平成23年度東京都教育研究員  地区発表公開授業

Similar documents
Microsoft Word - 201hyouka-tangen-1.doc

学習指導要領

学習指導要領

学習指導要領

Microsoft Word - 町田・全 H30学力スタ 別紙1 1年 数学Ⅰ.doc

学力スタンダード(様式1)

学習指導要領

学習指導要領

< F2D30365F8EF68BC68CA48B E6A7464>

数学○ 学習指導案

Microsoft Word - 数学指導案(郡市教科部会)

Ⅰ 指導と評価の年間計画 及び 評価規準と単元計画 の作成の手引き 1 指導と評価の年間計画 についてこれは 次の 2 の 評価規準と単元計画 の全単元について その概要を記述したものである 生徒の学習活動に対するより適正な評価 及び生徒の学習の改善に生かされる評価 ( 指導と評価の一体化 ) の実

学習指導要領

<4D F736F F D AAE90AC94C5817A E7793B188C481698D5D E7397A791E58A A778D5A814094F68FE3816A2E646F63>

平成 0 年度高校 1 年 ( 中入 ) シラバス予定 授業計画月単元 項目内容時数 10 節三角形への応用数学 Ⅱ 1 章方程式 式と証明 1 節整式 分数式の計算 1 正弦定理 2 余弦定理 三角形の面積 4 空間図形の計量 参 内接円の半径と三角形の面積 発展 ヘロンの公式 1 整式の乗法と因

25math3

<4D F736F F D208FAC5F8E5A5F355F88C08C7C8D E7397A789C288A48FAC2E646F6378>

学習指導要領

学習指導要領

学習指導要領

17-年間授業計画(1年数学).xlsx

Math-Aquarium 例題 図形と計量 図形と計量 1 直角三角形と三角比 P 木の先端を P, 根元を Q とする A 地点の目の位置 A' から 木の先端への仰角が 30,A から 7m 離れた AQB=90 と なる B 地点の目の位置 B' から木の先端への仰角が 45 であ るとき,

Microsoft Word - ④「図形の拡大と縮小」指導案

数学科学習指導案 指導者ステップコース隠地純子 平野未紗 ジャンプコース中村徳寿 1 日時平成 27 年 1 月 20 日 ( 火 )5 校時 2 学年第 1 学年ステップコース 12 人 ジャンプコース 19 人 3 単元名空間図形 立体の表面積と体積 4 単元について (1) 単元観中学校学習指

< F2D F8C8E FA90948A7789C88A778F4B8E7793B1>

第 6 学年算数科学習指導案 日時平成 25 年 月 日 ( ) 校時対象第 6 学年 組 名学校名 立 小学校授業者 1 単元名 速さ ( 学校図書 6 年上 ) 2 単元の目標速さについて理解し 求めることができるようにする 3 単元の評価規準 単元の評価規準 ア算数への関心 意欲 態度 速さを

< F2D87408E7793B188C C993A190E690B6816A2E6A7464>

6 発展 3 次式の展開と因数分解補充問題, コラム (0.5) 技 整式を適切な形に整理することによって因数分解や計算ができる 見 レポート 式の展開と因数分解の違い 展開と因数分解の関係に関心をもち考察しようとする 関 第 2 節実数 (5) 4 実数 (1) 有理数と無理数の違い, および実数

★数学学習指導案最終(知的障害)

学年第 3 学年 2 単元名 ( 科目 ) いろいろな関数の導関数 ( 数学 Ⅲ) 3 単元の目標 三角関数 対数関数 指数関数の導関数を求めることができる 第 次導関数の意味を理解し 求めることができる 放物線 楕円 双曲線などの曲線の方程式を微分することができる 4 単元の学習計画 三角関数 対

Microsoft Word - 中学校数学(福島).doc

○数学科 2年 連立方程式

<4D F736F F D A778F4B8E7793B188C481698D A778D5A90948A7789C8816A202E646F6378>

<4D F736F F D A E497E182C694BD94E497E181762E646F6378>

Microsoft Word - 社会科

本時の展開

第 1 問 2 問題のねらい三角形の形状と三角比に関する命題について, その探究過程の会話文を読みながら, 命題の条件を変えるなどして論理的 発展的に考察する問題である 得られた結果を基に批判的に検討し, 概念を広げたり深めたりする力を問う オ焦点化した問題を目的に応じて数学における基本 72.4

