暮らしの中でリハビリテーション - 楽しく気楽に健やかに - Hiroshi Yamane; OTR, PhD Human Health Science Graduate School of Medicine Kyoto University 痛みって何 痛みは 痛みを感じる神経の先端 ( 神経終末 ) で感じる痛みを感じる神経の先端は筋肉についている 神経圧迫 伝達低下 脳が筋肉が休んでいると判断し必要な血液を送らない 筋肉の緊張血管圧迫血行不良 筋細胞の酸欠状態を神経終末が脳に伝達 筋繊維障害 血行不良 筋肉の外傷 血管損傷 筋繊維障害 血液不足 血行不良 禁忌事項筋肉を強くもむ 筋の炎症強く押しつける 筋緊張 up 筋肉の伸ばしすぎ 緊張成分増加 一次的効果温熱, 湿布, 鍼, 灸ブロック, 麻酔血行促進剤, 痛み止め 1 1
痛みって何 痛みは 痛みを感じる神経の先端 ( 神経終末 ) で感じる痛みを感じる神経の先端は筋肉についている 筋肉使いすぎ 血液不足 筋肉不使用 Ca 滞り 筋肉の緊張 老廃物や乳酸が排出されない 骨格の歪み 禁忌事項筋肉を強くもむ 筋の炎症強く押しつける 筋緊張 up 筋肉の伸ばしすぎ 緊張成分増加 よい効果筋肉を柔らかくする 2 1 体側伸ばし 握力増強 血流促進 腰回りのコリほぐし 1. 背筋をまっすぐ 足を大きく横に広げ タオルの両端を握って上に上げる ( 基本姿勢 ) タオルは横一文字にピンと 2. おへその向きを正面にし からだをゆっくり横に倒す 肩が痛いときは 無理しない 下になる手で タオルをグッと引き寄せる 3. 反対側も同様 2 背中 腕の引き締め 3 タオルくぐり 肩関節可動域改善 肩コリ改善 きれいな後姿 1. 基本姿勢 2. 両ひじを曲げ 両脇を締め 背中側でタオルを肩まで下げる 肩が痛いときは 無理しない ひじを伸ばすときはまっすぐ伸ばし 曲げるときはひじから下へ曲げる 3. 上下運動を繰り返し行う 洋服の着脱 肩関節可動域 股関節可動域 ( 歩行の助け ) 日常生活動作 1. 基本姿勢 2. タオルを下ろし しっかり足を持ち上げてまたぐ 下を見ないでお腹にしっかり力を入れ バランスを崩さない 3. タオルを離さずに手を後ろにまわし 肩抜きをする 4. 繰り返しタオルをくぐる 肩が痛いときは 足くぐりだけ 3 2
3 からだひねり 体幹柔軟性 ( 振り向くとき ) 腰周り疲労回復 良い姿勢の保持 1. 足を大きく前後に開き タオルの両端を握り 両腕を胸の前に 胸の高さでタオルをピンと張る 2. 腕の高さをそのまま 前に出した足の方向に後ろの手でタオルを引き寄せ 顔とからだを大きくひねる 呼吸が止まらないよう しっかり 腰に痛みがあるときは 無理しない 3. 足を入れ替え 反対側も同様に 4 タオル引き寄せ 足指の強化 転倒予防 ふくらはぎ すねの強化 足の甲のアーチ形成 1. タオルを床に置き, 足の指を使って タオルを引き寄せる 足全体ではなく 指の力で引き寄せる 椅子に座ってもいい 2. 反対側も同様に 5 もも前のばし ひざ関節可動域向上 ( 歩行の助け ) もも付け根硬縮予防 良い姿勢作り 1. 片方の足の甲にタオルをかけ 両手で持ち 後ろ手で引き上げる ひざが痛い場合は無理しない 腰が反り過ぎないように注意 バランスがとりにくいときは 片手で引き上げ 壁や椅子などに 手をつける 2. 反対側も同様に 4 7 ももの裏伸ばし股間節のほぐし 1 もも後ろの柔軟性 ( 腰痛予防 改善 ) 股間節柔軟性 ( 歩行補助 ) ももの後と股間節周りをほぐし 腰の支えを作る 1. あお向けで片ひざを立て 反対の足の裏にタオルをかけ 両手で持つ 2. タオルを持つ手を胸の方へ引き寄せ 足を近づける 上げた足のひざを伸ばすように 気持ち良いと感じる高さで 頭や首に力が入らないよう注意 3. 反対側も同様に 8 ももの裏伸ばし股間節のほぐし 2 もも後ろの柔軟性 ( 腰痛予防 改善 ) 股間節柔軟性 ( 歩行補助 ) ももの後と股間節周りをほぐし 腰の支えを作る 1. あお向けで片ひざを伸ばし 反対の足の裏にタオルをかけ 両手で持つ 2. タオルを持つ手を胸の方へ引き寄せ 足を近づける 3. 反対側も同様に より抜粋簡略化 5 3
