1 認定 NPO 法人制度とは? NPO 法人への寄附を促す制度です その目的は NPO 法人への寄附を促すことにより NPO 法人の活動を支援すること です 以前は 租税特別措置法という法律に基づき国税庁が認定を行う制度でしたが 平成 24 年 4 月の特定非営利活動促進法の改正により 所轄庁が認

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NPO 法活動状況等アンケート ( 案 ) 下記のアンケートにご協力をお願いいたします ( 右の に数字をご記入ください ) ご協力いただいた結果については 奈良市及び奈良県における指定制度の検討資料として使用させていただきます 1. (1) あなたの団体は 法の設立 ( 設立登記の日 ) から何年

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早わかり認定NPO法人制度

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2012年2月発行 特定非営利活動法人制度のしくみ

1 奈良市 NPO 法人条例指定制度の概要 都道府県又は市区町村が条例において指定した特定非営利活動法人 ( 以下 指定 NPO 法人 という ) に市民が寄附した場合 個人住民税の税額控除が受けられる制度で 具体的には 寄附をすると寄附金額から 2,000 円を引いた額の10%( 市民税 6% 県

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新・NPO法人申請マニュアル.pwd

B 事例 1: 日本赤十字社と公益財団法人公益法人協会ともに 所得控除方式 を適用し ffff た場合に還付される税金について 前提 1 寄附先の名称等 ( 弊協会の他に 東日本大震災の義援金として日本赤十字社に寄附したものと仮定 ) 名称金額備考 日本赤十字社 ( 東日本大震災義援金 ) 30,0

収益事業開始届出 ( 法人税法第 150 条第 1 項 第 2 項 第 3 項 ) 1 収益事業の概要を記載した書類 2 収益事業開始の日又は国内源泉所得のうち収益事業から生ずるものを有することとなった時における収益事業についての貸借対照表 3 定款 寄附行為 規則若しくは規約又はこれらに準ずるもの

目 次 はじめに 2 1 所得税の税額控除制度の導入 (1) 認定 NPO 法人への寄附に係る税額控除の導入 4 (2) 認定 NPO 法人以外の法人への寄附に係る税額控除の導入 4 2 認定 NPO 法人制度の見直し (1) 平成 23 年度より税制上対応する措置 6 1 認定要件の見直し 6 イ

税制について

公益法人の寄附金税制について

税額控除限度額の計算この制度による税額控除限度額は 次の算式により計算します ( 措法 42 の 112) 税額控除限度額 = 特定機械装置等の取得価額 税額控除割合 ( 当期の法人税額の 20% 相当額を限度 ) 上記算式の税額控除割合は 次に掲げる区分に応じ それぞれ次の割合となります 特定機械

「図解 外形標準課税」(仮称)基本構想

2 税金から控除される額 市区町村や都道府県に対する寄附金は 特定寄附金 と呼ばれ 所得税や住民税を計算するときに 寄附金控除が適用され 税が軽減されます 所得税の控除 総所得金額等の 40% が限度 2,000 円 所得税率 住民税の控除基本控除 総所得金額等の 30% が限度 2

目 次 問 1 法人税法における当初申告要件及び適用額の制限に関する改正の概要 1 問 2 租税特別措置法における当初申告要件及び適用額の制限に関する改正の概要 3 問 3 法人税法における当初申告要件 ( 所得税額控除の例 ) 5 問 4 法人税法における適用額の制限 ( 所得税額控除の例 ) 6

彩の国埼玉県 県内 NPO 法人の皆様へお知らせ 改正特定非営利活動促進法 (NPO 法 ) が施行されます 平成 24 年 4 月 1 日から所轄庁や提出書類等が変更になります 1 さいたま市内のみに事務所を置く法人は所轄庁が変更になります 埼玉県 ( 改正後 ) さいたま市 次の12は引き続き埼

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平成20年2月

事業承継税制の概要 事業承継税制は である受贈者 相続人等が 円滑化法の認定を受けている非上場会社の株式等を贈与又は相続等により取得した場合において その非上場株式等に係る贈与税 相続税について 一定の要件のもと その納税を猶予し の死亡等により 納税が猶予されている贈与税 相続税の納付が免除される

