調査の背景と目的 健康長寿社会の実現がわが国の重要課題となる中 企業が人々の健康づくりに取り組むことを促す動きが広がっています また 健康経営 という観点から 企業が従業員の健康づくりに取り組んだり それを推進したりする動きもあります こうした動きと並行して 従業員の健康づくりへの取り組み状況等に関

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調査実施の背景 近年 ライフスタイルの多様化が著しく進んでいます 生涯未婚率が上昇し 単身世帯 一人親世帯も増加するなど 世帯構成が大きく変化しました また 25 歳から 39 歳の就業率が上昇し 共働き世帯も増加しました においては 管理職の積極的な登用が推進される一方で非正規社員の占める割合は高

調査実施の背景 わが国では今 女性活躍を推進し 誰もが仕事に対する意欲と能力を高めつつワークライフバランスのとれた働き方を実現するため 長時間労働を是正し 労働時間の上限規制や年次有給休暇の取得促進策など労働時間制度の改革が行なわれています 年次有給休暇の取得率 ( 付与日数に占める取得日数の割合

調査実施の背景 今日 様々な調査において 仕事上重要な能力の1つとして コミュニケーション能力 が上位にあげられています しかし 一言でコミュニケーション能力といっても 企業で求められるそれは多岐にわたり 具体的にどのような能力がどのような人で重要ととらえられ 各人においてそれぞれのコミュニケーショ

調査実施の背景 わが国は今 人口構造の変化に伴う労働力の減少を補うため 女性の活躍を推進し経済成長を目指しています しかし 出産後も働き続ける女性は未だ多くないばかりでなく 職場において指導的な立場に就く女性も少ない状況が続いています 女性の活躍を促進させるためには 継続就業のための両立支援策ととも

調査実施の背景 2015 年 4 月から子ども 子育て支援新制度 以下 新制度 が施行され 保育事業の拡大が図られます そのため保育人材の確保が重要な課題となっており 保育士確保のための取組が強化されています しかし保育士のみでは必要量を満たせないことから 子育て分野で働くことに関心のある地域住民に

Microsoft Word - リリース doc

調査の概要 少子高齢化が進む中 わが国経済の持続的発展のために今 国をあげて女性の活躍推進の取組が行なわれています このまま女性正社員の継続就業が進むと 今後 男性同様 女性も長年勤めた会社で定年を迎える人が増えることが見込まれます 現状では 60 代前半の離職者のうち 定年 を理由として離職する男

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調査の実施背景 介護保険制度が 2000 年に創設されてから 10 年余りが過ぎました 同制度は 家族介護をあてにせずに在宅介護ができる支援体制を整えることを目的として発足されたものですが 実際には 介護の担い手としての家族の負担 ( 経済的 身体的 精神的負担 ) は小さくありません 今後 ますま

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アンケート調査の実施概要 1. 調査地域と対象全国に居住する 20 歳から 59 歳の会社員の男女 2. サンプル数 700 名 3. サンプル抽出方法第一生命経済研究所生活調査モニター 4. 調査方法質問紙郵送調査法 5. 実施時期 2007 年 2 月 6. 有効回収数 ( 率 ) 601 名

Microsoft Word 年1月(リリース).doc

アンケート調査の実施概要 1. 調査地域と対象全国の中学 3 年生までの子どもをもつ父親 母親およびその子どものうち小学 4 年生 ~ 中学 3 年生までの子 該当子が複数いる場合は最年長子のみ 2. サンプル数父親 母親 1,078 組子ども 567 名 3. 有効回収数 ( 率 ) 父親 927

「学び直し」のための教育訓練給付制度の活用状況|第一生命経済研究所|的場康子

調査の背景 埼玉県では平成 29 年度から不妊に関する総合的な支援施策として ウェルカムベイビープロジェクト を開始しました 当プロジェクトの一環として 若い世代からの妊娠 出産 不妊に関する正しい知識の普及啓発のため 願うときに こうのとり は来ますか? を作成し 県内高校 2 年生 3 年生全員

調査実施の背景 2015 年 1 月からの相続税における基礎控除の引き下げを前に 孫等への教育資金一括贈与の非課税制度に対する社会的反響が続いています 一般社団法人信託協会のとりまとめによれば この制度に基づく教育資金贈与信託の受託契約件数は取り扱い開始以降増加を続け 2014 年 9 月現在で 8

アンケート調査の実施概要 1. 調査地域と対象全国に居住する 30~60 代の既婚男女 2. サンプル数 800 名 3. サンプル抽出方法第一生命経済研究所生活調査モニター 4. 調査方法質問紙郵送調査法 5. 実施時期 2006 年 1 月 6. 有効回収数 ( 率 ) 769 名 (96.1%

調査の実施背景 近年の消費スタイルは 長引く不況下での節約志向の定着の中で 環境問題や節電が 心がけられたり 東日本大震災の復興支援を目的とした応援消費 支援消費が意識され るなど 単に 安くていいもの を基準としたコストパフォーマンスだけでは説明でき なくなってきています こうした動きの中で 消費

アンケート調査の実施概要 1. 調査地域と対象全国の中学 3 年生までの子どもをもつ父親 母親およびその子どものうち小学 4 年生 ~ 中学 3 年生までの子 該当子が複数いる場合は最年長子のみ 2. サンプル数父親 母親 1,078 組子ども 567 名 3. 有効回収数 ( 率 ) 父親 927

