事後評価書 ( 完了後の評価 ) 整理番号 都道府県名 高知県 関係市町村 土佐清水市 事業名 水産物供給基盤整備事業 ( 地域水産物供給基盤整備事業 ) 地区名 窪津地区 事業主体 高知県 Ⅰ 基本事項. 地区概要 漁港名 ( 種別 ) 窪津漁港 ( 第 種 ) 漁場名 陸揚金額 6 百万円 陸揚量 6 トン 登録漁船隻数 0 隻 利用漁船隻数 隻 主な漁業種類 定置網 その他の釣り 主な魚種 かつお類 さば類 漁業経営体数 8 経営体組合員数 0 人高知県西南端に位置し 漁業や観光を主要産業としている土佐清水市の中で 窪津地区は足摺岬つけ根の東部に位置し 黒潮の流れる沖合は大規模な天然礁が広がり 回遊魚や底魚類の好地区の特徴漁場となっており この優れた立地条件を生かして 定置網漁業を主体とした漁業を基幹産業として漁業集落が形成されている地区である. 事業概要 事業目的 陸揚作業や荒天時の係留作業の安全確保のため 外郭施設の整備を行い泊地の静穏度を確保する また 漁具修理の作業効率の向上を図るための施設用地の整備や就労環境の改善と漁港の高度利用を図るための蓄養岸壁等の整備を行う 主要工事計画 NO6 防波堤 L=.0m NO 護岸 ( 改良 )L=0m -m 岸壁 L=0m NO 臨港道路 L=.m ほか 事業費,080 百万円事業期間平成 年度 ~ 平成 9 年度 Ⅱ 点検項目. 費用対効果分析の算定基礎となった要因の変化 蓄養岸壁を利用し 出荷調整や活魚形態での取引を計画していたものの 漁価の低迷等の社会情勢の変化により取り組みが本格的には至っていない. 事業効果の発現状況 外郭施設の整備により 航路 泊地の静穏度が向上し 出漁日数の増加や風浪時の安全な係留が可能となった. 事業により整備された施設の管理状況本事業により整備された施設は 漁港管理者である高知県が漁港漁場整備法第 6 条の規定に基づき漁港管理規定を定め これに従い 適正に漁港の維持 保全及び運営その他漁港の維持管理を行っている. 事業実施による環境の変化 快適な漁港環境と水産資源を利用した修学旅行客の誘致など 都市漁村交流の活性化に寄与している. 社会経済情勢の変化 当該漁港における登録漁船隻数は平成 年には 08 隻のところ 平成 年には 0 隻にやや減少してはいるもののほぼ横ばい傾向にある 6. 今後の課題 人口の減少や 高齢化に対応するため 基幹産業としての漁業の活性化が望まれている 7. 事業の投資効果が十分見込まれたか 平成 年評価時の費用便益比 B/C. 現時点の B/C. 別紙 費用対効果分析集計表 のとおり
Ⅲ 総合評価 整理番号 本事業では 陸揚作業や荒天時の係留作業の安全確保のための外郭施設の整備 漁具修理の作業効率の向上を図るための施設用地の整備 就労環境の改善と漁港の高度利用を図るための蓄養岸壁等の整備を行い平成 9 年度に完了した また 貨幣化が可能な効果について 費用対効果分析を行ったところ.0 を超えており 経済効果についても確認されている さらに 事業効果のうち貨幣化が困難な効果についても 修学旅行の誘致による都市と漁村の交流機会の増加など いくつかの効果が認められた 以上の結果から 本事業は当該地区において漁業経営の安定及び地域経済の振興へ寄与したものとなっており 想定した事業効果の発現が認められた
整理番号 費用対効果分析集計表 基本情報 都道府県名 高知県 地区名 窪津 事業名 水産物供給基盤整備事業 施設の耐用年数 0 年 評価項目 評価項目 便益額 ( 現在価値化 ) 水産物生産コストの削減効果,7,0 千円 水産物の生産性向上 漁獲機会の増大効果 漁獲可能資源の維持 培養効果 9,8 千円 千円 便益の評価項目及び便益額 漁業就労環境の向上生活環境の向上地域産業の活性化非常時 緊急時の対処自然保全 文化の継承 漁獲物付加価値化の効果,06 漁業就労環境の労働環境改善効果 6 生活環境の改善効果 7 漁業外産業への効果 8 生命 財産保全 防御効果 9 避難 救助 災害対策効果 0 自然環境保全 修復効果 景観改善効果 地域文化保全 継承効果,6 8,96 0,97 千円千円千円千円千円千円千円千円千円 その他 漁港利用者の利便性向上効果 その他 千円 千円 計 ( 総便益額 ) B,88,988 千円 総費用額 ( 現在価値化 ) C,8,98 千円 費用便益比 B/C. 事業効果のうち貨幣化が困難な効果 教育の場の提供 沿岸域における漁村の形成( 漁村の定住化促進等 ) 住民等( 地域内 外 ) の交流促進とコミュニティの醸成
