110 万円を加えると 1610 万円まで非課税となります < 住宅取得資金に対する贈与税の非課税枠 > 2012 年 2013 年 2014 年 一般住宅 1000 万円 700 万円 500 万円 省エネ 耐震住宅 1500 万円 1200 万円 1000 万円 < 贈与税の計算例 1> 201

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注 1 認定住宅とは 認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅をいう 注 2 平成 26 年 4 月から平成 29 年 12 月までの欄の金額は 認定住宅の対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が 8% 又は 10% である場合の金額であり それ以外の場合における借入限度額は 3,000 万円とする

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(2) 父母 ( 祖父母 ) から子 ( 孫 ) への住宅取得等資金の贈不 父母 ( 祖父母 ) など直系尊属から その子 ( 孫 ) へ居住用の家屋の新築 取得または増改築のための金銭 ( 住宅取得等資金 ) を贈不した場合 表の通りの金額について贈不税が非課税となります また 贈不税の基礎控除

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Ⅰ ワンルームマンション経営と節税 税務署 確定申告 税金還付 20 万 ~30 万円 ワンルーム家賃収入ローン元利返済サラリーマンマンション A 氏 1 戸所有月 70,000 円月 60,000 円 銀行 年 30,000 円 月 8,000 円 固定資産税 管理会社 1 ワンルームマンション投

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このうち 申告納税額がある方 ( 納税人員 ) は640 万 8 千人で は41 兆 4,298 億円 申告納税額は3 兆 2,037 億円となっており 平成 28 年分と比較すると 人数 (+0.6%) (+ 3.4%) 及び申告納税額 (+4.6%) はいずれも増加しました 所得者区分別の状況イ

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税法入門コース 相続税 学習スケジュール 回数学習テーマ内容 第 1 回 第 2 回 第 3 回 第 4 回 第 4 回 第 1 章 第 2 章 第 2 章 第 3 章 第 4 章 第 4 章 第 5 章 テーマ 1 相続税 贈与税とは? テーマ 2 用語の説明 テーマ 1 相続人となれる人は? テ

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13. 平成 29 年 4 月に中古住宅とその敷地を取得した場合 当該敷地の取得に係る不動産取得税の税額から 1/2 に相当する額が減額される 14. 家屋の改築により家屋の取得とみなされた場合 当該改築により増加した価格を課税標準として不動産 取得税が課税される 15. 不動産取得税は 相続 贈与

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3. 研究の概要等 1 章では 第 1 節で相続税法の歴史的経緯について 特に贈与の位置づけの変遷を中心に概観し 明治 38 年に創設された相続税法での贈与に対する扱いはどうであったのか また 昭和 22 年のシャベル勧告により贈与税が導入され 昭和 25 年のシャウプ勧告で廃止 その後 昭和 28

3. 住宅税制 消費税率の引上げに伴う一時の税負担の増加による影響を平準化し 及び緩和する観 点から 住宅税利について以下のとおり所要の措置を講じます 住宅ローン減税を平成 26 年 1 月 1 日から平成 29 年末まで 4 年間延長し その期間のうち平成 26 年 4 月 1 日から平成 29

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(3) 年金所得者公的年金等の収入金額が400 万円以下であり かつ その公的年金等の全部が源泉徴収の対象となる場合において公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20 万円以下である場合には 確定申告の必要はありません また 上記 (2) 又は (3) に該当する方であっても 医療費控除や住宅借入金

住民税 所得税の税率国から地方への税源移譲に伴い 平成 19 年度から住民税所得割の税率が 10% に統一され 所得税の税率が 4 段階から 7 段階の累進税率に改正されています 住民税については平成 19 年度分 ( 平成 19 年 6 月納付分 ) 所得税については平成 19 年分 ( 平成 1

退職金についての市県民税はどうなるの? 私は平成 28 年 4 月に退職しました 勤続 30 年で退職金は 2,100 万円ですがこの退職 金に対する市県民税はいくらですか 通常の市県民税の課税は前年中の所得に対し翌年課税されるしくみになっていますが 退職金に対する課税については 他の所得と分離して

