2015年 「働き方や仕事と育児の両立」に関する意識(働き方と企業福祉に関する

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4 子育てしやすいようにするための制度の導入 仕事内容への配慮子育て中の社員のため以下のような配慮がありますか? 短時間勤務ができる フレックスタイムによる勤務ができる 勤務時間等 始業 終業時刻の繰上げ 繰下げによる勤務ができる 残業などの所定外労働を制限することができる 育児サービスを受けるため

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ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)  レベル診断チェックシート

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第第第ライフスタイルに対する国民の意識と求められるすがた50 また 働いていないが 今後働きたい と回答した人の割合は 男性では 7.4% であるのに対し て 女性は19.1% である さらに 女性の中では 30 代の割合が高く ( 図表 2-1-2) その中でも 特に三大都市圏で高い割合となってい

男女共同参画に関する意識調査

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25~44歳の子育てと仕事の両立

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従業員に占める女性の割合 7 割弱の企業が 40% 未満 と回答 一方 60% 以上 と回答した企業も 1 割以上 ある 66.8% 19.1% 14.1% 40% 未満 40~60% 未満 60% 以上 女性管理職比率 7 割の企業が 5% 未満 と回答 一方 30% 以上 と回答した企業も 1

電通総研、「女性×働く」調査を実施

- 調査結果の概要 - 1. 改正高年齢者雇用安定法への対応について a. 定年を迎えた人材の雇用確保措置として 再雇用制度 導入企業は9 割超 定年を迎えた人材の雇用確保措置としては 再雇用制度 と回答した企業が90.3% となっています それに対し 勤務延長制度 と回答した企業は2.0% となっ

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結婚しない理由は 結婚したいが相手がいない 経済的に十分な生活ができるか不安なため 未婚のに結婚しない理由について聞いたところ 結婚したいが相手がいない (39.7%) で最も高く 経済的に十分な生活ができるか不安なため (2.4%) 自分ひとりの時間が取れなくなるため (22.%) うまく付き合え

第1回「離婚したくなる亭主の仕事」調査

第 1 章調査の実施概要 1. 調査の目的 子ども 子育て支援事業計画策定に向けて 仕事と家庭の両立支援 に関し 民間事業者に対する意識啓発を含め 具体的施策の検討に資することを目的に 市内の事業所を対象とするアンケート調査を実施しました 2. 調査の方法 千歳商工会議所の協力を得て 4 月 21

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調査実施の背景 わが国では今 女性活躍を推進し 誰もが仕事に対する意欲と能力を高めつつワークライフバランスのとれた働き方を実現するため 長時間労働を是正し 労働時間の上限規制や年次有給休暇の取得促進策など労働時間制度の改革が行なわれています 年次有給休暇の取得率 ( 付与日数に占める取得日数の割合

正社員はピンク色で示されています 未婚や既婚で子どもがいないときは ある程度正社員の割合は高いのですが 子どもが 3 歳以下のときからぐっと減りまして その後子どもの年齢が上がっていっても正社員の割合は上がってきません 子どもが大きくなると 働いている割合は徐々に上がっていきますが パート アルバイ

自主調査レポート

1. 職場愛着度 現在働いている勤務先にどの程度愛着を感じているかについて とても愛着がある を 10 点 どちらでもない を 5 点 まったく愛着がない を 0 点とすると 何点くらいになるか尋ねた 回答の分布は 5 点 ( どちらでもない ) と回答した人が 26.9% で最も多かった 次いで

< 調査概要 ( 経営者版 )> 調査期間 : 平成 29 年 8 月 2 日 ( 水 )~10 月 20 日 ( 金 ) 調査地域 : 全国 調査方法 : 当社営業職員によるアンケート回収 回答数 :13,854 部無作為に 5,000 サンプル ( 男性 :4,025 名 :975 名 ) を抽

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2. 調査結果 1. 回答者属性について ( 全体 )(n=690) (1) 回答者の性別 (n=690) 回答数 713 のうち 調査に協力すると回答した回答者数は 690 名 これを性別にみると となった 回答者の性別比率 (2) 回答者の年齢層 (n=6

