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発達障害とは 子どもの発達の途上において なんらかの理由により 発達の特定の領域に 社会的な適応上の問題を引き起こす可能性がある凹凸を生じたもの 生来の素因を持って生じた発達障害に対して さまざまなサポートや教育を行い 健全なそだちを支えることによって 社会的な適応障害を防ぎ 障害ではなくなるところ

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資料5 親の会が主体となって構築した発達障害児のための教材・教具データベース

発達障害研修講座(1)

3 情緒障害 選択性かん黙等のある児童生徒については 情緒障害の状態になった時期や その要因などに応じて中心となる指導内容が異なります 例えば カウンセリング等を中心とする時期 緊張を和らげるための指導を行う時期 学習空白による遅れなどを補いながら心理的な不安定さに応じた指導を行って自信を回復する時

発達障害

Taro 情緒障害のある児童生徒の理解

回数 テーマ 内容 2 発達障害のある児童の心理 行動特性 1 学習障害のある人の心理 行動特性 3 発達障害のある児童の心理 行動特性 2 ADHD のある人の心理 行動特性 4 発達障害のある児童の心理 行動特性 3 自閉スペクトラム症のある人の心理 行動特性 5 発達障害に対する支援 1 学習

資料3-1 特別支援教育の現状について

2. 身体障がいの状況 (1) 身体障がいの種別 ( 主な障がいの部位 ) 平成 28 年 6 月 30 日現在の身体障害者手帳所持者の身体障がいの種別 ( 主な障がいの部位 ) をみると 肢体不自由が 27,619 人 (53.3%) と全体の過半数を占めて最も多く 次いで 内部障がいが 15,9

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発達障害者支援法から場面緘黙や吃音が外される? Sunday02:17 久田信行 からの転載 最近 場面緘黙の当事者の方から 発達障害者支援法の対象から場面緘黙が外される恐れがあるという噂を聞いたけれど どういうこと? と質

高次脳機能障害 とは? 診断基準 Ⅰ 主要症状など 1 脳の器質的病変の原因となる事故による受傷や疾病の発症の事実が確認されている 2 現在 日常生活または社会生活に制約があり その主たる原因が記憶障害 注意障害 遂行機能障害 社会的行動障害などの認知障害である Ⅱ 検査所見 MRI CT 脳波など

平成16年度における児童生徒の問題行動等の状況    (文部科学省,2005)

校外教育施設について

ライフステージに応じた 発達障害の人たちへの支援の考え方 山梨県立こころの発達総合支援センター 本田秀夫 第 1 部発達障害とは?

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Ⅲ 目指すべき姿 特別支援教育推進の基本方針を受けて 小中学校 高等学校 特別支援学校などそれぞれの場面で 具体的な取組において目指すべき姿のイメージを示します 1 小中学校普通学級 1 小中学校普通学級の目指すべき姿 支援体制 多様な学びの場 特別支援教室の有効活用 1チームによる支援校内委員会を

平成30年度精神保健に関する技術研修過程(自治体推薦による申込研修)

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第 2 部 東京都発達障害教育推進計画の 具体的な展開 第 1 章小 中学校における取組 第 2 章高等学校における取組 第 3 章教員の専門性向上 第 4 章総合支援体制の充実 13

平成25年度アーチル発達障害基礎講座 「発達障がい児者支援の今後について」 ~新たな視点と支援の方向性~

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Q1 診断書等がない子どもへの合理的配慮はどう考えたらよいのか A1 診断書や障がい者手帳等の有無が 合理的配慮の提供に関する判断の基準ではありません 教育支援資料 ( 文部科学省平成 25 年 10 月 ) において 各障がいは以下のように定義されています ( 参考 ) 教育支援資料における各障が


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山口大学教育学部附属特別支援学校通級指導教室におけるICT 活用研修プログラム開発プロジェクト 通級指導教室における ICT 活用に関するアンケート タブレット端末の活用事例 本校では 地域の特別支援教育の充実に貢献することを目的に 山口県教育委員会 山口大学と連携を図りながら

01 表紙

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目 次 はじめに... p1 1. 発達障害 の定義... p2 発達障害それぞれの特性について... p3 2. 発達障害をめぐる状況... p4 3. 江戸川区の発達障害者 ( 児 ) の現況... p 発達障害者 ( 児 ) 支援の江戸川区の課題... p6 施策の5つの課題 5.

