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平成 25 年度緊急運航実績報告 区分 件数 人員 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月合計 救助救急火災災害応急対策 救助件数 (88) 救助人員

平成 28 年度緊急運航実績報告 区分 件数 人員 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月合計 救助救急火災災害応急対策 救助件数 救助人員

平成 29 年度緊急運航実績報告 区分 件数 人員 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月合計 救助救急火災災害応急対策 救助件数 救助人員

Microsoft Word - RIN81_第8章.doc

緊急緊急消防援助隊について消防援助隊の概要 目的 地震等の大規模 特殊災害発生時における人命救助活動等を効果的かつ迅速に実施する消防の援助体制を国として確保 創設の経緯等 阪神 淡路大震災での教訓を踏まえ 平成 7 年に創設 平成 15 年 6 月消防組織法の改正により法制化 平成 16 年 4 月

平成 27 年度緊急運航実績報告 区分 件数 人員 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月合計 救助救急火災災害応急対策 救助件数 救助人員

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緊急緊急消防援助隊について消防援助隊の概要 目的 地震等の大規模 特殊災害発生時における人命救助活動等を効果的かつ迅速に実施する消防の援助体制を国として確保 創設の経緯等 阪神 淡路大震災での教訓を踏まえ 平成 7 年に創設 平成 15 年 6 月消防組織法の改正により法制化 平成 16 年 4 月

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Microsoft PowerPoint - 【参考配布】広域.pptx

第 1 章実施計画の適用について 1. 実施計画の位置づけ (1) この 南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画 に基づく宮崎県実施計画 ( 以下 実施計画 という ) は 南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法 ( 平成 14 年法律第 92 号 以下 特措法 と

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長野県消防防災ヘリコプター運航協議会会則

山梨県消防防災航空隊山岳救助活動ガイドライン

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2-1 出場体制等 1 出場体制東京消防庁における出場体制は 火災 救助 救急及び危険排除等の災害区分に応じて 普通出場 特別出場 特命出場により対応しています ⑴ 火災普通出場 市街地の一般火災及び大規模又は特殊な対象物の火災が発生した場合 火災の規模に応じて第 1 出場から第 4 出場に区分して

できない場合は 代表消防機関代行の倉敷市消防局又は津山圏域消防組合消防本部の職員をもって充てるものとする 4 岡山県大隊に 消火 救助 救急等の任務単位毎に中隊を設けることとし 各中隊を 消火中隊等 と呼称するものとする なお 中隊長は 岡山県大隊長が指定するものとする 5 各中隊に 各車両又は付加


和歌山県緊急消防援助隊航空部隊受援計画

発災後 消防庁長官から被災都道府県以外の都道府県の知事等に電話等により連絡し 行うこととなる しかし 大規模地震においては 通信インフラ等に様々な障害が発生する可能性があり その場合には 緊急消防援助隊の出動に支障が生じることが考えられる このため 一定震度以上の大規模地震等が発生した場合に効力が発

1青森県防災ヘリコプター運航管理要綱

目次 1 目的 1 2 医療機関及び行政機関等との協力関係の確保 1 3 事業主体 1 (1) ドクターヘリ 1 (2) 防災消防ヘリ 1 4 定義 1 (1) ドクターヘリ基地病院 1 (2) 地域救急医療体制支援病院 1 (3) ヘリ救急搬送体制支援病院 2 (4) 出動区分 2 5 ドクターヘ

大規模災害対策マニュアル

広域航空応援受援マニュアル

(6) 八丈町役場 青ヶ島村役場 八丈町災害対策本部 青ヶ島村災害対策本部の設置 7 訓練の様子 (1) 八丈町避難誘導訓練地震時における総合的な避難訓練と火山噴火時における避難訓練を併せて行い 八丈町及び防災関係機関並びに住民がとるべき防災処置を実践し 地震災害 火山噴火災害に対応した防災対策の習

事務連絡平成 30 年 10 月 26 日 各都道府県消防防災主管課東京消防庁 各指定都市消防本部 } 殿 消防庁予防課 外国人来訪者や障害者等が利用する施設における災害情報の伝達及び避難誘導に関するガイドライン のリーフレットの配布について 2020 年東京オリンピック パラリンピック競技大会が開

