4 有害鳥獣捕獲マイスター等による捕獲技術の向上 ( 農林事務所 猟友会 ) わな猟免許新規取得者を対象に有害鳥獣捕獲マイスター等による捕獲技術研修 実地指導を実施 (6 農林事務所で 8 回実施計 147 人受講 ) 2 捕獲の強化 (1) ニホンジカの捕獲強化 ( 猟友会委託 ) 指定管理鳥獣捕

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人 3,500 3,000 狩猟登録者数の推移 3,241 3,180 3,202 3,247 3,373 合計 網 わな 銃 2,500 2,000 1,843 1,845 1,910 1,965 2,100 1,500 1,000 1,398 1,335 1,292 1,282 1,273 50

現行見直し案見直し理由等 カラス 被害時期 : 通年 ニホンザル 被害対象 : 農作物全般への食害 農業施設へ被害 生活環境被害 ヒヨドリ 被害時期 : 通年 アナグマ 被害対象 : 果樹への食害 被害対象 : 農作物全般への食害 ハクビシン 被害対象 : 農作物全般への食害 住居侵入による生活環境

Microsoft Word - 01 変更計画書

(別記様式第1号)

(別記様式第1号)

Microsoft Word - 鳥瓣被害韲æ�¢è¨‹çfl»ï¼‹H30-32;朕絇Ver

抜本的な鳥獣捕獲強化対策 平成 25 年 12 月 26 日環境省農林水産省

1. 対象鳥獣の種類 被害防止計画の期間及び対象地域イノシシ ニホンジカ 中獣類 ( ハクビシン アライグマ そ対象鳥獣の他狩猟獣 ) カラス類 ( ハシブトガラス ハシボソガラス ) カモ類 ニホンザル ツキノワグマ計画期間平成 29 年度 ~ 平成 31 年度対象地域福井市 2. 鳥獣による農林

1. 対象鳥獣の種類 被害防止計画の期間及び対象地域 対象鳥獣 ツキノワグマ カラス類 サギ類 カワウ カモ類 ハト類 スズメ イノシシ タヌキ ハクビシン ニホンジカ ニホンザル 計画期間 平成 28 年度 ~ 平成 30 年度 対象地域 長岡市全域 2. 鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止に

目 次 1 被害状況 (1) 農作物被害の推移 1 (1) 人身被害 1 2 捕獲状況 (1) 捕獲数の推移 2 (2) 狩猟捕獲の状況 3 (3) 被害防止捕獲の状況 4 3 防護柵の設置状況 (1) 防護柵設置延長の推移 5 (2) 防護柵の維持管理 6 4 生息地における取組状況 6 5 モニ

(Microsoft Word - \220\255\215\364\222\361\214\276\217\221.docx)

1. 対象鳥獣の種類 被害防止計画の期間及び対象地域対象鳥獣イノシシ ニホンジカ ヌートリア アライグマ ハシブトガラス ハシボソガラス ( 以下 カラス類 と言う ) ツキノワグマ ニホンザル カワラバト キジバト ( 以下 ハト類 という ) アオサギ ダイサギ( 以下 サギ類 という ) 計画

(別記様式第1号)

( 別記様式第 1 号 ) 計画作成年度平成 28 年度 計画変更年度平成 29 年度 計画主体 筑紫野市 筑紫野市鳥獣被害防止計画 < 連絡先 > 担当部署名所在地電話番号 F A X 番号メールアドレス 筑紫野市環境経済部農政課筑紫野市二日市西一丁目 1 番 1 号

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イノシシH30年度別計画

(別紙様式第1号)

(別記様式第1号)

(様式第1号)

1. 対象鳥獣の種類 被害防止計画の期間及び対象地域 対象鳥獣計画期間対象地域 シロガシラ イノシシ キジ平成 27 年度 ~ 平成 29 年度うるま市全域 ( 注 )1 計画期間は 3 年程度とする 2 対象地域は 単独で又は共同で被害防止計画作成する全ての市町村名を記入 する 2. 鳥獣による農

計画作成年度

(別記様式第1号)

Microsoft PowerPoint 特定鳥獣イノシシ研修(配布用) (2)

Microsoft Word 修正 特定計画(イノシシ)案

PowerPoint プレゼンテーション

12 野生動物被害対策強化(H26朝林)

