国際コンテナ戦略港湾政策の意義 ~ 阪神港の利用促進に向けて ~ 平成 28 年 3 月 23 日 国土交通省近畿地方整備局
1. 国際海上コンテナ輸送の現状 1
億 TEU 7.0 6.5 6.0 5.5 5.0 4.5 4.0 3.5 3.0 2.5 2.0 1.5 1.0 0.5 0.0 2.2 世界各地域の港湾におけるコンテナ取扱個数の推移 全世界 日本 アジア 港湾におけるコンテナ取扱個数の推移 ( 日本含まず ) 2.4 0.4 0.5 0.5 0.5 0.3 0.3 0.1 0.1 0.9 1.0 2003 年 2.6 0.5 0.5 0.3 0.1 3.0 0.6 0.6 0.4 0.2 1.2 1.3 3.4 0.7 0.6 0.4 0.2 2013 年 2 億 9,700 万 TEU 2.2 倍 6 億 4,977 万 TEU 1,506 万 TEU 1.3 倍 1,967 万 TEU 1 億 2,856 万 TEU 2.4 倍 3 億 1,233 万 TEU 3.8 0.8 0.7 0.4 0.2 4.2 0.9 0.7 0.5 0.2 1.5 1.7 1.9 アジアの港湾 1 億 2,856 万 TEU 4.9 1.2 0.8 0.5 0.2 5.2 1.3 0.8 0.5 0.2 2.2 2.4 '00 '01 '02 '03 '04 '05 '06 '07 '08 '09 '10 '11 '12 '13 TEU(twenty-foot equivalent unit): 国際標準規格 (ISO 規格 ) の 20 フィート コンテナを 1 とし 40 フィート コンテナを 2 として計算する単位 アジア : 韓国 中国 香港 台湾 タイ フィリピン マレーシア シンガポール インドネシア 北米 : アメリカ カナダ 欧州 : イギリス オランダ ドイツ イタリア スペイン ベルギー フランス ギリシャ アイルランド スウェーデン フィンランド デンマーク その他 : 日本と上記以外 出典 : 1990~99 年は Containerisation International Yearbook CI-online より国土交通省港湾局作成 2000~13 年は THE WORLD BANK Container port traffic (TEU: 20 foot equivalent units) より国土交通省港湾局作成 4.7 1.3 0.7 0.4 0.2 2.2 5.4 1.5 0.8 0.5 0.2 2.5 5.8 1.5 0.8 0.5 0.2 2.8 6.1 1.6 0.9 0.5 0.2 2.9 アジアの港湾 3 億 1,233 万 TEU 6.5 1.8 0.9 0.5 0.2 3.1 その他 欧州 北米 日本 アジア 注 ) 外内貿を含む数字 ただし 日本全体の取扱貨物量は Containerisation International で収集される主要な港湾の合計値であり 全てを網羅するものではない なお 日本の全てのコンテナ取扱港湾における取扱個数 ( 外内貿計 ) は 1,655 万 TEU(2003 年 ) から 2,149 万 TEU(2013 年 ) に 10 年間で 1.3 倍に増加している ( 港湾統計より ) 2
コンテナ船の大型化と我が国港湾の最大水深岸壁の推移 スケールメリットによる輸送コスト低減のため コンテナ船が超大型化 現在 世界で就航しているコンテナ船の最大船型は 1 万 9 千個積みであり 我が国に寄港しているコンテナ船の最大船型は 1 万 5 千個積み 25,000 20,000 最大船型の推移 必要岸壁水深 -18m 20,000 建造中 積載個数 ( T E U ) 15,000 10,000 5,000 738 752 必要岸壁水深 -14m 1,096 2,500 4,258 4,300 注 :TEU (twenty-foot equivalent unit): 国際標準規格 (ISO 規格 ) の20 フィート コンテナを1とし 40 フィート コンテナを2として計算する単位出典 :2004 年まで海事産業研究所 コンテナ船の大型化に関する考察 2004 年以降はオーシャンコマース社及び各船社 HP 