関東地方の者が約半数を占める (45.3%) 続いて近畿地方 (17.4%) 中部地方 (15.0%) となっている 図表 2-5 地域構成 北海道 東北関東中部近畿中国四国九州 沖縄総数 (%) 100.0% 8.9% 45.3%

調査実施の背景 近年 ライフスタイルの多様化が著しく進んでいます 生涯未婚率が上昇し 単身世帯 一人親世帯も増加するなど 世帯構成が大きく変化しました また 25 歳から 39 歳の就業率が上昇し 共働き世帯も増加しました においては 管理職の積極的な登用が推進される一方で非正規社員の占める割合は高

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調査の概要 少子高齢化が進む中 わが国経済の持続的発展のために今 国をあげて女性の活躍推進の取組が行なわれています このまま女性正社員の継続就業が進むと 今後 男性同様 女性も長年勤めた会社で定年を迎える人が増えることが見込まれます 現状では 60 代前半の離職者のうち 定年 を理由として離職する男


質問 1 何歳から 長生き だと思いますか? 男性 女性ともに 80 歳 がトップ ( 合計 :42.3% 男性 :43.2% 女性 41.3%) 平均すると 男性が 81.7 歳 女性が 83.0 歳 と女性の方がより高年齢を 長生き と思うという 傾向があり 女性の 5 人に 1 人 (20.8

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コメコメ人生設計 アンケート結果

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図表 1 人口と高齢化率の推移と見通し ( 億人 ) 歳以上人口 推計 高齢化率 ( 右目盛 ) ~64 歳人口 ~14 歳人口 212 年推計 217 年推計

調査結果 1. 働き方改革 と聞いてイメージすること 男女とも 有休取得 残業減 が 2 トップに 次いで 育児と仕事の両立 女性活躍 生産性向上 が上位に 働き方改革 と聞いてイメージすることを聞いたところ 全体では 有給休暇が取りやすくなる (37.6%) が最も多く 次いで 残業が減る (36

図 1-a 貴社は 働き方改革に向けた取り組みを なっていますか? ( 企業規模別 ) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 1 50 名 4 46% 6% 名 55% 36% 9% 名 63% 301 名以上 82% 9% 図 2 働き方改革に取り組んでいな

庁内文書

規定例 ( 育児 介護休業制度 ) 株式会社 と 労働組合は 育児 介護休業制度に関し 次 のとおり協定する ( 対象者 ) 育児休業の対象者は 生後満 歳に達しない子を養育するすべての従業員とする 2 介護休業の対象者は 介護を必要とする家族を持つすべての従業員とする 介護の対象となる家族の範囲は

調査要領 1. 調査の目的 : 人口減少による労働力不足が懸念されるなかで 昨年 4 月には女性活躍推進法 ( 正式名称 : 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律 ) が施行されるなど 女性の社会進出がさらに進むことが期待されている そこで 女性の活躍に向けた取り組み状況について調査を実施す

第 5 章管理職における男女部下育成の違い - 管理職へのアンケート調査及び若手男女社員へのアンケート調査より - 管理職へのインタビュー調査 ( 第 4 章 ) では 管理職は 仕事 目標の与え方について基本は男女同じだとしながらも 仕事に関わる外的環境 ( 深夜残業 業界特性 結婚 出産 ) 若

調査結果 ~~ 中の働き方 ~~ 中の 日の労働時間 約 8 時間 が最多 9 時間以上 は 割半 正社員 正職員では 9 時間以上 が 4 人に 人以上 9 時間以上 働くことが多かった早産した人では 4 人に 人 流産してしまった人では 5 人に 人の割合に 中の働き方 立ったままの仕事が多かっ

平成26年度「結婚・家族形成に関する意識調査」報告書(全体版)

アンケート調査の実施概要 1. 調査地域と対象全国に居住する 20 歳から 59 歳の会社員の男女 2. サンプル数 700 名 3. サンプル抽出方法第一生命経済研究所生活調査モニター 4. 調査方法質問紙郵送調査法 5. 実施時期 2007 年 2 月 6. 有効回収数 ( 率 ) 601 名

質問 1 企業 団体にお勤めの方への質問 あなたの職場では定年は何歳ですか?( 回答者数 :3,741 名 ) 定年は 60 歳 と回答した方が 63.9% と最も多かった 従業員数の少ない職場ほど 定年は 65 歳 70 歳 と回答した方の割合が多く シニア活用 が進んでいる 定年の年齢 < 従業