00 表紙・目次

PowerPoint プレゼンテーション

宮城県総合防災情報システム(MIDORI)

3-16 生活必需品供給計画

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大規模イベント開催時の危機管理等における消防機関のあり方に関する研究結果について ( 概要 ) 研究の趣旨 現在 国際社会では各地で多様な形態のテロが発生し また NBCテロ災害等 特別な備えが必要となる事案が発生する恐れも増してきている 2019 年のラグビーワールドカップ 2020 年のオリンピ

(6) 行方不明者の捜索 (7) 治安の維持 (8) 被災者等への情報伝達 (9) 前各号に掲げるもののほか 派遣先都道府県警察の長が特に指示する活動一部改正 平成 25 年第 15 号 ( 即応部隊の活動 ) 第 4 条即応部隊は 大規模災害発生時に直ちに被災地等へ赴き それぞれ次に掲げる活動を行

2 研究開発の実施 研究開発事業については 次の事業を実施した これらの調査研究は 報告書としてまとめ 会員に配布した (1) ヘリコプターベースの運用に関する調査研究ヘリコプターは 通常ヘリポート ( 基地 ) を拠点として運用する したがって 基地を離陸して 災害発生場所に至り 活動が終了すれば

Microsoft PowerPoint - 調査検討報告書 ≪概要版≫_

平成16年新潟県中越地震 JR西日本福知山線列車事故 16年10月23日に発生した新潟県中越地震は 死者68人 災害関連死を含む という被害を もたらしました この地震を契機に 警察では 極めて高度な 救出救助能力を必要とする災害現場において 迅速かつ的確に被災者の救出救助を行う専門部 隊として 1

油漏洩 防油堤内 にて火災発生 9:17 火災発見 計器室に連絡 ( 発見 者 計器室 ) 発見後 速やかに計 器室に連絡してい る 出火箇所 火災の状況及び負傷者の発生状況等を確実に伝え 所内緊急通報の実施 火災発見の連絡を受 けて速やかに所内 緊急通報を実施し 水利の確保 ( 防災セ ンター 動

目 次 1. 目的 1 2. 定義 1 3. 事業主体 事業実施主体および基地病院 準基地病院等 2 (1) 事業主体 (2) 事業実施主体 (3) 基地病院 準基地病院 (4) 搭乗人員 4. 出動待機時間および運航範囲等 2 (1) 出動待機時間 (2) 運航範囲 (3) 運航条件 5. 救急現

第 5 部 南海トラフ地震防災対策推進計画

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送信日 番組開始番組終了 題名発信者備考 12/3 内部統制制度に関する説明会 (11/20) 12/4 平成 30 年度防災啓発中央研修会 (7/5-6) 12/5 ファイアーファイティングスピリッツ -もうひとつの生き方 見つけた - 12/5 15:19 全国市長会創立 120 周年記念市長フ

消防局の組織及び装備について

病院機構災害医療センター ( 以下 災害医療センター という ) に DMAT 事務局を設置する 都道府県は 通常時に DMAT 運用計画の策定 医療機関等との協定の締結等を行い 災害時に 計画に基づき DMAT を運用し 活動に必要な支援 ( 情報収集 連絡 調整 人員又は物資の提供等 ) を行う

第3編 災害応急対策

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30 第 1 部現地における災害応急活動 阿蘇大橋付近の被害状況 ( 熊本県阿蘇郡南阿蘇村 ) 熊本城の被害状況 ( 熊本県熊本市 ) 2

<ハード対策の実態 > また ハード対策についてみると 防災設備として必要性が高いとされている非常用電源 電話不通時の代替通信機能 燃料備蓄が整備されている 道の駅 は 宮城など3 県内 57 駅のうち それぞれ45.6%(26 駅 ) 22.8%(13 駅 ) 17.5%(10 駅 ) といずれも

