を志望する動機及び目的意識が明確 適切であり ものづくり や創意工夫することに強い興味 関心を持ち 将来の工業界を担うことが期 A 25 : B 25 : C 3

領域別正答率 Zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz んんんんんんんんんんんんん 小学校 中学校ともに 国語 A B 算数( 数学 )A B のほとんどの領域において 奈良県 全国を上回っています 小学校国語 書く B において 奈良県 全国を大きく上回っています しかし 質問紙調査では 自分

英語教育改善プラン

平成22年度学校経営計画(基本原案)

受付番号 宮城県小牛田農林高等学校長殿 平成 年 月 日 志願する課程, 学科, コース 部 : 全日制課程農業技術科農業科学コース 次の 1,2 のうち, 満たしている条件の にチェックをすること 2 の場合 (1)~(3) のいずれか 1 1~3 年生の全教科の評定平均値が4.0 以上の者 2

持続可能な教育の質の向上をめざして ~ 教員の多忙化解消プラン に基づく取組について ~ 平成 30 年 3 月 愛知県教育委員会

沖縄県教育庁提出資料 1

第 2 部 東京都発達障害教育推進計画の 具体的な展開 第 1 章小 中学校における取組 第 2 章高等学校における取組 第 3 章教員の専門性向上 第 4 章総合支援体制の充実 13

学校の危機管理マニュアル作成の手引

22 県立米沢興譲館高等学校 ( 全日制 ) 理数科求める生徒像 出願要件 1 キャリア形成に係る要件 選抜規準 (A 調査書学習の記録 :B 調査書学習の記録以外 :C 面接 : D 作文 :E 基礎学力検査 ) 2 成績評定概況に係る要件 面接の評価の観点 評価の段階 推薦入学者選抜 3 特別活

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自己点検・評価表

参考資料 校区別小中連携 一貫教育スケジュール表

P5 26 行目 なお 農村部は 地理的状況や通学時 間等の関係から なお 農村部は 地理的状況や通学時 間等から P5 27 行目 複式学級は 小規模化による学習面 生活面のデメリットがより顕著となる 複式学級は 教育上の課題が大きいことから ことが懸念されるなど 教育上の課題が大きいことから P

政策評価書3-3(4)

英語教育改善プラン

平成20年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果(概要)

I. 設置課程 学科および定員 通信制 単位制課程 普通科 ( 男女共学 ) < 設置コース> 週 5 日コース ( 定員 :90 名 ) 美術専攻 デザイン専攻 クラフト陶芸専攻 音楽専攻 パフォ マンス専攻 週 2 日コース ( 定員 :10 名 ) 週 1 日コース ( 定員 :10 名 )

町全体の状況を把握 分析するとともに 平均正答率については 全国 全道との比較を数値以外の文言で表現します また 質問紙調査の結果や 課題解決に向けた学力向上の取組を示します (3) 学校ごとの公表小規模校において個人が特定される恐れのあることから 学校ごとの結果公表はしません (4) 北海道版結果

基本施策情報活用能力の育成を図ります 幼児教育の推進 にあたっては 幼児期が生涯の人格形成の基礎を培う大切な時期であるとの認識のもと 子どもたちの心身の発達に資する質の高い幼児教育を推進します 2 人との絆や自然との関わりの中で伸びゆく豊かな心の育成 子どもたちが生命を大切にする心や思いやりの心 感

①CSの概要

上越市立有田小学校いじめ防止基本方針 平成 30 年 4 月策定 1 いじめの定義といじめに対する基本的な考え方 (1) いじめの定義児童生徒に対して 当該児童生徒が在籍する学校に在籍している等当該児童生徒と一定の人的関係にある他の児童生徒が行う心理的又は物理的な影響を与える行為 ( インターネット

報道関係各位 2012 年 1 月 25 日 株式会社ベネッセコーポレーション 代表取締役社長福島保 高校受験調査 ~ 高校 1 年生は自らの高校受験をどのように振り返っているのか ~ 高校受験を通じて やればできると自信がついた 71% 一方で もっと勉強しておけばよかった 65% 株式会社ベネッ

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02-01 ビジョンの基本的考え方

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第 1 部 施策編 4

平成○○年度○○部局長経営方針アクションプラン

平成18年度標準調査票

もくじ はじめに 2 Ⅰ 改善基本 5 か年計画の基本構想 3 Ⅱ いじめ問題に関する基本的な考え方 4 Ⅲ 未然防止への取組 5 Ⅳ 早期発見 早期対応への取組 5 Ⅴ 関係機関との連携を強化した取組 6 Ⅵ 推進体制 検証体制を整える取組 7 改善基本 5 か年計画の見方 行動目標基本目標を達成

