税調第19回総会 資料3-3

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税調第19回総会 資料3

上場株式等の譲渡益に係る課税 上場株式等の税金について 上場株式等の譲渡益に係る税率は以下の通りです 平成 25 年 1 月 1 日 ~ 平成 25 年 12 月 31 日 平成 26 年 1 月 1 日 ~ 平成 49 年 12 月 31 日 平成 50 年 1 月 1 日 ~ % (

公共債の税金について Q 公共債の利子に対する税金はどのようになっていますか? 平成 28 年 1 月 1 日以後に個人のお客様が支払いを受ける国債や地方債などの特定公社債 ( 注 1) の利子については 申告分離課税の対象となります なお 利子の支払いを受ける際に源泉徴収 ( 注 2) された税金

経 [2] 証券投資信託の償還 解約等の取扱い 平成 20 年度税制改正によって 株式投資信託等の終了 一部の解約等により交付を受ける金銭の額 ( 公募株式投資信託等は全額 公募株式投資信託等以外は一定の金額 ) は 譲渡所得等に係る収入金額とみなすこととされてきました これが平成 25 年度税制改

公共債の税金について Q 公共債の利子に対する税金はどのようになっていますか? 平成 28 年 1 月 1 日以後に個人のお客様が支払いを受ける国債や地方債などの特定公社債 ( 注 1) の利子については 申告分離課税の対象となります なお 利子の支払いを受ける際に源泉徴収 ( 注 2) された税金

6 課税上の取扱い日本の居住者又は日本法人である投資主及び投資法人に関する課税上の一般的な取扱いは 下記のとおりです なお 税法等の改正 税務当局等による解釈 運用の変更により 以下の内容は変更されることがあります また 個々の投資主の固有の事情によっては異なる取扱いが行われることがあります (1)

2. 改正の趣旨 背景給与所得控除 公的年金等控除から基礎控除へ 10 万円シフトすることにより 配偶者控除等の所得控除について 控除対象となる配偶者や扶養親族の適用範囲に影響を及ぼさないようにするため 各種所得控除の基準となる配偶者や扶養親族の合計所得金額が調整される 具体的には 配偶者控除 配偶


Microsoft Word - NO.2 株式の譲渡 2.docx

(2) 源泉分離課税制度源泉分離課税制度とは 他の所得と全く分離して 所得を支払う者 ( 銀行 証券会社等 ) がその所得の支払の際に 一定の税率で所得税を源泉徴収し それだけで所得税の納税が完結するものです 1 対象となる所得代表的なものとして 預金等の利子所得 定期積金の給付補てん金等があります

7.(1)NISA 口座の開設時の手続きの見直し 1. 改正のポイント (1) 趣旨 背景 NISA 口座の稼働率向上のため 非課税口座の開設手続きについての見直しが行われる (2) 内容 NISA 口座の開設申し込み時に 即日での買付けを可能とすること (3) 適用時期平成 31 年 1 月 1

なるほどNISA 第9回 財形貯蓄・確定拠出年金などとの違い

金融所得税制の見直し

税調第19回総会 資料3-1

2017 年度税制改正大綱のポイント ~ 積立 NISA の導入 配偶者控除見直し ~ 大和総研金融調査部研究員是枝俊悟

投資法人の資本の払戻 し直前の税務上の資本 金等の額 投資法人の資本の払戻し 直前の発行済投資口総数 投資法人の資本の払戻し総額 * 一定割合 = 投資法人の税務上の前期末純資産価額 ( 注 3) ( 小数第 3 位未満を切上げ ) ( 注 2) 譲渡収入の金額 = 資本の払戻し額 -みなし配当金額

特定口座一般口座株式等の譲渡 売却などが該当 ) による所得は 申告分離課税の対象となっており 原則として お客さまによる譲渡損益の計算や申告納税の手続きが必要です 特定口座には これらの事務負担を軽減する機能があります 特定口座の機能 上場株式等の譲渡損益の計算 管理を行います 特定口座内に保管す

Microsoft Word 役立つ情報_税知識_.doc

【表紙】

金融資産運用設計関連 主な改正事項

投資主が受け取る配当等の額については 原則どおり配当等の額を受け取る際に20%( 所得税 )( 平成 25 年 1 月 1 日から平成 49 年 12 月 31 日までは復興特別所得税とあわせて20.42%) の税率により源泉徴収された後 総合課税の対象となります ( ロ ) 出資等減少分配に係る税

