目次 直轄工事における事故発生状況 1 ( 平成 16 年度 ~ 平成 28 年度 ) 2 直轄工事における事故発生状況 2 ( 平成 21 年度 ~ 平成 28 年度 ) 3 直轄工事における事故発生状況 3 ( 平成 28 年 ) 4 事例 1 重機事故 ( クレーン関係 ) 労働災害 5 事例

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1

1, H H17 4.2H17

別紙 1 事故データベースへ登録する事故報告書の提出対象事故について 事故の定義は以下のとおりとする 事故の分類 事故の定義 労働災害 ( 工事作業が起因して 工事関係者が死傷した事故 ) もらい事故 ( 第三者の行為が起因して 工事関係者が死傷した事故 ) 死傷公衆災害 ( 工事作業が起因して 当

別紙 -6 発生日時 平成 24 年 7 月 18 日 ( 水 ) 7 時 40 分 天候 晴 工事情報 道路系事務所 一般土木工事 情報電光板架空線切断 事故概要 コンクリート構造物撤去のため バックホウを稼働しようとしてアームをあげた際 情報電光板 の架空線と接触し 切断させたもの

発生日時 平成 23 年 8 月 2 日 ( 火 ) 14 時 0 分 工事情報被災の状況 道路系事務所性別 造園工事年齢 職種 被災の程度 交通量計測器ケーブル損傷 事故概要 除草作業中 交通量計測器のケーブルを損傷したもの 別紙 -1 事故 施工計画書では 植栽地内の草を人力で根より


考査項目別運用一覧表 ( 土木 ) 1. 施工体制 Ⅰ. 施工体制一般別紙 1-1 共通 Ⅱ. 配置技術者 ( 現場代理人等 ) 施工状況 Ⅰ. 施工管理 土木工事 建築工事 Ⅱ. 工程管理 1-4 共通 Ⅲ. 安全対策 1-5 Ⅳ. 対外関係 1-6 Ⅰ. 出来形 土木工

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( 参考 ) 熱中症による死亡災害の月別 業種別発生状況 ( 22 年 ) 6 月 7 月 8 月 9 月 建設業 製造業 農業 運送業 警備業 2 2 林業 1 1 その他 (2) 時間帯別発生状況

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事故分類 労働災害 発生日時 平成 29 年 2 月 1 日 ( 水曜日 ) 13 時 30 分 工事関係者区分一次下請 事故区分 工具等取扱 性別 男性 年齢 61 歳 業種区分 土木 被災程度 右瞼及び右頬裂傷 事故レベル Ⅱ 休業見込日数 1ヶ月 道路改良工 側溝布設に伴い, 宅内雨水配管を引

職場における熱中症による死傷災害の発生状況 ( 広島労働局 ) 1 熱中症による死傷者数の推移 ( 平成 20 年 ~ 平成 29 年分 ) 過去 10 年間の職場での熱中症による死亡者及び休業 4 日以上の業務上疾病者の数 ( 以下 死傷者数 という ) をみると 年によって差はあるものの 3 人

過去 10 年間の業種別労働災害発生状況 ( 大垣労働基準監督署管内 ) 令和元年 4 月末現在年別 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 H31 対前年比全産業 % (6

建設業フィンガー チェック 10 ~ 建設業労働災害撲滅運動 フィンガー チェック の対象 項目例 ~ 下記の 10 の対象のうち 該当する場合は フィンガー チェック項目例を参考にフィンガー チェック ヨシ により安全指差確認を行いましょう なお 本運動では 該当があれば必ず行うフィンガー チェッ

1 踏切事故 とは国土交通省鉄道局の資料( 鉄軌道輸送の安全にかかわる情報 の 用語の説明 ) によれば 踏切障害に伴う列車衝突事故 列車脱線事故及び列車火災事故並びに踏切障害事故 をいいます 2 3 出典 : 国土交通省鉄道局 鉄軌道輸送の安全にかかわる情報

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資料 1 3 小規模附属物点検要領 ( 案 ) の制定について Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism

労働災害発生状況

平成24年度厚生労働省委託事業「陸上貨物運送事業における荷役災害防止対策推進事業《

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建設労務安全 2014.2月号

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2. 事故 災害のデータベース 建設業部会員 17 社から事故 災害事例 及びヒヤリハット事例 255 件 事故 災害 ( クレーン以外 ) 事例 157 件を分析 3. 事故 災害事例の分析 (N=157 件 ) 図 1 建設機械関係事故 災害の 事故の型 別の割合

足場関係審議会説明資料(当日配布セット版)

災害復旧制度の目的と沿革 目的 自然災害により被災した公共土木施設を迅速 確実に復旧する 対象施設 河川 海岸 砂防設備 林地荒廃防止施設 地すべり防止施設 急傾斜地崩壊防止施設 道路 港湾 漁港 下水道 公園 沿革 古くは明治 14 年より予算補助の形での国庫補助 明治 32 年 災害準備基金特別

CAD事例集(大本組)

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i-Construction型工事の概要 (素案)


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建設施工を巡る諸課題に関するシーズ調査 ( 概要 ) 1. 調査の目的と概要建設施工の社会的なニーズ 課題の解決に向けて 施工業者および発注者を対象として 建設施工を取り巻く課題への 取り組みの実態から 技術ニーズを抽出した この結果を踏まえて メーカ各社を中心に技術シーズ ( 技術開発の可能性 )

出来形管理基準及び規格値 単位 :mm 編章節条枝番工種測定項目規格値測定基準測定箇所摘要 1 共通編 2 土工 3 河川 海岸 砂防土工 2 1 掘削工 法長 ç 基準高 ±50 ç<5m -200 ç 5m 法長 -4% 施工延長 40m( 測点間隔 25m の場合は 50m) につき 1 ヶ所

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働き方改革実現に向けた週休二日の取得に関する取組について 直轄工事における週休二日取得の取り組み 施工時期の平準化適正な工期設定 週休二日算定が可能な 工期設定支援システム の導入 工事着手準備期間 後片付け期間の見直し 余裕期間制度の活用週休二日を考慮した間接費の補正 < 週休二日対象工事 > 対

作業区分 作業手順作業内容備考 敷地 周辺状況確認敷地状況確認 ( 担当者との打ち合わせや 依頼書との比較 ) 周辺状況確認 ( クラックや重機などの搬入に危険となるものの確認 ) 搬入路確認 ( 状況により養生材準備 ) 地縄位置確認 ( 担当者と確認 ) ユニック車 プラント 水槽の配置場所確認

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業界で躍進する 工事現場 の 要 登録基幹 技能者 登録基幹技能者制度推進協議会 一財 建設業振興基金

1 トラック 荷台等からの墜落 転落による 死亡災害 1.1% 陸上貨物運送事業における労働災害の中で最も多かったのが トラック 荷台等からの墜落 転落 です このパターンの災害を分析すると 67% が 保護帽未着用 でした そのうちの多くが 高さがm 未満 の地点からの転落であり もし保護帽を着用

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建設労務安全 2013.2月号

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近畿地方整備局発注工事の事故状況

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電気工事用オートブレーカ・漏電遮断器 D,DGシリーズ

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作業手順書使用機械移動式クレーン チェーンブロック作業名鉄骨建方作業クランプ類 ( イーグルクランプ 梁吊上げ用クランプ ) シャツクル器具 工具類会社名株式会社 工業介錯ロープ 手ハンマー しの 下げ振り 歪み直し用レバーブロック 必要な資格等 移動式クレーン運転 ( 免許 ) 鉄骨の組立等作業主

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レスキューフレーム(簡易起重機)訓練中引揚作業時、救助者、要救助者落下事故

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JNIOSH-SRR-No.46 JNIOSH-SRR-No.46(06) (06) 図 ミュンヘンにおける足場 図 中桟が 階段 妻側にも設置してある 1 趣 サンフランシスコにおける足場 交さ筋かいの下に下桟が設置してある 旨 足場からの墜落 転落災害の防止については 平成年6月に労働安全衛生規

PowerPoint プレゼンテーション

工事事故発生状況 平成 29 年 8 月期 (8/1~31) までに 関東地方整備局発注工事において 7 件の工事事故が発生 8 月発生件数累計件数 平成 29 年度 7 件 27 件 平成 28 年度 2 件 20 件 本資料においては 発生した事故の一部の事例について 発生事象や発生原因 本来と

