平成 2 1 年 2 月 2 4 日豪雨災害に関する関係首長会議 意見交換資料中部地方整備局 1. 災害時における情報収集 共有について資料 1 2. 道路冠水 ( アンダーパス部 ) における対応について資料 2 3. 中小河川における浸水対策の取り組み資料 3 4. 総合的な流木災害対策の推進資料 4 5. 堆積土砂の除去対応について資料 5 6. 豪雨災害から地方を守る広域支援について ( 河川関係 ) 資料 6
被災状況収集体制の強化情報収集ツール 平成 2 1 年 2 月 2 4 日豪雨災害に関する関係首長会議 現状と課題 市町 災害経験の少ない市町では避難勧告 支援要請等の判断さえも困難 災害時には正確な状況が把握できない 情報が錯綜し 確認 整理に時間を要する 災害が拡大してからでは 避難勧告 救助 問い合わせ対応等で情報発信は困難 提案内容 今後の取り組み ( 提案 ) 災害時における情報収集 共有について 整備局 県 市町の状況が把握できず 各種支援活動が的確に実施できない 支援の要否 派遣タイミングの見極めが困難 効果的な市町支援 情報収集 提供を円滑に行うことが難しい 被災状況 ( 一次情報 ) の収集体制の強化 ( 自治会 水防団 建設業団体 防災エキスパート等の活用 ) 災害情報プラットホームの整備 ( 既存システムの活用を含む ) による情報共有体制の充実 市町へのリエゾン派遣 リエゾン業務に関する要領 ( 案 ) を策定し 支援体制を強化 情報の収集 共有に関する合同訓練の検討 実施 上記についての検討会の設置 開催 情報収集 共有体制 ( 案 ) 災害状況 整備局県町災害状況状況災害情報プラットホーム市電話 FAX 自治会建設業団体市町職員水防団 消防団防災エキスパート等 リエゾン業務 ( 案 ) 助言等整備局 県市町の災害対策本部 情報提供 市町職員情報把握 市町状況報告情報把握災対車等派遣調整リエゾン情報把握情報入力災害情報プラットホーム 自治会建設業団体市町職員水防団 消防団防災エキスパート等
情報収集ツール ( 災害フォトシステム ) の概要 災害現場等において 携帯電話で撮影した写真 ( コメントも付加可能 ) を送信することにより Web GIS 上に被災箇所の位置 写真 撮影時間及びコメントが反映されるシステム 県 市町の携帯電話での利用も可能 ( 登録必要 ) パソコンからの閲覧が可能 (ID パスワードが必要 ) 運用イメージ 閲覧 現地にて災害状況を撮影 送信 災害フォトシステムサーバー (ASP) 閲覧 閲覧 県 国土交通省 路面亀裂状況 市町 災害フォトシステムの情報閲覧イメージ 情報一覧からクリックすると 一覧にある情報について地図上にマークされる 携帯電話から送信された災害状況等の一覧 登録地点リストを選択 詳細情報表示 詳細情報 ( 写真 日時 場所 写真説明等 )
今後の取り組み ( 提案 ) 道路冠水 ( アンダーパス部 ) における対応について 平成 2 1 年 2 月 2 4 日豪雨災害に関する関係首長会議 現状と課題 中部地方整備局管内の道路冠水箇所数 495 箇所 ( うち自治体管理 487 箇所 ) 道路管理者 警察 消防等と情報共有等がされていない箇所が多数 冠水時の通行止め等の対応 体制が不明確 道路利用者への注意喚起等が道路管理者間で不統一 提案内容 道路管理者 警察 消防等と情報共有 ( 出水期までに管内全箇所 ) 実施中 1 位置等の情報共有 2 連絡体制の確認 3 豪雨時における対応など 道路利用者へ統一的な注意喚起を先行的に実施 ( 看板 浸水深ライン等 ) モデル地域 : 岐阜 愛知 三重県内の一部地域で実施 直轄国道における対応本線に対する対応 1 排水ポンプ 2 道路情報板 3 監視カメラを出水期までに全箇所整備 本線以外に対する対応 ( 交差道路も支援 ) 統一的な注意喚起を実施 アンダーパス部 : 鉄道や高速道路等との交差部 統一的な注意喚起 ( 案 ) 注意看板 ( 案 ) 浸水深ライン ( 案 )
冠水注意看板に関する提案 (1) 表示内容案 表示内容は警戒標識と同じ黄色を主体とし 文字と図案を合わせて表示することで わかりやすいものとする 1 冠水危険箇所の設置イメージ 2 予告表示のイメージ 法定外看板のイメージ 法定外看板のイメージ
危険水位注意表示設置イメージ
現状と課題 今後の取り組み ( 提案 ) 中小河川における浸水対策の取り組み 平成 21 年 2 月 24 日豪雨災害に関する関係首長会議 大規模な河川の外水氾濫を想定したハザードマップの整備は進んでいるものの 局地的豪雨等に伴う中小河川からの外水氾濫や内水氾濫が発生した際の浸水深や浸水エリア等は把握できておらず 発災時の適切な対応が困難 河川改修途上における中小河川を抱える市町では 溢水を念頭に置いたソフト対策が必要であり これに関わる補助制度の拡充 新設が望まれる ( 観測設備や情報伝達機器の整備及び住宅浸水対策 ) 新たな取り組み内容 外水対策と内水対策を関連付けた統合的な対策の実施 国では 河川関係及び下水道関係調整会議の開催 調整 県とともにレーダー雨量や中小河川の流下能力データ等を基に 洪水の発生を予測する技術開発やシステム等について研究して行く 中小河川流域を抱える市町自らが行う情報収集や提供等危機管理対策を支援するための新たな補助制度を検討 提案 未改修の中小河川における観測設備の設置 住民に災害緊急情報を迅速に伝達するためのシステム構築と伝達機器の配備 県では 市の下水事業との連携による河川改修事業の集中的な展開を予定 市が作成する内水ハザードマップへの技術的支援 市では 河川改修との連携による下水道事業を集中的に展開予定 内水ハザードマップの作成を検討 監視体制を強化 ( 水位計や浸水計 ( 内水用 ) 監視カメラ等の整備 ) 住民への情報提供 避難勧告の確実な伝達のためのシステム整備 ( 防災ラジオの整備等 ) 住宅浸水対策を推進 ( 現行浸水対策助成制度の活用及び PR)
