Trend Report 11 月米雇用統計予想通りならドル上昇につながる可能性 < 前回のレビュー (10 月雇用統計 )> ( 日本時間 11 月 2 日午後 9 時 30 分発表 ) 非農業部門雇用者数 : 前月比 +25.0 万人 ( 市場予想 :+20.0 万人程度 ) 失業率 :3.7% ( 市場予想 :3.7%) 平均時給 : 前年比 +3.1% ( 市場予想 :+3.1%) 11 月 2 日発表された 10 月米雇用統計では 非農業部門雇用者数は前月比 +25.0 万人で市場予想の +20.0 万人程度を上回りました 失業率は 3.7% で市場予想と一致しました 注目された 10 月の平均時給の上昇率は前年比 +3.1% を記録しました 10 月中の平均時給の上昇率は 3% の大台に達したことから 12 月に追加利上げが実施されることは ほぼ確実となり ドル 円は 112 円 78 銭から 113 円 32 銭まで上昇し 113 円 20 銭で取引を終えました 米国株式は下落 ダウ工業株 30 種平均は 109.91 ドル安の 25270.83 で取引を終了しました < 今回の予想 (11 月雇用統計 )> ( 日本時間 12 月 7 日午後 10 時 30 分発表予定 ) 非農業部門雇用者数 : 前月比 +20.5 万人程度 失業率 :3.7% 平均時給 : 前年比 +3.2% 11 月の雇用統計では 非農業部門雇用者数は前月比 +20.5 万人程度 失業率は 10 月と同じ 3.7% と予想されています 市場が注目する平均時給の上昇率は 10 月実績をやや上回る前年比 +3.2% と予想されています 労働市場における需給ひっ迫を反映して平均時給の上昇率が 3% を超える業種はやや増加するとみられています < 市場反応 >11 月雇用統計の結果を受けて外為市場はどう反応するのか? 平均時給の伸びが市場予想を上回った場合 ドル急上昇の可能性 11 月の平均時給の伸びが市場予想を上回った場合 利上げ継続観測が再浮上し リスク選好的な米ドル買いが活発となる可能性があります 雇用統計の内訳が市場予想とおおむね一致した場合 雇用拡大を意識してリスク回避的なドル売りが広がる可能性は低いと予想されます 平均時給の伸び率が予想を下回った場合 株高 ドル安の相場展開も 11 月の平均時給の伸び率が予想を下回った場合 インフレ加速の思惑は大幅に後退し リスク回避的なドル売りが強まる可能性があります ただし コスト増加や金利上昇の懸念は和らぐことで米国株式が上昇した場合 株高を意識してリスク回避的なドル売り 円買いはやや抑制される可能性は残されています 留意点 : 米金利見通しの不透明感強まる 11 月 29 日に公表された米連邦公開市場委員会 (FOMC) 会合の議事要旨 (11 月 7-8 日開催分 ) によると ほぼ全ての FOMC メンバーが フェデラルファンド (FF) 金利誘導目標レンジのもう一段の引き上げがかなり早い時期に妥当になる可能性が高い との見解を表明していました 市場関係者のほぼ全員が 12 月 18-19 日開催の FOMC の会合で 0.25 ポイントの追加利上げが決定されると想定していますが 一部の間では 来年以降の政策金利見通しは不透明であり 予断を許さない状況が続く との声が聞かれています
円 N 先週のメキシコペソ相場今週の見通し 12 月 3 日 - 12 月 7 日取引レンジ 5.50 円 - 5.62 円想定レンジ 5.45 円 - 5.75 円 対円レートは強含み 米国 カナダ メキシコの 3 カ国による新貿易協定 USMCA への署名が期待されたことや 10 月の失業率低下を意識して通貨ペソはやや強い動きを見せた メキシコ中央銀行による追加利上げ観測は後退したが 輸出増加への期待は残されており リスク選好的なペソ買いも観測された 対円レートは下げ渋りか 新貿易協定 USMCA は 11 月 30 日に署名された 解決すべき課題はいくつかあるものの 米国向け輸出増加への思惑は残されており 通貨ペソは米ドルに対して下げ渋る可能性がある 10 月の失業率がやや低下したことも 引き続きペソ買い材料として意識される可能性が高い 5.62 5.60 5.58 5.56 5.54 5.52 5.50 6.00 5.85 5.70 5.55 5.40 5.25 債券相場動向 ( メキシコ 5 年債 ) 先週の概況利回りは横ばいも強含み 週初には株式市場が下落 銀行手数料撤廃懸念などで銀行株が下げを主導 また トランプ米大統領が 必要ならメキシコとの国境を恒久的に閉鎖とも伝わりペソが下落 株安 通貨安 債券安の流れが強まった 今週の見通し 利回りは横ばいか 米中首脳会談を受けて 世界的な貿易戦争に対する警戒感はやや後退の方向となる可能性もある 利回り低下要因となるが 一方で 先週は 19 年の国内総生産成長率見通し引き下げなど 景気減速懸念は低下抑制要因に 財政懸念 移民問題など不透明感は強い状況 買い要因 新貿易協定 USMCA) の署名 国内政治の安定化 主要国の株価安定 売り要因 財政収支の大幅な改善は期待できないとの見方 原油安 世界経済の成長鈍化懸念
