22(5E)1150 京都大学 神戸 大朋.pptx

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■リアルタイムPCR実践編

医薬品タンパク質は 安全性の面からヒト型が常識です ではなぜ 肌につける化粧品用コラーゲンは ヒト型でなくても良いのでしょうか? アレルギーは皮膚から 最近の学説では 皮膚から侵入したアレルゲンが 食物アレルギー アトピー性皮膚炎 喘息 アレルギー性鼻炎などのアレルギー症状を引き起こすきっかけになる

Transcription:

メディカルジャパン 2018 大阪 亜鉛欠乏の予防と亜鉛栄養の改善に 向けたアプローチ 亜鉛欠乏時 亜鉛十分時 京都大学大学院生命科学研究科神戸大朋 腸管上皮細胞 腸管上皮細胞 Red;, Blue; nucleus 2018 年 2 月 22 日

生体内での亜鉛の機能 構造因子 酵素の補因子 シグナル因子 2+ 2+ 2+ Zinc finger, RING finger, Insulin etc DNA polymerase, RNA polymerase, ADH, SOD, ALP etc TGF-β/BMP signal pathway PKC pathway etc ヒト体内に発現する 10% のタンパク質に亜鉛と結合するモチーフが存在する

生体内での亜鉛ホメオスタシス ヒト体内には 2 3g の亜鉛 食事由来亜鉛 2+ 消化管 脳 肝臓 [ 5%] 骨 [ 30%] 皮膚 [ 5%] 骨格筋 [ 60%] 膵臓 腎臓

亜鉛が欠乏すると 亜鉛十分 食事性亜鉛欠乏 1961 年 亜鉛欠乏 Am J Med, 1961 生後 10 日 亜鉛欠乏 乳児の亜鉛欠乏 亜鉛欠乏 亜鉛十分 Genes & Nutrition, 2006 腸性肢端皮膚炎 高齢者の亜鉛欠乏 亜鉛十分 亜鉛欠乏 褥瘡 亜鉛栄養治療, 2015

亜鉛が欠乏すると 亜鉛欠乏 味覚障害 亜鉛欠乏による味覚障害を引き起こす主な薬剤 亜鉛十分 亜鉛栄養治療 2, 46-53 2012 皮膚炎 脱毛 貧血 発育障害 性腺機能不全 食欲低下 骨粗しょう症 下痢 創傷治癒遅延 易感染性 情緒不安定 運動失調など 一般社団法人日本臨床栄養学会亜鉛欠乏症の診療指針 2 0 1 6 より

亜鉛欠乏のリスク in 1992 in 2011 Scientific Reports 5, 10974 (2015) 日本人の 10 30% が亜鉛欠乏 特に 高齢者と乳幼児に多い 2017 年 3 月に 低亜鉛血症 に対する治療薬が承認

食品中の亜鉛含量 亜鉛を多く含む食材 スパイス Zooming in on Zinc March, 2002 亜鉛の推奨量 :8~10mg/ 日 ( 食事摂取基準 2015 年版 )

亜鉛欠乏の予防 治療 亜鉛サプリメント https://www.otsuka.co.jp/nmd/product/item_101/ https://www.dhc.co.jp/goods/goodsdetail.jsp?gcode=2169 http://www.dear-natura.com/product/basiccare10.html 低亜鉛血症治療薬 https://nobelpark.jp/script/druginfo/drgdtl.php?id=9 2017 年 3 月より追加承認

本研究の目的 日常の食事を活用して亜鉛欠乏の予防 治療を実現する. 消化管からの亜鉛吸収効率は 30% 程度と低い. 亜鉛吸収に必須の役割を果たす亜鉛輸送体 の発現を増強させる食品因子探索に有用な評価系を構築し 実際に有用な食品因子を探索する.

