d 運動負荷心電図でSTの低下が0.1mV 以上の所見があるもの ( イ ) 臨床所見で部分的心臓浮腫があり かつ 家庭内での普通の日常生活活動若しくは社会での極めて温和な日常生活活動には支障がないが それ以上の活動は著しく制限されるもの又は頻回に頻脈発作を繰り返し 日常生活若しくは社会生活に妨げと

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障害程度等級表 心臓機能障害 1 級 心臓の機能の障害により 自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるもの 2 級 - 3 級 心臓の機能の障害により 家庭内での日常生活活動が著しく制限されるもの 4 級 心臓の機能の障害により 社会での日常生活活動が著しく制限されるもの

更生相談・判定依頼のガイド

第1 総 括 的 事 項

別様式診断書 呼吸器の機能障害の状況及び所見 の所見欄に記載された内容は適宜省略してよいが 現状の固定 永続性の認定の参考となる治療内容等についても具体的に記載すること (4) 総合所見 について経過及び現症から障害認定に必要な事項 特に換気の機能 動脈血ガス値 活動能力の程度を明記し 併せて 障害

障害程度等級表 級別じん臓機能障害 1 級 じん臓の機能の障害により自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるもの 2 級 3 級 じん臓の機能の障害により家庭内での日常生活活動が著しく制限されるもの 4 級 じん臓の機能の障害により社会での日常生活活動が著しく制限されるもの

1 経 緯

千葉県身体障害認定基準

e 治癒困難な腸瘻 ( 注 3) があり かつ 腸瘻における腸内容の排泄処理が著しく困難な状 態 ( 注 4) 又は高度の排尿機能障害 ( 注 2) があるもの f 高度の排尿機能障害 ( 注 2) があり かつ 高度の排便機能障害 ( 注 5) があるもの 3 等級表 4 級に該当する障害は 次の

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01 表紙

概要 214 心室中隔欠損を伴う肺動脈閉鎖症 215 ファロー四徴症 216 両大血管右室起始症 1. 概要ファロー四徴症類縁疾患とは ファロー四徴症に類似の血行動態をとる疾患群であり ファロー四徴症 心室中隔欠損を伴う肺動脈閉鎖 両大血管右室起始症が含まれる 心室中隔欠損を伴う肺動脈閉鎖症は ファ

身体障害者診断書 意見書 ( 聴覚 平衡 音声 言語又はそしゃく機能障害用 ) 総括表 氏名 年月日生 ( ) 歳 男女 住所 1 障害名 ( 部位を明記 ) 2 原因となった 交通 労災 その他の事故 戦傷 戦災 疾病 外傷名 自然災害 疾病 先天性 その他 ( ) 3 4 疾病 外傷発生年月日年

循環器 Cardiology 年月日時限担当者担当科講義主題 平成 23 年 6 月 6 日 ( 月 ) 2 限目 (10:40 12:10) 平成 23 年 6 月 17 日 ( 金 ) 2 限目 (10:40 12:10) 平成 23 年 6 月 20 日 ( 月 ) 2 限目 (10:40 1

第6 呼吸器機能障害

心臓血管外科カリキュラム Ⅰ. 目的と特徴心臓血管外科は心臓 大血管及び末梢血管など循環器系疾患の外科的治療を行う診療科です 循環器は全身の酸素 栄養供給に欠くべからざるシステムであり 生体の恒常性維持において 非常に重要な役割をはたしています その異常は生命にとって致命的な状態となり 様々な疾患

直接還流するように血行動態を修正する手術 ) を施行する ただ 順調なフォンタン循環であっても通常の慢性うっ血性心不全状態であるため いつかは破綻していくこととなる フォンタン型手術は根治的手術ではない また フォンタン型手術適応外となった群には 効果的な薬物治療はなく ACE 阻害薬 利尿薬の効果