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エコテックその他火災 ( 産業廃棄物 ) 概要 平成 29 年 6 月 14 日 ( 水 )17 時 00 分飯塚地区消防本部 下線部は 前回からの変更点 1 出火場所嘉麻市大隈 ( 有 ) エコテック代表者氏名代表取締役社長高山和仁 2 出火日時覚知平成 29 年 5 月 28 日 (

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隊配備等の実質的な連携 調整設置部緊急消防援助隊の運用体制 都道府県知事 A 市長 都道府県災害対策本部 情報収集 連携 消防応援活動調整本部 都道府県知事 ( 又は委任を受けた都道府県職員 ) 都道府県職員 指揮支援部隊長 消防庁派遣職員 連絡活動報告部隊配備総合調整部隊移動 設置 A 市災害対策

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Microsoft Word - RIN21_第2章.doc

平成 25 年版救急 救助の現況 ポイント 1. 救急業務実施体制 1) 平成 25 年 4 月現在 消防本部は 770 本部で 全ての消防本部において救急業務が実施されている 全国 1,720 市町村のうち 1,685 市町村 (790 市 735 町 160 村 ) において消防本部による救急業

02一般災害対策編-第3章.indd

( 災害医療調整本部の所管事務 ) 第 4 条災害医療調整本部は 次の事務をつかさどる (1) 全県域を対象とした医療資源の配置調整及び患者搬送調整に関すること (2) 国や他都道府県等に対する医療支援の要請及び受入れと その派遣調整に関すること (3) 地域災害医療対策会議の支援に関すること (4

各府省からの第 1 次回答 1. 災害対策は 災害対策基本法に規定されているとおり 基礎的な地方公共団体である市町村による第一義的な応急対応と 市町村を包括する広域的な地方公共団体である都道府県による関係機関間の総合調整を前提としている を活用してもなお対応できず 人命又は財産の保護のため必要がある

Microsoft PowerPoint SCRM(荒谷)

災害等の特徴 東日本大震災の被害状況 平成 23 年 3 月 11 日 ( 金 )14 時 46 分頃 三陸沖を震源とする東日本大震災 ( モーメントマグニチュード 9.0 最大震度 7 宮城県栗原市 ) が発生し 東日本に甚大な被害が発生 我が国の観測史上最大規模 ( モーメントマグニチュード9.

奈良県ライフライン 情報共有発信マニュアル 第 3.3 版 平成 24 年 7 月 奈良県ライフライン防災対策連絡会

( 県の責務 ) 第三条県は 地震防災に関する総合的な施策を策定し 及びこれを実施する責務を有する 2 県は 市町村 自主防災組織その他防災関係機関等と連携して 地震防災対策を推進しなければならない 3 県は 地震に関する調査及び研究を行い その成果を県民 事業者及び市町村に公表するとともに 地震防

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Microsoft PowerPoint D-NET説明資料.pptx

時間災害状況等の推移関係機関関係機関の活動内容道府県 ( 防災本部 ) の留意事項 ( 評価の視点 ) 1 日目 3.1 地震に基因する標準災害シナリオ 9:00 (0:00) 地震発生 ( 震度 6 強 ) 特定事業所 施設等の緊急停止措置 災害拡大防止上必要な施設の手動停止操作 地震発生後 速や

Microsoft Word - 0-1 表紙.doc

第8章 災害復旧計画

報告事項 5 第 3 委員会報告資料 国による福岡空港におけるヘリ機能の移設及び 混雑空港 指定について 平成 27 年 9 月経済観光文化局

280 ・11_月.pdf

消防庁における緊急消防援助隊オペレーション

ヘリ搬送チームの活動

Microsoft Word - RIN11_第1章.doc

( 活動基地及び活動区域 ) 第 5 条 航空隊の活動基地は 西八代郡市川三郷町黒沢 5375 番地に設置する山梨県警察航空基地 ( 以下 航空基地 という ) とする 2 航空隊の活動区域は 県内全域とする ( 編成 ) 第 6 条 航空隊の編成は 別表第 1 のとおりとする ( 業務 ) 第 7

