コム書式

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[2] 具体的事業の内容 (1) 法に定める特別の措置に関連する事業 (2)1 認定と連携したうち 認定と連携した特例措置に関連する事業 (2)2 認定と連携したうち 認定と連携した重点的な支援措置に関連する事業 事業名 内容及び実施時期 実施主体 中心市街地の活性化を実現するための位置付け及び必要

福知山市中心市街地活性化基本計画

スライド 1

Microsoft Word - ●決定⑤地区計画-2.docx

Microsoft Word - 09池町通り.doc

数値目標 平成 29 年 オープンカフェ新規参加店舗数 58 店 6 店 6 店 オリオン市民広場集客数 1,500 人 3,000 人 3,000 人 センターコア歩行者 自転車通行量 ( 平日 ) 1,700 人 1,700 人 1,700 人 5 地域再生を図るために行う事業 5-1 全体の概

北部大阪都市計画彩都地区計画 ( 案 ) 北部大阪都市計画彩都地区計画を 次のとおり変更する 1. 地区計画の方針 名称彩都地区計画 位 置 茨木市大字粟生岩阪 大字宿久庄 大字清水 大字佐保 大字泉原 大字千提寺 大字大岩 大字福井 大字大門寺 大字生保 大字安威 山手台一丁目 山手台三丁目 山手

計画的な再開発が必要な市街地 特に一体的かつ総合的に再開発を促進すべき地区 市町名 名称 再開発の目標 土地の合理的かつ健全な高度利用及び都市機能の更新に関する方針 特に整備課題の集中がみられる地域 ( 課題地域 ) 地区名 西宮市 C-4 浜脇 ( 約 175ha) 居住環境の向上 良好な都市景観

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福知山都市計画地区計画の変更(福知山市決定)

目次 1. 市街化調整区域の土地利用方針について... 1 (1) 策定の目的... 1 (2) 方針の位置付け 市街化調整区域の課題 土地利用の方針... 3 (1) 土地利用の基本的な方針... 3 (2) 地区ごとの土地利用方針 開発計画等の調整

PowerPoint プレゼンテーション

4. 都市づくりの目標と方針 4-1 都市づくりの基本理念 地域の個性が輝く生活快適都市 上田 ~ 魅力あるふるさと活気ある交流風格ただようまち ~ 基本理念の意味あい 上田市は 歴史 文化 自然 産業などに恵まれた特色ある地域から成り立っており 各地域が個性を発揮し 連携し合い 交流を促進しながら

[ 概要版 ] 倉吉都市計画 マスタープラン素案 鳥取県倉吉市

(4) 対象区域 基本方針の対象区域は市街化調整区域全体とし 都市計画マスタープランにおいて田園都市ゾーン及び公園 緑地ゾーンとして位置付けられている区域を基本とします 対象区域図 市街化調整区域 2 資料 : 八潮市都市計画マスタープラン 土地利用方針図

大谷周辺地区 及び 役場周辺地区 地区計画について 木原市街地 国道 125 号バイパス 役場周辺地区 (43.7ha) 美駒市街地 大谷周辺地区 (11.8ha) 地区計画の概要 地区計画とは住民の身近な生活空間である地区や街区を対象とする都市計画で, 道路や公園などの公共施設の配置や, 建築物の

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スライド 1

区域の整備 開発及び保全に関する方針地区施設の整備の方針建築物等の整備の方針 (2) 公園 緑地の整備方針地域に親しまれる やすらぎと憩いの空間を形成するとともに 西武立川駅から玉川上水に向けて形成される緑のネットワークの拠点となるよう公園や緑地を配置する (3) その他の公共空地の整備方針各敷地の

目 次 1 基本方針 再開発を促進すべき地区等の整備又は開発の方針... 2 別表再開発促進地区の整備又は計画の概要... 3 都市再開発方針図 ( 総括図 )... 6 都市再開発方針附図

計画書

筑豊広域都市計画用途地域の変更 ( 鞍手町決定 ) 都市計画用途地域を次のように変更する 種類 第一種低層住居専用地域 第二種低層住居専用地域 第一種中高層住居専用地域第二種中高層住居専用地域 面積 約 45ha 約 29ha 建築物の容積率 8/10 以下 8/10 以下 建築物の建蔽率 5/10