等の情報を基に国土交通省港湾局作成 4,600 必要岸壁水深 -15m 4,700 4,950 必要岸壁水深 -16m 7,060 6,400 12,508 8,468 18,000 19,000 16,020 0 1960 1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015 2020 横浜港大黒 (13m 81 年 2 月供用 ) 神戸港 PI2 期 (15m 96 年 4 月供用 ) 横浜港大黒 (14m 92 年 10 月供用 ) 横浜港南本牧 (16m 01 年 4 月供用 ) 横浜港南本牧 ( 実質 18m 15 年 4 月供用 ) は我が国の最大水深の状況 3
我が国港湾とアジア主要港との欧米基幹航路寄港便数の比較 100 90 80 寄港便数 / 週 70 60 42 58 40 アジア主要港に寄港する基幹航路の便数は増加または横這い 我が国に寄港する基幹航路の便数は減少 ここでの 基幹航路 は 北米航路 欧州航路を指す 北米航路 欧州航路 2015 年京浜港 24 便 2015 年伊勢湾 11 便 2015 年阪神港 10 便 50 19 40 30 20 10 0 9 36 34 41 16 33 17 41 22 35 36 41 42 34 42 28 29 36 38 22 37 34 28 28 30 28 28 17 26 22 20 7 16 18 19 21 21 19 12 10 12 9 8 8 9 10 11 9 11 8 8 6 6 4 4 6 2 2 4 4 2 2 4 4 2 2 98 03 08 13 15 98 03 08 13 15 98 03 08 13 15 98 03 08 13 15 98 03 08 13 15 98 03 08 13 15 98 03 08 13 15 香港シンガポール上海釜山京浜伊勢湾阪神 資料 : 国際輸送ハンドブックより国土交通省港湾局作成 寄港便数は当該年の11 月の値 4
600 阪神港におけるコンテナ貨物取扱量の推移 移入移出輸入輸出 リーマンショック ( 平成 20 年 9 月 ) 国際コンテナ戦略港湾選定 ( 平成 22 年 8 月 ) 阪神国際港湾株式会社への経営統合 ( 平成 26 年 10 月 ) コンテナ取扱貨物量 ( 万 T E U ) 500 400 300 200 100 328 12 12 153 151 342 12 12 160 158 379 14 15 178 172 阪神淡路大震災 ( 平成 7 年 1 月 ) 290 9 11 137 132 349 11 13 166 159 336 332 9 12 12 14 162 157 153 149 351 11 14 168 159 米国同時多発テロ ( 平成 13 年 9 月 ) 387 17 19 181 171 371 364 15 22 19 24 170 167 391 24 29 175 160 158 163 419 436 30 27 33 37 185 190 172 178 478 480 464 33 34 36 42 45 45 201 205 204 188 194 195 435 34 39 183 178 484 39 45 204 196 507 498 504 505 37 36 37 39 43 43 43 44 218 213 216 214 209 206 208 209 0 出典 : 阪神港における平成元年 ~ 平成 25 年のコンテナ取扱貨物量は 港湾統計 ( 年報 ) による 阪神港における平成 26 年の外貿コンテナ取扱貨物量は 管理者調べ ( 速報値 ) をもとに近畿地方整備局にて作成 5