消化管における亜鉛吸収機構 食事由来亜鉛 十二指腸 空腸 体内亜鉛量 (2~3g)

消化管からの亜鉛吸収に不可欠な亜鉛トランスポーター Acrodermatitis enteropathica (AE; 腸性肢端皮膚炎 ) 遺伝子に変異 Park CH et al., J Korean Med Sci. 25, 1818-20, 2010 患児の消化管からの亜鉛吸収不全 欠乏症状は 亜鉛補充療法で改善 継続的な亜鉛補充が必要 30 個以上の 遺伝子変異が報告

亜鉛レベルに応じた消化管での の発現変化 1 4 日飼育 S: 亜鉛十分食 L: 亜鉛欠乏食 (1/10 量 ) D: 亜鉛欠乏食 (1/20 量 ) 小腸膜画分

亜鉛レベルに応じた消化管での の発現変化 亜鉛十分時 亜鉛欠乏時 亜鉛欠乏 腸管上皮細胞 腸管上皮細胞 赤 ;, 青 ; 核 頂端膜に蓄積 亜鉛欠乏 細胞内で分解

亜鉛レベルに応じた消化管での の発現変化 亜鉛十分時 亜鉛欠乏時 亜鉛増加 腸管上皮細胞 腸管上皮細胞 赤 ;, 青 ; 核 頂端膜に蓄積 亜鉛増加 細胞内で分解

の過剰発現は亜鉛取り込みを増加させる HEK293 cells J Biol Chem. 278, 33474 33481, 2003 発現 MDCK cells Mt1 Mt1: 細胞内の亜鉛が上昇すると発現が増加 Mol Cell Biol. 29, 129-139, 2009 の消化管頂端膜での発現を増加させることで亜鉛吸収効率を改善できる!

の過剰発現は亜鉛取り込みを増加させる HEK293 cells 欠乏 十分 J Biol Chem. 278, 33474 33481, 2003 消化管上皮細胞と同様に亜鉛欠乏状態でのみ を発現する細胞を探索 発現 MDCK cells マウス Hepa 細胞 Mt1 Mt1: 細胞内の亜鉛が上昇すると発現が増加 全細胞タンパク質 細胞表面 Mol Cell Biol. 29, 129-139, 2009 CX: 亜鉛欠乏培地 N: 通常培地 : 亜鉛添加培地 の消化管頂端膜での発現を増加させることで亜鉛吸収効率を改善できる!

食事に含まれる亜鉛の吸収を増加させるには? 通常の効率は 30% の発現を増加させる食品因子を活用する Hepa cells 亜鉛欠乏 食品因子添加 スクリーニング SEAP MT promoter SEAP gene: Secreted ALP gene SEAP の活性を指標に細胞内の亜鉛量をモニター

実際のスクリーニング スクリーニングプロトコール Hepa cells ( 通常培地 ) (%) 1.0 0.1 食品サンプル N CX SHG SSA 1 2 3 4 5 6 7 8 サンプル添加 (final 0.1-1.0%) 培養 24 48 時間 tubulin 細胞を回収 の発現を検出 (Western blotting) N: 通常培地 CX: 亜鉛欠乏培地 SHG,SSA: 大豆抽出物 1 8: 食品サンプル ( 活性なし )

大豆抽出物の効果の検証 ( 濃度依存的に の発現を増加させる ) 大豆抽出物の効果の濃度依存性 細胞内亜鉛量の評価 MT mrna SHG 0 0.2 0.5 1.0 (%) SSA 0 0.02 0.05 0.1 (%) tubulin tubulin SSA and SHG: 大豆抽出物 1.0 0.1 (%) n=3 *P<0.05 ( vs N)

大豆抽出物の効果の検証 ( のエンドサイトーシスを阻害し 分解を抑制 ) 細胞表面における の発現量 亜鉛によって誘導される の分解を抑制 Hepa 細胞 全細胞タンパク質 細胞表面 40h CX 44h Western blot CX ± ±SHG, SSA CX: 亜鉛欠乏培地 N: 通常培地 : 亜鉛添加培地 SSA and SHG: 大豆抽出物 細胞表面の エンドサイトーシス SHG,SSA 分解

エンドサイトーシス エンドサイトーシス N Engl J Med. 1999;341:1986-95. Question: 大豆抽出物はエンドサイトーシス全般を阻害する可能性はないのか?