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市 県民税 ( 住民税 ) 市民税は 県民税と合わせて住民税と呼ばれ 住民のみなさんがそれぞれの税の負担能力に応じて分担し合うという性格をもつ税金で 個人が負担する個人市民税と 会社などが負担する法人市民税があります 市民税には 均等の額によって納めていただく均等割と 個人の所得に応じて納めていただ

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各年の住宅ローン控除額の算出 所得税から控除しきれない額は住民税からも控除 当該年分の住宅ローン控除額から当該年分の所得税額 ( 住宅ローン控除の適用がないものとした場合の所得税額 ) を控除した際に 残額がある場合については 翌年度分の個人住民税において 当該残額に相当する額が 以下の控除限度額の

20年度「応用課程・ビデオ問題」

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テキスト編 第 1 章相続税 贈与税とはなにか 目次 1 相続税が課税される理由 1 2 どれくらいの遺産がある場合 相続税は課税されるか 2 3 贈与税が課税される理由 3 4 相続税と贈与税の関係 4 第 2 章相続人と相続分 1 相続人と相続順位 5 2 相続の承認と放棄 14 3 相続人の相

5 適用手続 ⑴ 相続時精算課税の適用を受けようとする受贈者は 贈与を受けた財産に係る贈与税の申告期間内に 相続時精算課税選択届出書 ( 贈与者ごとに作成が必要 ) を贈与税の申告書に添付して 納税地の所轄税務署長に提出する ( 相法 21の92) なお 提出された当該届出書は撤回することができない

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1. 相続税 (1) 基礎控除額の引き下げ 1) 改正の趣旨現在 ( ) の相続税の仕組みは 下図の通りです すなわち 合計課税価格から 基礎控除額を除いた課税遺産総額が相続税の計算の対象となるため 合計課税価格が基礎控除額の範囲内である場合には 相続税が課税されません その結果として 現状の相続税

(3) 可処分所得の計算 可処分所得とは 家計で自由に使える手取収入のことである 給与所得者 の可処分所得は 次の計算式から求められる 給与所得者の可処分所得は 年収 ( 勤務先の給料 賞与 ) から 社会保険料と所得税 住民税を差し引いた額である なお 生命保険や火災保険などの民間保険の保険料およ

図表 1 消費税率引上げに伴う住宅着工の影響 ( 平成 9 年 ) 1995( 平成 7) 年度 1996( 平成 8) 年度 1997( 平成 9) 年度 (4 月 1 日に消費税 (5%) 導入 ) 1998( 平成 10) 年度 住宅着工戸数 前年からの増減 1,485 万戸 - 1,630

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特別障害者一人につき 75 万円を所得から控除することができます 障害者控除は 扶養控除の適用がない16 歳未満の扶養親族を有する場合においても適用されます ⑶ 心身障害者扶養共済掛金の控除 P128 条例の規定により地方公共団体が実施するいわゆる心身障害者扶養共済制度による契約で一定の要件を備えて

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暦年課税の贈与を毎年する人のデータ 暦年課税の贈与は 現金を贈与するのか不動産を贈与するのかで違ってきます 土地は路線価方式または倍率方式で評価し建物は固定資産税評価額で評価しますので 現金での贈与の場合よりも税率は低くなります ただし不動産の贈与では 土地や建物の贈与または共有持分の贈与になります

相続人の居住用または事業用の宅地については2 割または5 割評価にするという小規模宅地等の評価減の特例があるが 平成 22 年度税制改正により 原則として申告期限まで居住または事業を継続していなければ適用が認められなくなっている 今回 基礎控除額が引き下げられることと合わせ 都市部の独居老人が亡くな

同 修繕 基本融資額 補修資金引方移転資金整地資金 730 万円 440 万円 440 万円 引方移転資金と整地資金の両方を利用する場合は 合計で 440 万円が限度となる 引方移転資金および整地資金は 補修資金と併せて利用する場合に限り利用できる (2) 東日本大震災被災者向け特例措置 の改正 1