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区域の整備 開発及び保全に関する方針土地利用の方針 地区施設の整備の方針 地区の立地特性を踏まえ 土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図るため 土地利用の方針を以下に定める 1 国際化に対応した業務 商業 宿泊等の多様な機能に加え 氷川神社と連携した江戸文化や赤坂地域の魅力を伝える歴史

2

柏駅西口北地区まちづくり

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市町合併という基本的枠組みの変更に対応した 市全域を対象とした計画の見直し 少子高齢化をはじめとする本市を取り巻く社会経済情勢の変化に対応した計画づくり 総合計画や都市計画区域マスタープランなど 上位関連計画との整合 調整の必要性 都市計画マスタープランは 都市計画法第 18 条の 2 に基づいて策

参考資料 ( 美祢都市計画区域 ) 目次 1. 区域区分の二次検討 25 23

7-3 上田城南地域 (1) 将来像 ( 将来像 ) 水と緑と多様な都市機能が調和し快適な暮らしの環境が整ったまち ( 基本目標 ) 千曲川をはじめ産川や浦野川 小牧山や上田原古戦場 半過岩鼻など奇景や原風景の残る豊かな自然や農地を大切に保全するとともに 秩序ある都市空間づくりを進めます 良好な住環

区域の整備 開発及び保全の方針地区整備計画 久世荒内 寺田塚本地区地区計画 名称久世荒内 寺田塚本地区地区計画 位置城陽市久世荒内 寺田塚本及び平川広田 面積約 22.1ha 建 築 物 等 に 関 す る 事 項 地区計画の目標 土地利用の方針 地区施設の整備方針 建築物等の整備方針 地区の区分

指定標準 適用区域 建ぺい率 容積率 建築物の高さの最高限度 m 用途地域の変更に あたり導入を検討 すべき事項 ( 注 2) 1. 環境良好な一般的な低層住宅地として将来ともその環境を保護すべき区域 2. 農地等が多く 道路等の都市基盤が未整備な区域及び良好な樹林地等の保全を図る区域 3. 地区計

第 1 章基本計画の策定 1 策定の趣旨 総合計画基本構想では 豊かな自然と歴史 文化につつまれ人と人がつながる市民創造都市高岡 をまちの将来像に掲げ 17 のめざすまちの姿を目標として設定しています 第 3 次基本計画は 基本構想で示した市の基本的な取り組みの方向性に基づき 中期的な視点に立って

総合計画及び国土利用計画アンケート調査結果 平成 20 年度 地域別構想 土地利用の方向性について 上位3つ ①無秩序な開発を抑制し 農地等は極力保全する ②主要な沿道等への店舗の立地を進め 利便性を高める ③身近な公園 生活道路 下水道などの生活環境基盤を整備する 住みよい 25.6% 22.9%

Microsoft Word - 岡崎駅南リーフレット案【最終】

一宮市住宅マスタープラン ~ 住み続けたいまち 住んでみたいまち 人々が生き生きと暮らせるまち ~ 概要版 平成 2 5 年 3 月 一宮市

Microsoft Word - (新)滝川都市計画用途地域指定基準121019

域 ) 域 ) 百万円 ) 百万円 ) の空き の空き 家 空き 家 空き 店舗を利 店舗を利 用したリ 用したリ ノベーシ ノベーシ ョン件数 ョン件数 件 ) 件 ) 居住人口 32,

金沢都市計画地区計画の変更

別記様式第4

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地域再生計画 1 地域再生計画の名称 鹿嶋市鹿島神宮周辺地区地域再生計画 2 地域再生計画の作成主体の名称 鹿嶋市 3 地域再生計画の区域 鹿嶋市の区域の一部 ( 鹿島神宮周辺地区 ) 4 地域再生計画の目標 4-1 地方創生の実現における構造的な課題 1 後継者不足の問題や商売としての魅力不足によ

( 新 ) 藤沢都市計画住宅市街地の開発整備の方針 平成年月 神奈川県 藤沢 住宅 -1

目次 Ⅰ 運用基準の策定にあたって P1 1 策定の目的 P1 2 運用基準の位置づけ P1 Ⅱ Ⅲ 土地利用のあり方 P1 地区計画の活用 P2 1 地区計画とは P2 2 地区計画の活用類型 P2 (a) 地域資源型 P3 (b) マスタープラン適合型 P3 (c) 街区環境整序型 P3 (d)

