インターネット利用者数及び人口普及率の推移 単位 : 万人 % 項目 H20 年度末 H21 年度末 H22 年度末 H23 年度末 H24 年度末 利用者数 9,091 9,408 9,462 9,610 9,652 人口普及率 注 : 総務省 通

Similar documents
どのような生活を送る人が インターネット通販を高頻度で利用しているか? 2013 年 7 月 公益財団法人流通経済研究所主任研究員鈴木雄高 はじめにもはやそれなしでの生活は考えられない このように インターネット通販を生活に不可欠な存在と位置付ける人も多いであろう 実際 リアル店舗で買えて ネットで

の差については確認できないが 一般的に定温で流通している弁当の管理方法等についてアンケートにより調査した その結果 大部分の事業者が管理温度の設定理由として JAS 規格と同様に食味等の品質の低下及び微生物の繁殖を抑えることを挙げ 許容差は JAS 規格と同様に ±2 としていた また 温度の測定方

スライド 1

第 3 節食料消費の動向と食育の推進 表 食料消費支出の対前年実質増減率の推移 平成 17 (2005) 年 18 (2006) 19 (2007) 20 (2008) 21 (2009) 22 (2010) 23 (2011) 24 (2012) 食料

Microsoft PowerPoint - めぐる情勢(H28年6月).pptx

『インターネット行動ログ分析サービス  VALUES eMark+』のご紹介

トピックス

H24/08/00

1. 電子マネー 1 の保有状況等の推移二人以上の世帯について 電子マネーを持っている世帯員がいる世帯の割合をみると 電子マネーの調査を開始した平成 2 年以降 毎年上昇しています また 電子マネーを利用した世帯員がいる世帯の割合も上昇しており 平成 2 年には約 2 割でしたが 23 年には3 割

米に関するマンスリーレポート 新潟県版 2018 年 12 月 今月の特集 1 米穀の需給及び価格の安定に関する基本指針 の見直しについて 農林水産省は 11 月 28 日に 米穀の需給及び価格の安定に関する基本指針 ( 以下 国の基本指針 ) の変更を行い 平成 31/32 年の主食用米等需要量を

1 はじめに

<4D F736F F D C CA94CC ED292B28DB88C8B89CA8DC58F4994C5>

そもそもネットショッピングって何?

統計トピックスNo.92急増するネットショッピングの実態を探る

1. 沖縄県における牛肉の輸出動向 2015 年は 輸出額が過去最高 数量 金額 2015 年は数量が 18,424 KG( 前年比 97.0%) 金額が 87 百万円 ( 同 111.8%) となり 輸出額が過去最高を記録しました 沖縄県の輸出額シェアは 1.1% となっています 国別金額シェア

1 食に関する志向 健康志向が調査開始以来最高 特に7 歳代の上昇顕著 消費者の健康志向は46.3% で 食に対する健康意識の高まりを示す結果となった 前回調査で反転上昇した食費を節約する経済性志向は 依然厳しい雇用環境等を背景に 今回調査でも39.3% と前回調査並みの高い水準となった 年代別にみ

シニア層の健康志向に支えられるフィットネスクラブ

(2) 物販市場の内訳 通信販売全体の物販市場の内訳をみるとインターネット販売が約 2.5 兆円と全体の 50% を占め 次いでカタログ通販が 1.6 兆円 (31%) となっており 以下 テレビ通販 モバ イル通販 小売拠点型通販となっている 表 5-1 通信販売全体 ( 物販 ) の内訳 200

2 カットフルーツについて (1) カットフルーツの取扱状況 - 果実の取扱いがある食品小売業者の5 割以上がこれまでにカットフルーツの取扱いがあると回答 - 果実の取扱いがある食品小売業者において カットフルーツの取扱状況について これまでに取扱いがあると回答した割合は54.8% であり このうち

< F2D338FC194EF8ED292B28DB C93FA967B89658BBF2E6A74>

<81798A6D92E8817A F925093C682C6834E838D83582E786C7378>

Microsoft PowerPoint 資料.ppt

報通信の現況 コンテンツ市場の動向 マルチユース市場の内訳をみると 映像系コンテンツ 1 兆 4,243 億円の主な内訳は 地上テレビ番組が 5,074 億円 映画ソフトが 4,884 億円 衛星 CATV 番組が 3,530 億円となっている 音声系コンテンツの内訳は 音楽ソフトであり 1,353

Microsoft Word - プレス091117MDRI _1_

Microsoft Word - フランス自転車市況-2011.doc

64. 真駒内地区 ( 南区 ) 小売業の店舗分布図 巻末 3-362

PowerPoint Presentation


PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint Presentation

<4D F736F F D CA904D94CC EC091D492B28DB88C8B89CA>

情報ビジネス NO10 1. 旅行業界の e ビジネス 旅行業界の e ビジネス 2012 年 12 月 11 日 後保範 目的 : 一般的な e ビジネスを学んできた 一つの業界 ( 旅行 ) を詳しく見てみる 旅行業界の e ビジネスの全体像を示す 業界の中での戦略 連携を体系的に学ぶ 旅行業界

3.HWIS におけるサービスの拡充 HWISにおいては 平成 15 年度のサービス開始以降 主にハローワーク求人情報の提供を行っている 全国のハローワークで受理した求人情報のうち 求人者からインターネット公開希望があったものを HWIS に公開しているが 公開求人割合は年々増加しており 平成 27

1. クレジットカードの保有枚数 クレジットカード の保有枚数は平均 2.94 枚 鳥取県内の勤労者 ( 所謂サラリーマン ) のJCBや VISA イオンなどのクレジットカード の平均保有枚数は の平均で1 人当たり2.94 枚となった 年代別では 40 歳代 が最もクレジットカードの平均保有枚数

スライド作成の指針(必修編)

