研究成果報告書

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精子・卵子・胚研究の現状(久慈 直昭 慶應義塾大学医学部産婦人科学教室 講師提出資料)

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抑制することが知られている 今回はヒト子宮内膜におけるコレステロール硫酸のプロテ アーゼ活性に対する効果を検討することとした コレステロール硫酸の着床期特異的な発現の機序を解明するために 合成酵素であるコ レステロール硫酸基転移酵素 (SULT2B1b) に着目した ヒト子宮内膜は排卵後 脱落膜 化

体外受精についての同意書 ( 保管用 ) 卵管性 男性 免疫性 原因不明不妊のため 体外受精を施行します 体外受精の具体的な治療法については マニュアルをご参照ください 当施設での体外受精の妊娠率については別刷りの表をご参照ください 1) 現時点では体外受精により出生した児とそれ以外の児との先天異常

は卵子特有の構造に分化する なお 平滑筋の収縮により卵胞への血流量が抑制されると発育が阻害される 周囲に豊富な血管網をもつようになった卵胞の中で 血管の透過性が更新したものがさらに大きく発育し 排卵へと近づく 血管の透過性亢進とともに卵胞は急激に発育し 排卵時の大きさに達するが 卵胞の中で卵母細胞は

研究成果報告書

論文の内容の要旨

AID 4 6 AID ; 4 : ; 4 : ; 44 : ; 45 : ; 46 :

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ヒト胚の研究体制に関する研究(吉村 泰典 委員提出資料)

晶形成することなく固化 ( ガラス化 ) します この方法は 前核期胚などの早期胚 の凍結に対して高い生存率が多数報告されています また 次に示します vitrification 法に比べて 低濃度の凍結保護剤で済むという利点があります 2) Vitrification( ガラス化保存 ) 法 細胞

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論文題目  腸管分化に関わるmiRNAの探索とその発現制御解析

これらの検査は 月経周期の中で下記のような時期に行われます ( いつでも検査できるわけではありません ) 図中のグラフは基礎体温の変動を示し 印は月経を示します 月経周期における検査の時期 高温期 低温期 月経 月経 血液検査 LH FSH E2( エストラジオール ) AMH 精液検査 排卵日 血

「ゲノムインプリント消去には能動的脱メチル化が必要である」【石野史敏教授】

-119-

( 様式甲 5) 学位論文内容の要旨 論文提出者氏名 論文審査担当者 主査 教授 大道正英 髙橋優子 副査副査 教授教授 岡 田 仁 克 辻 求 副査 教授 瀧内比呂也 主論文題名 Versican G1 and G3 domains are upregulated and latent trans

前立腺癌は男性特有の癌で 米国においては癌死亡者数の第 2 位 ( 約 20%) を占めてい ます 日本でも前立腺癌の罹患率 死亡者数は急激に上昇しており 現在は重篤な男性悪性腫瘍疾患の1つとなって図 1 います 図 1 初期段階の前立腺癌は男性ホルモン ( アンドロゲン ) に反応し増殖します そ

公募情報 平成 28 年度日本医療研究開発機構 (AMED) 成育疾患克服等総合研究事業 ( 平成 28 年度 ) 公募について 平成 27 年 12 月 1 日 信濃町地区研究者各位 信濃町キャンパス学術研究支援課 公募情報 平成 28 年度日本医療研究開発機構 (AMED) 成育疾患克服等総合研

問い合わせ先など研究推進責任者 : 農研機構畜産草地研究所所長土肥宏志研究担当者 : 農研機構畜産草地研究所家畜育種繁殖研究領域主任研究員ソムファイタマス TEL 研究担当者 : 農研機構動物衛生研究所病態研究領域上席研究員吉岡耕治研究担当者 : 農業生物資源研究所動物科学

1. Caov-3 細胞株 A2780 細胞株においてシスプラチン単剤 シスプラチンとトポテカン併用添加での殺細胞効果を MTS assay を用い検討した 2. Caov-3 細胞株においてシスプラチンによって誘導される Akt の活性化に対し トポテカンが影響するか否かを調べるために シスプラチ

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1 女性内分泌 下垂体門脈 下垂体前葉 LH FSH 下垂体周期 視床下部 GnRH LH FSH 卵巣 排卵 Estradiol inhibin 卵巣周期 成熟 グラーフ卵胞 黄体 Estradiol progesterone inhibin 図1 P T A4 卵胞期 排卵 子宮内膜 頸管腺 E

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脳組織傷害時におけるミクログリア形態変化および機能 Title変化に関する培養脳組織切片を用いた研究 ( Abstract_ 要旨 ) Author(s) 岡村, 敏行 Citation Kyoto University ( 京都大学 ) Issue Date URL http