< 用語の解説 > 税額控除制度従来 公益社団法人及び公益財団法人への個人からの寄附金については 所得控除制度が適用されていたが 平成 23 年 6 月より 公益社団法人及び公益財団法人への個人からの寄附金について 寄附文化の醸成を図るため 税額控除制度が導入された 税額控除は 寄附金額を基礎に算出

個人市民税 控除・税率等の変遷【市民税課】

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

社会福祉法人 社会福祉協議会の経営者 役職員の皆様 社会福祉法人への寄附金の税額控除制度を活用してください 社会福祉法人への寄附金 ( 平成 23 年分 ~) について 税額控除制度が導入されました 社会福祉法人の公益性や存在意義を地域の人々や社会にアピールしていくために 税額控除対象法人になること

イ税務署へ確定申告書を提出し 所得税の住宅ローン控除の適用を受けている 退職所得 山林所得がある方 所得税の平均課税の適用を受けている方は 住宅ローン控除申告書を提出することにより控除額が大きくなる場合があります 申告書を提出される方は3 月 15 日 ( 月 ) までに申告してください 申告しなけ

平成23年度税制改正の主要項目

I 申請準備 ~ 申請 ~ 証明までの流れ この手引きは 公益社団 財団法人のうち 個人からの寄附金について税額控除制度が適用される対象法人となることを希望する法人の方が 行政庁の証明を受けるために必要な申請作業内容を御案内しています 手続の流れは 以下のとおりです 税額控除制度の概要 要件について

租税特別措置法 ( 昭和三十二年法律第二十六号 ) 第十条の二 第四十二条の五 第六十八条の十 租税特別措置法 ( 昭和三十二年法律第二十六号 ) ( 高度省エネルギー増進設備等を取得した場合の特別償却又は所得税額の特別控除 ) 第十条の二青色申告書を提出する個人が 平成三十年四月一日 ( 第二号及

ご注意ください! ワンストップ特例の申請には マイナンバーの記載と添付書類の提出が必要です 1. 寄附金税額控除に係る申告特例申請書 にマイナンバー ( 個人番号 ) を記入して下さい 記入にあたっては 下記及び別紙記入例を参考にご記入下さい 2. 本人確認と個人番号確認の書類を手元に用意して下さい

要件① 雇用者給与等・・・・ (ざっくり) 平成24年度の給与総額と比べて、平成25年以降毎年、一定割合以上給与総額が増えていること。 <雇用者給与等支給額とは> <一定割合とは>

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平成 28 年改正点 ロ 貸借対照表の公告の方法 1 官報に掲載する方法 2 時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法 3 電子公告 ( 電磁的方法により不特定多数の者が公告すべき内容である情報の提供を受けることができる状態に置く措置であって内閣府令で定めるものをとる公告の方法をいう )

平成19年度市民税のしおり

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Q1 法人事業税の負担変動の軽減措置とは どのような制度ですか? A. 平成 27 年度税制改正により導入された 外形標準課税の拡大 ( 所得割の税率引き下げ及び付加価値割 資本割の税率引き上げ ) によって生じる税負担の変動の影響を緩和する措置で 付加価値額が一定以下の法人を対象に税負担の増加につ

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地方創生応援税制 ( 企業版ふるさと納税 ) の運用改善 ( 別紙 1) 平成 31 年度税制改正 企業版ふるさと納税の一層の活用促進を図るため 企業や地方公共団体からの意見等を踏まえ 徹底した運用改善を実施する 地方創生関係交付金と併用する地方公共団体へのインセンティブ付与 地方創生関係交付金の対

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改正 ( 事業年度の中途において中小企業者等に該当しなくなった場合等の適用 ) 42 の 6-1 法人が各事業年度の中途において措置法第 42 条の6 第 1 項に規定する中小企業者等 ( 以下 中小企業者等 という ) に該当しないこととなった場合においても その該当しないこととなった日前に取得又