平成 26 年 3 月 28 日 消防庁 平成 25 年の救急出動件数等 ( 速報 ) の公表 平成 25 年における救急出動件数等の速報を取りまとめましたので公表します 救急出動件数 搬送人員とも過去最多を記録 平成 25 年中の救急自動車による救急出動件数は 591 万 5,956 件 ( 対前

に建築物やその他の障害物ができた場合は ヘリポートが運用できなくなる場合があります 消防 警察 新聞社 ヘリコプター製造会社などが設置する例が多く 一般のヘリコプターもその設置者の了解を得る事で利用する事ができます 現在 陸上 屋上共に全国で多数運用されています 場外離着陸場臨時のヘリコプター離着陸

平成 27 年の救急出動件数等 ( 速報 ) 消防庁

~ 二次的な被害を防止する ~ 第 6 節 1 図 御嶽山における降灰後の土石流に関するシミュレーション計算結果 平成 26 年 9 月の御嶽山噴火後 土砂災害防止法に基づく緊急調査が国土交通省により実施され 降灰後の土石流に関するシミュレーション結果が公表された これにより関係市町村は

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平成 30 年度事業報告 一般財団法人自治体衛星通信機構 当機構は 地方公共団体等において通信衛星を共同利用するための設備を設置し 運用することによって 防災情報及び行政情報の伝送を行うネットワークの整備促進を図り もって地域社会における情報通信の高度化及び地域の振興に寄与することを目的として平成

平成 26 年の救急出動件数等 ( 速報 ) 消防庁

Microsoft Word - 目次

CONTENTS Vol.64 No.9 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~~~~~~~~~ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~~~~~~~~~

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(溶け込み)大阪事務所BCP【実施要領】

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東京事務所版 BCP 実施要領目次応急頁 < 第 1グループ> 直ちに実施する業務 1 事務所における死傷者の救護や搬送 応急救護を行う一時的な救護スペースの設置 運営 備蓄の設置 医療機関への搬送 1 2 事務所に緊急避難してきた県民や旅行者等への対応 避難 一次避難スペースの運営 指定避難所への

117_06-01

スライド 1

Microsoft Word 最終【資料-4】.docx

Microsoft PowerPoint - 修正●【HP版】概要版.ppt

二戸市地域防災計画 ( 震災編 ) の一部修正の新旧対照表現行改正案 目次 ( 震災編 ) 目次 ( 震災編 ) 第 1 章総則 第 1 章総則 第 1 節 計画の目的 351 第 2 節 計画の性格 352 第 2 節の2 災害時における個人情報の取り扱い 352 第 3 節 防災関係機関の責務及

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「南九州から南西諸島における総合的防災研究の推進と地域防災体制の構築」報告書

アンケート調査の概要 目的東南海 南海地震発生時の業務継続について 四国内の各市町村における取り組み状況や課題等を把握し 今後の地域防災力の強化に資することを目的としてアンケート調査を実施 実施時期平成 21 年 11 月 回答数 徳島県 24 市町村 香川県 17 市町 愛媛県 20 市町 高知県

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新技術 新工法部門 :No.06 災害現場を IP で結ぶ ( 次世代衛星通信システムの導入について ) 嶋田幸平 1 湯浅武 2 1 近畿地方整備局企画部情報通信技術課 ( 大阪府大阪市中央区大手前 ) 2 紀南河川国道事務所道路管理課 ( 和歌山県

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Transcription:

ニュース 第 2 号 発行平成 20 年 8 月山梨県消防防災航空隊 ( 岩手 宮城内陸地震における応援へリコプター駐機状況 : 仙台市消防へリポート ) 目次 あいさつ 1 緊急消防援助隊出動報告 ( 岩手 宮城内陸地震 ) 2 合同訓練実施内容 ( 平成 20 年 1 月 ~7 月 ) 3 災害活動件数 各種合同訓練実施予定 隊員紹介 5 ヘリコプターテレビ伝送システムについて 6 山梨県ホームページ http://www.pref.yamanashi.jp やまなし防災ポータル http://www.pref.yamanashi.jp/bosai 山梨県消防防災航空隊 400-0108 山梨県甲斐市宇津谷 445-1 T E L 0551-20-3601 F A X 0551-20-3603 E-mail bousai-kokuu@pref.yamanashi.lg.jp

