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足部について

足関節

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序 足は起立 歩行といった基本的な運動に直接的にかかわる器官であり, 外傷にさらされる機会が少なくない. 軽微な外傷と思われても, 慢性の足痛や足関節痛を後遺することがあり, 日常生活に支障をきたす. また, 先天性の変形のみならず, リウマチや変形性足関節症あるいは腫瘍性病変など様々な疾患によって

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10035 I-O1-6 一般 1 体外衝撃波 2 月 8 日 ( 金 ) 09:00 ~ 09:49 第 2 会場 I-M1-7 主題 1 基礎 (fresh cadaver を用いた肘関節の教育と研究 ) 2 月 8 日 ( 金 ) 9:00 ~ 10:12 第 1 会場 10037

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靭帯付 関節モデル ( 全 PVC 製 ) AS-6~AS-12 骨格の靭帯部分を 個別関節モデルとしてお買い求め頂けます 弊社カタログでは多くの選択肢の提案に努めています ご希望に合わせてお選び下さい ( 経済型関節モデル靭帯付 AJ-1~7 も良品です )

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椎間板の一部が突出した状態が椎間板ヘルニアです 腰痛やあしに痛みがあります あしのしびれやまひがある場合 要注意です 対応 : 激しい運動を控えましょう 痛みが持続するようであれば 整形外科専門医を受診して 検査を受けましょう * 終板障害 成長期では ヘルニアとともに骨の一部も突出し ヘルニア同様

原因は不明ですが 女性に多く 手首の骨折後や重労働を行う人に多く見られます 治療は安静や飲み薬で経過を見ますが しびれが良くならない場合 当科では 小さな傷で神 経の圧迫をとる手術を行っており 傷は 3 ヶ月ぐらい経過するとほとんど目立ちません 手術 時間は約 30 分程度ですが 抜糸するのに約 1

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国際エクササイズサイエンス学会誌 1:20 25,2018 症例研究 足趾踵荷重位での立位姿勢保持運動が足部形態に 与える影響 扁平足症例に対しての予備的研究 嶋田裕司 1)4), 昇寛 2)3), 佐野徳雄 2), 小俣彩香 1), 丸山仁司 4) 要旨 :[ 目的 ] 足趾踵荷重位での立位姿勢保

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はじめに 児童の足部におけるアライメント不良は 衝撃緩衝機能と足部安定性の両側面の低下をもたらし 足底筋膜やアキレス腱への多大なストレスを与え その結果 損傷を引き起こす要因となり得る 特に過回内足による足部アーチの低下に着目し 足部アーチや踵骨傾斜角度を評価することは 踵部損傷の要因を検討する際に

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最近のおむつ諸問題 最近ではほとんど布おむつが使われなくなり 紙おむつとなりました しかし決しておむつの問題がなくなったわけではありません 最近の紙おむつをみると両サイドのテープで止める部分の幅が広いものがかなりあります このテープで股関節の両サイドをきつく止めると股関節の屈曲 ( 曲げる事 ) が

要旨 [ 目的 ] 歩行中の足部の機能は 正常歩行において重要な役割を担っている プラスチック短下肢装具 (AFO) 装着により足関節の運動が制限されてしまう 本研究は AFO 装着により歩行立脚期における下肢関節運動への衝撃吸収作用や前方への推進作用に対しどのような影響を及ぼすかを検討した [ 対

Ⅰ はじめに 柔道整復師が取り扱う骨折や脱臼などの外傷の治療の基本原則は非観血的療法である その中で通常は 観血的療法の適応となる外傷でも非観血的療法を行なう場合がある 今回は 観血的療法を選択すること が多い中手指節関節 以下 MCP関節 脱臼を伴った示指基節骨骨折に対し非観血的療法を行った症例を

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m A, m w T w m m W w m m w K w m m Ⅰはじめに 中手指節関節 以下 MP関節屈曲位でギプス固定を行い その直後から固定下で積極的に手指遠位指 節間関節 以下 DI P関節 近位指節間関節 以下 PI P関節の自動屈伸運動を行う早期運動療法 以下 ナックルキャストは

