英語教育実践演習 1 学期末課題 大子町模擬授業の反省 人文社会科学研究科現代語 現代文化専攻 言語情報分野博士前期 1 年 H.S. 提出日 :6 月 26 日
1. 授業範囲 グループ :B( 佐瀬 澤佐 田中 ) 対象 : 大子西中学校 1 年生 17 名 日程 :6 月 8 日 ( 金 )5 限 (50 分 ) 授業範囲 :Sunshine 1 Program 4 Part 1 リサイクル活動 pp.38-39 授業目標 1Do you ~? の表現の復習と定着 2What do you ~? の表現を使って パートナーとのインタラクションを図る 3 習った表現を使い 自分の習慣を説明することが出来る 2. 予定していた授業の流れ 想定していた生徒の学習状況 新出単語は自分では学習しておらず 日本語での意味は分かっていない状態 授業の時間配分内容 1 自己紹介あいさつ 自己紹介 2Warm Up a. 曜日の言い方復習 ( スライド使用 ) 日本語 英語 b. New Words( スライド使用 ) 英語 日本語の意味提示 発音をリピート シャッフル 3 重要表現 a. What do you study on ~? の表現 スライドで空所のある時間割を提示 Do you study ~? Yes, I do./no, I don t. What do you study on ~? を導入 b. What do you usually do on ~? の表現 ピクチャーカードの提示 教師同士のやりとりを見せる 生徒数名を指名し 日曜日に何をして過ごすかを聞く 4 内容確認 a. Silent Reading b. 教科書内容の確認 生徒に答えさせながらテキストの内容を確認 c. 文法 重要表現の解説 What do you~? の形既習表現 Do you study ~? という文に what を加える形で文法説明 How about ~? の確認 d. リピート ( 教師の音読 リピート ) 教師の音読を聞いて リピートさせる f. ペアワーク 隣の人と 日曜日に何をするか について尋ねあい プリントを埋める 5あいさつ 時間 19 分 1 分 1
3. 当日の授業の流れ 実際の生徒の学習状況 新出単語は予習済み( 意味も大体覚えている状態 ) 教科書の本文をノートに書き写し済み 授業の時間配分 内容 時間 1 自己紹介 予定通り 1 分 2Warm Up 予定通り 10 分 3 重要表現 予定通り 7 分 4 内容確認 予定通りの活動に以下を付け加えて行った 文法説明を予定より時間をかけて丁寧に行った 重要表現を教師についてリピートさせる活動を行った + 17 分 ペアワークの内容について 教師によるデモンストレーションを行った 生徒を数組指名し ペアワークでのやりとりを再現させた 教科書 p39 にある 書いてみよう のタスクをさせた タスクの答え合わせを全員で行った 5あいさつ 1 分 4. 良かった点 Warm Up から内容確認までの流れは分かりやすいものだった 既習事項から本時の学習事項に関しては きちんと段階を踏んだ導入が出来 た ペアワークの内容について教師によるデモンストレーションをしたのは 時間が余ったことから急遽取り入れた活動だったが 生徒がアウトプットをする前のステップを 1 段加えられたという意味では結果的によかったのではないかと考えられる ピクチャーカードの作製は時間をかけて行った分 楽しげなアクティビティーにできた ピクチャーカードの提示によって 生徒のアウトプットを促す際に生徒にかかる心理的負担を軽減させることが出来たのではないかと思う 5. 反省点 授業計画に関して想定していた生徒の学習状況と 実際の生徒の学習状況にずれがあったため 計画していた授業では大幅に時間が余ってしまった (50 分授業で 17 分ほど ) 大子町に行く前に指導案を授業で検討した際に 先輩方から活動を詰め込みすぎて時間が足りるかどうかが心配だ とのご指摘を受け 時間が足りなくなった際に削れるタスクは何か ということばかりを考えていたが 時間が余った場合に使えるより効果的に学習を促すタスクをきちんと準備しておく必要があった 新出単語の導入方法に関して以下の単語に関してはただ 英語の表記 日本語の表記 という活動を繰り返すだけでなく より生徒の印象に残りやすい 興味を引く導入の仕方を考える必要があったと言える 当初は時間が足りなく 2
なることを心配し 単語部分になるべく時間を割かないような導入方法を考えていたが 今回のように単語の予習が済んでいるこが明らかな場合は 重要な単語 面白い単語に関してより記憶に残る取り扱い方をすべきだった 今回は普段の授業の様子が明確ではなかったが なるべく生徒の学習状況に臨機応変に対応できるようなものを準備しておく必要があったと言える 単語の提示方法例 afternoon スライドを使って絵を提示することが出来る環境にあったため 単語の意味を英語 日本語と単に文字だけで提示するのではなく 分かりやすい図 ( 以下図 1 など ) などを使って英語における時間の概念を視覚的にも理解させたらより記憶に残る提示方法になったと考えられる 日の出 正午 日の入り 就寝 noon morning afternoon evening night day usually / sometimes 頻度をあらわす単語をいくつかピックアップして 頻度の多い 少ないを視覚的にも提示し 理解を促 進する always sometimes often usually ときどきしばしばいつも 図 2 頻度をあらわす単語 recycling 英単語の中で re が持つ 再び という意味を定着させるため recycling という新出単語以外にもに re がつく単語がないか生徒に探させたり 考えさせたりすることでを例に挙げながら ( 生徒にも考えさせながら ) 学習する 3
時間調整に用いた教科書のタスクに関して最後に教科書にあるタスクをやらせたのは 1 つずつステップを踏んで積み上げてきた活動を無視したものとなってしまい この授業における最大の反省点である ペアワークで生徒にやってもらった活動よりも明らかに簡単なアクティビティーだったため 生徒の中にも なぜ? という戸惑いがあったのではないかと思う 振り返りの授業で先生からご指摘いただいたことでもあるが 教師側が授業をコントロールしすぎてしまわないように気を付ける必要がある 授業実践に慣れないため きっちり終わらせる ということに注意が向きがちで 生徒とのインタラクションや生徒自身が動いて学ぶ活動にあまり重視していなかった点は反省すべきである 4. 全体の感想授業の具体的な内容に関しては 前述の通りたくさんの反省点があるが 自分に足りない力やよりよい授業を作る上での注意点などが明確になったことを含め 総じて貴重な体験をさせていただけたと思う 私たちグループ B が担当した大子西中 1 年生の皆さんは とても生き生きと学校生活を送っている様子が 授業前の給食の時間や授業中の短い時間の中でもとてもよく伝わってきて コミュニケーション活動 を重視する英語教育がとてもやりやすい環境にあると感じた 普段から大子西中の先生方がきめ細やかな授業をして 一人ひとりの生徒に気を配っているからこその雰囲気であり 良い授業をするためには その日その時間の授業準備をしっかりやるだけでなく 普段から学級その物をよりよいものにしていく努力が不可欠なのだと思った 今後 大学院の 2 年間での勉強を通して教師になるための準備をしていく学生の立場としては 現職の先生方のお話は苦労されている点も 喜びを感じる点も大変刺激になる大変貴重な場である 普段は院生室にこもり PC をにらみつけながら論文と格闘する時間が長いため 今回の連携授業は大変良い経験となった 自身の研究を行う際にはこの研究から得られる 教育的示唆 はどのようなものか ということを常に念頭に置かなければならないということは理解していたつもりだったが 今回の経験で一層その大切さを実感した 今後自身の研究をさらに進めていく上でも 常に現場を想定し 書き上げる論文が机上の空論になってしまわないよう心掛けたい 4