改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

ワンストップ特例について_表

⑷ 認定の基準認定 NPO 法人等になるためには 次の基準に適合する必要があります ( 法 45 59) 1 パブリック サポート テスト (PST) に適合すること ( 特例認定 NPO 法人は除きます ) 2 事業活動において 共益的な活動の占める割合が 50% 未満であること 3 運営組織及び

スライド 1

第 7 章 間にその者の居住の用に供したときに 一定の要件の下で そのバリアフリー改修工事等にあてるために借り入れた住宅借入金等の年末残高 (1,000 万円を限度 ) の一定割合を5 年間所得税の額から控除できます なお 52ページの増改築に係る住宅ローン控除制度との選択適用になります 1 控除期

移行認定の申請書類目次

平成23年度税制改正大綱(閣議決定)における要望実現項目

下では特別償却と対比するため 特別控除については 特に断らない限り特定の機械や設備等の資産を取得した場合を前提として説明することとします 特別控除 内容 個別の制度例 特定の機械や設備等の資産を取得して事業の用に供したときや 特定の費用を支出したときなどに 取得価額や支出した費用の額等 一定割合 の

所得税確定申告セミナー

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Ⅱ 義援金を募集する募金団体の確認手続 [Q7] 当団体は 関係する個人 法人から義援金を預かり これを取りまとめた上で 一括して地方公共団体に対して支払います 預かった義援金が 国等に対する寄附金 に該当することについて税務署の確認を受けた場合 当団体に寄附をした個人 法人に対して発行する預り証に

( 除名 ) 第 9 条社員が次のいずれかに該当するに至ったときは 社員総会の決議によって当該社員を除名することができる (1) この定款その他の規則に違反したとき (2) この法人の名誉を傷つけ または目的に反する行為をしたとき (3) その他除名すべき正当な事由があるとき ( 社員資格の喪失 )

作成する申告書 還付請求書等の様式名と作成の順序 ( 単体申告分 ) 申告及び還付請求を行うに当たり作成することとなる順に その様式を示しています 災害損失の繰戻しによる法人税 額の還付 ( 法人税法 805) 仮決算の中間申告による所得税 額の還付 ( 法人税法 ) 1 災害損失特別勘

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1 給与所得控除額を算出する計算式は給与収入金額によって異なります 今回は給与収入金額 3,600,000 円以上 6,599,999 円以下の場合の式を用いています 2 調整控除額は合計課税所得金額 2,000,000 円超と 2,000,000 円以下で算出方法が異なります 今回は 2,000,

NPO 法人が 毎事業年度初めの3か月以内に作成して横浜市に提出した次の書類 ( 過去 3 年間に提出した書類 ) は 横浜市市民活動支援センターで閲覧又は謄写することができます 閲覧書類一覧 事業報告書等 ( 注 1) 役員名簿 3 閲覧 ( 法第 30 条 条例第 14 条 規則第 12 条 )

試験研究費 9,, 7,, Check7 14,, 14,, Check8 7,, 2,, 14,, 6,, 6,, 税務弘報

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所得控除 雑損控除 医療費控除 社会保険料控除等 旧生命保険料控除 旧個人年金保険料控除 ( 実質損失額 - 総所得金額等の合計額 10%) 又は ( 災害関連支出の金額 -5 万円 ) のうち いずれか多い方の金額医療費の実質負担額 -(10 万円と総所得金額等の 5% のいずれか低い金額 ) 限

市民公益税制 PT 中間報告書 平成 22 年 4 月 8 日 ( 木 ) 市民公益税制 P T

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ワンストップ特例制度を利用するためには 申請書と次の 1 と 2 の提出が必 要です ワンストップ特例申請書 ( 寄附金税額控除に係る申告特例申請書 ) 1 個人番号 ( マイナンバー ) 確認の書類 2 本人確認の書類 なお 1 個人番号確認書類の種類によって 必要となる 2 本人確認書類が異なり