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問 3 問 2 で と回答した方は 上記対策で何を見て知ったか ( 複数回答可 ) % 問 4 問 2で と回答した方は 下記対策で利用したいまたは既に利用しているものは 問 4 何か ( 複数回答可 ) 特定健診 特定保健指導対策 10 (41.9%) がん ( 婦人

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第 5 章管理職における男女部下育成の違い - 管理職へのアンケート調査及び若手男女社員へのアンケート調査より - 管理職へのインタビュー調査 ( 第 4 章 ) では 管理職は 仕事 目標の与え方について基本は男女同じだとしながらも 仕事に関わる外的環境 ( 深夜残業 業界特性 結婚 出産 ) 若

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調査レポート

アンケート調査の実施概要 1. 調査地域と対象全国に居住する 20 歳から 59 歳の会社員の男女 2. サンプル数 700 名 3. サンプル抽出方法第一生命経済研究所生活調査モニター 4. 調査方法質問紙郵送調査法 5. 実施時期 2007 年 2 月 6. 有効回収数 ( 率 ) 601 名

調査実施の背景 第一生命経済研究所は 生活者の意識や行動の現状と変化をとらえるため 1995 年より 今後の生活に関するアンケート を実施し ライフデザイン白書 を出版してまいりました 第 8 回目となる ライフデザイン白書 2015 ( ) では 家族 地域 消費 就労 健康 介護 人生設計 とい

長く働き続けるための「学び直し」の実態と意識|第一生命経済研究所|的場康子

三世代で暮らしている人の地域 親子関係 第一生命経済研究所ライフデザイン研究本部研究開発室的場康子 < 減り続ける > 戦後 高度経済成長を迎えた我が国においては 産業構造の変化により都市化 工業化が進む中で 多くの人が地方から都市に移動し核家族化が進んだ 低成長経済に移行した後

スライド 1

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調査の実施背景 戦後 日本の平均寿命は飛躍的に延び 平成 年 7 月に厚生労働省が発表した 平成 年簡易生命表 によると 65 歳の平均余命は 男性は 8.86 歳 女性は.89 歳となっています 約 0 年あるセカンドライフをより有意義に 楽しく暮らすためには人生設計や事前の準備が必要なのではない

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2015年 「働き方や仕事と育児の両立」に関する意識(働き方と企業福祉に関する

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参考 男女の能力発揮とライフプランに対する意識に関する調査 について 1. 調査の目的これから結婚 子育てといったライフ イベントを経験する層及び現在経験している層として 若年 ~ 中年層を対象に それまでの就業状況や就業経験などが能力発揮やライフプランに関する意識に与える影響を把握するとともに 家

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中小企業のための「育休復帰支援プラン」策定マニュアル

長く働き続けるための「学び直し」の実態と意識

自分がこだわりのある部分には 積極的にお金をかけたい (P.9) の学生では特に こだわり消費 への意識が高い 将来を見据える一方 必要と思うものには積極的に消費する姿勢あり 選ぶのが難しいモノを購入 契約するときに 情報を収集したり調べたりするのは面倒くさい (P.1) の学生でも半数近くが情報収

2008/3/4 調査票タイトル : ( 親に聞く ) 子どものダイエットについてのアンケート 調査手法 : インターネットリサーチ ( ネットマイル会員による回答 ) 調査票種別 : Easyリサーチ 実施期間 : 2008/2/22 14:28 ~ 2008/2/22 21:41 回答モニタ数

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派遣社員の評価に関する 派遣先担当者調査結果

( ウ ) 年齢別 年齢が高くなるほど 十分に反映されている まあまあ反映されている の割合が高くなる傾向があり 2 0 歳代 では 十分に反映されている まあまあ反映されている の合計が17.3% ですが 70 歳以上 では40.6% となっています

睡眠調査(概要)

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2002 年 2 月 全国の 20~69 歳の男女 598 名に聞いた 外国人労働者に関する意識調査 第一生命保険相互会社 ( 社長森田富治郎 ) のシンクタンク ライフデザイン研究所 ( 所長千葉商科大学学長加藤寛 ) では 全国の 20 ~ 69 歳の男女 598 名を対象に標記についてのアンケ

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Microsoft Word 年10月(HP).doc

質問 1 何歳から 長生き だと思いますか? 男性 女性ともに 80 歳 がトップ ( 合計 :42.3% 男性 :43.2% 女性 41.3%) 平均すると 男性が 81.7 歳 女性が 83.0 歳 と女性の方がより高年齢を 長生き と思うという 傾向があり 女性の 5 人に 1 人 (20.8

無党派層についての分析 芝井清久 神奈川大学人間科学部教務補助職員 統計数理研究所データ科学研究系特任研究員 注 ) 図表は 不明 無回答 を除外して作成した 設問によっては その他 の回答も除外した この分析では Q13 で と答えた有権者を無党派層と定義する Q13 と Q15-1, 2 のクロ

Uモニ  アンケート集計結果

目次 P. 1 調査の概要 P 年を振り返って P 年の展望 P 備えが必要 ( 経済的に不安 ) と感じること P 今 一番買いたいもの P お金の支払いをする際の決済方法 P 資産運用について

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表 6.1 横浜市民の横浜ベイスターズに対する関心 (2011 年 ) % 特に何もしていない スポーツニュースで見る テレビで観戦する 新聞で結果を確認する 野球場に観戦に行く インターネットで結果を確認する 4.