施策吊

南陽市登下校防犯プラン 南陽市教育委員会 H30.8 月策定 1 はじめに平成 30 年 5 月 新潟市において 下校途中の7 歳の児童が殺害された事件を受け 今後も 社会全体で子供の安全を守ることが一層求められている そのような中 平成 30 年 6 月 22 日 登下校時の子供の安全確保に関する

Taro-07_学校体育・健康教育(学

「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて

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(1) 体育・保健体育の授業を改善するために

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13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

15 県立村山産業高等学校 ( 全日制 ) 工業科 ( 機械科 電子情報科 ) 知徳体が調和した人間を目指し 誠実な行動ができる生徒 将来 地域の産業 社会の発展に貢献しようとする強い気持ちを持った生徒 将来のスペシャリストになるという明確な目的意識を持ち そのために必要な知識 技術及び技能を身につ

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平成23年度全国学力・学習状況調査問題を活用した結果の分析   資料

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第2節 茨木市の現況

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34 県立鶴岡工業高等学校 ( 全日制 ) 工業科 ( 機械科 電気電子科 情報通信科 建築科 環境化学科 ) 次のいずれかに該当する者 1 文化的活動や体育的活動において地区大会を経て 県大会に出場した者 2 部長 副部長 選抜選手として活動した者で 部活動 研究活動で活躍することを強く望む者 3

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農山漁村での宿泊体験活動の教育効果について

(2) 国語 B 算数数学 B 知識 技能等を実生活の様々な場面に活用する力や 様々な課題解決のための構想を立て実践し 評価 改善する力などに関わる主として 活用 に関する問題です (3) 児童生徒質問紙児童生徒の生活習慣や意識等に関する調査です 3 平成 20 年度全国学力 学習状況調査の結果 (

高等学校第 3 学年英検準 2 級以上の割合英語教育実施状況調査 30.0 % H26 H26 全国平均 31.9% 30.5 %( 27 ) 34.3 %( 27 ) 3 高等学校教育の質の向上 インターンシップ実施率 ( 高等学校 ) 高等学校中途退学率 児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に

愛知県アルコール健康障害対策推進計画 の概要 Ⅰ はじめに 1 計画策定の趣旨酒類は私たちの生活に豊かさと潤いを与える一方で 多量の飲酒 未成年者や妊婦の飲酒等の不適切な飲酒は アルコール健康障害の原因となる アルコール健康障害は 本人の健康問題だけでなく 家族への深刻な影響や飲酒運転 自殺等の重大

3. 分析と結果 公表に対する配慮事項 公表に際しては 文部科学省が定めた平成 29 年度全国学力 学習状況調査実施要領に基づき 次の点に配慮して実施します 1) 本調査は 太子町の子どもたちの学力や学習状況を把握し分析することにより 全国 大阪府の状況との関係において教育及び教育施策の成果と課題を

商業科 ( 情報類型 ) で学習する商業科目 学年 単位 科目名 ( 単位数 ) 1 11 ビジネス基礎 (2) 簿記(3) 情報処理(3) ビジネス情報(2) 長商デパート(1) 財務会計 Ⅰ(2) 原価計算(2) ビジネス情報(2) マーケティング(2) 9 2 長商デパート (1) 3 プログ

2 学校は 防災や防犯についての体制作りや情報収集を適切に行っている 十分 おおむね十分 やや十分 不十分 分からない 不明 計 学校は 防災や防犯についての体制作りや情報収

(2) 熟練技能者等の派遣による若年技能者等に対する実技指導ものづくりマイスター対象職種以外の職種で企業等から実技指導の要請を受けた場合 熟練技能者等を派遣し実施します (3) 学校単位の製作実演のイベント熟練技能者等を小中学校 訓練施設等へ派遣し 製作実演 ものづくり体験等を行う ものづくり体験教

鎌倉市関谷小学校いじめ防止基本方針 平成 26 年 4 月 鎌倉市立関谷小学校

H30全国HP

34 県立鶴岡工業高等学校 ( 全日制 ) 工業科 ( 機械科 電気電子科 情報通信科 建築科 環境化学科 ) ものづくりに興味や関心があり 将来は工業に関する知識や技術を活かした分野で活躍することを強く望む者 評定合計が 27 以上の者 志望動機が明確であり 志望学科に関する学習やものづくりに強い