乳幼児健診と発達障害 1 歳 6 か月児健診 3 歳児健診 5 歳児健診 1 歳 6 か月児健診と発達障害 自閉症の一部は発見される (Kanner 型 ) 言語発達の遅れ通常は自発言語での判定 非言語的なコミュニケーションの遅れ正確なスクリーニングが難しい ADHD は発見されない 学習障害も発見

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■ 第一章 発達障害児に対する適切な指導 ■

家政_08紀要48号_人文&社会 横組

自立活動の内容

1発達障害表紙・はじめに・目次.0912doc

回数テーマ学習内容学びのポイント 2 過去に行われた自閉症児の教育 2 感覚統合法によるアプローチ 認知発達を重視したアプローチ 感覚統合法における指導段階について学ぶ 自閉症児に対する感覚統合法の実際を学ぶ 感覚統合法の問題点について学ぶ 言語 認知障害説について学ぶ 自閉症児における認知障害につ

近藤直司氏 講演資料

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乳幼児新規相談者 主訴別内訳

平成16年2月10日

Microsoft PowerPoint - 教師塾 配付

第 1 章 通級による指導 ~ 開始前に知っておくべき基礎知識 ~ 1 通級による指導とは 通級による指導とは 通常の学級に在籍する障がいのある児童生徒が 各教科等の大部分の授業を通常の学級で受けながら 一部の授業について 障がいに応じた特別の指導を 通級指導教室 といった特別な場で受ける指導形態の

年中児スクリーニングの事後支援 年中児スクリーニングの事後支援として 22 市町村が園巡回を実施しているが SST は 5 市町村の実施 ペアレントトレーニングは 7 市町村の実施に止まっており 事後支援を実施する市町村の拡大が課題 園巡回 : 専門職が保育所 幼稚園を巡回し 保育士等に指導 助言

3) 適切な薬物療法ができる 4) 支持的関係を確立し 個人精神療法を適切に用い 集団精神療法を学ぶ 5) 心理社会的療法 精神科リハビリテーションを行い 早期に地域に復帰させる方法を学ぶ 10. 気分障害 : 2) 病歴を聴取し 精神症状を把握し 病型の把握 診断 鑑別診断ができる 3) 人格特徴

【講義】 強度行動障害がある者の基本的な理解

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補足説明資料_教員資格認定試験

2. 下位検査評価点 言語性尺度 知識類似算数単語理解数唱 動作性尺度 絵画完成符号絵画配列積木模様組合せ記号探し迷路

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発達障害者支援法 (2005 年 4 月施行 ) 支援法における発達障害定義 自閉症 アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害 学習障害 注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害をいう これまで教育や福祉の支援対象となっていなかったものに対し 国 地方公共団体の支援責務を明らかにした また

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Microsoft Word - (HP用) _記者会見_文書_final.docx

茨城県における 通級による指導 と 特別支援学級 の現状と課題 IbarakiChristianUniversityLibrary ~ 文部科学省 特別支援教育に関する調査の結果 特別支援教育資料 に基づいて茨城キリスト教大学紀要第 52 ~号社会科学 p.145~ 茨城県における 通

教育支援資料 ~ 障害のある子供の就学手続と早期からの一貫した支援の充実 ~ 平成 25 年 10 月 文部科学省初等中等教育局特別支援教育課

広汎性発達障がい 発達障がいの種類 アスペルガー症候群 レット症候群 注意欠如多動性障がい (ADHD) 学習障がい (LD) 発達性協調運動障がい 社会性の問題 コミュニケーションの問題 想像力の問題があると言われており 見た目には障がいがないように見えるが他人との距離感が分からず 空気が読めない

 

Taro-H22特別支援学級・通級指

4 身体活動量カロリズム内に記憶されているデータを表計算ソフトに入力し, 身体活動量の分析を行った 身体活動量の測定結果から, 連続した 7 日間の平均, 学校に通っている平日平均, 学校が休みである土日平均について, 総エネルギー消費量, 活動エネルギー量, 歩数, エクササイズ量から分析を行った

研究組織 研究代表者西山哲成 日本体育大学身体動作学研究室 共同研究者野村一路 日本体育大学レクリエーション学研究室 菅伸江 日本体育大学レクリエーション学研究室 佐藤孝之 日本体育大学身体動作学研究室 大石健二 日本体育大学大学院後期博士課程院生