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評価項目 A Bともすべての項目に を入れてください 評価項目 A 宣言内容 ( 共通項目 ) チェック項目 取り組み結果 出来た概ね出来た出来なかった 1 経営者が率先し 健康づくりに取り組みます 健康宣言証の社内掲示など 健康づくりに関する企業方針について 従業員へ周知していますか? 経営者自身

滋賀県内企業動向調査 2018 年 月期特別項目結果 2019 年 1 月 滋賀銀行のシンクタンクである しがぎん経済文化センター ( 大津市 取締役社長中川浩 ) は 滋賀県内企業動向調査 (2018 年 月期 ) のなかで 特別項目 : 働き方改革 ~ 年次有給休暇の取得


2017 年 2 月 27 日株式会社カカクコム 価格.com 生命保険 に関する調査結果を発表加入率は約 8 割 若年層ほど低い傾向 加入中の生命保険は終身タイプがトップ将来への不安?20 代の加入目的 老後保障 貯蓄 が他世代よりも高い結果に補償内容への理解度 十分理解できていない加入者が 53

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2. 有期契約労働者を雇用しているか 設問 1 パート アルバイト 契約社員 嘱託 派遣社員などの有期契約労働者を雇用していますか 選択肢 1 雇用している 2 雇用していないが 今後雇用する予定 3 雇用していないが 以前雇用していた 4 雇用しておらず 今後も雇用しない予定 全体

従業員に占める女性の割合 7 割弱の企業が 40% 未満 と回答 一方 60% 以上 と回答した企業も 1 割以上 ある 66.8% 19.1% 14.1% 40% 未満 40~60% 未満 60% 以上 女性管理職比率 7 割の企業が 5% 未満 と回答 一方 30% 以上 と回答した企業も 1

平成26年度「結婚・家族形成に関する意識調査」報告書(全体版)

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Microsoft Word - 【最終版】LCC調査0921.doc

参考 調査員調査の対象者へのアンケート ( 平成 21 年 4 月実施 ) の概要 1 目的総務省統計局が調査対象者から直接 調査員調査の実施状況を把握し 平成 20 年度の委託業務の中で調査員調査の検証を行うとともに 今後の民間調査機関への指導についての参考資料を得る また 本アンケートでは 回答

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1. 職場愛着度 現在働いている勤務先にどの程度愛着を感じているかについて とても愛着がある を 10 点 どちらでもない を 5 点 まったく愛着がない を 0 点とすると 何点くらいになるか尋ねた 回答の分布は 5 点 ( どちらでもない ) と回答した人が 26.9% で最も多かった 次いで

【ピンクリボン月間】「乳がんに関するアンケート結果」-女性の6割が乳がん罹患後も仕事を続けたいと希望-

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ボランティア行動等実態調査【速報】

若年層で ストレス 性で ダイエット への関 が増加 健康の三大要素 食 睡眠 運動 は減少気味 健康について関心を持っていることについて 上位 3 項目まで選んでもらいました 1 位は 食事 食生活 67% 2 位は 睡眠 休養をとる 56% 3 位は 身体を動かす 44% ですが 前回 15 年

各質問項目の単純集計結果 設問 1. 性別 男性 女性 無回答 設問 2. 年齢 合計 ( 改 3) 代 代 代 代 代 1767

~「よい夫婦の日」、夫婦間コミュニケーションとセックスに関する実態・意識調査~

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25~34歳の結婚についての意識と実態

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調査の背景 わが国は今 女性の活躍推進を掲げ 結婚や出産をしても働き続けることを後押しする社会を目指しています しかしながら 出産後も働き続ける女性は未だ半数にとどまっているばかりでなく 職場において指導的な立場に就く女性も多くありません こうした中 北海道においても地域や職場 家庭などのさまざまな

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目次 I. 調査概要... 1 II. 回答者属性... 5 III. 調査結果の概要... 9 IV. 調査結果の詳細 Q9. ライフプランニングソフト の認知 Q10. ライフプランニングソフト の利用状況 Q11. ライフプランニングソフト の FP 業務上

3-1. 新学習指導要領実施後の変化 新学習指導要領の実施により で言語活動が増加 新学習指導要領の実施によるでの教育活動の変化についてたずねた 新学習指導要領で提唱されている活動の中でも 増えた ( かなり増えた + 少し増えた ) との回答が最も多かったのは 言語活動 の 64.8% であった

(4) 市からのお知らせについて 西宮市では 市民のみなさまに市政への理解と関心を深めていただき また市民サービスを円滑に利用していただくために 広報紙や放送 ホームページなどさまざまな媒体により 市政情報をお届けしています 市民のみなさまのご意見をいただき 利用しやすく わかりやすい情報提供となり

1 人権問題に対する関心度と人権尊重の程度 回答者の 6 割以上が人権問題に高い関心を示しているが 約 3 割 5 分の回答者は人権問題に あまり関心がない か まったく関心がない と回答している ( 図表 1-1) 特に 若年層から中年層 (20 歳代 ~40 歳代 ) における関心度の低さが目立