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本年度の調査結果を更に詳しく分析するため 本道の課題となっている質問紙の項目について 継続して成果を上げている福井県 秋田県 広島県と比較した結果を示しています ( 全国を 100 とした場合の全道及び他県の状況をレーダーチャートで示したもの ) 1 福井県との比較 (~P51) 継続的に成果を上げ

算数でも 知識 (A) 問題 活用 (B) 問題とも 全領域で全国平均を上回りました A 問題では 14 問中 12 問が全国平均を上回り うち8 問が5ポイント以上上回りました 下回った2 問は 直径と円周の長さの関係理解 と 除法で表す2 量関係の理解 でした B 問題では 10 問中 9 問が

チェック式自己評価組織マネジメント分析シート カテゴリー 1 リーダーシップと意思決定 サブカテゴリー 1 事業所が目指していることの実現に向けて一丸となっている 事業所が目指していること ( 理念 ビジョン 基本方針など ) を明示している 事業所が目指していること ( 理念 基本方針

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八街市教育振興基本計画(平成26年~平成35年)

第 1 章高校教育を取り巻く現状と課題 2 高校教育を取り巻く現状と課題 (2) 県立高校の現状と課題 4 不登校生徒や中途退学者の状況 そのため, 高校と中学校 特別支援学校 地域の保健福祉部門等との連携を強化し, 教育相談体制を拡充するとともに, 生徒一人一人の自己肯定感の涵養や自己実現を積極的

学校評価保護者アンケート集計結果 2 学校は 防災や防犯についての体制作りや情報収集を適切に行っている 十分 おおむね十分 やや十分 不十分 分からない 不明

3-2 学びの機会 グループワークやプレゼンテーション ディスカッションを取り入れた授業が 8 年間で大きく増加 この8 年間で グループワークなどの協同作業をする授業 ( よく+ある程度あった ) と回答した比率は18.1ポイント プレゼンテーションの機会を取り入れた授業 ( 同 ) は 16.0

組織目標シート 平成 28 年度 部局 教育委員会事務局局長吉田久芳 1. 部局の使命 児童 生徒一人ひとりを大切にし 豊かな人間性と人間関係を築く力を育むとともに 自ら学び考え行動する子どもの育成を図る学校教育を推進する 市民生活が豊かで活力のあるものになるよう 市民が生涯を通して学習し学び続ける

校外教育施設について

Transcription:

(3) 管内外調査 2 管外調査 (10 月 ) 2 管外調査 ( 平成 24 年 10 月 16 日 ( 火 )~10 月 17 日 ( 水 )) 東京都教育委員会 於 : 東京都立練馬工業高等学校 ( 東京都練馬区 ) 都立高校改革について 目的 京都府教育委員会では 平成 15 年 3 月に策定した 府立高校改革推進計画 に基づき 新しく多様で柔軟な教育システムの構築 入学者選抜制度の改善など 府立高校改革に取り組んでいる 東京都教育委員会においては 生徒の多様化や少子化の進行による生徒数の減少を背景として平成 9 年度に策定した 都立高校改革推進計画 が 23 年度で終了したところであり 今回 同教育委員会における都立高校改革の成果について調査する 概要 都立高校改革推進計画 の主な取組と成果 都立高校の規模と配置の適正化として 平成 9 年度では 208 校あった全日制高等学校を 23 年度には 179 校まで統廃合したり 柔軟で多様な教育の展開として 中高一貫教育校やエンカレッジスクール チャレンジスクールなどの新しいタイプの学校を設置してきた エンカレッジスクールは これまで力を発揮できなかった生徒のやる気を育て 頑張りを励まし応援する学校で チャレンジスクールは 不登校経験を持つ生徒や中途退学者などを主に受け入れる三部制 ( 午前 午後 夜間 ) となっている 平成 15 年度には 入学者選抜から学区を廃止するとともに 管理職の補佐や教員の指導 育成などを行う主幹教諭を平成 19 年の学校教育法の改正に先立ち独自に配置する制度の導入などを実施してきた こうした改革の取組により 中途退学率が低下し 入試における受験倍率が回復するなどの成果を上げた 残された課題と今後の展開 未だ多くの中途退学者等が存在し その状況も学校により大きな差異が生じており 中途退学者のうち就学も就業もしていない者の割合の増加 若者の規範意識の低下や内向き志向など 課題も明らかになった これらの現状や課題に 平成 18 年 12 月の教育基本法の改正や 21 年 3 月の学習指導要領の改訂の趣旨も踏まえ 都教育委員会は 平成 24 年 2 月 真に自立した社会人を育成すること を目的に 新たな都立高校改革指針計画を策定した 東京都教育委員会としては 今後も 都民からこれまで以上に信頼される都立

