木村の化学重要問題集 015 解答編解説補充 10. 非金属元素 ( 周期表を含む ) 156. 元素の周期表 第 4 周期の遷移元素 ( 第 1 遷移元素 ) の電子配置と酸化数 第 4 周期の遷移元素 ( 黄色塗りつぶし ) の電子配置 原子番号 元素記号 電子殻と電子軌道 K L M N 1s s p s p d 4s 4p 4d 4f 19 K 6 6 1 0 Ca 6 6 1 Sc 6 6 1 Ti 6 6 V 6 6 4 Cr 6 6 5 1 5 Mn 6 6 5 6 Fe 6 6 6 7 Co 6 6 7 8 Ni 6 6 8 9 Cu 6 6 10 1 0 Zn 6 6 10 d 軌道のエネルギーの方が 4s 軌道のエネルギーより高いので, p 軌道の電子が 6 個の満席状態になると, 次に電子は 4s 軌道におさまる (K,Ca) その後,d 軌道に電子が順におさまっていくわけだが, その過程 ( 正しくは d 軌道,f 軌道に電子がおさまる過程 ) にある元素を遷移元素という d 軌道に電子がおさまっていく過程においては, 電子の数が 5 のとき準安定状態,10 のとき安定状態になる これと d 軌道と 4s 軌道のエネルギー差がわずかであることから, d と 4s の電子数が Cr では ( 4, ) ではなく ( 5,1),Cu では ( 9, ) ではなく (,1) 10 となる 1
木村の化学重要問題集 015 解答編解説補充 第 4 周期の遷移元素がとる酸化数酸化数 Sc Ti 4 V 4 5 Cr 1 4 5 6 Mn 4 5 6 7 Fe 4 5 6 Co 4 5 Ni 4 Cu 1 d 軌道と 4s 軌道のエネルギー差がわずかなので, 酸化により抜けるのは d 軌道と 4s 軌道の電子である ただし, エネルギーの低い 4s 軌道の電子のほうが優先的に抜ける また, 金属結合に d 軌道と 4s 軌道の電子が関与するので, その数は典型元素の金属それより多い したがって, 金属結合は典型元素の金属より強い ( 融点が高い )
木村の化学重要問題集 015 解答編解説補充 158. 各族の性質 () ガラス Si の反応とフッ化水素 HF の反応フッ化水素酸 (HF の水溶液 ) との反応 : 強酸のヘキサフルオロケイ酸 H SiF 6 が生成する Si 6HF H SiF 6 H 気体の HF との反応 : 四フッ化ケイ素 SiF 4 ( 気体 ) が生成する Si 4HF SiF 4 H 繰り返し単位 Si Si 4HF H F F Si F F HF HF Si FH SiF 4 の SiF は共有結合であるが,F と Si の電気陰性度の差が 1.9 と非常に大きく, イオン性化合物の原子間の電気陰性度の差は,NaCl では.1,NaI では 1.6 だから, この差はイオン性化合物に匹敵する よって,SiF 4 は極めてイオン結合性の強い共有結合であると言え, 次のように電荷が片寄っている F F Si 4 F F HF( 気体 ) と Si の反応では, 気体の SiF 4 が生成し, 反応終了となる Si 4HF SiF 4 H フッ化水素酸 ( 水溶液 ) と Si の反応では, 4 Si は実質 Si になっているとみなせるので, 分子の HF のそれぞれの F の非共有電子対が Si と配位結合し,H SiF 6 が生成する HF Si FH H F Si H と F の電気陰性度の差も極めて大きいので,H SiF 6 は強酸である F
木村の化学重要問題集 015 解答編解説補充 4 周期表中の暗記すべき元素 Pb Hg Au Pt Ba Cs 6 I Sn Cd Ag Pd Sr Rb 5 Kr Br Se As Ge Ga Zn Cu Ni Co Fe Mn Cr V Ti Sc Ca K 4 Ar Cl S P Si Al Mg Na Ne F N C B Be Li He H 1 18 17 16 15 14 1 1 11 10 9 8 7 6 5 4 1