2019 年 3 月期決算説明会 2019 年 3 月期連結業績概要 2019 年 5 月 13 日 太陽誘電株式会社経営企画本部長増山津二 TAIYO YUDEN 2017

Microsoft Word - 報告書.doc

調査概要 NPS( ネット プロモーター スコア )* という指標は顧客が企業の商品やサービスをどの程度推奨しているかを計るものである そして推奨度が高ければ高い顧客ほどリピート率が高く 口コミによる新規顧客の獲得にもつながるため NPS を向上させることで収益を上げることができるとされている そこ

スライド 1

全体60 代女性50 代男性10 代20 代男性性男30 代40 代男性性男50 代60 代男性性女10 代20 代女性性女30 代40 代女性性女レポート VOL.3 ~ 贈り物購入シーンでの通販利用実態 ~ 性別 年代別の年代別の通販利用率は? 贈り物 の購入で通販を利用する人はどの程度いるので

<4D F736F F D A88D7393AE E A8E9192B28DB895F18D908F915F955C8E DA8E9F5F2E646F63>

1. 推計の概要 ブログ SNS 市場の市場規模の現状や将来動向について 推計を実施 具体的には ブログ SNS 市場及び関連市場の定義を行い それぞれについて 28 年度の市場規模を推計した また 21 年度の市場規模予測も行った (P3~4 参照 ) 推計に当たり 利用者数や閲覧数といった ブロ

調査の目的 全国の自動はかりの設置 使用状況等の実態把握 この度の計量制度見直しにより 平成 年 月より順次 取引又は証明に使用される自動はかりを検定の対象とすることとなった 検定システムを構築するには これらの 自動はかり の全国的な設置状況の実態を把握し 検定に必要なリソースを検討するため 全国

29 歳以下 3~39 歳 4~49 歳 5~59 歳 6~69 歳 7 歳以上 2 万円未満 2 万円以 22 年度 23 年度 24 年度 25 年度 26 年度 27 年度 28 年度 29 年度 21 年度 211 年度 212 年度 213 年度 214 年度 215 年度 216 年度

PowerPoint プレゼンテーション

花き産業の概要 1. 花きの動向 (1) 生産の動向 1 花き産業は 生産から中間流通 加工 小売まで広がりを持って展開しており うち花き農業の生産額は 順調に推移してきたものの 平成 10 年の6,345 億円をピークに減少傾向に推移しており 平成 20 年には4,012 億円となっている なお

購入する商品が日本国内への輸入が禁止又は制限されている物品でないか確認すること 購入する商品がこれらに該当する場合 消費者自身が違反に問われたり 必要な手続きを取っていなかったために税関で輸入が許可されない場合もあります 商品違い ( 色違い サイズ違い等 ) など購入後にトラブルに遭遇することもあ

1 スマートフォン普及率女子大は 99.2% も急増 スマートフォンの所有率は 99.2% 85.7% と高く は自分専用のパソコンも 54.9% と半数を超えています 同様の 4 年前 ( 平成 25 年度 ) の調査でスマートフォン所有率は 83.5% 26.3% で 特にの所有率が 4 年間で

1 牛肉の仕入実態 (1) 牛肉の仕入先やの国産牛肉 輸入牛肉の仕入先は 大手食肉卸 中小食肉卸 が多くなっている 和牛和牛の仕入先は 中小食肉卸 (41.8%) 大手食肉卸(37.0%) 卸売市場(13.6%) の順となっている は 大手食肉卸 (45.6%) が多く は 中小食肉卸 (48.8%

PowerPoint プレゼンテーション

< F2D BF8AD698418E968BC68ED C93FA967B8965>

社団法人日本生産技能労務協会

ニュースリリース 食品産業動向調査 : 景況 平成 3 1 年 3 月 2 6 日 株式会社日本政策金融公庫 食品産業景況 DI 4 半期連続でマイナス値 経常利益の悪化続く ~ 31 年上半期見通しはマイナス幅縮小 持ち直しの動き ~ < 食品産業動向調査 ( 平成 31 年 1 月調査 )> 日

報道関係者各位 2014 年 2 月 19 日 ソフトブレーン フィールド株式会社 ~ ポイントサービスに関する 5,300 人アンケート ~ 女性の 4 割以上が 4 枚以上のポイントカードを使い分けていることが判明アンケートやゲームへの参加でポイントを貯める工夫も フィールドマーケティング支援サ

平成18年2月

平成 29 年 7 月 地域別木質チップ市場価格 ( 平成 29 年 4 月時点 ) 北東北 -2.7~ ~1.7 南東北 -0.8~ ~ ~1.0 変動なし 北関東 1.0~ ~ ~1.8 変化なし 中関東 6.5~ ~2.8

「大学生に対するクレジットカードに 関するアンケート(平成27年度) 〔マイナビ調査〕」結果

30 代 ~50 代を中心とするビジネスマンは出張で年間平均 40 泊前後宿泊しています 1 人で年間 40 泊する出張ビジネスマンは 40 名様で 1 泊の団体のお客様に匹敵し 依然として A カード会員である出張ビジネスマンは優良なリピーター顧客となり得ることを示唆しています 2[ 予算と実額

PowerPoint プレゼンテーション

eコマースで年間274時間の節約!!