注 1 認定住宅とは 認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅をいう 注 2 平成 26 年 4 月から平成 29 年 12 月までの欄の金額は 認定住宅の対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が 8% 又は 10% である場合の金額であり それ以外の場合における借入限度額は 3,000 万円とする

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第5回基礎問題小委員会 礎5-4

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

6 成人年齢引下げに伴い一般 NISA つみたて NISA の対象年齢を 18 歳以上とするこ と 根拠法の制定 恒久化 1NISA 制度が国民の安定的な資産形成に資する恒久的な制度となるよう根拠法 (NISA 法 ) を制定すること 2 口座開設期間を恒久化すること 3 非課税期間を恒久化すること

(****) 非課税口座に設けられる勘定は 毎年 非課税管理勘定 (NISA) 又は累積投資勘定 ( つみたて NISA) のいずれかに限ります 更に 2016 年 4 月 1 日から2023 年 12 月 31 日までの期間 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度 ( 通称ジュニアNISA)

相続の基礎 ~ 「相続」を学ぼう!! ~ 生前贈与①有価証券

2 2 上場株式等 の範囲の拡大 上場株式等には 上場株式 上場投資信託の受益権 (ETF) 上場不動産投資法人の投資口 (REIT) 公募株式等証券投資信託の受益権が含まれていた 今回の租税特別措置法の改正により 発行者の情報が一般に公開され その商品内容を入手することが容易に可能な公社債を 上場

e. 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度 ( ジュニア NISA) 未成年者に係る少額上場株式等の非課税口座制度に基づき 証券会社等の金融商品取引業者等に開設した未成年者口座において設定した非課税管理勘定に管理されている上場株式等 ( 平成 28 年 4 月 1 日から平成 35 年 12

 

贈与税の非課税特例 ①住宅取得等資金の贈与

1: とは 居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもの ( 青色事業専従者等に該当する者を除く ) のうち 合計所得金額 ( 2) が 38 万円以下である者 2: 合計所得金額とは 総所得金額 ( 3) と分離短期譲渡所得 分離長期譲渡所得 申告分離課税の上場株式等に係る配当所得の金額 申告分

(ⅲ) 源泉徴収選択口座への受入れ 源泉徴収ありを選択した特定口座 ( 以下 源泉徴収選択口座 といいます ) が開設されている金融商品取引業者等 ( 証券会社等 ) に対して 源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書 を提出することにより 上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができま

上場株式等の配当等に対する課税

 

以下本人の給与収入速報 平成 29 年度税制改正解説所得課税 ~ 配偶者控除及び配偶者特別控除の見直し 2 配偶者の給与収入が 万円超 15 万円以下の場合の改正案の控除額及び改正前後の影響について 配偶者特別控除 配偶者の給与収入 万円超 15 万円 15 万円以上 11 万円 11 万円以上 1

49 年 12 月 31 日までの間 源泉徴収される配当等の額に係るの額に対して 2.1% の税率により復興 特別が源泉徴収されます b. 出資等減少分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受取る利益を超える金銭の分配 ( 分割型分割及び株式分配並びに組織変更による場合を除く 以下本 1において同じ

概要 平成 27 年までと平成 28 年以後の証券税制の比較 平成 27 年までは 上場株式等 と 公社債等 の税制上の取扱いが異なっています 平成 28 年以後は 金融所得課税の一体化 により 上場株式等 と 公社債等 の税制上の取扱いが統一されます 平成 27 年まで 上場株式等 上場株式 公募

中小企業の退職金制度への ご提案について

1 どちらかをご選択特定口座と客さま般口座の特定口座の概要 特定口座とは 個人のお客さまが公募株式投資信託を換金され利益が出た場合は 原則 確定申告が必要ですが お客さまの確定申告にかかる負担を軽減させるべく当金庫が納税の代行などを行う制度として 特定口座 があります 特定口座 をご利用いただくこと

株式等の譲渡(特定口座の譲渡損失と配当所得等の損益通算及び翌年以後への繰越し)編

公募株式投資信託の解約請求および償還時

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iii. 源泉徴収選択口座への受入れ源泉徴収ありを選択した特定口座 ( 以下 源泉徴収選択口座 といいます ) が開設されている金融商品取引業者等 ( 証券会社等 ) に対して 源泉徴収選択口座内配当等受入開始届出書 を提出することにより 上場株式等の配当等を源泉徴収選択口座に受け入れることができま