秋子割合 現状評価と課題の整理 市内のイノシシ対策の現状を評価し, 課題を整理するため, 地理情報分析および捕獲状 況分析を行った ( 資料編参照 ). 1 地理情報分析による評価集落単位の各種行政資料 ( 捕獲情報, 防護柵設置状況, 市民からの要望など ) について, 地図上での分析 ( 地理情

(別記様式第1号)

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鳥獣による被害及びその防止の取組の実態調査_参考資料

( 参考資料 ) ( 注 ) 鳥獣被害の現状と対策 ( 平成 28 年 3 月農林水産省 ) から抜粋 1

技術体系の紹介 : 1.ICT による檻罠の遠隔監視 操作システム クラウドまるみえホカクン 加害獣の集中的な捕獲による密度低下や頭数削減のため 大型の檻 罠が普及しています これらの捕獲効率を向上させるための遠隔監視 操作システムを開発しました ( 図 1 2) 檻をカメラで監視し インターネット

第 11 表の 1 平成 25 年度個人の市町村民税の納税義務者等に関する調 所得割のみを納める者 納税義務者 ( 人 ) 所得割額 ( 千円 ) 給与所得者営業等所得者農業所得者その他の所得者給与所得者営業等所得者農業所得者その他の所得者 1 下 関 市

1. 有害鳥獣対策の法規制の緩和と捕獲業務の体制強化 建議 農作物の大敵である有害鳥獣の被害防止対策につきましては 毎年 補助事業等の活用により ワイヤーメッシュ柵 電気牧柵器及び箱罠の設置等に多額の予算を計上していただき また その普及や管理に関する知識の伝達等にご尽力いただいておりますことに対し

頭数が多く 人慣れも進んだサル群 柵を設置できない河川から侵入するシカ 技術体系の紹介 : 1.ICT による檻罠の遠隔監視 操作システム クラウドまるみえホカクン 加害獣の集中的な捕獲による密度低下や頭数削減のため 大型の檻 罠が普及しています これらの捕獲効率を向上させるための遠隔監視 操作シス

実施計画の参考様式(この様式については、決定したものではありません

( 松尾委員 ) 調査は 10 年後なのか 環境が変わった時に計画の変更見直しは可能なのか 調査は必要に応じて実施可能 指定される状況でなくなれば 解除手続きはある ( 八代田委員 ) 今のままだとシカ被害が進んでいく可能性が高い 今後 捕獲強化を実施するのであれば 捕獲の効果を見るような調査を組む

1 アライグマの 分布と被害対策 1 アライグマの分布 1977 昭和52 年にアライグマと少年のふれあいを題材とし たテレビアニメが全国ネットで放映されヒット作となった それ 以降 アライグマをペットとして飼いたいという需要が高まり海 外から大量に輸入された しかしアライグマは気性が荒く 成長 す

1. 対象鳥獣の種類 被害防止計画の期間及び対象地域 対象鳥獣 計画期間 イノシシ ( イノブタを含む ) ニホンジカカラス類サギ類 平成 29 年度 ~ 平成 31 年度 対象地域 産山村 ( 注 )1 計画期間は 3 年程度とする 2 対象地域は 単独で又は共同で被害防止計画作成する全ての市町村

< F2D D F97D18F57978E B8367>

アマミノクロウサギ保護増殖事業計画 平成 27 年 4 月 21 日 文部科学省 農林水産省 環境省

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1. 対象鳥獣の種類 被害防止計画の期間及び対象地域対象鳥獣エゾシカ カラス類 ( ハシブトガラス ハシボソガラス ) ヒグマ キツネ アライグマ トド アザラシ計画期間平成 28 年度 ~ 平成 30 年度対象地域北海道稚内市 ( 全域 ) 2. 鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止に関する基本


( 別記様式第 1 号 ) 計画作成年度 平成 27 年度 計画変更年度 平成 29 年度 計画主体 飯能市 飯能市鳥獣被害防止計画 < 連絡先 > 担当部署名産業環境部農林課所在地飯能市大字双柳 1 番地の 1 電話番号 F A X 番号 メール

Taro-H30業務仕様書 (祖母傾地域)