<4D F736F F D C835894AD955C8E9197BF EE CC B83678E9E8E96816A8F4390B38CE32E646F63>

安心 安全なショッピング環境づくりのための取り組みおよび料金体系改定のお知らせ インターネットの普及と社会環境の変化によって インターネット通販市場は加速度的に成長し続けています その背景にあるのは 共働き世帯の増加や女性の社会進出 急速に進む高齢化 インターネットに慣れ親しんだ若者世代の増加などに

ビール系飲料の輸入

NEWS RELEASE 各位 2018 年 9 月 28 日 株式会社ゲオホールディングス ゲオ 2018 年 8 月度中古スマートフォン販売台数ランキング 総合ランキングでは iphone 6 iphone 6s が 1 位から 9 位を占める新型 iphone 発売にあわせた iphone に

PPT090_提案書テンプレート

RSS営業マン研修.ppt [互換モード]

調査結果の概要 1. 自社チャンネルの加入者動向については消極的な見通しが大勢を占めた自社チャンネルの全体的な加入者動向としては 現状 では 減少 (50.6%) が最も多く 続いて 横ばい (33.7%) 増加 (13.5%) の順となっている 1 年後 についても 減少 (53.9%) 横ばい

平成 2 8 年 6 月 平成 27 年中における行方不明者の状況 警察庁生活安全局生活安全企画課

参考資料 2 下請等中小企業の取引条件改善への取組について 平成 30 年 12 月中小企業庁

Microsoft PowerPoint SDBC広報調査リリースv8hp用.pptx

プレスリリース

< F2D91E682508FCD CC8EE691678A F1>

未来投資会議構造改革徹底推進会合 地域経済 インフラ 会合 ( 農林水産業 ) 資料 1 卸売市場を含めた食品流通の構造改革について 平成 30 年 3 月 7 日 ( 水 ) 食料産業局

従業員に占める女性の割合 7 割弱の企業が 40% 未満 と回答 一方 60% 以上 と回答した企業も 1 割以上 ある 66.8% 19.1% 14.1% 40% 未満 40~60% 未満 60% 以上 女性管理職比率 7 割の企業が 5% 未満 と回答 一方 30% 以上 と回答した企業も 1

共同住宅の空き家について分析-平成25年住宅・土地統計調査(速報集計結果)からの推計-

月別の売上でみると 百貨店については 夏物衣料が好調だった 7 月と一部店舗で閉店セールを行った 9 月を除いて前年同月を下回っています 一方 スーパーについては 台風の影響があった 8 月を除いて 前年同月を上回っています 1,2 1-3 平成 28 年百貨店 スーパー販売額合計 ( 北海道 :

Microsoft Word - 報告書.doc

Microsoft Word - ★調査結果概要3.17版new.doc

牛乳・乳製品の市場調査及び日本製乳製品に関する調査~香港編~

ニュースリリース 平成 3 1 年 3 月 2 8 日 消費者動向調査 : 軽減税率 株式会社日本政策金融公庫 消費税の 軽減税率制度 消費者の受け止め方を調査 ~ 約 7 割の消費者が制度を認知認知 制度運用には わかりやすさ を求める ~ < 平成 31 年 1 月消費者動向調査 > 日本政策金

(2) 高齢者の福祉 ア 要支援 要介護認定者数の推移 介護保険制度が始まった平成 12 年度と平成 24 年度と比較すると 65 歳以上の第 1 号被保険者のうち 要介護者又は要支援者と認定された人は 平成 12 年度末では約 247 万 1 千人であったのが 平成 24 年度末には約 545 万

【別添3】道内住宅ローン市場動向調査結果(概要版)[1]

食品廃棄をめぐる現状

18 30 宮城 コシヒカリ 1 等 220 俵 東北置 無 東京 宮城 ひとめぼれ 1 等 220 俵 東北置 無 東京 宮城 つや姫 1 等 220 俵 東北置 無 東北 山形 コシヒカリ 1 等 220 俵 東北置 148

1. 社会福祉法人経営動向調査 ( 平成 30 年 ) の概要 目的 社会福祉法人と特別養護老人ホームの現場の実感を調査し 運営実態を明らかにすることで 社会福祉法人の経営や社会福祉政策の適切な運営に寄与する 対象 回答状況 対 象 特別養護老人ホームを運営する社会福祉法人 489 法人 (WAM

携帯電話の料金その他の提供条件に関する タスクフォース 取りまとめ 平成 27 年 12 月 16 日

九州百貨店 スーパー販売動向 平成 30 年 1 月 11 日 ( 平成 29 年 11 月分速報 ) 1. 概況 (1) 百貨店 スーパーの販売動向 1 全店 ( 百貨店 19 店舗 スーパー 409 店舗 計 428 店舗 ) 11 月の百貨店 スーパー販売額は1,312 億円 前年同月比 +2

Microsoft Word _決済動向調査_2019.docx

Microsoft Word - meti-report

東北地域百貨店 スーパー販売額動向 平成 28 年 3 月分速報 ( 旧名称 : 東北地域大型小売店販売額動向 ) 平成 28 年 5 月 13 日 1. 百貨店 スーパー ( 全店舗 ) の動向平成 28 年 3 月の管内 ( 東北 6 県 ) における百貨店 スーパー販売額 ( 全店舗 ) は

H24/08/00

電気事業分科会資料

電通、「エネルギー自由化に関する生活者意識調査」を実施

仕用書番号

Microsoft PowerPoint - HDYnews pptx

平成 20 年度農林水産省総合食料局食糧部委託 多様な流通における米の取引動向調査 ( 年次報告書 ) 平成 21 年 2 月 社団法人食品需給研究センター

<8DB289EA8CA782CC8FA48BC BD90AC E8FA48BC6939D8C7692B28DB88A6D95F1816A2D322E786477>

2. 管内の主な商品の動き 品目寄与度主な動き (%) 全店既存店 合計 1.7 猛暑により 帽子 日傘など UV 関連商品の動きが良かったことに加え 化粧品 高額品の動きが引き続き良かったことなどから 2 か月ぶりに前年を上回った 衣料品計 0.1 猛暑により 秋物衣料の動きは鈍か

chap03.indd

平成29年度     地域経済動向調査      調査報告書

Transcription:

米の電子商取引の動向について 2013 年 9 月 20 日発行公益社団法人米穀安定供給確保支援機構 ( 米穀機構 ) 情報部 103-0001 東京都中央区日本橋小伝馬町 15-15 近年の米の流通は 伝統的な流通ルートのみならず インターネット販売 ( 電子商取引 ) に代表されるような 通信インフラの整備に伴うより簡便で簡素化された新たな流通ルートの出現 あるいは 物流網の整備や消費者の安全 安心感の希求 更には日本人の特性としての旅行時の土産物の購入という精神的土壌等を背景とした直売所の台頭といった 新たな米流通ルートの出現と相俟って ますます複雑かつ混沌としているところであります このような環境認識の下 当機構では インターネット販売 および 直売所 について関係者に対し調査しその結果について今号では インターネット販売 次号 (9 月 30 掲載 ) において 直売所 についてレポートしていきます Ⅰ 我が国における電子商取引の状況 1. 我が国の小売業の市場規模平成 24 年度における我が国の小売業全体の市場規模は 137.1 兆円であり 大規模店舗については百貨店が 6.7 兆円 スーパーマーケットが 12.9 兆円 コンビニエンスストアが 9.5 兆円となっており 百貨店は縮小傾向 スーパーマーケット 小売業全体は頭打ち傾向にある 小売業の市場規模 ( 販売額 ) ( 兆円 ) 130 20 15 10 5 0 小売業全体百貨店スーパーコンビニ H20 H21 H22 H23 H24 単位 : 兆円 % 業態 H20 H21 H22 H23 H24 小売業全体 134.8 134.1 135.6 136.7 137.2 ( 前年比 ) 99.5 101.1 100.8 100.3 百貨店 7.8 7.1 6.7 6.7 6.6 ( 前年比 ) 89.9 95.4 99.9 98.9 スーパー 12.8 12.5 12.9 13.0 12.9 ( 前年比 ) 97.6 102.7 101.0 99.4 コンビニ 8.1 7.9 8.3 9.0 9.5 ( 前年比 ) 98.5 104.1 108.6 106.3 注 : 経済産業省 商業動態統計調査 をもとに作成 2. 電子商取引の動向 (1) 市場動向わが国の小売 サービス業における消費者向け電子商取引の市場規模は平成 24 年度で 9.5 兆円であり 小売 サービス業全体に占めるインターネット取引の割合は 3.1% となっている この中からサービス業を除外した 小売業における電子商取引 ( 以下 ネット取引 ) による販売額は平成 24 年度で 5.0 兆円 ここ数年は平均して 15% 程度伸びている また 小売業の販売額に占めるネット取引の割合は毎年着実に増加しており 平成 24 年度ではネット取引の割合は 3.6% になっている 小売 サービス業におけるネット取引金額とネット取引割合 単位 : 兆円 % 項目 H20 H21( 前年比 ) H22( 前年比 ) H23( 前年比 ) H24( 前年比 ) 小売 サービス ネット取引金額 6.1 6.7 (110) 7.8 (116) 8.5 (109) 9.5 (112) 業全体 ネット取引割合 1.8 2.1 2.5 2.8 3.1 小売業 ネット取引金額 2.9 3.4 (115) 4.0 (120) 4.5 (112) 5.0 (111) ネット取引割合 2.2 2.5 3.0 3.3 3.6 注 : 経済産業省 電子商取引に関する市場調査 をもとに作成 (2) 利用動向インターネットの利用者は 平成 24 年度末で 9,652 万人 人口普及率は概ね 80% に達しており 高齢化の進展及び通信インフラの普及等を考慮すればほぼ飽和状態にあると言われている 1

インターネット利用者数及び人口普及率の推移 単位 : 万人 % 項目 H20 年度末 H21 年度末 H22 年度末 H23 年度末 H24 年度末 利用者数 9,091 9,408 9,462 9,610 9,652 人口普及率 75.3 78.0 78.2 79.1 79.5 注 : 総務省 通信利用動向調査 をもとに作成 また インターネット利用者のうち平成 24 年度中 (1 年間 ) にインターネットで商品 サービスを購入 取引をしたと回答した人の割合は 49.9% となっており 前年比で 5% 増加している なお ここ数年の小売 サービス業のネット取引の伸び (+12%) は インターネットで商品 サービスを購入 取引をした者の伸び (+5%) を上回っていることから ネット取引市場の拡大には ネット取引等の利用者の増加だけでなく 一人当たりの利用金額の増加も寄与していることがうかがえる インターネットで商品 サービス ( デジタルコンテンツの購入及び金融取引を除く ) の購入 取引をした者の割合 単位 :% H20 H21( 前年比 ) H22( 前年比 ) H23( 前年比 ) H24( 前年比 ) 回答割合 41.1 42.4 (103) 42.7 (101) 47.6 (111) 49.9 (105) 注 : 総務省 通信利用動向調査 をもとに作成 3. 食品小売業におけるネット利用状況平成 24 年度における小売業のネット取引の市場規模は前述のように 5.0 兆円で このうち食品小売業のネット取引の市場規模は 6,050 億円となっており 小売業のネット取引全体の 12.1% を占めている また 食品小売業のネット取引額は前年比で 12% 伸張しており 小売業全体の伸び (+11%) より大きくなっている 小売業種別のネット取引額単位 : 億円 % 業種 H20 H21( 前年比 ) H22( 前年比 ) H23( 前年比 ) H24( 前年比 ) 総合小売業 13,550 14,290 (105) 16,110 (113) 17,820 (111) 18,910 (106) 衣料 アクセサリー小売業 730 860 (118) 1,120 (130) 1,440 (129) 1,750 (122) 食品小売業 2,930 3,770 (129) 4,360 (116) 5,320 (122) 6,050 (114) 自動車 パーツ小売業家具 家庭用品小売業業電気製品小売業 7,750 9,460 (122) 12,220 (129) 12,480 (102) 14,260 (114) 医療化粧品小売業 1,720 2,250 (131) 3,120 (139) 4,200 (135) 5,010 (119) スポーツ 本 音楽 玩具小売業 2,650 2,970 (112) 3,330 (112) 3,670 (110) 4,000 (109) 合計 29,330 33,600 (115) 40,260 (120) 44,930 (112) 49,980 (111) ( 食品小売業が占める割合 ) 10.0 11.2 10.8 11.8 12.1 注 : 経済産業省 電子商取引に関する市場調査 をもとに作成 < ネット販売に対する消費者の意識 > ア. ネット販売を利用する理由として回答した割合は以下のとおりであり 店舗の物理的 時間的制約がないこと 実店舗に対する低価格 品揃えの良さ および購入特典をメリットとしてあげている 実店舗で買うよりも価格が安いから :64.6% 店舗までの移動時間 営業時間を気にせずに買い物ができるから :62.0% 一般の商店ではあまり扱われていない商品 サービスの購入ができるから :47.4% ポイントがたまるなどの特典があるから :47.1% じっくり検討して買えるから :35.8% イ. ネット販売に対する不安 不便な点の回答割合は以下のとおりであり 商品や販売事業者の対応がわかりにくいこと 個人情報の取扱いに対する不安 および配達を待つストレスをデメリットとしてあげている 購入前に実物の商品を確認できないこと :67.2% 購入時に住所やクレジットカード番号などの個人情報を送信すること :42.9% 購入後のアフターサービス ( 返品 交換 保証 故障対応等 ) が行われるかわからないこと :26.9% 問い合わせやトラブルに対し 事業者が適切に対応してくれるかわからないこと :23.4% 受取の際 自宅などで配達まで待機しなくてはならないこと :20.6% 注 : 経済産業省 電子商取引に関する市場調査 による 2