188-189

年管管発 0928 第 6 号平成 27 年 9 月 28 日 日本年金機構年金給付業務部門担当理事殿 厚生労働省年金局事業管理課長 ( 公印省略 ) 障害年金の初診日を明らかにすることができる書類を添えることができない場合の取扱いについて 厚生年金保険法施行規則等の一部を改正する省令 ( 平成 2

8. 胸部 X 線写真 (4 月 11 日 ) 心臓 大血管陰影 ( 右第 1 2 弓 左第 1 4 弓 ) X 線像 : 拡大 の意義 左房拡大所見 心臓の血行力学的回転 心胸郭比の求め方と正常値 心不全における X 線写真の肺野所見 ( 血流の再分布 間質性肺水腫 肺胞性肺水腫 ) 9. 心臓超

平成 30 年度循環ブロック講義重要ポイント 1. 循環器疾患の症候学 (2 月 1 日 ) 狭心症の問診のポイント (Nitroglycerin SAVES angina.) 不整脈の問診のポイント 心不全の重症度を表す NYHA の重症度分類 起座呼吸 発作性夜間呼吸困難 中心性チアノーゼと末梢

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大学教職員の心臓検診の現状 * 和井内由充子 大学保健管理センターの主要業務のひとつに 健康診断とそれに基づく健康管理がある 突然 死にもつながる心疾患の早期発見と管理は重要 である 大学生の心疾患管理に関しては以前報 告 1-6) した 大学のもうひとつの主要構成員で ある教職員の管理の現状を今回

11総法不審第120号

心臓血管外科・診療内容

埼玉医科大学電子シラバス

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心臓弁膜症とはどんな病気 心臓にある弁の異常による病気の総称です 心臓には4つの部屋があり 各部屋の間には血液が 一方向に流れるよう片開きの扉の働きをする弁 逆流防止弁 があります 弁膜の異常は狭窄と逆 流 閉鎖不全 の2つがあります 狭窄は扉の開きが悪くなり 心臓の次の部屋や動脈に血液が送 り出さ

心不全とは?(Fig.3) 心機能低下に起因する循環不全 と定義され 心臓が全身の組織における代謝の必要量に応じて 血液を十分駆出できない状態です 発症の仕方により 急性心不全 (acute heart failure:ahf) と慢性心不全 (chronic heart failure:chf)

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TAVIを受ける 患者さんへ

障害厚生年金 厚生年金に加入している間に初診日 ( 障害のもととなった病気やけがで初めて医者にかかった日 ) がある病気やけがによって 65 歳になるまでの間に 厚生年金保険法で定める障害の状態になったときに 受給要件を満たしていれば支給される年金です なお 障害厚生年金に該当する状態よりも軽い障害

心臓血管外科手術説明書 国立病院機構東京医療センター心臓血管外科 様

11総法不審第120号

PowerPoint プレゼンテーション

標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会

障害程度等級表

CCU で扱っている疾患としては 心筋梗塞を含む冠動脈疾患 重症心不全 致死性不整脈 大動脈疾患 肺血栓塞栓症 劇症型心筋炎など あらゆる循環器救急疾患に 24 時間対応できる体制を整えており 内訳としては ( 図 2) に示すように心筋梗塞を含む冠動脈疾患 急性大動脈解離を含む血管疾患 心不全など

1. 期外収縮 正常なリズムより早いタイミングで心収縮が起きる場合を期外収縮と呼び期外収縮の発生場所によって 心房性期外収縮と心室性期外収縮があります 期外収縮は最も発生頻度の高い不整脈で わずかな期外収縮は多くの健康な人でも発生します また 年齢とともに発生頻度が高くなり 小学生でもみられる事もあ

臨床調査個人票 新規 更新 189 無脾症候群 行政記載欄 受給者番号判定結果 認定 不認定 基本情報 姓 ( かな ) 名 ( かな ) 姓 ( 漢字 ) 名 ( 漢字 ) 郵便番号 住所 生年月日西暦年月日 * 以降 数字は右詰めで 記入 性別 1. 男 2. 女 出生市区町村 出生時氏名 (