(1) 野生鳥獣による農作物被害状況 ( 全国及び九州 ) 野生鳥獣による全国の農作物被害額は 平成 22 年度において 239 億円で 前年度に比べて 26 億円 (12%) 増加 九州の農作物被害額についても 4 億円で 前年度に比べて 7 億 5 千万 (23%) 増加 九州の農作物被害額のう

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農業だより

研究成果のとりまとめ 獣害回避のための野生動物調査 < 共同研究者畜産草地研究所塚田英晴 石川圭介 > < 共同研究者中央農業総合研究所竹内正彦 > 神津牧場は 上信国境の山間部にあり また 国定公園内に位置し鳥獣保護区に指定されている その結果 イノシシ シカを始めとする野生動物の出没が激しく 相

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イノシシH30年度別計画(資料編)

被害の現状 いま ニホンジカとイノシシが どのような問題をもたらしているのでしょうか? ニホンジカが日本の自然を食べつくす!? 日本に昔から生息しているニホンジカやイノシシは 近年 急速に生息数が増加し 全国で分布を広げています 増えすぎたニホンジカやイノシシが いま 日本全国で生態系や農林業 さら

(2) 丹沢におけるニホンジカ保護管理 ( 第 3 次神奈川県ニホンジカ保護管理計画 ) 計画期間 平成 24 年 4 月 1 日 ~ 平成 29 年 3 月 31 日 計画対象区域 保護管理区域 : 丹沢山地を含む 8 市町村 ( 相模原市は緑区のうち一部 ) 分布拡大防止区域 : 丹沢山地周辺部

Microsoft Word - ニホンジカ特定計画_161110版

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加えて 鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律 ( 平成 14 年法律第 88 号 ) が改正され 平成 27 年 5 月に施行されることとなっている 改正に伴い 法律の題名は 鳥獣の保護及 び管理並びに狩猟の適正化に関する法律 ( 以下 鳥獣保護管理法 という ) に改められ 法目的に 鳥獣の管理

1. 対象鳥獣の種類 被害防止計画の期間及び対象地域 対象鳥獣 計画期間 ニホンザル ツキノワグマ イノシシ ニホンジカ 平成 28 年度 ~ 平成 30 年度 対象地域小国町 ( 注 )1 計画期間は 3 年程度とする 2 対象地域は 単独で又は共同で被害防止計画作成する全ての市町村名を記入する

人材登録に必要な実績について Q1: 人材登録されるために必要な実績は? A: 分野ごとの必要な実績は以下のとおりです ( 詳細は募集要項をご覧ください ) 鳥獣保護管理プランナー次のア ) イ) のいずれかについて 鳥獣保護管理に関する計画の策定や見直し等に関する経験年数の合計が 5 年以上あると

防除実施計画(表紙、目次)

トヨタの森づくり 地域・社会の基盤である森づくりに取り組む

Microsoft Word - 3千葉県イノシシ対策計画案(241203)副課長指摘修正黒書き

Microsoft Word - 新潟県イノシシ保護管理計画(溶け込み)

猟 流し猟 少人数巻狩り 林道車上狙撃 待ち伏せ猟 足くくりわな 囲いわな ) を実施し 各手法の特長や課題 適する時期 場所等を把握 秦野市三廻部と山北町世附で 神奈川県猟友会の捕獲熟練者との協働による猟犬を用いた少人数巻狩りを試行 山北町玄倉の捕獲困難地において 少人数捕獲に精通した NPO 法

全国のニホンジカ及びイノシシの生息分布拡大状況 ニホンジカは昭和 53 年度から平成 26 年度までの36 年間で生息分布が約 2.5 倍に拡大 イノシシは昭和 53 年度から平成 26 年度までの36 年間で生息分布が約 1.7 倍に拡大 出典 : 全国のニホンジカ及びイノシシの生息分布拡大状況調

特定鳥獣保護管理計画技術マニュアル(カワウ編)

1 課題 目標 山陽小野田市のうち 山陽地区においては 5 つの集落営農法人が設立されている 小麦については新たに栽培開始する法人と作付面積を拡大させる法人があり これらの経営体質強化や収量向上等のため 既存資源の活用のシステム化を図る 山陽地区 水稲 大豆 小麦 野菜 農業生産法人 A 新規 農業