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ニュースリリース 平成 3 1 年 3 月 2 8 日 消費者動向調査 : 軽減税率 株式会社日本政策金融公庫 消費税の 軽減税率制度 消費者の受け止め方を調査 ~ 約 7 割の消費者が制度を認知認知 制度運用には わかりやすさ を求める ~ < 平成 31 年 1 月消費者動向調査 > 日本政策金

結婚しない理由は 結婚したいが相手がいない 経済的に十分な生活ができるか不安なため 未婚のに結婚しない理由について聞いたところ 結婚したいが相手がいない (39.7%) で最も高く 経済的に十分な生活ができるか不安なため (2.4%) 自分ひとりの時間が取れなくなるため (22.%) うまく付き合え

秦野市Webアンケート調査

Transcription:

2016 年 7 月 11 日 健康づくりへの企業の取り組みに対する従業員の意識 ~ 民間企業正社員に対するアンケート調査より ~ 第一生命保険株式会社 ( 社長渡邉光一郎 ) のシンクタンク 株式会社第一生命経済研究所 ( 社長矢島良司 ) では 従業員数 300 人以上の民間企業に勤める正社員 20~59 歳の男女 1,000 人に対して 従業員の健康づくりへの勤務先の取り組みに関するアンケート調査を実施 しました このほどその調査結果がまとまりましたので ご報告いたします 本リリースは 当研究所ホームページにも掲載しています URL http://group.dai-ichi-life.co.jp/cgi-bin/dlri/ldi/total.cgi?key1=n_year 調査結果のポイント 自身の健康に対する関心 (P.2) 健康に関心がある人は 4 人に 3 人 健康に関心を持った最大のきっかけは 体力 運動能力の低下 従業員の健康づくりに関する会社の取り組みとその利用等の状況 (P.3~5) 健康づくりに関するポスター等を会社で見た人は 27% 研修等に参加した人は 19% 健康ポイント制度 健康づくりに関する従業員向けプログラム 会社が提携 利用料等を補助している運動施設 の利用経験者は 1 割未満 若い人 小規模の企業に勤める人 自身の健康に関心がない人で 取り組みを利用している割合が特に低い 健康に気をつけるきっかけになった会社の取り組み (P.6) 最も健康に気をつけるきっかけになったのは 体の状態や食事 運動などのデータを記録 管理するツール 会社が従業員の健康づくりに取り組むことによる会社 従業員全体への効果 (P.7) 従業員の医療費の削減 に効果があると思う人は 6 割 従業員の健康づくりに関する会社の取り組みについての評価 意向 (P.8) 自分の会社が 従業員の 健康に配慮している と思う人は 28% 健康づくりにもっと取り組むべき と思う人は 45% 従業員の健康づくりに関する会社の取り組みの重要度 (P.9) 従業員の心の健康づくりを促すこと 従業員に対する啓発や情報提供をおこなうこと が重要だと思う人は 77% < お問い合わせ先 > 第一生命経済研究所ライフデザイン研究本部研究開発室広報担当 ( 津田 新井 ) TEL.03-5221-4771 FAX.03-3212-4470 URL http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/ldi

調査の背景と目的 健康長寿社会の実現がわが国の重要課題となる中 企業が人々の健康づくりに取り組むことを促す動きが広がっています また 健康経営 という観点から 企業が従業員の健康づくりに取り組んだり それを推進したりする動きもあります こうした動きと並行して 従業員の健康づくりへの取り組み状況等に関する企業対象の調査もおこなわれるようになっています しかし 従業員が自身の勤務先の取り組みに対してどのような意識を持ち行動しているかについてはあまり明らかになっていません そこで 従業員対象のアンケート調査を実施し 従業員の健康づくりのために勤務先がおこなっている取り組みとその利用等の状況 および取り組みに対する評価 意向等をたずねました その結果から 企業が従業員の健康づくりに取り組む上での課題などを検討します なお この調査の結果は以下のレポートにも掲載され 当研究所ホームページで公開されています 健康に関心を持つきっかけは? Life Design Focus (2016 年 6 月 ) http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/pdf/ldi/2016/fc1606.pdf 健康づくりへの企業の取り組みに対する従業員の意識 民間企業の正社員に対するアンケート調査より Life Design Report (Summer 2016 年 7 月 ) http://group.dai-ichi-life.co.jp/dlri/pdf/ldi/2016/rp1607c.pdf 健康経営 は NPO 法人健康経営研究会の登録商標 調査概要 調査方法調査時期調査対象サンプル数 インターネット調査 ( 株式会社クロス マーケティングに回答者の抽出および調査の実施を委託 ) 2016 年 3 月末従業員数 300 人以上の民間企業に勤務する 20~59 歳の正社員 1,000 人 < アンケート調査の回答者の属性 > ( 単位 :%) 性 年代 従業員数 男性 68.7 300~499 人 16.8 20 代 11.6 500~999 人 18.2 30 代 21.2 1,000~4,999 人 30.0 40 代 19.3 5,000~9,999 人 10.5 50 代 16.6 10,000 人以上 24.5 女性 31.3 20 代 8.7 30 代 9.0 40 代 7.4 50 代 6.2 1