更には 死亡災害が年々減少傾向をたどる一方 墜落 転落は死に直結する可能性が非常に高いことから他業種にも対策を打つ施策が必要になったことによる このように 墜落 転落災害 を特定災害対策に掲げ 災害の発生防止に力を入れており 各労働局では特に墜落 転落災害の多い建設業に対し 建設現場の一斉監督指導を

(更新)-2

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~ 二次的な被害を防止する ~ 第 6 節 1 図 御嶽山における降灰後の土石流に関するシミュレーション計算結果 平成 26 年 9 月の御嶽山噴火後 土砂災害防止法に基づく緊急調査が国土交通省により実施され 降灰後の土石流に関するシミュレーション結果が公表された これにより関係市町村は

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平成 29 年度工事事故発生状況 ( 発生形態別 ) その他公衆損害 26% 第三者の負傷 第三者車両に対する損害 7% 公衆損害 63% 地下埋設物件損傷 22% 建設機械の稼働に関連した人身事 故 11% 労働災害 33% 資機材等の落下や下敷きで負傷 8% 架空線 標識等損傷 7% その他労働

平成 30 年 7 月 2 日 少数台数のリコール届出の公表について ( 平成 30 年 6 月分 ) リコール対象が少数である 100 台未満の届出について 平成 30 年 6 月は 14 件の届出がありまし たので 公表します 1. 届出者 : マツダ株式会社 届出日 届出番号 車名 型式 通称

解体工事業追加に係る経営事項審査制度の改正と経過措置について 業種区分 解体工事 の新設に伴い 解体工事業に係る経営事項審査を新設 法施行後 3 年間 平成 28 年 6 月 日 ~ 平成 3 年 5 月 3 日まで に限り 経営事項審査についても経過措置を規定 解体工事業 に係る経営事項審査の欄を

平成19年度 病院立入検査結果について

橋梁等土木工事における安全衛生対策等について 高めよう一人ひとりの安全意識 安全講話会平成 26 年 2 月 5 日 ( 水 ) 宮古労働基準監督署南 1 みんなの力でゼロ災害 災害等が起こらないよう 安全 を意識しながら作業を行って下さい はじめに 安全はすべてに優先する 企業が生産を継続して 社

この災害体験ヒヤリハット体験集とは別に 安全セミナーの講師である富取様がまとめてくださった 体験集もございます ご要望の方は 関東商組事務局までご連絡ください 富取講師編集 事故事例ヒヤリハット体験集第 3 号 72 ページ 325 事例掲載 フォークリフト運転作業中 2 踏み間違え 前進と後進のギ

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土木工事における適切な工期設定の考え方 1. 主旨建設産業においては 適切な賃金水準の確保 週休 2 日の推進 長時間労働の是正など必要な環境整備を進めているなか 工事時期を平準化し適切な工期の設定することにより 建設現場の週休 2 日の実現に取り組む必要がある 平成 30 年 4 月 1 日より原

第12次労働災害防止計画の評価

土木工事共通仕様書新旧対照表 現行条文 ( 平成 29 年版 ) 新条文 ( 平成 30 年版 ) 新条文 改定理由 編章節条項 項以下 編章節条 ( 項目見出し ) 現行条文 編章節条項 項以下 編章節条 ( 項目見出し ) 第 1 編 共通編 第

事例集表紙1

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報告第 3 号 専決処分の報告について ( 損害賠償の額の決定 ) 地方自治法第 条第 1 項の規定により 議会において指定されている事 項について別紙のとおり専決処分したので 同条第 2 項の規定により報告する 平成 29 年 8 月 28 日提出 我孫子市長星野順一郎 報告理由 損害

業種区分の点検について

工事業追加に係る経営事項審査制度の改正と経過措置について 業種区分 工事 の新設に伴い 工事業に係る経営事項審査を新設 法施 後 3 年間 ( 平成 28 年 6 平成 3 年 5 3 まで ) に限り 経営事項審査についても経過措置を規定 工事業 に係る経営事項審査の欄を新設 経営事項審査において