聴覚・平衡・音声・言語又はそしゃくの機能障害の状態及び所見

2 障害厚生年金障害厚生年金は次の1~3の条件すべてに該当する方が受給できます 1 障害の原因となった病気やケガの初診日 ( 1) が 厚生年金保険の被保険者である期間にあること 2 障害の原因となった病気やケガによる障害の程度が 障害認定日 ( 2) に法令により定められている障害等級表 ( 3)

11総法不審第120号

心臓血管外科 取得可能専門医 認定医及び到達目標など 専門医 認定医 名称 取得年数最短通常 基本となるもの 外科専門医 5 年目 5 年 ~7 年 心臓血管外科専門医 7 年目 7 年 ~10 年 取得可能なもの 循環器専門医 6 年目 6 年 ~10 年 移植認定医 6 年目 6 年 ~10 年

2005年 vol.17-2/1     目次・広告

認定看護師教育基準カリキュラム

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第5章 体液

臨床所見 ( 申請時 ) 直近の状況を記載症状告示番号 72 慢性心疾患 ( ) 年度小児慢性特定疾病医療意 書 継続申請用 病名 1 洞不全症候群 受給者番号受診日年月日 受付種別 継続 転出実施主体名 転入 ( ) ふりがな 氏名 (Alphabet) ( 変更があった場合 ) ふりがな以前の登

基幹施設認定申請書

運動療法の効果 運 動療 法は 心 臓手 術を受けるに至った 冠 動脈 疾 患の危険因子を減らす2次予防だけでなく 手術を受けたことによるいろいろな問題点を改善します 1 運動能力 体力が向上します 心臓手術後の運動療法は運動能力を改善させます 弁膜症の場合 弁置換術によって心機能は正常化しま すが

(2) レパーサ皮下注 140mgシリンジ及び同 140mgペン 1 本製剤については 最適使用推進ガイドラインに従い 有効性及び安全性に関する情報が十分蓄積するまでの間 本製剤の恩恵を強く受けることが期待される患者に対して使用するとともに 副作用が発現した際に必要な対応をとることが可能な一定の要件

「手術看護を知り術前・術後の看護につなげる」

り ( 狭窄といいます ) 血管が急にけいれんして狭くなったり( 攣縮 ) 血の塊( 血栓 ) が出来て詰まってしまうことがあります 冠動脈が狭く十分に心臓の筋肉に血液が供給されない状態で 胸が締め付けられるような感覚 痛みなどを伴った場合 狭心症とよび 循環器専門施設で冠動脈の状態をカテーテルで調

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11総法不審第120号

参考ガイドライン : 2011 Guidelines for the Prevention of Intravascular Catheter-Related Infections CDC 2011 Update to The Society of Thoracic Surgeons and the

01 表紙

第6章 循環器系

印刷用1

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胸痛の鑑別診断持続時間である程度の鑑別ができる 数秒から1 分期外収縮筋 骨格系の痛み 心因性 30 分以内 狭心症食道痙攣 逆流性食道炎 30 分以上 急性心筋梗塞 解離性大動脈瘤 肺塞栓症 急性心膜炎自然気胸 胸膜炎胃 十二指腸潰瘍 胆嚢炎 胆石症帯状疱疹 急性心筋梗塞の心電図変化 R P T

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第 3 節心筋梗塞等の心血管疾患 , % % % %

図表 1 1,000 万円以上高額レセプト上位 100 位 ( 平成 28 年度 ) 注 : 主傷病名欄の ( ) は調剤レセプト ( 単位 : 円 ) 順位月額医療費 主傷病名 順位月額医療費 主傷病名 順位月額医療費 主傷病名 順位月額医療費 主傷病名 1 106,941,690 フォンウィルブ

