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2013(平成25年度) 確定拠出年金実態調査 調査結果について.PDF

運用商品一覧 作成日 :2019 年 10 月 8 日 規約名 フジ アスティ企業型確定拠出年金 運営管理機関名 第一生命保険株式会社 < 商品ラインアップの選定 > 選定理由 複数の資産に分散投資を行うバランス型投資信託と 基本 4 資産 ( 国内外の株式 債券 ) を投資対象とする単一資産型投資

Microsoft PowerPoint - 【資料6】生命保険協会提出資料

1. 指定運用方法の規定整備 今般の改正により 商品選択の失念等により運用商品を選択しない者への対応として あらかじめ定められた指定運用方法 に係る規定が整備されます 指定運用方法とは 施行日(2018 年 5 月 1 日 ) 以降 新たに確定拠出年金制度に加入された方が 最初の掛金納付日から確定拠

ハッピーエイジング 30 損保ジャパン日本興亜アセットマネジメント バランス資産配分固定型信託報酬 ( 年率 税込 ) % 国内外の株式 ( 新興国含む ) 債券に分散投資 / 外貨建資産の為替ヘッジ 国内外の株式比率は 70% を基本とします 合成ベンチマークを上回る運用成果を目指しま

Microsoft Word - 法令解釈通知(新旧)

も は により が される があります 3 で が した には を に する の が です 1

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【資料3-1】投資信託協会提出資料

リターン大2 運用商品を選ぼう 確定拠出年金は 自分で選んだ商品で運用し その運用結果によって将来の受け取り額が決まります なお 投資信託は預金とは異なり 運用の結果によっては損失が生じる可能性があります ご加入の方からの運用指図がないご資産は 未指図資産という現金相当の資産として管理されます 所定

個人型確定拠出年金(iDeCo)の加入状況

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確定拠出年金制度に関する改善要望について

2019 年 2 月末基準 確定拠出年金データ集 あいおいニッセイ同和個人型野村プラン 当資料は 確定拠出年金法第 24 条およびその他関係法令に規定する運用の方法に関する情報の提供並びに確定拠出年金法第 22 条に規定する資産の運用に関する基礎的な資料の提供に資するために 信頼できると判断したデー

企業年金における資産運用の状況 2015年度年次報告書.pdf

年金制度の体系 現状 ( 平成 26 年 3 月末現在 ) 加入員数 48 万人 加入者数 18 万人 加入者数 464 万人 加入者数 788 万人 加入員数 408 万人 国民年金基金 確定拠出年金 ( 個人型 D C ) 確定拠出年金 ( 企業型 DC) 厚生年金保険 被保険者数 3,527

運営管理機関 : ろうきん DIAM バランス ファンド <DC 年金 >1 安定型 2 安定 成長型 3 成長型 一般社団法人投資信託協会分類 DIAM バランス ファンド <DC 年金 >1 安定型 : 追加型投信 / 内外 / 資産複合 / インデックス型 DIAM バランス ファンド <DC

個人型確定拠出年金(iDeCo)の加入状況

企業型確定拠出年金(DC)担当者の意識調査 基本集計報告2012

ideco 2 ideco , % 0 0 ideco SMAR T FOLIO DC

確定拠出年金(DC)における継続投資教育の効果

1. 30 第 2 運用環境 各市場の動き ( 7 月 ~ 9 月 ) 国内債券 :10 年国債利回りは上昇しました 7 月末の日銀金融政策決定会合のなかで 長期金利の変動幅を経済 物価情勢などに応じて上下にある程度変動するものとしたことが 金利の上昇要因となりました 一方で 当分の間 極めて低い長

目次 1. プラン概況 資産概況 2P 人員構成 2. 運用商品選択状況種類別資産配分比率推移 3P 選択者数と資産評価額 4P 年代別資産配分状況元本確保型への投資割合 5P 商品選択カテゴリー数別 / 人数割合株式への投資割合 6P 外国資産への投資割合 3. 運用実績 運用利回り ' 拠出開始

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中小企業退職金共済制度加入企業の実態に関する調査結果の概要

2018年度年金資産運用状況(速報).pdf

「つみたてNISA」専用商品の取扱開始について

個人型確定拠出年金の加入対象者の拡大

アリアンツNK Kraft(一時払変額年金保険(年金原資保証型))

2018 年度第 3 四半期運用状況 ( 速報 ) 年金積立金は長期的な運用を行うものであり その運用状況も長期的に判断することが必要ですが 国民の皆様に対して適時適切な情報提供を行う観点から 作成 公表が義務付けられている事業年度ごとの業務概況書のほか 四半期ごとに運用状況の速報として公表を行うも