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税金読本(8-5)特定口座と確定申告

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個人投資家の証券投資に関する意識調査(結果概要)

配当所得の入力編

平成19年度市民税のしおり

( ロ ) 出資等減少分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受取る出資等減少分配 ( 所得税法第 24 条に定めるものをいいます 以下 本 ( ロ ) 出資等減少分配に係る税務 において同じです ) のうち本投資法人の税務上の資本金等の額に相当する金額を超える金額がある場合には みなし配当 ( 計

. 個人投資家の年齢層と年収 個人投資家 ( 回答者 ) の年齢層 8% 6% 28% 2~3 代 5% 2% 3% 4 代 5 代 6~64 歳 65~69 歳 7 代以上 個人投資家 ( 本調査の回答者 ) の過半数 (56%) は 6 歳以上のシニア層 昨年調査 6 歳以上の個人投資家 56%

d. 少額上場株式等の非課税口座制度 ( 通称 NISA) 少額上場株式等の非課税口座制度に基づき 証券会社等の金融商品取引業者等に開設した非課税口座において設定した非課税管理勘定に管理されている上場株式等 ( 平成 26 年から平成 35 年までの 10 年間 新規投資額で毎年 100 万円を上限

投資信託ホームページ構成案

1 1. 課税の非対称性 問題 1 年をまたぐ同一の金融商品 ( 区分 ) 内の譲渡損益を通算できない問題 問題 2 同一商品で 異なる所得区分から損失を控除できない問題 問題 3 異なる金融商品間 および他の所得間で損失を控除できない問題

給与所得控除額の改正前後の比較 改正前 改正後 給与等の収入金額給与所得控除額給与等の収入金額給与所得控除額 180 万円以下 収入金額 40% 65 万円に満たない場合は 65 万円 180 万円以下 収入金額 40%-10 万円 55 万円に満たない場合は 55 万円 180 万円超 360 万

税金の課税方法 個人の税金の課税方法について確認しましょう 大きく分けて 総合課税と分離課税の二種類があります 総合課税 1 年間の所得を全部まとめて一定の税率で課税する方法 所得額によって異なる税率 金額に応じて確定申告を行う 源泉分離課税他の所得と分離して その所得の支払いの際に一定の税率で源泉

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平成19年度税制改正.xls

PowerPoint プレゼンテーション

Ⅰ 家計の自助努力による資産形成を支援するための税制措置 1. つみたて NISA の制度期限の延長 NISA 制度の恒久化 根拠法の制定等 1つみたて NISA について 平成 49 年までとされている投資可能期間 ( 制度期限 ) を延長することにより 来年以降に投資を開始しても投資可能期間が少

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( 注 3) その他の少額上場株式等の非課税口座制度の詳細については 証券会社等の金融商品取引業者等にお問い合わせ下さ い b. 利益を超える金銭の分配に係る税務個人投資主が本投資法人から受取る利益を超える金銭の分配 ( 平成 27 年 4 月 1 日以後開始事業年度に係る利益を超える金銭の分配につ

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税法実務コース 所得税 学習スケジュール 回数 学 習 テ ー マ 内 容 第 1 章 テーマ1 所得税の仕組みテーマ2 所得税額の計算テーマ3 非課税所得 所得税の仕組み 税額計算 所得税が課税されないものについて学習します テーマ1 各種所得金額の計算の概要テーマ2 利子所得テーマ3 配当所得

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法人会の税制改正に関する提言の主な実現事項 ( 速報版 ) 本年 1 月 29 日に 平成 25 年度税制改正大綱 が閣議決定されました 平成 25 年度税制改正では 成長と富の創出 の実現に向けた税制上の措置が講じられるともに 社会保障と税の一体改革 を着実に実施するため 所得税 資産税についても

公社債税制の抜本改正(個人投資家編)<訂正版>

つみたて NISA Meetup in 大阪 # つみップ 平成 31 年 2 月 6 日 大阪取引所会議室 主催 : 金融庁協力 : 大阪取引所

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〇なぜ 家計の安定的な資産形成 を推進? 〇なぜ つみたて NISA? 〇職場で つみたて NISA を普及!! はじめに! 1

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平成平成 年度税制改正要望に関する基本的考え方 本年度は 東日本大震災からの復興支援を視野に入れつつ 以下の考え方を柱として 必要な税制上の措置を要望する 主な具体的要望項目 1. 東日本大震災からの復興支援 地方公共団体が委託者となる土地信託に係る登録免許税等の非課税措置 日本版レベニ