N 円 先週の南アランド 円相場今週の見通し 12 月 3 日 - 12 月 7 日取引レンジ 8.13 円 - 8.33 円想定レンジ 8.10 円 - 8.35 円 もみ合い 企業信頼感 消費者信頼感などの経済指標が悪化 ランドの売り要因につながったものの 一方で 米連邦準備制度理事会議長発言を受けた米国金利引き上げの打ち止め感 米中貿易協議の進展期待などは下支えの材料とされた もみ合いを予想 米中首脳会談における貿易協議が決裂しなければ ランドには一段の買い安心感が生まれる 米利上げ加速化ペース鈍化を織り込んだドル売り新興国通過買いの流れも続きそうだ 一方 経済や財政問題への不透明感が強いことで ランドには戻り売り圧力も強まろう 8.32 8.26 8.20 8.14 8.08 8.02 7.96 9.25 8.90 8.55 8.20 7.85 7.50 7.15 債券相場動向 ( 南アフリカ 10 年債 ) 先週の概況利回りは横ばい 企業信頼感 消費者信頼感などの経済指標が悪化して 週前半は利回りが上昇したものの その後は 米連邦準備制度理事会議長発言を受けた米国金利引き上げの打ち止め感 米中貿易協議の進展期待などで利回りは低下した 今週の見通し利回りは横ばいか 米中首脳会談において貿易協議が決裂しなければ ランド買い 利回り低下の流れが先行しよう ただ 経済や財政問題への不透明感が強いことで ランド債のニーズが大きく膨らむ状況でもない 格下げ懸念も依然払しょくできず 買い要因 売り要因 米国金利の先高観後退 主要国の株安 南ア中銀は物価安定に注力 通貨安抑制の方針堅持 欧州向け輸出の伸び悩み 原油安 インフレ率高止まり 増税による景気悪化の可能性
円 N 先週のトルコリラ相場今週の見通し 12 月 3 日 - 12 月 7 日 取引レンジ 21.27 円 - 22.05 円想定レンジ 21.40 円 - 22.40 円 対円レートは堅調推移 トルコ開発銀行は銀行のバランスシートを改善するため 資産担保証券を投資家に販売する準備を進めていると報じられたことが材料視されたようだ 金融システム改善につながる要因となることから 資金流入増大の思惑が浮上し リラは対円でも強い動きを見せる展開となった 対円レートは下げ渋りか 米利上げペースは減速するとの見方が広がっており リスク回避に絡んだリラ売り 米ドル買いはさらに縮小する可能性がある また 原油安も好材料となる 原油安が継続した場合 トルコの貿易収支は改善する可能性があるため リラの対円レートは底堅い動きが続くとみられる 21.90 21.70 21.50 21.30 21.10 20.90 20.70 30.50 28.00 25.50 23.00 20.50 18.00 15.50 債券市場動向 ( トルコ 5 年債 ) 先週の概況利回りは弱含み の安定や原油価格の下落によって短期的なインフレ率鈍化の可能性は高まった また 米国金利の先高観は後退しつつあることや 世界経済の成長鈍化の思惑が広がっていることも 引き続き債券利回りの上昇を抑える要因となった 今週の見通し 利回りは下げ渋りか 短期的には原油価格の動向を意識した取引が主体となりそうだ 主要産油国による生産調整への期待は残されており 原油価格は大幅に反発する可能性がある この動きは当面のインフレ見通しにも影響を与えることから トルコ国債の利回り水準は目先的に下げ渋る展開が予想される 買い要因 原油安 対米関係の改善期待 経常収支の改善期待 売り要因 経常収支の大幅な改善は期待薄 高インフレは経済成長を阻害するとの見方 ユーロ圏経済の成長鈍化懸念
11 月 N ディスクレーマー ( 免責条項 ) 本レポートは 本取引所が フィスコから提供を受けて 公表しているものであり 本レポートの 21.40 22.40 内容に関する一切の権利は フィスコに帰属いたします 本取引所は 本レポートの正確性 完全性 適時性等を保証するものではありません また 本取引所は 本レポートを用いて行う一切の行為及び本レポートに基づいて被った損害について 何ら責任を負うものではありません 株式会社東京金融取引所 ( 以下 [ フィスコ ] という ) は株価情報および指数情報の利用について東京証券取引所 大阪取引所 日本経済新聞社の承諾のもと提供しています JASDAQ INDEX の指数値及び商標は 株式会社東京証券取引所の知的財産であり一切の権利は同社に帰属します 掲載される情報はフィスコが信頼できると判断した情報源をもとにフィスコが作成 表示したものですが その内容及び情報の正確性 完全性 適時性について フィスコは保証を行っておらず また いかなる責任を持つものではありません 本資料に記載された内容は 資料作成時点において作成されたものであり 予告なく変更する場合があります 本文およびデータ等の著作権を含む知的所有権はフィスコに帰属し 事前にフィスコへの書面による承諾を得ることなく本資料およびその複製物に修正 加工することは堅く禁じられています また 本資料およびその複製物を送信 複製および配布 譲渡することは堅く禁じられています フィスコが提供する投資情報は あくまで情報提供を目的としたものであり 投資その他の行動を勧誘するものではありません 本資料に掲載される株式 投資信託 債券 為替および商品等金融商品は 企業の活動内容 経済政策や世界情勢などの影響により その価値を増大または減少する事もあり 価値を失う場合があります 本資料は 本資料により投資された資金がその価値を維持または増大する事を保証するものではなく 本資料に基づいて投資を行った結果 お客様に何らかの損害が発生した場合でも フィスコは 理由のいかんを問わず 責任を負いません フィスコおよび関連会社とその取締役 役員 従業員は 本資料に掲載されている金融商品について保有している場合があります 投資対象および銘柄の選択 売買価格などの投資にかかる最終決定は お客様ご自身の判断でなさるようにお願いいたします 以上の点をご了承の上 ご利用ください 第 5 回北米自由貿易協定 協議妥結への期待 インフレ抑制でメキシコ中銀は適切に対応の見方