(Microsoft Word - 201\214\366\212J\216\366\213\3061\224N\211\271.docx)

数学科学習指導案 1 次方程式 ( 中学校第 1 学年 ) 神奈川県立総合教育センター < 中学校 高等学校 > 数学 理科授業づくりガイドブック 平成 22 年 3 月 問題つくりを題材として取り上げ 身近な生活の中にある数量関係を見いだし それを基に文章題を作らせる指導によって 自ら具体的な事象

国語科学習指導案様式(案)

<4D F736F F D DC492F18F6F82C582B A A778F4B8E7793B188C A778D5A90948A7789C8816A202E646F6378>

関数を活用することで現実世界の課題を解決できるということを通して, 生徒に関数の有用性を実感させたい そのために, 陸上競技トラックの問題 を用いて, 現実世界の課題から関数関係を見いだし, 表 式 グラフなどを用いて数学的に処理し, 現実世界の課題を解決する ことで, 関数を用いた問題解決の理解を

○学部 ○○科 学習指導案

第 2 学年 理科学習指導案 平成 29 年 1 月 1 7 日 ( 火 ) 場所理科室 1 単元名電流とその利用 イ電流と磁界 ( イ ) 磁界中の電流が受ける力 2 単元について ( 1 ) 生徒観略 ( 2 ) 単元観生徒は 小学校第 3 学年で 磁石の性質 第 4 学年で 電気の働き 第 5

< F2D332093F18E9F95FB92F68EAE2E6A7464>

(3) 指導観本時は 連立方程式の文章題を扱う最初の時間である 方程式の文章題は 個数と代金に関する問題 速さ 時間 道のりに関する問題 割合に関する問題 を扱う これらを解くときには図や表 線分図などを書くことが有効であることを生徒達は昨年度一次方程式の時にも経験している 一元一次方程式を利用する

(Microsoft Word - \207U\202P.doc)

第 2 学年 * 組保健体育科 ( 保健分野 ) 学習指導案 1 単元名生涯の各段階における健康 ( イ ) 結婚生活と健康 指導者間中大介 2 単元の目標 生涯の各段階における健康について, 課題の解決に向けての話し合いや模擬授業, ディベート形式のディスカッションなどの学習活動に意欲的に取り組む

(2) -2,4,1 3 y=-x-2 をかいた ( 人 ) 4 (1) y=2x-9,y=2x,y=3x+3 (2) y=x+11 (3) 指導観校内の研究テーマが 考える力を引き出す授業のあり方 ということで, 数学科では考える力とは何かを分析し,11 項目に整理した 1 帰納的に考える力 2

(Microsoft Word - \202\334\202\306\202\337_\222\371\220\263\224\305_.docx)

Microsoft Word - 全国調査分析(H30算数)

第4学年算数科学習指導案

20情報【授業】

Microsoft PowerPoint - 中学校学習評価.pptx

< F31322D C8E825693FA8A778F4B8E7793B188C42E6A7464>

<4D F736F F D E7793B188C D915F88E48FE38BB E646F63>

集合は, 概念が抽象的であると同時に, 記号による取り扱いが多くなるので, 常に具体的な例での指導を心がける 命題の真偽や必要条件, 十分条件などは, 集合の包含関係の図と関連付けて直感的に理解させる 対偶を利用する証明や背理法による証明などの間接証明法は, その考え方を理解させるように丁寧に指導す

第 4 学年算数科学習指導案 平成 23 年 10 月 17 日 ( 月 ) 授業者川口雄 1 単元名 面積 2 児童の実態中条小学校の4 年生 (36 名 ) では算数において習熟度別学習を行っている 今回授業を行うのは算数が得意な どんどんコース の26 名である 課題に対して意欲的に取り組むこ

項目評価規準評価方法状況 C の生徒への対応 関心意欲態度 1 自の考えを持ち 積極的に交流 討論している 2 自らの言葉で 中学生にかりやすく紹介文を書こうとしている 交流 討論で得た仲間の意見を取り入れて 自らの考えを深めるよう促す 参考例を示したり 書き出しを例示したりして 参考にするように指