大豆抽出物の効果の検証 ( エンドサイトーシス全般を抑制しない ) Transferrin Cholera toxin B Texas Red Tf Alexa488 CTB 0 min 4 (0.5 h) N (0.5 h) 0 min 4 (0.5 h) N (0.5 h) ( ) SHG SSA ( ) SHG SSA Clathrin-mediated endocytosis Lipid raft-mediated endocytosis 大豆抽出物は Transferrin と Cholera toxin B のエンドサイトーシスには影響しない

大豆抽出物の効果の検証 ( 実際に頂端膜の の発現を増加させる ) -HA MDCK cells ( 極性細胞 ) Dox( 試薬 ) 添加によって の発現を誘導 その後除去. 頂端膜 SHG, SSA 側底膜 発現誘導 分解を観察 全細胞タンパク質 細胞表面 ( 頂端膜 )

大豆抽出物に含まれる活性因子はソヤサポニン Bb HPLC Soyasaponin Bb OH COOH O OH O OH CH 2 OH OH O OH O H OH CH 3 OH O O H OH Soyasaponin Bb tubulin SA Soyasaponin Bb Relative mrna expression 10 8 6 4 2 Mt mrna 0 N SA Soyasaponin Bb 0.1 0.01%

ソヤサポニン Bb はヒト に対しても同様の効果を有する 亜鉛によるヒト の分解を抑制 0h 24h 32h N CX ± ±Bb 細胞表面のヒト の発現を増加 Cell surface biotinylation assay 全細胞タンパク質 細胞表面

-targeting は 亜鉛吸収効率改善に効果を有する因子の探索に有用な評価系 -targeting 食品因子 Bb 大豆抽出物 エンドサイトーシス抑制 転写量の増加 分解の抑制 [ 細胞内亜鉛量 ] i

本成果の活用 特定保健用食品の開発 院内福利厚生 配食 ( 高齢者向け ) 研究シーズの開発

亜鉛を充足させることにより 抗生物質使用量を低減できる可能性 亜鉛栄養治療 5 巻 2 号 2015

亜鉛は加齢黄斑変性を予防する 加齢黄斑変性 : 日本人の中途失明原因の第 4 位となった疾患 欧米では成人の失明原因の第 1 位 50 歳以上の人の約 1% にみられ 高齢になるほど多い 加齢黄斑変性の進行 視力障害の比率 亜鉛 亜鉛 抗酸化ビタミン + 亜鉛 抗酸化ビタミン + 亜鉛 Arch Ophthalmol. 2001;119(10):1417-1436

亜鉛は加齢黄斑変性を予防する 加齢黄斑変性の予防 (1) 禁煙 (2) サプリメントビタミン C ビタミン E β カロチン 亜鉛などを含んだサプリメントを飲むと加齢黄斑変性の発症が少なくなることが分かっています 加齢黄斑変性の発症が少なくなりますが 完全に抑えることはできません 加齢黄斑変性になっていない人にも勧められますが 一方の目に加齢黄斑変性が発症した人にはサプリメントの内服が強く勧められます http://www.bausch.co.jp/our-products/vitamins-minerals-supplements/preservision2/ (3) 食事 AREDS (Age-related Eye Disease Research Study)

Acknowledgment Collaborators Michio Komai (Tohoku Univ.) Hiroko Kodama (Teikyo Univ. School of Medicine) Glen K. Andrews (Kansas Univ. Medical Center, USA) Hiroshi Narita (Kyoto Women s Univ.) Tomoko Goto (Tohoku Univ.) Masakazu Takahashi (Fukui Prefectural Univ.) Kazuhiro Irie (Kyoto Univ.) Hajime Ohigashi (Fukui Prefectural Univ.) Kambe group members Naoya Itsumura Ayako Hashimoto Yukina Nishito Tokuji Tsuji Kazuhisa Fukue Taka-aki Takeda Shiho Miyazaki Sayaka Arimoto Namino Ogawa Mayu Matsunaga

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