所得控除 雑損控除 医療費控除 社会保険料控除等 旧生命保険料控除 旧個人年金保険料控除 ( 実質損失額 - 総所得金額等の合計額 10%) 又は ( 災害関連支出の金額 -5 万円 ) のうち いずれか多い方の金額医療費の実質負担額 -(10 万円と総所得金額等の 5% のいずれか低い金額 ) 限

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4. 貯蓄 投資等に係る税制について

利子等並びに上場株式の配当等及び譲渡益に係る税制の沿革年金 貯蓄制度及びNISAの加入者等の推移 預貯金 公社債等の利子等上場株式の配当等上場株式の譲渡益 ~ 昭和 62 年 総合課税 源泉分離選択課税(35%[ 国税のみ ]) 申告不要( 普通預金等のみ ) 選択 ( 源泉 :20%[ 国税のみ ]) マル優 ( 少額貯蓄非課税制度 )[S38 年創設 ] 総合課税 源泉分離選択課税 (35%[ 国税のみ ]) 申告不要 ( 少額のものに限る ) ( 源泉 :20%[ 国税のみ ]) 選択 原則 非課税 ( 事業類似のもの等は総合課税 ) 参考 S28 年に譲渡益が原則 非課税とされたことに伴い 有価証券取引税 ( 譲渡価額を課税標準とした流通税 ) が創設された 源泉分離課税化 ( 地方税 : 利子割の創設 ) 昭和 63 年 源泉分離課税 (20%[ 国税 :15%, 地方税 :5%]) マル優 ( 少額貯蓄非課税制度 ) の見直し ( 対象を老人 障害者等に限定 [ 老人等マル優 ]) 一般財形貯蓄の利子非課税の見直し ( 対象を財形住宅貯蓄に限定 [ 財形住宅貯蓄の利子非課税 ]) ( 財形年金貯蓄の利子非課税 [S57 年創設 ] は存置 ) 原則 課税化 平成元年 申告分離課税 (26%[ 国税 :20%, 地方税 :6%]) 選択 源泉分離選択課税( ) (20%[ 国税のみ ]) ( ) みなし利益 ( 譲渡価額の一定割合 ) に対して課税 参考 有価証券取引税の税率引下げ 平成 11 年 参考 有価証券取引税の廃止 平成 15 年 源泉分離選択課税の廃止 申告不要の適用上限額の廃止 ( 大口株主を除く ) 上場株式等に係る軽減税率 (20% 10%) の導入 ( 地方税 : 配当割の創設 ) 総合課税 申告不要( 大口株主は少額のものに限る ) 選択 ( 源泉 :10%[ 国税 :7%, 地方税 :3%]) 源泉分離選択課税の廃止 申告不要制度の創設 上場株式等に係る軽減税率 (20% 10%) の導入 ( 地方税 : 株式等譲渡所得割の創設 ) 申告分離課税 (10%[ 国税 :7%, 地方税 :3%]) 申告不要( 源泉徴収された特定口座内選択上場株式等に限る ) ( 源泉 :10%[ 国税 :7%, 地方税 :3%]) 特定口座制度の開始 譲渡損失の繰越控除制度の創設