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2. 改正の趣旨 背景 (1) 問題となっていたケース < 親族図 > 前提条件 1. 父 母 ( 死亡 ) 父の財産 :50 億円 ( すべて現金 ) 財産は 父 子 孫の順に相続する ( 各相続時の法定相続人は 1 名 ) 2. 子 子の妻 ( 死亡 ) 父及び子の相続における相次相続控除は考慮

住宅の省エネエネ改修改修に伴う固定資産税固定資産税の減額制度減額制度について 平成 20 年 1 月 1 日以前に建てられた住宅 ( 賃貸住宅を除く ) について 平成 20 年 4 月 1 日から平成 32 年 3 月 31 日までの間に 一定の要件を満たす省エネ改修工事を行った場合 120 m2

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所得控除 基礎控除 配偶者控除などの下記の表に記載されたものをいいます それぞれ一定の要件を満たしている場合は 課税所得金額を計算する際に それぞれの控除が受けられます 個人の県民税 個人の市町村民税 12

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目次 1. みなし譲渡所得税非課税について 1 2. 公益法人において必要な準備 3 ⑴ 基金の設置 ⑵ 2の基金の業務に充てることについて ⑶ 3の基金内の運用益の考え方について ⑷ 4の合議制の機関について ⑸ 5の基金明細書について 3. 承認特例の申請から承認後までの全体像 8 ⑴ 寄附者と

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住宅借入金等特別控除の入力編

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2. 登録講習を実施している機関一般社団法人マンション管理業協会登録年月日平成 13 年 8 月 10 日所在地東京都港区虎ノ門 連絡先 株式会社プライシングジャパン 登録年月日 平成 26 年 10 月 3 日 所在地 埼玉県三郷市上口 連絡先

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株式等の譲渡(前年からの繰越損失を譲渡所得及び配当所得から控除)編

2. 適用を受けるにあたっての 1 相続発生日を起算点とした適用期間の要件 相続日から起算して 3 年を経過する日の属する年の 12 月 31 日まで かつ 特例の適用期間である平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 12 月 31 日までに譲渡することが必要 例 平成 25 年 1 月

4 住宅購入 名称住宅購入に対する各種税金と給付金に関する支援 担当部課 概要新築または中古の住宅を取得するとかかる税金があります また 所得税控除や給付金が支払われる制度もあります 1. 不動産取得税 ( 県税 ) 土地や家屋などの不動産の取得時に 県が課税する税金です お問い合わせ先 神奈川県藤

2 前項の申請書には 次に掲げる書類を添付しなければならない ただし 当該申請者が 当該書類に記載された事項をインターネットの利用その他適切な方法により公表している場合であって 当該事項を確認するために必要な事項を記載した書類を同項の申請書と併せて提出するときは 当該事項を記載した書類の添付を省略す

土地建物等の譲渡(一般の譲渡)編

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回答作成様式

土地建物等の譲渡損失は 同じ年の他の土地建物等の譲渡益から差し引くことができます 差し引き後に残った譲渡益については 下記の < 計算式 2> の計算を行います なお 譲渡益から引ききれずに残ってしまった譲渡損失は 原則として 土地建物等の譲渡所得以外のその年の所得から差し引くこと ( 損益通算 )

2. 制度の概要 この制度は 非上場株式等の相続税 贈与税の納税猶予制度 とは異なり 自社株式に相当する出資持分の承継の取り扱いではなく 医療法人の出資者等が出資持分を放棄した場合に係る税負担を最終的に免除することにより 持分なし医療法人 に移行を促進する制度です 具体的には 持分なし医療法人 への

Q3. 資本金 500 万円で豊中市内の従業員が 60 人の法人です 均等割の金額を教えてください 豊中市の税率 ( 市町村によって違います ) 資本金等の額 * 従業者数 ( 豊中市内 ) 税額 ( 年額 ) * 50 億円超 10 億超 ~50 億円以下 1 億超 ~10 億円以下 1 千万超

第2 質疑応答

2. 適用を受けるにあたっての 1 相続発生日を起算点とした適用期間の要件 相続日から起算して 3 年を経過する日の属する年の 12 月 31 日まで かつ 特例の適用期間である平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 12 月 31 日までに譲渡することが必要 例 平成 25 年 1 月