はじめに

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被害を受けにくい作付方法 ( 鳥類 ) 鳥類では作付方法による被害軽減も有効である 種子を深めに播く トウモロコシでは 6~9cmの深播きにより苗が地上に現れるまでに十分に根付くことができるため カラスやハトなどによる被害を軽減することができる ( カラスやハトのトウモロコシの出芽苗の被害は 十分に

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鳥獣被害対策に関する実態調査-参考事例集

3-1 地域の特殊性を考えた戦略 東北地方には 広いイノシシの空白地帯 ( 未生息地域 ) があることが他の地方と大きく異なり 未生息地域にイノシシを侵入させない 定着させないことが肝心となる このためには 農業部局と環境部局による一層の連携はもとより 国や自治体 また住民と一体となった明確な戦略が

Microsoft Word doc

(最終版)第二種管理計画(イノシシ)表紙


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目 次 1 計画策定の背景および目的 1 (1) 背景 (2) 目的 2 管理すべき鳥獣の種類 2 3 計画の期間 2 4 管理が行われるべき区域 2 5 現状 4 (1) 県内の自然環境 (2) 分布状況 (3) 生息の動向 (4) 捕獲状況 (5) 狩猟登録者数等の動向 (6) 農業被害の状況

長野県第二種特定鳥獣管理計画 ( 第 3 期イノシシ管理 ) 計画期間平成 30 年 4 月 ~ 平成 35 年 3 月 (2018 年 4 月 ~2023 年 3 月 ) 長野県

(2) 開発した囲いわなの概要 タイプ 7 について ( 写真 1) 部材に建築工事などで使用されるワイヤーメッシュを使用し ナットに鉄筋を通しボルトで固定することで組立 解体を容易にできるようにしました 林道端や里山周辺など平坦地であれば設置可能で 組立は二人で 10 分程度です ( 組立てた状態

イノシシ捕獲数の推移 イノシシの分布 8 凡例作成 3-13 個体数変動の推定 増加個体数 変数=増加個体数 4 個体数推定の結果 イノシシ 89 12度までの捕獲数を用いて全国の個体数推定 を行ったところ 全国のイノシシの個体数は で89万頭 12度末 となった

釧路湿原国立公園 釧路湿原生態系維持回復事業計画 平成 28 年 4 月 1 日

養老山地で生息が確認されたクマについて Q1. クマってどんな生き物? 本州に生息するクマはツキノワグマで 冬季 (12 ~3 月頃 ) は冬眠し 冬眠から覚めると山菜などを食べ 6 月頃に繁殖期を迎えます 夏は草や木の実や昆虫を探し 秋になると木の実を食べることが多くなります 利用する餌は多様性に



目 次 1 計画策定の目的と背景 管理すべき鳥獣の種類 計画の期間 管理が行われるべき区域

箱わなによる捕獲の流れ 箱わなの設置場所を選ぶ 餌付けにより誘引する 餌付けを続けて警戒心を解く 捕獲する 1

資料編 18

1. 対象鳥獣の種類 被害防止計画の期間及び対象地域 対象鳥獣 イノシシ ニホンジカ タヌキ アライグマ アナグマ イタチ カラス ヒヨドリ ムクドリ スズメ ドバト カワウ サギ 計画期間 対象地域 平成 27 年度 ~ 平成 29 年度 久留米市 うきは市 朝倉市 筑前町 東峰村 ( 注 )1

国産粗飼料増産対策事業実施要綱 16 生畜第 4388 号平成 17 年 4 月 1 日農林水産事務次官依命通知 改正 平成 18 年 4 月 5 日 17 生畜第 3156 号 改正 平成 20 年 4 月 1 日 19 生畜第 2447 号 改正 平成 21 年 4 月 1 日 20 生畜第 1

7/ /4 7/30 18:00 19:00 7/31 10:00 15:00 7/31 10:00 15:00 8/20 12:30 15:00 8/21 13:00 15:00 ( 49ha) JA () TEL

<976C30315F C8EAE91E6312D338D86817A8A8893AE8C7689E68F E528C608CA794C5288A8893AE E815B CC8B4C8DDA97E129817A

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ha ha km2 15cm 5 8ha 30km2 8ha 30km2 4 14

七策対策活動のポイント主な対策活動内容実証普及資材 器具 施設 1. 皆で 住民主体の生活環境整備 2. 囲って 鳥獣侵入防止柵の設置 3. 除いて 鳥獣の定住化を阻止 住民の情報共有と危機醸成 里人活動としての合意形成 生活環境整備として住民総参加型で計画的実践 侵入は山 川 道路からで柵は完全ブ