腰痛体操 ( 筋肉を緩める ) 1 振動で緩める 2 押して緩める ( 左右 ) 3 押して緩める ( 前後 ) 4 ひねって緩める ももの筋肉を叩いて振動で腰回りの筋肉を緩め柔らかくする 1. 膝を直角に椅子に浅く座って 背筋を伸ばす 2. 痛みのある足のももの筋肉を同じ側の手で横から方叩く 膝から足の付け根まで強く 10 回 3. 反対のももも同様に 痛むほうの足からはじめ かならず両足行う 腰の筋肉を押して緩める 1. 椅子に浅く座って 背筋を伸ばす ( 立つほうが効果は大きい ) 2. 両脇に手を当て, 親指を緊張している筋肉に軽く押し当てる 3. 親指を視点に左に上半身を傾け, ゆっくり戻り反対側も 動きを止めずになめらかに左右を 2 秒くらいで 4.3 の動きを 10 回 5. 筋緊張に左右差が残っている場合 緊張している側だけ繰り返す 緊張している筋肉すべてに繰り返す 腰の筋肉を押して緩める 1. 椅子に浅く座って 背筋を伸ばす ( 立つほうが効果は大きい ) 2. 腰の後ろに手を当て, 親指を緊張している筋肉に軽く押し当てる 3. 親指を支点に前に上半身を傾け, ゆっくり戻り後ろの傾ける 動きを止めずになめらかに前後を 4 秒くらいで 4.3 の動きを 10 回 5. 緊張している筋肉すべてに繰り返す 腰の筋肉を押しながらひねって緩める 1.3 の姿勢で腰を痛いほうにひねって戻し反対にひねって戻す 動きを止めずになめらかに左右を 2 秒くらいで 10 回 6 腰痛体操 ( 関節の調整 ) 1 摩ってほぐす 仙腸関節の筋肉をほぐす 1. うつぶせになって力を抜く 2. 仙骨と腸骨の間の緊張している部分を 1 カ所 1 分くらい摩る 2 振動で調整 3 ひねって調整 ( 左右 ) ももの筋肉を叩いて振動で腸骨のズレを調整 1. 両足を伸ばして床に座る 2. 右の膝から股の付け根に向けて平手で人も物正面を叩く 手刀で太ももを突き上げるように強く 10 回 3. 反対も同様にかならず両足行う 腸骨のねじれを調整 1. 仰向けに寝て両膝をそろえて立て, 直角に曲げる 2. 膝を左に倒す 痛みがある場合にはその手前まで 3. 戻して反対側に膝を倒す 4. 左右をなめらかに 2 秒くらいで 20 回繰り返す 5. 同じ姿勢で両足を肩幅まで広げる 6.2~3 の動きを左右をなめらかに 2 秒くらいで 20 回繰り返す 7 4
腰痛体操 ( 関節の調整 ) 4 ねじって調整 1 腸骨のねじれを調整 1. 仰向けに寝て両膝をそろえて立て, 直角に曲げる 2. 痛みのある足を下に足を組む 3. 全身の力を抜いて痛みのある反対方向に足を倒す 肩が浮かないように気をつけて 30 秒止める 4. ゆっくり戻して 15 秒休む. これを 3 回繰り返す 5. 反対側も同様に 5 ねじって調整 2 腸骨のねじれを調整 1. 仰向けに寝て足を伸ばし身体の力を抜く 2. 痛みのある足の外くるぶしを反対の足の膝に乗せる 3. 乗せた足膝を床につけるように倒す 床に着かなくていいので力を抜いて 30 秒止める 4. ゆっくり戻して 15 秒休む. これを 3 回繰り返す 5. 反対側も同様に 8 椅子に座って腰痛体操 1 体側伸ばし 2 からだひねり 握力増強 血流促進 腰回りのコリほぐし 1. 