別紙 荷役 5 大災害防止対策チェックリスト ( 陸運事業者用 ) チェック欄記入方法 : 実施している : 一部実施している : 実施していない -: 該当なし チェック改善方針等 災害の種類 チェック項目 ( ( 問題点とそれに対する改善方針 実施時期等を具体的に明記してくださ の記入 ) い

平成 29 年 12 月 1 日水管理 国土保全局 全国の中小河川の緊急点検の結果を踏まえ 中小河川緊急治水対策プロジェクト をとりまとめました ~ 全国の中小河川で透過型砂防堰堤の整備 河道の掘削 水位計の設置を進めます ~ 全国の中小河川の緊急点検により抽出した箇所において 林野庁とも連携し 中

§1 業務概要

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Microsoft PowerPoint 「平成28年熊本地震活動記録(第17報) 案-2.pptx

別紙 1 提出書類一覧様式番号 様式 1 様式 2-1 様式 2-2 様式 3 様式 4 様式名 施工体制確認調査報告書積算内訳書内訳明細書工程計画配置予定技術者名簿 次に該当する場合は 様式 4を提出する必要はありません 一般競争入札の場合 ( 開札後に提出のある 配置予定技術者の資格 工事経歴報

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目 次 1 交通事故の発生状況 1 2 死傷者の状況 (1) 齢層別の状況 3 (2) 状態別の状況 5 (3) 齢層別 状態別の状況 7 (4) 損傷部位別の状況 12 (5) 昼夜別の状況 14 3 交通事故の状況 (1) 齢層別の状況 17 (2) 法令違反別の状況 19 (3) 飲酒別の状況

別添 1 職場における熱中症による死傷災害の発生状況 1 職場における熱中症による死傷者数の推移 ( 平成 20~29 年 ) 過去 10 年間 ( 平成 20~29 年 ) の職場での熱中症による死亡者及び休業 4 日以上の業務上疾病者の数 ( 以下合わせて 死傷者数 という ) をみると 平成

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安全啓発リーフレット 平成 28 年の直轄工事における事故発生状況 Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism 大臣官房技術調査課

目次 直轄工事における事故発生状況 1 ( 平成 16 年度 ~ 平成 28 年度 ) 2 直轄工事における事故発生状況 2 ( 平成 21 年度 ~ 平成 28 年度 ) 3 直轄工事における事故発生状況 3 ( 平成 28 年 ) 4 事例 1 重機事故 ( クレーン関係 ) 労働災害 5 事例 2 墜落事故 ( 足場から ) 労働災害 6 事例 3 墜落事故 労働災害 7 事例 4 飛来落下 労働災害 8 事例 5 その他事故 労働災害 9 事例 6 その他事故 労働災害 10 事例 7 その他事故 労働災害 11 1

直轄工事における事故発生状況 1 ( 平成 16 年度 ~ 平成 28 年度 ) 工事事故発生件数 ( 労働災害及び公衆災害 ) 平成 16 年度 ~ 平成 28 年度 死傷者数 ( 労働災害及び公衆災害 ) 平成 16 年度 ~ 平成 28 年度 平成 28 年度においては 平成 27 年度と比較して全体件数は減少する結果となっている 平成 28 年度の労働災害件数は 238 件であり 若干の増加傾向となっている 平成 28 年度の公衆災害 ( 物損 ) は 264 件であり 減少傾向となっている 平成 28 年度の労働災害及び公衆災害による死亡者数は 8 人であり減少傾向となっているが 負傷者数 ( 休業 4 日以上 ) は 128 人であり 増加傾向となっている 2

直轄工事における事故発生状況 2 ( 平成 21 年度 ~ 平成 28 年度 ) 事故発生件数 平成 21 年度 ~ 平成 28 年度 [ 労働災害及び公衆災害の内訳 ] 発生件数 平成 28 年度は 最も飛来落下事故の事故発生件数が多い 次いで 重機事故 ( クレーン以外 ) が多い H27 年度と比較して 重機事故 交通事故の発生件数は減少しているが 飛来落下 墜落事故は増加している 死傷者数 ( 休業 4 日以上 ) 平成 21 年度 ~ 平成 28 年度 死傷者数 重機事故の死傷者数が H28 年度に減少がみられた H27 年度と比較して 飛来落下 交通事故 墜落事故は増加している 3