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2 反復着床不全への新検査法 : 検査について子宮内膜の変化と着床の準備子宮内膜は 卵巣から分泌されるステロイドホルモンの作用によって 増殖期 分泌期 月経のサイクル ( 月経周期 ) を繰り返しています 増殖期には 卵胞から分泌されるエストロゲンの作用により内膜は次第に厚くなり 分泌期には排卵後の

化を明らかにすることにより 自閉症発症のリスクに関わるメカニズムを明らかにすることが期待されます 本研究成果は 本年 京都において開催される Neuro2013 において 6 月 22 日に発表されます (P ) お問い合わせ先 東北大学大学院医学系研究科 発生発達神経科学分野教授大隅典

解禁日時 :2019 年 2 月 4 日 ( 月 ) 午後 7 時 ( 日本時間 ) プレス通知資料 ( 研究成果 ) 報道関係各位 2019 年 2 月 1 日 国立大学法人東京医科歯科大学 国立研究開発法人日本医療研究開発機構 IL13Rα2 が血管新生を介して悪性黒色腫 ( メラノーマ ) を

平成18年3月17日

血漿エクソソーム由来microRNAを用いたグリオブラストーマ診断バイオマーカーの探索 [全文の要約]

学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 山本篤 論文審査担当者 主査清水重臣副査仁科博史 金井正美 論文題目 Fertilization-induced autophagy in mouse embryos is independent of mtorc1 ( 論文内容の要旨 ) < 要旨 > オート

別紙 体外受精胚移植 (IVF-ET) の流れ をご参照ください. まず, 実際に IVF-ET を行う前の周期までに, 治療の説明をお聞きいただき, 術前検査として心電図と血液検査 ( 血液型, 感染症, 血液凝固機能等 ) を行います. 後に採卵という手術が必要になりますので, それが安全に行え

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博第265号

研究目的 1. 電波ばく露による免疫細胞への影響に関する研究 我々の体には 恒常性を保つために 生体内に侵入した異物を生体外に排除する 免疫と呼ばれる防御システムが存在する 免疫力の低下は感染を引き起こしやすくなり 健康を損ないやすくなる そこで 2 10W/kgのSARで電波ばく露を行い 免疫細胞

ASC は 8 週齢 ICR メスマウスの皮下脂肪組織をコラゲナーゼ処理後 遠心分離で得たペレットとして単離し BMSC は同じマウスの大腿骨からフラッシュアウトにより獲得した 10%FBS 1% 抗生剤を含む DMEM にて それぞれ培養を行った FACS Passage 2 (P2) の ASC

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検査項目情報 トータルHCG-β ( インタクトHCG+ フリー HCG-βサブユニット ) ( 緊急検査室 ) chorionic gonadotropin 連絡先 : 基本情報 ( 標準コード (JLAC10) ) 基本情報 ( 診療報酬 ) 標準コード (JLAC10)

胚(受精卵)移植をお受けの方へ

2

く 細胞傷害活性の無い CD4 + ヘルパー T 細胞が必須と判明した 吉田らは 1988 年 C57BL/6 マウスが腹腔内に移植した BALB/c マウス由来の Meth A 腫瘍細胞 (CTL 耐性細胞株 ) を拒絶すること 1991 年 同種異系移植によって誘導されるマクロファージ (AIM

一次サンプル採取マニュアル PM 共通 0001 Department of Clinical Laboratory, Kyoto University Hospital その他の検体検査 >> 8C. 遺伝子関連検査受託終了項目 23th May EGFR 遺伝子変異検

るが AML 細胞における Notch シグナルの正確な役割はまだわかっていない mtor シグナル伝達系も白血病細胞の増殖に関与しており Palomero らのグループが Notch と mtor のクロストークについて報告している その報告によると 活性型 Notch が HES1 の発現を誘導

臨床不妊症学研究の魅力

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能性を示した < 方法 > M-CSF RANKL VEGF-C Ds-Red それぞれの全長 cdnaを レトロウイルスを用いてHeLa 細胞に遺伝子導入した これによりM-CSFとDs-Redを発現するHeLa 細胞 (HeLa-M) RANKLと Ds-Redを発現するHeLa 細胞 (HeL

材料及び方法 1. 方法発情および発情直後を避けて プロジェステロンとエストロジェン徐放剤 (PRID TEIZO: あすか製薬株式会社 ) を挿入した (0 日目とする ) 4 日目に生理食塩水 ( 大塚生食注 : 大塚製薬株式会社 )50ml を溶媒とした FSH( アントリン R10: 共立製


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報道発表資料 2006 年 4 月 13 日 独立行政法人理化学研究所 抗ウイルス免疫発動機構の解明 - 免疫 アレルギー制御のための新たな標的分子を発見 - ポイント 異物センサー TLR のシグナル伝達機構を解析 インターフェロン産生に必須な分子 IKK アルファ を発見 免疫 アレルギーの有効