木村の化学重要問題集 015 解答編解説補充 物質の色 ことわり 水に不溶 は, 水にほとんど溶けない という意味です 水溶液中のイオンの色 ( すべて遷移元素 ) Cr : 緑色 Cr 4 Cr 7 Mn 4 : 黄色 : 赤橙色 : 赤紫色 Fe : 淡緑色 Fe Ni : 黄褐色 : 緑色 Cu : 青色 [ Cu ( ) ] 補足 NH Cr 黄色 4 : 深青色 Cr H H 溶液の液性が酸性のとき : Cr 4 H Cr 7 H 溶液の液性が塩基性のとき : Cr 7 H Cr 4 H 4 7 また, 過酸化水素 H, Cr, Cr の酸化力の強さを比較すると, Cr 4 <H < Cr これを利用して Cr Cr 緑色 Cr H ß Cr 7 から Cr ( H) 灰緑色沈殿 ( H) H [ Cr( ) ] 4 H ß 緑色 である 7 [ Cr( H) ] H H Cr 8H 4 4 補足 :H の方が Cr 4 ß H 除去 Cr 4 H Cr 7 H をつくることができる Cr 赤橙色 より酸化力が強いため, 逆反応 ( 左向きの反応 ) は起こらない 7 クロムは両性元素であり, 過剰の水酸化物イオンが存在すると, 水酸化物イオンと錯イオンを形成する 補足 :H を除去しないと, Cr が H を酸化し, Cr になってしまう Cr 5
木村の化学重要問題集 015 解答編解説補充 ハロゲンの単体の色 F : 淡黄色 ( 気体 ) Cl : 黄緑色 ( 気体 ) Br : 赤褐色 ( 液体 ) I : 黒紫色 ( 固体 ) ハロゲン化物の沈殿の色 AgCl: 白色沈殿 AgBr: 淡黄色沈殿 AgI: 黄色沈殿 PbCl : 白色沈殿 ( 温水に溶ける ) Hg Cl : 白色沈殿 Hg ( Hg Hg ) と Cl がイオン結合し, 沈殿する 補足 :AgF( 黄色固体 ) は水によく溶ける 硫酸塩の色 CaS 4 : 白色沈殿 BaS 4 : 白色沈殿 SrS 4 : 白色沈殿 PbS 4 : 白色沈殿 炭酸塩の色 アルカリ金属以外の炭酸塩は水に不溶, もしくは難溶である 酸化物の色 ( すべて水に不溶 ) Mn : 黒色 Fe: 黒色 Fe 4 : 黒色 Fe : 赤褐色 Cu: 黒色 Cu : 赤色 Zn: 白色 Ag : 褐色 水酸化物の色 一般に沈殿物は白色 Cr ( H) : 灰緑色沈殿 [ Cr ( H) ] 4 : 緑色溶液 Fe ( H) : 緑白色沈殿 Fe ( H) : 赤褐色沈殿 Cu ( H) : 青白色沈殿 アルカリ土類 6
木村の化学重要問題集 015 解答編解説補充 クロム酸塩の色 BaCr 4 : 黄色沈殿 PbCr 4 : 黄色沈殿 Ag Cr 4 : 暗赤色 ( あずき色 ) 沈殿硫化物の色一般に沈殿物は黒色 ZnS: 白色 ( 中 塩基性 ) MnS: 薄桃色 ( 中 塩基性 ) SnS: 暗褐色 (SnS は黄色だが,H S の還元力のため生成しにくい ) CdS: 黄色 7
木村の化学重要問題集 015 解答編解説補充 160. 周期表と元素の性質 H S による沈殿とイオン化傾向 K Ca Na Mg Al Zn Fe Ni Sn Pb Cu Hg Ag 中性 塩基性条件下で沈殿する陽イオンは他に Mn, Co がある 液性に関係なく沈殿する陽イオンは他に Cd がある 硫化物の沈殿の色 ほとんどが黒色沈殿になる 黒色以外の沈殿になるもの 沈S ] が大きくなるので, 沈殿が生成しやすくなる ZnS: 白色 MnS: 薄桃色 SnS: 暗褐色 CdS: 黄色 Zn S S H S 中性 塩基性溶液でないと沈殿しない理由 ZnS ( 固体 ) の溶解度積 K sp = [ Zn ][ S ] が比較的大きいので, ZnS の沈殿を生成しやすくするには [ S H S は次の電離平衡状態にある H H HS ( 第 1 電離平衡 ) HS ( 第 電離平衡 ) したがって,H S 水溶液に塩基 H を加え [ H [ い中殿しな殿液性 塩基性で沈 性に関係なく沈殿 ] を大きくしなければならない ] を小さくすれば, 電離平衡が右に片寄り 8
