研究開発評価会議資料

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防衛関係予算のポイント 30 年度予算編成の基本的な考え方 1. 中期防対象経費については 中期防衛力整備計画 に沿って 周辺海空域における安全確保 島嶼部に対する攻撃への対応 弾道ミサイル攻撃等への対応等に重点化を図るとともに 装備品の調達の効率化等を通じてメリハリある予算とする 2. 防衛関係費

1. 検討の背景と目的 戦闘機の生産技術基盤の在り方に関する懇談会 中間取りまとめ ( ) 戦闘機の生産技術基盤の将来に向けて 基本的な考え方 戦闘機の研究開発 生産及び運用支援に必要な高度かつ最先端の技術 技能を有する技術者 技能者は 一度散逸すると散逸先における貴重なリソースとなり

ている これに加えて 中国は 軍の艦艇や航空機による太平洋への進出を常 態化させ 我が国の北方を含む形で活動領域を一層拡大するなど より 前方の海空域における活動を拡大 活発化させている こうした中国の軍事動向等については 我が国として強く懸念してお り 今後も強い関心を持って注視していく必要がある

目次 1 防衛装備品調達の概要 2 防衛省の品質管理体制 3 今後の取組 2

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この審査において点検を行っているのは 次の項目である 政策の実施により得ようとする効果はどの程度のものかなど 具体的に特定され ているか ( 事前評価の結果の妥当性の検証について ) 事前評価については 政策効果が発現した段階においてその結果の妥当性を検証すること等により得られた知見を以後の事前評価

Microsoft PowerPoint - (0630 最終)佐賀県議会説明パンフ

国内生産技術基盤喪失による運用支援への影響

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防衛装備庁 ( 地方調達 ) 本庁が行う随意契約への新規参入の申し込みについて 一部改正 公示第 号 公示第 7 4 号令和元年 8 月 1 日 支出負担行為担当官防衛装備庁長官官房会計官付経理室長竹田義博 別添の対象契約一覧表に掲げる契約は 次のアからキのい

4章防衛装備 技術に関する諸施策413 平成 30 年版防衛白書第第 Ⅲ 部 国民の生命 財産と領土 領海 領空を守り抜くための取組 第 2 節 防衛生産 技術基盤の現状と防衛生産 技術基盤戦略 技術的優越を確保し 優れた装備品を効果的 効率的に創製するに当たっては それを具現化するための優れた防衛


大綱コンセプトの変遷 初めて策定した 51 大綱 (1976 年策定 ) においては 自らが力の空白となって我が国周辺地域における不安定要因とならないよう 必要最小限度の防衛力を保有するという考え方 すなわち 基盤的防衛力構想 を採用 その後 東西冷戦の終結といった国際情勢の変化 より安定した安全保

防第 Ⅲ 部 国民の生命 財産と領土 領海 領空を守り抜くための取組 図表 Ⅲ-3-4- 装備品の調達単価及び取得数量の状況 調達単価の状況 74 式戦車 : 約 3.9 億円 ( 平成 年度契約 ) (. 倍 ) 式戦車 : 約 億円 ( 平成 年度契約 ) おやしお型 : 約 億円 ( 平成 年

Microsoft PowerPoint 追加配備住民説明用資料(セット版)

自衛官の仕事 AN GROUND JAP 陸上自衛隊 SE 40 LF DEFE O NSE F RC E 陸 海 空の 3 自衛隊の中でも最大規模の約 15 万 1 千人の定員を有し その職種は 16 種類あります また それぞれの職種は 職種特有の専門的 職域のほか 各職種に共通する職域を有して

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Microsoft Word - 空軍技術特集:F-15とSU-27SKとJ-11の対決.doc

平成 31 年度以降に係る防衛計画の大綱について 位置付け 意義 防衛計画の大綱 ( 大綱 ) は 各種防衛装備品の取得や自衛隊の運用体制の確立等は一朝一夕にはできず 長い年月を要するため 中長期的見通しに立って行うことが必要との観点から 今後の我が国の防衛の基本方針 防衛力の役割 自衛隊の具体的な