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報道発表資料 2006 年 8 月 7 日 独立行政法人理化学研究所 国立大学法人大阪大学 栄養素 亜鉛 は免疫のシグナル - 免疫系の活性化に細胞内亜鉛濃度が関与 - ポイント 亜鉛が免疫応答を制御 亜鉛がシグナル伝達分子として作用する 免疫の新領域を開拓独立行政法人理化学研究所 ( 野依良治理事

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図 B 細胞受容体を介した NF-κB 活性化モデル

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妊娠のしくみ 妊娠は以下のようなステップで成立します Step1 卵胞発育脳にある下垂体から分泌される 卵胞刺激ホルモン (FSH) が卵巣内の卵胞を発育させます Step2 射精 精子の子宮内侵入性交により精液が腟内に入ります 腟に入った精子は 子宮を通過して 卵管を登っていきます Step3 排

細胞伸展を目的とした高強度 ペプチドハイドロゲルの設計評価

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資料110-4-1 核置換(ヒト胚核移植胚)に関する規制の状況について

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リプロダクション部門について

妊よう性とは 妊よう性とは 妊娠する力 のことを意味します がん治療の影響によって妊よう性が失われたり 低下することがあります 妊よう性を残す方法として 生殖補助医療を用いた妊よう性温存方法があります 目次 はじめにがん治療と妊よう性温存治療抗がん剤治療に伴う卵巣機能低下について妊娠の可能性を残す方

資料 4 生命倫理専門調査会における主な議論 平成 25 年 12 月 20 日 1 海外における規制の状況 内閣府は平成 24 年度 ES 細胞 ips 細胞から作成した生殖細胞によるヒト胚作成に関する法規制の状況を確認するため 米国 英国 ドイツ フランス スペイン オーストラリア及び韓国を対象

2017 年 12 月 15 日 報道機関各位 国立大学法人東北大学大学院医学系研究科国立大学法人九州大学生体防御医学研究所国立研究開発法人日本医療研究開発機構 ヒト胎盤幹細胞の樹立に世界で初めて成功 - 生殖医療 再生医療への貢献が期待 - 研究のポイント 注 胎盤幹細胞 (TS 細胞 ) 1 は

別紙 自閉症の発症メカニズムを解明 - 治療への応用を期待 < 研究の背景と経緯 > 近年 自閉症や注意欠陥 多動性障害 学習障害等の精神疾患である 発達障害 が大きな社会問題となっています 自閉症は他人の気持ちが理解できない等といった社会的相互作用 ( コミュニケーション ) の障害や 決まった手

妊娠認識および胎盤形成時のウシ子宮におけるI型IFNシグナル調節機構に関する研究 [全文の要約]

第59回日本生殖医学会学術講演会 プログラム

卵黄 PIP 2 IP 3 mammalian ICSI ER Ca 2+ 胚盤

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統合失調症発症に強い影響を及ぼす遺伝子変異を,神経発達関連遺伝子のNDE1内に同定した

の感染が阻止されるという いわゆる 二度なし現象 の原理であり 予防接種 ( ワクチン ) を行う根拠でもあります 特定の抗原を認識する記憶 B 細胞は体内を循環していますがその数は非常に少なく その中で抗原に遭遇した僅かな記憶 B 細胞が著しく増殖し 効率良く形質細胞に分化することが 大量の抗体産

検査項目情報 1174 一次サンプル採取マニュアル 4. 内分泌学的検査 >> 4F. 性腺 胎盤ホルモンおよび結合蛋白 >> 4F090.HCGβ サブユニット (β-hcg) ( 遊離 ) HCGβ サブユニット (β-hcg) ( 遊離 ) Department of Clinical Lab

最近の当科における ARTの成績

1 卵胞期ホルモン検査 ホルモン分泌に関して卵巣や脳が正常に機能しているかを知る目的で測定します FSH; 卵胞刺激ホルモン脳の下垂体から分泌されて 卵子を含む卵胞を成長させる作用を持ちます 低いと卵胞の成長がおきませんが 卵巣の予備能力が低下している時には反応性に高くなります LH; 黄体化ホルモ

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研究成果報告書

学位論文の内容の要旨 論文提出者氏名 松尾祐介 論文審査担当者 主査淺原弘嗣 副査関矢一郎 金井正美 論文題目 Local fibroblast proliferation but not influx is responsible for synovial hyperplasia in a mur

学位論文の要約

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スライド 1

( 図 ) IP3 と IRBIT( アービット ) が IP3 受容体に競合して結合する様子

凍結胚の融解と胚移植の説明書 平成 27 年 8 月改定版 治療の必要性 / 適応について受精卵 ( 胚 ) の凍結は 体外受精または顕微授精において 以下のような場合に行なわれる治療です 新鮮胚移植後に 妊娠につながる可能性のある受精卵 ( いわゆる余剰胚 ) が残っていた場合 採卵数が多い 血中

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結果 この CRE サイトには転写因子 c-jun, ATF2 が結合することが明らかになった また これら の転写因子は炎症性サイトカイン TNFα で刺激したヒト正常肝細胞でも活性化し YTHDC2 の転写 に寄与していることが示唆された ( 参考論文 (A), 1; Tanabe et al.