利子等並びに上場株式の配当等及び譲渡益に係る税制の沿革年金 貯蓄制度及びNISAの加入者等の推移 ( 承前 ) 預貯金 公社債等の利子等上場株式の配当等上場株式の譲渡益 平成 16 年 参考 非上場株式等の譲渡益に係る税率引下げ (26%[ 国税 :20%, 地方税 6%] 20%[ 国税 :15%, 地方税 5%]) 平成 18 年 老人等マル優 ( 老人等の少額貯蓄非課税制度 ) の見直し ( 対象を障害者等に限定 [ 障害者等マル優 ]) 平成 21 年 平成 23 年 平成 26 年 申告分離課税の創設 総合課税 申告分離課税( 大口株主は除く ) (10%[ 国税 :7%, 地方税 :3%]) 選択 申告不要( 大口株主は少額のものに限る ) ( 源泉 :10%[ 国税 :7%, 地方税 :3%]) 上場株式等の譲渡損失と配当等の間の損益通算の導入 総合課税の対象となる大口株主要件の見直し ( 保有割合の引下げ :5% 3%) 上場株式等に係る軽減税率の廃止 税率 (10% 20%[ 国税 :15%, 地方税 :5%]) NISA( 少額投資非課税制度 ) の創設 上場株式等の譲渡損失と配当等の間の損益通算の導入 ( 同左 ) 上場株式等に係る軽減税率の廃止 税率 (10% 20%[ 国税 :15%, 地方税 :5%]) NISA( 少額投資非課税制度 ) の創設 ( 同左 ) 平成 28 年 公社債課税の見直し 特定公社債等の利子等 申告分離課税 (20%[ 国税 :15%, 地方税 :5%]) 申告不要選択 ( 源泉 :20%[ 国税 :15%, 地方税 :5%]) 一般公社債等の利子等 源泉分離課税(20%[ 国税 :15%, 地方税 :5%]) 上場株式等の譲渡損失と配当等の損益通算の特例の範囲に特定公社債等の利子等を追加 ジュニア NISA の創設 ジュニア NISA の創設 ( 同左 ) 参考 公社債課税の見直しにおいて 非課税とされていた公社債の譲渡について 株式等の譲渡と同様に 課税することとされた 平成 30 年 つみたて NISA の導入 ( 一定の投資信託が対象 ) つみたて NISA の導入 ( 同左 ) ( 一定の投資信託が対象 )

勤労者財産形成促進制度 ( 財形制度 ) の概要 区分対象者内容非課税限度額 勤労者財産形成住宅貯蓄 の利子所得等の非課税 55 歳未満の勤労者 ( 職業の種類を問わず 事業主に雇用される人 ) 給料天引きで預入等をする勤労者 財産形成住宅貯蓄の利子等 ( 積立期間 5 年以上 ) 元本 550 万円 給料天引きで預入等をする勤労者 元本 550 万円 勤労者財産形成年金貯蓄 の利子所得等の非課税 同 上 財産形成年金貯蓄の利子等 ( 積立期間 5 年以上 据置可能期間 ( 生損保等は385 万円 ) ( 注 ) 財形住宅と 5 年以内 年金支払期間 5 年以上 ) 合わせて 550 万円 ( 注 ) 目的外の払出しなどの場合は 前 5 年内に支払われた利子等について遡及課税

NISA 制度 ( 基礎控除の見直し案少額投資非課税制度 ) の概要 家計の安定的な資産形成を支援する観点から 平成 25 年度税制改正において NISA( 非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等の非課税措置 ) を創設 また 平成 29 年度税制改正において 少額からの積立 分散投資を促進するため つみたて NISA を創設 年間の投資上限額 一般 NISA 120 万円 ( 平成 26 27 年は 100 万円 ) いずれかを選択 つみたて NISA 40 万円 非課税期間 5 年間 20 年間 口座開設可能期間 投資対象商品 10 年間 ( 平成 26 年 ~ 平成 35 年 (2023 年 )) 上場株式 公募株式投資信託等 20 年間 ( 平成 30 年 ~ 平成 49 年 (2037 年 )) 積立 分散投資に適した一定の公募等株式投資信託 ( 商品性について内閣総理大臣が告示で定める要件を満たしたものに限る ) 投資方法制限なし契約に基づき 定期かつ継続的な方法で投資 制度イメージ 11 年目 22 年目 33 年目 44 年目 55 年目 120 ロールオーバー可 120 120 10 十 10 年年 120 間間 120 120 ( 単位 : 万円 ) 40 ( 単位 : 万円 ) 1 年目 2 年目 3 年目 4 年目 17 年目 18 年目 19 年目 20 年目 40 40 20 40 年間 40 40 ( 一定期間ごとに口座開設者に係る確認を実施 ) ( 備考 ) このほか 平成 27 年度税制改正において 若年層への投資のすそ野拡大等の観点から ジュニア NISA を創設 (20 歳未満の者が非課税口座を開設 年間の投資上限額 :80 万円 非課税期間 :5 年間 口座開設可能期間 :8 年間 ( 平成 28 年 ~ 平成 35 年 (2023 年 )))