将来返上認可 過去返上認可 6 基金 解散認可 1 基金 一括納付による解散である 3 指定基金制度ア概要年金給付等に要する積立金の積立水準が著しく低い基金を 厚生労働大臣が指定します この指定された基金に対して 5 年間の財政健全化計画を作成させ これに基づき事業運営を行うよう重点的に指導すること

②議事(1)じぶんで育てる年金 iDeCoの活用術(配布用)

各資産のリスク 相関の検証 分析に使用した期間 現行のポートフォリオ策定時 :1973 年 ~2003 年 (31 年間 ) 今回 :1973 年 ~2006 年 (34 年間 ) 使用データ 短期資産 : コールレート ( 有担保翌日 ) 年次リターン 国内債券 : NOMURA-BPI 総合指数

確定拠出年金とは 確定拠出年金は 公的年金に上乗せして給付を受ける私的年金のひとつです 基礎年金 厚生年金保険と組み合わせることで より豊かな老後生活を実現することが可能となります 確定拠出年金には 個人型 と 企業型 のつのタイプがあります 個人型確定拠出年金の加入者は これまで企業年金のない企業

目次 平成 29 年度 第 2 四半期運用実績 ( 概要 ) P 2 平成 29 年度 市場環境 ( 第 2 四半期 ) 1 P 3 平成 29 年度 市場環境 ( 第 2 四半期 ) 2 P 4 平成 29 年度 退職等年金給付組合積立金の資産構成割合 P 5 平成 29 年度 退職等年金給付組合

みずほインサイト 政策 2018 年 10 月 18 日 ideco 加入者数が 100 万人超え加入率引き上げへさらなる制度見直しを 政策調査部上席主任研究員堀江奈保子 naoko. ideco( 個人型確定拠出年金 ) の加入

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ideco CHOICE 個人型確定拠出年金 (ideco) の 対象商品をどう選ぶ? 選べる商品はこの 2 タイプ 元本確保型 元本変動型 元本を確保 100 元本の変動がある 定期預金 みずほ DC 定期預金 (1 年 ) 投資信託 株式 債券 バランスなど計 2 7 本 投資信託

1. 30 第 1 運用環境 各市場の動き ( 4 月 ~ 6 月 ) 国内債券 :10 年国債利回りは狭いレンジでの取引が続きました 海外金利の上昇により 国内金利が若干上昇する場面もありましたが 日銀による緩和的な金融政策の継続により 上昇幅は限定的となりました : 東証株価指数 (TOPIX)

年金制度のポイント

いとなります 年 9 月 12 日現在 マネックス証券調べ マネックス証券の ideco 取扱い商品ラインアップ 分類 ( 投資対象地域 ) パッシブ 名称 ( は ideco 初 ) [ 運用会社名 ] 実質的な運用管理報酬 ( 年率 税込 ) 国内株式 DIAM DC 国内株式イン

自動的に反映させないのは133 社 ( 支払原資を社内で準備している189 社の70.4%) で そのうち算定基礎は賃金改定とは連動しないのが123 社 (133 社の92.5%) となっている 製造業では 改定結果を算定基礎に自動的に反映させるのは26 社 ( 支払原資を社内で準備している103

なるほどNISA 第9回 財形貯蓄・確定拠出年金などとの違い

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第 2 四半期運用実績 ( 概要 ) 運用利回り +0.09% 実現収益率 ( ) ( 第 2 四半期 ) 運用収益額 億円 実現収益額 ( ) ( 第 2 四半期 ) 運用資産残高 ( 第 2 四半期末 ) 357 億円 年金積立金は長期的な運用を行うものであり その運用状況も長期的に

確定拠出年金制度に関する改善要望について

運営管理機関 : ろうきん DIAM バランス ファンド <DC 年金 >1 安定型 2 安定 成長型 3 成 一般社団法人投資信託協会分類 DIAMバランス ファンド<DC 年金 >1 安定型 : 追加型投信 / 内外 / 資産複合 / インデックス型 DIAMバランス ファンド<DC 年金 >2

自助努力国 年 ( 基礎年 ) 本の年 制度 4 階 3 階 2 階 預貯 / 有価証券投資 ( 株式 債券 投資信託等 )/ 個 年 保険 個 型 DC 国 年 基 企業年 制度 ( 企業型 DC/DB 等 ( )) 退職 制度 個 型 DC( 新たに加入が可能となった範囲 ) 厚 年 保険 年