木村の化学重要問題集 015 解答編解説補充 161. ハロゲン AgX について 光 AgX ¾¾ 黒紫 AgX AgX AgF AgCl AgBr AgI 水 可溶 ( 黄色 ) 白色沈殿 淡黄色沈殿 Ag 黄色沈殿 過剰 NH 過剰 S [ Ag( NH ) ] Ag( S ) [ Ag( NH ) ] Ag( S ) [ ( NH ) ] Ag( S ) AgIのまま Ag( S ) [ ] [ Ag( CN) ] [ ] [ Ag( CN) ] [ ] [ Ag( CN) ] [ ] [ Ag( CN) ] 過剰 CN () (a) 広義の弱酸遊離反応 CaF H S 4 CaS 4 HF 弱酸の塩強酸強酸の塩弱酸 (b) ガラス Si とフッ化水素 HF の反応フッ化水素酸 (HF の水溶液 ) との反応 : 強酸のヘキサフルオロケイ酸 H SiF 6 が生成する Si 6HF H SiF 6 H 気体の HF との反応 : 四フッ化ケイ素 SiF 4 ( 気体 ) が生成する Si 4HF SiF 4 H 繰り返し単位 Si Si 4HF H F F Si F F HF HF Si FH SiF 4 の SiF は共有結合であるが,F と Si の電気陰性度の差が 1.9 と非常に大きく, イオン性化合物の原子間の電気陰性度の差は,NaCl では.1,NaI では 1.6 だから, この差はイオン性化合物に匹敵する よって,SiF 4 は, 極めてイオン結合性の強い共有結合であると言え, 次のように電荷が片寄っている F F Si 4 F F 9
木村の化学重要問題集 015 解答編解説補充 HF( 気体 ) と Si の反応では, 気体の SiF 4 が生成し, 反応終了となる Si 4HF SiF 4 H フッ化水素酸 ( 水溶液 ) と Si の反応では, 4 Si は実質 Si になっているとみなせるので, 分子の HF のそれぞれの F の非共有電子対が Si と配位結合し,H SiF 6 が生成する HF Si FH H F Si H と F の電気陰性度の差も極めて大きいので,H SiF 6 は強酸である F 16. 塩素の製法 () ( ア ) 酸化還元反応 Mn が酸化剤として働く 酸性条件下なので, 酸化剤 Mn は Mn に還元される 生成する Cl は Mn より酸化力が強いので, 逆反応が起こらないようにする目的で, 加熱により Cl を溶液から追い出す Mn 4H e Mn H Cl Cl e より, 4H Cl Mn H Cl Mn よって, Mn 4HCl MnCl H Cl ( イ ) 酸化還元反応 Cl の酸化力 >I の酸化力による I I e Cl e Cl より, I Cl I Cl よって, KI Cl I KCl 10
木村の化学重要問題集 015 解答編解説補充 16. 硫酸の性質 (1) B 得られる 96.0% 硫酸の質量を x g とすると, それに含まれている H S 4 は 0.96x g である FeS の S が H S 4 の S になるわけだから, 理論上,1mol の FeS から mol の H S 4 が, すなわち 10g の FeS から 196g の H S 4 が得られる 0.96x 196 よって, = 40 10 408g ( 答 ) \ x» 408. 164.16 族元素の物質 () 同温 同圧では, 気体の物質量と気体の体積は比例関係にある 165. 硝酸 () ( ア ) アンモニアを酸素で酸化し一酸化窒素にする NH H N 5H 5e 1 4e 1 4 5 より, 4NH 4H 5 4N 0H 10 4NH 4H 5 4N 10H よって, 4NH 5 4N 6H ( イ ) 一酸化窒素を酸素で酸化し二酸化窒素にする N N ( ウ ) 二酸化窒素の自己酸化還元反応で硝酸を得る N H N H e N H e N H 4 より, 4 N H N H N H よって, N H HN N 11