2 片脚での体重支持 ( 立脚中期, 立脚終期 ) 60 3 下肢の振り出し ( 前遊脚期, 遊脚初期, 遊脚中期, 遊脚終期 ) 64 第 3 章ケーススタディ ❶ 変形性股関節症ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

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骨・関節を“診る”サブノート

P26 3. 肩関節複合体の関節運動肩複合体の関節運動 P27 図 15 P28 4. 肩関節複合体の運動に関与する筋肩複合体の運動に関与する筋 P28 (2) 下制 3 行目 鎖骨下神経 鎖骨下筋神経 P28 下から 1 行目長筋神経長胸神経 P29 図 17 ( 誤 ) 2

選考会実施種目 強化指定標準記録 ( 女子 / 肢体不自由 視覚障がい ) 選考会実施種目 ( 選考会参加標準記録あり ) トラック 100m 200m 400m 800m 1500m T T T T33/34 24

かかわらず 軟骨組織や関節包が烏口突起と鎖骨の間に存在したものを烏口鎖骨関節と定義する それらの出現頻度は0.04~30.0% とされ 研究手法によりその頻度には相違がみられる しかしながら 我々は骨の肥厚や軟骨組織が存在しないにも関わらず 烏口突起と鎖骨の間に烏口鎖骨靭帯と筋膜で囲まれた小さな空隙

1 CAI 今月の特集は 慢性足関節不安定症 (CAI) がテーマ CAI とは 足関節捻挫を繰り返す ことで 足関節に慢性的な不安定感を抱く病 態だが スポーツ現場では非常に多くみられ るものである ここではまず小林先生に足関 節捻挫の発生に関するデータから CAI に関す る研究の現状 そして課

1 を語る スポーツ整形外科の立場から 渡會公治 形成に寄与しているという構造を示してい 帝京平成大学健康メディカル学部 理学療法学科 教授 一般社団法人美立健康協会理事長 整形外科医 はよく知られていますが 長腓骨筋が足の ます 後脛骨筋が足の裏に広がっているの 裏 奥深くで立方骨の真下をこのよう

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の内外幅は考慮されず 側面像での高さのみで分類されているため正確な評価ができない O Driscoll は CT 画像を用いて骨片の解剖学的な位置に基づいた新しい鉤状突起骨折の分類を提案した この中で鉤状突起骨折は 先端骨折 前内側関節骨折 基部骨折 の 3 型に分類され 先端骨折はさらに 2mm

施術料金表 (1 割負担額 ) 相談支援料算定あり 初検日 + 冷罨法料 初検日 ( 冷罨法料加算なし ) 冷罨法料 初検料 1,460 円 初検料 1,460 円 相談支援料 50 円 相談支援料 50 円 1 部位 760 円 85 円 2,355 円 240 円 1 部位 760 円 2,27

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運動器検診マニュアル(表紙~本文)

氏名 ( 本籍 ) 中 川 達雄 ( 大阪府 ) 学位の種類 博士 ( 人間科学 ) 学位記番号 博甲第 54 号 学位授与年月日 平成 30 年 3 月 21 日 学位授与の要件 学位規則第 4 条第 1 項該当 学位論文題目 股関節マイクロ牽引が腰下肢部柔軟性に及ぼす影響 - 身体機能および腰痛

復習問題

本研究の目的は, 方形回内筋の浅頭と深頭の形態と両頭への前骨間神経の神経支配のパターンを明らかにすることである < 対象と方法 > 本研究には東京医科歯科大学解剖実習体 26 体 46 側 ( 男性 7 名, 女性 19 名, 平均年齢 76.7 歳 ) を使用した 観察には実体顕微鏡を用いた 方形