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運用商品ラインアップ 運用商品の詳細および最新の運用実績等については ホームページからご確認ください 区分 商品 コード パッシブ型 商品名 セレクション 日本インデックス 信託財産 信託報酬率 年率 税込 留保額 商品概要 主に日本のに投資します % 委託会社 商品 コード

第 1 四半期運用実績 ( 概要 ) 運用利回り +1.54% 収益率 ( ) ( 第 1 四半期 ) (+1.02% 実現収益率 ( )) 運用収益額 +3,222 億円 総合収益額 ( ) ( 第 1 四半期 ) (+1,862 億円 実現収益額 ( )) 運用資産残高 ( 第 1 四半期末 )

自助努力国民年金 ( 基礎年金 ) 日本の年金制度 4 階 3 階 2 階 預貯金 / 有価証券投資 ( 株式 債券 投資信託等 )/ 個人年金保険 個人型 DC 国民年金基金 企業年金制度 ( 企業型 DC/DB 等 ( )) 退職金制度 厚生年金保険 年金払い退職給付 等 個人型 DC( 新たに

資産運用関係補足説明資料

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そくりょう DC のしくみ スケールメリットを活かした高品質で低コストな確定拠出年金制度の枠組み 事務取り纏めスキーム 標準スキーム 個別事務スキーム オプションスキーム 企業 A 企業 B 企業 C 企業 D 企業 E 企業 F 代表事業主 ( 全国測量業厚生年金基金 ) 子会社を参加させることも


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PowerPoint プレゼンテーション

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確定拠出年金法の改正内容と意義 年金確保支援法の概要 国民年金及び企業年金等による高齢期における所得の確保を支援するための国民年金法等の一部を改正する法律案 1 国民年金法の一部改正 1 保険料の納付可能期間の延長 (2 年 10 年 ) し 本人の希望により保険料を納付し年金受給につなげる 2 第

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【34】今日から使える「リスクとリターン」_1704.indd

テレワーク制度等 とは〇 度テレワーク人口実態調査 において 勤務先にテレワーク制度等があると雇用者が回答した選択枝 1 社員全員を対象に 社内規定などにテレワーク等が規定されている 2 一部の社員を対象に 社内規定などにテレワーク等が規定されている 3 制度はないが会社や上司などがテレワーク等をす

目 次 1. 平成 27 年度 ( 平成 27 年 4 月 ~ 平成 28 年 3 月 ) における運用環境について 2. 平成 27 年度 ( 平成 27 年 4 月 ~ 平成 28 年 3 月 ) のポートフォリオ別の運用状況 3. ベンチマーク インデックスの推移 ( 参考 ) 被保険者ポート

国家公務員共済組合連合会 厚生年金保険給付積立金の令和元年度第 1 四半期運用状況 第 1 四半期末の運用資産額は 6 兆 7,376 億円となりました 第 1 四半期の収益額は 実現収益額が 512 億円 総合収益額が 128 億円となりました 第 1 四半期の収益率は 実現収益率 ( 期間率 )

加入者のみなさまへ 当資料は 加入者のみなさまが 運用商品をお選びの際にご利用いただけるよう 各運用商品の概要をまとめたものです 運用による損益は すべて加入者のみなさまに帰属しますので ご自身のご判断にて 運用商品をお選びください なお 当資料は加入者のみなさまに対して商品の内容をご説明するために

SBI証券、個人型確定拠出年金(iDeCo:イデコ)についての個人投資家向けアンケート調査

ファンド名説明 ifree 8 資産バランス 本を含む世界の 8 資産へ均等に分散投資します 株式および不動産投資信託に投資することで世界の経済成 の果実を享受するとともに これらとは値動きの異なる債券にも投資することで安定した収益の確保も期待できます これまで預貯 中 だったお客様が幅広く資産を分

1度を知ろう日本の年金制度 4 階建ての建物になぞらえることができます 国民年金基金 企業型確定拠出年金加入者については 規約に定めがある場合に限ります 企業型確定拠出年金 厚生年金基金 その他の企業年金 ( 企業年金 ) 厚生年金 ( 公的年金 ) 国民年金 ( 公的年金 ) 年金払い退職給付 4

平成 9 第 3 四半期運用実績 ( 概要 ) 運用利回り +3.98% 収益率 ( ) ( 第 3 四半期 ) (+1.11% 実現収益率 ( )) 運用収益額 +4,418 億円 総合収益額 ( ) ( 第 3 四半期 ) (+1,05 億円 実現収益額 ( )) 運用資産残高 ( 第 3 四半