椅子に座って背筋をまっすぐ 足を大きく横に広げ タオルの両端を握って上に上げる ( 基本姿勢 ) タオルは横一文字にピンと 2. 正面を向いて からだをゆっくり横に倒す 肩が痛いときは 無理しない 下になる手で タオルをグッと引き寄せる 3. 反対側も同様 体幹柔軟性 ( 振り向くとき ) 腰周り疲労回復 良い姿勢の保持 1. 椅子に座って タオルの両端を握り 両腕を胸の前に 胸の高さでタオルをピンと張る 2. 腕の高さをそのまま タオルを床に水平に 顔とからだを大きく右にひねる 3 足上げ 足腰の筋力をアップ 良い姿勢の保持 下肢の血行を改善 1. 椅子に浅く座って タオルの両端を握り 両腕をへその前に へその高さでタオルをピンと張る 2. 片足で床を押しながら 反対の膝をタオルに近づける. 3. 反対側も同様に 4. 左右を繰り返し 10 回 5. 両膝を同時にタオルに近づける 10 回 9 5
準備 大の字か両ひざを立てて横になり 目を閉じて ゆっくり深く息を吐き 気持ちよく吸う 両手足を天井の方に伸ばし手足をゆったりぶらぶら振る. 10 秒間 思い切り早く動かすと 体幹 ( 胴体 ) の筋力トレーニング 寝て ウエストをひねって腰周りの筋肉をほぐす 10 寝て ウエストをひねって腰周りの筋肉をほぐす 大の字か両ひざを立てて横になり 目を閉じて ゆっくり深く息を吐き 気持ちよく吸う 両手足を天井の方に伸ばし手足をゆったりぶらぶら振る. 10 秒間 思い切り早く動かすと 体幹 ( 胴体 ) の筋力トレーニング 両ひざを抱えから片膝抱えにし もう片方の足を伸ばす. 反対側も右足を左側へ 左足は右側に倒し ウエストをひねる. 反対側も 11 6
タオルを頭の後ろにまわし ゆっくり下に引いていく右 ( 左 ) 手のタオルを少しづつ下へ引き 左 ( 右 ) 斜め下を見る 肩幅にタオルを持ち前に押し出し へそを覗き込み タオルは前へ 背中は後ろへ空気の壁を押し合う. そのタオルを右 ( 左 ) 斜め下にもっていき タオルは右 ( 左 ) 斜め前へ 左 ( 右 ) の肩甲骨と体の側面は左 ( 右 ) 斜め後ろへ空気の壁を押し合う タオルの端を持って右 ( 左 ) 手を上げ, ひじを曲げ 余裕があったら肘を天井に向ける. 左 ( 右 ) 手を体の後ろにまわし タオルのなるべく上の方を持ち 真下へ引き下ろし 逆に右 ( 左 ) 手でタオルを真上に引き上げる. 体の後ろでタオルを持ち できるだけ手の幅を狭くし あごを軽く引いて タオルを斜め下へ引く 12 脚を伸ばして座り 膝の裏に丸めたタオルを置き 脚を伸ばしてタオルを床に押し付ける タオルの向こう側にかかとをつき 片足ずつ膝を胸に引き寄せながらタオルをまたいで脚を体に寄せる 3 寄せた脚を片足ずつタオルのむこう側にもどす 膝を立てて座り 両手で体を支える膝上の内側に丸めたタオルをはさみ右と左の脚でタオルを押し合う タオルの端を踏み かかとは動かさないように 足の指でタオルをたぐり寄せる 仰向けに寝て, 頭の後にタオルをまわして両端を持つあごを軽く引いて 手でタオルを引っ張ってへそを見るように頭を床から離していく 仰向けに寝て 膝を立て お尻の横で手のひらを下にする. 膝から肩がまっすぐになる程度にお尻を床から離していく 13 7