基幹航路の寄港喪失による問題点 基幹航路が寄港喪失した場合の問題点と具体的な影響例 生産量減少等により 我が国発着貨物が減り 更なる基幹航路減少につながる ( 悪循環 ) 我が国への基幹航路の寄港喪失 積み替え航路 ( 海外トランシップ ) の輸送コスト上昇 ( 価格競争相手である直行基幹航路が喪失するため ) 我が国での企業の立地環境の悪化 基幹航路の我が国への直接寄港が少なくなると 本来最も安価で短時間の直行基幹航路が減るというサービス水準の低下に加え 我が国立地企業の輸送が積み替え航路を選択せざるを得なくなり 直行基幹航路との比較による価格の交渉力を失い 積み替え航路の料金高騰等を招く 日本から基幹航路が消滅し 日本発欧米向けの輸送手段がアジア主要港経由のみとなった場合 当該運賃が TEU あたり 1,000 ドル単位で上昇するとの船社意見もある ( 直行便の場合 約 3,000 ドル /TEU) 企業の海外流出 雇用機会の喪失国民所得の海外流出 輸入物資の価格上昇 国民生活への圧迫 国際コンテナ戦略港湾政策が実施されず 我が国への基幹航路の寄港が喪失すると 民間投資需要が年間 4,000 億円減少し 国民の雇用が 1.6 万人失われるとの試算もあり 積み替え時の積み残し等による遅延リスク 荷傷みのリスク等も懸念 基幹航路の我が国への寄港の維持 拡大を図るため 京浜港 阪神港を 国際コンテナ戦略港湾 に 選択 し ハード ソフト一体となった施策を 集中 して実施 6
2. 国際コンテナ戦略港湾政策 7
国際コンテナ戦略港湾 政策の概要 平成 22 年 8 月阪神港 京浜港が国際コンテナ戦略港湾に選定 政 策 目 的 政策目標 政策目的 : 国際基幹航路の我が国への寄港を維持 拡大すること 国際基幹航路の我が国への寄港を維持 拡大することにより 企業の立地環境を向上させ 我が国経済の国際競争力を強化 雇用と所得の維持 創出 国際基幹航路の我が国への直接寄港が少なくなると 本来最も安価で短時間の直接寄港ルートが減るというサービス水準の直接の低下に加え 我が国立地企業の輸送が海外トランシップを経るルートを選択せざるを得なくなり 我が国立地企業が直接寄港ルートとの比較による価格交渉力を失い 海外トランシップルートの料金高騰等立地環境の悪化を招く また 積み替え時の積み残し等による遅延リスク 荷傷みのリスク等も懸念される 平成 26 年から 概ね 5 年以内 国際コンテナ戦略港湾に寄港する欧州基幹航路を週 3 便に増やすとともに 北米基幹航路のデイリー寄港を維持 拡大する また アフリカ 南米 中東 インドといった 現状で我が国への寄港が少ない航路の誘致も進める 平成 26 年から 概ね 10 年以内 国際コンテナ戦略港湾において グローバルに展開する我が国立地企業のサプライチェーンマネジメントに資する多方面 多頻度の直航サービスを充実する 国際コンテナ戦略港湾への 集貨 国際コンテナ戦略港湾背後への産業集積による 創貨 国際コンテナ戦略港湾の 競争力強化 主 な 国際コンテナ戦略港湾の港湾運営会社に対する集貨支援 国際コンテナ戦略港湾背後に立地する物流施設の整備に対する支援 コンテナ船の大型化や取扱貨物量の増大等に対応するための 大水深コンテナターミナルの機能強化 施 策 荷役システムや情報技術を活用した海上コンテナ物流の高度化実証事業等によるコスト削減 利便性向上のための取組の推進 国際コンテナ戦略港湾の港湾運営会社に対する国の出資 8
参考 政府全体としての国際コンテナ戦略港湾政策の位置付け 経済財政運営と改革の基本方針 2015( 平成 27 年 6 月 30 日閣議決定 ) 第 3 章 経済 財政一体改革 の取組 - 経済 財政再生計画 5. 主要分野ごとの改革の基本方針と重要課題 [2] 社会資本整備等 ( 選択と集中 担い手確保及び建設生産システムの省力化 効率化 ) 社会資本整備について 民需誘発効果や投資効率の高いインフラ 国際競争力を強化し経済成長に寄与するインフラ ( 首都圏空港 国際コンテナ戦略港湾 首都圏 3 環状道路をはじめとする大都市圏環状道路等 ) や国土強靱化 防災 減災 地域活性化等に資するインフラ等に重点化を図る 日本再興戦略 改訂 2015( 平成 27 年 6 月 30 日閣議決定 ) 第二.3 つのアクションプラン一. 日本産業再興プラン 5. 立地競争力の更なる強化 5-1. 