<4D F736F F D A778D5A95DB8C9291CC88E789C881408E7793B188C42E646F63>

学習指導要領 ( イ ) 集合集合と命題に関する基本的な概念を理解し それを事象の考察に活用すること 向丘高校学力スタンダード 三つの集合について 共通部分 和集合を求めることができる また 二つの集合について ド モルガンの法則 を理解する ( 例 ) U ={ n n は 1 桁の自然数 } を

file:///D:/Dreamweaber/学状Web/H24_WebReport/sho_san/index.htm

<4D F736F F D20979D89C88A778F4B8E7793B188C48F4390B394C581698C4696EC F838E69816A2E646F63>

6 指導計画 (7 時間扱い ) (1) 単元の 1: 字手紙 のねらいの確認と受取人決定指導計画 2: 手紙の基本知識の確認と書くことの内容の整理 3: 時候の挨拶作成 ひと文字練習と下書き 4: ひと文字練習と下書き 5: 相互評価 推敲 ( 本時 ) 6: 推敲および清書 7: 清書と宛名書き

平成 21 年度全国学力 学習状況調査結果の概要と分析及び改善計画 調査実施期日 平成 21 年 10 月 2 日 ( 金 ) 教務部 平成 21 年 4 月 21 日 ( 火 )AM8:50~11:50 調査実施学級数等 三次市立十日市小学校第 6 学年い ろ は に組 (95 名 ) 教科に関す

算数科学習指導案 指導者伊達詩恵 1 日時平成 24 年 5 月 21 日 ( 月 ) 5 校時 2 学年第 6 学年 1 組 22 名 3 場所 6 年 1 組教室 4 単元名文字と式 5 単元について 単元観 本単元は, 数量の関係を表す式についての理解を深め, 式に表したり, 式を読み取ったり

啓林館 / 未来へひろがる数学 1 1 章 正の数 負の数 1 正の数 負の数 1 正負の数 2 正の数 負の数の計算 2 加法と減法 (1) 4 乗法と除法 (1) 2 章 文字の式 1 文字を使った式 8 文字使用のきまり 2 文字式の計算 10 文字式の計算 (1) 3 章 方程式 1 方程式

4 単元の評価規準 コミュニケーションへの関心 意欲 態度 外国語表現の能力 外国語理解の能力 言語や文化についての知識 理解 与えられた話題に対し 聞いたり読んだりした 1 比較構文の用法を理解 て, ペアで協力して積極 こと, 学んだことや経 している 的に自分の意見や考えを 験したことに基づき

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

Microsoft Word - 数学Ⅰ

算数科学習指導案 1 日時平成 24 年 10 月 25 日 ( 木 ) 5 校時 2 学年第 6 学年 8 名 3 単元名比例と反比例 ( 啓林館 ) 4 単元について 本単元は 三原市立和木小学校 指導者荒木美花 本単元のねらいは, 伴って変わる 2 つの数量の中から比例関係や反比例関係にあるも

1 単元名 分数 ( 全 10 時間 ) 教材名 分数をくわしく調べよう ( 東京書籍 4 年下 ) 第 4 学年算数科学習指導案平成 26 年 11 月 26 日 ( 水 ) 5 校時 4 年 1 組 ( 男子 13 名 女子 10 名計 23 名 ) 指導者上田稚子 ( 学習指導要領 ) A 数

能を習得したり活用したりすることの必要性について確認する グラフをかく力やグラフを読み取る力を身に付けさせるとともに, 一次関数を学ぶことに対する意欲を高めたい 小単元全体を通して主体的に学ぶ意欲を高め, 自分の考えを説明したいという気持ちにさせた上で, 目的や方法等を明確にした意図のあるペアやグル

英語科学習指導案 京都教育大学附属桃山中学校 指導者 : 津田優子 1. 指導日時平成 30 年 2 月 2 日 ( 金 ) 公開授業 Ⅱ(10:45~11:35) 2. 指導学級 ( 場所 ) 第 2 学年 3 組 ( 男子 20 名女子 17 名計 37 名 ) 3. 場所京都教育大学附属桃山中