リラクゼーション体操 立位 1- 回転, 伸ばし 1 首回し 2 体幹伸ばし 3 体幹側屈 4 体幹前後屈 前庭覚への回転刺激による覚醒, 首回りの血流改善, 肩こり改善 1. 天井に時計があると想定しその針が回る方向に首を回す ゆっくりなめらかに回し, 最も気持ちいい速さを見つける ぐりぐりゴリゴリ感が少なくなるまで 2. 今回しているより早く回す 3. ゆっくりと回す速度を落として止める めまいがしないか確認 4. 反対側も同様 1. 両手を組んで手のひらを外に向け, しっかり前に伸ばす 2. そのまま両手を頭上に挙げて, しっかり体幹を伸ばす 今より 1cm 天井を押し上げる ように体幹を伸ばす 3. そのままつま先立ち 1.2 の姿勢で右側にゆっくり倒す 2. 息を吸ってゆっくり吐きながら身体の力を抜いてさらに倒す 2,3 回繰り返す 3. 反対側も同様 1. 腰に手を当て体幹を後ろに逸らす 2. 身体の力を抜いて前屈 両腕と顔の力を抜き, 重さを感じる 14 リラクゼーション体操坐位 - 伸ばし, ひねり 1 体幹伸ばし 2 体幹ひねり 1. 両手を組んで手のひらを外に向け, しっかり前に伸ばす 2. そのまま両手を頭上に挙げて, しっかり体幹を伸ばす 今より 1cm 天井を押し上げる ように体幹を伸ばす 1. 右手で左肘を引きながら上半身を右にひねる 足は前方, 顔は右 2. 息を吸ってゆっくり吐きながら身体の力を抜いてさらに 2,3 回繰り返す 3. 反対側も同様 3 体幹前屈 腰回りと下肢のストレッチ 1. 椅子に浅く腰掛けて両手を膝におき, ゆっくり体幹を倒しながら両手を足首のほうに伸ばす 膝を曲げない 2. 息を吸ってゆっくり吐きながら身体の力を抜いてさらに倒す 2,3 回繰り返す 4 足文字 腹筋と坐位バランス 1. 両手を組んで手のひらを外に向け, しっかり前に伸ばす 2. そのまま両手を頭上に挙げて, しっかり体幹を伸ばす 今より 1cm 天井を押し上げる ように体幹を伸ばす 3. そのままつま先立ち 15 8
リラクゼーション体操 坐位 - 漸増的リラクゼーション 1 右手 2 左手 3 右半身 4 左半身 5 上半身 6 全身 身体の一部の漸増的リラクゼーション 1. 右手を軽く握り, 大きく息を吸って息を止める 2. 息を止めたまま右手を力一杯握りしめる 3. ゆっくり息を吐きながら右手の力を抜ききる 2 度繰り返す 1 を左手に行う 半身の漸増的リラクゼーション 1. 右手を軽く握り, 大きく息を吸って息を止める 2. 息を止めたまま右手と右足に力を入れる 3. ゆっくり息を吐きながら力を抜ききる 2 度繰り返す 3 を左半身に行う 上半身の漸増的リラクゼーション 1. 両手を軽く握り, 大きく息を吸って息を止める 2. 息を止めたまま両手を強く握りしめ, 上半身に力を入れる 3. ゆっくり息を吐きながら力を抜ききる 2 度繰り返す 全身の漸増的リラクゼーション 1. 両手を軽く握り, 大きく息を吸って息を止める 2. 息を止めたまま両手両足に力を入れ, 全身に力を入れる 3. ゆっくり息を吐きながら力を抜ききる 2 度繰り返す 16 リラクゼーション体操 坐位 - クールダウン 1 深呼吸 呼吸でクールダウン 1. ゆっくりと腹式呼吸目をつむりゆっくりなめらかに 2. 反対方向にも同様に 2 首回し 前庭覚刺激でクールダウン 1. 天井に時計があると想定しその針が回る方向に首を回す 目をつむりゆっくりなめらかに 2. 反対方向にも同様に 立位 2- クールダウンと活動準備 1 体幹ひねり 2 肩叩き 1. 右手で左肘を引きながら上半身を右にひねる 足を動かさない 2. 息を吸ってゆっくり吐きながら身体の力を抜いてさらに 2,3 回繰り返す 3. 反対側も同様 相互交流, 受容 17 9
身体のさび落とし 左右肩甲骨上角と第五胸椎で形成される正三角形 1 肩胛骨の位置の修正 1. 右手で左肘を引きながら上半身を右にひねる 足を動かさない 2. 息を吸ってゆっくり吐きながら身体の力を抜いてさらに 2,3 回繰り返す 3. 反対側も同様相互交流, 受容 2 肩叩き 18 19 10