国家戦略特区 の実現 / 公共施設等運営権等の民間開放 (PPP/PFI の活用拡大 ) 空港 港湾など産業インフラの整備 / 都市の競争力の向上 ( 産業インフラの機能強化 ) 横浜港の国際競争力を強化するため 昨年 8 月に 強制水先を 1 万トン ( 現行 3 千トン ) へ緩和する ( 危険物積載船を除く ) 等の結論を得て 本年 8 月から緩和を実施することとなった 昨年 10 月に 阪神港の特例港湾運営会社が経営統合し阪神国際港湾株式会社が設立され 12 月には 同社に対して国が出資を行い 国 港湾管理者 民間の協働体制が構築された 総合物流施策大綱 (2013-2017)( 平成 25 年 6 月 25 日閣議決定 ) 2. 今後の物流施策の方向性と取組 (1) 産業活動と国民生活を支える効率的な物流の実現に向けた取組 我が国の立地競争力強化に向けた物流インフラ等の整備 有効活用等 1) 国際コンテナ戦略港湾におけるコンテナターミナルの大水深化等 船舶の大型化に対応した港湾機能の強化を推進するとともに 国際コンテナ戦略港湾と国内各港を結ぶ内航船による 国際フィーダー航路 インランドデポでのコンテナラウンドユース等を活用した広域からの貨物集約 特例港湾運営会社の経営統合等による港湾の効率的かつ一体的な運営の促進を図る 9
阪神港における広域的 一体的な港湾運営 10 阪神港において 平成 26 年 10 月 1 日に神戸港と大阪港それぞれの特例港湾運営会社が経営統合し 阪神国際港湾株式会社 が設立され その後 国土交通大臣が同社を港湾運営会社として指定し さらに国から出資を行った これにより 国 港湾管理者 民間それぞれの強みを活かした協働体制が整った 今後はこの協働体制により 広域からの貨物集約など 全国的見地から取り組むべき課題の解決に向けて強力に取り組む 阪神国際港湾株式会社 の概要 設立日平成 26 年 10 月 1 日 (11 月 28 日に港湾運営会社として指定 ) ( 特例港湾運営会社である大阪港埠頭 と神戸港埠頭 が経営統合 ) 代表者 代表取締役会長 犬伏泰夫 ( 元神戸港埠頭 ( 株 ) 代表取締役社長 ) 代表取締役社長 川端芳文 ( 元大阪港埠頭 ( 株 ) 代表取締役社長 ) 出資比率国 (34%) 神戸市 (31%) 大阪市 (31%) 民間 (4%) ( 合計 14.6 億円 ) 適用可能な制度 1 行政財産 ( 国有港湾施設 港湾管理者が所有する港湾施設 ) の貸付け 2 無利子貸付制度 ( 最大 8 割 ) 3 税制優遇措置 ( 固定資産税 都市計画税 1/2 軽減 ) 4 国出資 ( 平成 26 年 12 月 26 日に出資 ) 阪神国際港湾株式会社 の中期経営計画 ( 基本戦略 ) 1. 戦略的かつ機動的な経営の実現 2. 集貨施策の強化と創貨 3. ターミナルの高規格化 効率化の推進 4. 組織力の向上 5. 社会に貢献する企業を目指して 阪神国際港湾株式会社のシンボルマーク
阪神港の国際定期コンテナ船の就航状況 欧州 地中海航路 代表的な就航船社名 : 商船三井 日本郵船 Maersk 欧州 ( 週 2 便 ) 中国航路代表的な就航船社名 : 上海海華輪船公司 上海錦江航運 ( 集団 ) 有限公司 上海汎亜航運有限公司 新海豊集装箱運輸有限公司 中国対外貿易運輸江蘇公司 中通国際海運有限公司 共同海運国際有限公司 等 韓国航路代表的な就航船社名 : CK Line CMA-CGM 韓進海運 東進商運等 中国 ( 週 60 便 ) 東南アジア ( 週 57 便 ) 韓国 ( 週 23 便 ) 阪神港 合計週 154.6 便 北米西岸及び東岸 ( 週 8 便 ) 北米西岸及び東岸航路代表的な就航船社名 : ウエストウッドシッピングラインズ 商船三井 日本郵船 川崎汽船 エバーグリーン Hapag APL Zim OOCL Hyundai 東南アジア航路 代表的な就航船社名 : 商船三井 APL 川崎汽船 新海豊集 日本郵船 陽明海運 OOCL エバーグリーン チェンリーナビゲーション ワンハイラインズ等 その他 ( 週 4.6 便 ) その他航路代表的な就航船社名 : 豪州 ニュージーランド航路 ( 週 4.1 便 ) 日本郵船 川崎汽船 商船三井 ナホトカ航路 ( 月 2 便 ) 商船三井 FESCO ANL コンテナライン OOCL COSCO エバーグリーン タスマンオリエントライン Maersk 等 注 ) 大阪港 神戸港の両港に寄港する航路は 2 便としてカウントしている (2015 年 10 月現在 ) また 2 週 1 便は 0.5 便 / 週 2 週 3 便は 1.5 便 / 週 6 週 5 便は 0.8 便 / 週 月 2 便は 0.5 便 / 週に換算して計上してい 11
