東京都 VOC 対策普及啓発セミナー ( 印刷編 ) 平成 20 年 8 月 29 日 VOC 対策のメリット教えます! VOC ナビ 於 ) 練馬区役所 VOC 排出削減支援ツールのご紹介 メリットのある VOC 削減対策の検討 NEDO プロジェクト委託先 三菱化学テクノリサーチ 三菱総合研究所 みずほ情報総研 ( 独 ) 産業技術総合研究所 説明者 : 三菱化学テクノリサーチ藤井俊治 1
Web による支援ツールの必要性 VOC 排出削減の枠組み ( 規制と自主的取組 ) に対し 中小事業者の戸惑い 削減対策としてどのような方法があるのかわからない さまざまな VOC 削減技術の選択肢を提供 対策には多大な投資が必要で 自社で採用できるような対策はないのではないか あまりお金をかけずに VOC を削減する方法 VOC 削減と同時に コストを削減できる方法 製品納入先から VOC 削減を求める動きがある 顧客からの要請 ( グリーン購入 企業イメージなど ) *VOC 対策 ( 水性化等 ) で受注が増えた事例 環境に配慮した企業を評価する社会情勢 企業姿勢のアピール ( 環境対策 省資源 省エネへの積極性 ) 悪臭対策にもなり 近隣住民からも好印象 その他の効果 作業環境改善 ( 社員の健康保持 消防法の規制緩和など ) 対策ガイドや削減マニュアルが作成され 普及努力が行われているが 多様な情報伝達手段が望まれる 複数の対策につき自社の条件で試算でき 対策の選定を手助けする インターネットで上記情報を提供し 排出削減を支援する Web ツール が有用 2
新エネルギー 産業技術総合開発機構 (NEDO) のプロジェクト 有害化学物質削減支援ツールの開発 VOC 排出削減支援ツールの開発 PL 東京大学生産技術研究所長前田正史教授 実施者 ( 株 ) 三菱化学テクノリサーチ ( 株 ) 三菱総合研究所みずほ情報総研 ( 株 ) ( 独 ) 産業技術総合研究所 3
ツールでできること ( 全体 ) 排出量の算出削減効果の試算対策技術の選定コストの概算概略見積依頼 重点業務分野スフ レー塗装 脱脂洗浄グラビア印刷 接着に応じた内容で全 VOCを対象に検討できます 物質ごと / 業種ごと / 事業形態ごとの VOC 排出状況と自社の位置 処理装置の適用可能性と効果 コストの概算 技術開発の市場ニーズと現状 対象 6 物質トルエンキシレンクロロホルム塩化メチレントリクロロエチレンテトラクロロエチレンについて情報を提供します 現場でVOC 対策の検討をされる方技術開発の企画をされる方政策 施策の立案をされる方 VOCの国内における現状を知りたい方 4
グラビア印刷の場合 支援ツールでこんな検討ができます! 1. 作業改善による VOC ロスの削減検討 ( 東京都 VOC 対策カ イト ) * インキパンにカバー取り付け 容器にフタ励行の効果試算が可能 2. 低 VOC 印刷インキへの転換による VOC 排出削減検討 食品包装向け軟包装材の場合等 衛生面 臭気面から水性化の要請が拡大 3. 回収型印刷インキによる溶剤回収再利用の検討 ( 開発中 ) 4.VOC の濃縮と工場出口での処理装置設置による VOC 回収あるいは燃焼除去の検討 * 投資金額圧縮のための工夫事例あり * グラビア印刷専用の低利融資制度あり * 省エネルギー対策として補助金が出る場合あり 5
WEB ページ : 検討の流れ 6
VOC 排出削減支援ツールの利用開始方法 パソコンをインターネットにつないで http://www.voc-info.jp/ と入力します Google や Yahoo で VOC ツール で検索すると VOC 排出削減支援ツールが出てきますので そこから支援ツールにつなぐ方法もあります 7
Web 画面 : トップ 現場を視点とした対策支援と統計データを基にした詳細分析機能 ツール機能の紹介やニュースなどの情報を見ることができる 業務分野ごとに削減対策の検討ができる 事業所における排出状況 削減技術とその効果 日本国内の排出状況などを見ることができる 8
WEB ページ :TOP 画面 9
WEB ページ ( 印刷分野検討 ): 手法選択画面 グラビア印刷の VOC 排出実態を認識し対策手法の概要を確認します 検討手法を選択して検討画面へ移ります 10
WEB 画面 ( グラビア印刷 ): 業務別削減策検討 - 作業改善 - 作業の改善 - チェックした項目の必要コストと VOC 排出量の目安が分かります 選択 表示 11
WEB ページ ( 印刷分野 : 作業改善法 )- 効果の参照 ( 試算 ) 作業改善法の効果参照画面 - 選択した手法について自社条件における効果を試算して参照します 22 24 50 16 3 200 入力 計算 1,774 kg/ 月 355 千円 / 月 12 kg/ 月 2 千円 / 月 20 kg/ 月 4 千円 / 月 12