農業経営基盤強化準備金~農業者向けQ&A~

2. 中小企業のための主な優遇制度 注 : 各項目に付記している番号は 関連する参考資料です 番号に対応する資料名などは 5~6 ページに掲載していますのでご参照ください [1] 中小法人等 に適用される主な優遇制度 紙面の都合により ここでは制度の種類と それに関連する参考資料の番号を紹介していま

Transcription:

認定 ( 特例認定 ) N P O 法人制度 ( 制度の概要 ) 平成 29 年 5 月神奈川県 NPO 協働推進課

1 認定 NPO 法人制度とは? NPO 法人への寄附を促す制度です その目的は NPO 法人への寄附を促すことにより NPO 法人の活動を支援すること です 以前は 租税特別措置法という法律に基づき国税庁が認定を行う制度でしたが 平成 24 年 4 月の特定非営利活動促進法の改正により 所轄庁が認定を行う新しい制度ができました 神奈川県の認定 NPO 法人になるためには 県へ申請し 一定の基準に適合するか どうか 審査を受ける必要があります 認定 NPO 法人とは NPO 法人のうち その運営組織及び事業活動が適正であって公益の増進に資するものについて 一定の基準に適合したものとして 所轄庁が認定したものをいいます つまり NPO 法人になるためには 所轄庁 ( 都道府県や政令市 ) からの 認証 を受ける必要がありますが 認定 NPO 法人になるためには さらに 一定の基準に適合するかどうかの審査を受け 所轄庁から認定を受ける必要があります 認定の有効期間は5 年で 引き続き認定を受けたい場合には有効期間の更新の申請をする必要があります 任意 団体 NPO 法人 認定 NPO 法人 認証 認定 2 特例認定 NPO 法人制度とは? 特例認定 NPO 法人とは 新たに設立されたNPO 法人 ( 設立後 5 年以内のものをいいます ) のうち その運営組織及び事業活動が適正であって 特定非営利活動の健全な発展の基盤を有し 公益の増進に資すると見込まれるものについて 一定の基準に適合したものとして 所轄庁の特例認定を受けた法人をいいます 特例認定 NPO 法人制度は 平成 24 年 4 月の特定非営利活動促進法の改正によりできた新しい制度です 設立してから間もない法人は 知名度が低く 寄附集めが難しい場合がありますが そのような法人を支援するためにできたものです 特例認定の有効期間は3 年で 1 回に限り有効です ( 更新はありません ) - 1 -

3 認定 ( 特例認定 )NPO 法人になることによるメリットとは? (1) 寄附者に対する税制上の優遇措置 個人が寄附した場合個人が認定 ( 特例認定 )NPO 法人に寄附をすると 所得税 ( 国税 ) の計算において 寄附金控除 ( 所得控除 ) 又は税額控除のいずれかの控除を選択適用できます また 都道府県又は市区町村が条例で指定した認定 ( 特例認定 )NPO 法人に個人が寄附をすると 個人住民税 ( 地方税 ) の計算において 寄附金税額控除が適用されます 1 所得税額の控除額 ( 税額控除の場合 ) ( 寄附金額 -2,000 円 ) 40% 2 住民税額の控除額 ( 都道府県と市区町村双方が指定した場合 ) ( 寄附金額 -2,000 円 ) 10% 国税と地方税あわせて 寄附金額の最大 50% が税額から控除されます 所得税の税額控除を選択した場合 年収 300 万円の方が 1 万円寄附した例 所得税 (10,000 円 -2,000 円 ) 40%=3,200 円個人住民税 (10,000 円 -2,000 円 ) 10%= 800 円合計 4,000 円が税額から控除 注 1) 寄附金の額の合計額は所得金額の40% 税額控除額は所得税額の25% 相当額が限度です 注 2) 所得控除の場合には控除税額は1,200 円となります ( 所得税率 5%) 所得税 (10,000 円 -2,000 円 ) 5%= 400 円個人住民税 (10,000 円 -2,000 円 ) 10%= 800 円合計 1,200 円 法人が寄附した場合法人が認定 ( 特例認定 )NPO 法人に寄附をすると 一般寄附金の損金算入限度額とは別に 別枠の損金算入限度額が設けられており その範囲内で損金算入が認められます 認定 ( 特例認定 )NPO 法人に寄附をした個人や法人の税負担が軽減 寄附を集めやすくなるというメリット - 2 -

