第 1 学年数学科学習指導案 日時平成 28 年 月 日 ( ) 第 校時対象第 1 学年 組習熟度別展開標準クラス 名学校名東京都立 高等学校会場教室 1 単元名第 3 章図形と計量第 2 節三角形への応用 数学 Ⅰ 教科書新編数学 Ⅰ( 数研出版 ) 副教材 Study-Up チャート式基礎と演習数学 Ⅰ+A( 数研出版 ) 2 単元の指導目標 (1) 角の大きさなどを用いた計量に関心をもつとともに それらの有用性を認識し 事象の考察に活用しようとしている (2) 事象を三角比を用いて考察し表現したり 思考の過程を振り返ったりすることなどを通して 角の大きさなどを用いて計量を行うための数学的な見方や考え方を身に付けている (3) 事象を三角比を用いて表現 処理する仕方や推論の方法などの技能を身に付けている (4) 直角三角形における三角比の意味 三角比を鈍角まで拡張する意義及び図形の計量の基本的な性質を理解し 知識を身に付けている 3 単元の評価規準ア関心 意欲 態度 イ数学的な見方や考え方 ウ数学的な技能 エ知識 理解 三角形の辺と角の関係について関心をもつとともに 意欲的に取り組もうとしている 三角形の辺と角の関係について考察することができる 正弦定理や余弦定理を用いて三角形の辺の長さや角の大きさを求めることができる 正弦定理や余弦定理を用いると三角形の辺や角が求められることを理解して いる - 1 -
4 指導観 (1) 単元観高等学校学習指導要領解説数学編理数編には 本単元に関する内容として 以下のように記されている 図形と計量については, 中学校では, 第 3 学年で 相似な図形の性質を具体的な場面で活用すること, 三平方の定理を具体的な場面で活用すること などと示されており, 直接測定することが困難な木の高さ, 地図上に表された標高差のある2 地点間の距離などを求めることを扱っている ここでは, まず, 鋭角の場合について, 正弦, 余弦及び正接の意味を理解させる また, 三角比の相互関係や三角比を鈍角まで拡張する意義を理解させる さらに, 三角形の辺と角との間の基本的な関係として, 正弦定理や余弦定理を理解させ, 平面図形や空間図形の計量などに活用できるようにする 生徒の実態等により, 鋭角の場合について正弦定理や余弦定理までを理解させ, その後, 鈍角の三角比への拡張を扱うことも考えられる なお, 今回の改訂で, 相似な図形の面積比 体積比及び球の表面積 体積は中学校で扱われることになった これまで 正弦定理や余弦定理を理解させ 基礎計算ができるよう指導してきた 本校の生徒は いつどのような定理や考え方を利用するとが得られるかを判断することが難しいと感じている者が多い 特にこの単元では 正弦定理と余弦定理の使い分けがポイントとなる 教え込みにせず 解く方針を生徒から引き出しながら授業を進める必要があると考える (2) 教材観本時の内容は 前時までに学習した正弦定理と余弦定理を活用する 二つの定理をいつどのように活用するかがポイントとなっている また 別解があれば生徒から引き出しながら指導をする必要がある また 問題によっては 正弦定理 余弦定理を用いても求めることができない角の大きさや辺の長さもあることを必ず確認する そして 正弦定理や余弦定理などの活用場面として 平面図形や簡単な空間図形の計量を扱う その際 取り上げる場面などを工夫することによって 三角比や正弦定理 余弦定理などが 図形の計量の考察や処理に有用であることを認識させるようにする - 2 -
5 年間指導計画における位置付け 章 節 学習内容 時数 1 節式の計算 2 節実数 数を実数まで拡張する意義や集合と命題に関する基本的な概念を理解 第 1 章 3 節 1 次不等式できるようにする また 式を多面数と式 4 節集合と命題的に見たり処理したりするととも 25 に 1 次不等式を事象の考察に活用 できるようにする 1 節 2 次関数とグラフ 2 次関数とそのグラフについて理 第 2 章 2 次関数 2 節 2 次関数の値の変化 3 節 2 次方程式と2 次不等式 解し 2 次関数を用いて数量の関係や変化を表現することの有用性を認識するとともに