29jisshikeikaku

西会津町における鳥獣被害対策について ~ 自分達の畑は自分達で守る ~ 西会津町の概要 人 口 7,523 人 世帯数 2,813 世帯 高齢化率 40.0% 面 積 298km2 (86% が山林 ) 平均降雪期間 128 日 平均最深積雪量 142cm 福島県耶麻郡西会津町 町内中心部より望む飯

スライド 1

再 生 可 能 エネルギーの 導 入 促 進 新 再 生 可 能 エネルギー 推 進 指 針 策 定 事 業 環 境 政 策 課 4,800 千 円 自 立 分 散 型 で 災 害 に 強 く CO 2 排 出 量 の 少 ない 再 生 可 能 エネルギーの 導 入 を 促 進 するため 山 口 県

唐津市農業委員会 農地等の利用の最適化の推進に関する指針 平成 2 9 年 11 月 8 日 唐津市農業委員会 第 1 基本的な考え方農業委員会等に関する法律 ( 昭和 26 年法律第 88 号 以下 法 といいます ) の改正法が平成 28 年 4 月 1 日に施行され 農業委員会においては 農地

Transcription:

平成 27 年度鳥獣被害防止総合対策の実施状況について Ⅰ 捕獲対策 1 捕獲の担い手確保 育成 (1) 狩猟者の確保 1 狩猟免許の取得支援銃猟 わな猟免許の新規取得に係る経費 ( 銃 :67 千円 わな :15 千円 ) を助成 (226 人 ) 合格者数の比較 区分 H23 H24 H25 H26 H27 増減 ( 対前年度 ) 網 わな 418 人 177 人 174 人 199 人 264 人 +65 人 (33% 増 ) 銃 48 人 30 人 59 人 52 人 81 人 +29 人 (56% 増 ) 計 466 人 207 人 233 人 251 人 345 人 +94 人 (37% 増 ) 平成 23 年度から 狩猟免許取得経費助成 受験機会拡大を実施 2 狩猟免許の受験機会の拡大平成 27 年度から狩猟免許試験の実施回数を 5 回から 6 回に拡大 3 普及 啓発農業大学校等への周知を実施 (2) 捕獲技術の研鑽 1 有害鳥獣捕獲隊員の育成 ( 猟友会委託 ) 若手の銃猟免許取得希望者を対象に 免許取得に向けた研修や免許取得後の実地研修等を総合的に実施 (6 月から 3 月まで 6 日実施 延べ 51 人受講 ) 2 射撃技能研さん経費の支援 ( 猟友会補助 ) 事故防止と技術向上のため 狩猟期前 (9 月 ~10 月 ) に銃猟捕獲隊員が行う射撃練習経費を助成 (749 人実施 ) 3 銃器によるニホンジカ捕獲技術の実地研修 ( 猟友会委託 ) 新たな捕獲従事者を確保するための講習や 捕獲従事者の技術向上のための研修を実施 ( 下関市 長門市及び美祢市の 8 地区猟友会で実施 ) - 15 -

4 有害鳥獣捕獲マイスター等による捕獲技術の向上 ( 農林事務所 猟友会 ) わな猟免許新規取得者を対象に有害鳥獣捕獲マイスター等による捕獲技術研修 実地指導を実施 (6 農林事務所で 8 回実施計 147 人受講 ) 2 捕獲の強化 (1) ニホンジカの捕獲強化 ( 猟友会委託 ) 指定管理鳥獣捕獲等事業を活用し ニホンジカの生息域である 7 市 ( 下関市 長門市 美祢市 宇部市 山口市 山陽小野田市 萩市 ) で強化捕獲を実施 ( 目標の 2,400 頭を達成 ) (2) サルの強化捕獲に向けた環境整備生息状況調査を踏まえ 平成 28 年 3 月に 第 2 種特定鳥獣管理計画 を策定 (3) カワウの管理捕獲の推進カワウの営巣地における個体数調整 (220 羽 ) 個体数管理のための生息状況等調査を実施 (4) 地域における捕獲活動 ( 市町協議会 ) 各市町協議会において 捕獲檻等の導入や緊急的な捕獲を実施 ( 市町協議会の主な活動 ) 捕獲檻等の導入 ( 宇部市 山口市 萩市 阿武町 周南市 岩国市 美祢市 ) イノシシ シカ等の捕獲 ( イノシシ :6,016 頭 シカ :1,079 頭 ) (5) 広域協議会による捕獲活動 ( 広域協議会委託 ) 市町連携によるイノシシ シカの共同捕獲 ( 西部 ) や 大型捕獲柵や捕獲檻等の捕獲機材の整備 ( 東部 中部 西部 ) を実施 - 16 -