あいさつ 県内各消防本部の皆様 並びに防災関係機関の皆様におかれましては 日頃から消防防災航空隊の発展及び各種災害対応にご尽力をいただきまして 厚く御礼申し上げます 消防防災ヘリコプターは 昭和 41 年に東京消防庁航空隊が創設されて以来 政令指定都市消防本部が順次導入し また 平成 7 年 1 月に発生した 阪神 淡路大震災 以降に 地域における危機管理意識は一層高まり道府県においても導入が急激に進み 平成 20 年 3 月現在では 45 都道府県において52の団体で70 機が運航されています 山梨県においても平成 7 年に あかふじ 導入 今年 14 年目にして約 3,900 時間の飛行を行っておりますが 事故等なく安全に運航して参りました 近年 災害列島とも言われている我が国において 地震や台風による集中豪雨等の自然災害による被害が大規模化 広域化することによりヘリコプターの機動力を生かした消火 救助 救急及び情報収集等とその任務は多岐にわたり また 大規模災害時には緊急消防援助隊として全国に出場することも視野にいれ活動しています 県内においても 東海地震等各種災害に備え 航空体制のさらなる強化 整備をしているところです 今後も ヘリコプターを活用しての航空消防隊の特性をさらに認識していただき 地上消防隊との現場での連携活動等が安全かつ有効に進められるようご理解 ご協力をお願いいたします 山梨県消防防災航空隊隊長丸山裕司 1

平成 20 年 6 月 14 日 ( 土 )8 時 43 分頃 岩手県内陸南部を震源とする岩手 宮城内陸地震が発生 地震規模はマグニチュード7. 2( 暫定値 ) 岩手県奥州市及び宮城県栗原市は震度 6 強を観測しました 当航空隊は 6 月 15 日から17 日まで緊急消防援助隊航空部隊として宮城県へ出場 仙台市消防へリポートに集結し災害活動を実施した 活動にあっては 拠点へリポートを築館総 隊員は安心して災害活動に従事することができました 大規模災害時には 消防防災ヘリコプター及び各関係機関のヘ リコプターが多 ( 栗駒場外で搭乗準備をする救助隊員 ) 数集結し災害活動等を行います そのため 迅速な災害対応及び場外離着陸場の安全管理等を行うには 受援消防本部職員及び現任の航空隊員だけでは対応が困難になる場合があるので 航空隊 OB 隊員の派遣について 御理解 御協力をお願い致します 合運動公園グランド (7 機駐機可能 ) とし 道 路が寸断され陸路での移動が不可能な湯浜地区 栗駒 活動概要 6 月 15 日 ( 日 ) 応援要請(8 時 33 分 ) 地区へ人員及び物 ( 築館運動公園場外着陸場 ) 資搬送等を実施しました 災害現場の状況については 湯浜地区及び栗駒地区とも いたるところに土砂崩落や土石流の発生が確認され 消防機関のみならず 自衛 仙台市消防ヘリポート着陸 人員搬送等 6 回 ( 神奈川県警 12 名 消防職員 17 名 救助資機材 ) 物資搬送 1 回 ( 飲料水等 ) 隊 国土交通省 海上保安庁 県警等の多数の 関係機関が連携し捜索 救出活動を実施していました 今回 航空部隊活動に宮城県内の被害の少ない消防本部から航空隊 OB 隊員が応援職員として派遣されており 事務所及び拠点へリポートで情報収集 場外離着陸場の安全管理等の活 6 月 16 日 ( 月 ) 人員搬送等 6 回 ( 消防職員 23 名 建築関係職員 1 名 栗原市職員 4 名 救助資機材 ) 物資搬送 2 回 ( 飲料水 食糧 簡易トイレ ) 動を行っていました ヘリコプターの特性及び 県内の状況を認識している航空隊 OB 隊員派遣 6 月 17 日 ( 火 ) 仙台市消防ヘリポート待機 応援要請解除 (8 時 45 分 ) は大変有効に見受けられ 各航空 ( 駒の湯温泉の被災状況 ) 山梨県消防防災航空隊基地着陸 2