2 管外調査 (10 月 ) (3) 管内外調査 高校の実現を目指していきたいとのことであった 主な質疑 学区制度廃止に関する検証について 学区制度廃止に伴う生徒への配慮について 都立高校の統廃合について 中途退学者のサポートについて 都立高校改革と中学校における進路指導について 高校再編と生徒への周知方法についてなど 都立練馬工業高等学校の概要について 目的 京都府教育委員会では 平成 27 年 4 月 京都フレックス学園構想 として 多様なニーズに対応できる柔軟な教育システムをもつ新しいタイプの高校を京都市内に開校する準備を進めている 東京都教育委員会による高校改革の具体例として エンカレッジスクール に指定されている5 校の中から 東京都立練馬工業高等学校を訪問し 同校の概要について調査する 概要 エンカレッジスクールについて 東京都教育委員会においては 都立高校改革推進計画 に基づき 多様なタイプの高校を設置してきた その中の一つである エンカレッジスクール は これまで力を発揮できなかった生徒のやる説明に先立ち 授業風景を視察した 気を育て 社会生活を送る上で必要な基礎的 ( 写真は ものづくり基礎 の授業 ) 基本的学力を身に付けることを目的とする学校である そこでの積極的な取組 教育実践は 生徒や保護者 地域の方々にも受け入れられ 評価を得ている 都立練馬工業高等学校について 都立練馬工業高等学校は 平成 17 年に専門高校として初の エンカレッジスクール に指定され 18 年 4 月から キャリア技術科 をスタートさせた 技術を身に付ける工業教育を通したキャリア教育や工業高校の施設 設備を活用した体験的科目の設定など 専門高校の特色を活かしたメリットは大きく ものづくりを中心とした体験的な学習を進展させるとともに 地元企業と連携した就業体験やキャリア教育等が期待されている 同校は ものづくりを通して 学び直し と 進路実現 ができる学校を目指しており 主な特徴としては 集中して学べる 30 分授業 (1 年生の国語 数学 英語 ) の実施 習熟度別や少人数による授業の実施 入学者選抜において 学力検査を行わず ものづくりの視点を取り入れた実技検査の実施 2 人担任制の採用 小テストなど日常の取組を評価する成績評価の導入 専門教育に連動したイ

(3) 管内外調査 2 管外調査 (10 月 ) ンターンシップなどを実施するキャリアガイダンスなどがある この他 同校は 社会貢献が重要との考えから 防犯ボランティア活動に取り組み 都内各地域で若い世代の防犯ボランティアとして活動する団体 ピーポーズ に平成 24 年 1 月に都立高校で初めて登録された 今後 同校としては 学ぶ習慣の定着 規範意識の涵養 希望就職先への確実な就職 という三つの使命を着実に達成することで 都立高校で唯一の工業科エンカレッジスクールの存在意義を証明していきたいとのことであった 主な質疑 エンカレッジスクールの入学者選抜方法について 入学者における過年度卒業者の割合について 生徒指導について 生徒の特別指導件数についてなど 厚木市立清水小学校 ( 神奈川県厚木市 ) セーフスクールへの取組について 目的 平成 24 年 4 月に発生した亀岡市立小学校の通学路において発生した交通事故などを踏まえ 喫緊の課題である安心 安全な教育環境づくりのため 厚木市立清水小学校のセーフスクールへの取組等について調査する 概要 清水小学校とISS 厚木市立清水小学校は 同市の安心 安全のまちづくりであるセーフコミュニティモデル地区としての活動を契機として 学校における体系的かつ効果的な安全の向上を推進し 平成 22 年 11 月 大阪教育大学附属池田小学校に次いで 国内で2 番目 また 市町村立の学校では初めて国際認証 インターナショナルセーフスクール (ISS) を取得した ISSは ケガ ( 体 心 ) やその原因となる事故 いじめ暴力を予防することにより 安全で健やかな学校づくりを進める活動で WHO ( 世界保健機関 ) が より安全な教育環境づくりを目指す学校に与える国際認証である 市議会議長からのあいさつの後 同校の取組の基盤となっているのが しみ校長先生から概要説明を受けた ずっ子すこやかネットワーク会議 で PTA 会長を中心に保護者や教職員 地域住民らで組織され 学校 家庭 地域が一体となった安心安全な学校づくりを進めている