整理番号５ 水産物供給基盤整備事業 窪津地区 事業概要図 事業主体 高知県 主要工事計画 NO6防波堤 L m NO6-防波堤 L 0m NO護岸 改良 L 0m NO護岸 L.6m -m泊地 A 960m -m航路 A 00m -m岸壁 L 0m NO臨港道路 L.m NO6臨港道路 L 90m 施設用地 NO6護岸 用地 NO8防波堤 NO6臨港道路 A 0m 事業費,080百万円 NO護岸 事業期間 平成年度 平成9年度 -m航路 用地 -m泊地 NO臨港道路 -m岸壁 NO護岸 NO6防波堤 NO6-防波堤
窪津地区水産物供給基盤整備事業の効用に関する説明資料 整理番号. 事業概要 () 事業目的 : 外郭施設の整備により航路 泊地の静穏度を確保し 航行 避難の安全を図るとともに 畜養岸壁の整備を行い就労環境の改善と漁港の高度利用を図る () 主要工事計画 : () 事業費 : () 工期 : NO6 防波堤 L=.0m NO 護岸 L=0m -m 岸壁 L=0m NO 臨港道路 L=6m ほか,080 百万円 平成 年度 ~ 平成 9 年度. 総費用便益比の算定 () 総費用総便益比の総括 総費用 ( 現在価値化 ) 算定式 数値 総便益額 ( 現在価値化 ),88,988 総費用総便益比.,8,98 ( 千円 ) ( 千円 ) () 総費用の総括施設名 No.6 防波堤 No.6- 防波堤 No.8 防波堤 No.9 防波堤 No. 護岸 No.6 護岸 No.7 護岸 No.8 護岸 No. 護岸 -.m 物揚場 -.0m 岸壁 -.m 泊地 -.0m 泊地 -.0m 航路 No. 臨港道路 No.6 臨港道路漁具保管施設施設用地 ( 改良 ) 整備規模.0 m 0.0 m.0 m 0.0 m.6 m.6 m.6 m. m 0.0 m.0 m 0.0 m 0.0 m,960.0 m,00.0 m. m 90.0 m,0.0 m 77.0 m 事業費 ( 千円 ),00 69,900 7,00 7,700 7,00,000,000 9,00 6,00,00 76,00,00 9,00,00 7,00,800 6,600,00 計維持管理費等総費用現在価値化後の総費用,60,000,000,66,000,8,98
整理番号 () 年間標準便益 効果項目 年間標準便益額 ( 千円 ) 効果の要因 水産物生産コストの削減効果 77,89 漁船の耐用年数の増加 労務時間の削減効果 経費削減効果 漁獲機会の増大効果,70 出漁回数の増加 漁獲物付加価値化の効果,0 生産量の増加効果 漁業就業者の労働環境改善効果,7 漁業者の安全性の向上 漁業外産業への効果 8 観光漁業への効果 避難 救助 災害対策効果,098 避難作業の効率化 計 0,7 () 総便益算出表便益割引率 ( 評 価 年 期 度 間 -0.80-9 6. -8 7.69-7 8.6-6 9.6-0.7 -.70 -. -.08 -.00 0.000 6 0.96 7 0.9 8 0.889 9 0.8 0 0.8 6 0.790 7 0.760 8 0.7 9 0.70 0 0.676 6 0.60 7 0.6 8 0.60 9 0.77 0 0. 6 0. 7 0. 8 0.9 9 0.7 0 0.6 6 0.9 水産物生産コストの削減効果 割引後効果額合計 ( 千円 ) 漁業就業者の漁獲機会の増漁獲物付加価漁業外産業へ避難 救助 計労働環境改善大効果値化の効果の効果災害対策効果効果,67 0,0 0 0,9,67,0 9,76,67,0 8,9,67,0 8,9 76,9,70 7 8,098 00,8, 76,9,70 7 8,098 00,8 7, 76,9,70 7 8,098 00,8,00 76,9,70 7 8,098 00,8 08,68 76,9,70 7 8,098 00,8 0,66 76,0,70 7 8,098 00,9 00,9 77,89,70,0,7 8,098 0,7 00,60 