下関市 長門市の共同捕獲 ( 西部広域協議会 ) 参考 主要獣類別の捕獲実績 区分 H27 年度 H26 年度増減 イノシシ 20,023 頭 14,852 頭 +5,171 頭 (+35%) シカ 5,299 頭 3,616 頭 +1,683 頭 (+47%) サル 764 頭 763 頭 +1 頭 (-%) (6) 大量捕獲技術等の開発 実証 ( 農林総合技術センター ) 広域協議会と農林総合技術センターが連携し 大量捕獲技術や効果的な捕獲技術の開発に係る実証試験を実施 1 サル大量捕獲支援他県での成功事例を踏まえ 大型捕獲柵を利用して捕獲を行い 群れ行動で優位なメスを放獣することにより 選択的な捕獲を実現し 群れを分裂させない捕獲方法の実証を行う サル捕獲を目的とする大型捕獲柵 サルを 12 頭捕獲し メスは発信器を付けて放獣した - 17 -

2 イノシシ捕獲方法技術向上支援イノシシの行動を撮影し 個体年齢及び性別による行動の違いを明らかにすることにより 柵を利用した捕獲や効率の良いメス成獣の捕獲に結び付ける 様子をうかがうイノシシ 捕獲檻に入る 奥まで入ったところで捕獲 赤外線センサーによりトリガーを反応させるシステムを導入したことにより けり糸を学習して捕獲が難しくなった個体の捕獲ができた 3 シカ誘因捕獲シカ生息地の拡大を招く恐れのあるイヌでシカを追い払う猟でなく シカを誘引捕獲することにより 生息分布が拡大しにくい捕獲方法を実証する 草地誘引捕獲実施箇所 柵周囲のシカの出没状況 大型捕獲柵を 2 基設置し 1 つの遠隔操作システムにより 2 回の捕獲でシカ 20 頭とイノシシ 1 頭を捕獲できた - 18 -

Ⅱ 防護対策 1 地域ぐるみの被害防止活動 (1) 国の交付金等を活用した防護対策国の交付金等を活用し 被害防止活動や防護柵整備を支援 1 地域における被害防止活動 ( 市町協議会 ) 緩衝帯の整備 ( 山口市 萩市 阿武町 ) モンキードッグの養成 ( 美祢市 ) 被害対策研修会開催 研修受講 ( 下関市 山口市 萩市 阿武町 周南市 ) モンキードッグの養成 ( 美祢市協議会 ) 2 防護柵の整備 ( 鳥獣被害防止総合対策交付金 ) 下関市ほか12 市町 ( 協議会 ) において 鳥獣侵入防止柵を整備 金網柵:16.8km 電気柵:39.1km ワイヤーメッシュ柵等:86.0km 計 141.9km 3 獣害防止柵の整備 ( 農業農村整備事業 ) 下関北部地区 長門地区( 下関市 長門市 ):32.2km 川東西地区( 美祢市 ):2.0km 長門地区( 長門市 ):3.7km 計 37.9km 獣害防止柵の設置状況 - 19 -

(2) 広域協議会による被害防止活動 ( 主な活動 ) モンキードッグの養成 ( 中部 ) 捕獲鳥獣の有効活用の検討 現地視察 ( 東部 中部 西部 ) 現地視察 ( 兵庫県篠山市 ) ( 東部広域協議会 ) (3) 防護効果の高い鳥獣侵入防止柵の開発 ( 農林総合技術センター ) 広域協議会と農林総合技術センターが連携し イノシシ等の単一獣だけでなく シカ サル等の複合獣種に対応可能な複合獣種対応型被害防護柵の開発に係る実証試験を実施 1 イノシシ用の既往柵 (WM 柵 ) に改良を加え シカ及びサルにも適応した改良柵の実証 イノシシ用ワイヤメッシュ柵にサル侵入防止機能を付加 改良柵ではシカ サルの接近及び侵入は見られなかった - 20 -