それらを事象の考 30 察に活用できるようにする 1 節三角比 三角比の意味やその基本的な性質 第 3 章図形と計量 2 節三角形への応用 ついて理解し 三角比を用いた計量の考えの有用性を認識するとともにそれらを事象の考察に活用できるよ 35 うにする データの分析 統計の基本的な考えを理解すると 第 4 章データの分析 ともに それらを用いてデータを整理 分析し傾向を把握できるようにする 15 6 単元の指導計画と評価計画 時数 ねらい 学習内容 学習活動 評価規準 ( 評価方法 ) 正弦定理を理解 正弦定理を利用して三 ウ-1 正弦定理を用いて問題を解くこ し それを用いて 角形の辺の長さや角の とができる ( 机間指導時の観察 ) 1 問題を解くこと大きさや外接円の半径 エ-1 正弦定理を用いると三角形の辺ができる の長さを求める の長さと角の大きさや外接円の半径の長さ が求められることを理解している ( 机間指 導時の観察 ) 余弦定理を理解 余弦定理を利用して三 ア-1 三角形の3 辺の長さと一つの角 し それを用いる 角形の辺の長さや角の の大きさの関係について理解しようと意欲 問題に意欲的に 大きさを求める 的に取り組もうとしている ( 机間指導時の 2 取り組もうとし 観察 ) ている エ-2 余弦定理を用いると三角形の辺 の長さと角の大きさが求められることを理 解している ( 机間指導時の観察 ) 3 余弦定理を用いて余弦定理を利用して三 ウ-2 余弦定理を用いて問題を解くこ問題を解くこと角形の辺の長さや角のとができる ( 机間指導時の観察 小テスト ) - 3 -
ができる 大きさを求める 4 ( 本時 ) 正弦定理と余弦定理を活用することができる 三角形の辺の長さと角の大きさを求める ウ-3 正弦定理と余弦定理を使い分けて問題を解くことができる ( 机間指導時の観察 ワークシート ) 正弦定理と余弦定 正弦定理と余弦定理を ウ -4 正弦定理と余弦定理を使い分け 5 理を活用しようとし 応用問題を解 活用した応用問題を解く て応用問題を解くことができる ( 机間指導時の観察 小テスト ) くことができる 三角形の面積を三 三角比の値を用いて三 ア -2 三角形の面積と 3 辺の長さと一 角比の値を用いて 角形の面積を求める つの角の大きさの関係について理解しよう 解くことができ と意欲的に取り組もうとしている ( 机間指 6 る 導時の観察 ) ウ -5 三角形の面積に関する問題を解 くことができる ( 机間指導時の観察 小テ スト ) 空間図形に関する 空間図形に関する問題 イ -1 空間における三角形の辺と角の 問題へ三角比を活 に三角比を活用する 関係について考察することができる 7 用することができ ウ -6 空間図形に含まれる三角形に着 る 目して 2 点間の距離などを求めることが できる ( 机間指導時の観察 小テスト ) 本単元のまとめを 教科書の補充 章末問 ウ -7 これまで学んだことを活用して 8 9 10 行い 学習内容の理解を深める 題に取り組む 更に発展的な問題を解くことができる ( 机間指導時の観察 ワークシート ) 7 指導に当たって (1) 授業形態の工夫 前後左右の人同士で学び合いが行われるよう 座席の配置を工夫する (2) 指導方法の工夫 練習問題は スモールステップできるように工夫し 提示する ワークシートを回収することで 授業後に 数学的に正しく記述しているかを確認し 評価する (3) 学び合いの工夫学び合いは 他者のにおける数学的な表現から自身のの再構築 を目的とすることを 1 月のはじめの授業でガイダンスとして実施する 以下は ルールである 決められた時間内で行う 前後左右の人同士で考え方を共有する 他の話はしない タイマーが鳴ったらすぐに学び合いをやめる - 4 -