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(4) 宅地建物取引士の欠格要件について定める第十八条第一項の五号の二の次に次の号が 付け加えられました 五の三暴力団員等 ( 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第二条第六号に規 定する暴力団員又は同号に規定する暴力団員でなくなった日から五年を経過しない者 ) (5) 更新日前でも手数料を

相続税計算 例 不動産等の評価財産の課税評価額が 4 億 8 千万円 生命保険金の受取額が 2 千万円 現金 預金等が 4 千万円 ローン等の債務及び葬式費用等が 3 千万円である場合の相続税を計算します 相続人は妻と 2 人の子供の 3 人です ( 評価額を計算するには専門知識を要します 必ず概算

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公 的 年金を補完して ゆとりあるセカンドライフを実 現するために は 計 画 的 な 資金準備 が必要です 老後の生活費って どれくらい 必要なんですか 60歳以上の夫婦で月額24万円 くらいかな? 収入は 公的年金を中心に 平均収入は月額22万円くらいだ 月額2万の マイナスか いやいやいや 税

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未成年者控除 障害者控除の見直し 未成年者控除 障害者控除 6 万円 20 歳に達するまでの年数 6 万円 ( 特別障害者 :12 万円 ) 85 歳に達するまでの年数 10 万円 20 歳に達するまでの年数 10 万円 ( 特別障害者 :20 万円 ) 85 歳に達するまでの年数 小規模宅地等につ

平成19年度分から

改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

21/6/18 融資概要と仕組み 融資概要と仕組み 借入内容 19,4, 借入年数 3 年 73,31 ボーナス月の加算支払額 シート内のグラフは月々返済のみ 変動なしで計算した場合で表記 しています ローンの内訳って こういうふうになって いるんだね ,4,

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係を決めよう (1) 班の意見をまとめて発表する班長 (2) 金額を計算し マネープランシートに記入する記録 計算係 (3) 思い出ポイントを管理する思い出係 (4) カードをひくカード係 5 人の班はカード係を 2 人にしましょう 1

土地建物等の譲渡損失は 同じ年の他の土地建物等の譲渡益から差し引くことができます 差し引き後に残った譲渡益については 下記の < 計算式 2> の計算を行います なお 譲渡益から引ききれずに残ってしまった譲渡損失は 原則として 土地建物等の譲渡所得以外のその年の所得から差し引くこと ( 損益通算 )

第2回税制調査会 総2-2

目 次 最近における相続税の課税割合 負担割合及び税収の推移 1 地価公示価格指数と基礎控除(58 年 =100) の推移 2 最近における相続税の税率構造の推移 3 小規模宅地等の課税の特例の推移 4 相続税負担の推移( 東京都区部のケース ) 5 ( 補足資料 ) 相続税の概要 6 相続税の仕組

資料8-2 平成29年度文部科学関係税制改正事項

Transcription:

住宅取得時の贈与税の非課税措置の拡充 延長 質問 2012 年度の税制改正では 直系尊属からの住宅取得資金の贈与を受けた場合 の贈与税の非課税措置が拡充 延長されると聞きましたが 詳しく教えてください 回答 1 月 27 日に法案提出この制度は 住宅取得のための資金を 両親や祖父母などの直系尊属から贈与された場合に 通常の贈与税の基礎控除に加えて 一定額まで非課税となるものです もともと平成 22 年度税制改正で導入され 2010 年 ( 非課税枠 1500 万円 ) 2011 年 ( 非課税枠 1000 万円 ) の 2 年間だけの特例として 2012 年以降はなくなる予定でしたが 昨年 12 月に閣議決定された税制改正大綱で 2014 年まで 3 年間の延長方針が決まり 1 月 27 日に法案が国会に提出されました そのまま税制改正法案が可決されれば 今年の贈与から適用されることになります 省エネ 耐震性が優れた住宅は非課税枠が 500 万円増非課税枠は 2012 年が 1000 万円ですが 早期の利用を促進するために 2013 年は 700 万円 2014 年は 500 万円と段階的に縮小されます また 省エネ性 耐震性に優れた住宅は 非課税枠がそれぞれ 500 万円上乗せされます 2012 年中に贈与を受ける場合は 1500 万円まで非課税枠が拡大され 贈与税の基礎控除 - 6 -