また 前提となる衝突や紛争といった脅威が不明確であり 在日米軍 海兵隊の出動が見込まれる事例をはじめ 具体的な説明がなく 抽象的である このような内容では 県外移設 ができない理由が説明されているとは言えず 県民の納得のいくものではない 鳩山前総理は 昨年 5 月の記者会見において 何とか県外に見つ

つまり こちらが失う航空機の割合と相手が失う航空機の割合が同じであれば 勝ちもしないし一方的に負けることもないという考え方である その均衡状態を維持できれば 相手がその内諦めるであろうというやや楽観的な考え方であった しかし 当時の防衛力整備理論としては 十分に成り立っていたのである しかしながら

研究開発ビジョン多次元統合防衛力の実現とその先へ 解説資料 スタンド オフ防衛能力の取組 令和元年 8 月 30 日 防衛装備庁


特集平成 30 年度予算特集 2 図表 1 防衛関係予算の推移 ( 億円 ) 54,000 52,000 50,000 48,000 中期防対象経費 (SACO 米軍再編経費等を除く防衛関係費) SACO 米軍再編経費 政府専用機関連経費 50,541 49,801 (+1.5%) ,8

わが国の防衛産業政策の確立に向けた提言 2009 年 7 月 14 日 ( 社 ) 日本経済団体連合会 本年 4 月 北朝鮮が国連安全保障理事会の決議に違反して長距離弾道ミサイルを発射し 5 月には地下核実験を行うなど 北東アジアの安全保障環境は緊迫化している こうした安全保障環境のもとにおいて 防

自衛隊に導入いたしまして船舶として運用することから 陸上自衛隊の使用する船舶につきましても 海上自衛隊の使用する船舶と同様に船舶安全法等の適用を除外することなどを内容としてございます また 先ほどございましたように 本法案に直接の規定ではございませんが 平成二十九年度末におきまして 万が一島嶼部を占

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Taro-文書1

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新たな防衛計画の大綱 中期防衛力整備計画 ~ 統合機動防衛力 の構築に向けて ~ - 目次 - Ⅰ 戦略 大綱 中期防の位置付け等 2 Ⅱ 我が国を取り巻く安全保障環境 10 Ⅲ 我が国の防衛の基本方針 16 Ⅳ 防衛力の在り方 26 Ⅴ 防衛力の能力発揮のための基盤 43 Ⅵ 中期防衛力整備計画

1 日本再興戦略 2016 改革 2020 隊列走行の実現 隊列走行活用事業モデルの明確化ニーズの明確化 ( 実施場所 事業性等 ) 技術開発 実証 制度 事業環境検討プロジェクト工程表技高齢者等の移動手段の確保 ( ラストワンマイル自動走行 ) 事業モデルの明確化 ( 実施主体 場所 事業性等 )


防衛省提出資料


防衛力整備計画の系譜 ( 年度 ) 33 ~ ~ ~ ~ 元

2015年度事業戦略説明会 防衛・宇宙ドメイン説明会(説明要旨付き資料)

れにMINUSTAH 軍事部門司令部において行われる企画及び調整の分野並びに我が国のMINUSTAHに対する協力を円滑かつ効果的に行うための連絡調整の分野における国際平和協力業務を行わしめるとともに 自衛隊の部隊等により ハイチ地震の被災者の支援等の分野における国際平和協力業務を実施することとする

( 別紙 ) 中期防衛力整備計画 ( 平成 23 年度 ~ 平成 27 年度 ) Ⅰ 計画の方針平成 23 年度から平成 27 年度までの防衛力整備に当たっては 平成 23 年度以降に係る防衛計画の大綱 ( 平成 22 年 12 月 17 日安全保障会議及び閣議決定 ) に従い 即応性 機動性 柔軟

2 各国の動向 米国 : 世界最大の総合的な国力 中露等との 戦略的競争 同盟国等に対し 防衛のコミットメントを維持するとともに 責任分担の増加を要求 NATO: ハイブリッド戦 への対応 国防費を増加 中国 : 透明性を欠いた軍事力の強化 新領域の優勢確保を重視 一方的な現状変更の試み 東シナ海で

資料9-5 イプシロンロケットの開発及び打上げ準備状況(その1)