WEB ページ ( 印刷分野検討 ): 手法選択画面 グラビア印刷の VOC 排出実態を認識し対策手法の概要を確認します 検討手法を選択して検討画面へ移ります 13
WEB ページ ( 印刷分野 : 原材料変換法 )- 水性インキ 水性インキの検討画面 - 条件を入力して VOC の削減効果とインキ 溶剤のコスト増減を試算します 1000 入力 計算 結果の表示 1 現状対策後対策効果 -787.5 VOC 排出量 945 kg/ 月 157.5 kg/ 月 kg/ 月 -83 % インキコスト 500 千円 / 月 525 千円 / 月 -2.5 千円 / 月溶剤コスト 80 千円 / 月 52.5 千円 / 月 結果の表示 2 400 500 200 750 300 水性化に必要な設備変更予想される問題点対処方法 乾燥設備の増強印刷版の浅版化 一式の導入コスト例 : 500~800 万円 / ユニット エネルギーコストの増大風量の増加ドクターの磨耗速度大 印刷スピードを落とす乾燥用給気の湿度を下げる固形分濃度の高い水性インキを使用する版深をできるだけ浅くするドクターの材質を検討する印刷機またはインキメーカーへご相談ください 14
WEB ページ ( 印刷分野 : 原材料変換法 )- 水性インキ導入のヒント 水性インキについて 1. 溶媒に有機溶剤のみを使用したものは油性インキ 溶媒の大部分が水であり少量のアルコールを含むものは水性インキとされています 2. 水性インキには以下のような特長があります 石油資源を節約できる 環境汚染が少ない 労働安全衛生面が向上する 火災の危険が少ない 残留溶剤による印刷物の臭気が少ないまた 水性インキ用の印刷版を使用することで カラーの再現性 ハイライト性を向上させることができます 3. 現時点では 水性インキの希釈にはアルコール (VOC) を使用します そのため水性インキを使用する場合でも 作業改善などによる VOC 対策が必要です 油性インキと比較した水性インキの品質面での課題と対処方法 1. 乾燥速度が低下 できるだけ固形分濃度の高いインキを使用する印刷版の版深をできるだけ浅くする乾燥能力を増強する乾燥給気の湿度を下げる印刷速度を下げる 2. 濡れ性の低下 ( 表面張力が高い ) 水性インキに適したフィルム素材を選択する 版のドット密度を上げる 3. 印刷適性の低下 ( 潤滑性が劣る ) 版の精度を上げて 版かぶりを抑える 版の材質を検討し 磨耗による交換の頻度を抑える 4. 耐水性 耐内容物性の低下 水性インキが適する包材用途に使用する 水性インキ導入のための必要コスト 1. インキ単価は高くなります (1.2~2.0 倍 ) が 使用量が減るため トータルのインキ 溶剤コストは削減できる場合があります 2. 水性インキ用の印刷版が新たに必要です ( 数十万円 / 版 ) 15 3. 乾燥のエネルギーコストが増加するか あるいは印刷速度を落とす必要があります
工程内対策の検索 工程内対策の検索 -VOC 対応の原材料 機器や技術資料について検索ができます 選択 表示 16
VOC 取り扱い事業者と技術サプライヤーを結ぶ見積依頼の機能 VOC 排出削減対策の見積りを 排出事業者が見積先として選定した複数の技術サプライヤーに対して ツールから一括見積依頼する機能 見積検討上の意見交換 見積書送付等は ツールを介さず排出事業者と技術サプライヤ間で直接連絡 本年 7 月 塗装 について利用開始 その後 洗浄 印刷 接着の見積機能を順次搭載 17
見積依頼の流れ 排出事業者削減支援ツール技術サプライヤ 対策技術検索 見積依頼先選定 見積依頼シート記入 依頼実行 お知らせメール着信 依頼内容説明 見積書受領 依頼を受けた技術サプライヤにお知らせメール配信 依頼を行った排出事業者にお知らせメール配信 依頼内容確認 直接連絡 交渉 お知らせメール着信 ツールにログイン 見積依頼シート確認 見積検討 作成 見積書発送 18
VOC 削減のメリット 排出濃度低減 法規制達成 ( 規制強化の回避 ) 排出量の削減 自主的取組の達成 ( 規制強化回避 ) 悪臭対策強化 苦情解消 地域住民の評価 原材料使用量の低減 コストの削減 ロスの低減 作業環境の改善 従業員の健康保持 危険物の取り扱い減少 消防法の規制緩和 製品の安全性向上 グリーン購買に適合 受注増 企業の積極的環境対策姿勢を社会にアピール 表彰 認証など 受注の増大 19
ご清聴ありがとうございました ぜひ支援ツールをお試しください! URL は http://www.voc-info.jp です ご質問 ご意見等がございましたら下記にご連絡ください 連絡先 三菱化学テクノリサーチ調査コンサルティンク 部門藤井俊治電話 :03-5226-0740 メール :dri-ho-voc@cc.m-kagaku.co.jp 20