自身の健康に対する関心 健康に関心がある人は 4 人に 3 人 健康に関心を持った最大のきっかけは 体力 運動能力の低下 図表 1 自身の健康に対する関心 ( 全体 性 年代別 ) (%) 関心が 0 20 40 60 80 100 ある ( 計 ) 全体 (n=1,000) 20.5 54.6 16.0 8.9 75.1 < 性 年代別 > 男性 20 30 代 (n=328) 男性 40 50 代 (n=359) 女性 20 30 代 (n=177) 女性 40 50 代 (n=136) 17.1 47.0 21.6 14.3 19.2 21.5 59.9 55.9 16.7 11.3 4.2 11.3 30.9 57.4 6.6 5.1 かなり関心がある ある程度関心がある あまり関心がない まったく関心がない 64.0 79.1 77.4 88.2 図表 2 健康に関心を持つようになったきっかけ < 複数回答 > 体力 運動能力の低下を感じたこと体型などの外見が気になったこと体調や体の症状が気になったこと将来 病気になる不安を感じたこと病気になったこと身近な人が病気になったり亡くなったりしたこと生活環境が変化したこと ( 例. 結婚 出産 就職 転職 異動 ) 周りの人から 健康に関心を持つように言われたこと周りの人が 健康に関心を持つようになったことその他特にきっかけはない 0 20 40 60(%) 14.5 10.1 9.2 4.8 3.5 0.5 16.1 29.7 27.4 注 : 回答者は 自身の健康に対して かなり関心がある または ある程度関心がある と答えた人 39.5 51.9 会社における健康づくりへの取り組みについての質問に先立ち まずは自身の健康への関心について質問した結果を述べます 図表 1の通り 自身の健康に関心がある ( かなり関心がある + ある程度関心がある ) と答えた人は 約 4 分の3(75.1%) にのぼりました 関心がある割合を性 年代別にみると 男女とも 20 30 代より 40 50 代の人のほうが高くなっています 次に 自身の健康に対して関心があると答えた人に対し どのようなことがきっかけで関心を持つようになったかたずねました 図表 2の通り 最も割合が高かったのは 体力 運動能力の低下を感じたこと (51.9%) です 次に 体型などの外見が気になったこと (39.5%) 体調や体の症状が気になったこと (29.7%) 将来 病気になる不安を感じたこと (27.4%) があがっています 体力や体型 体調などの健康状態に対する意識の高まりが 健康に関心を持つきっかけになりやすいことがわかります 2

従業員の健康づくりに関する会社の取り組みとその利用等の状況 1 健康づくりに関するポスター等を会社で見た人は 27% 研修等に参加した人は 19% 図表 3 健康づくりに関する情報との接触状況 < 複数回答 > (n=1,000) 0 20 40 60(%) 会社に貼られていたポスター等で見た 27.0 会社で配布 回覧された冊子 社内報 チラシ等で見た 22.4 社内 LANの掲示板や従業員向けのホームヘ ーシ 等の電子媒体で見た 10.9 会社のその他の媒体で見た 0.1 見たことはない 54.0 図表 4 健康づくりに関する従業員向け 図表 5 体の健康に関する相談窓口 研修等の実施 参加状況 の設置 利用状況 (n=1,000 単位:%) (n=1,000 単位:%) 実どど参実施う実相相う窓加施実参さか施談談窓窓か口しさ施加れわさしし口口なれさあなわがしなかれたたがはかたれるいかあたからたここあならるっがたっなかととるいなかた たいがはい 19.2 14.8 34.0 22.0 44.0 7.0 60.6 67.6 14.4 18.0 最近 1 年間に 健康づくり ( 運動 食生活 睡眠 喫煙など生活習慣の改善や病気の予防など ) に関する情報を 自分の会社の媒体で見たことがあるかたずねました 図表 3の通り 会社に貼られていたポスター等で見た (27.0%) 会社で配布 回覧された冊子 社内報 チラシ等で見た (22.4%) がそれぞれ2 割台でした 見たことはない と答えた割合は54.0% であり 見たことがある人の割合を上回っています 次に 最近 1 年間に 健康づくりに関する従業員向けの研修 セミナーやイベント ( 以下 研修等 ) が自分の会社で実施されたか 実施された場合は参加したかどうかをたずねました 図表 4の通り 研修等が 実施された と認識している割合は34.0% ですが 実施されたかどうかわからない と答えた割合は44.0% であり 実施状況を把握していない人がかなりいます また 研修等に 参加した 割合は全体の19.2% でした 参加した研修等の内容は 運動 スポーツに関する内容 (39.1%) 食生活 食習慣に関する内容 (38.0%) をはじめ 多岐に及んでいました ( 図表省略 ) また 体の健康に関して相談できる窓口が自分の会社にあるか ある場合には最近 1 年間に自分の体の健康に関して相談したことがあるかどうかもたずねました 図表 5の通り 窓口がある と認識している割合は67.6% であり 約 3 分の2を超えました ただし 相談したことがある 人は7.0% であり 実際に利用経験がある人は多くありませんでした 3