ポイント

世帯主年齢別にみると 加入 追加加入意向あり の割合は 概ね若年齢層ほど高くなって おり 30~34 歳 では 59.3% となっている ( 図表 Ⅱ-75) 図表 Ⅱ 75 今後の加入 追加加入意向 ( 世帯主年齢別 ) - 加入 追加加入意向あり の割合

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1. 交際や結婚について 4 人に3 人は 恋人がいる または 恋人はいないが 欲しいと思っている と回答している 図表 1 恋人が欲しいと思わない理由は 自分の趣味に力を入れたい 恋愛が面倒 勉強や就職活動に力を入れたい の順に多い 図表 2 結婚について肯定的な考え方 ( 結婚はするべきだ 結婚

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調査結果の概要 1. 3 つの原則 関連 何を学ぶか 働き手の 理想のキャリアパス と 学び直す内容 ( スペシャリスト志向にも関わらず 趣味 生活に関する学び を志向 ) や 企業と働き手 ( 生涯を通して新しいスキルと専門技能を獲得しつづけること に対する認識 ) の間にギャップがあ


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採用者数の記載にあたっては 機械的に採用日の属する年度とするのではなく 一括 採用を行っている場合等において 次年度新規採用者を一定期間前倒しして雇い入れた 場合は 次年度の採用者数に含めることとしてください 5 新卒者等以外 (35 歳未満 ) の採用実績及び定着状況採用者数は認定申請日の直近の3

質問 1 敬老の日 について (1) 贈る側への質問 プレゼントは何を贈る予定ですか? ( 回答者数 :4,450 名 ) (2) 贈られる側への質問 プレゼントは何がほしいですか? ( 回答者数 :1,061 名 ) 昨年同様 贈る側 贈られる側ともに 食事 グルメ がトップ 贈られる側は 旅行

2017 年 2 月 27 日株式会社カカクコム 価格.com 生命保険 に関する調査結果を発表加入率は約 8 割 若年層ほど低い傾向 加入中の生命保険は終身タイプがトップ将来への不安?20 代の加入目的 老後保障 貯蓄 が他世代よりも高い結果に補償内容への理解度 十分理解できていない加入者が 53

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職場環境 回答者数 654 人員構成タイプ % タイプ % タイプ % タイプ % タイプ % % 質問 1_ 採用 回答 /654 中途採用 % 新卒採用 % タ

( ウ ) 年齢別 年齢が高くなるほど 十分に反映されている まあまあ反映されている の割合が高くなる傾向があり 2 0 歳代 では 十分に反映されている まあまあ反映されている の合計が17.3% ですが 70 歳以上 では40.6% となっています

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~~ 改正労働契約法の認知状況や施行状況 ~~ 今年 4 月施行の改正労働契約法有期契約労働者の認知状況は不十分 無期労働契約への転換 は 6 割以上 不合理な労働条件の禁止 は 7 割が 知らなかった 契約期間の定めのある労働契約 ( 有期労働契約 ) で働く人が安心して働き続けることができるよう

人生100年時代の生活に関する意識と実態

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厚生労働省発表

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平成 30 新入社員意識調査 超売り手市場! 仕事にも楽観ムード新しいキャリア観の台頭 栃木県の企業や自治体 ( 一部県外含む ) の今年の新入社員は 売り手市場だったことから就職先には 知名度の高さ や 休日の多さ を重視 夏より前 に内定をもらい 4 社 5 社 から内定を得たという人がそれぞれ

質問 1 敬老の日 のプレゼントについて (1) 贈る側への質問 敬老の日 にプレゼントを贈りますか? ( 回答数 :11,202 名 ) 敬老の日にプレゼント贈る予定の方は 83.7% となり 今年度実施した父の日に関するアンケート結果を約 25% 上回る結果となった 敬老の日 父の日 贈らない

調査結果 転職決定者に聞く入社の決め手 ( 男 別 ) 入社の決め手 を男 別でみた際 性は男性に比べると 勤務時間 休日休暇 育児環境 服装 オフィス環境 職場の上司 同僚 の項目で 10 ポイント以上 かった ( 図 1) 特に 勤務時間 休日休暇 の項目は 20 ポイント以上 かった ( 図