基本方針に関する取組状況

従業員にとっての確定拠出年金の資産運用

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目次 1 運用実績の概要 ( 平成 28 年度第 3 四半期 ) 2 2 市場環境 ( 平成 28 年度第 3 四半期 ) 3 3 資産構成割合 ( 平成 28 年度第 3 四半期末 ) 5 4 運用利回り ( 平成 28 年度第 3 四半期 ) 6 ( 参考 ) 運用利回り ( 前年度 ) 7 5

Ⅰ 調査の概要 1. 調査の目的 本調査は 今後の公的年金制度について議論を行うにあたって 自営業者 被用者 非就業者を通じた横断的な所得に関する実態を総合的に把握し その議論に資する基礎資料を得ることを目的とする なお 本調査は 平成 22 年公的年金加入状況等調査 の特別調査として 当該調査の調

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企業年金のポータビリティ制度 ホ ータヒ リティ制度を活用しない場合 定年後 : 企業年金なし A 社 :9 年 B 社 :9 年 C 社 :9 年 定年 ホ ータヒ リティ制度を活用する場合 ホ ータヒ リティ制度活用 ホ ータヒ リティ制度活用 定年後 :27 年分を通算した企業年金を受給 A

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中長期的な資産形成に適したバランス型ファンドの新商品も採用され 足元では毎月分配型ファンドの販売額および比率は減少しました 図 5 図 7 中長期的な資産形成 運用に適した商品ラインアップの拡充をすすめており コアファンド比率も徐々に上昇傾向にあります 引き続き お客さまのニーズを十分に踏まえ 分散

資信元本確保型商品投合計で 100% になるように運用商品をえらんでみよう カテゴリー運用商品名商品コード運用割合 バランス型 三井住友 資産最適化ファンド (1 安定重視型 ) % SMBC 個人型プラン 三井住友 資産最適化ファンド (2 やや安定型 ) 三井住友 資産最適化ファンド

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SBI 証券 ideco セレクトプラン運用商品一覧 元本確保型商品 預金 2019/8/1 現在 カテゴリー 商品名 運用会社 保護機構 保険期間 保証利率 預金あおぞらDC 定期 (1 年 ) あおぞら銀行預金保険 1 年 0.020% 元本変動型商品株式投信 分類ファンド名販売会社委託会社 国

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スライド 1

移換手続きの手引き (60 歳前に企業型 DC のある企業をご退職されたお客さまへ ) この資料では 確定拠出年金を DC (Defined Contribution) と記載しています 北陸銀行 平成 30 年 4 月現在

平成24年度 業務概況書

個人型確定拠出年金・愛称〔イデコ〕

確定拠出年金制度に関する改善要望について

確定拠出年金制度に関する改善要望について

Transcription:

( 本件に関する問合せ先 ) 企業年金連合会会員センター運用 運営調査室板屋 工藤 TEL 03-5401-8712 FAX 03-5401-8727 2014( 平成 26) 年度決算確定拠出年金実態調査調査結果について 平成 28 年 6 月 2 日企業年金連合会 企業年金連合会では 確定拠出年金の運営状況について統計的に把握し 実施事業主の制度運営上の参考に供するとともに 制度の普及および発展に資することを目的に 確定拠出年金実態調査 を実施しております 本調査は 継続投資教育の実施状況など 制度の運営に取り組む企業の現場の声が伝わる統計データとなっております 調査時期 : 調査票送付時点のDC 実施規約をベースに調査票を郵送配布 ( 調査票送付日 :2015 年 12 月 8 日 送付規約数 :2,000) 回答数 :668( 回答率 :33.4%) ( 調査結果のポイント ) 1. 加入者の運用状況 (P5~P9) どれほどの運用利回りを確保できれば 確定拠出年金導入前の退職給付制度と同水準の資産形成が可能となるかを示す指標 ( 年利 ) が 想定利回り です 加入者の運用目標に相当する想定利回りの平均は 本調査では 2.02% となりました 2014 年度中の加入者の平均運用利回りは 5.4% となり 制度発足から 2014 年度中の決算月までの累積平均利回り ( 年率 ) は 3.9% となりました 2014 年度は 国内株式 外国株式 外国債券の市場収益率が堅調であったことから これらの資産の組み入れが加入者の運用利回り向上に大きく寄与したものと考えられます 加入者が老後に十分な年金資産を積み上げるためには 元本確保型商品だけでなく適度に分散された投資信託等の商品を組み入れ 長期にわたって効率的に運用することが重要です 加入者の 元本確保型商品 と 投資信託等 の平均投資比率は 資産残高ベース 掛金ベースのどちらも 元本確保型商品 が約 6 割 投資信託等 が約 4 割となりました 2. 運用商品の選定状況 (P10~P12) 運用商品の選定については 少なくとも 3 本以上のリスク リターンの異なる商品を提示することが求められていますが ( そのうち 1 本以上は元本確保型 ) 本調査では 平均 18.8 本となりました 一方 投資対象別では 元本確保型商品の選定本数が平均で 4.7 本と最も多く 次いで複数資産に投資するバランス型投資信託等が平均で 4.6 本となりました 資産別では 日本株式の投資信託等が最も多く 平均で 3.6 本となりました