0. はじめに 当院でこれまで行ってきたメディカルチェックでは 野球選手のケガに対するアンケート調査も行 ってきました (P.4 表 1 参照 ) アンケート調査で 肘 ( ひじ ) の痛みを訴えていた選手は 高校生で 86.7% 小学生で 41.1% でした また 小学生に対しては 超音波 ( エ

【股関節の機能解剖】

歩行時の足部外反角度 外転角度最大値ならびに変化量は関連する,3) 歩行立脚期における舟状骨高最低位 (the lowest navicular height: 以下 LNH と略す ) 時の足部外反角度 外転角度は関連することとした. Ⅱ. 対象と方法 1. 被験者被験者は健常成人 20 名 (

[ 骨損傷の分類 (1) 外傷性骨折 正常な骨に外力が作用して骨組織の連続性が完全にまたは部分的に離断されたもの (2) 疲労性骨折 比較的軽度な負荷が繰り返し加わって発生下肢の疲労骨折は 10 代に好発 (16 歳にピークがある ) 中足骨 脛骨 腓骨 肋骨などに発生 (3) 病的骨折 骨に基礎疾

外傷性肩関節前方脱臼に対する理学療法の一例 外旋位固定による保存療法 松平兼一 1) 風間裕孝 1) 1) 富永草野クリニックリハビリテーション科 キーワード : 外傷性肩関節前方脱臼 外旋位固定 肩関節後上方組織 はじめに 外傷性肩関節脱臼では前方脱臼が 95% を占めており 受傷時に前下関節上腕

背屈遊動 / 部分遊動 装具の良好な適合性 底屈制動 重心移動を容易にするには継手を用いる ただし痙性による可動域に抵抗が無い場合 装具の適合性は筋緊張の抑制に効果がある 出来るだけ正常歩行に近付けるため 痙性が軽度な場合に用いる 重度の痙性では内反を矯正しきれないので不安定感 ( 外 ) や足部外

関節リウマチ関節症関節炎 ( 肘機能スコア参考 参照 ) カルテNo. I. 疼痛 (3 ) 患者名 : 男女 歳 疾患名 ( 右左 ) 3 25 合併症 : 軽度 2 術 名 : 中等度 高度 手術年月日 年 月 日 利き手 : 右左 II. 機能 (2 ) [A]+[B] 日常作に

はじめに 転位の大きな大腿骨頚部骨折は, 高エネルギー外傷によっておこることや, 合併症の多い人におこることが多く, 治療も難しい

リハビリテーションを受けること 以下 リハビリ 理想 病院でも自宅でも 自分が納得できる 期間や時間のリハビリを受けたい 現実: 現実: リ ビリが受けられる期間や時間は制度で リハビリが受けられる期間や時間は制度で 決 決められています いつ どこで どのように いつ どこで どのように リハビリ

358 理学療法科学第 23 巻 3 号 I. はじめに今回は, 特にスポーツ外傷 障害の多い肩関節と膝関節について, 各疾患の診断を行ううえで重要な整形外科徒手検査法と徴候を中心に述べるので, 疾患については特に説明を加えないので, 成書を参照すること 1. 非外傷性肩関節不安定症 1 sulcu

3009 及び 肩関節炎 肩の M0001,M0011,M0021,M0081,M0091,M0101, 障害 ( その他 ) M0111,M0121,M0131,M0141,M0151,M0161, 3010 M0162,M0181,M0201,M0202,M0211,M0212,

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であった まず 全ての膝を肉眼解剖による解析を行った さらに 全ての膝の中から 6 膝を選定し 組織学的研究を行った 肉眼解剖学的研究 膝の標本は 8% のホルマリンで固定し 30% のエタノールにて保存した まず 軟部組織を残し 大腿骨遠位 1/3 脛骨近位 1/3 で切り落とした 皮膚と皮下の軟

Sinding-Larsen-Johansson 病膝蓋骨下部にレントゲン上 不規則な骨化を認める疾患で 10~14 歳の男子に多い 骨性に未成熟な膝蓋骨下極に繰り返す牽引力 ( 運動 ) により発症します 怪我による剥離骨折や疲労骨折とは異なります 症状はジャンプやランニング時の膝蓋骨下部の痛みで