第 ○ 学 年 ○ ○ 科 学 習 指 導 案

H30全国HP

中学校第 3 学年数学科学習指導案 日 時 平成 25 年 月 日 ( ) 第 校時 対 象 第 3 学年 学校名 立 中学校 1 単元名 式の計算第 1 章式の計算 2 単元の目標文字を用いた簡単な多項式について 式の展開や因数分解ができるようにするとともに 目的に応じて式を変形したりその意味を読

<4D F736F F D208A778F4B8E7793B188C EB8B4C81458FE F2E646F63>

< F2D A793F18CB388EA8E9F95FB92F68EAE2E6A7464>

Microsoft Word - 学習指導案(公民的分野 ②).doc

PowerPoint プレゼンテーション

4 指導観 (1) 単元観高等学校学習指導要領第 2 章第 3 節公民第 2 款第 3 政治 経済 2 内容 (2) 現代の経済には以下のように記述されている 現代の日本経済及び世界経済の動向について関心を高め 日本経済のグローバル化をはじめとする経済生活の変化 現代経済の仕組みや機能について理解さ

グリーン家の人々

上体おこし長座体前屈反復横跳持久走三年女子 上体おこし長座体前屈反復横跳持久走三年男子 力ンド力ンド幅跳び幅跳び保健体育科学習指導案 指導者三和中学校小浦麻美日時平成 23 年 9 月 30 日 ( 金 ) 第 5 校時 ( 三良坂中学校体育館 ) 学年三和中学校第 3 学年 23 名 ( 男子 9

Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

【大竹市】玖波小学校 算数「垂直・平行と四角形」(4年)HP

4 単元構想図 ( 全 14 時間 ) 生徒の意識の流れ 表を使って解く 縦 (m) 0 8 横 (m) x= 右辺の形に式を変形して 二次方程式を解こう1 ax = b (x + m) = nは平方根の考えで解くことができる x= 右辺の形に式を変形して 二次方程式を解こう2 x +

STEP 数学 Ⅰ を解いてみた から直線 に下ろした垂線の足を H とすると, H in( 80 ) in より, S H in H 同様にして, S in, S in も成り立つ よって, S in 三角形の面積 ヘロンの公式 in in 辺の長

第 2 学年 5 組理科学習指導案 日時平成 26 年 12 月 12 日 ( 金 ) 場所城北中学校授業者酒井佑太 1 単元名電気の世界 2 単元について (1) 教材観今日の私たちの日常生活において 電気製品はなくてはならないものであり 電気についての基礎的な知識は必要不可欠である しかし 実際

Microsoft Word - 16wakui

問 題

高ゼミサポSelectⅢ数学Ⅰ_解答.indd

高等学校第 2 学年保健体育科学習指導案 日時 : 平成 25 年 月 日 ( ) 第 校時対象 : 東京都立 高等学校第 2 学年 組男子 名 1 単元名 体つくり運動 2 単元の目標 (1) 次の運動をとおして 体を動かす楽しさや心地よさを味わい 健康の保持増進や体力の向上を図り 目的に適した運

指導案 5年 算数

1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

中学 3 年数学 ( 東京書籍 ) 単元別コンテンツ一覧 単元ドリル教材解説教材 確認問題ライブラリ (OP) プリント教材 教材数 :17 問題数 : 基本 145, 標準 145, 挑戦 145 多項式と単項式の乗法 除法 式の展開 乗法公式などの問題を収録 解説教材 :6 確認問題 :6 単項

し, 定期的に評価することで 自己の考え を自覚する場面を意図的に設定している 本教材の学習においては, 様々な情報の中から必要な情報を取り出し, 整理 分析し, それに基づいた自分の考えを表現する活動を通して, 自己の考えの深まりや広がり を実感させることによって, 課題改善につなげたいと考えてい

3 人権教育の視点英語科の授業を通して 文化や習慣には多様性があることを理解させる そしてその中から 表現の仕方の違いや考え方の違いに気づかせ 互いに違いを認め合い尊重しながら共に生きようとする態度 他者 文化に興味 関心をもち 良い人間関係を築きながら生活する力を持った生徒を育成したい そこでこの