胎児計測と胎児発育曲線について : 妊娠中の超音波検査には大きく分けて 5 種類の検査があります 1. 妊娠初期の超音波検査 : 妊娠初期に ( 異所性妊娠や流産ではない ) 正常な妊娠であることを診断し 分娩予定日を決定するための検査です 2. 胎児計測 : 妊娠中期から後期に胎児の発育が正常であ

検査項目情報 1171 一次サンプル採取マニュアル 4. 内分泌学的検査 >> 4F. 性腺 胎盤ホルモンおよび結合蛋白 >> 4F090. トータル HCG-β ( インタクト HCG+ フリー HCG-β サブユニット ) トータル HCG-β ( インタクト HCG+ フリー HCG-β サブ

審査結果 平成 23 年 4 月 5 日 [ 販 売 名 ] ゴナールエフ皮下注用 150 [ 一 般 名 ] ホリトロピンアルファ ( 遺伝子組換え ) [ 申請者名 ] メルクセローノ株式会社 [ 申請年月日 ] 平成 22 年 7 月 21 日 [ 審査結果 ] 提出された資料から 本剤の視床

生物の発生 分化 再生 平成 12 年度採択研究代表者 小林悟 ( 岡崎国立共同研究機構統合バイオサイエンスセンター教授 ) 生殖細胞の形成機構の解明とその哺乳動物への応用 1. 研究実施の概要本研究は ショウジョウバエおよびマウスの生殖細胞に関わる分子の同定および機能解析を行い 無脊椎 脊椎動物に

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様式 C-19 科学研究費補助金研究成果報告書 平成 22 年 3 月 24 日現在 研究種目 : 若手研究 (B) 研究期間 : 2007 ~ 2008 課題番号 :19791133 研究課題名 ( 和文 ) 新規卵巣由来パラクライン因子を用いた卵子体外成熟法の確立とその臨床応用 研究課題名 ( 英文 ) Establishment of in vitro maturation of oocytes by using of novel ovarian paracrine factors and its clinical application 研究代表者河村和弘 (KAWAMURA KAZUHIRO) 秋田大学 医学部 助教研究者番号 :10344756 研究成果の概要 : 我々は卵の成熟に必要な因子を同定 解析してきた 本研究では 既知の全ての因子を体外で未熟卵に作用させ 体内で成熟した卵と比較して その卵成熟の効率と遺伝子レベルでの正常性について検討した その結果 マウスでは体内とほぼ同等の卵成熟を誘導することができた 遺伝子レベルの差違については 大きな違いを認める遺伝子はなかったが 一部の遺伝子で増減が認められ 未知の重要な因子の存在を含めさらなる検討が必要である 交付額 ( 金額単位 : 円 ) 直接経費 間接経費 合計 2007 年度 2,000,000 0 2,000,000 2008 年度 1,300,000 390,000 1,690,000 年度年度年度総計 3,300,000 390,000 3,690,000 研究分野 : 医歯薬学科研費の分科 細目 : 外科系臨床医学 産婦人科学キーワード : 神経栄養因子 卵胞発育 胚発育 着床 絨毛発育 1. 研究開始当初の背景体外受精胚移植では 複数の成熟卵を得るため ゴナドトロピンによる卵巣刺激を行う しかし ゴナドトロピン刺激に過剰に反応し腹水の貯留 血栓症などを主徴とする卵巣過剰刺激症候群 (ovarian hyperstimulation syndrome:ohss) を引き起こす者も少なからず存在する OHSS は完全に医原性の疾患であり 重傷化すれば生命の危険に陥る可能性がある 近年 OHSS を防ぐ方法として 未熟卵体外成熟 体外受精胚移植法の開発が試みられている しかし その成績は通常の体外受精胚移植に比較して非常に劣り 未熟卵体外成熟法のさらなる向上が望まれる 卵巣内に存在する第一減数分裂前期の卵母細胞は 完全に成長したものでも 受精 発生能をもたない未成熟な卵である 未熟卵体外成熟 体外受精胚移植法では この未成熟卵を採取し体外培養により成熟卵を得た後 体外受精胚移植を行うものである 完全に成長した卵は卵胞から単離されることで自発的に成熟することが知られている この成熟は核成熟と呼ばれ 第一減数分裂前期に静止している卵が減数分裂を再開し 第二減数分裂中期に達することである これらの卵は核成熟が完了しているにもかかわらず 受精やその後の初期発生の能力が 体内で成熟した卵よりも劣る この卵子が