2 管外調査 (10 月 ) (3) 管内外調査 具体的な取組 児童を不審者などから守るため 住宅や商店を緊急避難場所として指定し 通学路の安全確保を図る かけこみポイント については 小学校区で 1,000 箇所近くが指定され 老人会や交通安全指導員 PTAなどが登下校時の子どもの安全の見守り運動をする 愛の目運動 が実施されている 安全に自転車を運転できる力を高めることに力を入れており 全児童を対象に昼休みや放課後を利用して 自転車安全教室を実施したり 校内に模擬コースを設置し練習したりしている この取組の成果として 神奈川県警察主催の 交通安全こども自転車神奈川県大会 において 平成 23 24 年と2 位に入賞した 同校は 教育プランに しみずっ子の光り輝く安心 安全な学校 をキャッチフレーズとして掲げ 教師からの一方的な指導等だけではなく 児童の自発的な活動をサポートすることを通して子どもたちの安心安全への意識を高め 子どもたちの発想を生かして 子どもたち自らが安心安全な学校づくりの主役となるように取り組んでいる 子どもたちによる取組では 子どもたちのアイデアによる 清水小学校 ISS シンボルマーク を作成したり ISS 認証式で宣言した しみずっ子元気宣言 をより定着させるため 同宣言にメロディを付けて 行事等では全校で歌ったりしている 校内安全点検として 児童自らが学校内を見回り 自分たちの目線で学校内に潜む危険環境などを点検している ISSの認証は 3 年ごとに見直されるため 平成 25 年の再認証に向けて準備を進めている 同校としては 再認証に向け現在の取組を継続し 卒業生が進学している中学校や近隣の小 6 年生の児童がセーフスクールの学校へとISSのネットワーク化をして いろ取組について発表した後 全員でいろなところで同校のISSの取組を紹介して しみずっ子元気宣言 ~しみずっおり 今後も 自信を持ってISSの取組を広子のちかい~ を合唱めていきたいとのことであった 主な質疑 インターナショナルセーフスクールの取組といじめ問題について インターナショナルセーフスクールの認証取得における苦労点について しみずっ子すこやかネットワーク会議の取組について PTAの体制と取組における苦労点について セーフスクールの取組における京都府への助言についてなど

(3) 管内外調査 2 管外調査 (10 月 ) 特定非営利活動法人湘南 DV サポートセンター 於 : 藤沢市市民活動推進センター ( 神奈川県藤沢市 ) いじめ防止対策への取組について 目的 全国各地でいじめによる自殺事件などが発生している状況を踏まえ いじめ防止に取り組む特定非営利活動法人の活動について調査する 概要 特定非営利活動法人湘南 DVサポートセンターでは いじめ や デーティングバイオレンス ( 恋人たちの間で起こる暴力 ) など 若者たちの間で起こる暴力を未然に防ぐためのプログラムを開発し 学生に向けた暴力防止教育を行っている 中でも いじめ防止プログラム については いじめを未然に防止することを目的とし 暴力や理事長から調査事項について 説明いじめ防止について説明するだけでなく 青少年を受けた リーダーや子ども自身が主体的に自分たちの問題として取り組む内容になっている 同プログラムは 小学校や中学校の道徳や総合学習の授業時間 ( 全 5 時間 ) を使いながら進めるもので 生徒が自分自身や他者との人間関係について考え ワークショップを通して自尊感情を高めることを学び 暴力によらないコミュニケーション方法を身に付けられるように組み立てられている また プログラムの後半では加害者について考えることも 特徴の一つとなっている ワークショップに先立ち 生徒を対象に講演会を実施するが いじめは学校内だけの問題ではないため ここでは 教職員や保護者 地域の方々の参観が依頼されている プログラムの終了後は スクール バディ という生徒同士による支え合いのシステムに参加する人を募集し 応募者は8 時間の スクール バディ トレーニング という研修を受け 活動に参加するとのことであった スクール バディ は バディになった生徒が いじめを未然に防ぐための様々な企画をし 情報を発信して学校からいじめの傍観者をなくすための活動をする 同じ学校で回数を重ねていくと バディそのものが学校に根付いていき 抑止力になっていくことが期待される 平成 19 年 藤沢市立村岡中学校で初めて実施し 近隣の中学校に評判が広がった結果 同校を含め 藤沢市内 8 校 ( 中学校 7 小学校 1) でプログラムを実施し 神奈川県内では他に横浜市や川崎市 東京都や三重県でも実施実績を重ね 現在 約 20 校で同プログラムを実施している

2 管外調査 (10 月 ) (3) 管内外調査 主な質疑 いじめ防止プログラム におけるファシリテーターについて スクール バディ 活動の成果と課題について 子どもたちの自尊感情について いじめ防止プログラム のプログラム化の方法についてなど