新 日米防衛協力のための指針 ( ガイドライン )

Mode S Daps 技術

図 維持管理の流れと診断の位置付け 1) 22 22

-400 の射程は約 400 kmと言われている 島嶼を占領した敵部隊がこのミサイルを配備している場合 この防空網の圏外から攻撃しなければ甚大な被害を被る 現在保有する精密誘導爆弾だけで上陸部隊を撃退するとなれば それはまるで 特攻隊 に近い 敵より長射程のミサイルでもって乗員の安全を最大限確保しつ

1 趣旨このガイドラインは 日本国内の公道 ( 道路交通法 ( 昭和 35 年法律第 105 号 ) 第 2 条第 1 項第 1 号に規定する 道路 をいう 以下同じ ) において 自動走行システム ( 加速 操舵 制動のうち複数の操作を一度に行い 又はその全てを行うシステムをいう 以下同じ ) を

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億円 ) 50,000 40,000 30,000 20,000 10,000 0 防衛関係費の推移 3809 億円 5695 億円 1 兆 5124 億円 策定の背景 1997 年 4 兆 9414 億円 欧米企業の再編例 :1995 年にロッキード マーチン社が設立 防衛関係費は横ばい 1965

本章では 衝突被害軽減ブレーキ 車線逸脱警報 装置 等の自動車に備えられている運転支援装置の特性 Ⅻ. 運転支援装置を 備えるトラックの 適切な運転方法 と使い方を理解した運転の重要性について整理しています 指導においては 装置を過信し 事故に至るケースがあることを理解させましょう また 運転支援装

ーダーの照射を受け 海自 P-1 哨戒機は 直ちに安全確保のための行動をとりました 火器管制レーダーの照射は 火器の使用に先立って実施する行為であり 他国の航空機に向けて 合理的な理由もなく照射することは 不測の事態を招きかねない極めて危険な行為です 我が国や韓国を含む 21 か国の海軍等が 201

平成 31 年度防衛関係予算のポイント 平成 30 年 12 月 内野主計官

他国との共同訓練 演習強化の例 他国との新しい訓練 演習への参加 P-3C 哨戒機の米国 ( グアム ) 派遣 P-3C をグアム等に派遣し 各種戦術技量の向上を図るとともに 米海軍との信頼関係を強化 日印捜索 救難訓練 ( 調整中 ) US-2 を印へ派遣し 捜索 救難に関する技量の向上を図るとと

配置される中距離地対空誘導弾 中 SAMの部隊の司令部が 宮古島 それから石垣島 奄美大島に配置される中距離地対空誘導弾の各部隊の一部あるいはその全部を指揮下に置くことにつきましては現在まだ検討中でございますので 詳細は決まっていないということでございます 委員御指摘の宮古 石垣 奄美の統合司令部と

Microsoft PowerPoint - 資料4:24評価書概要( )

< 目次 > A. 総括 用語と内訳 A-1 生産額 1 機体 ( 機体本体 機体用部品 付属装置 室内装備 ) A-2 生産額 ( 分類 45 航空機のみ : 除 通信機器 タイヤ等 ) 2エンジン ( エンジン本体 エンジン用部品 ) B. 暦年 3 機器 補機等 ( エンジン用補機 航空計器

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平成 31 年度防衛関係費 ( 概算要求 ) 等について 平成 3 0 年 9 月 防衛省

2 新中期防の意義 防衛力整備は 最終的には各年度の予算に従い行われるが 国の防衛が国家存立の基盤であるとともに 装備品の研究開発や導入 施設整備 隊員の教育 部隊の練成などは短期になし得ないことなどを考えれば 防衛力整備は 具体的な中期的見通しに立って 継続的かつ計画的に行うことが必要である この

Microsoft PowerPoint - 電装研_2波長赤外線センサを用いた2波長融合処理について

防防衛生産 技術基盤の現状と防衛生産 技術基盤戦略 図表 Ⅲ 装備品などの維持 整備経費の推移 ( 億円 ) 10,000 装備品などの維持 整備経費 ( 億円 ) 8,750 8,000 6,000 4,000 5,730 5,333 4,763 4,902 4,393 8,141 7