1 国際コンテナ戦略港湾への 集貨 12
国際戦略港湾 阪神港 の集貨圏概念図 13 東日本及び西日本と各国の名目 GDP の比較 東日本のGDPは世界第 5 位のフランスを 西日本は第 6 位のイギリス 14.45 を それぞれ上回っている 16 14 6 14.45 ~ ~ 5.74 5.50 4 2 0 5.74 5.50 3.28 2.85 2.56 2.37 2.25 2.09 2.05 1.72 1.58 1.48 3.28 2.85 2.56 2.37 2.25 2.09 2.05 1.72 1.58 1.48 四国地方から輸出入されるコンテナ貨物の約 5 割が阪神港を利用 東日本 は新潟県 長野県 静岡県以東 西日本 は富山県 岐阜県 愛知県以西出典 : 総務省統計局 世界の統計 内閣府 県民経済計算 総務省 日本の統計 等をもとに国土交通省港湾局作成 遠方の都道府県を発着するコンテナ貨物の多くも 阪神港から輸出入されている 80% 70% 以上 60% 50% 以上 40% 30% 以上 20% 10% 以上 20% 10% 未満 各都道府県発着の輸出入コンテナ貨物の阪神港の利用割合 平成 25 年 11 月の1ヶ月データ 全国輸出入コンテナ貨物流動調査 をもとに国土交通省港湾局作成
国際コンテナ戦略港湾の港湾運営会社に対する集貨支援 国際コンテナ戦略港湾における基幹航路の維持 拡大を図るため 経営統合した港湾運営会社の集貨事業等の経費の一部を補助する 国際戦略港湾競争力強化対策事業 を実施する 事業スキーム 国 補助 ( 事業費の 1/2) 港湾運営会社 集貨事業イメージ 釜山港等 国際コンテナ戦略港湾利用への転換 補助対象事業 基幹航路維持 拡大に資する集貨事業 渋滞対策に資する事業 事業対象者 外航船社 内航船社 荷主 等 阪神港 京浜港 転換させた貨物に対し インセンティブを港湾運営会社が事業対象者に付与等 阪神港 京浜港 14
貨物量 ( 万 TEU) 15 国際フィーダー輸送網による集貨機能の強化 国際フィーダー利用促進事業 事業実施前 事業実施後 (2014.4 時点 ) (2015.1 時点 ) 門司 (6 便 ) 北九州 (2 便 ) 博多 (4 便 ) 八代 (1 便 ) 薩摩川内 (1 便 ) 志布志 (3 便 ) 徳山下松 (4 便 ) 三田尻中関 (1 便 ) 宇部 (2 便 ) 大竹 (2 便 ) 岩国 (1 便 ) 大分 (2 便 ) 細島 (1 便 ) 油津 (1 便 ) 広島 (6 便 ) 松山 (4 便 ) 福山 (1 便 ) 今治 (2 便 ) 新居浜 (2 便 ) 水島 (7 便 ) 高松 (1 便 ) 三島川之江 (3 便 ) 姫路 (3 便 ) 寄港便数 :68 便 / 週 徳島小松島 (2 便 ) 阪神 26 便 / 週 ( 約 40%) の増加 門司 (6 便 ) 北九州 (3 便 ) 博多 (6 便 ) 八代 (1 便 ) 薩摩川内 (1 便 ) 志布志 (3 便 ) 三田尻中関 (4 便 ) 宇部 (2 便 ) 徳山下松 (8 便 ) 大竹 (2 便 ) 岩国 (2 便 ) 大分 (4 便 ) 細島 (2 便 ) 油津 (1 便 ) 松山 (5 便 ) 広島 (12 便 ) 今治 (4 便 ) 寄港便数は その他地域への寄港を含んでいるため 図中の合計と一致しない 二重丸 ( ) の港は 寄港便数が増加した港 福山 (3 便 ) 新居浜 (2 便 ) 三島川之江 (4 便 ) 水島 (7 便 ) 高松 (1 便 ) 姫路 (3 便 ) 寄港便数 :94 便 / 週 徳島小松島 (2 便 ) 阪神 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 阪神港における国内輸送コンテナ取扱貨物個数の推移 1 移入 ( 大阪 ) 移出 ( 大阪 ) 移入 ( 神戸 ) 移出 ( 神戸 ) 47 36 9 34 6 5 13 7 8 11 10 13 84 79 81 83 80 79 80 75 9 73 8 7 8 10 8 8 67 11 8 61 22 18 1: 平成 12 年 ~25 年は港湾統計 平成 26 年は 11 21 20 21 21 53 11 23 18 管理者調べ ( 速報値 ) をもとに近畿地方整備局 22 10 19 作成 18 27 31 31 16 30 22 24 26 28 28 19 17 15 12 11 12 13 16 18 21 22 24 21 23 23 22 22 25