大学と学生第534号発達障害に関する基礎知識_日本学生支援機構(小見 夏生)-JASSO

中島正夫 竹尾晃子 谷野亜美 / 保育所に通う発達障害を持つ子ども 気になる子 の状況について 子どもは 早期に気づかれ 適切に対応されることが重要となる 発達障害を持つ子どもは 集団の場である保育所 幼稚園で気づかれやすいことから 保育士や幼稚園教諭がその特性などについて正しい知識を持ち 早期に気

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無料低額宿泊所等を利用する被保護者等に対する知的障害及び適応行動等に関する調査研究


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平成23年度全国学力・学習状況調査問題を活用した結果の分析   資料

北見市特別支援教育の指針 平成 25 年 11 月

信州大学 学生支援GPの取り組み

愛媛県発達障害者支援センター「あい❤ゆう」の相談状況

言葉の遅れがあるかどうかで別れる 広汎性発達障碍というのはそれらの上位概念として位置づいているが現在は 自閉スペクトラム症 と呼ばれている スペクトラムとは連続体という意味 自閉症と一口に言ってもこだわりの強さや感覚過敏にはそれぞれ違いがある そのためこれらを包括して連続体と捉えたものであるが それ

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53 発達障害アセスメント

精神障害・発達障害のある方の雇用促進・キャリアアップに取り組んだ職場改善好事例集(平成30年度)

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資料4 高等学校における「通級による指導」の導入について

第3章 調査のまとめ

放課後居場所シンポジウム 地域の福祉資源とつながってみよう 障害者地域活動ホームとは 障害者地域活動ホームは昭和 55 年 (1980 年 ) に 障害福祉の地域拠点となることをめざしてスタートした横浜市独自の制度 最大の特徴は 幼児から大人までを対象としている ところにあり 障害の程度や年齢を問わ

Microsoft Word 修正:第3章 Ⅴ 自閉症・情緒障害のある児童生徒の指導

アトモキセチン ニプロ を服用される皆様とご家族の方へ 注意欠如 多動症 (ADHD) について 監修 : 岩波明先生 ( 昭和大学医学部精神医学講座主任教授 )

(Taro-\227v\215\200.jtd)

Microsoft PowerPoint - 参考5障害者部会資料(修正版)

Taro13-04.ガイドライン【1部~

Transcription:

幼児期 学童期 思春期の メンタルヘルス ハートクリニック町田 家族教室 2011 年 1 月 30 日 ( 日 ) 大谷遊介

幼児期 学童期 思春期の メンタルヘルス 発達障害 って言葉 いろんな意味で使われているのをご存じですか?

医学上の 広い意味での 発達障害 WHO(ICD-10:1992) 心理的発達の障害 1: 乳幼児期か小児期に発症 2: 脳の成熟過程で 機能の発達に障害または遅れ 3: 寛解も再発もしない 固定した経過 4: 障害がおこるのは : 言語 視空間技能 協調運動 1 会話 / 言語 2 学力 3 運動機能 4 混合型 5 広汎性発達障害 6 他の心理的発達の障害 * 多動性障害は 行動および情緒の障害 に含める

医学上の 狭い意味での 発達障害 米国精神医学会 (DSM-Ⅳ:1994) 広汎性発達障害 だけを発達障害とする 医師のなかでも 発達障害 という言葉を 別の意味で使う人がいることに注意してください しかも

行政 教育用語としての 発達障害 平成 17 年発達障害者支援法の施行 平成 19 年特殊教育 特別支援教育への全面転換 特別支援教育の理念 ( 文部科学省平成 19 年 4 月 ) これまで特殊教育の対象としてきた障害だけでなく 知的な遅れのない発達障害も含めて 特別な支援を必要とする幼児児童生徒が在籍するすべての学校 ( 幼稚園 保育所 小 中 高等学校 ) で実施 幼児児童生徒一人一人の教育的ニーズを把握し その持てる力を高め 生活や学習上の困難を改善又は克服するため 適切な指導及び必要な支援を行う

例えば 東京都発達障害者支援センター (TOSCA) 発達障害者支援法 にもとづく専門機関 対象 : 発達障害 ( 自閉症 アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害 学習障害 注意欠陥多動性障害など ) の本人 家族 医療や教育 福祉 行政機関などの関係者 1 本人および家族に対する直接支援 2 情報提供および他機関との連携 3 関係調整 4 普及啓発 研修