平成 29 年 4 月 12 日サイバーセキュリティタスクフォース IoT セキュリティ対策に関する提言 あらゆるものがインターネット等のネットワークに接続される IoT/AI 時代が到来し それらに対するサイバーセキュリティの確保は 安心安全な国民生活や 社会経済活動確保の観点から極めて重要な課題

モスクワ 南部軍管区 イヴァノヴォ ウリヤノフスク 軍輸送航空コマンド遠距離航空コマンド太平洋艦隊地上軍 空挺部隊 西部軍管区 ( 注 ) 艦艇 航空機等の移動した経路はイメージ 東部軍管区における 抜き打ち検閲 の概要 大統領の指示により 東部軍管区部隊及びその領域内に配備されている部隊は 9 月

( 別紙 ) 中期防衛力整備計画 ( 平成 26 年度 ~ 平成 30 年度 ) Ⅰ 計画の方針平成 26 年度から平成 30 年度までの防衛力整備に当たっては 平成 26 年度以降に係る防衛計画の大綱について ( 平成 25 年 12 月 17 日国家安全保障会議及び閣議決定 以下 25 大綱 と

間を検討する 締約国が提出した 貢献 は 公的な登録簿に記録される 締約国は 貢献 ( による排出 吸収量 ) を計算する また 計算においては 環境の保全 透明性 正確性 完全性 比較可能性及び整合性を促進し 並びに二重計上の回避を確保する 締約国は 各国の異なる事情に照らしたそれぞれ共通に有して

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政策 1. 総合的な防衛体制を構築し 各種事態の抑止 対処のための体制を強化 施策 (1) 周辺海空域における安全確保 定量的指標 27 年度 28 年度 29 年度 中間目標目標年度 年度 年度 実績値 目標値 定性的指標 目標 目標年度 施策の進捗状況 ( 目標 ) 測定指標 新規装備品の導入と

News Release 国立研究開発法人新エネルギー 産業技術総合開発機構 福島県 南相馬市 株式会社 SUBARU 日本無線株式会社 日本アビオニクス株式会社 三菱電機株式会社 株式会社自律制御システム研究所 世界初 無人航空機に搭載した衝突回避システムの探知性能試験を実施

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ジェット飛行実験機の導入と今後の活用について

はじめに 2013( 平成 25) 年 12 月 17 日 政府は 我が国として初めて 国家安全保障戦略 ( 戦略 ) を決定しました また この 戦略 を踏まえ 新たな 防衛計画の大綱 ( 防衛大綱 ) と 中 期防衛力整備計画 ( 中期防 ) も決定しました 我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳

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( 別紙 ) 平成 31 年度以降に係る防衛計画の大綱 Ⅰ 策定の趣旨我が国は 戦後一貫して 平和国家としての道を歩んできた これは 平和主義の理念の下 先人達の不断の努力によって成し遂げられてきたものである 我が国政府の最も重大な責務は 我が国の平和と安全を維持し その存立を全うするとともに 国民

プロジェクトを成功させる見積りモデルの構築と維持・改善 ~CoBRA法による見積りモデル構築とその活用方法について~

1 自衛隊に対する関心 問 1 あなたは自衛隊について関心がありますか この中から 1 つだけお答えください 平成 30 年 1 月 関心がある ( 小計 ) 67.8% 非常に関心がある 14.9% ある程度関心がある 52.9% 関心がない ( 小計 ) 31.4% あまり関心がない 25.9%

報告事項 5 第 3 委員会報告資料 国による福岡空港におけるヘリ機能の移設及び 混雑空港 指定について 平成 27 年 9 月経済観光文化局

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(案)

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表 1 防衛分野における主な宇宙開発利用の例 情報収集 警戒監視 ( 画像情報収集機能 電波情報収集機能 早期警戒機能 ) 情報通信測位気象観測 以下では用途別の利用状況を政府公表資料に基づき整理する まず 1 情報収集 警戒監視の画像情報収集機能については 1982 年の政府答弁で