直轄工事における事故発生状況 3 ( 平成 28 年度 ) 平成 28 年度における事故発生の特徴 労働災害は道路新築 改築および道路維持修繕 河川維持修繕工事において発生率が高い 公衆災害 ( 第三者災害および物損災害 ) は 河川維持修繕および道路維持修繕工事において 発生率が高い もらい事故は 現道での作業が前提となる道路維持修繕が最も高い発生率となっている 100 件当たり事故件数は CORINS データより工事件数を求め 下図の対応関係に基づいて算出した CORINS 月次データ 河川改修 河川改修 ダム建設 河川維持修繕 河川維持修繕 ダム管理 点検業務 海岸 ( 整備 維持修繕含む ) 砂防 地滑り ( 対策 維持修繕含む ) 道路新築 改築道路維持修繕 海岸整備海岸維持修繕砂防 地すべり対策砂防 地すべり対策施設維持修繕道路新設 改築共同溝 電線共同溝道路維持修繕 雪寒 4

吊りフックと吊り紐の間に指を挟まれ被災 ( 負傷事故 : 休業 4 日以上 ) 1 日時 : 平成 28 年 11 月 25 日 ( 金 ) 2 作業内容 : 大型土嚢製作設置 道路改良工事 3 事故内容 : 吊り紐を左手で握ったまま被災者が合図を送り そのまま吊り上げたため左手指が吊フックと吊り紐の間に左手指を挟まれ被災した 4 被害状況 : 作業員 1 名負傷 ( 休業 4 日以上 ) 事例 1 重機事故 ( クレーン関係 ) 労働災害 事故発生状況 地盤改良工事に伴い 路体盛土部の掘削を行い その土砂にて大型土嚢を製作 設置していた 大型土嚢 1 袋を移動しようと被災者が吊フックに大型土嚢の吊り紐を掛けた ( 予定外作業 ) 吊り紐を左手で握ったまま被災者が合図を送り そのまま吊り上げたため左手指が吊フックと吊り紐の間に左手指を挟まれ被災した 事故発生原因 無資格者 ( 被災者 ) が玉掛作業を行った 合図者がいないのにクレーン作業を行った 吊り紐を握ったまま吊り上げた 予定外作業時の連絡体制に不備があった バックホウの走行に支障とならない位置に大型土嚢の製作箇所を指示していなかった 5

吊り足場組立作業中に足場から墜落し被災 ( 死亡事故 ) 1 日時 : 平成 28 年 9 月 16 日 ( 金 ) 2 作業内容 : 吊り足場組み立て 鋼橋架設工事 3 事故内容 : 主桁下の吊り足場の組み立て作業中に 足場から下に停めていたユニック車の荷台に約 15m 墜落して被災 4 被害状況 : 作業員 1 名死亡 事例 2 墜落事故 ( 足場から ) 労働災害 事故発生状況 主桁下の吊り足場の組み立て作業中に 足場から下に停めていたユニック車の荷台に約 15m 墜落して被災 事故発生原因 現場安全管理体制が不十分であった 作業員の安全意識 作業手順の認識が不足していた 6

コンクリートポンプ車の配管交換作業中に墜落し被災 ( 負傷事故 : 休業 4 日以上 ) 1 日時 : 平成 28 年 3 月 2 日 ( 水 ) 事例 3 墜落事故 労働災害 2 作業内容 : コンクリートポンプ車配管交換 フィルダム工事 3 事故内容 : コンクリートポンプ車上で配管交換作業中 バランスを崩して落下し被災 4 被害状況 : 作業員 1 名負傷 ( 休業 4 日以上 ) 事故発生状況 コンクリートポンプ車の付け根の配管が損傷したため 配管内の圧力を抜いた後 被災者とポンプ運転手が車上に上がり 配管の交換作業を開始 被災者は 安全帯を使用してボルトを緩める作業をしていたが 最初に外す曲り配管を受け取るために安全帯が邪魔になったため安全帯を外した 運転手が曲り管を固定しているジョイントを外し 被災者が曲り配管を受け取った際に 車上でバランスを崩し配管と共に落下し被災した 事故発生原因 途中で安全帯を外した コンクリートポンプ車の上は 配管の交換作業を行う前提となっていないためスペースが狭かった コンクリート打設中の交換のため焦りがあった 7