NISA 年金 貯蓄制度及びとiDeCo( 個人型確定拠出年金 NISAの加入者等の推移 ) の制度比較 NISA と ideco はともに国民の安定資産の形成を支援する制度 特に つみたて NISA と ideco は 各個人が運用商品を選択し 長期間にわたり少額の積立を行うものであり 類似の機能を果たしている ideco は支給開始年齢 (60 歳以上 ) 到達前の中途引出しが原則不可であるなど 老後に向けた資産形成という目的を反映した制度設計となっている NISA はこうした制約がなく 資産としての流動性が高い仕組みである 拠出時の課税関係 NISA( 一般 つみたて ) 税引き後所得から拠出 < 限度額 > 一般 NISA: 年間 120 万円 ( 非課税期間 5 年間 ) つみたて NISA: 年間 40 万円 ( 非課税期間 20 年間 ) ideco 全額所得控除 ( 小規模企業共済等掛金控除 ) < 限度額 > 企業年金への加入状況等によって異なる ( 企業型年金 確定給付型の年金のいずれも実施されていない第 2 号被保険者 ( 民間サラリーマン ) の場合 年間 27.6 万円 ) 加入可能年齢 60 歳まで 給付の仕組み 支給開始年齢 支給開始年齢到達前の中途引出し 制限なし 60 歳以上も非課税投資が可能 任意のタイミングで引出し可能 60 歳以上 70 歳以下の請求時 ( 加入期間によって異なる ) 原則不可 ( 一部 国民年金の保険料免除者等の要件を満たした者のみ可能 ) 課税関係課税なし ( 運用益非課税 ) 年金払い : 雑所得 ( 公的年金等控除 ) 一時金払い : 退職所得又は一時所得

NISA( 一般 つみたて基礎控除の見直し案 ) の稼働口座数及び年間買付額の推移 ( 万口座 ) 1,200 1,000 800 600 400 非稼働口座 つみたて NISA( 稼働口座 ) 一般 NISA( 稼働口座 ) 買付額 492 万口座 (879 万口座 ) 451 428 万口座 カッコ書きの数字は 非稼働口座込みの NISA の総口座数 3.4 兆円 (1,012 万口座 ) 424 年間買付額 (1,077 万口座 ) 420 24 537 3.3 兆円 2.8 兆円 3.4 兆円 588 万口座 657 万口座 (1,168 万口座 ) 内 つみたて NISA 27 631 万口座 ( 兆円 ) 5.0 4.0 3.0 2.0 200 492 428 588 657 607 1.0 0 平成 26 年 1 月末 平成 27 年 3 月末 平成 28 年 3 月末 平成 29 年 3 月末 平成 30 年 3 月末 0.0 ( 注 1) 総口座数及び年間買付額は NISA ジュニア NISA 利用状況調査 [ 金融庁 ] から作成 年間買付額 は それぞれ前年 4 月 ~ 当年 3 月末までの 1 年間の買付額 稼働口座と非稼働口座の口座数は NISA 及びジュニア NISA 口座開設 利用状況調査結果 ( 全証券会社 )[ 日本証券業協会 ] の稼働率 ( 平成 26 年以降で一度でも買付けがあった口座の割合 ) を乗じて計算している ( 注 2) 平成 26 年 1 月末については 制度開始直後であるため 稼働口座 非稼働口座の区別をしていない ( 注 3) 平成 30 年 3 月末の全体の口座数及び年間買付額は 一般 NISA とつみたて NISA の合計値を表示している

NISA の利用状況 金融資産を多く保有する階層ほど NISA 口座の利用率が高い模様 平成 30 年に運用開始した つみたてNISA は現役世代の利用も多い 他方 平成 26 年から運用されている一般 NISAは 60 歳代以上の利用が約 60% を占めている 世帯の保有金融資産高別の NISA 口座利用率 一般 NISA における年代別買付額割合 100 万円未満 100 万円 ~300 万円未満 300 万円 ~500 万円未満 500 万円 ~800 万円未満 800 万円 ~1,000 万円未満 1,000 万円 ~2,000 万円未満 2,000 万円 ~3,000 万円未満 3,000 万円 ~5,000 万円未満 5,000 万円 ~1 億円未満 (7.6%) (12.4%) (14.9%) (16.2%) (25.3%) (28.5%) (31.6%) (36.7%) (35.9%) 約 60% 80 歳代以上 7% 70 歳代 22% 60 歳代 30% 29% 20 歳代 3% 30 歳代 9% 8% 40 歳代 13% 50 歳代 17% つみたて NISA における年代別買付額割合 70 歳代 4% 60 歳代 10% 50 歳代 17% 40 歳代 29% 80 歳代以上 1% 30 歳代 27% 20 歳代 12 % 買付総額 :305 億 4,916 万円 1 億円以上 (43.8%) 0% 10% 20% 30% 40% 50% ( 注 1) QUICK 資産運用研究所 個人の資産形成に関する意識調査 (2017 年 12 月 n=5,132) をもとに財務省作成 世帯の保有金融資産について 回答したくない と回答した者 (n=2,082) を除いて集計している サンプル数が限られたアンケート調査であることに留意 ( 注 2) つみたて NISA は平成 30 年 (2018 年 ) から開始 買付総額 :14 兆 4,873 億 7,540 万円 ( 出所 ) 金融庁 NISA 口座の利用状況 ( 平成 30 年 6 月末時点 )