木村の化学重要問題集 015 解答編解説補充 () 4NH 5 4N 6H N N N H HN N 中間生成物は N と N だから, これらを消去する 4NH 5 = 4N 6H 5 N = N 6 N H = HN N 7 とおいて, 連立方程式を解く要領で N と N を消去すればよい 1 6より, N = N 8 8を5に代入すると, 4NH 5 = 4N 6H 9 1 8を7に代入しすると, N H = HN N 1 これを整理すると, N = HN H 10 10を9に代入すると, 4NH 5 = 4HN H 6H これを整理すると, 4NH 8 = 4HN 4H よって, NH = HN H ゆえに, NH HN H 別解 全体の反応は, NH が により酸化され N になる反応と N どうしの酸化還元反応 ( 自己酸化還元反応 ) から成るから, 正味の反応はアンモニアの酸素による酸化である つまり, NH HN ( 覚える ) NH HN H (H の数を H で合わせる ) NH HN H ( の数を で合わせる ) 1
木村の化学重要問題集 015 解答編解説補充 168. 元素の性質常温常圧下の物質の状態 1. 常温常圧で液体の単体 ( 入試頻出 ) 金属 :Hg 非金属 :Br. 非金属元素の単体 化合物の状態金属結晶 イオン結晶 共有結合の結晶は結合力が強いため,Hg を除き固体であるが, 分子結晶は結合力が弱いため多くは気体である 非金属元素の単体 化合物のうち気体でない主な物質を以下に示す 固体単体 :C,Si,P,S の同素体,I 化合物 :SiC,Si,P 4 10,S,H P 4 P 4 10 固体の主な用途は乾燥剤 S は固体であるが,S は気体である 液体単体 :Br ( 金属の単体では Hg が液体 ) 化合物 :H,H,H S 4,HN,CCl 4 注意 : ハロゲンの単体は,F と Cl は気体,Br は液体,I は固体であるが, ハロゲン化水素 (HF,HCl,HBr,HI) はすべて気体である 地殻中の元素を質量比の大きい順に 10 番目まで並べると,Si,Al,Fe,Ca,Na,K,Mg,Ti,H おっ () しゃられ (Si,Al) て (Fe) 貸 (Ca) そう (Na) か (K) マッチ (Mg,Ti) の火 (H) これらの元素は主に岩石中の化合物として存在し, とくに, と Si は岩石の主成分であるケイ酸塩として大量に存在する 1
木村の化学重要問題集 015 解答編解説補充 170. リン () B (4) Si は C と同族の元素だから,CaC から CaSi を類推する 4 見やすくする目的で, P を A と表すことにする A 0.0575mol のリン酸は, H A, H A, HA, の形で存在するから, それらの物質量の総和 =0.0575mol であるが, 5.8 5.47 0. 17 ph = 7.40 のとき, [ H A] : [ H A ]: [ HA ]: [ A ] = 1:10 :10 : 10 より, [ A] < [ A ] << [ H A ] < [ ] H だから, H A と A の物質量を 0 と見なし, HA H A と HA の物質量の和を 0.0575mol としても問題ない 第 1 中和反応 : A NaH H NaH A 反応後の H H A の物質量は 0 と見なせるから, 反応は完全に進行する よって, 第 1 中和反応で反応した NaH の物質量 =0.0575mol 1 第 中和反応 : NaH A NaH H Na HA 反応前, すなわち第 1 中和反応直後の NaH A の物質量が 0.0575mol であることと 反応後の NaH A の物質量と Na HA の物質量比が NaH A の物質量 : HA となることから, Na の物質量 = [ H A ]: [ ] HA 5.8 5.47 = 10 :10 = 1:10 0.19 = 1:10 = 1:1.55 1.55 0.0575 1.55 生成した Na HA の物質量 = 0.0575 = mol 1 1.55.55 生成した Na HA の物質量は反応した NaH の物質量が等しいから, 0.0575 1.55 反応した NaH の物質量 = mol.55 1,より, ph = 7. 40 の緩衝液の調製に必要な NaH の物質量は, (.55 1.55) 0.0575 1.55 0.0575 0.0575 =.55.55 0.0575 4.1 = mol.55 0.19 14