3. マッチング拠出の状況 (P13~P15) 企業型確定拠出年金については 事業主のみが掛金を拠出することとなっていましたが 年金確保支援法により 2012 年 1 月から従業員も掛金を任意拠出できるようになりました ( いわゆるマッチング拠出 ) 本調査において マッチング拠出の実施状況は 実施 (40.8%) と実施に向けて準備あるいは検討中 (9.5%) を加えると 50.4% となり 前年度調査 (45.6%) と比較すると 企業の取り組みが進んでいる実態となっています 一方 マッチング拠出の実施企業の加入者によるマッチング拠出の平均利用率は 24.5% となり 前年度調査 (21.6%) よりも上昇していますが 約 5 割の企業で利用率 20% 未満となっています 平均的なマッチング拠出額は 7,818 円となっており 拠出額 10,000 円未満が 7 割超を占めています 4. 制度導入後の継続投資教育の状況 (P16) DC 制度は 加入者の自己責任による資産運用を基本としており 従来から継続的な投資教育を実施しない企業が 一定程度存在することが課題でした 継続投資教育の実施率は 67.8% となり 前年度調査 (57.9%) より約 10 ポイント改善しました 教育内容や実施形態等に課題はあるものの 多くの企業で継続投資教育の取り組みが進んでいます

2014( 平成 26) 年度決算 確定拠出年金実態調査結果 ( 概要 ) 2016/6

1. 確定拠出年金実態調査について 確定拠出年金の運営状況について統計的に把握 確定拠出年金の実施事業主の制度運営上の参考に供するとともに 制度の普及および発展に資することを目的 調査対象は確定拠出年金制度の実施 2,000 規約 有効回答数 668 規約 回答率 33.4% ( 調査票送付日 :2015 年 12 月 8 日 ) 2

2. 調査結果の要約 想定利回り ( 加入者の運用利回りの期待値 ) の平均値は 2.02%( 前年度調査 2.03%) 平成 26 年度中の運用利回りの平均値は 5.4% ( 前年度調査 5.1%) 元本確保型商品 と 投資信託等 の平均投資比率は 元本確保型商品 が約 6 割 投資信託等 が約 4 割となり 投資信託等 ( 資産残高ベース ) の投資比率は 前年度調査より 0.6 ポイント増加 継続教育の実施率は 67.8% 前年度調査 (5 7.9%) より約 10 ポイント改善 マッチング拠出の実施状況は 実施 と 実施に向けて準備 検討中 の合計で 50.4% 3

3. 回答規約のプロフィール 1000 名以上, 201 34.2% 従業員数 300~ 999 名, 140, 23.9% 99 名以下, 72, 12.3% 100~ 299 名, 174, 29.6% (2015 年 3 月末 ) DC 規約の加入者数 平均 1581 人 DC 規約の運用指図者数 平均 60 人 加入者数 1000 名 ~, 167, 28.1% 300~ 999 名, 144, 24.2% 99 名以下, 104, 17.5% 100~ 299 名, 179, 30.1% 2001 年度 2002 年度 2003 年度 2004 年度 2005 年度 2006 年度 2007 年度 2008 年度 2009 年度 2010 年度 2011 年度 2012 年度 2013 年度 2014 年度 2015 年度 ( 規約数 ) 0 10 20 30 40 50 60 70 80 4 4 DC 制度の導入年度 22 22 29 32 39 42 50 51 48 49 61 75 73 4