(2) 認定 NPO 法人の自身の優遇措置 ( みなし寄附金制度 ) 認定 NPO 法人が 法人税法上の収益事業に属する資産のうちからその収益事業以外の事業で特定非営利活動に係る事業に支出した金額は その収益事業に係る寄附金の額とみなされます ( みなし寄附金 ) このみなし寄附金の損金算入限度額は 所得金額の 50% 又は 200 万円のいずれか多い額までの範囲となります ( 特例認定 NPO 法人は適用されません ) (3) その他のメリット 税制上の措置以外にも 以下のようなメリットがあります 認定 ( 特例認定 ) を受けるために経理や組織のあり方を見直すことで 内部管理がよりしっかりします 認定 ( 特例認定 ) を受けるために より一層進んだ情報公開を行ったり 適切な業務運営を行うことにより 社会からの認知度や信用が高まります - 3 -

4 認定 ( 特例認定 )NPO 法人の義務とは? (1) 役員報酬規程等の提出義務認定 ( 特例認定 )NPO 法人は 所轄庁の条例で定めるところにより 毎事業年度 1 回 役員報酬規程等や事業報告書等を所轄庁に提出しなければなりません ( 神奈川県の条例では 毎事業年度初めの3 月以内 ) また 神奈川県以外の都道府県に事務所を置く場合は その都道府県にも役員報酬規程等を提出する必要があります (2) 情報公開認定 ( 特例認定 )NPO 法人は 以下の書類について閲覧の請求があった場合には 正当な理由がある場合を除いて これをその事務所において閲覧させなければならないこととされています 1 事業報告書等 2 役員名簿 3 定款等 4 認定等の申請書に添付した認定等の基準に適合する旨を説明する書類及び欠格事由に該当しない旨を説明する書類 5 認定等の申請書に添付した寄附金を充当する予定の具体的な事業の内容を記載した書類 6 前事業年度の役員報酬又は職員給与の支給に関する規程 7 前事業年度の収益の明細など 8 7のほか 特定非営利活動促進法施行規則第 32 条第 2 項で定める書類 9 助成金の支給の実績を記載した書類 所轄庁においても 認定 ( 特例認定 )NPO 法人から提出を受けた上記 1~9 の書類に ついて 閲覧又は謄写の請求があったときは 所轄庁の条例で定めるところにより これ を閲覧させ 又は謄写させなければならないこととされています 認定 ( 特例認定 )NPO 法人は税制優遇を受けるもの 通常の NPO 法人よりも透明性の高い情報公開が求められる - 4 -

5 認定 ( 特例認定 )NPO 法人になるための基準とは? 認定 NPO 法人になるためには (1) から (8) の基準を 特例認定 NPO 法人になるためには (2) から (8) の基準を満たす必要があります また いずれかの欠格事由に該当する法人は 認定又は特例認定を受けることができません (1) パブリック サポート テスト (PST) に適合すること 特例認定 NPO 法人は除きます 詳しくは7~8ページで説明します (2) 事業活動において 共益的な活動の占める割合が 50% 未満であること 共益的活動とは 会員等のみを対象とした物品の販売やサービスの提供 や 会員等 のみが参加する会議や会報誌の発行 などをいいます (3) 運営組織及び経理が適切であること 役員に占める役員の親族等の割合が3 分の1 以下であること 役員に占める特定の法人の役員又は使用人等の割合が3 分の1 以下であること 各社員の表決権が平等であること 会計について 公認会計士等の監査を受けているか 青色申告法人と同等に取引を記録し 帳簿を保存していること 不適正な経理を行っていないこと (4) 事業活動の内容が適正であること 宗教活動 政治活動等を行っていないこと 役員 社員又は寄附者等に特別の利益を与えないこと また 営利を目的とした事業を行う者や宗教活動 政治活動を行う者又は特定の公職の候補者 ( 公職にある者 ) に寄附を行っていないこと 実績判定期間において次の割合が 80% 以上であること ( 特定非営利活動に係る事業費 ) ( 総事業費 ) 実績判定期間において次の割合が 70% 以上であること ( 受入寄附金総額のうち特定非営利活動に係る事業費に充てた額 ) ( 受入寄附金総額 ) - 5 -