110 万円を加えると 1610 万円まで非課税となります < 住宅取得資金に対する贈与税の非課税枠 > 2012 年 2013 年 2014 年 一般住宅 1000 万円 700 万円 500 万円 省エネ 耐震住宅 1500 万円 1200 万円 1000 万円 < 贈与税の計算例 1> 2012 年中に 2000 万円の贈与を受けたケース ( 本特例を利用 ) 各種控除後の課税価格は 2000 万円 -110 万円 ( 基礎控除 )-1500 万円 =390 万円となり 贈与税額は 390 万円 20%( 税率 )-25 万円 ( 税額控除 ) =53 万円となります < 贈与税の速算表 > 基礎控除後の課税価格税率 控除額 200 万円以下 10% - 300 万円以下 15% 10 万円 400 万円以下 20% 25 万円 600 万円以下 30% 65 万円 1,000 万円以下 40% 125 万円 1,000 万円超 50% 225 万円 < 贈与税の計算例 2> これに対して 通常の贈与で計算すると 2012 年中に 2000 万円の贈与を受けたケース ( 基礎控除のみ ) 各種控除後の課税価格は 2000 万円 -110 万円 ( 基礎控除 ) =1890 万円となり 贈与税額は 1890 万円 50%( 税率 )-225 万円 ( 税額控除 ) =720 万円になりますから 非課税のメリットはいかに大きいかが分かります このように 先の復興支援 住宅エコポイント フラット35 Sエコ ( 先月号 なぜなぜ質問箱 参照 ) 認定省エネ住宅制度 と併せ 省エネ性能に優れた住宅に対する恩恵が大きいことが分かります 今年の住宅取得は何より省エネ性能がポイントと言えるでしょう - 7 -

相続時精算課税制度との併用また 住宅取得等資金に係る贈与税の相続時精算課税制度の特例 の適用期限が 3 年間延長されます 相続時精算課税制度は 贈与税と相続税の課税を一体化して相続時に税金を精算する制度であり 一定の条件 ( 父母からの贈与が対象で 祖父母からの贈与は対象外 など ) を満たせば 2500 万円まで非課税となります 両者は併用可能なので 2012 年中の贈与なら 4000 万円まで非課税で贈与を受けることができます < 贈与税の計算例 3> 21012 年中に 4000 万円の贈与を受けた場合 各種控除後の課税価格は 4000 万円 -1500 万円 ( 直系尊属の特例 )-2500 万円 ( 精算時精算課税 ) =0 万円となり 非課税となります 今後の国会審議に要注意上記の 直系尊属の特例 が国会を通った場合 2012 年 1 月 1 日以降に贈与により取得する住宅取得等資金に係る贈与税から適用されます もっとも 2012 年度税制改正は 法案が国会に提出されただけですので 今後の国会審議の動向に注意しておきましょう 後悔しない資金計画のポイントは? 質問最近 20 歳代後半や 30 歳代前半の若いご夫婦からの住宅購入希望が増えて いると感じています 一方では 新聞記事や情報番組等で住宅ローンの返済が困難にな る人が少なくない ということも聞きます あとで困らないための資金計画について どのような点に目を向けて アドバイスすればよいのでしょうか? 回答 長期にわたる返済 リスク回避 4つのポイント住宅ローンの返済は最長 35 年間にも渡るものです 市場の変化やライフプランの変化で返済できなくなることのないようしておくことが大切です 十数年前であれば 上場企業に勤務している方であれば 定年までは安心 という考えもできたかもしれませんが こ - 8 -