第2章

大阪府営門真住宅まちづくり基本構想 平成 25 年 6 月 大阪府 門真市

第 Ⅱ ゾーンの地区計画にはこんな特徴があります 建築基準法のみによる一般的な建替えの場合 斜線制限により または 1.5 容積率の制限により 利用できない容積率 道路広い道路狭い道路 街並み誘導型地区計画による建替えのルール 容積率の最高限度が緩和されます 定住性の高い住宅等を設ける

Taro-全員協議会【高エネ研南】

4-2 地域の課題人口の減少により 町内では老朽化した空き家 空き店舗が随所に見られるようになっており 平成 28 年 3 月に町内を調査したところ 空き家 空き店舗と思われる建物が 159 軒存在していることが判明した 特に 商店街 公共機関 医療機関等が近接する利便性の高い中心市街地における空き

地区計画の届出とは

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Microsoft Word - HP用基本構想概要.doc

スライド 1

表1-表4-2

Microsoft Word - ★都市マス案(最終案) docx

県産材の需要拡大の推進について(枠組み)

により 都市の魅力や付加価値の向上を図り もって持続可能なグローバル都 市形成に寄与することを目的とする活動を 総合的 戦略的に展開すること とする (2) シティマネジメントの目標とする姿中野駅周辺や西武新宿線沿線のまちづくりという将来に向けた大規模プロジェクトの推進 並びに産業振興 都市観光 地

三原市中心市街地活性化基本計画《概要版》

4. 都市機能誘導区域 4.1 都市機能誘導区域設定の基本的な考え方 (1) 都市機能誘導区域とは医療 福祉 商業等の都市機能を都市の中心拠点や生活拠点に誘導し集約することにより これらの各種サービスの効率的な提供を図る区域のことです 原則として 居住誘導区域内において設定します これらの都市機能は


中井町緑の基本計画(概要版)

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稲毛海岸5丁目地区

新しいまちづくりのために

山手地区の概要 面積 約50ha 用途地域 工業地域 建ぺい率 60 容積率 200 高さの限度 第一種高度地区 最高限20m 2

7-1 上田中央地域 (1) 将来像 ( 将来像 ) 中心市街地に集積された都市機能 風格ある景観 潤いある近郊農地多彩な交流と活力がみなぎるまち ( 基本目標 ) 市の中心市街地にふさわしい多様な都市機能を備えた 市民や来訪者が行き 交う賑わいと交流にあふれる中核拠点づくりを目指します 上田城跡

( 対象区域 ) 第 5 地区計画の対象区域は 工業団地 ( 国母工業団地 南部工業団地 機械金属工業団地 ファッション工業団地 ( アリア ディ フィレンツェ ) をいう 以下同じ ) の区域内及び隣接地又は近接地 ( おおむね工業団地から500メートル以内 ) とする ( 区域の設定 ) 第 6

4)地域再生計画の認定

本日の説明内容 1 板橋駅西口周辺地区のまちづくり 2 板橋駅西口地区都市計画素案について 1 市街地再開発事業 2 地区計画 3 高度利用地区 4 高度地区 3 今後のスケジュール 1

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(第14回協議会100630)

区域の整備 開発及び保全に関する方針 地区施設の整備の方針 建築物等の整備の方針 (1) 道路の整備方針区域内外との円滑な交通ネットワークの形成と歩行者等の安全で快適な歩行環境の向上を図るため 街区幹線道路及び区画道路を整備する 生活利便施設や良質な街並みを形成する住宅等の立地を誘導し 地域拠点にふ

Microsoft Word - H180119コンパクトシティ説明用_仙台市_.doc

Microsoft Word - 03第3章(p37-45)

都市計画図 平河町二丁目東部地区(PDF)

市街化調整区域の土地利用方針の施策体系 神奈川県 平塚市 神奈川県総合計画 神奈川県国土利用計画 平塚市総合計画 かながわ都市マスタープラン 同地域別計画 平塚市都市マスタープラン ( 都市計画に関する基本方針 ) 平塚都市計画都市計画区域の 整備 開発及び保全の方針 神奈川県土地利用方針 神奈川県

Taro-第6章 地域別構想(貞光).jt

(案)

東京都市計画第一種市街地再開発事業前八重洲一丁目東地区第一種市街地再開発事業位置図 東京停車場線 W W 江戸橋 JCT 日本橋茅場町 都 道 一石橋 5.0 特別区道中日第 号線 江戸橋 15.