4. 加入者の想定利回り 想定利回りの平均値は 2.02% ( 規約数 ) 設定していない, 197, 30.5% 設定した, 448, 69.5% 5.00% 超 ~ 4.00% 超 ~5.00% 以下 3.00% 超 ~4.00% 以下 2.75% 超 ~3.00% 以下 2.50% 超 ~2.75% 以下 2.25% 超 ~2.50% 以下 2.00% 超 ~2.25% 以下 1.75% 超 ~2.00% 以下 1.50% 超 ~1.75% 以下 1.25% 超 ~1.50% 以下 1.00% 超 ~1.25% 以下 0.75% 超 ~1.00% 以下 0.50% 超 ~0.75% 以下 0.25% 超 ~0.50% 以下 0.00% 超 ~0.25% 以下 0.0% 1 4 4 1 4 2 7 1 7 1 11 26 43 43 129 156 0 50 100 150 200 69.5% の規約で想定利回りを設定 想定利回りを 1.75% 超 ~2.00% 以下とする規約が最も多い 5

5. 加入者の運用状況 1 資産残高ベース元本確保型 58% 投資信託等 42% 掛金ベース元本確保型 57% 投資信託等 43% 投資信託等 42% 元本確保型 58% 投資信託等 43% 元本確保型 57% 元本確保型と投資信託等の平均投資比率は 資産残高ベース 掛金ベースのどちらも 元本確保型が約 6 割 投資信託等が約 4 割となっている 投資信託等の比率について 前年度調査と比較すると 資産残高ベース (41.2% 41.8%) は微増 掛金ベース (43.0% 42.7%) は微減 6

6. 加入者の運用状況 2 元本確保型商品が 100% である加入者の割合 元本確保型商品が100% 度数 割合 20% 未満 59 16.0% 20~40% 未満 133 36.0% 40~60% 未満 71 19.2% 60~80% 未満 53 14.4% 80~100% 未満 49 13.3% 100% 4 1.1% 有効回答者数 369 平均値 44.0% 元本確保型商品が 100% である加入者の割合の平均値 44.0% 無回答 299 20% 未満 20~40% 未満 40~60% 未満 60~80% 未満 80~100% 未満 100% ( 規約数 ) 0 50 100 150 59 133 71 53 49 4 元本確保型商品が 100% である加入者の割合が最も多いのは 20%~40% 未満 ( 回答規約の 36.0%) 加入者全員が元本確保型商品 100% である規約の割合は 1.1% 7

7. 加入者の運用状況 3 平成 26 年度中の平均運用利回り 平成 26 年度中の平均運用利回り 度数 割合 0.0% 以下 5 1.6% 0.0% 超 ~1.0% 以下 27 8.4% 1.0% 超 ~2.0% 以下 45 14.0% 2.0% 超 ~3.0% 以下 30 9.3% 3.0% 超 ~4.0% 以下 23 7.1% 4.0% 超 ~5.0% 以下 23 7.1% 5.0% 超 ~6.0% 以下 28 8.7% 6.0% 超 ~7.0% 以下 37 11.5% 7.0% 超 ~8.0% 以下 24 7.5% 8.0% 超 ~9.0% 以下 19 5.9% 9.0% 超 ~10.0% 以下 25 7.8% 10.0% 超 ~ 36 11.2% 有効回答者数 322 平均値 5.4% 無回答 346 ( 規約数 ) 0 10 20 30 40 50 平成 26 年度中の加入者の平均運用利回りの平均値 5.4% リスク性資産 ( 内外株式 外国債券 ) への投資効果が寄与 平均運用利回りの分布は 1.0% 超 ~2.0% 以下 (14.0%) が最も高く 次いで 6.0% 超 ~7.0% 以下 (11.5%) となっている リスク性資産の組入れ比率の違いにより平均運用利回りに差異 平成 26 年度の市場収益率 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 0.0% 以下 0.0% 超 ~1.0% 以下 1.0% 超 ~2.0% 以下 2.0% 超 ~3.0% 以下 3.0% 超 ~4.0% 以下 4.0% 超 ~5.0% 以下 5.0% 超 ~6.0% 以下 6.0% 超 ~7.0% 以下 7.0% 超 ~8.0% 以下 8.0% 超 ~9.0% 以下 9.0% 超 ~10.0% 以下 10.0% 超 ~ 5 19 23 23 24 25 27 28 30 36 37 45 国内債券国内株式外国債券外国株式 2.97% 12.28% 23.54% 30.69% 8 ( 注 ) 国内債券 :NOMURA-BPI( 総合 ) 国内株式 :TOPIX( 配当込み ) 外国債券 : シティ世界国債インデックス ( 除く日本 ヘッジなし 円換算 ) 外国株式 :MSCI-KOKUSAI( 配当再投資 グロス 円換算 )