こ最近の情勢を見ていると必ずしもそうもいえない状況になっています 35 年という長い期間を見越して 返済プランを考えておくことが大切となります ポイントは 1ボーナスや退職金はあてにしない 2 完済時の年齢 3 貯蓄や予備資金の確保 4 複数ローンに注意 の4 点です 1については 近年の経済情勢を見ても分かるように 住宅ローン返済にかかる長い期間を考えると その間の好不況の波が大きく ボーナスを安定的な返済源として考えることはリスクを伴います また 企業の給与体系も変わりつつあり 能力主義や年俸制度の導入など 以前にも増して業績に連動するなど安定したボーナスが期待できなくなりました また退職金規定の見直しも相次ぎ 退職金の支給も不確実です ボーナス返済や退職金による一括返済を考慮せず 毎月の収入で確実に返済できる範囲で借入額を考えるようにアドバイスすることが大切です 2では 最近 年金制度についての話題があちこちで聞かれますが 現在の年金制度のもとでは 男性では昭和 36 年 4 月 2 以降 女性では昭和 41 年 4 月 2 日以降に生まれた人については 65 歳にならないと年金が支給されません 60 歳で退職すると5 年間は無収入となり ローンの完済年齢によっては キャッシュフローに支障をきたす恐れもあります いつまで働くか 退職までにローンを返済するか 退職後のローン返済をどうするか などキャリアプランも含めた資金計画が必要です 3について 将来の教育資金や住宅のメンテナンス 車の買い替え レジャー資金など生活をする上では住宅資金以外にも様々な資金が必要です ローン返済 + 貯蓄 が可能な毎月のキャッシュフロープランを立てましょう また 病気やケガによる入院 就労不能などの不測の事態に備えた緊急予備資金として半年分の生活費は手元に残しておくようにすることが大切です 若年層に方にはこのあたりのことを理解いただくのが大変ですし このお話をすると 住宅購入が遠ざかってしまうことがあるのが難しいところです 4 教育ローン リフォームローン 車ローン 分割クレジットなど各々は少額でも複数のローンが住宅ローンと重なると大きな負担となります 常にローン全体での済比率が年収の 20~25% 程度に収まるようにリスクマネジメントをしましょう - 9 -

妻の退職金で繰上返済は大丈夫? 質問先日 50 歳代後半のお客様から繰上返済の相談を受けました お話によると お客様の奥様が先日 20 年来勤務された会社を退職されたとのことで お子様も独立 されているため その退職金でローンの繰上返済をしたいという相談でした 当該ローンはお客様 ( 夫 ) の単独名義 登記も夫単独名義となっているようです このような時には 贈与などの問題は発生しないのでしょうか? 回答ご相談のケースのような場合 奥様の退職金を贈与の非課税枠を超えて繰上げ返済に使用すると 贈与税とみなされるので 住宅について奥様の持分を登記するなど何らかの工夫をする必要があります 大きな贈与税課税を回避するためにこのケースで贈与税を発生させない方法としては 主に以下の3つが考えられます 1 奥様は住宅ローン返済負担を負っていないため 夫の負債を返済した場合には贈与とみなされます ただし 一人に対する贈与は年間 110 万円までは非課税となっていますので 毎年 110 万円くらいをずつ贈与した上で毎年繰上げ返済することは可能です ( ただし連年贈与の認定をされて 贈与の合計額に税を課されることも考えられますから 110 万円を少し超える贈与をして 少額の贈与税を払っておくことも考えられます ) 2 夫単独名義から奥様との共有名義にし 繰上げ返済する金額に相当する物件時価分について 奥様へ持分登記変更をすることができます ただし 登記費用や登記にかかる手間がかかりますし 名義を共有名義にすることはトラブルの種にもなるのでじっくり話し合ったうえで行いましょう また 夫のローン肩代わりとなるので 税務署や借入れ金融機関へ事前に必ず確認しましょう 3 生活費や教育費 貯蓄 その他の住居費など必要な費用を奥様の退職金でまかない 夫の収入や貯金を繰上げ返済に充てるようにすることもできます ただし 毎月のローン返済まで負担すると金額によっては非課税枠をオーバーし 元も子もないなんてことにもなるので注意しましょう * 実際に利用する際や詳細については 税理士や税務署にご確認ください - 10 -