従業員の健康づくりに関する会社の取り組みとその利用等の状況 2 健康ポイント制度 健康づくりに関する従業員向けプログラム 会社が提携 利用料等を補助している運動施設 の利用経験者は 1 割未満 図表 6 健康づくりに関する制度等の実施 利用状況 利用したことがある 利用したことはない 実施されている (n=1,000 単位:%) 実施 実施されて されて いるかどうか いない わからない パソコンやスマホなどを使って 自分の体の 状態や食事 運動などのデータを記録 管 9.1 22.6 31.7 40.7 27.6 理するツールの提供 健康づくり ( 減量 禁煙 運動 健診受診な ど ) に取り組むとポイントがたまり たまった 6.2 26.1 32.3 38.9 28.8 ポイントで特典が得られる制度 ( 注 ) 健康づくり ( 減量 禁煙など ) に関するアドバイス 支援をおこなう従業員向けプログラム 5.5 33.3 38.8 33.1 28.1 注 : 調査票では 健康ポイント制度などの呼び名があります と付記した 図表 7 自分の会社が提携 利用料補助 または所有 運営している運動施設の有無 利用状況 (n=1,000 単位 :%) 利用したことがある 利用したことはない あるないあるかどうかわからない 会社が提携または利用料等を補助している 運動 スポーツのための施設 9.5 41.2 50.7 30.8 18.5 会社が所有または運営している 運動 ス ポーツのための施設 6.3 33.6 39.9 41.8 18.3 ( 会社の建物や敷地内にある施設を含む ) 注 : 調査票では 運動 スポーツのための施設とは 例えばスポーツクラブ グラウンド コート プール 競技場 練習場などを指します と付記した 自分の会社において 図表 6にあげる3 項目の取り組みが実施されているか 実施されている場合には最近 1 年間に利用したことがあるかどうかをたずねました 結果をみると 3 項目のいずれも 実施されている と答えた割合は3 割台 実施されているかどうかわからない と答えた割合は3 割弱でした また 利用したことがある と答えた割合はいずれも1 割未満でした 次に 自分の会社が提携 利用料等を補助している もしくは所有 運営している運動 スポーツのための施設 ( 以下 運動施設 ) があるか ある場合には最近 1 年間に利用したことがあるかをたずねました 図表 7の通り 会社が提携または利用料等を補助している運動施設が ある 割合は50.7% と半数を超えましたが それを 利用したことがある 割合は9.5% と1 割に達しませんでした これらに比べて 会社が所有または運営している運動施設が ある 割合 それを 利用したことがある 割合はさらに低く それぞれ39.9% 6.3% でした 4

5 従業員の健康づくりに関する会社の取り組みとその利用等の状況 3 若い人 小規模の企業に勤める人 自身の健康に関心がない人で 取り組みを利用している割合が特に低い 図表 8 従業員の健康づくりに関する取り組みの利用等の状況 ( 性 年代別 従業員数別 健康への関心別 ) ( 単位 :%) 注 : 健康への関心 の 関心がある は 自身の健康に対して かなり関心がある または ある程度関心がある と答えた人 関心がない は まったく関心がない または あまり関心がない と答えた人図表 3~7 で述べた 健康づくりに関する会社の取り組みを利用した ( または健康づくりに関する情報を見た 研修等に参加した 窓口に相談した ) 割合を 性 年代別 従業員数別 自身の健康に対する関心別に分析しました その結果を図表 8 に示します 性 年代別では男女ともほとんどの項目において 40 50 代より 20 30 代の割合のほうが低くなっています 従業員数別では 従業員数が少ない企業に勤務する人ほど割合が低い傾向にあります また 自身の健康への関心別では すべての項目において関心がある人より関心がない人の割合のほうが低いです つまり 企業が提供する健康づくりに関する取り組みの利用等をおこなった割合がより低いのは 若い人 規模が比較的小さい企業に勤務する人 健康への関心がない人です 参加した利用したことがある利用したことがある全体 ( 再掲 ) 1,000 27.0 22.4 10.9 19.2 7.0 9.1 6.2 5.5 9.5 6.3 性 年代別男性 20 30 代 328 25.9 22.0 9.1 18.9 4.3 6.1 4.6 3.4 9.5 7.0 男性 40 50 代 359 33.1 23.7 13.6 23.1 8.4 11.1 7.0 8.1 9.7 7.0 女性 20 30 代 177 19.2 18.6 10.2 12.4 5.1 6.8 5.1 4.0 6.8 3.4 女性 40 50 代 136 23.5 25.0 8.8 18.4 12.5 14.0 9.6 5.9 12.5 6.6 従業員数別 300~999 人 350 19.4 16.6 7.4 16.0 4.0 6.3 4.9 2.6 6.9 3.7 1,000~ 4,999 人 300 28.3 24.3 11.3 19.7 6.0 8.3 4.3 3.7 9.0 5.3 5,000 人以上 350 33.4 26.6 14.0 22.0 10.9 12.6 9.1 10.0 12.6 9.7 健康への関心別関心がある 751 30.1 25.6 11.9 20.0 8.5 10.9 7.6 6.5 11.9 7.5 関心がない 249 17.7 12.9 8.0 16.9 2.4 3.6 2.0 2.4 2.4 2.8 利用したことがある利用したことがある利用したことがある相談したことがある健康づくりに関する情報体の健康に関して相談できる窓口自分の体の状態や食事 運動などのデータを記録 管理するツールの提供健康づくりに関するアドバイス 支援をおこなう従業員向けプログラム会社が提携または利用料等を補助している 運動施設会社が所有または運営している 運動施設 n 健康づくりに関する従業員向け研修等会社に貼られていたポスター等で見た会社で配布 回覧された冊子 社内報 チラシ等で見た健康づくりに取り組むとポイントがたまり たまったポイントで特典が得られる制度社内 L A N の掲示板や従業員向けのホームページ等の電子媒体で見た