Ⅰ 医療扶助実施方式

脳性麻痺 Seminar: Cerebral Palsy The Lancet, Vol 363,May15, 2004 西伊豆早朝カンファランス仲田 H19.5 Cerbral Palsy とは発達中 ( 子宮内 分娩中 生後 2 年以内 ) の中枢神経損傷による非進行性の姿勢や運動障害のことであ

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桜町病院対応病名小分類別 診療科別 手術数 (2017/04/ /03/31) D12 D39 Ⅳ G64 女性生殖器の性状不詳又は不明の新生物 D48 その他及び部位不明の性状不詳又は不明の新生物 Ⅲ 総数 構成比 (%) 該当無し Ⅰ 感染症及び寄生虫症 Ⅱ 新生物 C54 子宮体部

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Ⅰはじめに 中節骨基部掌側骨折掌側板付着部裂離骨折 はPI P関節の過伸展によって生じる外傷で 日常でしばし ばみられるPI P関節背側脱臼に合併して発生することや単なる捻挫と判断されるなど 見逃されること が多く 骨癒合不全による掌側不安定性 運動痛および関節拘縮を起こすことがあるこの骨折に対する

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小児大腿骨骨幹部骨折

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364 理学療法科学第 23 巻 3 号 I. コンディショニングとは III. コンディショニングの要素 スポーツを行う場面では コンディショニング という言葉を使うことが多いが, その定義は数多くあり, また競技種目の違いやスポーツに関わる立場の違い ( 競技者, 指導者, 医師, トレーナー他

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肩関節第35巻第3号

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第3回 筋系

(4) 最小侵襲の手術手技である関節鏡視下手術の技術を活かし 加齢に伴う変性疾患に も対応 前述したようにスポーツ整形外科のスタッフは 日頃より関節鏡手技のトレーニングを積み重ねおります その為 スポーツ外傷 障害以外でも鏡視下手術の適応になる疾患 ( 加齢変性に伴う膝の半月板損傷や肩の腱板断裂など

問題 5 55 歳の女性.5 年前に右肩関節周囲炎の既往がある. 約 1か月前に階段を踏みはずし右肩を強打した. 以来, 運動痛, 夜間痛が持続している. 肩関節は他動的に挙上可能であるが, 自動的には外側挙上は45 度までにとどまる 最も考えられる疾患名はどれか. 1. 五十肩 2. 上腕骨骨頭骨

< 他者評価 > フィードバックコメント確認日サイン 1 年次 2 年次 3 年次 4 年次

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Transcription:

足部 = 足関節 足 170707a

Erratum 網細血管 ( 古い表記 ) 毛細血管 PT 吉田くん 汚染両 汚染量 PT 折戸くん 偽関節になりやすい骨折舟状骨 舟状骨骨折 PT 上野くん

足関節 ~ 足 リハビリテーションの 対象になる疾患が多い! 治療靴テーピングインソール etc 療法士の腕の見せ所 的な疾患が多い

足部疾患治療の目標 Plantigrade foot = 蹠行足 = セキコウソク = 足底すべてを接地に用いた歩行が可能な足部 の再建

Grasping-ground-foot 地面を足で掴んで歩く

欧米人 : 屋内でも靴を履く 東洋人 : 屋内では裸足 ( モンスーン気候 ) 足部疾患の頻度 内容が異なる

欧米人は立位 歩行前の乳児にクツを履かせる すべりどめつき生後 0-18か月用 あかちゃん用やわらか靴

Fußpfleger( Fußpflegerin )

2014 年卒大野敦生 PT( 座間総合病院 ) Fußpfleger 目指してドイツ語練習中

1 足関節 : 狭義脛骨下関節 ( 距腿関節 ) 内踝 腓骨外踝 = 螺旋関節 2 足関節 : さらに狭義距腿関節 3 足関節 : 広義距腿関節距骨下関節距踵舟関節踵立関節楔立関節 4 足関節 : さらに広義 3+ 足根中足関節中足間関節中足趾節間関節趾節間関節