(5) 情報公開を適切に行っていること 事業報告書や役員名簿等の書類について 閲覧の請求があった場合に その事務所にお いて閲覧させること (6) 事業報告書等を所轄庁に提出していること 神奈川県の条例で定められた期限内 ( 毎事業年度初めの 3 月以内 ) に提出している必要 があります (7) 法令等違反 不正の行為 公益に反する事実等がないこと (8) 設立の日から 1 年を超える期間が経過し 少なくとも 2 つの事業年度を終えて いること 欠格事由に該当しないこと 役員に禁錮以上の刑に処せられ その執行を終わった日又はその執行を受けることがなくなった日から5 年を経過しない者がいないこと 役員に暴力団の構成員等に該当する者がいないこと など - 6 -

6 5(1) の PST とは どんな基準なの? パブリック サポート テスト (PST) とは 広く市民からの支援を受けているかどうかを判断するための基準であり 認定基準のポイントとなるものです パブリック サポート テスト基準の判定に当たっては 次のいずれかの基準を選択できます 1 相対値基準 2 絶対値基準 3 条例個別指定 1から3のいずれかを満たせば PST 基準を満たすこととなります 1 相対値基準実績判定期間における経常収入金額のうちに寄附金等収入金額の占める割合が 5 分の1 以上であることを求める基準です 実績判定期間における ( 寄附金等収入金額 ) ( 経常収入金額 ) 1/5 寄附金等収入金額 =( 受入寄附金総額 )-(123の合計額)+(4の金額) 1 一者当たり基準限度超過額 2 1,000 円未満の寄附金 3 寄附者の氏名 ( 法人にあっては その名称 ) 及びその住所が明らかでない寄附金 4 社員から受け入れた会費の合計額から 共益的活動に係る部分の金額を控除した金額 経常収入金額 =( 総収入金額 )-(1~7の合計額) 1 国等からの補助金その他国等が反対給付を受けないで交付するもの 2 国等からの委託事業費 3 法令に基づく事業の対価のうち 国又は地方公共団体の負担分 4 資産売却による臨時収入 5 遺贈等による寄附金のうち一者当たりの基準限度超過額 6 1,000 円未満の寄附金 7 寄附者の氏名 ( 法人にあっては その名称 ) 及びその住所が明らかでない寄附金 参考 一者当たり基準限度超過額とは? 一者当たり基準限度超過額とは 同一の者からの寄附金のうち 受入寄附金総額の 10% を超える部分をいいます PSTでは 広く市民からの支援を受けていること を判定するため 1 人の人から多額の寄附をもらったとしても 限度額を設けて 全額を算入できないようにしています - 7 -