別記様式第 8 号 ( 第 11 条関係 ) 身体障害者診断書 意見書 ( 聴覚 平衡 音声 言語又はそしゃく機能障害用 ) 総括表 氏 名 大正 昭和 年 月 日生 ( ) 歳 平成 男 女 住所 ( ) 1 障害名 ( 部位を明記 ) 2 原因となった疾病 外傷名 交通 労災 その他の事故 戦傷

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2019/7/9 市民公開講座 2019 健やかな高齢社会を生きるために心臓を守ろう ~ 心不全を知るコトから始めよう ~ 藤枝市立総合病院循環器内科渡辺明規 2019 年 7 月 7 日藤枝市民会館 1

循環器6) 冠動脈バイパス術 A C 141 循環器 知識 技術 技能 症例 11. 循環器疾患の生化学的診断 ( 新しいバイオマーカーを含む ) A B 135 Ⅳ. 治療 危険因子矯正法 ( 生活習慣変容 ) 135 1) 減塩 A A 136 2) 減量 A A 136 3) 禁


死亡率(人口10 万対1950 '55 '60 '65 '70 '75 '80 '85 '90 ' 心血管系疾患 ( 動脈硬化による ) とがんが死亡の大 部分を占める 脳血管疾患 悪性新生物 結核 心疾患 )肺炎 50 不慮の事故自殺 0 肝疾患昭和

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狭心症と心筋梗塞 何を調べているの? どのように調べるの? 心臓の検査虚血チェック きょけつ の きょうさく狭窄のチェック 監修 : 明石嘉浩先生聖マリアンナ医科大学循環器内科

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79.基発第1063号


受給者番号 ( ) 患者氏名 ( ) 告示番号 72 慢性心疾患 ( ) 年度小児慢性特定疾病医療意 書 新規申請用 経過 ( 申請時 ) 直近の状況を記載 2/2 薬物療法 強心薬 :[ なし あり ] 利尿薬 :[ なし あり ] 抗不整脈薬 :[ なし あり ] 抗血小板薬 :[ なし あり

心疾患患による死亡亡数等 平成 28 年において 全国国で約 20 万人が心疾疾患を原因として死亡しており 死死亡数全体の 15.2% を占占め 死亡順順位の第 2 位であります このうち本県の死亡死亡数は 1,324 人となっています 本県県の死亡率 ( 人口 10 万対 ) は 概概ね全国より高

心臓血管外科手術説明書 国立病院機構東京医療センター心臓血管外科 様

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5. 死亡 (1) 死因順位の推移 ( 人口 10 万対 ) 順位年次 佐世保市長崎県全国 死因率死因率死因率 24 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 悪性新生物 位 26 悪性新生物 350

188-189

Clinical Training 2007

年301 番 循環器系の疾患 (Cardiovascular Disease) 責任者: 石原正治主任教授 坂口太一主任教授 内科学循環器内科 朝倉正紀教授 峰隆直特任准教授 内藤由朗講師 赤堀宏洲講師 奥原祥貴講師 織原良行助教 正井久美子助教 増山理特別招聘教授 伊賀幹二非常勤講師 駒村和雄非常

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しおり

1 正常洞調律 ;NSR(Normal Sinus Rhythm) 最初は正常洞調律です P 波があり R-R 間隔が正常で心拍数は 60~100 回 / 分 モニター心電図ではわかりにくいのですが P-Q 時間は 0.2 秒以内 QRS 群は 0.1 秒以内 ST 部分は基線に戻っています 2 S

2. 平成 9 年遠隔診療通知の 別表 に掲げられている遠隔診療の対象及び内 容は 平成 9 年遠隔診療通知の 2 留意事項 (3) イ に示しているとお り 例示であること 3. 平成 9 年遠隔診療通知の 1 基本的考え方 において 診療は 医師又は歯科医師と患者が直接対面して行われることが基本