木村の化学重要問題集 015 解答編解説補充 よって, ph = 7.40 の緩衝液の調製に必要な 0.500mol/L の NaH 水溶液の体積を v ml とすると, 0.0575 4.1 0.500 v = 1000.55 0.0575 4.1 1000 \v =.55 0.500 115 4.1 =.55» 184.9 185mL ( 答 ) 17. ケイ素とケイ酸塩 (1) 視線 Si 15
木村の化学重要問題集 015 解答編解説補充 上の矢印の向きから見ると, 問題では, これを, 下図のように表現している 16
木村の化学重要問題集 015 解答編解説補充 Si 専属の 個の 個の はそれぞれ Si 原子間で共有されているから, 1 個の Si に 1 が 個割り当てられる 1 つまり,1 個の Si に属する は, = 1 個である 以上より,1 個の Si に対し 1 個の と 個の が結合していることになる = よって, Si Si より, 組成式は, Si 17
木村の化学重要問題集 015 解答編解説補充 同様に, 図 については, 下図の青色破線で囲まれた部分で考える 18
木村の化学重要問題集 015 解答編解説補充 1 青色波線で囲まれた部分の Si は を 個, を 1 個もっている 1 1 1 よって,Si = Si より, 組成式は, Si 5 5 半導体電気抵抗が導体と不導体の中間である物質を半導体という 単体元素の代表的な半導体はゲルマニウム Ge とケイ素 Si である 半導体の抵抗率は温度が上がると小さくなるという点で金属の抵抗率と異なる また, 不純物が入っても小さくなる 真性半導体純粋な結晶から成る半導体たとえば Si は各原子が 4 個の価電子を出し合って共有結合をつくるので自由電子がない 実際, 極めて低温の状態では Si は不導体である しかし, 温度を高くしていくと, 原子の熱振動によって共有結合の電子がゆさぶられ ( 励起され ) 原子間の束縛から解放され自由電子になるものが現われ, その数が温度上昇とともに増えていくため Si の抵抗率は小さくなる 不純物半導体 N 型半導体純粋な Si( または Ge) の中にごく微量の 15 族元素 ( たとえば P) を入れると, P 原子は結晶の一員であるかのように振る舞い 5 個の価電子のうち 4 個が Si 原子と共有結合をつくり, その結果, 電子が 1 個余る 共有結合している P 原子は e に帯電しているので余った電子は静電気力を受け P 原子の周囲で熱運動をしている しかし, その力はそれほど強くないので, 温度が上がるとこの電子は自由電子となる 室温ではすべての余った電子は自由電子となるので,P の量が多いほど電流が大きくなる 余った電子が電流の担い手 ( キャリア ) となったものを N 型半導体という P 型半導体純粋な Si( または Ge) の中にごく微量の 1 族元素 ( たとえば Al) を入れると, Al 原子は結晶の一員であるかのように振る舞うが,Si 原子と 4 本の共有結合をつくるには電子が1 個不足する そのため,Al 原子のまわりの共有結合は穴が1つあいている状態になる この結合電子のない穴をホール (hole) という ホールには他の結合電子が入れるが入ってきた電子の元の位置が今度はホールとなるので, ホールが移動したことと同等である このホールの移動は水の泡の移動とよく似ている ホールがキャリアであるものを P 型半導体という 19