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これは 平成 27 年 12 月現在の清掃一組の清掃工場等の施設配置図です 建替え中の杉並清掃工場を除く 20 工場でごみ焼却による熱エネルギーを利用した発電を行っています 施設全体の焼却能力の規模としては 1 日当たり 11,700 トンとなります また 全工場の発電能力規模の合計は約 28 万キ

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1. 目的 実施計画 高度なエネルギーマネジメント技術により 需要家側のエネルギーリソースを統合的に制御することで バーチャルパワープラントの構築を図る < 高度なエネルギーマネジメント技術 > 蓄熱槽を活用した DR 複数建物 DR 多彩なエネルギーリソースのアグリゲーション < 便益 > 系統安


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Transcription:

資料 7 国際エネルギー消費効率化等技術 システム実証事業 / 酵素法によるバガスからのバイオエタノール製造技術実証事業 ( タイ ) 事業原簿 担当部 国立研究開発法人新エネルギー 産業技術総合開発機構新エネルギー部 1-1

目次 本紙 Ⅰ-3 用語集 Ⅰ-6 1-2

本紙 最終更新日 平成 29 年 7 月 24 日 事業名 国際エネルギー消費効率化等技術 システム実証事業 実証テーマ名 酵素法によるバガスからのバイオエタノール製造技術実証事業 ( タイ ) プロジェクト番号 P93050 新エネルギー部 PM 氏名鈴木剛主査 (29 年 7 月現在 ) PT メンバー氏名矢野貴久主査 (29 年 7 月現在 ) 国際部 SPM 氏名檜垣徹主査 (29 年 7 月現在 ) PT メンバー氏名西田由布子主任 (29 年 7 月現在 ) 担当推進部 / PM PT メンバー 委託先 新エネルギー部 PM 氏名澤誠治主査 (26 年 1 月 ~27 年 12 月 ) PT メンバー氏名宮里尚利主査 (25 年 3 月 ~27 年 2 月 ) PT メンバー氏名西川向一主査 (24 年 4 月 ~25 年 3 月 ) PT メンバー氏名本多文博主査 (23 年 6 月 ~24 年 3 月 ) PT メンバー氏名山田琢寛主査 (23 年 1 月 ~23 年 6 月 ) 国際部 SPM 氏名齋藤紳一郎主査 (25 年 7 月 ~26 年 7 月 ) PT メンバー氏名鷲見勇主査 (25 年 4 月 ~25 年 7 月 ) PT メンバー氏名木村聡輔主査 (24 年 5 月 ~25 年 3 月 ) PT メンバー氏名栗村政明主査 (23 年 9 月 ~24 年 6 月 ) PT メンバー氏名伊坂美礼主査 (28 年 9 月 ~29 年 4 月 ) PT メンバー氏名浅井美香主査 (26 年 1 月 ~28 年 9 月 ) 月島機械株式会社 PM 氏名田中一穂 (29 年 4 月現在 ) SPM 氏名登優 (29 年 4 月現在 ) PT メンバー氏名早川智基 (29 年 4 月現在 ) 水野秀明 (29 年 4 月現在 ) 加藤綾子 (29 年 4 月現在 ) 篠原貴雄 (29 年 4 月現在 ) JFE エンジニアリング株式会社 PM 氏名山村善和 (23 年 12 月 ~25 年 3 月 ) PM 氏名古谷茂也 (25 年 4 月 ~27 年 3 月 ) (29 年 4 月 ~ 現在 ) PM 氏名永田晃一 (27 年 4 月 ~29 年 3 月 ) 1. 事業の概要 (1) 概要 (2) 目標 対象国のタイでは 輸入石油依存体質の改善 ( エネルギー自給体制の確立 ) 等を目的とする燃料用エタノール推進策を国策として推進しており 燃料用エタノール製造の対策が喫緊の課題になっている そこで バガスエタノール製造プロセスに酵素法によるセルロース分からのエタノール製造技術を新たに導入し 上記課題の解消を図り 今後の普及を目的とする セルロース系原料であるバガスから酵素法により 液体燃料用途のバイオエタノール製造をパイロット規模で行うことにより バイオエタノールの製造技術を確立 有効性を実証し 当該技術の普及促進を実証する 下記技術的課題を実証設備運転によって達成し 普及可能な事業採算性を有する商業設備の設計因子を獲得する 1. 商業設備規模 採算性バガス 150,000t/ 年 エタノール販売値 26THB/L で普及の見込める採算性を有する設備を目標とする 生産コスト 17.9THB/L 設備費 18 億 THB エタノール生産量 17,000kL/ 年 1-3