(3) 指導観公民的分野は地理的分野と歴史的分野の学びの積み重ねによるところが大きい 用語や概念も高度化し 生徒の感想にも 難しい と感じるものが多くなっている そこで その難しいと感じる公民の用語などは積極的に用語集を活用し 難しい言葉に対する抵抗感を少しでも和らげるよう授業でも活用している また

解答類型

Transcription:

第 1 学年数学科学習指導案 日時平成 28 年 月 日 ( ) 第 校時対象第 1 学年 組習熟度別展開標準クラス 名学校名東京都立 高等学校会場教室 1 単元名第 3 章図形と計量第 2 節三角形への応用 数学 Ⅰ 教科書新編数学 Ⅰ( 数研出版 ) 副教材 Study-Up チャート式基礎と演習数学 Ⅰ+A( 数研出版 ) 2 単元の指導目標 (1) 角の大きさなどを用いた計量に関心をもつとともに それらの有用性を認識し 事象の考察に活用しようとしている (2) 事象を三角比を用いて考察し表現したり 思考の過程を振り返ったりすることなどを通して 角の大きさなどを用いて計量を行うための数学的な見方や考え方を身に付けている (3) 事象を三角比を用いて表現 処理する仕方や推論の方法などの技能を身に付けている (4) 直角三角形における三角比の意味 三角比を鈍角まで拡張する意義及び図形の計量の基本的な性質を理解し 知識を身に付けている 3 単元の評価規準ア関心 意欲 態度 イ数学的な見方や考え方 ウ数学的な技能 エ知識 理解 三角形の辺と角の関係について関心をもつとともに 意欲的に取り組もうとしている 三角形の辺と角の関係について考察することができる 正弦定理や余弦定理を用いて三角形の辺の長さや角の大きさを求めることができる 正弦定理や余弦定理を用いると三角形の辺や角が求められることを理解して いる - 1 -

4 指導観 (1) 単元観高等学校学習指導要領解説数学編理数編には 本単元に関する内容として 以下のように記されている 図形と計量については, 中学校では, 第 3 学年で 相似な図形の性質を具体的な場面で活用すること, 三平方の定理を具体的な場面で活用すること などと示されており, 直接測定することが困難な木の高さ, 地図上に表された標高差のある2 地点間の距離などを求めることを扱っている ここでは, まず, 鋭角の場合について, 正弦, 余弦及び正接の意味を理解させる また, 三角比の相互関係や三角比を鈍角まで拡張する意義を理解させる さらに, 三角形の辺と角との間の基本的な関係として, 正弦定理や余弦定理を理解させ, 平面図形や空間図形の計量などに活用できるようにする 生徒の実態等により, 鋭角の場合について正弦定理や余弦定理までを理解させ, その後, 鈍角の三角比への拡張を扱うことも考えられる なお, 今回の改訂で, 相似な図形の面積比 体積比及び球の表面積 体積は中学校で扱われることになった これまで 正弦定理や余弦定理を理解させ 基礎計算ができるよう指導してきた 本校の生徒は いつどのような定理や考え方を利用するとが得られるかを判断することが難しいと感じている者が多い 特にこの単元では 正弦定理と余弦定理の使い分けがポイントとなる 教え込みにせず 解く方針を生徒から引き出しながら授業を進める必要があると考える (2) 教材観本時の内容は 前時までに学習した正弦定理と余弦定理を活用する 二つの定理をいつどのように活用するかがポイントとなっている また 別解があれば生徒から引き出しながら指導をする必要がある また 問題によっては 正弦定理 余弦定理を用いても求めることができない角の大きさや辺の長さもあることを必ず確認する そして 正弦定理や余弦定理などの活用場面として 平面図形や簡単な空間図形の計量を扱う その際 取り上げる場面などを工夫することによって 三角比や正弦定理 余弦定理などが 図形の計量の考察や処理に有用であることを認識させるようにする - 2 -