深夜勤務の制限 5 妊産婦の時間外 休日 妊娠中の女性が 母体または胎児の健康保持のため 深夜勤務や時間外勤務等の制限を所属長に請求できます 病院助手専攻医臨床研修医 6 妊娠中の休息 妊娠中の女性は 勤務時間規程に規定する 職務に専念する義務の免除 を利用して 母体または胎児の健康保持のため 勤務

第 1 章アンケートの概要 1-1 調査の目的 1-2 対象者 1-3 調査方法 1-4 実施期間 1-5 調査結果サンプル数 第 2 章アンケート調査結果 2-1 回答者自身について (1) 問 2: 年齢 (2) 問 5: 同居している家族 2-2 結婚について (1) 問

【ピンクリボン月間】「乳がんに関するアンケート結果」-女性の6割が乳がん罹患後も仕事を続けたいと希望-

スライド 1

「学び直し」のための教育訓練給付制度の活用状況|第一生命経済研究所|的場康子

表紙案8

4-1 育児関連 育児休業の対象者 ( 第 5 条 第 6 条第 1 項 ) 育児休業は 男女労働者とも事業主に申し出ることにより取得することができます 対象となる労働者から育児休業の申し出があったときには 事業主は これを拒むことはできません ただし 日々雇用される労働者 は対象から除外されます

2016 年度の主な活動実績 2WAY マネジメント 2WAY コミュニケーションをより充実させ 効果的な面談を実施するための運用について 2016 年度も継続して 労使間で協議を重ねま した また One NEC Survey( 従業員意識調査 ) の結果もふまえ 各職場でのマネジメント向上施策を

第1回「若手社員の仕事・会社に対する満足度」調査   

夫婦間でスケジューラーを利用した男性は 家事 育児に取り組む意識 家事 育児を分担する意識 などに対し 利用前から変化が起こることがわかりました 夫婦間でスケジューラーを利用すると 夫婦間のコミュニケーション が改善され 幸福度も向上する 夫婦間でスケジューラーを利用している男女は 非利用と比較して

Transcription:

2015 年 2 月 12 日 働き方や仕事と育児の両立 に関する意識 株式会社明治安田生活福祉研究所 ( 社長前田茂博 ) は 全国の民間企業で働く 20 歳 ~59 歳の男女 3,200 人を対象に 働き方と企業福祉をテーマとするアンケート調査を実施しました 調査結果の中から 働くことや仕事と育児の両立に向けた意識 介護費用に関する考え方などについてご紹介します < 主な内容 > < 掲載ヘ ーシ > 1. 子どもを持ったときの働き方 3 正規雇用として働く女性の約 6 割が 出産しても現在の仕事の継続を希望 非正規雇用の女性の約半数が 出産後も現在の仕事の継続を希望 2. 育児期間中の働き方 希望と実際 4 子どもを持つ前に 仕事と育児の両立 を希望していた女性の約 6 割が 仕事と育児の両立を実現 企業の育児支援制度を利用しても 仕事と育児を両立できずに仕事を辞めた人も 3. 今後 導入 拡充してもらいたい制度 5 年齢が上がるほど 自分や家族が病気時の休暇制度の充実を強く希望 介護の主役は女性? 法定以上の介護休業制度 を望む女性の割合は 男性を大きく上回る 4. 介護費用に関する考え方 7 中高年層 非正規雇用者ほど公的介護保障への期待が大きい 5. 現在の勤め先で定年まで働くことに対する意向 8 20 代男性正規雇用者の 4 人に 1 人が定年前の転職を志向 50 代正規雇用者では 男性は 4 割強 女性は 3 人に 1 人が定年以降の勤務を希望 6. 勤務している会社や職場で生じている変化 9 正規雇用者の半数強が 職場に人を育てる余裕がなくなっている ご照会先 明治安田生活福祉研究所生活設計研究部鈴木 森 電話 :03(3218)4014 FAX:03(3201)7837 Eメール :suzuki@myilw.co.jp -1-