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蘇生をしない指示(DNR)に関する指針

帝京大学 CVS セミナー スライドの説明 感染性心内膜炎は 心臓の弁膜の感染症である その結果 菌塊が血中を流れ敗血症を引き起こす危険性と 弁膜が破壊され急性の弁膜症による心不全を発症する危険性がある 治療には 内科治療として抗生物質の投与と薬物による心不全コントロールがあり 外科治療として 菌を

Transcription:

障害程度等級表級別心臓機能障害 1 級心臓の機能の障害により自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるもの 2 級 3 級心臓の機能の障害により家庭内での日常生活活動が著しく制限されるもの 4 級心臓の機能の障害により社会での日常生活活動が著しく制限されるもの 5 級 6 級 一身体障害認定基準 1 18 歳以上の者の場合ア等級表 1 級に該当する障害は次のいずれかに該当するものをいう ( ア ) 次のいずれか2つ以上の所見があり かつ 安静時又は自己身辺の日常生活活動でも心不全症状 狭心症症状又は繰返しアダムスストークス発作が起こるもの a 胸部エックス線所見で心胸比 0.60 以上のもの b 心電図で陳旧性心筋梗塞所見があるもの c 心電図で脚ブロック所見があるもの d 心電図で完全房室ブロック所見があるもの e 心電図で第 2 度以上の不完全房室ブロック所見があるもの f 心電図で心房細動又は粗動所見があり 心拍数に対する脈拍数の欠損が 10 以上のもの g 心電図でSTの低下が0.2mV 以上の所見があるもの h 心電図で第 Ⅰ 誘導 第 Ⅱ 誘導及び胸部誘導 ( ただしV 1 を除く ) のいずれかのTが逆転した所見があるもの ( イ ) ペースメーカを植え込み 自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるもの 先天性疾患によりペースメーカを植え込みしたもの又は人工弁移植 弁置換を行ったものイ等級表 3 級に該当する障害は次のいずれかに該当するものをいう ( ア ) アのaからhまでのうちいずれかの所見があり かつ 家庭内での極めて温和な日常生活活動には支障がないが それ以上の活動では心不全症状若しくは狭心症症状が起こるもの又は頻回に頻脈発作を起こし救急医療を繰返し必要としているもの ( イ ) ペースメーカを植え込み 家庭内での日常生活活動が著しく制限されるものウ等級表 4 級に該当する障害は次のものをいう ( ア ) 次のうちいずれかの所見があり かつ 家庭内での普通の日常生活活動又は社会での極めて温和な日常生活活動には支障がないが それ以上の活動では心不全症状又は狭心症症状が起こるもの a 心電図で心房細動又は粗動所見があるもの b 心電図で期外収縮の所見が存続するもの c 心電図でSTの低下が0.2mV 未満の所見があるもの

d 運動負荷心電図でSTの低下が0.1mV 以上の所見があるもの ( イ ) 臨床所見で部分的心臓浮腫があり かつ 家庭内での普通の日常生活活動若しくは社会での極めて温和な日常生活活動には支障がないが それ以上の活動は著しく制限されるもの又は頻回に頻脈発作を繰り返し 日常生活若しくは社会生活に妨げとなるもの ( ウ ) ペースメーカを植え込み 社会での日常生活活動が著しく制限されるもの 2 18 歳未満の者の場合ア等級表 1 級に該当する障害は原則として 重い心不全 低酸素血症 アダムスストークス発作又は狭心症発作で継続的医療を要するもので 次の所見 (a~n) の項目のうち6 項目以上が認められるものをいう a 著しい発育障害 b 心音 心雑音の異常 c 多呼吸又は呼吸困難 d 運動制限 e チアノーゼ f 肝腫大 g 浮腫 h 胸部エックス線で心胸比 0.56 以上のもの i 胸部エックス線で肺血流量増又は減があるもの j 胸部エックス線で肺静脈うっ血像があるもの k 心電図で心室負荷像があるもの l 心電図で心房負荷像があるもの m 心電図で病的不整脈があるもの n 心電図で心筋障害像があるものイ等級表 3 級に該当する障害は 原則として 継続的医療を要し アの所見 (a~n) の項目のうち5 項目以上が認められるもの又は心エコー図 冠動脈造影で冠動脈の狭窄若しくは閉塞があるものをいう ウ等級表 4 級に該当する障害は 原則として症状に応じて医療を要するか少なくとも1~3 か月毎の間隔の観察を要し アの所見 (a~n) の項目のうち4 項目以上が認められるもの又は心エコー図 冠動脈造影で冠動脈瘤苦しくは拡張があるものをいう 二認定要領 1 診断書の作成について身体障害者診断書においては 疾患等により永続的に心臓機能の著しい低下のある状態について その障害程度を認定するために必要な事項を記載する 診断書は障害認定の正確を期するため 児童のための 18 歳未満用 と成人のための 18 歳以上用 とに区分して作成する 併せて障害程度の認定に関する意見を付す (1) 総括表 について