健康に気をつけるきっかけになった会社の取り組み 最も健康に気をつけるきっかけになったのは 体の状態や食事 運動などのデータを記録 管理するツール 図表 9 健康に気をつけるきっかけになった取り組み 健康づくりに役立った取り組み< 複数回答 > ( 単位 :%) にけ健 に健 なる康役康っきに立づ n たっ気っく かを たり けつ 自分の体の状態や食事 運動などのデータを記録 管理するツールを利用したこと 91 25.3 20.9 会社で配布 回覧された冊子 社内報 チラシ等で 健康づくりに関する情報を見たこと 224 21.9 14.7 健康づくり ( 減量 禁煙など ) に関するアドバイス 支援をおこなう従業員向けプログラムを利用したこと 55 21.8 10.9 会社に貼られていたポスター等で 健康づくりに関する情報を見たこと 270 20.4 13.3 健康づくりに関する従業員向け研修 セミナーやイベントに参加したこと 192 17.2 13.0 自分の体の健康に関して会社の窓口等に相談したこと 70 15.7 17.1 社内 LANの掲示板や従業員向けのホームページ等の電子媒体で 健康づくりに関する情報を見たこと 109 15.6 11.9 健康づくり ( 減量 禁煙 運動 健診受診など ) に取り組むとポイントがたまり たまったポイントで特典が得られる制度を利用したこと 62 14.5 9.7 上記のいずれか 539 27.5 24.3 注 : それぞれの取り組みの利用者が回答 ( サンプル数が少ない項目は参考値 ) 図表 3~7で述べた 健康づくりに関する会社の取り組みを利用した ( または健康づくりに関する情報を見た 研修等に参加した 窓口に相談した ) 人 ( 以下 利用者 ) に対し それぞれが自分の健康に気をつけるきっかけになったか また健康づくりに役立ったかをたずねました 図表 9の通り 健康に気をつけるきっかけになったと答えた割合が最も高かったのは 自分の体の状態や食事 運動などのデータを記録 管理するツールを利用したこと (25.3%) です 他のことについては それぞれの利用者の1~2 割台の人が健康に気をつけるきっかけになったと答えました 健康づくりに役立ったと答えた割合が最も高かったのも 気をつけるきっかけになったことと同様に 自分の体の状態や食事 運動などのデータを記録 管理するツールを利用したこと (20.9%) でした その他のことが役立ったと答えた割合は2 割未満です 以上をまとめると 今回の調査で取り上げた取り組みの中では 自分の体の状態や食事 運動などのデータを記録 管理するツールを利用したこと に対する評価が比較的高くなっています 健康状態や生活習慣を目に見える形で示すと 健康づくりに対する意識を高める効果や健康を増進する効果があらわれやすいのかもしれません ただし全体的にみると それぞれの取り組みを利用した従業員の多くは それらが健康に気をつけるきっかけになったとはあまり意識しておらず 健康づくりに役立ったという実感も持てていません 企業による従業員の健康づくりへの取り組みの効果が従業員自身に実感されるには 時間がかかると思われます 6

会社が従業員の健康づくりに取り組むことによる会社 従業員全体への効果 従業員の医療費の削減 に効果があると思う人は 6 割 図表 10 会社が従業員の健康づくりに取り組むことによる会社 従業員全体への効果 0 20 40 60 80 100(%) 従業員の医療費の削減 17.2 42.7 21.2 5.7 13.2 従業員の欠勤 離職 休職の減少 13.3 43.4 22.6 5.8 14.9 従業員の生産性の向上 13.3 42.5 24.9 6.2 13.1 従業員の満足度の向上 14.5 41.2 25.3 5.1 13.9 企業イメージの向上 14.3 41.4 24.2 6.4 13.7 効果があるある程度効果があるあまり効果はない効果はないわからない 自分の会社が従業員の健康づくりに取り組むことによる 自分の会社や従業員全体への効果についてたずねました 図表 10にあげた5 項目の中で 効果がある ( 効果がある + ある程度効果がある ) と答えた割合が最も高かったのは 従業員の医療費の削減 (59.9%) です ただし 他の4 項目に対して効果があると答えた割合もほとんど差がなく いずれも半数を超えています 前述のように 取り組みを利用したことによる自身への効果を実感している人は現段階では多いといえませんが 従業員全体や会社への効果に対しては一定の期待を持っているといえます 7

従業員の健康づくりに関する会社の取り組みについての評価 意向 自分の会社が 従業員の 健康に配慮している と思う人は 28% 健康づくりにもっと取り組むべき と思う人は 45% 図表 11 従業員の健康づくりに関する会社の取り組みについての評価 意向 0 20 40 60 80 100(%) 会社は従業員の健康に配慮している 4.7 23.5 46.1 16.8 8.9 会社は従業員の健康づくりにもっと取り組むべきである 11.3 33.7 44.3 8.1 2.6 そう思うどちらかといえばそう思うどちらともいえないどちらかといえばそう思わないそう思わない 自分の 会社は従業員の健康に配慮している と思うかどうかたずねたところ 図表 11 の通り 思う ( そう思う + どちらかといえばそう思う ) と答えた割合 (28.2%) と 思わない ( そう思わない + どちらかといえばそう思わない ) と答えた割合 (25.7%) が同程度となりました 自分の会社が従業員の健康に配慮しているとはそれほど感じていないといえます 一方 自分の 会社は従業員の健康づくりにもっと取り組むべきである と思うかという質問に対しては 思うと答えた割合 (45.0%) がそう思わない割合 (10.7%) を大きく上回りました つまり 会社が健康づくりに取り組むことに対して否定的な人はほとんどいません ただし どちらの項目においても どちらともいえない と答えた人が半数近くを占めています 自分の会社が従業員の健康づくりに関してどのような配慮や取り組みをおこなっているかについて十分な情報を持っておらず それに取り組むべきか判断しかねている人が少なくないと考えられます 8