Ⅱ 米のネット取引の状況 1. 米のネット取引の規模ネット取引における米の取扱い数量 利用状況については詳らかにされていない ネット取引といっても 1 大手通販サイト等への出店 2 自社による通販サイトの開設 3 量販店 生協 ディスカウンターによる宅配事業の利用等 その取引形態は様々であり これらをまとめて米の販売規模を把握するのは困難であるが 以下のような前提のもとに推計するとネット取引における米の流通量は玄米換算で 27~38 万トン程度であると思われる < インターネットにおける米の流通量の推計 > 試算 1: 消費世帯の米の購入量から推計 2 人以上世帯の購入量 =(2 人以上の世帯数 (32,545 千世帯 )- 水稲作付農家数 (1,417 千世帯 )) 2 人以上世帯の年間購入数量 (78.93kg/ 世帯 ) 0.9( 玄米換算 )=273.0 万トン単独世帯の購入量 = 単独世帯数 (16,785 世帯 ) 米の支出額 (9,895 円 / 年 ) 米の単価 (373.8 円 /kg 注 2) 0.9( 玄米換算 )=49.4 万トンネットの米流通量 =(273.0 万トン +49.4 万トン ) ネットによる購入の割合 (8.4%)=27.1 万トン 試算 2: 流通量から推計 家庭における需要量 = 平成 24/25 年需要量 (779 万トン ) - 農家消費量等 (170 万トン )- 中 外食等需要量 (320 万トン )=289 万トンネットの米流通量 =289 万トン ネットによる購入の割合 (13.0% 注 3)=37.6 万トン 注 1: 農林水産省 世界農林業センサス 及び 米穀の需給及び価格の安定に関する基本指針 総務省 国勢調査 及び 家計調査 当機構 消費動向調査 をもとに作成 ( 一部推計値を含む ) 注 2: 家計調査における 2 人以上世帯の米の購入数量と購入金額から算出した単価を適用 注 3: 農家消費量等 (170 万トン ) には 無償譲渡及び生産者直売の数量が含まれていることから 消費動向調査 の購入 入手先から当該項目を除外して算出した割合を適用 (P5 の参考表を参照 ) 2. 米の販売サイト平成 25 年 7 月に上記 1 及び 2 より米の販売を行っている本州 四国及び九州地域に所在する生産者 JA 流通業者等の 9 事業者に米のネット取引に関する調査を実施した 調査した事業者のなかでは 平成 12 年にネット取引を始めた事業者が一番古いが 太宗は平成 20 年前後からネット取引を開始している また 通販サイトも大手通販や全農のサイトの利用 サイトの開設 あるいはサイトを複数利用している事業者もある 1 大手通販サイトでの販売調査したなかで 6 事業者が大手通販サイト等 (Amazon Yahoo! ショッピング 楽天市場等を利用している ( このうち 2 事業者は複数の通販サイトを利用 ) なお 大手通販サイトへの出店に際してはホームページ作成等の初期費用の他に販売手数料 代金決済手数料 ショッピングポイント付与財源等のランニングコストが必要となり これらを総合すると販売代金の 10~ 15% 程度の費用が必要となるものと思われる 大手通販サイトでの販売に係る費用 月額料金販売手数代金決済手 ( 参考 ) ショッピングサイト ( 円 ) 料 (%) 数料 (%) 契約期間月間取扱高店舗数取扱高 / 店舗会員数 Amazon 4,900 10.0 1 ヵ月 600 億非公開非公開非公開 Yohoo! ショッピング 25,000 6.0 2.0~ 6 ヵ月 250 億 2 万 120 万 3,600 万以上 楽天市場 19,500 6.5 1 年 1,000 億 4 万 250 万 8,550 万以上 注 : 最低料金プランで比較 2 サイトでの販売調査したなかで 6 事業者が大手通販サイトを利用せず でサイトを開設しており 更にこのなかで 3 事業者はサイトを開設するだけでなく 大手通販サイトも利用している 3