8 本時の展開 ( 全 10 時間中の第 4 時間目 ) (1) 本時の目標正弦定理と余弦定理を活用して 三角形の辺の長さと角の大きさを求めることができる (2) 本時の展開 < 予想される生徒の反応 >A 十分満足 B おおむね満足 C 満足でない 時学習内容 学習活動指導上の留意点評価規準 ( 評価方法 ) 間 教員 生徒導 挨拶 出欠確認入 10 小テストを配布する (3 分間で実施 ) あらかじめホワイトボードに分終了後すぐにを示す を板書し 小テスト終了後生徒に示 赤ペンで採点 解き直しをする し 本時中掲示する ( この後の展 小テストを回収する 開でも確認するため ) 展開 1 25 分 生徒にプリントを配布する 本時の目標を提示する 三角形の辺の長さと角の大きさを求めることができる 例題に一人で取り組む ( 4 分間 ) タイマーを利用し 実施する 机間指導をし 学習状況を確認する < 予想される生徒の反応 > A: 一人で解くことができる B: ホワイトボード ( 小テストの ) を見ながら解くことができる C: 解くことができない < 生徒の反応に応じた手だて> A:C の生徒に教えるよう指示する B: 周りの人と答えを確認するよう指示する C:A の生徒に教えてもらいながら解決する または ホワイトボード ( 小テストの ) を見るよう指示する 机間指導の際に 指名する生徒を選定する ( 別の方法でしている生徒を確認しておく ) 質問しながら解説を進める 生徒が発表するときは 数学的な b A Cのどこから どのように求めま用語を正しく使えているかまで確したか? 認をする ( 論理的な表現力を育む < 予想される生徒の手順 > 活動の充実 ) 1 b( 余弦定理 ) A( 余弦定理 ) C 2 b( 余弦定理 ) A( 正弦定理 ) C - 5 -
C は A を求めてからでないと求められ ないことを確認する 学び合いをする (2 分間 ) 学び合いでは 解説を聞いて 周囲の人と改めて内容を確認するよう指示する また 他者の数学的な表現から自身のを再構築するよう指示する 練習問題 (1)(2) に取り組む (6 分間 ) < 予想される生徒の反応 > A: 一人で解くことができる B: 例題およびホワイトボード ( 小テストの ) を見ながら解くことができる C: 解くことができない 解説をする 練習問題(3) は (1)(2) が解けた人へのチャレンシ 問題であることを伝える < 生徒の反応に応じた手だて> A:(3) を解くよう指示する B: 周りの人と答えを確認するよう指示する C: 例題を見るよう指示する (1) のみを板書し解説する (2) は答えのみ口頭で伝える (2)(3) については ワークシート回収後に途中式等まで確認する ウ - 3 正弦定理と余弦定理を使い分けて問題を解くことができる ( 机間指導時の観察 ワークシート ) 展開 2 8 分 問題 (1) に取り組む (4 分間 ) < 予想される生徒の反応 > A: 一人で解くことができる B:Aの人に聞くことで解くことができる C: 解くことができない 解説をする 問題 (2)(3) は 次回の授業でプリントを返却し その後の宿題とすることを伝える 2 分を過ぎてからは 周りの人と相談してよいことを伝える < 生徒の反応に応じた手だて> A: 周りの生徒に教えるよう指示する B:C の生徒に教えるよう指示する C: 周りの生徒に教えてもらいながら解決するよう指示する これは発展問題であるため 生徒ができていない場合は ある程度誘導しながら解説を行う まとめ 7 分 ワークシートの本時の振り返りに取り 時間があれば 授業のまとめとし 組む (5 分間 ) て 再度 問題に取り組ませる そ ワークシートを回収する の場合の答え合わせはのみ板 挨拶 書する また プリントの下にある 感想等も書くよう指示する - 6 -
(3) 板書計画ホワイトボード ( 小テストの ) ポイント : 余弦定理 3 辺の長さと一つの角の大きさ (1) (2) 板書 1 三角形の辺の長さと角の大きさを求めることができる 例 3 + 1 A B 60 2 C 板書 2 三角形の辺の長さと角の大きさを求めることができる 練 (1) 3 1 A 45 6 B C 板書 3 三角形の辺の長さと角の大きさを求めることができる 問 (1) a cos B = b cos C - 7 -