第 1 学年国語科学習指導案 平成 年 月 日 曜日第 校時 1 年 組生徒数 名指導者三野和香子 1 単元名 古典に親しもう ( 東京書籍 ) 2 単元について 単元観本単元では 基本的で比較的学習しやすい3 教材が取り上げられている 小学校においても初歩的な古典に触れてはいるだろうが 中学校において古文の原文を読むということは さらに一歩深い古典との出会いであり 新鮮さのある学習となるであろう 第 1 学年においては 解釈よりも音読 朗読によって 古典に親しむ ことに重点が置かれているが 本単元のどの教材も中学生が興味 関心を持って学習できる比較的学習しやすい作品である そのため 古文に親しむ過程においてさらに身近な事柄に結び付けて考えることにより 古典的文章の中に現在自分たちが生活している日常の文化や伝統が息づいていることにも気づくことができると思われる このような理由から 読むこと と 言語事項 の領域にとどまらず 身近な生活や学習の中から課題を見つけ 材料を集め 自分の考えをまとめること すなわち 書くこと の指導 評価にも展開することができると考える そこで本単元では 教材を通して古文に親しむとともに その中から生徒自身が興味や関心を持った事柄 ( 素材 ) を見出して鑑賞を行い 古典の世界と自分たちの住む世界がつながっていることを認識できるような学習活動にしていきたい 生徒観国語の学習においては 基本的な学習習慣が概ね身についており 一斉形態 班形態ともに活発な学習態度が持続できている 発言も多く 題材や課題に対して関心や意欲をもって学習できるクラスである 基礎基本の習熟という点においても 比較的高い位置を保っており 小学校学習指導要領にある 易しい文語調の文章を音読し 文語の調子に親しむ ( 第 5,6 学年 [ 言語事項 ] 内容エ-ア ) ことも抵抗なくできる生徒がほとんどである 普段の授業においても読み書きについて特別な支援を要する生徒はいないが 国語に対する苦手意識や地道な積み上げを億劫に感じる生徒は何名かおり 集中力や意欲の持続に支援を必要とする場面がある グループ学習は定着しており 与えられた課題や題材に向き合い協力して学び合うことができる しかし その中でも意欲の持続が困難になる生徒が見られ グループでの支え合いが必要となる また 全体的に 読解や鑑賞には積極的であるが 自分の考えをまとめて述べたり 意見交換したりする学習活動が苦手であるので この点の課題克服が必要である 指導観本単元の3 教材では まず本文を繰り返し読んで暗唱させたい 単元の目標 1 古文のリズムや表現に関心を持ち 古文に慣れ親しむ については 暗唱しての発表や声をそろえて読む音読といった学習活動によって達成が可能である 細かな展開の方法については 視聴覚教材や暗唱の補助となる教材を使って 生徒が意欲的に朗読 暗唱できるように心がけたい また 暗唱の中で古文特有の表現や歴史的仮名遣いを把握し 現代語訳等から本文の内容を大まかに理解させながら 各自またはグループで興味や関心を持った事柄 ( 素材 ) を見つけさせたい ( 単元目標 2 3) その中で 昔のものの見方や考え方を想像し それに対する自分の考えを記述して発表できるような指導としていきたい ( 単元目標を具体的にするために かぐや姫 の話と自分の生活を比較して
作中の価値観や人生観がどのように異なっているか または同じところはどこかなどを考えさせる 枕草子 については主に季節感を捉えさせ 自分の季節感を記述し発表したり 互いに鑑賞し合ったりする学習活動としていく さらに 矛盾 では 漢文に慣れるとともに様々な故事成語について知識を深め 我が国の文化に根ざしている考え方や慣習に目を向けて 自分なりの考えを持つことができるような指導を試みたい 指導の方法については グループ学習に適した教具 ( ホワイトボード等 ) の活用やワークシートの工夫などにより 効果的な手立てを講じる 3 単元の指導目標 1 古文を暗唱し そのリズムや表現に関心を持ち 古文に慣れ親しむ ( 国語への関心 意欲 態度 ) 2 歴史的仮名遣い等の古文のきまりと現代語訳を把握し 理解する ( 言語についての知識 理解 技能 ) 3 古文の表現や現代語訳から 昔のものの見方や考え方に気づき 現代と比較する ( 読む能力 ) 4 昔のものの見方や考え方と 自分の生活とのつながりを見つけ 考えたことや感想をまとめる ( 書く能力 ) 5 自分なりの考えや感想を発表し 意見を交換する ( 話す 聞く能力 ) 4 単元の評価規準国語への関心 意欲 態度 古文のリズムや表現に関心を持ち 進んで朗読 暗唱をしようとしている 題材に関連する身近な話題を見つけ 自分の生活と比べて感想を持とうとしている 話す 聞く能力書く能力読む能力 自分の考えを相手に分かりやすく伝えている 話し手の意図を考え 自分の意見と比較しながら聞き取っている 指導事項 Aア 題材や身近な生活の中から材料を集め 自分の言葉で書いている 指導事項 Aア 本文の展開に即して内容をとらえている 昔のものの見方や考え方を的確に捉え 理解している 指導事項 C オ 言語についての知識 理解 技能 歴史的仮名遣い等をふまえて古文を正しく読み 現代語訳から内容を大まかに理解している は 重点をおいた評価規準 は学習指導要領指導事項との関連