サイトは ホームページ作成等の初期費用の他にランニングコストとしてホームページのメンテナンス及び代金決済手数料だけであり 大手通販サイトを利用する場合に比べて費用を低減することが可能となっている なお 代金決済で最も利用されているのはクレジットカードによる決済であり 代金決済手数料は販売代金の 4~7% となっている また 代金決済でクレジットカードに次いで利用頻度が高いのは配送時の代引きであり この際の手数料は 250~300 円 ( 税別 ) が一般的であり 精米商品代金の概ね 10% 以上となるため 代引きの場合は購入者負担としている事業者が多い 3. 米のネット取引の状況 (1) ネット取引事業者の属性及び商品の特徴 ( 別紙 1 参照 ) 1 ネット通販を開始したのは上述のように平成 12 年が一番早く 平成 20 年以降の開設が多数を占めている 生産者 JA 集荷業者については事業者の所在する産地品種を原料としていることからその商品アイテム数も限られているが 事業者によっては全国の米をハンドリングしており 商品アイテム数が 20 程度 ( 包装容量区分は反映していない ) に及んでいる 2 生産者 JA においては ネット取引は直売所や電話等による通販と同様に 販売チャネルのひとつという意識が強く 大手通販サイトを利用せず米生産地という強みを生かし あるいは特別な栽培による差別化商品があることから 購入者の支持を獲得している また 商品数が少なく販売数量に限りがあるため新規顧客の獲得が困難で 現状以上のネット取引の拡大には消極的になっている事業者もある 3 デリバリーについては 一部の事業者を除き 手持ち在庫の原料で対応しているが 今摺米のこだわり及び日々の注文数の予測が難しいことから 受注後に精米して発送する事業者が多い 4 安全 安心への対応については 安全性についての検査の徹底 特別な栽培方法等のこだわりの原料使用 また 米穀卸においては精米工場のクリーン度 徹底した異物除去等精米の安全 安心への取組みをアピールしている (2) ネット取引の現状と将来動向 ( 別紙 2 参照 ) 1 調査時点 ( 平成 25 年 6~7 月 ) における販売価格は 送料を含めると その時点での量販店の一般米の販売価格より総じて 25% 程度高くなっているが ネット取引で扱う商品が何らかのこだわりのある米 及びデリバリー込みであることを勘案すれば この程度の価格差が消費者の許容できる範囲であると思われる 一方で 送料を含めて量販店の一般米と同等の品質 価格のアイテムが売れ筋になっている事業者もあることから 米の価格を重視している消費者もネット取引を利用していることがうかがえる 2 震災等の影響から 平成 22 年産米のネット取引は好調に推移したが 平成 23 年産については 東北では風評被害もあり販売前年割れも 平成 24 年度産は更に低調となっている事業者もあり 米全体の販売動向と同様な傾向を示している 一方で 九州産の一部銘柄で食味ランキングで最上位となり 一般店舗では欠品状態となったが ネット取引ではメディアへの露出と同時に即注文に応えるネット本来の機動性の良さが発揮されたとの評価もある 3 ネット取引の将来動向については 一部事業者は横ばい あるいは地方においては車での買い物が週末の行動パターンとして定着していることから大消費地のように伸びないという意見がある一方 今後の高齢化 買物難民の増加 あるいはこだわり米のアピール及び自社サイト開設による価格設定の自由度を勘案すれば 今後も伸びていくという意見が大半を占めている (3) ネット取引の特徴 ( 別紙 3 参照 ) 1 デリバリーについては 受注翌日で対応している事業者がほとんどを占め 到着日 到着時間についても購入者の指定に対応するリードタイム管理を実施し 購入者の待機時間ストレスを低減している なお 今回の調査では大手通販サイトの一部で行っている 物流センターからの即日デリバリーに対応している事業者はなかった 4

2 事業者からみた購入の実態は 自社商品への理解及び信頼性に裏打ちされたリピート率の高さ 換言すれば自社商品のファンをいかに獲得するかにかかっており このことは特に生産者サイトでは 9 割という圧倒的なリピート率の高さになっている 3 事業者は 販売拡大を図る手法として ア ) 購入者の商品レビューの件数を増やすこと イ ) 検索サイトや大手通販サイトでの検索順位をあげることや検索広告の掲出 ウ ) キャンペーン商品の設定 エ ) ショッピングポイントの割増付与 オ ) 配送料無料サービスをあげているが 商品検索順位向上対策や大手通販サイトの膨大な会員を背景とした販促の効果を認めているものの 米は他の商品に比べて粗利益率や価格設定の自由度が低いことから 商品値引やポイントの追加付与 長期間の検索順位向上対策等 恒常的な費用発生への対応は困難であるとしている 4. 今後の米のネット取引の動向 Ⅱ-3-(2)-3 に記したように 今後米のネット通販が減少するとする事業者はなかった しかし 各事業者の今後の扱いについては必ずしも伸びると考えておらず こだわりの栽培 安全性の配慮 話題性 低価格商品及び生産者の顔が見える米については生産者や生産現場により近い事業者がアドバンテージを持っていると思われる また 大手通販サイト Amazon については 一般米を送料込みで量販店と同等ないしそれ以下に価格を設定し 検索順位や検索広告を他の商品同様に米についても実施し H23 年対比で売上げが 7 倍に伸びており 調査した事業者においても 今後相当の伸びが期待できるとしている者もいる 更に 米の宅配はこれまで生協 米穀店等と並んでネット通販の強みであったが 米は量販店の配送サービスに乗せやすい ( 重く 高く 傷みにくい ) 商品であることから 今後 量販店の宅配サービスがネット通販の購入者を取り込んでいく可能性もある いずれにしても ネット取引はその簡便性や老齢化の進展という社会環境の下では 日本人の主食の確保という消費者の最大関心事項に対する一つの明確な答えであることは疑いのない事実であり 今後もこの流れへの対応は 販売業界の最も大きな課題であると思われる < 参考表 > 購入 入手先の割合 単位 :kg/ 月 % 購入 入手先 数量 購入割合 2 及び3を除いた場合の販売割合 1. スーパーマーケット 6.47 36.1 55.8 2. 家族 知人などから無償で入手 4.11 22.9-3. 生産者から直接購入 2.20 12.3-4. インターネットショップ 1.51 8.4 13.0 5. 生協 ( 店舗 共同購入含む ) 1.12 6.2 9.6 6. 米穀専門店 0.73 4.1 6.3 7. ドラッグストア 0.57 3.2 4.9 8. ディスカウントストア 0.48 2.7 4.1 9. 産地直売所 0.31 1.7 2.7 10. 農協 ( 店舗 共同購入含む ) 0.29 1.6 2.5 11. デパート 0.10 0.6 0.9 12. コンビニエンスストア 0.03 0.2 0.2 注 1: 当機構 消費動向調査 をもとに作成 注 2: 数量は平成 24 年 7 月 ~25 年 6 月の平均 5