足関節側面 足関節正面 腓骨 脛骨 外踝 距骨 内踝 踵骨 距骨 舟状骨

足関節 (PFT) (AFT) (ATF) (CF) (PTF) 外側側副靭帯 : ATF+CF+PTF BGU

内側靭帯 = 三角靭帯 内側と外側にある骨を理解していれば国試の解剖問題はだいたい正答できる

足関節の靭帯 : 内側側副靭帯 ( 三角靭帯 )

足の骨

けつじょうこつ きつじょうこつ ケツジョウコツ 楔状骨

舟状骨楔状骨踵骨距骨豆状骨掌蹠膿疱症 しゅうじょうこつけつじょうこつしょうこつきょこつとうじょうこつしょうせきのうほうしょう 書けるように読めるようにしておくこと

外側縦アーチ 内側縦アーチ 横アーチ

外側縦アーチ踵骨 立方骨 第五中足骨

内側アーチ踵骨 距骨 舟状骨 内側楔状骨 第一中足骨

足部の横アーチ 横アーチ内 中間 外側楔状骨 立方骨第 1 5 中足骨 中足根骨部 内側楔状骨 = 第一楔状骨中間 = 第二 外側 = 第三

Chopart 関節と Lisfranc 関節 ( ショパール ) ( リスフラン ) 覚え方 ChoPart が Proximal にある! いずれももともとは切断レベルとしての名称 尖足変形が生じやすいので最近はあまり行われない

切断レベルと義肢

足部の切断レベル 中枢からサイム切断ショパール切断リスフラン切断 上から 50 音順になっている

サイム (Syme) 切断 = 足関節直上 踝隆起を残した切断 = 断端は踵部の皮膚 サイム切断 サイム義足断端荷重が可能 = 義肢なしでも歩行可能歩容が正常に近い断端の膨隆により ソケットの懸垂獲得 ( ときに義肢とあいにくい場合も ) 断端が踵の皮膚 = 厚い = 断端が丈夫

下腿の伸筋 : 深腓骨神経伸 ( シン ) が深 ( シン ) 前脛骨筋背屈 内反 ( 深腓骨神経支配 ) 長母趾伸筋母趾背屈 足関節背屈 ( 深腓骨神経支配 ) 長趾伸筋第 2-5 趾背屈 足関節背屈 ( 深腓骨神経支配 ) 足の背屈は深腓骨神経 と覚えれば国試は回答できる

下腿の屈筋 : 浅腓骨神経 ( 腓がつく筋 ) と脛骨神経 長腓骨筋 ( 浅腓骨神経支配 ) 足部外反 底屈 短腓骨筋 ( 浅腓骨神経支配 ) 足部外反 底屈 下腿三頭筋 ( 脛骨神経支配 ) 腓腹筋 ( 二頭 ) ヒラメ筋 ( 一頭 ) 足関節底屈 ( 内反 ) 足底筋 ( 脛骨神経支配 ) 下腿三頭筋補助 後脛骨筋 ( 脛骨神経支配 ) 足関節底屈 内反 長趾屈筋 ( 脛骨神経支配 ) 趾屈曲 長母趾屈筋 ( 脛骨神経支配 ) 母趾屈曲

後脛骨筋 tibialis posterior( 略して TP) 脛骨神経支配 足関節の内反 底屈 起始 : 骨間膜 脛骨腓骨後面 停止 : 舟状骨粗面 第 1~3 楔状骨 内側縦アーチを吊り上げる 足根管を通る〇 扁平足障害 外脛骨 に関係

足部の疾患

扁平足 扁平足障害 ( 偏平足 )