発達障害の範囲 厚生労働省大塚専門官作成 < 主な発達の領域 > 運動の発達認知の発達社会性の発達学習能力の発達 < 障害名 > 脳性麻痺 精神遅滞 広汎性発達障害 ( 自閉症 アスペルガー症候群 ) 学習障害 (LD) 身体障害者福祉法知的障害者福祉法 支援法 < 法律名 > 注意 行動コントロールの発達 言語能力の発達 微細運動の発達 注意 欠陥多動性障害 (ADHD) 発達性言語障害 発達性協調運動障害 政令 発達障害者支援法 その他 その他の障害 省令 7

文部科学省の全国調査 ( 平成 14 年 ) 全国 5 地域 公立小 中学校 計 370 校の通常学級 41,579 人の児童生徒 知的発達に遅れはないものの学習面や行動面で著しい困難を示す児童生徒男 8.9% 女 3.7% 学習面か行動面で著しい困難 6.3% 学習面で著しい困難 4.5% 行動面で著しい困難 2.9%

学習面 行動面での困難 学習面で著しい困難 ( 計 4.5%) 聞く 又は 話す に困難 1.1% 読む 又は 書く に困難 2.5% 計算する 又は 推論する に困難 2.8% 行動面で著しい困難 ( 計 2.9%) 不注意 の問題 1.1% 多動性- 衝動性 の問題 2.3% 対人関係やこだわり等 の問題 0.8%

機能のばらつき 機能 a b c d x y z 学習障害 LD 精神遅滞 MR 自閉症 発達検査に用いられる知能検査 WISCⅢ 知能検査 :5-16 歳 言語性 IQ 動作性 IQ 群指数 新版 K 式発達検査 :0 歳 - 成人 運動 認知 言語 社会性

発達障害かも? と 気になる 症状 目を合わせず ほほえみ返し をしない 指さして親の注意をひこうとしない 人見知りをしなかった 人見知りがとても強かった 初語が遅かった( が その後とてもおしゃべりになった ) 迷子になっても 泣きもせず平気だった 友達をつくろうとせず 一人で 手をヒラヒラさせたり クルクル回ったりして楽しそうにしている 手先が不器用で 歩き方もいつまでもぎこちない 音に敏感で 大声や機械音を聞くと耳をふさいで固まる 小学校に入って 先生に 落ち着きがない と言われた 小学校で 話すのは平気だが文字を読むのに苦労する

発達障害 のキーワード 二次障害 :IQ の高い発達障害の子どもで 子どもの 発達の問題 ( 中核症状 ) に周囲が気づかない 努力不足 しつけの問題と誤解 本人は努力やがまん 行動の偏りやコミュニケーションの障害により 適応ができず 対人関係が難しい 周囲からの否定的評価 不快な失敗体験の繰り返し ストレス 自尊感情の傷つき 自閉 うつ パニック 様々な行動の障害 学 習の遅れ 不登校等の関連症状が出現する 早期発見 : 子どもの特性を早期に知り 特性に合った育て方 中核症状は残っても適応力が向上 関連症状の改善 二次障害の防止

幼児期 学童期 思春期の メンタルヘルス 広義の発達障害 それぞれを簡単に見ていくと

学習障害 (LD) * 感覚器の障害があっても 障害の程度により診断 * 通常 7-10 歳で明らかになる ADHD 等の併存が多い 読字障害: 測定された読字能力が 生活年齢 測定された知能 教育の程度から期待できるより低い * 学童の5%( 男女差なし ) 有効な治療教育で改善 算数障害: 数名 演算記号 九九の記憶が困難 計算速度が遅い * 学童の1%( 女児に多い ) 治療教育 ほめる 必要 書字表出障害: 文字 文法 句読法が不得意 * 学童の4%( 男児で3 倍 ) 治療教育の継続が必要

発達性協調運動障害 幼児期 ~ 学童期に明らかになる ADHD LDと合併も 日常動作 粗大運動 微細運動が不器用 座る 這う 歩く等の運動発達指標への到達の遅れや 体育 書字の不得意から発見されることがある 知能検査で 言語性検査の得点が平均かそれ以上で 動作性検査の得点が平均以下となる * 学童の5%( 男児がで2-4 倍多い ) 感覚統合教育 適応体育教育プログラムが必要 不器用さは通常 思春期 成人期まで持続