< ネット取引事業者の属性及び商品の特徴 > 事業者 ( 所在地 ) A 集荷業者 ネット取引開始年 H20 年 原料 原料は全て地元産 ネット取引商品数 ( 注 ) 10 内玄米 1 ネット取引商品の設定 ネット取引商品のみ 受注後精米の対応 安全性 全原料を安全検査 その他 流通経路カットによる価格メリットの創出 ( 別紙 1) 通販サイト Yahoo! 楽天市場 B 生産者 H21 年 原料は全て地元産 2 品種 4 内玄米 2 電話等による通販と共通 生産者の顔が見える商品 地域の出身者の口コミで販売拡大 C 米穀店 ( 関東 ) H20 年 北海道 ~ 九州産 主に生産地域を限定した良食味米 18 店頭と共通 店頭の在庫状況による 特別栽培等のこだわり米商品の設定 消費者の嗜好 メニューに合った米を提案 Yahoo! D 農協 ( 北陸 ) H17 年 原料は全て地元産 1 品種 5 直売所および電話等による通販と共通 減農薬 無農薬栽培米商品の設定 ネット取引は消費者に販売するチャネルのひとつ E 米穀店 ( 東海 ) H12 年 北海道 ~ 九州産 主に生産地域を限定した良食味米 21 店頭と共通 受注後精米が基本 特別栽培等のこだわり米商品の設定 生産地との交流等で得た 地域 生産者 米の情報を伝えるのが重要 Amazon 楽天市場 F 生産者 ( 近畿 ) H22 年 原料は全て地元産 3 品種 9 直売所および電話等による通販と共通 減農薬 無農薬 有機栽培米を販売 ( 慣行栽培米なし ) 購入者の口コミで販売拡大 G 米穀卸 ( 中四国 ) H 米穀卸 H20 年 北海道 ~ 九州産 16 H21 年 原料は全て地元産 4 品種 4 ネット取引商品および NB NB( 直売所と共通 ) 特別栽培等のこだわり米商品の設定 工場のクリーン度 精米の品質確認を重視していることを PR 工場のクリーン度 徹底した異物除去を PR 様々な消費者ニーズに対応できるよう 多様な銘柄 栽培方法 包装形態 ネット取引は県内産農産物の直売拡大方策のひとつ 楽天市場 JA タウン I 飲食業者 H17 年 九州産 4 ネット取引商品のみ 消費者が九州産を指定 米以外の九州産農産物を販売 Yahoo! 注 : 取材時のうるち精米の商品数 包装容量は区別していない 6

< ネット取引の状況と将来動向 > 事業者主な商品と販売価格 ( 関東着送料 )( 注 ) 販売動向将来動向 A 集荷業者 B 生産者 C 米穀店 ( 関東 ) D 農協 ( 北陸 ) E 米穀店 ( 東海 ) F 生産者 ( 近畿 ) G 米穀卸 ( 中四国 ) H 米穀卸 I 飲食業者 ブレンド 10kg 2 ブレンド 10kg 3 コシヒカリ玄米 30kg ひとめぼれ 10kg ひとめぼれ玄米 30kg 新潟コシヒカリ 10kg 魚沼コシヒカリ 10kg ブレンド 10kg コシヒカリ 5kg コシヒカリ 10kg 特栽コシヒカリ 5kg 新潟コシヒカリ 5kg ななつぼし 5kg 秋田あきたこまち 5kg 森のくまさん 5kg 低農薬コシヒカリ 5kg 無農薬コシヒカリ 5kg 有機コシヒカリ 5kg 単一銘柄 5kg 2 ゆめぴりか 5kg 2 ヒノヒカリ 5kg 2 合鴨農法ヒノ 5kg 熊本ヒノヒカリ 5kg 森のくまさん 5kg 佐賀ヒノヒカリ 5kg 2 佐賀ヒノヒカリ 5kg 7,500 10,500 9,980 3,500 9,500 5,800 7,600 3,980 3,300 6,600 4,600 2,995 2,390 2,390 2,390 2,100 2,600 3,000 3,990 5,120 4,250 3,980 3,480 3,480 5,680 2,980 (1,000) ( 600) ( 600) ( 600) ( 630) ( 630) ( 630) ( 630) ( 400) ( 400) 注 : 商品 販売価格および送料は取材時点 ( 平成 25 年 7 月 ) H22 産を基準で H23 産は 3 割減 H24 産は 6 割増 販売価格によって売れ行き変わる H24 産は集荷量の 15% をネットで販売 徐々に販売伸びており ここ 3 年は前年比 105% 位 震災の直後は新規顧客の注文増えたが 従来の購入者を主体に販売 販売量の 1 割位をネットで販売 月毎にみると前年を下回ることがあり 横ばいから微減の傾向 集荷量の約 1 割を直売し ネット取引は直売の 1 割強 農産物直売所で米を購入した顧客がリピート購入する際 サイトをりようすることでのネット取引の数量が増加 H22 産は 25% 位をネットで販売し テレビ等で取り上げられた銘柄と震災後の特需により販売量伸びた H23 産以降ネット取引量は前年割れで H24 産は店舗と同じ傾向で更に悪い ( 前年から 3 割減 ) 生産量の 15% を消費者に販売し ネット取引はそのうちの 3 割程度 直売は年々増加しているが ネットから電話等による注文に切替わった購入者が多いため ネット取引は横ばい 月替わりの単一銘柄 ゆめぴりかの販売が好調 近年は年 10% 位販売が増えている ネットでの売上げは月数万円だったが H24 産の穀検食味ランキング発表後 森のくまさんの注文が急激に増え 月百万円位に 震災後関東等からの注文増えたが ここ 5 年は微増で推移 野菜果物等含めた全体の売上げの中で米の割合は 1 割位 ( 別紙 2) 送料込みで量販店並みの価格設定が可能であり ネット取引は伸びしろあると考えている 現在の生産量に対して通信販売の数量を増やすのは不可 宅配による米の購入は今後も拡大すると予想 ネット取引で伸びるのは新規参入事業者 ( ゼロスタート ) と安売りサイトで 既存店は苦しくなる ネット取引だけでなく 直売所 カタログ販売等 消費者が商品を目にするところを増やすことで販売を拡大 総体では米のネット取引は増えると予想 ただし 低価格に対応できる事業者と 栽培方法にこだわった米については生産者が伸びるのでないか 森のくまさんの特 A のように話題があると販売伸びることから ネットとテレビの融合に関心 これまでと同様に こだわり米を求める消費者のニーズにこたえていく 米のネット取引は増えると予想するが 事業者として増やすには様々な顧客のニーズに対応することが必要低価格商品だけでなく 嗜好 用途に合った銘柄 1 ヶ月で食べきる容量等に対応 地方の消費者は買い物に車を使うので 米のネット取引は消費地ほど延びないと予想 量販店が撤退した地域や 高齢化で買い物が難しくなった者については 量販店 生協の宅配サービスが有望 ( ネット取引は一度に様々な商品を注文しにくいのが難点 ) 販売量増やすには 生産地の特徴や安全 安心の取組みについて消費者の理解を促進する必要ある 7