ハーレクィン セゴラックの刃 これらのデータシートを用いることで ハーレクィンのミニチュアを用いてアポカリプスのバトルを行うことができる 各データシートには 各ユニットの能力値と それらのユニットが装備しているあらゆるウォーギアとアビリティが掲載されている キーワードこのセクションでは 仮面劇団 の

医療機器開発マネジメントにおけるチェック項目

資料 2 国際宇宙ステーション (ISS) 計画概要 平成 26 年 4 月 23 日 ( 水 ) 文部科学省研究開発局 1

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実効的な抑止および対処 第 第1節 1 節 実効的な抑止および対処 財産と領土 領海 領空を確実に守り抜くために ともに 各種事態が発生した場合には 適切な時 は 総合的な防衛体制を構築して各種事態の抑止 期および海空域で海上優勢2 および航空優勢3 を確 に努めるとともに 事態の発生に際しては そ

資料の一部を省略することが出来る無人航空機 No. 製造者名称 ( 型式 ) 最大 離陸重量 確認した飛行形態の区分 ( 申請書の飛行形態区分 ) 確認日 1 PHANTOM 1 1.2kg A/B/C 注 1 /D 2016/5/24 2 PHANTOM 2 1.3kg A/B/C 注 1 /D

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皇室及び政府の要人輸送を任務とする 陸上自衛隊と同様民間人との交流も盛んで 会場 設置や祭りに参加したり航空祭をひらくなど様々な形で交流している 基地内行事も盛ん である 装備主力戦闘機である F-15J をはじめ特別輸送機である B や救難捜索機の U-125A 輸送ヘ

( 別紙 ) 中期防衛力整備計画 ( 平成 31 年度 ~ 平成 35 年度 ) Ⅰ 計画の方針平成 31 年度から平成 35 年度 (2023 年度 ) までの防衛力整備に当たっては 平成 31 年度以降に係る防衛計画の大綱について ( 平成 30 年 12 月 18 日国家安全保障会議決定及び閣

平成21年度ライフサイクルコスト管理年次報告書

Transcription:

先進技術実証機 開始年度 : 平成 21 年度終了年度 : 平成 28 年度 ( 予定 ) 研究総経費 : 約 393 億円 ( 予定 ) 23 年度要求額 ( 歳出化 ): 約 85 億円 研究の目的 : 将来の戦闘機に適用される機体 エンジン等の各種先進技術におけるシステムの統合化を図った高運動ステルス機を試作し 飛行実証によって システムの成立性を確認し 運用上の有効性を検証する 計画線表 21 22 23 24 25 26 27 28 研究試作 試 研究試作 : 装備品等の開発や改善を実施するために必要な技術上の知識を取得し 技術を確認するために行う技術研究 験 研究の必要性 : 戦闘機は その出現以来 常に時代の先進技術の粋が結集され開発されており 現在では米国の F-22 に代表されるステルス性や高運動性 高度な搭載電子機器を備えた戦闘機 いわゆる第 5 世代機が戦闘力で圧倒的な優位性を誇 る 諸外国では第 5 世代機のキーテクロジーであるステルス性や高運動性に関する技術研究が進められており ロシアでは既に第 5 世代戦闘機の開発に着手しており 初飛行に成功している また 韓国は 第 4.5 世代機戦闘機をインドネシアと共同開発する計画である 今後 これらの傾向はさらに加速されるものと考えられ わが国においても これらの先進技術についてこれまで地上検証等を行ってきた 今後は 技術的成立性のみならず 運用上の有効性等を検証し 実機へ適用した際のこれら先進技術の効果 ( ステルス性 高運動性 ) 等の見通しを得るため 飛行実証を行う必要がある 1

Q: 諸外国の戦闘機の趨勢 ( すうせい ) はどのようなものですか? A: 現在の戦闘機の趨勢は米国の F-22 に代表されるステルス性および高運動性 高度な搭載電子機器などを備えた戦闘機 いわゆる第 5 世代機が戦闘力で圧倒的な優位性を誇っており 諸外国では第 5 世代機のキーテクノロジーであるステルス性 高運動性などに係わる研究開発が進められています ( 次ページに各国の戦闘機開発への取り組みを示します ) ステルス技術 高運動技術 実証エンジン 推力偏向パドル IFPC 複合材技術 IFPC:Integrated Flight Propulsion Control 飛行とエンジンの制御を統合的に行うこと 2