< 調査の概要 > (1) 調査対象 : 従業員数 6 名以上の民間企業に勤める 全国の 20 歳から 59 歳の男女 ( 経営者を 除く ) (2) 調査方法 : インターネット調査 ( 株式会社クロス マーケティングの登録モニター対象 ) (3) 調査時期 : 2014 年 3 月 15 日 ~3 月 17 日 (4) 回収数 : 下表 ( セル毎の回収数 ) ご参照 セル毎の回収数 ( 人 ) 正規雇用 非正規雇用 小計 20~29 歳 男性 200 200 400 女性 200 200 400 30~39 歳 男性 200 200 400 女性 200 200 400 40~49 歳 男性 200 200 400 女性 200 200 400 50~59 歳 男性 200 200 400 女性 200 200 400 計 1,600 1,600 3,200-2-

1. 子どもを持ったときの働き方 正規雇用として働く女性の約 6 割が 出産しても現在の仕事の継続を希望 非正規雇用の女性の約半数が 出産後も現在の仕事の継続を希望子どものいない 20 代と 30 代の男女に 将来子どもを持った際にどのような働き方をしたいかを尋ねました 正規雇用として働く女性の約 6 割が 出産しても現在の仕事の継続を希望 正規雇用の女性の約 3 人に1 人が出産後も 現在の仕事と育児の両立 を望んでいます さらに 育児休職や勤務時間短縮などを利用して現在の仕事を継続 したいとする人を加えると 現在の仕事の継続を希望する女性が約 6 割を占めます 一方 正規雇用の女性の中で 仕事を辞めて育児に専念したい と考えている割合は 20 代は6 人に1 人 (16.8%) 30 代では 10 人に1 人 (10.3%) です 社会経験を積んだ 30 代は 仕事から完全に離れるのではなく 育児と両立させたいと考える人が 20 代より多いようです 非正規雇用の女性の約半数が 出産後も現在の仕事の継続を希望 非正規雇用の女性は 正規雇用の女性との比較では 仕事を辞めて育児に専念したい と考えている人が4 人に1 人 (20 代で 25.1% 30 代で %) と多くなっています それでも7 割強が 出産後も仕事を続けることを希望しています 現在の仕事との両立を望む割合こそ 10 ポイントほど下回るものの 企業の育児支援制度を利用したり負担の軽い仕事に移るなどして 仕事を続けたいという意向はけっして低くありません イクメンが浸透? 正規雇用の2 割強の男性が 育児に関して積極的に 正規雇用の男性の2 割強が 子どもを持った際には育児支援制度を利用したり負担の少ない仕事に移りたいと考えており 仕事をある程度抑えて育児に積極的に関わろうという姿勢が見られます 図表 1 将来子どもを持った場合に希望する働き方 正規雇用男性 20 代 (n=176) 30 代 (n=118) 女性 20 代 (n=184) 34.2 7 76.3 23.9 10.8 13.6 11.9 1.1 1.1 0.0 1.7 16.8 0.5 30 代 (n=155) 非正規雇用男性 20 代 (n=199) 30 代 (n=193) 30.3 49.2 58.0 31.0 19.6 11.4 27.1 25.6 26.4 10.3 2.0 2.1 1.3 3.5 2.1 女性 20 代 (n=183) 27.9 25.1 1.1 30 代 (n=139) 23.7 28.1 20.9 2.9 現在の仕事と両立したい 育児休職や勤務時間短縮などを利用して現在の仕事を継続したい もっと負担の少ない仕事に変えたい 仕事を辞めて育児に専念したい その他 -3-