冬季合同水難救助訓練 ( 富士五湖消防本部 : 平成 20 年 1 月 8 日 ) 山中湖村平野山中湖にて富士五湖消防本部及び同本部水難救助隊との冬季合同水難訓練を実施した 冬季の行楽シーズン中における湖での水難事故に備え 水難救助隊との連携活動の確立及び救助技術の向上を図った 林野火災防御合同訓練 ( 甲府地区消防本部 : 平成 20 年 2 月 29 日 ) 甲府地区消防本部管内において 林野火災時における航空消防隊と地上消防隊との連携訓練を実施した 地上消防隊が簡易 GPS 装置 ( 世界座標 ) を使用 無線交信を行いながら消防防災ヘリコプターを目標ポイント上空に誘導し 災害現場の状況をヘリコプターテレビ伝送システムにより山梨県庁から甲府地区消防本部に画像伝送を実施 消防活動上要求される情報収集を行った また 地上消防隊よりポンプ給水を行い 空中消火活動訓練を実施 災害対応の向上を図った 総合消防訓練 ( 甲府地区消防本部 : 平成 20 年 3 月 1 日 ) 春の全国火災予防運動の一環行事として敷島総合公園にて総合消防訓練が実施された 空気が乾燥し 林野火災の発生を憂慮される時期に各関係機関が合同で訓練を実施することに より 相互の協力体制の強化を図り 火災防御技術の向上と一般市民へ広く火災予防思想の普及啓発を図ることを目的として行われ 空中消火活動等の連携活動を実施 災害対応の向上を図った 山林火災防御合同訓練 ( 峡南消防本部 : 平成 20 年 3 月 2 日 ) 春の火災予防運動の一環として 峡南消防本部及び増穂町消防団との山林火災防御訓練が 増穂町殿原スポーツ公園野球場にて実施された 訓練を通じて相互の連携を図り あかふじ への給水方法を習得してもらい 上空から町内の危険個所を確認した 林野火災消防演習 ( 東山梨消防本部 : 平成 20 年 3 月 2 日 ) 甲州市塩山平沢地区で行われた林野火災を想定した消防演習に参加 この消防演習は 春の全国火災予防運動の一環として塩山消防署及び甲州市消防団により実施された 航空隊により上空からの延焼状況及び延焼拡大危険等の情報伝達訓練 並びに消火活動中に発生した怪我人の救出救助訓練を行い 地上消防隊と航空隊との連携活動の向上を図った 山林火災防御合同訓練 ( 都留市消防本部 : 平成 20 年 3 月 5 日 ) 春の全国火災予防運動の一環として都留市楽山球場において 山林火災を想定した給水 散水訓練を実施した 地上消防隊員によりポンプ給水を行い 空中消火活動を実施 山林火災発生時の対応方法及び地上隊と航空隊との連携活動の向上を図った 3