5 年間指導計画における位置付け 章 節 学習内容 時数 1 節式の計算 2 節実数 数を実数まで拡張する意義や集合と命題に関する基本的な概念を理解 第 1 章 3 節 1 次不等式できるようにする また 式を多面数と式 4 節集合と命題的に見たり処理したりするととも 25 に 1 次不等式を事象の考察に活用 できるようにする 1 節 2 次関数とグラフ 2 次関数とそのグラフについて理 第 2 章 2 次関数 2 節 2 次関数の値の変化 3 節 2 次方程式と2 次不等式 解し 2 次関数を用いて数量の関係や変化を表現することの有用性を認識するとともに それらを事象の考 30 察に活用できるようにする 1 節三角比 三角比の意味やその基本的な性質 第 3 章図形と計量 2 節三角形への応用 ついて理解し 三角比を用いた計量の考えの有用性を認識するとともにそれらを事象の考察に活用できるよ 35 うにする データの分析 統計の基本的な考えを理解すると 第 4 章データの分析 ともに それらを用いてデータを整理 分析し傾向を把握できるようにする 15 6 単元の指導計画と評価計画 時数 ねらい 学習内容 学習活動 評価規準 ( 評価方法 ) 正弦定理を理解 正弦定理を利用して三 ウ-1 正弦定理を用いて問題を解くこ し それを用いて 角形の辺の長さや角の とができる ( 机間指導時の観察 ) 1 問題を解くこと大きさや外接円の半径 エ-1 正弦定理を用いると三角形の辺ができる の長さを求める の長さと角の大きさや外接円の半径の長さ が求められることを理解している ( 机間指 導時の観察 ) 余弦定理を理解 余弦定理を利用して三 ア-1 三角形の3 辺の長さと一つの角 し それを用いる 角形の辺の長さや角の の大きさの関係について理解しようと意欲 問題に意欲的に 大きさを求める 的に取り組もうとしている ( 机間指導時の 2 取り組もうとし 観察 ) ている エ-2 余弦定理を用いると三角形の辺 の長さと角の大きさが求められることを理 解している ( 机間指導時の観察 ) 3 余弦定理を用いて余弦定理を利用して三 ウ-2 余弦定理を用いて問題を解くこ問題を解くこと角形の辺の長さや角のとができる ( 机間指導時の観察 小テスト ) - 3 -

ができる 大きさを求める 4 ( 本時 ) 正弦定理と余弦定理を活用することができる 三角形の辺の長さと角の大きさを求める ウ-3 正弦定理と余弦定理を使い分けて問題を解くことができる ( 机間指導時の観察 ワークシート ) 正弦定理と余弦定 正弦定理と余弦定理を ウ -4 正弦定理と余弦定理を使い分け 5 理を活用しようとし 応用問題を解 活用した応用問題を解く て応用問題を解くことができる ( 机間指導時の観察 小テスト ) くことができる 三角形の面積を三 三角比の値を用いて三 ア -2 三角形の面積と 3 辺の長さと一 角比の値を用いて 角形の面積を求める つの角の大きさの関係について理解しよう 解くことができ と意欲的に取り組もうとしている ( 机間指 6 る 導時の観察 ) ウ -5 三角形の面積に関する問題を解 くことができる ( 机間指導時の観察 小テ スト ) 空間図形に関する 空間図形に関する問題 イ -1 空間における三角形の辺と角の 問題へ三角比を活 に三角比を活用する 関係について考察することができる 7 用することができ ウ -6 空間図形に含まれる三角形に着 る 目して 2 点間の距離などを求めることが できる ( 机間指導時の観察 小テスト ) 本単元のまとめを 教科書の補充 章末問 ウ -7 これまで学んだことを活用して 8 9 10 行い 学習内容の理解を深める 題に取り組む 更に発展的な問題を解くことができる ( 机間指導時の観察 ワークシート ) 7 指導に当たって (1) 授業形態の工夫 前後左右の人同士で学び合いが行われるよう 座席の配置を工夫する (2) 指導方法の工夫 練習問題は スモールステップできるように工夫し 提示する ワークシートを回収することで 授業後に 数学的に正しく記述しているかを確認し 評価する (3) 学び合いの工夫学び合いは 他者のにおける数学的な表現から自身のの再構築 を目的とすることを 1 月のはじめの授業でガイダンスとして実施する 以下は ルールである 決められた時間内で行う 前後左右の人同士で考え方を共有する 他の話はしない タイマーが鳴ったらすぐに学び合いをやめる - 4 -