2. 育児期間中の働き方 希望と実際 子どもを持つ前に 仕事と育児の両立 を希望していた女性の約 6 割が 仕事と育児の両立を実現 企業の育児支援制度を利用しても 仕事と育児を両立できずに仕事を辞めた人も子どものいる女性を対象に 子どもを持つ前に考えていた育児期間中の働き方と 実際の働き方を調査しました 子どもを持つ前に 仕事と育児の両立 を希望していた女性の約 6 割が 仕事と育児の両立を実現 子どもを持つ前に 出産後も ( 当時の ) 仕事と両立したい と考えていた女性の約 6 割 (56.8%) が 出産後に元の仕事に復帰し 育児と両立しています 育児休暇や勤務時間短縮などの制度を利用したケースも含めると 7 割以上 (72.3%) の人が出産前の仕事を継続しています 育児と仕事の両立を希望していた女性は 高い確率で出産後も 仕事と育児の両立 を実現していると言えそうです 一方 子どもを持つ前には仕事と両立したいと考えていたけれども 当時の意に反して仕事を辞めて育児に専念した人は約 2 割 (20.4%) でした 企業の育児支援制度を利用しても 仕事と育児を両立できずに仕事を辞めた人も 育児休暇や勤務時間短縮などを利用して( 当時の ) 仕事を継続したい と考えていた女性の場合 半数以上 (51.5%) が仕事の継続を実現している一方 約 4 割 (38.6%) が退職して育児に専念しています 企業の育児支援制度では仕事と育児を十分に両立させることができず 結局仕事の継続を断念した人も少なからず含まれると考えられます もっと負担の少ない仕事に変えたい と考えていた女性では 半数以上(51.1%) が仕事を辞めています 育児のために理想的な働き方の仕事に就くことができずに 仕事と育児の両立 を諦めた人も少なくないでしょう 仕事を辞めて育児に専念したい と考えていた女性は 9 割以上 (90.5%) が実際に仕事を辞めています 図表 2 子どもを持つ前に考えていた育児期間中の働き方と実際の働き方 子どもを持つ前の考え ( 当時の ) 仕事と両立したい (n=206) 72.3% 56.8 7.3 20.4 0.0 育児休暇や勤務時間短縮などを利用して ( 当時の ) 仕事を継続したい (n=132) 15.9 51.5% 35.6 9.1 38.6 0.8 もっと負担の少ない仕事に変えたい (n=90) 15.6 6.7 24.4 51.1 2.2 仕事を辞めて育児に専念したい (n=168) 3.6 1.2 4.2 90.5 0.6 それまでの仕事と両立した 育児休職や勤務時間短縮などを利用してそれまでの仕事を継続した 負担の少ない仕事に変えた 仕事を辞めて育児に専念した その他 -4-

3. 今後 導入 拡充してもらいたい制度 年齢が上がるほど 自分や家族が病気時の休暇制度の充実を強く希望 介護の主役は女性? 法定以上の介護休業制度 を望む女性の割合は 男性を大きく上回る今後 社内福利厚生制度として導入や拡充を希望するトップ3は 病気休暇制度 ( 有給休暇制度以外 ) 半日や時間単位の有給休暇制度 フレックスタイム制度 裁量労働制 でした しかし 多くの項目で 男女 年齢 雇用形態の違いによる差が目立っています 年齢が上がるほど また特に正規雇用者は 自分や家族が病気になった時の休暇制度の充実を強く希望 病気休暇 家族看護休暇 といった本人や家族の健康リスクに対する制度は 年齢が上がるにつれて希望者が増加しています 特に正規雇用者においてこの傾向が顕著で ( 女性は 50 代になると減りますが ) 自分や家族が病気になった際の休暇制度の充実を強く求めています 正規雇用者 非正規雇用者とも 20 代 30 代男性のトップは 半日や時間単位の有給休暇制度 男性については 20 代 30 代では正規雇用者 非正規雇用者とも 半日や時間単位の有給休暇制度 がトップです 一方 40 代 50 代では正規雇用者 非正規雇用者とも 病気休暇制度 ( 有給休暇制度以外 ) がトップで 年代の違いが表れています 仕事と子育ての両立? ワークライフバランス? 時間の自由を求める女性 始業 終業時刻の繰上げ 繰下げ 育児 介護のための短時間勤務制度 といった育児 介護を支援する制度は 子育て世代の 20 代 30 代女性の希望が特に多い項目です 半日や時間単位の有給休暇制度 フレックスタイム制度 裁量労働制 在宅勤務制度 についても 女性が男性を大きく上回っています 仕事と子育ての両立を意識する人のほか ワークライフバランスの充実を望む声が感じられます 介護の主役は女性? 法定以上の介護休業制度 を望む女性の割合は 男性を大きく上回る 法定以上の介護休業制度 を望む割合は 女性が男性を大きく上回っています 親などの介護が必要になった場合 女性が介護の主役になるケースが多いことが この意識にも表れているようです 育児休業制度に対する希望に女性のライフスタイルの特徴が 正規雇用と非正規雇用の女性を比較すると 法定以上の育児休業制度 を望む割合に興味深い違いが見られます 非正規雇用者の場合 20 代のほうが 30 代より高い (20 代 23.5% 30 代 20.5%) のに対し 正規雇用者では 30 代のほうが高く (20 代 27.0% 30 代 %) なっています -5-