救急搬送 上空偵察合同訓練 ( 笛吹市消防本部 : 平成 20 年 3 月 5 日 ) 笛吹市消防本部 消防団と合同訓練を実施 芦川へリポート場外離着陸場にて重症患者を 3 次救急医療機関への搬送を想定した救急搬送連携訓練を実施した ヘリコプター離着時の注意事項の確認や機体に患者を収容する訓練を行い 連携活動の向上を図った また地震災害等における危険地域及び避難場所の上空偵察を実施した 救急搬送合同訓練 ( 峡南消防本部 : 平成 20 年 3 月 11 12 日 ) 消防防災ヘリコプター救急搬送時における 傷病者の引き継ぎ 引き渡し等について連携体制の構築を図るため 身延町富士川クラフトパーク芝生広場にて訓練が実施された 交通事故 ( 高エネルギー事故 ) を想定し 現場上空にてホバリングしての現場ピックアップ訓練や場外離着陸場での引き継ぎ訓練を行い あかふじ の機動性を認識し 有事の際に有効な活用ができるよう連携が図られた 山梨県水防訓練 ( 平成 20 年 5 月 18 日 ) 台風や地震などの災害発生時において地域住民の防災活動に対する啓発を図ることを目的とされた山梨県水防訓練が大月市笹子町で行われた あかふじ にあっては台風による河川の増水を想定し 中州に取り残された要救助者 2 名を救出する訓練を行った 生物化学剤(BC 災害 ) 現場 活動シミュレーション訓練 ( 甲府地区消防本部 : 平成 20 年 7 月 18 日 ) 小瀬スポーツ公園で甲府地区消防本部が特殊災害発生時 ( 化学剤 ) における活動に対して的確迅速な判断と必要な知識 技術を習得する目的で生物化学剤 (BC 災害 ) 現場活動シミュレーション訓練が行われた 航空隊は現場状況等の情報収集を実施 ヘリコプターテレビ伝送システムにより消防本部に画像伝送を行った また 救急隊及びDMAT によりトリアージされた重傷者 1 名を第 3 次救急医療機関に救急搬送を行った 隊員投入訓練 ( 大月市消防本部 : 平成 20 年 3 月 28 日 ) 大月市総合グラウンドにおいて 林野火災 山岳での救急 救助活動を想定した隊員投入訓練を実施した 事前に航空隊基地にて駐機訓練を行い 安全対策を図り 訓練を実施した また 上空から市内の危険箇所及び避難場所を確認した 4

火災 救助 救急 その他 合計 平成 19 年度 6 件 52 件 16 件 1 件 75 件 平成 20 年度 1 件 15 件 3 件 1 件 20 件 ( 平成 20 年度については 7 月 31 日現在 ) 8 月 31 日山梨県地震防災訓練 9 月 1 日甲府市防災訓練 ( 甲府地区消防本部 ) 9 月 4 5 日隊員投入駐機訓練 ( 都留市消防本部 ) 9 月 11 日雁坂トンネル総合防災訓練 ( 東山梨消防本部 ) 9 月 16 17 日隊員投入実機訓練 ( 都留市消防本部 ) 9 月 18 19 日隊員投入駐機訓練 ( 東山梨消防本部 ) 9 月 28 日甲州市勝沼地区防災訓練 ( 東山梨消防本部 ) 9 月 29 30 日隊員投入実機訓練 ( 東山梨消防本部 ) 10 月 2 日林野火災防御合同訓練 ( 峡北消防本部 ) 10 月 29 日長野県防災訓練 11 月 19 日緊急消防援助隊関東ブロック合同訓練 11 月 20 日緊急消防援助隊関東ブロック合同訓練 12 月 1 日救急搬送合同訓練 ( 山梨県消防学校救急標準課程 ) 隊長丸山裕司 ( 甲府地区消防本部 ) 平成 20 年 4 月派遣 隊員長田善輝 ( 富士五湖消防本部 ) 平成 20 年 4 月派遣 整備士佐々木勇平成 2 0 年 4 月 5

地震等の大規模災害や林野火災などで被害を最小限に抑えるためには 迅速かつ的確な情報収集と正確な情報伝達が不可欠です 地上移動で広範囲の被災状況を収集するのは時間を要し また被災状況を音声だけでは伝達しきれない部分があると思われます しかし 消防防災ヘリコプターに装備されているヘリコプターテレビ伝送システムを使用することにより 上空から広範囲な被災映像をリアルタイムに収集し 県庁に伝送することにより 的確な情報に基づく災害対策が立案可能となります このヘリコプターテレビ伝送システムは あかふじ が撮影したテレビ映像を県内 3か所 ( 三ツ峠 身延山 南巨摩合同庁舎 ) にある中継局で受け 県庁にて視聴すると共に 財団法人自治体衛星通信機構の地域衛星通信ネットワークを利用し 国 他都道府県並びに全国の市町村 消防本部でも視聴することが可能です また このシステムは 総務省消防庁の仕様で全国的に統一されていることから 他県から飛来した消防防災ヘリコプターが撮影したテレビ映像も受信可能です 地域衛星通信ネットワーク ( 通信衛星 ) テレビ画像送信 県庁 災害現場 中継局 三ツ峠 身延山南巨摩郡合同庁舎 各消防本部等 6