8. 加入者の運用状況 4 制度発足から平成 26 年度中の決算月までの平均運用利回り ( 年率 ) 制度発足から平成 26 年度中の決算月までの平均運用利回り 度数 割合 0.0% 以下 5 1.4% 0.0% 超 ~0.5% 以下 10 2.9% 0.5% 超 ~1.0% 以下 7 2.0% 1.0% 超 ~1.5% 以下 21 6.0% 1.5% 超 ~2.0% 以下 25 7.2% 2.0% 超 ~2.5% 以下 33 9.5% 2.5% 超 ~3.0% 以下 37 10.6% 3.0% 超 ~3.5% 以下 32 9.2% 3.5% 超 ~4.0% 以下 38 10.9% 4.0% 超 ~4.5% 以下 24 6.9% 4.5% 超 ~5.0% 以下 27 7.7% 5.0% 超 ~5.5% 以下 21 6.0% 5.5% 超 ~6.0% 以下 14 4.0% 6.0% 超 ~6.5% 以下 12 3.4% 6.5% 超 ~7.0% 以下 8 2.3% 7.0% 超 ~ 35 10.0% 有効回答者数 349 平均値 3.9% 無回答 319 0.0% 以下 0.0% 超 ~0.5% 以下 0.5% 超 ~1.0% 以下 1.0% 超 ~1.5% 以下 1.5% 超 ~2.0% 以下 2.0% 超 ~2.5% 以下 2.5% 超 ~3.0% 以下 3.0% 超 ~3.5% 以下 3.5% 超 ~4.0% 以下 4.0% 超 ~4.5% 以下 4.5% 超 ~5.0% 以下 5.0% 超 ~5.5% 以下 5.5% 超 ~6.0% 以下 6.0% 超 ~6.5% 以下 6.5% 超 ~7.0% 以下 7.0% 超 ~ ( 規約数 ) 0 10 20 30 40 50 5 7 8 10 14 12 21 21 24 25 27 32 33 35 37 38 ( 注 ) 平均運用利回り ( 年率 ) は 制度発足から決算月までの運用期間や市場環境が異なるため 単純比較することは適当でない 加入者の運用状況について 制度発足から平成 26 年度中の決算月までの平均運用利回りをみると 平均値は 3.9% 平均運用利回りが 5.5% 超となった規約は 69 件 (19.8%) あるが 平成 24 年度以降の堅調な株式市場への投資効果が要因の一つとして考えられる 9

9. 運用商品の選定状況 ( 採用本数 ) 運用商品の平均採用数は 31 本以上 28, 4.7% 平均 18.8 本 ( 前年度調査 18.3 本 ) 26~30 本 57, 9.6% 3 本 1, 0.2% 6~10 本 40, 6.7% 4~5 本 5, 0.8% 採用社数の平均は 7.6 社 採用社数 度数 割合 1 社 42 7.9% 2 社 18 3.4% 3 社 22 4.2% 4 社 39 7.4% 5 社 56 10.6% 6 社 44 8.3% 7 社 47 8.9% 8 社 43 8.1% 9 社 39 7.4% 10 社 59 11.1% 11 社 30 5.7% 12 社 30 5.7% 13 社 26 4.9% 14 社 14 2.6% 15 社以上 21 4.0% 有効回答者数 530 21~25 本 116, 19.5% 16~20 本 195, 32.7% 11~15 本 154, 25.8% 平均値 7.6 社 無回答 138 法律上の最低要件は 3 本以上の商品選定であるが 加入者の分散投資の観点から平均で 18.8 本の選定を行っている 採用社数は平均で 7.6 社であるが 採用社を 10 社としている割合が最も多い 10

10. 運用商品の選定状況 ( 投資対象別 ) 投資対象ごとの本数 ( 平均値 ) 7 その他の内訳 投資対象ごとの本数 ( 平均値 ) 平均値 1 元本確保型商品 4.7 * 内預金型 2.4 * 内保険商品型 2.3 2 主に日本株式の投資信託等 3.6 * 内パッシブ 1.4 * 内アクティブ 2.3 3 主に日本債券の投資信託等 1.5 * 内パッシブ 1.0 * 内アクティブ 0.5 4 主に外国株式の投資信託等 2.4 * 内パッシブ 1.3 * 内アクティブ 1.0 5 主に外国債券の投資信託等 1.9 * 内パッシブ 1.3 * 内アクティブ 0.6 6 複数資産に投資するバランス型投資信託等 4.6 * 内パッシブ 2.6 * 内アクティブ 2.0 7その他 1.8 MMF 不動産投資信託 (REIT) 新興国 ( エマージング ) 債券 株式コモディティ ( 純金ファンド等 ) その他 ( 本 ) 0 20 40 60 80 100 23 90 8 21 27 投資対象でみると元本確保型とバランス商品の選定が多い その他の内訳としては不動産投資信託 (REIT) が多い 11