5 指導と評価の計画 ( 全 11 時間 ) 時 1 主な学習活動 竹取物語 の冒頭文を何度も読み 暗唱する 読み方を把握し正しく読む 古文のリズムや表現に関心を持ち 進んで暗唱しようとしている 話す 聞く能力 身近な人に かぐや姫 の話を聞く ワークシート 書く能力 読む能力 国語への関心 意欲 態度 言語についての知識 理解 技能 歴史的仮名遣いや古文特有の表現に慣れている 2 3 4 竹取物語 の現代語訳を知り 物語のおもしろさをとらえる 題材の特徴や疑問点を見つける グループごとに設定した疑問点 ( ありえんし ) について調べ まとめる 竹取 ありえんし 探し 題材に関連する身近な話題を見つけ 調べようとしている 観察 ワークシート 題材や身近な生活の中から材料を集め 自分の言葉で書いている ワークシート 調べたことを意図的に構成し 伝えやすい形で記述する 観察 ワークシート 竹取 MY 絵巻 を作る 5 (本時) 竹取 MY 絵巻 をもとに調べたことを発表し合い 意見交換する 自分の考えを相手に分かりやすく伝えている 話し手の意図を考え 自分の意見と比較しながら聞き取っている 探ろう 一千年の夢 ~ 人々はこう考えていた~ 6 作中の登場人物への手紙を書く 題材に関連する身近な話題を見つけ 自分の生活と比べて感想を持とうとしている 観察 ワークシート
7 枕草子 の冒頭文を何度も読み 暗唱する 歴史的仮名遣い等を正しく読む 古文のリズムや表現に親しみ ふさわしい読み方で暗唱している 歴史的仮名遣いや古文特有の表現に慣れている 8 枕草子 の現代語訳を知り 作者の季節感をとらえる 本文の展開に即して内容をとらえる 9 自作の 現代版春はあけぼの を作成する 題材から書く素材を見つけ 自分の言葉を精選して書いている 観察 ワークシート 10 現代版春はあけぼの を発表し合い 意見交換する 自分の考えを相手に分かりやすく伝えている 話し手の意図を考え 自分の意見と比較しながら聞き取っている ワークシート 11 矛盾 を繰り返し読む 漢文について知る 様々な故事成語について知り 意味を理解する 故事を楽しみながら興味を持って読もうとしている ワークシート 本文の展開に即して内容をとらえる 漢文について 大まかな知識をもつ 故事成語の意味や用法について知る ワークシート
6 本時の指導 (5/11 内容 ) (1) 本時の目標 まとめたことを的確に表現し 分かりやすく相手に伝える ( 話す 聞く能力 ) 古典の文章に親しみ 積極的に読む ( 読む能力 ) 話し手の発表に興味をもち 感想や意見を述べ合う ( 国語への関心 意欲 態度 ) (2) 展開 学習活動 教師のはたらきかけ 評価規準 評価方法 導入 10 分 竹取物語の口語訳を振り返る 口語訳から 各班がテーマにしている内容を提示する 展開 1 25 分展開 2 15 分 前時までにまとめた 竹取絵巻 を班ごとに発表する 発表に対する意見や感想を出し合う 当時の人々がどう考えていたかを班で討議し 意見を述べ合う (10 分 ) 前時までに暗唱した冒頭部の原文を読み解く 読み解いた部分の古文を白紙カードに書き できた班から黒板に貼る 原文を見ながら全員で冒頭を暗唱する 他の班による視点の違う読み方に気づかせる 発問 ありえないような話が なぜ一千年も語り継がれたのだろう 予想される生徒の反応 おもしろいから 不思議なことに憧れていたから 一千年の ( 夢 ) を提示する 話し合いメモ を活用する 毛筆による原文を提示する 班で協力しながら昔の人の気持ちになって 原文を読ませ 古典に興味 関心をもたせる * 原文カード 白紙カード マジック ヒントカードを配布 評価規準自分の考えを相手に分かりやすく伝えている 評価方法 ワークシート 評価規準話し手の意図を考え 自分の意見と比較しながら聞き取っている 評価方法 評価規準に達していない生徒への手立て 自分の言葉で発表できるように事前にメモを書かせる 自分なりに発表の面白いと思うところを考えさせ 他の意見とどこが違うか考えさせる 評価規準に十分達していると思われる生徒への手立て 自分の意見と比較しながら聞き取った内容をノートに書かせ 自分の考えを深めさせる
7. 板書計画竹取物語 竹取絵巻 をひもとく 班 ありえんし その三 ありえんし その二 ありえんし その一探ろう 一千年の ( ) ~ 人々はこう考えていた ~ ありえないような物語が なぜ一千年も語り継がれたのだろう? しかし まだまだ深まる竹取の謎?本文現代語訳聞き取り かぐや姫 (ワークシート1のまとめ)序章 ありえんし 探し(ワークシート2のまとめ)調査人々はこう考えていた!みんなの考え 感想など