2 シカ用グレーチングのイノシシへの適用を検証 左 : 飼育場中 : グレーチング ( 網目 : 縦 10cm 横 6.5cm) 右 : グレーチング網目毎にスリッ加工したシートの試作品 イノシシの退路を断つような環境条件でなければ イノシシにも適用できる グレーチングの表面をスリット加工シートで被覆すると タヌキの侵入率が有意に低下した ( 特許出願中 ) 3 草刈りが軽減できる被害防護柵の開発 左 : イノシシ用電気柵の改良右 : 左図の上部にサル シカ用電気網柵を付加 あぜいた イノシシ用電気柵の背後に畦板を付加すると感電させやすくでき 畦板の上部に網を繋げることで草を絡み付きにくくできた 改良柵では草刈り回数や既往柵で必要であった畦波シートの撤去 復元作業を省略できた (4) 中山間地域等直接支払制度による集落協定の鳥獣被害対策 13 市町の 207 集落協定において 40,888 千円を鳥獣被害対策に活用協定集落において 現地説明会等を通じて 集落での共同取組活動として 鳥獣被害対策に本制度の交付金を活用できることを周知した - 21 -

総集落協定 鳥獣害被害対策費を計上した集落協定 区分 集落協定数 集落協定交付面積 (ha) 交付金額 ( 千円 ) 集落協定数 集落協定面積 (ha) 交付金額 ( 千円 ) 共同取組金額 ( 千円 ) < 集落協定における交付金の活用状況 > ( 主な共同取組活動 ) 防護柵の設置 防護柵 電気柵の補修 電気柵周辺の草刈り 鳥獣被害防止対策費 ( 千円 ) 割合 (%) 下関市 112 2,089 225,674 63 1,308 143,942 74,043 11,538 15.6% 宇部市 23 248 43,046 7 81 14,554 4,455 1,297 29.1% 山口市 95 2,030 220,141 24 811 96,029 50,012 5,845 11.7% 萩市 127 2,084 237,169 18 239 27,297 13,585 3,529 26.0% 防府市 4 37 6,083 0 0 0 0 0 下松市 1 4 361 0 0 0 0 0 岩国市 66 684 92,434 15 134 18,503 8,360 1,173 14.0% 光市 2 38 5,750 2 38 5,750 2,810 500 17.8% 長門市 93 1,613 201,529 13 275 33,393 16,540 2,670 16.1% 柳井市 44 486 59,137 18 153 22,136 13,471 2,929 21.7% 美祢市 100 1,174 138,262 36 493 62,099 27,768 8,026 28.9% 周南市 29 373 51,052 3 36 7,212 5,530 900 16.3% 山陽小野田市 5 16 3,298 2 9 1,950 970 300 30.9% 周防大島町 28 95 9,657 0 0 0 0 0 田布施町 3 43 7,743 2 41 7,276 4,288 1,401 32.7% 平生町 11 38 5,845 0 0 0 0 0 阿武町 17 326 37,631 4 83 11,073 6,475 780 12.0% 合計 760 11,378 1,344,812 207 3,701 451,214 228,307 40,888 17.9% 防護柵の共同設置 ( 萩市 ) 協定集落での活動成果 ( 宇部市 ) - 22 -