77,89,70,0,7 8,098 0,7 96,7 77,89,70,0,7 8,098 0,7 9,967 77,89,70,0,7 8,098 0,7 89, 77,89,70,0,7 8,098 0,7 8,96 77,89,70,0,7 8,098 0,7 8,6 77,89,70,0,7 8,098 0,7 79,77 77,89,70,0,7 8,098 0,7 76, 77,89 77,89,70,70,0,0,7,7 8 8,098,098 0,7 0,7 7,6 70,69 77,89,70,0,7 8,098 0,7 67,97 77,89,70,0,7 8,098 0,7 6,9 77,89 77,89 77,89 77,89,70,70,70,70,0,0,0,0,7,7,7,7 8 8 8 8,098,098,098,098 0,7 0,7 0,7 0,7 6,80 60,0 8,09,8 77,89,70,0,7 8,098 0,7,67 77,89,70,0,7 8,098 0,7,660 77,89,70,0,7 8,098 0,7 9,67 77,89 77,89,70,70,0,0,7,7 8 8,098,098 0,7 0,7 7,686,908
7 8 9 0 6 7 8 9 0 6 7 8 9 60 6 6 7 6 8 6 9 6 0 6 66 67 68 69 70 6 7 7 7 8 7 9 7 0 7 76 77 計 整理番号 0. 77,89,70,0,7 8,098 0,7, 0.06 77,89,70,0,7 8,098 0,7,7 0.90 77,89,70,0,7 8,098 0,7 0,78 0.7 77,89,70,0,7 8,098 0,7 9,6 0.6 77,89,70,0,7 8,098 0,7 7,7 0.7 77,89,70,0,7 8,098 0,7 6,88 0. 77,89,70,0,7 8,098 0,7,8 0. 77,89,70,0,7 8,098 0,7,69 0.08 77,89,70,0,7 8,098 0,7,09 0.96 77,89,70,0,7 8,098 0,7 0,9 0.8 77,89,70,0,7 8,098 0,7 9,80 0.7 77,89,70,0,7 8,098 0,7 8,6 0.6 77,89,70,0,7 8,098 0,7 7,608 0. 77,89,70,0,7 8,098 0,7 6,7 0. 77,89,70,0,7 8,098 0,7,6 0. 77,89,70,0,7 8,098 0,7,7 0. 77,89,70,0,7 8,098 0,7,9 0.7 77,89,70,0,7 8,098 0,7,69 0.08 77,89,70,0,7 8,098 0,7,7 0.00 6,77,70,0,7 8 86 90,7 8,0 0.9 6,77,70,0,7 8 86 90,7 7,0 0.8 6,77,70,0,7 8 86 90,7 6,68 0.78 6,77,70,0,7 8 86 90,7 6,0 0.7 0 0 0.6 0 0 0.8 0 0 0. 0 0 0.6 0 0 0. 0 0 0. 0 0 0.0 0 0,88,988
. 効果額の算定方法 () 水産物生産コストの削減効果 漁具修理の作業性の向上施設用地の整備による作業性の向上 整理番号 作業人員 ( 人 / 日 ) 作業時間 ( 整備前 )(h) 作業時間 ( 整備後 )(h) 作業日数 ( 日 / 回 ) 作業回数 ( 回 / 月 ) 作業月数 ( 月 / 年 ) 6 7 6.0.0.0.0,69 費用対効果分析のガイドライン 年間便益額 ( 千円 / 年 ) 0,67 (-) 6 7 大敷網の耐用年数の延長施設用地の整備により作業性が向上し漁具の保全効果の向上 大敷網の製造費 ( 千円 / 統 ) 耐用年数 ( 整備前 ) 耐用年数 ( 整備後 ) 統数 0,000 0.0.0.0 年間便益額 ( 千円 / 年 ),000 (-) 漁船耐用年数の増加 外郭施設の整備に伴う静穏度の向上 整備前の耐用年数 ( 年 ) 整備後の耐用年数 ( 年 ) 漁船総トン数漁船の建造費 ( 千円 / トン ) 7.0 0. 8.0,690 費用対効果分析のガイドライン費用対効果分析のガイドライン H 港勢調査費用対効果分析のガイドライン 年間便益額 ( 千円 / 年 ) 6,8 (/-/) 漁具耐用年数の増加 外郭施設の整備に伴う静穏度の向上による大敷網の耐用年数増加 整備前の耐用年数 ( 年 ) 整備後の耐用年数 ( 年 ) 小割の設置費 ( 千円 ) 7,000 年間便益額 ( 千円 / 年 ) 686 (/-/)