成熟するに伴って獲得する卵の受精能および初期胚へと発生する能力を 細胞質成熟 と呼び 核成熟とは区別されるものである 未熟卵体外成熟で得られた卵は この細胞質成熟が欠如すると考えられる 未熟卵体外成熟で得られた卵は この細胞質成熟が欠如すると考えられる 卵の核成熟および細胞質成熟は 下垂体前葉から分泌される luteinizing hormone (LH) の急峻な増加 (LH サージ ) によって誘導されることが知られている しかし 卵巣における LH 受容体は 顆粒膜細胞 莢膜細胞に局在しており 卵には発現していないため 卵の核成熟および細胞質成熟には 顆粒膜細胞 莢膜細胞由来のパラクライン因子が関与していると考えられる 2. 研究の目的我々はオーファン受容体とその生理的リガンドの研究から卵成熟に重要な新規卵巣由来パラクライン因子として insulin-like 3 を見出した さらに DNA マイクロアレイに基づく研究から brain-derived neurotrophic factor (BDNF) を新規卵巣由来パラクライン因子として報告してきた この研究ではマウスに follicle stimulating hormone (FSH) LH を投与し 経時的に採取した卵巣を DNA マイクロアレイに供し ゴナドトロピン投与による遺伝子の発現量変化を網羅的に調べた この方法は これまで不明であった卵成熟因子を LH サージ後に急増する分泌タンパクとして抽出することができ さらにその分子のシグナル伝達経路についても検討することが可能である 現在 他の候補因子について研究を進めており 複数の新規卵巣由来パラクライン因子が卵成熟に関与していることが明らかになってきた しかし 未受精卵の体外成熟で個々の因子を単独で使用しても 体外受精後の胚発育は体内成熟卵に及ばす 卵成熟は依然未完成なものであった この結果は 卵成熟に必要な卵巣由来パラクライン因子の相互作用が重要であることを示唆している 従って 他の研究室から報告されてきた Epidermal growth factor (EGF) like growth factors, meiosis-activating sterol (FF-MAS), leptin, insulin-like growth factor-i を含め これらの卵成熟に必要な卵巣由来パラクライン因子を適切に組み合わせることで 体内成熟に近い環境を作り出すことが可能になると期待される 本研究の最終目的は 卵の核成熟および細胞質成熟機構を明らかにし 未成熟卵の体外成熟法を確立することである 現在の未熟卵体外成熟 体外受精胚移植は 技術先行の形で行われており 妊娠 出産例の報告はあるものの その安全性の検討は十分になされていない 先に述べた 体外成熟卵の細胞質成 熟不全が出生児にどのような影響を及ぼすかは全く不明であり 次世代への影響も懸念される 従って 未熟卵体外成熟 体外受精胚移植の安全性の確立は急務であり 早急な対策を要する 移植胚の選別は形態学に基づいてなされており これだけでは遺伝子レベルでの変化は捉えられない 我々のもつ体外成熟と DNA マイクロアレイの技術を応用し 体外成熟卵と体内成熟卵を体外受精して得られた胚をそれぞれ DNA マイクロアレイに供し その遺伝子プロファイルを比較検討することで 細胞質成熟不全によって引き起こされる胚の遺伝子異常を網羅的に調べることが可能である 本研究では (1) 体外成熟がもたらす卵の核 細胞質成熟不全が 受精後の胚にどのような遺伝子レベルでの影響を及ぼすか検討するため DNA マイクロアレイを用いてマウス体外成熟卵と体内成熟卵を体外受精して得られた胚の遺伝子発現プロファイルを比較し 胚発生およびその後の着床 胎芽 ( 胎児 ) 発育に重要な遺伝子群の変化を調べる (2) 我々が見出した新規卵巣由来パラクライン因子と既知の因子を組み合わせ 理想的な体外成熟培養環境を作り出す この際 体内成熟卵由来の胚の遺伝子発現プロファイルをマーカーにし 形態学的な卵核成熟 胚発生 ( 卵細胞質成熟 ) だけではなく 遺伝子レベルでも体内成熟卵と相違のない体外成熟卵を得ることを目標とする このことにより 未熟卵体外成熟 体外受精胚移植の安全性の確立の基礎が構築されると考える (3) これらの動物実験から得られた結果を ヒト未熟卵体外成熟において検討し 安全なヒト未熟卵体外成熟 体外受精胚移植法の確立をめざす 3. 研究の方法 (1) マウス体外成熟卵および体内成熟卵の体外受精 胚培養排卵刺激を行った hcg 未投与のマウス卵巣より卵丘細胞 未成熟卵複合体 (cumulus-oocyte complexes: COCs) を採取し 体外成熟培養液にて 24 時間体外培養を行う 卵に付着している卵丘細胞を除去した後 第 1 極体の放出の有無を顕微鏡下に観察し 核成熟が完了した卵を体外受精に用いる 一方 体内成熟卵は過排卵刺激後に hcg を投与し 12 時間後に卵管内に排卵された COCs を採取し 卵丘細胞を除去後に体外受精を行う マウス卵の体外受精は 精巣上体尾部の精子を用いて定法に従い行う 得られた受精卵は培養を続け 2 細胞期 4 細胞期 8 細胞期 桑実胚 胚盤胞の各発育段階に達した着床前期胚をそれぞれ 50 個集め DNA マイクロアレイに供する (2) 体外成熟による卵成熟不全が胚に及ぼ