11. デフォルト商品の設定状況 加入者から運用指図のなかった掛金が自動的に買い付けされる商品の設定割合は 59.7% 設定していない 242, 40.3% 設定している 358, 59.7% デフォルト商品の 96.1% は元本確保型商品 複数資産に投資するバランス型投資信託 8, 2.2% 元本確保型商品 344, 96.1% その他の投資信託 6, 1.7% 12 デフォルト商品の設定の有無 度数 割合 1 設定している 358 59.7% 2 設定していない 242 40.3% 有効回答者数 600 無回答 68 デフォルト商品 度数 割合 1 元本確保型商品 344 96.1% 2 複数資産に投資するバランス型投資信託 8 2.2% 3その他の投資信託 6 1.7% 有効回答者数 358 無回答 0

12. マッチング拠出の実施状況 マッチング拠出の実施状況 わからない ( 未定である ) 126, 19.1% 自社では導入の予定が全くない 202, 30.6% 現在 実施に向けて準備あるいは検討をしている 63, 9.5% 実施している 270, 40.8% マッチング拠出の実施状況は 実施している と 現在実施に向けて準備 検討している の合計が 50. 4% となった ( 前年度調査 45.6%) マッチング拠出の未実施の理由 ( 複数回答可 ) マッチング拠出の未実施の理由 度数 割合 a. 会社の事務負担が大きい 117 59.4% b. 加入者の関心が低い 103 52.3% c. 中途解約ができない 30 15.2% d. 今般のDC 法改正法案 ( 個人型 DCの適用範囲拡大 ) の動向を注視したい 49 24.9% e. 事業主掛金以下という規制が使いにくい 40 20.3% f. 労使合計で拠出限度額を超えないという規制が使いにくい 29 14.7% g. 拠出限度額に多くの人が達している 5 2.5% h. その他 20 10.2% 有効回答数 393 有効回答者数 197 13 無回答 131

13. マッチング拠出の利用状況 全加入者に占めるマッチング 可能者数の割合平均 95.5% 全加入者に占めるマッチング 利用者数の割合平均 24.5% 20% 未満 3, 1.3% 20~40% 未満 4, 1.7% 100% 178, 77.7% 40~60% 未満 2, 0.9% 80~ 100% 未満 38, 16.6% 60~80% 未満 4, 1.7% 60~80% 未満 11, 4.9% 80~100% 未満 5, 2.2% 40~60% 未満 35, 15.5% 20~40% 未満 53, 23.5% 100% 2, 0.9% 20% 未満 120, 53.1% 全加入者のマッチング拠出が可能とする規約は 77.7% 一方 実際のマッチング拠出の利用率は必ずしも高くない状況 14

14. マッチング拠出の拠出状況 平均マッチング拠出額 15,000 円 ~ 20,000 円未満 10, 4.8% 7,818 円 10,000 円 ~ 15,000 円未満 37, 17.9% 5,000 円 ~ 10,000 円未満 127, 61.4% 5,000 円未満 30, 14.5% 20,000 円以上 3, 1.4% 平均マッチング拠出額は 5,000 円 ~ 10,000 円未満の割合が最も高く 61.4% 平均マッチング拠出額は 7,818 円 マッチング拠出導入後の利用促進策 ( 複数回答可 ) マッチング拠出導入後の利用促進策 度数 割合 1 継続投資教育で説明 154 65.5% 2 社内メールや社内報通知等で周知 137 58.3% 3 拠出可能額を加入者個人別に提示 49 20.9% 4 税制メリットの比較ができるように対応 44 18.7% 5その他 15 6.4% 有効回答数 399 有効回答者数 235 無回答 35 マッチング拠出導入後の加入者への利用促進策として 継続投資教育で説明する規約の割合が最も高く 65.5% 拠出可能額を加入者個人別に提示する規約の割合が 20.9% 15

15. 継続投資教育の実施状況 継続投資教育の実施率は 67.8% ( 前年度調査 57.9%) 継続投資教育の実施回数 現在計画中, 56, 8.5% 実施したことはない, 157, 23.7% 実施したことがある, 449, 67.8% 4 回, 24, 8.5% 3 回, 30, 10.6% 5 回以上, 60, 21.1% 2 回, 66, 23.2% 1 回, 104, 36.6% 継続投資教育の実施率は 前年度調査より約 10 ポイント改善 教育内容や実施形態等に課題はあるものの 多くの企業で継続投資教育の取り組みが進む 16