現状と課題 今後の取り組み ( 提案 ) 総合的な流木災害対策の推進 山間部での森林の荒廃等による流木災害が増加 土砂災害に関する発生源対策 ( 治山事業 ) と砂防事業の実施が不統一 各種要因による森林所有者の森林管理意欲の減退 新たな取り組み内容 ( 提案 ) 砂防と治山の連携による山の管理を含めた一体的管理 国の役割 関係機関の連携にむけた懇談会 ( 仮称 ) の設置国山の一体的管理 砂防 治山に関わる事業主体間 管理者との調整のイメージ 公共事業等における間伐材の利用促進等 治山と一体となった砂防事業推進林野森林所有者 流木捕捉工 渓流保全工など 治山事業推進 県の役割 間伐材の利用促進 砂防事業及び治山事業の推進県 砂防指定地の適正な管理森林組合 市町の役割 治山 砂防事業推進 砂防 治山事業と一体となった森林管理の促進 基盤整備 森林等の管理者への協力依頼 調整 山に関わる人々の裾野の拡大( 地域住民 ボランティア NPOへの活動参加への働きかけ ) 流木対策のイメージ 間伐 下層被服の発達による土砂の流出防止 平成 21 年 2 月 24 日豪雨災害に関する関係首長会議 関係機関調整 砂防事業推進 適切な森林管理 市町 NPO ボランティア等 協力 調整 連携 公共事業への有効活用 流木を捕捉した砂防施設 間伐の促進効果
今後の取り組み ( 提案 ) 堆積土砂の除去対応について 平成 21 年 2 月 24 日豪雨災害に関する関係首長会議 現状と課題 整備途中における渓流では 頻発する土石流に対して砂防堰堤の能力が小さく 満砂した場合すぐに搬出する必要があるが 県の財政事情によっては対応が遅くなる 管理用道路の未整備により対応範囲が限られる 砂防堰堤からの土砂搬出先の確保に苦慮している 市町にとって大規模な土砂災害への対応は困難 提案内容 次期出水に備えた緊急的除石の実施 国 県の役割 土砂災害対策の問題解決のための懇談会 ( 仮称 ) の設置 除石事業の円滑化に向けた事前調整 ( 需要状況把握 搬出計画等 ) 公共事業等への利用促進等 ( 建設発生土情報交換システムの活用 ) 除石と発生源対策 ( 山腹工や間伐 ) の連携による事業の検討 早期除石にむけた現行制度の活用 災害復旧事業 災害対策等緊急事業推進費 都市災害復旧事業制度 市町の役割 搬出土砂受け入れに関する調整 ストックヤードの確保 調整 仮設道路等地権者との調整 除石のイメージ 除石対応 常時土砂が堆積する空間 ( 山脚固定など現地の地形条件に応じて設定 )
今後の取り組み豪雨災害から地方を守る広域支援について ( 河川関係 ) 平成 21 年 2 月 24 日豪雨災害に関する関係首長会議 現状と課題 8 月末豪雨においてリエゾンの派遣を受けたが 担当者間で情報の連絡 調整に時間を要した リエゾン派遣は災害が起こってからではなく 雨の状況等によりあらかじめ市町に入ってもらい 技術的なアドバイスをお願いしたい 防災情報である 土砂災害警戒情報 の避難勧告の判断やタイミングに苦慮した 山岳地では 土石流等による被災直後の調査が困難で 迅速に状況把握ができない 破堤や大規模土砂災害時には 市町だけでは対応ができないため 県や国からの強力な支援が必要 提案 ( 取り組み内容 ) 1 広域的支援体制の充実 国 県の取り組み 効果的なリエゾン派遣の強化について検討 出先事務所長と首長のホットラインを構築 土砂災害時には防災へりを活用し 広域的かつ迅速な情報収集 提供を実施 緊急時には 要請に応じて 中部 TEC-FORCE を組織し現地での調査 支援を行う 市町の取り組み 一次情報収集及び情報共有体制の強化 ( 自治会 水防団 建設業団体 住民等 ) 関係機関とのホットラインを構築し情報の共有を図る 早めの支援を要請 平時からの各種防災情報に関する教育 学習 2 情報の一元化に向けた整備の拡充 地整に水災害予報センター ( 仮称 ) を開設し 水災害監視とともに 多様な伝達手段による情報提供により 市町村や住民等の適切な判断 行動の支援を強化する 精度の高いXバンドレーダー( 気象レーダ ) の導入により 局地的豪雨に対する早期の洪水予測手法を検討 直轄及び指定区間を含めた流域一帯を適切に危機管理を行うため 分布型洪水予測や内水も含めた洪水危険度等の予測システム整備を図る 中部地整管内におけるレーザプロファイラ ( 航空レーザ測量 ) データの蓄積と 被災直後の計測により土砂量の移動量等を迅速に把握する