す遺伝子レベルの変化の DNA マイクロアレイによる検討上記により得られた着床前期胚から total RNA(tRNA) を抽出し T7 プロモーターを持つプライマーを用いて cdna を合成する さらに T7RNA ポリメラーゼによる in vitro transcription で crna を合成する この際ビオチンラベルされたリボヌクレオチドを取り込ませる 生成された crna は断片化の後 ハイブリダイゼーションコントロールを添加し Affymetrix 社の GeneChip(Mouse Genome 430-2.0) とハイブリダイゼーションを行う 洗浄および streptavidin-phycoerythrin による染色を行い GeneChip Scanner 3000 にてシグナルを検出する 解析は GeneChip Operating Software ver. 1.4 にて初期データーをまとめ さらに我々が独自に開発したデーターマイニングソフトにより体外成熟卵と体内成熟卵から得られた胚の遺伝子発現の比較検討を進める (3) 卵巣由来パラクライン因子を用いたマウス未成熟卵の体外成熟卵の核成熟は未成熟卵の 1 卵核胞崩壊 (germinal vesicle breakdown: GVBD) 2 第 1 極体放出により評価される 一方 細胞質成熟の評価は形態学的には 3 卵の受精率 4 胚発生率 ( 胚盤胞到達率 胚盤胞細胞数 ) が主に用いられてきた これまで報告されてきた卵巣由来パラクライン因子のうち 各至適濃度の Insulin-like 3, BDNF, EGF like growth factors, FF-MAS, leptin, insulin-like growth factor-i, glial cell line-derived neurotrophic factor, kit-ligand, endothelin-i を全て体外成熟培養液に加え 1 4 のパラメーターを用いて卵巣由来パラクライン因子の相互作用による未成熟卵の体外成熟誘導への効果を形態学的に検討する さらに上記 DNA マイクロアレイの手法を用いて 卵巣由来パラクライン因子の相互作用の遺伝子レベルでの効果を検討する 1GVBD の検討 GVBD は 第 1 減数分裂前期で停止している卵母細胞が 減数分裂を再開し第 2 減数分裂中期で再停止するまでの過程で 最初に観察される形態学的変化である 従って 核成熟 の指標と考えられている 卵巣由来パラクライン因子の GVBD の作用を調べるため 未熟マウスに FSH を投与し 48 時間後に排卵前卵胞を実体顕微鏡下で採取する 排卵前卵胞を卵巣由来パラクライン因子を加えたメディウムの入ったバイアルにいれ 95% 酸素 5% 二酸化炭素の混合ガスを充填し 1 時間毎に攪拌しながら 8 時間培養する 培養後に卵胞内の卵を取り出し 卵丘細胞を除去し GVBD を判定する 対照群および卵巣由来パラクラ イン因子添加群において GVBD を比較し 卵巣由来パラクライン因子の GVBD への影響を調べる 2 第 1 極体放出の検討第 1 極体放出は 核成熟の最終段階で認められる形態学的変化である 第 1 極体放出を経て第 2 減数分裂中期に至った卵は成熟卵となり 受精能を有するようになる 第 1 極体放出への卵巣由来パラクライン因子の影響を調べるため 未熟マウスに FSH を投与し 48 時間後に卵巣から COCs を実体顕微鏡下で採取する 24 時間培養をおこない 培養後に卵丘細胞を除去し 第 1 極体放出を判定する 対照群および卵巣由来パラクライン因子添加群において第 1 極体放出率を測定し 卵巣由来パラクライン因子の第 1 極体放出への影響を調べる 3 4 卵の受精率および胚発生率の検討卵の細胞質成熟の検討は 対照群および卵巣由来パラクライン因子添加群において体外培養をおこない 卵成熟を促したマウス卵に対して体外受精を施し 受精率 胚盤胞発生率および胚盤胞細胞数を調べることでおこなう 卵巣由来パラクライン因子が細胞質成熟を促進するのであれば 受精率 胚盤胞発生率の上昇 胚盤胞細胞数の増加が期待される 上記の方法により 体外成熟 体外受精を行い 媒精後 6 時間で前核の有無により受精率を測定する 受精した卵は新たな培養液に移し 胚発育を経時的に観察して胚盤胞発生率および胚盤胞細胞数を調べる (4) ヒト卵への応用上記の動物実験と同様の研究を インフォームドコンセントが得られた不妊治療中の患者から採取した卵を用いて行う 1 体外成熟による卵成熟不全が胚に及ぼす遺伝子レベルの変化の DNA マイクロアレイによる検討ヒト体内成熟卵は通常の体外受精胚移植治療における卵巣刺激および hcg 投与後に採取される 一方 体外成熟卵は卵巣刺激後に hcg を投与しないで未成熟卵を採取し 体外成熟培養液中で 24 時間培養して得る 将来の臨床応用を考え 透明帯硬化による受精障害を防ぐため動物実験で体外成熟培養液に添加していた fetal bovine serum はヒトには使用しない 透明帯硬化の影響を回避するためには 体外受精の際には全ての卵に顕微受精を行う 顕微受精後の受精の判定は 24 時間後に行い 実体顕微鏡下で前核の有無にて判定する 体内成熟卵を用いた体外受精によって得られた余剰胚を対照群として用い 動物実験と同様に DNA マイクロアレイによる解析を行う 2 卵巣由来パラクライン因子を用いたヒト未成熟卵の体外成熟動物実験と同様の方法を用いて検討する