従業員の健康づくりに関する会社の取り組みの重要度 従業員の心の健康づくりを促すこと 従業員に対する啓発や情報提供をおこなうこと が重要だと思う人は 77% 図表 12 自分の会社が従業員の健康づくりのために取り組む分野 方法の重要度 (n=1,000) 0 20 40 60 80 100(%) 従業員の心の健康づくりを促すこと 21.9 55.0 18.1 5.0 取り組み分野に関して 従業員の健診や再検査等の受診を促すこと従業員の休養 睡眠の状況の改善を促すこと従業員の食生活 食習慣の改善を促すこと従業員の運動習慣の改善を促すこと 22.3 17.7 15.8 14.9 52.0 55.3 54.5 54.1 20.0 21.3 24.2 25.4 5.7 5.7 5.5 5.6 従業員の禁煙を促すこと 19.7 46.9 25.6 7.8 取り組み方法に関して 健康づくりに関して 従業員に対する啓発や情報提供をおこなうこと 健康づくりのために必要な費用を補助すること 健康づくりに関して 従業員の相談に応じたり 指導をおこなったりすること 従業員が身体の状態や生活習慣をチェックできる機会や場 ツールを提供すること 健康づくりに取り組む従業員に特典を与えること 17.0 24.7 18.0 17.6 18.3 59.7 51.5 56.9 54.5 48.4 17.2 18.7 19.6 22.6 26.1 6.1 5.1 5.5 5.3 7.2 重要ある程度重要あまり重要でない重要でない 自分の会社が従業員の健康づくりのために図表 12にあげる分野 方法での取り組みをおこなうことは それぞれどの程度重要だと思うかたずねました 取り組み分野についてみると 重要 ( 重要 + ある程度重要 ) だと思う割合は 従業員の心の健康づくりを促すこと が 76.9% で最も高く これに続く他の項目も6~7 割台となっています 心 体の両面での健康づくりが重視されていることがわかります 取り組み方法についてみると 重要だと思う割合は 健康づくりに関して 従業員に対する啓発や情報提供をおこなうこと (76.7%) で最も高いですが 他の項目も僅差で続いています すなわち どの取り組み分野 方法も およそ3 分の2 以上の人には重要だと思われています 9

研究員のコメント 自分の会社が従業員の健康づくりに取り組むことに対しては概ね肯定的民間企業に勤務する正社員を対象に実施した調査の結果から 従業員の健康づくりに関する企業の取り組みをめぐる意識や行動などを明らかにしました まず取り組み全体に対する意識をみると 自分の会社が従業員の健康づくりに取り組むことについては 啓発 情報提供をはじめとするさまざまな取り組みについて重要だと思っている人がかなりいます また 自分の会社が健康づくりに取り組むことによって 従業員の医療費削減などさまざまな効果が会社や従業員全体にもたらされると思っている人も少なくありません 自分の会社が従業員の健康づくりに取り組むことに対して 従業員自身は概ね肯定的といえます 従業員の健康づくりに関する企業の取り組みはまだ浸透していない次に 自分の会社がおこなう個別の取り組みに関する行動や意識を振り返ると 最近 1 年間に会社が実施した健康づくりに関する研修等に参加した人は2 割程度 健康づくりのためのツール プログラム 制度や健康相談の窓口 会社が提携 運営等をおこなっている運動施設を利用した人はそれぞれ1 割未満でした それらの参加者や利用者は それらが自身の健康づくりに役立ったという実感をそれほど持てていません 今回対象とした比較的大きな企業においても 全体的にみれば健康づくりに対する取り組みが従業員に十分活用され その効果が実感されるには至っていないと考えられます 今後 こうした取り組みが進むことによって 効果を実感できる従業員が増えることが期待されます また そもそも自分の会社で取り組みがおこなわれているかどうかわからないと回答した人や 会社が従業員の健康に配慮しているかどうか あるいは従業員の健康づくりにもっと取り組むべきだと思うかどうかという設問に対してどちらともいえないと答えた人も多くいました 企業がおこなっている健康づくりへの取り組みに関する情報も行き渡っていないと思われます 企業においては 従業員の健康づくりに取り組みを広げるとともに 既に取り組んでいることについて従業員に周知させることも必要でしょう 健康への関心を促すために必要なのは体力 運動能力低下の自覚自身の健康に関心がない人は 従業員の健康づくりに関する取り組みをより利用していない傾向がみられました 無関心層の関心を促すことも課題です 自身の健康に関心を持つようになったきっかけは 体力 運動能力の低下を感じた が最も多く 次に 体型などの外見が気になった 体調や体の症状が気になったこと があがっていました 従業員に体力や運動能力を知る機会は 健診などで体重 体型や体調を知る機会に比べると現状では少ないですが その機会を提供することも従業員の健康づくりを進めたい企業にとっては重要といえます ( 研究開発室上席主任研究員水野映子 ) 10