扁平足障害 : 成人 縦アーチの減少または消失により なんらかの症状を有するもの

扁平足障害 : 成人 幼児期から存在する扁平は成人になっても症状なし 中年期以降発症の扁平足では内踝下方の腫張 疼痛 BGU

扁平足障害 : 成人 後脛骨筋腱の機能不全 後脛骨筋腱の変性 断裂により縦アーチが減少 女性に多い 内踝後下方の後脛骨筋腱に沿う圧痛 進行すると足関節が外反 外反足になると外踝下で軟部組織がインピンジ 疼痛 つま先立ち不可

後脛骨筋腱は内側縦アーチを吊り上げている

扁平足障害 Too Many Toes Sign= 足関節外反

扁平足障害 : 成人理学療法が有効! 治療足部内在筋の強化足底装具手術 ( 三関節固定 踵骨内方移動など )

変形性足関節症

変形性足関節症 中年以降の女性に多い 外傷性が最多 ( 捻挫程度でも変形性関節症の原因になりうる ) 非外傷性では扁平足障害に続発するものが多い 変形性膝関節症 股関節症より少ない

変形性足関節症 治療 関節内注射 装具療法 外側側副靭帯の不安定性によるもの ( 初期 ) は靭帯再建 内反型関節症進行期には脛骨遠位外反骨切り術 末期のものには距腿関節固定術 または人工足関節置換術

外反母趾

外反母趾 ときに 足へんに母 一般的ではない

外反母趾 母趾が外反 内旋する変形 第 1 中足骨 ( 骨頭 ) の内反 内方突出 が靴と当たり疼痛発生 女性に多い男性の10 倍 家族性が強い ( とくに10 代発症例 ) 10 代発症例は扁平足の合併が多い ハイヒールと何らかの関係? 発症率 15 倍 年齢とともに変形が進行 第 1MPの内側にバニオン (bunion) = 有痛性腱膜瘤 第 2 3 中足骨頭部に有痛性胼胝形成 ある程度進行すると外側に脱臼した屈筋腱, 伸筋腱が母趾を外反させるので, 無理な靴を履くのを止めても変形は進行する

外反母趾角 ( 第 1 中足骨 基節骨長軸のなす角 )>9 度 荷重立位での足部正面の X 線写真で計測

M1M2 角 ( 第 1 第 2 中足骨の長軸がなす角 )>15 度 荷重立位での足部正面の X 線写真で計測

荷重時に症状がでる疾患は立位荷重で X 線撮影を行うのが基本 フィルム X 線 X 線 フィルム

外反母趾治療 : 靴 治療の中核 = 靴の選択, 改良 外反母趾に適した靴 ( 諸説あり ): 足部が靴内で前方にすべらないように紐などで調節でき, 先端 ( 足趾部分 ) に十分な余裕があり, 厚さ ( 高さ ) が十分な靴長さは踵に小指が入る程度 MP 関節部での周径が合い, ヒールは 3cm 以下 MP 関節内側部の当たる部分の革は薬品で柔らかくし, 圧迫器で拡げさせるでは友人の靴をチェックしてみましょう BGU

外反母趾に適した靴 ( 教科書的な最大公約数 ) 足部が靴内で前方にすべらないように紐などで調節可能先端 ( 足趾部分 ) に十分な余裕 ( 足趾が動かせる ) 十分な厚さ ( 高さ ) 踵に小指が入る程度の長さ MP 関節部での周径が合っているヒールは3cm 以下

外反母趾治療 : 保存療法 早期, 軽度の症例, 特に若年者には効果がみられる 20 歳以上のハイヒールで生じた中等度以上の症例には効果が少ない 運動療法 : 母趾外転筋の筋力強化母趾 MP 関節の拘縮除去運動 装具療法夜間矯正用装具, 歩行時セパレーター

外反母趾治療 : 手術 適応 : 変形のため正常の靴を履くのが困難, 疼痛により歩行に支障がある場合 第 1 中足骨内反が直接かつ最大の原因 遠位または近位で中足骨の骨切りを行い外反位に矯正 第 1 中足骨が外反すると母趾は自然と内反位に矯正 追加手術として中足骨骨頭内側部の骨性隆起の切除, 内転筋など軟部組織の解離 手術方法は無数に存在