小割の修理作業の効率化岸壁及び用地の整備による効率化 整理番号 作業人員 ( 人 / 日 ) 作業日数 ( 整備前 ) 作業日数 ( 整備後 ) 作業回数 ( 回 / 年 ).0.0.0,69 費用対効果分析のガイドライン 年間便益額 ( 千円 / 年 ) 88 (-) 6 陸揚げ作業の効率化岸壁の整備による陸揚げ作業の競合化の解消 作業人員 ( 人 / 回 ) 作業時間 ( 整備前 )(h/ 回 ) 作業時間 ( 整備後 )(h/ 回 ) 作業回数 ( 回 / 年 ).0.0.0 60,69 費用対効果分析のガイドライン 年間便益額 ( 千円 / 年 ) 7 (-) () 漁獲物の付加価値化の効果 出漁機会の増加外郭施設の整備により航路の安全性が向上したことによる出漁機会の増加 出漁可能日数 ( 整備前 )( 日 / 年 ) 出漁可能日数 ( 整備後 )( 日 / 年 ) 年間陸揚金額 ( 釣 )( 千円 / 年 ) 80 0,89 H 港勢調査 荒天時と平常時の漁獲量の比率 (%) 70 H 港勢調査 年間便益額 ( 千円 / 年 ),70 (/-) () 漁獲物の付加価値化の効果 出荷調整による活魚取引量の増加防波堤 岸壁等の整備による取引量の増加 生産量価格 ( 千円 / トン ) 688.0 生産量 ( 整備前 )( トン ). 生産量 ( 整備後 )( トン ).0 年間便益額 ( 千円 / 年 ),0 (-)
() 漁業就労者の労働環境改善効果 小割上での作業の安全性の向上防波堤の整備による静穏度の向上 整理番号 整備前の基準値 (Bランク) 整備後の基準値 (Cランク) 作業者数 ( 人 / 回 ) 年間就業時間 (h/ 年 ).9.000,90,69 8h 6 日費用対効果分析のガイドライン 年間便益額 ( 千円 / 年 ),70 (-) 陸揚げ作業時の安全性の向上防波堤の整備による静穏度の向上 整備前の基準値 (Bランク) 整備後の基準値 (Cランク) 年間延べ陸揚げ回数平均就業者数 ( 人 / 回 ) 所要時間 (h/ 回 ) 6.9.000 0,69 H 港勢調査より 費用対効果分析のガイドライン 年間便益額 ( 千円 / 年 ) 8 (-) 出漁準備作業時の安全性の向上防波堤の整備による静穏度の向上 整備前の基準値 (Bランク) 整備後の基準値 (Cランク) 年間荒天時出漁日数平均就業者数 ( 人 / 日 ) 準備所要時間 (h/ 日 ) 6.9.000 0 6,69 H 港勢調査より 費用対効果分析のガイドライン 年間便益額 ( 千円 / 年 ) 8 (-) () 漁業外産業への効果 体験型観光など交流人口の増大防波堤の整備による静穏域の確保 観光客数 ( 整備前 )( 人 / 年 ) 観光客数 ( 整備後 )( 人 / 年 ) 6 H 漁協ヒアリング 高知県 客単価 ( 円 / 人 ),87 体験型観光料金 年間便益額 ( 千円 / 年 ) 8 (-)
(6) 避難 救助 災害対策効果 避難航行距離の削減防波堤の整備による静穏域の確保 整理番号 操業隻数 (9t) 乗組員数 ( 人 / 隻 ) 避難場所への航行時間差 (h) 避難回数 ( 回 / 年 ),69 費用対効果分析のガイドライン 年間便益額 ( 千円 / 年 ) 7 小割の避難作業時間の削減防波堤の整備による静穏域の確保 作業人員 ( 人 / 回 / 小割 ) 作業短縮時間 (h) 避難作業回数 ( 回 / 年 ),69 費用対効果分析のガイドライン 年間便益額 ( 千円 / 年 ) 漁船の避難作業の効率化外郭施設の整備に伴う静穏度の向上 作業人員 ( 人 / 回 ) 作業時間 ( 整備前 ) 作業時間 ( 整備後 ) 作業回数 ( 回 / 年 ) 0,69 費用対効果分析のガイドライン 年間便益額 ( 千円 / 年 ) 79 (-)