正規雇用者としてキャリアを積んできた女性は 30 代になり年齢を意識して出産を考え その際に勤務を継続するために育児支援制度を使いたい という意識が高いようです 図表 3 今後導入 拡充してもらいたい制度 ( 複数回答 ) 正規雇用女性 20.0 32.5 3 31.5 25.5 35.5 2 25.5 23.5 2 27.0 5.5 1 30.0 18.0 38.0 2 2 2 29.0 2 2 20 代 (n=200) 30.0 1 1 25.5 病気休暇制度 ( 有給休暇制度以外 ) 家族看護休暇制度 法定以上の介護休業制度 ( 休業期間 93 日超 ) 法定以上の育児休業制度 ( 休業期間 1 年 6 カ月超 ) 育児 介護のための短時間勤務制度 半日や時間単位の有給休暇制度 フレックスタイム制度 裁量労働制 始業 終業時刻の繰上げ 繰下げ 在宅勤務制度 正規雇用男性 1 6.5 9.0 17.0 18.0 1 1 22.0 18.0 17.0 1 1 1 1 18.0 2 2 20 代 (n=200) 非正規雇用女性 非正規雇用男性 22.5 31.0 22.0 28.0 20.0 20.5 21.0 17.0 23.5 20.5 2.5 16.5 30.0 27.0 20 代 (n=200) 20.5 1 14.5 1 病気休暇制度 ( 有給休暇制度以外 ) 家族看護休暇制度 法定以上の介護休業制度 ( 休業期間 93 日超 ) 法定以上の育児休業制度 ( 休業期間 1 年 6 カ月超 ) 育児 介護のための短時間勤務制度 半日や時間単位の有給休暇制度 フレックスタイム制度 裁量労働制 始業 終業時刻の繰上げ 繰下げ 在宅勤務制度 25.5 8.0 6.5 5.5 20 代 (n=200) 4.5 1 17.0 21.0 1 6.5 8.0-6-

4. 介護費用に関する考え方 中高年層 非正規雇用者ほど公的介護保障への期待が大きい 中高年層 非正規雇用者ほど公的介護保障への期待が大きい 将来介護が必要になった場合の費用について 税や社会保険料などの負担増加があっても 国や自治体などによる社会保障をもっと充実してもらいたい のか 自助努力で対応するので 税や社会保険料などの負担を減らしてもらいたい のかを尋ねました 男女ともに 年齢層が上がり 老後が近づくにつれて 公的な保障の充実を求める割合が高まる傾向が見られました この傾向は 非正規雇用者 特に非正規雇用の女性においてより顕著です 収入や将来の雇用に不安があり 十分な自助努力が難しいと考えられることから 公的保障に期待する割合が大きいと解釈できます 図表 4 介護が必要になったときの費用に対する考え方 A 税や社会保険料などの負担増加があって B 貯蓄や個人加入の保険など自助努力で対応 も 国や自治体などによる社会保障をもっ するので 税や社会保険料などの負担を減ら と充実してもらいたい してもらいたい 正規雇用男性 20 代 (n=200) 45.5 36.5 7.0 45.5 30.5 1 4 2 5.5 48.0 2 5.5 女性 20 代 (n=200) 45.5 31.5 1 51.5 8.0 14.5 50.5 2 21.0 44.5 23.5 A に近いどちらかといえば A に近いどちらかといえば B に近い B に近い 非正規雇用男性 20 代 (n=200) 4 32.0 47.0 28.0 16.5 61.0 1 46.0 女性 20 代 (n=200) 4 31.0 16.5 49.0 30.0 4.5 4 6.0 2 53.0 19.0 A に近いどちらかといえば A に近いどちらかといえば B に近い B に近い -7-