2 国際コンテナ戦略港湾背後への産業集積による 創貨 16
国際コンテナ戦略港湾背後への産業集積による 創貨 ( 特定用途港湾施設整備事業 港湾機能高度化施設整備事業 ) 阪神港における企業進出のための支援制度を拡充することで 貨物の需要の創出を促進する 国際戦略港湾に立地する物流施設の整備に対する支援制度 老朽化 陳腐化した物流施設の再編 高度化の促進 国際戦略港湾において 流通加工機能を有する荷さばき施設 ( 上屋 ) 又は保管施設 ( 倉庫 ) を整備する民間事業者への無利子貸付を行う 対象施設 国際戦略港湾 ( 阪神港 京浜港 ) の埠頭の近傍に立地する物流施設 ( 上屋 倉庫 ) 貸付比率 国 : 港湾管理者 : 民間事業者 = 3 : 3 : 4 流通加工機能を有する倉庫 ( ロジスティクス ハブ機能の強化 ) 港湾における防災機能の向上及び効率的な物流網の形成を図るため 港湾に立地する老朽化 陳腐化した物流施設の再編 高度化に対する補助制度を創設 対象事業 以下の要件を全て満たす事業 2 以上の物流施設の更新を伴う 2 以上の事業者による物流施設の整備であること 整備される物流施設の延床面積が3 千 m 2 以上となること 当該港湾における防災機能の向上及び物流の効率化が図られるものであること 補助対象施設 物流施設の共用部 ( ランプウェイ スロープ等 ) 及び共同施設 ( 道路 緑地等 ) 免震機能を含む 補助率 1/3 老朽化 陳腐化した物流施設 複数の物流施設を再編 高度化 : 補助対象施設の例ランプウェイ 国際戦略港湾のコンテナターミナル 背後に立地する倉庫とコンテナターミナルが円滑に連携 国際戦略港湾における創貨のイメージ ( 倉庫の場合 ) 耐震性の向上 荷さばき 転回スペースの確保 物流機能の高度化 緑地 道路 17
国際コンテナ戦略港湾 ( 阪神港 ) における 創貨 の取組 神戸港 18 創貨促進のため平成 26 年 4 月 1 日から市税優遇制度を拡充 税優遇 優遇項目改正前 (~ 平成 26 年 3 月 31 日 ) 改正後 ( 平成 26 年 4 月 1 日 ~) 固定資産税 都市計画税 5 年間 1/2 軽減土地 建物償却資産要件 : 特定事業 5 年間 9/10 軽減土地 建物償却資産 拡充 神戸テクノ ロジスティックパーク 市 固定資産税 都市計画税 事業所税 ( 資産割 ) 3 年間 1/2 軽減土地 建物償却資産要件 : 中核事業 ( 特定事業のうち, 次の 1 ~2 のいずれかを満たす延床面積 1,000 m2以上の施設整備を行うもの ) 1 土地取得 2 医療分野の研究開発 - 5 年間 9/10 軽減土地 建物償却資産要件 : 中核事業 ( 特定事業のうち, 次の1 ~3のいずれかを満たす延床面積 1,000m2以上の施設整備を行うもの ) 1 土地取得 1ha 以上 2 投資額 ( 土地除く )10 億円以上 3 医療分野の研究開発拡充 10 年間 9/10 軽減土地 建物 償却資産要件 : 特例中核事業 ( 中核事業のうち, 次の1,2いずれかを満たすもの ) 1 土地取得 5ha 以上 2 投資額 ( 土地除く )50 億円以上新設 神戸サイエンスパーク 県不動産取得税 1/2 軽減限度額 :2 億円 ( 土地 建物 ) 1/2 軽減限度額 :2 億円 ( 土地 建物 ) 補助金 市 優遇項目改正前 (~ 平成 26 年 3 月 31 日 ) 改正後 ( 平成 26 年 4 月 1 日 ~) 雇用創出型製造業集積促進補助 - 補助率 : 投資額 ( 土地除く ) の3% 以内限度額 :5 億円 (5 年分割で支給 ) 要件 : 次の1~3 全ての要件を満たす企業 1 常用雇用者 100 人以上新設 2 土地取得 2ha 以上 3 投資額 ( 土地代除く )25 億円以上 ポートアイランド北西部 神戸空港 ポートアイランド第 2 期