2. 技術的課題 1) 原料バガスの季節変動の把握 運転への反映保管期間に劣化するバガスの性状を把握し 性状変化しても年間通じて安定した生産が可能となるプロセスを構築する 2) 前処理バガスの無菌搬送前処理バガスを次工程である酵素生産 糖化発酵に搬送する機器内においてコンタミネーションを発生させない 機器設計 洗浄方法を確立する 3) 前処理方法の選定本実証事業では 2 通りの前処理方法 ( 希硫酸法と水熱法 ) を比較検討する エタノールの終了のみでなく 事業化後の経済性の視点から判断する 4) パイロット規模でのオンサイト酵素生産技術の確立商業機の 1/10 スケールである 12.5m 3 槽において酵素生産を実証し 運転条件および槽構造を商業機設計に反映する 5)50 m 3 規模でのエタノール生産の実証商業機の 1/10 スケールである 50m 3 槽において糖化発酵を実証し 運転条件および槽構造を商業機設計に反映する 6) もろみ塔のトレイ選定バガスエタノール発酵液は リグニン残渣である固形物を含む点で 第一世代エタノール発酵液と異なる 固形物がトレイ上に残存することによるトラブルを防ぐ観点から もろみ塔パイロット設備を運転し 固形物が残存しないトレイを選定する 3. オンサイト酵素のコスト評価本実証技術の最大の特長は 月島機械が独自に保有する微生物によるオンサト酵素生産により 市販酵素より安価なコストで酵素を入手することである パイロット規模でのオンサイト生産結果より バガスエタノール生産において オンサイト生産酵素が市販酵素と比較して低コストであることを実証する 主な実施事項 H23fy H24fy H25fy H26fy H27fy H28fy (3) 内容 計画 1 現地調査協定関連業務 2 基本設計詳細設計 3 機器製作輸送 4 建設工事試運転調整 5 実証運転保守改造 6 普及活動 (4) 予算 ( 単位 : 百万円 ) 契約種類 : ( 委託 ) 会計 勘定 H23fy H24fy H25fy H26fy H27fy H28fy 総額 特別会計 ( 需給 ) 10.5 49.0 13.2 835.6 170.1 41.0 1,119.5 総予算額 10.5 49.0 13.2 835.6 170.1 41.0 1,119.5 ( 5 ) 実施体制 MOU 締結先 委託先 実施サイト企業 タイ王国工業省サトウキビ 糖業委員会事務局 (OCSB) 月島機械株式会社 JFE エンジニアリング株式会社 Thai Roong Ruang Energy Co., Ltd. 1-4

2. 事業の成果 1.(2) の 2. 技術的課題 で示した項目は実証運転により達成し この結果より商業機の事業採算性評価およびオンサイト酵素生産のコスト評価を行った 商業機の採算性希硫酸法 水熱法とも目標を若干下回ったものの 事業採算性を有する結果となった 希硫酸法 / 水熱法を比較すると 水熱法のほうが生産量が少ないものの 低コストかつ高い事業採算性となったため 水熱法を今後の普及モデルに選択した 目標希硫酸法水熱法 原料量 [ton/ 年 ] 150,000 150,000 150,000 生産量 [kl/ 年 ] 18 21 16 生産コスト [THB/L] 17.9 21.5 20.2 IRR(15 年 ) 16% 9.8% 12% 商業モデルの見直し実証期間中にタイ国における事業環境の変化があり 今後の普及モデルとして以下の点を考慮に入れる必要が生じた バガス原料費 ユーティリティーの有償化 ( 事業開始時は製糖工場からの無償供給を想定 ) 新たな商業機モデルとして 排水からのエネルギー回収を行い自前でユーティリティーを賄うほか 余剰エネルギーを売電するモデルの採算性を評価し 普及に値するモデルであることを示した 原料量 198,000 生産量 [kl/ 年 ] 19,000 生産コスト [THB/L] 15.7(*) IRR(15 年 ) 9.7% (*) 生産コスト = ( エタノール生産 + 発電 )- 売電収入として表示 3. 実証成果の普及可能性 提案した商業機モデルは経済的に普及に値するモデルであるが バガス発電 ( タイ国内で FIT 制度が開始により急速に普及した ) との競合を考慮する必要がある 2014 年以降 バガス発電への参入が制限されており予測が困難であるが 余剰バガスの半量がエタノール原料に仕向けられると仮定すると 2026 年にはタイ全土で年間 550 万トンがエタノール原料として利用可能となり 最大 27 工場が建設される見込みである 商業化初号機は実証サイトである TRE 社に納入することを想定しており 初号機稼動後に TRR グループ他工場 ならびに他の製糖会社への普及を行っていく 初号機受注に向けては TRE 社自身 ( 自費 ) で実証設備運転を行うことを表明しており 本技術導入に対する意欲は高い 月島機械はこれをサポートし 本技術への精通を促進し また建設費の見直し ( 現地コスト化 ) によるコスト削減を促し 同社の投資判断に繋げる TRR グループとしては 2016 2017 年に新製糖工場を計 2 工場 ( 推定投資額 150 億 THB) 建設 運転を開始しており 本件に対する投資能力を有していると判断される TRR グループ以外の他の製糖会社への展開については 月島機械の製糖会社への営業ラインを利用して 顧客の発掘を図る 1-5

4. 代エネ効果 CO 2 削減効果実証事業段階 *1 普及段階 (2020) 普及段階 (2030) (1) 省エネ効果による原油削減効果 - kl/ 年 - kl/ 年 - kl/ 年 (2) 代エネ効果による原油削減効果 12 (26) *2 千 kl/ 年 0 kl/ 年 (3) 温室効果ガス排出削減効果 (4) 我が国 対象国への便益 32 (73) *2 千 t- CO 2/ 年 *1 : 実証事業段階の数値は 商業機一基当たりの値として表示 *2 : ( ) 内はモラセスハイブリッドモデルの削減効果 用語集 用語 0 t-co 2/ 年 162 (377) *2 千 kl/ 年 449 (1,020) *2 千 t-co 2/ 年 日本独自の技術であり 日本企業のプラント輸出による収益が見込まれる タイ国においてはエタノール増産による代替エネルギー政策への貢献 及び製糖会社の収益増加が期待される 意味 TRE Thai Roong Ruang 社 ( 製糖大手 TRR グループのエタノール製造会社 ) TRR グループ Thai Roong Ruang グループ タイ国 2 番目の生産量の製糖会社 1-6