ア 障害名 について 心臓機能障害 と記載する イ 原因となった疾病 外傷名 について原因疾患名はできる限り正確に書く 例えば 単に心臓弁膜症という記載にとどめず 種類のわかるものについては 僧帽弁狭窄兼閉鎖不全症 等と記載する また 動脈硬化症の場合は 冠動脈硬化症 といった記載とする 傷病発生年月日は初診日でもよく それが不明の場合は推定年月を記載する ウ 参考となる経過 現症 について傷病の発生から現状に至る経過及び現症について障害認定のうえで参考となる事項を摘記する 障害固定又は確定 ( 推定 ) の時期については 手術を含む治療の要否との関連をも考慮し記載する エ 総合所見 について経過及び現症からみて障害認定に必要な事項を摘記する 乳幼児期における診断又は手術等により障害程度に変化の予測される場合は 将来再認定の時期等を記載する (2) 心臓の機能障害の状況及び所見 についてア 1 臨床所見 について臨床所見については それぞれの項目について 有無いずれかに 印を付けること その他の項目についても必ず記載すること イ 2 胸部エックス線所見 について胸部エックス線所見の略図は 丁寧に明確に画き 異常所見を記載する必要がある 心胸比は必ず算出して記載すること ウ 3 心電図所見 について心電図所見については それぞれの項目について 有無いずれかに 印を付けること 運動負荷を実施しない場合には その旨を記載することが必要である STの低下については その程度を何 mvと必ず記載すること エ 2(3) 心エコー図 冠動脈造影所見 (18 歳未満用 ) について乳幼児期における心臓機能障害の認定に重要な指標となるが これを明記すること オ 4 活動能力の程度 (18 歳以上用 ) について心臓機能障害の場合には 活動能力の程度の判定が障害程度の認定に最も重要な意味をもつので 診断書の作成に当たってはこの点を十分留意し いずれか一つの該当項目を慎重に選ぶことが必要である 診断書の活動能力の程度と等級の関係は 次のとおりつくられているものである (1) 非該当 (2) (3) 4 級相当 (4) 3 級相当 (5) 1 級相当カ 3 養護の区分 (18 歳未満用 ) について

18 歳未満の場合は 養護の区分の判定が障害程度の認定に極めて重要な意味をもつので この点に十分留意し いずれか一つの該当項目を慎重に選ぶこと 診断書の養護の区分と等級の関係は次のとおりである (1) 非該当 (2) (3) 4 級相当 (4) 3 級相当 (5) 1 級相当 2 障害程度の認定について (1) 心臓機能障害の障害程度の認定は 原則として 活動能力の程度 (18 歳未満の場合は養護の区分 ) とこれを裏づける客観的所見とにより行うものである (2) 心臓機能障害の認定においては 活動能力の程度が重要な意味をもつので 活動能力の程度判定の妥当性を検討する必要がある 活動能力の程度又は養護の区分は 診断書全体からその妥当性が裏づけられていることが必要であり 活動能力の判定の根拠が 現症その他から納得しがたい場合には 診断書を作成した指定医に照会する等により慎重に検討したうえで認定することが望ましい (3) 活動能力が (1) (18 歳未満の場合は養護の区分 (1)) であっても 客観的な所見から 相当程度の心臓障害の存在が十分にうかがえるような場合には 機械的に非該当とせずに 念のために活動能力を確認するなどの取扱いが望まれる また 客観的所見がなく 活動能力が (2)~(5) とされている場合には 相互の関係を確認することが必要である (4) 乳幼児に係る障害認定は 障害の程度を判定できる年齢 ( 概ね満 3 歳 ) 以降に行うことを適当とするが 先天性心臓障害については 3 歳未満であっても治療によっても残存すると予想される程度をもって認定し 一定の時期に再認定を行うことは可能である