(5) 集落営農法人等を対象に緩衝帯効果のある山口型放牧を推進 牛を導入した集落営農法人等に対して 地域連携協議会( 地域の畜産農家への技術支援を目的 ) を設立し 山口型放牧による獣害対策を実施 (4 地域 : 東部 中部 西部 北部 ) 地域連携協議会において 山口型放牧を導入した集落営農法人及び技術支援を行った畜産農家の経営調査を実施 (7 法人 ) じゅんち 北部地域連携協議会において 放牧馴致施設 (100m2) を整備 山口型放牧面積の推移 H23 H24 H25 H26 H27 増減 ( 対前年度 ) 山口型放牧面積 321ha 340ha 350ha 370ha 372ha +2ha 平成 29 年度目標 :430ha( やまぐち農林水産業活力創出行動計画 ) 2 野生鳥獣の生息環境の改善 (1) 県民税等を活用した豊かな森林づくり 1 奥山の荒廃森林 ( 人工林 ) を対象に強度の間伐を実施し 森林の機能 ( 生物多様性保全 ) を回復 ( 森林機能回復事業 ) 整備実績 :125ha( 計画 :84ha) 2 集落 農地等に隣接する竹林を伐採し 緩衝帯を整備 ( 繁茂竹林整備事業 ) 整備実績 :26ha( 計画 :23ha) 3 緩衝帯整備等 集落周辺を明るく見通しの良い森林へ誘導 ( 地域が育む豊かな森林づくり推進事業 ) 整備実績 :26ha( 計画 :26ha) 4 森林施業と一体的にシカ被害防護柵等を設置し 食害等を防止 ( 森林環境保全整備事業 ) シカ柵 :57km( 計画 :57km) 防護ネット等 :30ha( 計画 :22ha) - 23 -

平成 27 年度森林機能回復事業実施箇所 ( 山口市 ) 平成 27 年度繁茂竹林整備事業実施箇所 ( 周南市 ) 平成 27 年度地域が育む豊かな森林 づくり推進事業実施箇所 ( 周南市 ) 平成 27 年度森林環境保全整備事 業実施箇所 ( 美祢市 ) 3 指導者の養成 (1) 集落営農法人等を対象とした指導者の養成 集落環境調査を基にした被害箇所点検 環境マップの更新 (2 法人 ) 集落営農法人連携協議会の研修会で 鳥獣被害対策をテーマに講演 ( 県内の事例を紹介 ) - 24 -

(2) 鳥獣被害防止対策アドバイザーの養成 ( 農林総合技術センター ) 実施日研修名対象参加数 H27.7. 1 H27.7.8 H27.7.15 鳥獣被害防止対策アドバイザー養成研修 ( 被害概要 法令 イノシシ サル シカの基礎知識等 ) 鳥獣被害防止対策アドバイザー養成研修 ( 鳥類 外来種の基礎知識 防護柵設置 ロケット花 JA 市 火発射実習等 ) 鳥獣被害防止対策アドバイザー養成研修 農林事務所等 24 人 ( 山口型放牧 集落環境調査 取組事例現地視察等 ) H27.7.22 鳥獣被害防止対策アドバイザー養成研修 ( 食肉利用 被害対策現地視察等 ) 防護柵の設置実習 くくり罠の架設実習 Ⅲ ツキノワグマ保護管理対策 1 クマレンジャー 獣医師の体制整備地域住民の人身被害防止や安心 安全の観点に立ち ツキノワグマの適切な保護管理を実施 ( クマレンジャー隊によるパトロールや捕獲時の安全確保を実施 ) 2 生息調査 ( 餌資源調査 個体解析調査 ) の実施西中国 3 県 ( 広島県 島根県 ) で クマの出没予測や生息環境整備に役立てるため 主要な餌と考えられるコナラ等の堅果類の豊凶調査を実施また 捕獲個体の性別 年齢 食性 栄養状態 繁殖状態等の個体解析調査を実施 - 25 -

3 生息密度調査の実施主要生息地域の周辺地域での生息密度を推定するため カメラ 53 台を用いて個体識別を実施 Ⅳ その他関連対策 1 ニホンジカ生息実態調査 ( 農林総合技術センター ) シカの生息分布 生息密度等を把握するため 糞塊密度調査 ( モニタリング調査 ) 等を実施 2 カワウ対策 (1) 特定鳥獣保護管理計画の推進 個体数管理のための生息状況等の調査を実施 営巣地における個体数調整を実施 (2) 広域管理指針 を作成カワウによる被害の防止及び適切なカワウ個体群の管理を目的とする 中国四国カワウ広域協議会 において平成 27 年 8 月に作成 (3) 防除の取組アユ等の重要魚種の捕食を防止するため 内水面漁連が行うカワウ防除の取組を支援 12 内水面漁協が 4~5 月のアユの遡上期 及び 9~10 月のアユの産卵期に集中的に テグス張り カカシ設置や花火を用いた威嚇による追い払いを実施 花火による追い払い状況 テグス張り 3 アライグマ ヌートリア対策 特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律 ( 外来生物法 ) に基づく 防除実施計画を平成 27 年 1 月に策定 - 26 -