8 本時の展開 ( 全 10 時間中の第 4 時間目 ) (1) 本時の目標正弦定理と余弦定理を活用して 三角形の辺の長さと角の大きさを求めることができる (2) 本時の展開 < 予想される生徒の反応 >A 十分満足 B おおむね満足 C 満足でない 時学習内容 学習活動指導上の留意点評価規準 ( 評価方法 ) 間 教員 生徒導 挨拶 出欠確認入 10 小テストを配布する (3 分間で実施 ) あらかじめホワイトボードに分終了後すぐにを示す を板書し 小テスト終了後生徒に示 赤ペンで採点 解き直しをする し 本時中掲示する ( この後の展 小テストを回収する 開でも確認するため ) 展開 1 25 分 生徒にプリントを配布する 本時の目標を提示する 三角形の辺の長さと角の大きさを求めることができる 例題に一人で取り組む ( 4 分間 ) タイマーを利用し 実施する 机間指導をし 学習状況を確認する < 予想される生徒の反応 > A: 一人で解くことができる B: ホワイトボード ( 小テストの ) を見ながら解くことができる C: 解くことができない < 生徒の反応に応じた手だて> A:C の生徒に教えるよう指示する B: 周りの人と答えを確認するよう指示する C:A の生徒に教えてもらいながら解決する または ホワイトボード ( 小テストの ) を見るよう指示する 机間指導の際に 指名する生徒を選定する ( 別の方法でしている生徒を確認しておく ) 質問しながら解説を進める 生徒が発表するときは 数学的な b A Cのどこから どのように求めま用語を正しく使えているかまで確したか? 認をする ( 論理的な表現力を育む < 予想される生徒の手順 > 活動の充実 ) 1 b( 余弦定理 ) A( 余弦定理 ) C 2 b( 余弦定理 ) A( 正弦定理 ) C - 5 -

C は A を求めてからでないと求められ ないことを確認する 学び合いをする (2 分間 ) 学び合いでは 解説を聞いて 周囲の人と改めて内容を確認するよう指示する また 他者の数学的な表現から自身のを再構築するよう指示する 練習問題 (1)(2) に取り組む (6 分間 ) < 予想される生徒の反応 > A: 一人で解くことができる B: 例題およびホワイトボード ( 小テストの ) を見ながら解くことができる C: 解くことができない 解説をする 練習問題(3) は (1)(2) が解けた人へのチャレンシ 問題であることを伝える < 生徒の反応に応じた手だて> A:(3) を解くよう指示する B: 周りの人と答えを確認するよう指示する C: 例題を見るよう指示する (1) のみを板書し解説する (2) は答えのみ口頭で伝える (2)(3) については ワークシート回収後に途中式等まで確認する ウ - 3 正弦定理と余弦定理を使い分けて問題を解くことができる ( 机間指導時の観察 ワークシート ) 展開 2 8 分 問題 (1) に取り組む (4 分間 ) < 予想される生徒の反応 > A: 一人で解くことができる B:Aの人に聞くことで解くことができる C: 解くことができない 解説をする 問題 (2)(3) は 次回の授業でプリントを返却し その後の宿題とすることを伝える 2 分を過ぎてからは 周りの人と相談してよいことを伝える < 生徒の反応に応じた手だて> A: 周りの生徒に教えるよう指示する B:C の生徒に教えるよう指示する C: 周りの生徒に教えてもらいながら解決するよう指示する これは発展問題であるため 生徒ができていない場合は ある程度誘導しながら解説を行う まとめ 7 分 ワークシートの本時の振り返りに取り 時間があれば 授業のまとめとし 組む (5 分間 ) て 再度 問題に取り組ませる そ ワークシートを回収する の場合の答え合わせはのみ板 挨拶 書する また プリントの下にある 感想等も書くよう指示する - 6 -

(3) 板書計画ホワイトボード ( 小テストの ) ポイント : 余弦定理 3 辺の長さと一つの角の大きさ (1) (2) 板書 1 三角形の辺の長さと角の大きさを求めることができる 例 3 + 1 A B 60 2 C 板書 2 三角形の辺の長さと角の大きさを求めることができる 練 (1) 3 1 A 45 6 B C 板書 3 三角形の辺の長さと角の大きさを求めることができる 問 (1) a cos B = b cos C - 7 -