伐木作業中に突然折れた樹木が作業員を直撃し被災 ( 死亡事故 ) 1 日時 : 平成 28 年 10 月 17 日 ( 月 ) 2 作業内容 : チェーンソーによる伐木作業 河川 道路構造物工事 3 事故内容 : 斜面上にて大きく曲がった樹木を伐木作業中 突然折れた樹木が作業員に直撃し被災 4 被害状況 : 作業員 1 名死亡 事故発生状況 斜面上にて大きく曲がった樹木をしゃがみながらチェーンソーによる伐木作業を開始した 幹径の 2/3 程度切れ目を入れた際 樹木の裂ける音がした為 作業を一時中断し立ち上がって樹木の状況を確認した その後 樹木の亀裂に変状がないため再度しゃがんで伐木作業を再開しようとしたところ 突然樹木が折れ 幹が作業員に直撃した 事例 4 飛来落下 労働災害 事故発生原因 業務従事者安全衛生教育 ( 特別教育 ) の未受講者であり 危険木の知識がなかった 作業手順書に伐木にかかる記載がなく不備があった 見張人が配置されていなかった 8

コンクリート圧送管清掃中にコンクリートを被り被災 ( 死亡事故 ) 1 日時 : 平成 28 年 2 月 16 日 ( 火 ) 2 作業内容 : コンクリート圧送管清掃作業 コンクリートダム工事 3 事故内容 : トンネル内で閉塞したコンクリート圧送管を清掃中 残圧によりコンクリートを被り被災 4 被害状況 : 作業員 1 名死亡 事故発生状況 コンクリート圧送中に配管内でコンクリートが閉塞 配管切替装置の移動フレームをスライドし 配管内に留まっている圧力を開放 水洗いによる配管内のコンクリート除去 配管切替装置の移動フレームを元の位置に戻し ポンプ側の配管を叩き衝撃を与えた 残コンクリートが残圧により被災者を目掛けて排出 事例 5 その他事故 労働災害 事故発生原因 閉塞箇所の特定が不十分であった 管内圧力が完全に減圧できていなかった 覆工作業主任者の指揮のもと 筒先の人払いの目視確認が不十分であった 管内の減圧が完了していると思い込み 筒先の前に立入ってしまった 9

除草作業中に草刈車の下敷きになり被災 ( 死亡事故 ) 1 日時 : 平成 28 年 10 月 12 日 ( 水 ) 2 作業内容 : 堤防の除草作業 維持修繕工事 3 事故内容 : 堤防をハンドガイド式草刈車で除草作業中 機械運転者が草刈車の下敷きになり被災 4 被害状況 : 機械運転者 1 名死亡 事例 6 その他事故 労働災害 事故発生状況 堤防をハンドガイド式草刈車で除草作業中 機械運転者が草刈車の下敷きになり被災 搭乗ステップの付根の金属部分が破断したなど 何らかの原因でバランスを崩し草刈車から転落し 下敷きになったものと推測される ( 目撃者無し ) 事故発生原因 安全装置を装着していなかった為 エンジンが停止されなかった ( 推測 ) 10

ダンプ誘導時に死角に入りダンプと接触し被災 ( 負傷事故 : 休業 4 日以上 ) 1 日時 : 平成 28 年 11 月 10 日 ( 木 ) 2 作業内容 : ダンプ誘導 河川工事 3 事故内容 : 誘導者がダンプに停止の合図をせずに左側の死角に入り 後退してきたダンプと接触し被災 4 被害状況 : 誘導者 1 名負傷 ( 休業 4 日以上 ) 事故発生状況 当初右側後方で誘導していたが 川表法面にダンプアップする為左によりはじめたところ ダンプが脱輪しそうになった 誘導者がダンプに停止の合図をせずに左側を確認しに行き死角に入ってしまった そのまま後退してきたダンプと接触した 事例 7 その他事故 労働災害 事故発生原因 ダンプの死角に入ってしまった ダンプ運転手が誘導員の所在確認を怠った 誘導員が見えなくなったにもかかわらず ダンプを停止しなかった 11