( 参考 ) 各国の戦闘機開発への取り組み ロシア Su-35 等 第 4.5 世代機までを自国で開発 第 5 世代実験機 MiG1.44を 2000 年に初飛行 第 5 世代機 T-50 PAK FAを開発中 2010 年 1 月に初飛行 2015 年配備予定 中国 第 4 世代機 J-10 を自国で開発 改善型の J-10B ではステルス技術を一部採用 J-10 インド 第 5 世代機 T-50PAK FA 第 4 世代機 Tejas を自国で開発中 第 5 世代機 T-50 PAK FA をロシアと共同開発予定 第 5 世代機 AMCA を開発計画中 韓国 技術的には第 4 世代機である高等練習機 T-50/ 軽攻撃機 A-50 を米国と共同開発 第 5 世代機 KF-X の開発を目指し 共同開発国を模索していた 結局 インドネシアと第 4.5 世代機の KF-X を計画 2021 年配備予定 無人攻撃機 K-UCAV を開発中 ブラジル 次期戦闘機 F-X2 の選定で技術移転を要求 ロシアと第 5 世代戦闘機技術について提携を交渉中 3

Q: 先進技術実証機を使ってどのような研究をするのですか? A: 先進技術実証機は ステルス性 高運動性 軽量かつ高強度の素材といった各種先進技術を実際に飛行実験を行うことによって 近い将来 わが国周辺に配備される可能性があるステルス戦闘機に対する防空態勢の検討に役立つものと考えています ステルス機はレーダー反射断面積 (RCS:Radar Cross Section) を小さくしてレーダーに映りにくくしていますが 実際のレーダーへの映り方は RCS の大小だけではなく 機体姿勢や進行方向およびレーダーの信号処理の方法などにより大きく変動しています ところが わが国では実際に RCS の分かっているステルス機をレーダーで観測したことがないため ステルス機がどのようにレーダーに映るのかといった実データが存在しません そこで 先行研究においてあらかじめ RCS を測定した先進技術実証機の飛行状態をレーダーで観測することにより ステルス機を捕捉 追尾するために必要な技術的資料を収集することが可能となるのです また 将来の戦闘機の研究開発においても ステルス性や高運動性 機体のシステム統合化技術は 先進技術実証機で得られた成果を活用することとしています 実機と実レーダーを用いてステルスの実現象データを取得 先進技術実証機 速度 姿勢を変化しながら飛行 実戦の侵入を模擬 警戒管制レーダーからどの距離 角度から見えるようになるか 既存機からどれだけの距離 角度から見えるようになるか 地上レーダーからどの距離 角度から見えるようになるか6 4

機動戦闘車 開始年度 : 平成 20 年度終了年度 : 平成 27 年度 ( 予定 ) 開発総経費 : 約 179 億円 ( 予定 ) 23 年度要求額 ( 歳出化 ): 約 58 億円 開発の目的 : 開発の必要性 : 計画線表 20 21 22 23 24 25 26 27 試 作 試 験 戦闘部隊に装備し ゲリラや特殊部隊による攻撃 島しょ部に対する侵略事態などの多様な事態への対処において 空輸性 路上機動性等に優れた機動力をもって迅速に展開するとともに 直接照準射撃により 敵の戦闘車両等を撃破するために使用する機動戦闘車を開発する ゲリラや特殊部隊の市街地等における攻撃及び島しょ部に対する敵の空中機動を主体とした攻撃に対し 以下に示す性能を有する戦闘車両が必要である (1) 離島に戦闘力を展開するために必要な空輸性 (2) 迅速に戦闘地域に進出できる路上機動性 (3) 戦闘地域において障害を克服できる路外機動性 (4) 島しょ部に降着した敵の戦闘車両を撃破できる火力性能 (5) 敵の携行する主要な火器に耐える防御性能 現有装備品である 74 式戦車 90 式戦車及び 89 式装甲戦闘車では 空輸性能の欠落や路上機動性に劣り 戦闘地域への迅速な進出が困難である また 87 式偵察警戒車及び軽装甲機動車では 撃破する火力性能が劣るため 新規開発が必要である 5