三疑義解釈 質 疑 回 答 1. 先天性心疾患による心臓機能障害をもつ者が 満 18 歳以降に新規で手帳申請した場合 診断書及び認定基準は それぞれ 18 歳以上用 と 18 歳未満用 のどちらを用いるのか それぞれ 18 歳以上用 のものを使うことが原則であるが 成長の度合等により 18 歳以上用 の診断書や認定基準を用いることが不適当な場合は 適宜 18 歳未満用 により判定することも可能である 2. 更生医療によって 大動脈と冠動脈のバイパス手術を行う予定の者が 身体障害者手帳の申請をした場合は認定できるか また急性心筋梗塞で緊急入院した者が 早い時期にバイパス手術を行った場合は 更生医療の申請と同時に障害認定することは可能か 心臓機能障害の認定基準に該当するものであれば 更生医療の活用の有無に関わりなく認定可能であるが 更生医療の適用を目的に 心疾患の発生とほぼ同時に認定することは 障害固定後の認定の原則から適当ではない また バイパス手術の実施のみをもって心臓機能障害と認定することは適当ではない 3.18 歳以上用の診断書の 3 心電図所見 の (12) その他の心電図所見 及び (13) 不整脈のあるものでは発作中の心電図所見 の項目があるが 認定基準及び認定要領等にはその取扱いの記載がないが これらの検査データはどのように活用されるのか 診断医が 活動能力の程度 等について判定する際の根拠となり得るとの理由から (12) (13) の2 項目が加えられており 必要に応じて当該検査を実施し 記載することとなる 4. ペースメーカを植え込みしたもので 自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるもの (1 級 ) 家庭内での日常生活活動が著しく制限されるもの (3 級 ) 社会での日常生活活動が著しく制限されるもの (4 級 ) はどのように判断するのか (1) 植え込み直後の判断については 次のとおりとする 自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるもの (1 級 ) とは 日本循環器学会の 不整脈の非薬物治療ガイドライン (2011 年改訂版 ) のクラスⅠに相当するもの 又はクラスⅡ 以下に相当するものであって 身体活動能力 ( 運動強度 : メッツ ) の値が2 未満のものをいう 家庭内での日常生活活動が著しく制限されるもの (3 級 ) とは 同ガイドラインのクラス Ⅱ 以下に相当するものであって 身体活動能力 ( 運動強度 : メッツ ) の値が2 以上 4 未満のものをいう 社会での日常生活活動が著しく制限される