コミュニケーション障害 表出性言語障害 : 単語想起と文作成による音声言語 の発達が 非言語的知能および受容性言語 ( 聞いて 分かる ) の発達に遅れる * 学童の 3-5%( 男児で 2 倍 ) 軽症 :50% は自然回復 重症 :1.5 歳で判明 言語療法後も複数の言語障害 受容 - 表出混合性言語障害 : 平均して 4 歳までに発症 音韻障害 : 特定の音素を脱落させたり他に置き換える * 言語療法が有効 多くは 8 歳までに改善 吃音症 : 不随意に音節が繰り返し 延長 / 語が中断 * 有病率は 3-4%( 男性で 3-4 倍 ) 発症は 2-7 歳 * 軽症以外は言語療法後も悪化 寛解の長期経過

広汎性発達障害 (PDD): 自閉性障害 1 対人的相互反応の障害 自分にとって重要な人々に特別な関心を持たない 視線合わせ 表情 身振りなどによる対人相互反応の著明な障害 年齢相応の仲間関係を作れない 他人との興味や喜びの共有( 情緒的相互性 ) の欠如 2コミュニケーションの障害 話し言葉の発達の欠如/ 遅れ 常同的 反復的な発話 年齢相応の ごっこ遊び の欠如 3 興味の限定 ( こだわり ) 行動が常同的 儀式的

広汎性発達障害 (PDD): 自閉性障害 ( 続き ) * 小児の0.05%( 男児で4-5 倍多い ) 発症は3 歳前 * 構造化された行動療法が有効 言語と学業の訓練も必要 * 攻撃的行動 自傷行為抑制のために抗精神病薬 *IQ70 以上 コミュニケーション技能が5-7 歳までに見られれば予後は改善 *2/3は 重度の障害を負ったまま 他者に依存した生活を送る 特定不能の広汎性発達障害 : 自閉性障害の症状をもつが より良好な言語機能をもち 障害の自覚がある * 適切な教育と精神療法により予後が改善する

広汎性発達障害 (PDD): アスペルガー障害 1 対人的相互反応の障害 : 自閉性と同じ 3 行動 興味の限定的 常同的様式 : 自閉症と同じ * 自閉性障害で見られる2 コミュニケーションの障害 が目立たない * 言語や知的発達 および 年齢相応の自助技能には明らかな遅れがない * 有病率は 自閉性障害よりも高い * 適応機能に応じた治療 攻撃的行動が強い場合 抗精神病薬を投与 *IQの高さ 社会技能の高さに応じて予後が良い

注意欠陥 / 多動性障害 (ADHD) 1 不注意症状が6つ以上 : 注意不足 注意持続困難 課題の回避 話しを聞かない 指示に従えない 順序立てられない 物をなくす 気が散る 忘れっぽい 2 多動性 - 衝動性症状が6つ以上 : そわそわ動く 席を離れる 動き回る 静止困難 多弁 順番が待てない 会話やゲーム中に他人を妨害する 3 上記症状のいくつかが 7 歳以前に存在する * 学童の3-7%( 男児で3-5 倍 ) 3 歳までに発症 * 行動療法 特殊教育 中枢神経刺激薬 抗うつ薬 * 部分寛解 二次障害が多い 学習上の問題は一生

町田市周辺の特別支援教育 町田市立小学校 42 校の29 校 中学校 20 校の11 校に 特別支援学級が設けられている 東京都立町田の丘学園 ( 特別支援学校 ) 22.5.6 現在 A 部門 : 肢体不自由教育 ( 小学部 23 中学部 22 高等部 31 名 ) B 部門 : 知的障害教育 ( 小学部 87 中学部 51 高等部 113 名 ) 1 児童 生徒個々の実態に応じた教育課程の編成 実施 個別指導計画に基づく指導 個々に応じた教材 教具の整備 自閉症教育の推進(B 部門 ) 2キャリア教育の充実 3 特別支援教育センター的機能の発揮

町田市子ども発達センターすみれ教室 1 相談 : 0-6 歳の就学前の子どもと家族を対象に 発達相談に応じる 発達相談 : 子どもの発達についての相談を専門職が行う 個別相談 : 発達相談を利用した後で 専門職が助言 指導 療育体験グループ : 発達相談の後 療育の体験が必要と判断された場合に参加 訪問相談 : 幼稚園 保育園に通うセンター利用者の困難について 園を訪問して相談を行う 2 グループ指導 : 幼稚園 保育園に通っている児童を対象 3 研修会 : 保護者を対象 4 親子通園 :0-6 歳の子どもで 発達に遅れや心配があり 療育が必要な場合に通園 5 認可通園 :3-6 歳の子どもで 継続的な療育が必要な場合に入園できる