機動戦闘車 - 運用構想図 - 島嶼部に対する侵略事態対処 直接照準火力による撃破 作戦地域への空輸性 戦闘地域への機動展開 路上での高速機動性 普通科部隊の前進掩護 ゲリラや特殊部隊による攻撃等対処 普通科部隊の突入支援 6

戦闘機搭載型電子防御装置 開始年度 : 平成 20 年度終了年度 : 平成 25 年度 ( 予定 ) 開発総経費 : 約 153 億円 ( 予定 ) 23 年度要求額 ( 歳出化 ): 約 81 億円 電子防御装置 開発の目的 : 開発の必要性 : F-15 戦闘機に搭載し 航空阻止 支援戦闘等を実施する戦闘機及び自機等に指向する脅威レーダからの防御を行う戦闘機搭載型電子防御装置を開発する 周辺国において 防空システムと射程が延伸された防空用対空ミサイル等を装備した最新の艦艇の就役が開始されており これに対処していく必要がある 計画線表 20 21 22 23 24 25 試 作 このような状況の下 島しょ部に対する侵攻等 様々な戦闘様相に対し 戦闘機の残存性を確保しつつ効果的に対応するため 現在の航空自衛隊の電子戦態勢において保有していない本装置を装備する必要がある また このような装備品は 秘匿の度合が高いことから 海外からの同種の装備品取得は困難であり 国内開発する必要がある 試 験 7

戦闘機搭載型電子防御装置 - 運用構想図 - 戦闘機部隊に対する危険を軽減 航空機 艦艇レーダの捜索範囲 艦艇 対象となる艦艇 航空機のレーダの探知能力を低減 8

パブリックコメントからの質問 (1/2) パブリックコメントから頂いた質問について 随時 アップデートしていきます Q1: なぜ 事業が平成 20 年度や平成 21 年度から始まっているのに 過去の予算額が 0 なのでしょうか? A1: 装備品等の試作は 複数年度を要する事業が多いです このため 複数年度に及ぶ契約を行い 将来の一定時期に支払うことを契約時にあらかじめ国が約束します 例えば 先進技術実証機 事業の場合 平成 21 年度に契約し 平成 23 年度に全額支払うことを あらかじめ契約時に決めています このため 平成 21 年度に契約しているにも関わらず 平成 21 年度 平成 22 年度に該当する過去の予算額が 0 となっています 9

パブリックコメントからの質問 (2/2) Q2: 陸上自衛隊の装甲車新規開発は日本の国土が島国であることを考えると国内ではあまり活躍することがないように思います 日本の守りは最近の近隣諸国の動向から考えると もっと海岸線や島嶼部に重点を置くべきだと思います 大型の戦車や戦闘車両を作るより護衛艦などに回すべきではないでしょうか A2: 防衛省では ご指摘の島嶼部に対する侵略への対応や ゲリラや特殊部隊による攻撃への対応などそれら予測困難で突発的に発生する可能性がある事態について 実効的に対応するための防衛力の整備を進めているところです このゲリラ 特殊部隊は その機動力を活かしつつ重要な施設 地域を攻撃することが考えられ こうした敵の特性を踏まえ 陸上自衛隊としても 迅速に移動するとともに敵を撃破する火力を備えた車両が必要と考えており 機動戦闘車の開発を行っています また 取得にともなって 旧式の戦車と置き替えることで合理化も追求しております さらには 長い将来を見据えると 我が国の国土が侵攻される可能性がゼロではないことも考えれば 戦車や装甲車などは水際で敵を撃破すると共に 万一上陸した侵攻部隊を早期に排除する力として不可欠であり こうした装備も一定数は必要であると考えています 我が国として適切な防衛体制を築くためには 陸 海 空の三自衛隊による均衡のとれた防衛の体制を整備することが必要です ご指摘の 我が国周辺海域の防護等のための装備の整備のみならず 戦車や戦闘車両等の多様な事態への対処において陸上防衛力を発揮するための装備についても その整備を適切に進めていく必要があるものと考えています 10