国際コンテナ戦略港湾 ( 阪神港 ) における 創貨 の取組 大阪港 大阪港全体でグリーン分野等の企業誘致に取り組んでおり とりわけ夢洲地区では 総合特区制度と相まってコンテナ埠頭と一体となった企業誘致を展開 関西イノベーション国際戦略総合特区 夢洲地区 規制緩和 税制支援 財政支援 金融支援 6.2ha 公募予定地 11.9ha 公募予定地 大阪府市特区税制 4.4ha 公募予定地 4.1ha 上組 4.2ha 山九 7.5ha 公募予定地 1.7ha 横浜冷凍 コンビニ コンテナ車両整理場 シャーシプール 対象税目 ( 市税 ) 固定資産税 都市計画税 法人市民税 事業所税 ( 府税 ) 法人府民税 事業税 不動産取得税 対象分野医薬品 医療機器 先端医療技術 先制医療 バッテリー スマートコミュニティなど 申請受付 2016 年 3 月 31 日まで 咲洲 H26.7 開業 延床面積 21,884 m2 C-12 平成 24 年 8 月契約平成 26 年 7 月開業 平成 25 年 11 月契約 平成 26 年 2 月特区認定 平成 25 年 11 月契約 平成 26 年 2 月特区認定 C-11 C-10 19
3 国際コンテナ戦略港湾の 競争力強化 20
大水深コンテナターミナルの機能強化 1( 神戸港コンテナターミナル ) 新港東ふ頭地区 PI 地区 摩耶ふ頭地区 神戸空港 ポートアイランド PI2 期地区 ポートアイランド ( ハ ース名 ) 主な船会社 PC-13 PC-14 APL SITC, Sinotrans PC-15(N) - PC-15(E) - PC13 PC14 PC15 PC16 PC17 PC18 航路 泊地浚渫 (16m) RWB RC4 RC5 六甲アイランド RI 地区 航路 泊地浚渫 (16m) RC6 RC7 六甲アイランド ( ハ ース名 ) 主な船会社 岸壁増深 耐震化 (16m) PC-16 PC-17 PC-18(S) 商船三井, OOCL,HASCO, QM,SJJ,TCLC, PanCon MSC, CMA-CGM, TS Lines Evergreen, PAN-A 平成 19 年 3 月撮影 PC-18(E) RWB RC-4/5 RC-6 RC-7 ワンハイ 川崎汽船 マースク 日本郵船 OOCL Hapag loyd 21
コンテナターミナル整備効果 1( 神戸港コンテナターミナル ) 上組 (2015.4 竣工 ) 五突第二冷蔵庫 (2012.10 竣工 ) 兵機海運 (2010.4 竣工 ) 上組青果センター (2012.11 竣工 ) 近年臨海部に竣工した大型物流施設 兵食冷蔵倉庫 (2012.11 竣工 ) ニトリ (2017 竣工予定 ) 大海運輸重量物倉庫 (2011.4 竣工 ) 松屋フーズ ( 完成時期非公表 ) PC-18 PC-13 シ ャハ ンエキスフ レス危険物専用倉庫 (2013.12 竣工 ) RC-4 5 キューソー流通システム冷凍冷蔵倉庫 (2015 竣工予定 ) 三井物産 RM (2016.5 竣工予定 ) RC-6 7 取り組み 世界的に急速な広がりをみせるコンテナ貨物量の増加や船舶の大型化に対応するため 高規格コンテナターミナルを整備 国際コンテナ戦略港湾 阪神港 の利便性を高め 集貨 創貨 競争力強化 に向けた取り組みを官民一体となって実施 整備効果 2014 年の貿易額については 輸入額が過去最高 輸出額もリーマンショック以前の水準に回復傾向 また 2015 年上半期について 上半期ベースで輸入額が過去最高を更新 輸出額も 3 年連続の増加 臨海部への大型物流施設の集積が発展するなど 臨海部への民間投資が活発化 上組 (2016 竣工予定 ) 40 30 20 10 0 物流施設登録面積の推移 ( 万m2 ) 新港地区 ホ ートアイラント 地区約 2 倍増加 ( 年 ) 2005 2007 2009 2011 2013 PC-14 PC-15~17 上組 (2016 竣工予定 ) 上組物流センター (2009.12 竣工 ) 東部地区 六甲アイラント 地区 