質疑回答もの (4 級 ) とは 同ガイドラインのクラス Ⅱ 以下に相当するものであって 身体活動能力 ( 運動強度 : メッツ ) の値が4 以上のものをいう (2) 植え込みから3 年以内に再認定を行うこととするが その際の判断については次のとおりとする 自己の身辺の日常生活活動が極度に制限されるもの (1 級 ) とは 身体活動能力 ( 運動強度 : メッツ ) の値が2 未満のものをいう 家庭内での日常生活活動が著しく制限されるもの (3 級 ) とは 身体活動能力 ( 運動強度 : メッツ ) の値が2 以上 4 未満のものをいう 社会での日常生活活動が著しく制限されるもの (4 級 ) とは 身体活動能力 ( 運動強度 : メッツ ) の値が4 以上のものをいう 5. ペースメーカを植え込みした者 又は人工 弁移植 弁置換を行った者は 18 歳未満の者 の場合も同様か 先天性疾患によりペースメーカを植え込みした者は 1 級として認定することとしており その先天性疾患とは 18 歳未満で発症した心疾患を指すこととしている したがって ペースメーカを植え込みした18 歳未満の者は1 級として認定することが適当である また 弁移植 弁置換術を行った者は 年齢にかかわらずいずれも1 級として認定することが適当である 6. 体内植込み型除細動器を装着したものにつ いては ペースメーカを植え込みしているも のと同様に取り扱うのか 同様に取り扱うことが適当である 7. 発作性心房細動のある 徐脈頻脈症候群 認定基準の18 歳以上の1 級の ( イ ) ペースメの症例にペースメーカを植え込んだが そのーカを植え込み 自己の身辺の日常生活活動が後心房細動が恒久化し 事実上ペースメーカ極度に制限されるもの 先天性疾患によりペーの機能は用いられなくなっている この場合 スメーカを植え込みしたもの 3 級の ( イ ) ペ再認定等の際の等級は どのように判定するースメーカを植え込み 家庭内での日常生活活

質疑回答 べきか 動が著しく制限されるもの 及び 4 級の ( ウ ) ペースメーカを植え込み 社会での日常生活活動が著しく制限されるもの の規定には該当しないものとして その他の規定によって判定することが適当である 8. 人工弁移植 弁置換に関して ア. 牛や豚の弁を移植した場合も 人工弁移植 弁置換として認定してよいか イ. また 僧帽弁閉鎖不全症により人工弁輪移植を行った場合も アと同様に認定してよいか ウ. 心臓そのものを移植した場合は 弁移植の考え方から1 級として認定するのか ア. 機械弁に限らず 動物の弁 ( 生体弁 ) を移植した場合も同様に取り扱うことが適当である イ. 人工弁輪による弁形成術のみをもって 人工弁移植 弁置換と同等に取り扱うことは適当ではない ウ. 心臓移植後 抗免疫療法を必要とする期間中は 1 級として取り扱うことが適当である なお 抗免疫療法を要しなくなった後 改めて認定基準に該当する等級で再認定することは適当と考えられる 9. 本人の肺動脈弁を切除して大動脈弁に移植し 切除した肺動脈弁の部位に生体弁 ( 牛の弁 ) を移植した場合は 人工弁移植 弁置換を行ったもの に該当すると考えてよいか 肺動脈弁を切除した部位に新たに生体弁を移 植していることから 1 級として認定すること が可能である 10. 肺高血圧症に起因する肺性心により 心臓機能に二次的障害が生じた場合 検査所見及び活動能力の程度が認定基準に該当する場合は 心臓機能障害として認定できるか 二次的障害であっても その心臓機能の障害が認定基準に該当し かつ 永続するものであれば 心臓機能障害として認定することが適当である

様式第 2 号印 総括表 身体障がい者診断書 意見書 ( 心臓機能障がい用 ) 18 歳以上用 昭和 27 8 3 心臓機能障害 心筋梗塞 平成 5 頃 10 年前より狭心症発作みとめ 徐々に増悪 2002 年 8 月 23 日精査を行い冠動脈 2 枝障害 10 月 8 日 12 月 16 日 2 回にわたり冠動脈形成術 (PTCA) を行うも現在も狭心症症状の悪化みられ日常生活に大きな支障がある 平成 15 4 21 現在狭心症症状つよく家庭内での日常生活にも著しい制限があるため 今後冠動脈形成術あるいは心臓手術 (A-C バイパス ) を行う予定 H16 4 胃潰瘍 平成 15 4 21 循環器 3

50 50 90 90 平成 14 12 14 49 % 平成 14 12 14