ただし 排卵前卵胞培養による卵巣由来パラクライン因子の GVBD への効果の検討は ヒトの場合は確立されていなので行わない 第 1 極体放出への作用の検討は上記により採取した未成熟卵を用いて行う 形態学的な卵成熟の評価のほかに DNA マイクロアレイの手法を用いて 卵巣由来パラクライン因子の相互作用の遺伝子レベルでの効果を検討し ヒト未受精卵の体外成熟において 体内成熟卵に近い理想的な体外培養環境の確立を目指す 4. 研究成果 (1) 実験計画においては マウス体外成熟卵と体内成熟卵を体外受精により受精させ 受精後の着床前期胚の遺伝子発現プロファイルを DNA マイクロアレイにより検討する予定であった しかし 受精前の metaphase II 卵での遺伝子発現プロファイルを検討したところ 体外成熟卵と体内成熟卵で差違を認めた そこで 正常な成熟卵としてのマーカーとして この時点での卵の遺伝子発現プロファイルを採用することにした また 卵成熟因子を全く用いないで得られた metaphase II 卵から得られる着床前期胚の遺伝子発現プロファイルも差があることも確認した (2) 各至適濃度の Insulin-like 3, BDNF, EGF like growth factors, FF-MAS, leptin, insulin-like growth factor-i, glial cell line-derived neurotrophic factor, kit-ligand, endothelin-i を全て体外成熟培養液に加えたものを用いて マウス卵の GVBD 第一極体の放出 受精率 胚発生率 ( 胚盤胞発生率および胚盤胞細胞数 ) について検討したところ 卵成熟因子を全く用いない対照群に比較して全てのパラメータを促進した その程度は 胚発生率を除いて体内成熟卵とほぼ同等の値を示した 胚発生率に関しては 胚盤胞細胞数は体内成熟卵と比較して有意な差は認めなかったが 胚盤胞発生率は低かった (3) 上記卵成熟因子を全て作用させて得られたマウス metaphase II 卵と体内成熟で得られた metaphase II 卵の遺伝子発現プロファイルを DNA マイクロアレイにより検討したところ 卵成熟因子を全く用いないで得られた metaphase II 卵で認めた有意な差違はほぼ消失していたが それらの遺伝子とは異なる一部の遺伝子において発現量の増減が認められた 我々が進めている別のプロジェクトにおいて 新規卵成熟因子の候補があがっており 今後さらに 新規因子が同定された際には その因子を追加した研究を行う予定である (4) ヒト卵での検討は 当研究室では残念ながら未だ十分な検体数が揃わず 行えていない H22 年度において中国の北京大学との共 同研究を開始した そこで 十分な検体数を得た上で 一連の実験を試みる予定である 5. 主な発表論文等 ( 研究代表者 研究分担者及び連携研究者には下線 ) 雑誌論文 ( 計 8 件 ) 1 Sasaki M, Kawamura K, Ye Y, Kumazawa Y, Kumagai J, and Tanaka T: Increasing levels of amphiregulin in follicular fruids are associated with human oocyte maturation. Akita J Med, 2010, in press. 2 Ye Y, Kawamura K, Sasaki M, Kawamura N, Groenen P, Gelpke MD, Kumagai J, Fukuda J, and Tanaka T: Leptin promotes oocyte development into preimplantation embryos and involvement of Ob-Ra/MEK signaling in the leptin mediated oocyte nuclear maturation. Reprod Biomed Online. 2009, 19, 181-190, 2009 3 Kawamura K, Kawamura N, Sato W, Fukuda J, Kumagai J, and Tanaka T: Brain-derived neurotrophic factor promotes implantation and subsequent placental development by stimulating trophoblast cell growth and survival. Endocrinology, 150, 3774-82, 2009 4 Ye Y, Kawamura K, Sasaki M, Kawamura N, Groenen P, Gelpke MD, Rauch R, Hsueh AJ, and Tanaka T: Kit ligand promotes first polar body extrusion of mouse preovulatory oocytes. Reprod Biol Endocrinol, 7, 26, 2009 5 Kawamura K, Ye Y, Liang LC, Kawamura N, Gelpke MS, Rauch R, Tanaka T, and Hsueh AJW: Paracrine regulation of the resumption of oocyte meiosis by endothelin-1. Dev Biol, 327, 62-70, 2009 6 Kawamura K, Ye Y, Kawamura N, Jing L, Groenen P, Gelpke MS, Rauch R, Hsueh AJW, and Tanaka T: Completion of meiosis I of preovulatory oocytes and facilitation of preimplantation embryo development by glial cell line-derived neurotrophic factor. Dev Biol 315, 189-202, 2008 7 Kawamura K: Preimplantation embryo development and its regulatory factors. Akita J Med 35, 113-122, 2008 8 Kawamura K: Regulation of oocyte maturation and preimplantation embryo development by maternal paracrine factors. Acta Obst Gynaec JPN 60, 1778-1788, 2008 学会発表 ( 計 10 件 )