( 別紙 3) < ネット取引における米の販売の特徴 > 事業者デリバリー ( 注 ) 購入者の特徴等販売促進等 A 集荷業者 B 生産者 C 米穀店 ( 関東 ) D 農協 ( 北陸 ) E 米穀店 ( 東海 ) F 生産者 ( 近畿 ) G 米穀卸 ( 中四国 ) H 米穀卸 I 飲食業者 リードタイム管理: リピート購入の割合:7 割 ネット取引は結果がすぐ出るため 送料込みやキャンペーン商品 翌日発送 : 低価格( ブレンド ) 米は 20kg 以上の注文が多い 重い商品が届くことをメリットと感じている購入者が多い を弾力的に設定する等 商品づくりと価格設定が重要 商品には必ずお礼のメッセージカードを同梱 リードタイム管理: リピート購入の割合:9 割 購入者との関係を良好に保つため 生産地の状況等のメッセージ 翌日発送 : 地域の出身者の口コミにより 近隣住人 職場へと顧客が カードを同梱 希望着日時確認して発送 拡大 リードタイム管理: テレビ等で話題の産地への問合せが多い 粗利益率が低い中で 検索順位 キャンペーン商品をいかに効果 翌日発送 : 男性も重いものを持てなくなっており 重い商品が届くこ 的に使うのか難しい ( キャンペーン商品の販売量が 2 倍位になら とをメリットと感じている購入者が多い ないと特売した甲斐がない感 ) リードタイム管理: ネット取引の利用者の年齢は特定できないが 深夜の注文 米単品で売上げ拡大はかるのは困難であり 他の農産物や地域の 出荷日目安を掲載 多いことから勤め人の利用多いと認識 特産品を活用した商品づくりを検討 翌日発送 : 注文翌日発送が当たり前になっている 直売所で購入した者のネット取引利用が増加 リードタイム管理: リピート購入の割合:8 割 贈答用やオンリーワン商品の開発が必要 翌日発送 : 着日等システム上で確認できる内容でも 電話で問い合わ 1 検索順位 検索広告 配送料込の対応は Amazon 等の大手に せてくることが多く 丁寧に対応する必要ある かなわない ( 販促費の規模が桁違い ) テレビ等で話題の産地への問合せが多い 2 重く単価が高いという商品の性格から ネット取引にとって 量販店等の宅配サービスの拡大は脅威 3 生産面で特徴ある米は 生産者直売と競合 リードタイム管理: リピート購入の割合:9 割 購入者の評価を生かして着実に販売していく 翌日発送 : 購入者の口コミにより購入者が拡大 直売所を活用して 生産地の特徴や商品を PR 希望着日時確認して発送 安全性の高い米を求めており 栽培方法の問合せが多い リードタイム管理: 安全な米や良食味米だけでなく 低価格米も求められる 送料込みやキャンペーン商品を弾力的に設定 翌日発送 : 重い商品であり宅配をメリットと感じている購入者が多い ホームページで原料米の特徴や 徹底して精米の品質確認を行っ 適量感 保管 取扱い易さから 2kg 袋の需要ある ていることをアピール リードタイム管理: 野菜に近い感覚で鮮度( 精米日 ) の関心強い 粗利益率が低いため 検索順位 検索時の広告は難しい 翌日発送: 森のくまさんは話題になって急激に売れるようになった が リピート購入率は 6 割 リードタイム管理: リピート購入の割合:8 割 送料込みやキャンペーン商品を設定するものの 粗利益率が低い 翌日発送: 震災後 安全性求めて九州産米を求める購入者が増加 ため 2 週間を超えるような長期間の企画は困難 注文された商品は 10kg 袋だが 5kg 2 にしてほしい 等 細かな対応必要となる要望ある注 ) リードタイム管理 は注文時に発送日の通知 または着日指定の管理ができること 翌日発送 は受注翌日の発送に対応していること 8