2 絶対値基準 実績判定期間内の各事業年度中の寄附金の額の合計額が 3,000 円以上である寄附者の数 の合計額が 年平均 100 人以上であることを求める基準です 実績判定期間内の各事業年度中の寄附金の額の総額が 12 3,000 円以上の寄附者の合計人数 100 人実績判定期間の月数 寄附者の氏名 ( 法人にあっては その名称 ) 及びその住所が明らかな寄附者のみ を数えます 寄附者数の算出に当たっては 寄附者本人と生計を一にする者を含めて 1 人とし て数えます 申請法人の役員及びその役員と生計を一にする者が寄附者である場合には これ らの者は寄附者数に含めません 3 条例個別指定 申請書を提出した日の前日において 都道府県又は市区町村の条例により 個人住民税の寄附金税額控除の対象となる法人として個別に指定を受けていることを求める基準です 指定を受けた都道府県又は市区町村の区域内に事務所を有するNPO 法人に限ります 認定申請書を提出する前日において条例の効力が生じている必要があります 参考 寄附金について寄附金の要件として 支出する側に任意性があること 直接の反対給付がないこと の 2つの要件を満たす必要がありますが 名称が賛助金や助成金といったものであっても この要件を満たせば寄附金として取り扱うことができる場合があります 支出する側に任意性があること 寄附金 ( 物品 ) を出す寄附者自身が 寄附をするかしないかを自由に決定でき かつその金額を自由に決めることができること 直接の反対給付がないこと 寄附者が 支出した寄附金の代わりに 一般に流通するような商業的価値を持つ物品やサービスなどを受け取らないこと お礼状や活動報告書 無料の会報など 商業的に一般に売買されていないようなものは 反対給付に当たりません - 8 -

7 実績判定期間とは? 実績判定期間とは 認定 ( 特例認定 )NPO 法人の基準の判定対象となる期間のことで 認定 ( 特例認定 ) の申請を行う法人の直前に終了した事業年度終了の日以前 5 年 ( はじめて申請をするときは2 年 ) 内に終了した各事業年度のうち もっとも古い事業年度開始の日から 直前に終了した事業年度終了の日までの期間をいいます 例法人の事業年度が 4 月 1 日 ~3 月 31 日の場合 ( 新規申請 ) 27 年 3 月期 28 年 3 月期 29 年 3 月期認定申請 (29 年 8 月 ) 実績判定期間 (2 年 ) 8 認定 ( 特例認定 )NPO 法人となった後にすることは? 主なものとして 次のことを行う必要があります (1) 書類の作成及び備置き 情報の公開等 認定 ( 特例認定 )NPO 法人となった場合には 役員報酬又は職員給与の支給に関す る規程等を作成し 事務所に備え置くとともに 閲覧の請求があったときは 事務所に おいて閲覧させなければなりません (2) 寄附者に対する手続 ( 受領証明書の発行など ) 寄附者が認定 ( 特例認定 )NPO 法人に対する寄附について控除を受けるためには 確定申告をする必要があります そのため 寄附金を受け入れたときには 寄附者にその申告に必要な寄附金受領証明書を交付する必要があります また 前事業年度の寄附者名簿を作成し 保存する必要があります ( 認定 NPO 法人は5 年間 特例認定 NPO 法人は3 年間 ) - 9 -

9 具体的な認定 ( 特例認定 ) 申請の手続については? 問 1 認定 ( 特例認定 ) 申請の受付期間はありますか? 答 1 通年 ( 開庁日 ) 受付をしております まずは 事前相談をお願いいたします 問 2 書類の提出はどこにするのでしょうか また 事前相談は必要でしょうか 答 2 神奈川県が所轄庁となる法人については 県 NPO 協働推進課の窓口にお持ちいただき 提出してください ただし 提出前に事前相談をお願いしております お手数ですが あらかじめ電話で相談の日時をご予約の上 お越しください なお 政令市のみに事務所がある法人については 書類の提出先は所轄庁である政令市となりますので ご注意ください 問い合わせ先等 神奈川県県民局くらし県民部 NPO 協働推進課横浜駐在事務所横浜市神奈川区鶴屋町 2-24-2 かながわ県民センター 8 階 ( 電話 )045-312-1121( 代表 ) 内線 2865 ~ 2868 問 3 認定 ( 特例認定 ) を受けるまで どのくらいかかりますか? 答 3 申請をしてから 概ね6ヶ月程度かかります 審査は 所轄庁での書面審査のほかに 法人の事務所に直接お伺いして 帳簿類などを確認しながら審査を行う 実態確認 があります 参考 審査の流れ申請書面審査実態確認認定 ( 特例認定 ) 問 4 申請に必要な書類や手引書などは どこで入手できますか? 答 4 様式や手引書については 県のホームページからダウンロードできます ( 県ホームページ URL)http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f417661/ - 10 -