5. 現在の勤め先で定年まで働くことに対する意向 20 代男性正規雇用者の 4 人に 1 人が定年前の転職を志向 50 代正規雇用者では 男性は 4 割強 女性は 3 人に 1 人が定年以降の勤務を希望 20 代男性正規雇用者の4 人に1 人が定年前の転職を志向 正規雇用者を対象に 現在の勤め先でいつまで働きたいと考えているのかを尋ねました 20 代の正規雇用男性の約半数 (50.5%) が 定年まで働きたいとは思っていません 4 人に1 人 (26.0%) は転職を想定しています 50 代正規雇用者では 男性は4 割強 女性は3 人に1 人が定年以降の勤務を希望 定年もしくは定年以降まで勤めたいと考えている割合は 男女とも年齢層が上がるにつれて高まります 50 代の正規雇用者の場合 定年以降の勤務を望んでいる割合が男性 42.5% 女性 35.5% で 定年まで勤めたいとする人を加えると男女とも4 人中 3 人 ( 男性 7% 女性 76.0%) を占めます 一方で 50 代でも定年前に辞めて 転職 や 独立開業 を志す人も 男女とも 15% ほど見られます 図表 5 現在の勤め先で定年まで働くことに対する意向 < 正規雇用 > 50.5% 男性 20 代 (n=200) 1 31.0 26.0 29.0 28.0 19.0 1 36.5 14.5 4.5 42.5 7% 3 女性 20 代 (n=200) 22.5 2 36.0 20.0 30.0 2 3.5 1 35.5 40.5 1 2.0 8.0 76.0% 定年以降も勤めたい 定年まで勤めたい 定年まで勤めたくない ( 転職したい ) 定年まで勤めたくない ( 独立開業したい ) 定年まで勤めたくない ( 退職したい ) -8-

6. 勤務している会社や職場で生じている変化 正規雇用者の半数強が 職場に人を育てる余裕がなくなっている 勤務している勤務先や職場で生じている変化について尋ねてみました なお 質問は 職場に人を育てる余裕がなくなっている 仕事の全体を考える余裕が職場になくなっている 従業員が職場の仲間( 上司 同僚 ) とのつながりを感じにくくなっている 職場でコミュニケーションの機会が減少している の4 問です 正規雇用者の5 割超が 職場に人を育てる余裕がなくなっている と感じている 職場に人を育てる余裕がなくなっている と思うかとの問いに対し そう思っている正規雇用者 ( 思う と ややそう思う ) が5 割を超えています 正規雇用者 非正規雇用者を問わず 職場に人を育てる余裕がなくなって 全体を考える余裕がなくなってきている と感じている人が そう思わない人 ( あまりそう思わない と そう思わない ) より多くなっています 正規雇用者のほうが非正規雇用者よりも職場の変化を敏感にとらえている 職場に人を育てる余裕や全体を考える余裕がなくなり つながりやコミュニケーションが減少している と思っている人は 非正規雇用者よりも正規雇用者のほうが多く 非正規雇用者よりも職場の変化を敏感にとらえています 図表 6 職場で生じている変化 職場に人を育てる余裕がなくなっている 正規雇用 (n=1,600) 20.2 32.2 10.9 3.7 非正規雇用 (n=1,600) 17.7 26.4 40.8 10.9 4.1 そう思うややそう思うどちらともいえないあまりそう思わないそう思わない 仕事の全体を考える余裕が職場になくなってきている 正規雇用 (n=1,600) 16.3 29.1 3 11.6 3.4 非正規雇用 (n=1,600) 12.8 23.5 47.7 11.8 4.3 そう思うややそう思うどちらともいえないあまりそう思わないそう思わない 従業員が職場の仲間( 上司 同僚 ) とのつながりを感じにくくなっている 正規雇用 (n=1,600) 11.8 25.9 42.4 16.4 3.5 非正規雇用 (n=1,600) 10.1 20.7 50.1 14.5 4.7 そう思うややそう思うどちらともいえないあまりそう思わないそう思わない 職場でのコミュニケーション機会が減少している 正規雇用 (n=1,600) 11.6 25.6 41.7 17.3 3.8 非正規雇用 (n=1,600) 20.3 47.1 17.7 4.9 そう思うややそう思うどちらともいえないあまりそう思わないそう思わない -9-