正規 非正規雇用者数の推移金融所得課税の一体化

主要国における給与所得課税と金融所得課税の概要 (2018 年 1 月現在 ) 日本アメリカイギリスドイツフランス 給与所得課税 利子課税 総合課税 源泉分離課税 10~55% 所得税 :5~45% 個人住民税 :10% 20% 所得税 :15% 個人住民税 :5% 総合課税 連邦税 :10~37% 州 地方政府税 総合課税 20 40 45% 総合課税 段階的課税 分離課税 0 20 40 45% 0~47.475% 所得税 :0~45% 連帯付加税 : 税額の 5.5% 総合課税 9.7~54.7% 所得税 :0~45% 社会保障関連諸税 : 9.7% 配当課税 株式譲渡益課税 申告分離と総合課税との選択 申告分離課税 ( 申告分離 ) 20% 所得税 :15% 個人住民税 :5% 又は ( 総合課税 ) 10~55% 所得税 :5~45% 個人住民税 :10% 20% 所得税 :15% 個人住民税 :5% ( 連邦税 ) 段階的課税 分離課税 ( 州 地方政府税 ) 総合課税 連邦税 :0 15 20% 州 地方政府税 株式譲渡益は 12 ヶ月以下保有の場合 総合課税 (10~37% 州 地方政府税 ) 段階的課税 分離課税 段階的課税 分離課税 7.5 32.5 38.1% 10 20% 申告不要 分離課税 総合課税も選択可 26.375% 所得税 :25% 連帯付加税 : 税額の 5.5% 分離課税と総合課税との選択 ( 注 5) ( 分離課税 ) 30% 所得税 :12.8% 社会保障関連諸税 : 17.2% 又は ( 総合課税 ) 17.2~62.2% 所得税 :0~45% 社会保障関連諸税 : 17.2% ( 注 1) 日本では 特定公社債等の利子等については 20%( 所得税 15% 個人住民税 5%) の税率による申告分離課税の対象となる 源泉徴収されたものについては 申告不要を選択できる ただし 同族会社が発行した社債の利子でその同族会社の役員等が支払いを受けるものは総合課税の対象となる 日本の配当課税は 源泉徴収 (20%( 所得税 15% 個人住民税 5%)) のみで申告不要を選択することも可能 なお 本資料は 上場株式等の配当 ( 大口株主が支払を受けるもの以外 ) についてのものである 日本の株式譲渡益課税は 特定口座において源泉徴収を行う場合 申告不要も選択可 ( 注 2) アメリカでは 配当課税は 適格配当 ( 配当落ち日の前後 60 日の計 121 日間に 60 日を超えて保有する株式について 内国法人又は適格外国法人から受領した配当 ) についてのものである 給与所得等 配当所得及び長期キャピタル ゲインの順に所得を積み上げて それぞれの所得毎に適用税率が決定される なお 州 地方政府税については 税率等は各々異なる ( ニューヨーク市の場合 州税 :4.00~8.82% 市税 :2.7~3.4% 税額の 14% の付加税 ) ( 注 3) イギリスでは 給与所得等 利子所得 配当所得 キャピタル ゲインの順に所得を積み上げて それぞれの所得毎に適用税率が決定される ( 注 4) ドイツでは 資本所得と他の所得を合算したときに適用される税率が 25% 以下となる場合には 申告により総合課税の適用が可能 ただし 申告を行った結果 総合課税を選択した方が納税者にとって却って不利になる場合には 税務当局において資本所得は申告されなかったものとして取り扱われ 26.375% の源泉徴収税のみが課税される ( 注 5) フランスでは 2018 年予算法で 利子 配当 譲渡益に係る所得税について分離課税と総合課税を選択できるようになった