遠位骨切り術矯正角度小 侵襲小 中等度の症例 ( 外反母趾角 30 度未満,M1M2 角 15 度未満 ) Chevron 法 Mitchell 法

近位骨切り術 :Mann 法など 侵襲大 矯正角度大 重症例が対象

陥入爪 = いわゆる巻き爪

陥入爪 = いわゆる巻爪 治療 ワイヤー矯正 手術 ( 重症例 ) 鬼塚法フェノール法 ( 爪母をフェノールで焼灼 ) 抜爪 ( 最終手段 )

ワイヤー矯正

鬼塚法

爪周囲炎 指趾の爪の周囲の感染 炎症 陥入爪にしばしば合併 局所処置で治療

種子骨障害

外脛骨障害 = 有痛性外脛骨

外脛骨障害 = 有痛性外脛骨

外脛骨障害 = 有痛性外脛骨

外脛骨障害

外脛骨障害 = 有痛性外脛骨 外脛骨は健常人の 10% 程度にみられる ( 多くは無症状 ) 後脛骨筋腱内の種子骨 治療アーチサポート疼痛が消失しないものはときに手術外脛骨固定術 ( 舟状骨に固定 ) 外脛骨摘出術

三角骨障害

三角骨障害

三角骨障害 足関節底屈で痛みが発生 足関節を強度に底屈するスポーツで障害 ( サッカー モダンバレーなど ) 治療テーピング三角骨摘出手術

三角骨障害

足根管症候群

足根管 脛骨神経 屈筋支帯 内側踵骨枝 内側足底神経 外側足底神経

足根管症候群 足根管は脛骨内踝から踵骨結節に広がる屈筋支帯 ( 破裂靱帯 ) により囲まれた管腔 同部における脛骨神経の絞扼神経障害 足根管部の疼痛 + 足底感覚障害 足根管内の腱鞘炎 ガングリオン 足根骨癒合症などが原因 脛骨神経は足根管内で踵骨枝を分岐後内側および外側足底神経に分岐 内側足底神経障害 = 母趾のしびれ 知覚鈍麻 夜間痛を伴う場合も多い 足根管部の圧痛,Tinel 徴候 局麻剤による足根管への神経ブロック ( 診断 + 治療 )

夜間痛を伴う疾患は?

( 頻繁に ) 夜間痛をきたす疾患 肩関節周囲炎肩腱板断裂大腿骨顆部壊死手根管症候群足根管症候群類骨腫化膿性脊椎炎

足根管症候群 足根管を通過するもの 脛骨神経長母趾屈筋腱長趾屈筋腱後脛骨筋腱後脛骨動脈 後脛骨静脈

足根管症候群治療 足根管へのブロック注射 扁平足やスポーツによる障害では足底挿板 ( アーチサポート ヒールカップなど ) 保存療法抵抗性のものは屈筋支帯を切離し足根管を開放し脛骨神経の除圧を図る

距骨 ( 無腐性 ) 壊死

距骨 ( 無腐性 ) 壊死 多くは外傷性 ( 脱臼 骨折 ) まれに特発性 アルコール性 ステロイド性 血行障害性

虚血性壊死をきたす外傷は?

虚血性壊死をきたす外傷は? 手舟状骨骨折 上腕骨頚部粉砕骨折 大腿骨頚部内側骨折 ( 成人 ) 大腿骨頚部外側骨折 ( 小児 ) 股関節後方脱臼 距骨骨折 距骨下関節脱臼 ( 通常距骨頚部骨折を合併 )

腓骨筋腱脱臼

腓骨筋腱脱臼

腓骨筋腱脱臼 腓骨筋腱支帯が付着している腓骨から骨膜と共に剥離して長腓骨筋腱が脱臼 底屈位でのギプス固定 ときに観血的治療 外踝

足底筋膜炎

足底筋膜炎

足底筋膜炎 足底筋膜の踵骨停止部の変性による踵骨部痛 起床後の一歩目に疼痛 踵骨棘を合併することも多い ストレッチ 踵骨部パッド 踵骨停止部での腱切離

足底筋膜炎有名人 有森裕子

糖尿病性足部障害 既出

糖尿病をみたら?