スライド 1

平方・中野久木物流施設地区

平成 24 年 3 月改訂 茅ヶ崎海岸グランドプラン 西浜駐車場跡地北側に位置する茅ヶ崎警察署職員公舎が取り壊され 平成 23 年 3 月には グランドプランで駐車場機能の確保として位置づけのあった県営茅ヶ崎西浜駐車場が閉鎖された これを受け 海岸利用者のための駐車場を維持し かつ国道 134 号南

千里ニュータウン地区の今後の土地利用の考え方 豊中市 はじめに市は 平成 4 年 (1992 年 )7 月に 千里ニュータウン地区住環境保全に関する基本方針 ( 以下 基本方針 という ) を策定し 同地区内で計画される建築物などに対して その用途をはじめ 建築物の建て方 ( 容積率 建ぺい率 高さ

目 次 流山インターチェンジ北部物流センター地区地区計画計画書 1P 流山インターチェンジ北部物流センター地区地区計画計画図 3P 流山インターチェンジ北部物流センター地区地区計画運用基準 4P 地区整備計画の運用について 運用基準の解説 5P 6P (1) 建築物等の用途の制限 6P (2) 建築

(Microsoft Word p55\201`61\201E\221\3464\217\315.doc)

草 津 市 景 観 形 成 ガイドライン 71

交通結節点が備えるべき機能を整理すると 最も基本となるものとして があり これに加えて 都市機能の誘導 集積を促進させ 都市内の中心的な拠点地区を形成する 及び 都市の顔 となる 交通結節点の計画 整備の検討においては 先に示した の三種の機能がそれぞれ交通結節性 人の交流や景観等の面で役割を果たし

区域の整備 開発及び保全に関する方針公共施設等の整備の方針 建築物等の整備の方針 1 道路の整備方針 (1) 地区周辺の交通円滑化に資する道路ネットワークの形成及び 東西の主要な道路軸の形成を図るため 地区幹線道路を拡幅整備する (2) 開発に伴い発生する交通を円滑に処理するとともに 新駅整備に伴う


地区計画とは 地区計画とは 土地や建築物の所有者など地区の皆さんが合意を図りながら道路や公園などの配置 建築物の用途 容積率 高さ 色やデザイン等のルールをきめ細かく定め そのルールに基づいて建築行為等を行うことにより より良いまちづくりをすすめる手法のひとつです 地区の特性に応じて必要な項目を選択

都市景観における 屋外広告物に関する ガイドプラン 2017 大阪市


1. 目的 本町の第 3 次総合計画において 本町の将来像である ( みんなが主役 やすらぎと健康福祉のまち ) の実現に寄与すべく 本町の市街化調整区域における地区計画の運用にかかる基本的な方針を示すため 市街化調整区域における地区計画運用指針 ( 以下 運用指針 という ) を策定しました この


世田谷区

Transcription:

街なみ環境整備事業 ( 福知山城下町東部地区 ) 整備方針 福知山市

1. 地区の整備課題と整備方針 (1) 地区整備方針策定の背景福知山市は京都府北部にあって 丹波 丹後 但馬の中央部に位置し 鉄道 道路網の両面で北近畿の交通の要衝である これまで 北近畿をリードする中核都市 をめざすべき都市像として JR 福知山線の高架化など駅周辺の整備をはじめとする都市基盤の整備を進めてきた 一方 平成 20 年には景観法に基づく 景観行政団体 となり 中心市街地は明智光秀によって築かれた福知山城の城下町として発展し 430 年余の歴史や文化 伝統が息衝き 城下町の町割がよく残され その歴史と文化 自然を未来に引き継ぐために景観計画の策定を進めているところである 生活環境や住宅の老朽化の問題もあり 人口減少 高齢化が進み 商業活動の面でも郊外への流出が続き 中心市街地の空洞化傾向が顕著である そのような中で 関係するまちづくりの主体が協働して 中心市街地活性化協議会を設立 その下に 城周辺賑わい創出プロジェクト会議 町並み 町家活用プロジェクト会議 等が設置され 公民協働のまちづくりとして 住んでよし 訪れてよし の地域の取組みが活発に動きつつある 当地区は福知山らしいまちづくりを展開していく上で重要な鍵をにぎる位置にあり その当地区の特性を踏まえ 福知山の城下町としての伝統 文化を守り 生かしつつ 現代の生活環境に適合させ さらには多くの人が訪れ交流する拠点としての整備方針を確立しようとするものである (2) 整備の目標当地区は 旧城下町という歴史的環境をもつ地区であると同時に 福知山市の中心市街地の一画にあり 商業地を含むとともに 現に多くの住民が居住する住宅地でもあることから 城下町の歴史と文化を生かした魅力ある生活 交流空間の整備 を目標とする (3) 地区の整備課題 1 現況当地区は 天正 7 年に明智光秀が砦跡を利用して福知山城を築いて以来 江戸期を通じて商人のまちとして また 由良川舟運の物流拠点として栄え その後 明治期には大阪 京都へとそれぞれ鉄道が開通し 北近畿の 商都 = 商いのまち として発展してきた 都市機能としてみると 京都市 神戸市から約 60km 大阪市から約 70km の距離に位置し 多くの国道や舞鶴若狭自動車道 また 鉄道ではJR 山陰本線 福知山線および北近畿タンゴ鉄道 (KTR) 宮福線が結節する交通の要衝地であり 交通 通信の拠点として発展してきた このような背景を受けて 商業活動も北近畿の中心として発展をしてきたが 近年 郊外型大型店やロードサイド型の商業施設が急増するとともに近隣都市における商業施設の充実により 中心市街地の商業活動が低下している 中心市街地の商業の衰退と共に 住宅の老朽化や生活環境が時代のニーズに合わないまま取り残される傾向にあり 中心市街地での高齢化 人口減少に拍車をかけ 活気が乏しくなっている

2 道路の現況地区内の道路について 広小路通と主要地方道舞鶴福知山線の幅員は約 25m であり その他の大部分については幅員 4~6mである また 新町通と広小路通は商店街でありアーケードが設置されているが 特に広小路通については 建設から 50 年を経て その老朽化や景観としてのあり方が問われている 3 公園等の現況 地区内には 民間敷地内の緑地が若干あるものの 公園は存在しない 一方 地区に隣接した御霊公 園や御霊神社 また 城周辺や由良川河川敷には 公園や緑地等が整備されている 4 地区住民のまちづくり活動の概要平成 22 年に住民主体 行政支援により福知山市中心市街地活性化協議会のもとに 城周辺賑わい創出プロジェクト会議 が設置され 城周辺の未利用地を活用した城下町に調和する緑地と商業 交流施設の事業化が進められている 同時に 町並み 町家活用プロジェクト会議 が立ち上がり その中の街なみ環境整備部会 広小路リニューアル部会において 街づくり協定の締結に取り組まれている また 広小路通では商店街が中心となり 広小路リニューアル計画 を住民自らが策定し アーケード撤去と それに合わせた まちなみガイドラインに沿ったファサード整備等が実施されている (4) 地区の整備方針地区に隣接する公園や緑地等とつながり ネットワーク化する自然と一体となった生活環境整備を主体としつつ 住民の生活面における安全性 利便性 快適性などを高める 環境整備としては城下町の歴史性を継承 発展させ 街なみ景観を形成する また 交流空間としての都市的機能を充実 強化させる商業 業務環境整備 コミュニティ 文化的機能の充実をはかり 中心市街地としての活性化につなげる