1 河村和弘, 河村七美, 田中俊誠 : 新規母体由来卵成熟因子の同定 : endothelin-1/ednra signaling system. 第 50 回日本哺乳動物卵子学会,2009 年, 東京 2 河村和弘, 熊澤由紀代, 熊谷仁, 田中俊誠 : 新規母体由来卵成熟因子の固定 : endothelin-1/ednra signaling system. 第 27 回日本受精着床学会総会 学術講演会,2009 年, 京都 3 Kawamura K, KumazawaY, Kumagai J, Hsueh JW Aaron, and Tanaka T: Regulation of oocyte nuclear and cytoplasmic maturation by ovarian paracrine factors. The International Ovarian Conference 2009, December 5, Tokyo 4 河村和弘 : 中枢神経関連生理活性物質の卵成熟 胚発育 着床への影響. 第 61 回日本産科婦人科学会学総会 学術講演会, 2009 年, 京都 5 河村和弘 : パラクライン オートクライン因子による胚発育 卵成熟調節. 第 61 回日本産科婦人科学会学総会 学術講演会, 2009 年, 京都 6 河村和弘 : 母体由来パラクライン因子による卵成熟および胚発育の調節. 第 60 回日本産科婦人科学会学総会 学術講演会, 2008 年, 神奈川 7 河村和弘, 河村七美, 佐藤亘, 熊谷仁, 福田淳, 田中俊誠 : 新規母体由来卵成熟 胚発育調節因子の同定 :Glial cell-line derived neurotrophic factor(gdnf). 第 49 回日本哺乳動物卵子学会, 2008 年, 名古屋 8 河村和弘, 佐藤亘, 天野祐湖, 熊谷仁, 福田淳, 田中俊誠, 金森恭子, 児玉英也 : 新規母体由来卵成熟 胚発育調節因子の同定 :Glial cell-line derived neurotrophic factor(gdnf). 第 26 回日本受精着床学会総会 学術講演会, 2008 年, 福岡 9 河村和弘, 佐藤亘, 熊谷仁, 福田淳, 田中俊誠, 児玉英也 : 新規母体由来卵成熟 胚発育調節因子の同定 :Glial cell-line derived neurotrophic factor(gdnf). 第 51 回日本生殖医学会総会 学術講演会, 2008 年, 神戸 10 河村和弘, 河村七美, 佐藤亘, 熊谷仁, 福田淳, 田中俊誠 : 卵成熟誘導および胚発育促進作用を示す新規因子の同定 :Glial cell-line derived neurotrophic factor(gdnf). 第 13 回日本生殖内分泌学会学術集会, 2008 年, 大阪 init_a.asp 6. 研究組織 (1) 研究代表者河村和弘 (KAWAMURA KAZUHIRO) 秋田大学 医学部 助教研究者番号 :10344756 その他 DNA マイクロアレイデータの公開 http://receptome.stanford.edu/edi/init/