糖尿病性足部障害 要素 血行障害 微小外傷 褥創

リウマチと足関節 足趾 既出

アキレス腱周囲炎

アキレス腱周囲炎 腱傍組織 ( パラテノン ) の overuse による炎症 治療 = ヒールのある靴を使用してアキレス腱を弛緩させる

シーバー病 ( シーヴァー病 ) Sever Disease

シーバー病 骨端症のひとつ 10 歳前後の男子に多い 踵骨骨端核の無腐性壊死 アキレス腱の牽引力による反復微小外傷 成長期の痛み と説明されることが多い レントゲン像 : 硬化像 文節像 治療 : 安静 足底挿板

成長期の痛み と説明されることが多い疾患 オスグットシュラッター病 シーバー病 いずれも骨端症 BGU

先天性内反足

先天性内反足 生下時から存在する足根骨の形態 配列の異常による足部の変形 胎内での異常肢位? 遺伝素因? 尖足 踵内反 凹足 前足部内転 踵骨の形成不全が本態 足部の外側の骨成長に比較して内側の骨成長が障害されるため放置されると変形は増悪する ( 自然治癒なし ) 男児 : 女児 =2:1 両側性 > 片側性 頻度 :0.1% 程度

主人公が内反足 の小説は? BGU

主人公が内反足 の小説は? BGU

先天性内反足 : 診断 変形は生下時より存在 = 視診による診断は比較的容易 鑑別診断 : 子宮内での肢位 うつぶせ寝に伴う内反変形先天性多発性関節拘縮症麻痺性内反足 真の先天性内反足は徒手的に矯正した場合, 足部は硬く, 矯正不可能 X 線写真で距骨と踵骨の位置関係を計測 変形の程度を評価

足部側面像で距骨と踵骨のなす角度 ( 側面距踵角 ) が減少 ( 正常 :30~50 )

先天性内反足 : 治療 矯正ギプスを生下時より開始 (1 週間以内が推奨 ) 1 週ごとに巻きかえて矯正 矯正が得られたものに対しては矯正位保持と再発防止のため夜間装具や矯正靴などの装具療法を 6 歳過ぎまで行う ギプスによる矯正は主に内反変形に対して行う無理して尖足を矯正すると船底足変形 ギプスによる矯正で残存した尖足はアキレス腱延長術などで矯正 ギプスを 3 ヵ月以上続けても効果は期待できない 3 ヵ月間の矯正ギプスで矯正が不可能な場合は手術 手術後内側解離術 = 軟部組織解離など骨変形が完成した年長児には骨切り術や関節固定術

内側解離

後方解離 内側解離

イリザロフ式創外固定

アキレス腱延長

内反足 : デニス ブラウン副子国試にでる装具

内反足を担当したら読むべき文献 Ponseti IV et al: Treatment of the Complex Idiopathic Clubfoot. Clin Orthop Relat Res 451:171-6, 2006

モートン病

Morton 病 (Morton s neuroma) 趾神経の神経腫 または神経炎 第 4 第 5 趾間, 第 3 第 4 趾間に好発 足趾のしびれや灼熱痛 中足骨頭間に小さな腫瘤として触れることが多い

Morton 病 (Morton s neuroma) 治療 保存療法 ステロイド剤の局所注射 中足骨頭との摩擦を減少させるため, 第 2 中足骨頭の近位をメタタルザールパッドで支持 手術療法 中足骨頭間の横靱帯切開 開放 + 趾神経の腫瘤部で神経鞘切開

http://sound.jp/kanagawa2011ra/2017bunkyo/2017kusaba.htm