2. 地区施設等の整備に関する基本方針 (1) 道路の整備 道路幅員の大 小があり 居住地と商業地の両面を含むことから それぞれの現状を踏まえた路面整備 街路灯 サインの設置等をすすめる まちづくりの機運が高まりつつある広小路通と 城下町の町割を残す京街道を修景道路として先導的に美装化整備するとともに 部分改良を行う また 広小路通りにおいては 安全で快適な歩行空間の確保 都市災害の軽減 情報通信ネットワークの信頼性の向上といった目的を 総合的に達成するために電線類の地中化を行う 住民や来訪者が地区の歴史 文化についての理解を深めるため 街なみに調和した案内板 説明板 標識等を設置する 地域施設 商業施設等をつなぐ修景道路や修景施設によるネットワーク化を行う (2) 拠点施設 コミュニティ施設等の整備 広小路通沿いに見られる主な未利用物件 コミュニティ施設 緑地などを活用 整備する 地区内にある伝統的建造物や空き家を 城下町独自のコミュニティ施設や店舗などに利用していく (3) 景観の形成 街づくり協定 に沿った住宅 店舗等の修景 建設により街なみ景観の形成をはかる 城周辺賑わい創出施設 (yurano-garden) におけるコミュニティガーデンの手法を地区全体にとり入れて 統一感のある花と緑の街なみ景観を形成する 路面の修景や看板 街灯を歴史的街なみに調和するデザインへ統一する 城下町の文化を表現する藍のれんやのぼり等の設置を推奨する 広小路通は御霊神社の門前町としての歴史的意義を踏まえた上で 門前町のイメージに調和する整備や修景を行う (4) 商業集積の整備 商業活性化と上記の取り組みを一体的に取り組み 中心市街地活性化事業の推進をはかる 公共施設 商業施設が立地する通り沿いを中心に歴史的街なみに調和する店舗等の修景を行う 当地区は 城周辺賑わい創出施設 (yurano-garden) とJR 福知山駅周辺と合わせて中心市街地活性化の中核的な役割を持つエリアであり 商店街の空店舗等を活用し 魅力ある集客機能をもつ施設や店舗を整備する

3. 住宅等の整備に関する基本方針 (1) 町家の整備と修復 価値のある伝統的な建物を修復 保存していくため 建物外観の修復手法の提案を行う 歴史ある町家を現代の生活にふさわしい快適な住居とするため 整備や修復のモデルをつくり 町家での居住の提案をしていく (2) 新規住宅等の建設 定住の促進 地区内へ街なみに調和する感性に合った住宅等の建設を促進する 街づくり協定に基づいた外観で住宅を建設する場合 その費用の一部を助成する (3) 老朽住宅の改良 住宅の建て替えにあたっては 歴史的な敷地割り構成をできるだけ保存し 過小敷地が生じないよう 誘導するとともに 街づくり協定に基づき街なみと調和のとれた形態とする (4) 既存住宅等の改良 1 外部空間の改良 街づくり協定に基づき既存住宅等の外観を改修 修景する場合 その費用の一部を助成する 2 関連諸施設の改良 建築物等に付属する広告物 エアコン室外機等の野外設置物についても 街づくり協定に基づき改修 修景する場合 その費用の一部を助成する 街づくり協定に基づき門 塀 柵等の外構を改修 修景する場合 その費用の一部を助成する (5) 空き家 空き店舗の有効活用 重点区域内において 宅地建物取引業協会並びに建築士会との連携を図り ストックバンク登録者 利用者双方にとって信頼が保てるマッチングを可能とします 上記の事業に際して 契約仲介手数料の一部を 空き家 空き店舗の利用者に助成する 上記の事業に際して 登録された物件にある家財等の物品を処分しようとする者に 処分費の一部を助成する

4. 街なみ環境整備促進区域 ( 事業区域 ) の整備予定時期 整備の時期は平成 24 年 ~ 平成 32 年度までを目途とする 平成 23 年度平成 24 年度平成 25 年度平成 26 年度平成 27 年度平成 28 年度平成 29 年度平成 30 年度平成 31 年度平成 32 年度 整備方針策定 事業計画策定 道路の整備 道路の美装化 電線類地中化 石畳風舗装 街路灯整備 サイン整備 修景助成

整備方針図 街なみ修景助成 菱屋町 下柳町地区 道路の美装化 街路灯整備 サイン整備 電線類地中化 広小路地区 街なみ修景助成 サイン整備 街なみ修景助成 長町地区 石畳風舗装 街路灯整備 内記地区 街なみ修景助成 街なみ環境整備促進区域 (23ha)

5. 街なみ整備のイメージ < 広小路地区 > 道路の美装化 町並み修景事業イメージ < 内記地区 > 石畳風舗装 町並み修景事業イメージ