摩耶地区 兵庫地区 西部地区 運河地区 ホ ートアイラント 地区 利用者の声 凡例 竣工予定竣工済主な臨港道路高速道路主なコンテナ埠頭 神戸港は関西の消費地に近い上 航路 便数が豊富である また 物流業者のサービスレベルも高く 使い勝手がいい港である 神戸港 輸入額 ( 兆円 ) ( 兆円 ) 3.5 リーマンショック 7.0 3.0 6.0 2.5 2.0 1.5 1.0 2014 年過去最高 2015 年上半期ベースも過去最高 ( 年 ) 2004 2009 2014 5.0 4.0 3.0 2.0 神戸港 輸出額 リーマンショック 2014 年リーマンショック前の水準に回復傾向 2015 年上半期ベースは 3 年連続増加 ( 年 ) 2004 2009 2014 神戸市内の物流施設登録面積の推移 130 ( 万m2 ) 126 125 120 117 115 110 108 109 110 105 100 2005 2007 2009 2011 2013 神戸港に大型物流倉庫を建設した企業 22
大水深コンテナターミナルの機能強化 2( 大阪港コンテナターミナル ) ( ハ ース名 ) 主な船会社 C-10 WanHai SITC T.S.Lines (C12 含む ) C-11 エハ ーク リーン,WanHai C-12 (C10 に含む ) まいしま 舞洲地区 このはな 此花地区 岸壁延伸 耐震化 (16m) ゆめしま 夢洲地区 さきしま 咲洲地区 ( 南港 ) 航路 泊地浚渫 (16m) ( ハ ース名 ) 主な船会社 C-1 韓進海運 C-2 商船三井 C-3 HASCO OOCL C-4 OOCL NYK C-8 川崎汽船 SITC COSCO C-9 陽明海運 Maersk WanHai MCC 平成 22 年 3 月 19 日撮影 23
登録面積 ( 万 m 2 ) 外貿コンテナ貨物量 ( 万 TEU) 貿易額 ( 百億円 ) コンテナターミナル整備効果 2( 大阪港コンテナターミナル ) 大阪港 外貿コンテナ取扱貨物量及び貿易額の推移 240 220 コンテナ貨物量 貿易額 夢洲コンテナターミナル (C-12) 夢咲トンネル供用開始 900 800 200 夢洲コンテナターミナル (C-10,11) 供用開始 700 180 160 600 整備効果 大阪港夢洲コンテナターミナル及び夢咲トンネルが供用開始 コンテナ取扱貨物量の増加に伴い 貿易額が倍増 臨海部への大型物流施設の集積が進展するなど 臨海部への民間投資が活発化 140 120 100 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 500 400 300 2010 年以降に竣工した大型物流施設 ( 一部予定含む ) ニッスイ物流 (2016.4 竣工予定 ) 山九 ( 着工 竣工未定 ) 上組 ( 着工 竣工未定 ) SG リアルティ舞洲 (2014.6 竣工 ) フ ロロシ スハ ーク (2010.8 竣工 ) ニチレイロシ スティクス (2010.2 竣工 ) 200 190 180 大阪市臨海部における物流施設登録面積の推移 近年立地した大型物流施設の例 ヨコレイ夢洲物流センター (2014.7 竣工 ) 170 平成 24 年撮影 夢咲トンネル 住友倉庫 (2015.4 竣工予定 ) 臨港道路 高速道路 事業対象施設 二葉南港冷凍物流センター (2015.2 竣工 ) ク ット マン堺 (2014.4 竣工 ) フ ロロシ スハ ーク大阪 5 (2015.1 竣工 ) SBS ロシ コム (2017 竣工予定 ) 三井不動産ロシ スティクスハ ーク堺 (2014.9 竣工 ) 160 150 140 130 120 H20 H23 H26 臨海部は 西淀川区 此花区 港区 大正区 住之江区 物流施設登録面積とは 一類倉庫登録面積を記載 利用者の声 プロロジスパーク大阪 5(2015.1 竣工 ) コンテナターミナルが近く 臨港道路等のアクセスが良いことから物流機能が高い 加えて 耐震強化岸壁があることから BCP の面においても優位である それらを顧客用の案内パンフレットにおいても PR できる 大阪港に大型物流施設を建設中の企業 24