金融所得税制の見直し

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1 金融所得税制の見直しと 資産形成支援税制 ジャパン タックス インスティチュート講演資料 18年4月5日 東京財団政策研究所研究主幹 中央大学法科大学院 特任教授 森信茂樹

2 なぜ金融所得税制が話題になるのか 平成30年度与党税制改正大綱に 金融所得に対する課税のあり方に ついては 税負担の垂直的公平性等を確保する観点から 諸 外国の制度や市場への影響も踏まえつつ 総合的に検討する と明 記されている 19年10月に予定されている消費増税時に軽減税率が導入されるが その減収額は1兆円と見積もられており 法律で 安定的な恒久財 源を確保するため 平成30年度末までに歳出及び歳入上の措置を講 じる ことが義務付けられている 4000億円は総合合算制の取りやめで手当 30年度税制改正で たばこ税増税2500億円 所得税 住民税増税で800億円 足 りないのは3000億円弱ということになる なお 金融所得税制は1 で500億円程度の増収(ネットベース と いわれている

3

4 主要国における給与所得課税と金融所得課税の概要 日 本 給与所得課 総合課税 税 ア メ リ カ 総合課税 源泉分離 課 利子課税 税 20% 申告分離と 配当課税 総合課税と の選択 申告分離 20 又は 総合課税 10 55% 株式 譲 申告分離 課 税 渡益 課税 20 連邦税 州 地方政府税 イ ギ リ ス 総合課税 段階的課税 分離課税 ド イ ツ 総合課税 フ ラ ン ス 給与所得 8 53 申告不要 分離課税 総合課税 段階的課税 連邦税 分離課税 段階的課税 連邦税 0 分離課税 州 地方政府 州 地方政府税 段階的課税 税 総合課税 分離課税 総合課税 も選択可 金融所得 注1 日本では 特定公社債等の利子等については 20% 所得税15% 個人住民税5% の税率による申告分離課税の対象となる 源泉徴収されたものについては 申告不要を選択できる 日本の配当課税は 源泉徴収 20% 所得税15% 個人住民税5 のみで申告不要を選択することも可能 注2 アメリカでは 配当課税は 適格配当 配当落ち日の前後60日の計121日間に60日を超えて保有する株式について 内国法人又は適格外国法人から受領した配当 についてのものである 注3 イギリスでは 給与所得等 利子所得 配当所得 キャピタル ゲインの順に所得を積み上げて それぞれの所得毎に適用税率が決定される 注4 ドイツでは 資本所得と他の所得を合算したときに適用される税率が25 以下となる場合には 申告により総合課税の適用が可能 ただし 申告を行った結果 総合課税を選択した方が納税者に とって却って不利になる場合には 税務当局において資本所得は申告されなかったものとして取り扱われ の源泉徴収税のみが課税される 注5 フランスでは 2013年予算法において 利子 配当 譲渡益について分離課税との選択制が廃止され 2013年分所得から総合課税が一律適用されることとなった 財務省資料を筆者が加工

5 日本版IRAのイメージ 生命保険契約 簡易保険契約 生命共済契約に基づく個人年金等 個人型確定拠出年金 EET型 私学 三階部分 日本版IRAに統合 二階部分 小 規 模 企 業 共 済 農 業 者 年 金 基 金 国 民 年 金 基 金 確定拠出 年金 企業型 厚生年金 基金 確定給付 企業年金 石炭 鉱業 年金 基金 中小企業退職金 共済 特定退職金共済 外国の法令に基 づく年金 自社年金 TEE型 年金払い退職給付 厚生年金保険 公的年 金等 控除に 該当 付加年金 国民年金 基礎年金 一階部分 第2号被保険者の 被扶養配偶者 自営業者等 民間サラリーマン 公務員等 第3号被保険者 第1号被保険者 第2号被保険者等 金融税制 番号研究会

6 EET型とTEE型の運用比較 貯蓄額 貯蓄時の 納税額 A 所得課税 消費課税 タイプ 元本と運用 益 B 年後の 税額 C 10年後の税引 き後手取り 10年間の 税額の10年 後の価値 税引き後手取 り額の所得課税 との差 B - C 注11 注4 118 注2 注5 減税額 注6 45 注7 0 A EET 型 100 B TEE 型 非課税 非課税 163 非課税 非課税 EEE型 注1 注2 注3 注4 注5 注6 注7 注 年後の 貯蓄総額 当初の所得100を 税率20% 利子率5%で10年間運用した場合 非課税 注3 注2 12 注8 10年目の元本とその運用益 元本は毎年4%ずつ成長 の9乗 の10乗 の10乗 10年目の運用益に対する税額 の9乗 年後の手取り額 貯蓄総額 に対する税額 毎年の運用益に20%の税率がかかるため 貯蓄額は差し引き4%成長 の10乗 貯蓄時の納税額と毎年の運用益に対する税額 初年度の税額0.8が毎年4%ずつ成長 を割引率5%で計算した10年後の現在価値 PV 初年度の税額20を割引率5%で計算した10年後の現在価値 PV 金融税制 番号研究会

7 日本証券業協会作成

8 わが国の金融所得税収の推移 源泉所得税 申告所得税 利子所得 配当所得 譲渡益 単位千億円 うち株式譲 渡益 合計 うち金融所 得 2012年度 決算 4 20 7 2 31 27 2013年度 決算 5 26 13 8 44 39 2014年度 決算 5 38 12 7 54 49 2015年度 決算 4 45 15 9 64 58 2016年度 補正後 3 37 12 6 52 47 2017年度 予算 3 37 12 6 52 46 財務省資料を筆者が加工 注 法人の受取る利子 配当からの源泉所得税は法人税から控除されるので ネットの税収は相当少ない

9 あわせて金融インフラを強化する税制の見直しを 金融所得税制の見直しについては 国民の資産形成を支援する税制の拡充 具体的には NISAを本格的なTEE型 拠出時課税 あとは非課税 の資産形成支援制度として整備する ことなどとパッケージで行う必要がある わが国の公的年金制度は賦課方式なので 少子高齢化の進展で制度の根幹が揺らいでいる 14年の財政検証では 8つのうち3つのケースで 年金の所得代替率 65歳で受け取る 年金額と平均賃金との比率 が50 を割っており 国民の将来不安を高めている その ためにも 自助努力での老後の生活資金の確保を支援する税制の必要性がある 17年に拡充したiDeCoの税制はEET型 拠出 運用時非課税 給付時課税 である 諸外 国を見ると EET型とTEE型の貯蓄優遇制度が並立し 国民はニーズに応じて選択できる 米国ではIRAとRoth IRA カナダでは登録退職貯蓄制度 RRSP と非課税貯蓄口座 TFSA という2つの選択肢があり 前者がEET型 後者がTEE型で 税率が一定であれ ば 税引き後の手取りは等しくなる 税制改正大綱にも 諸外国の制度 も踏まえつ つ と記されており参考にすべきだ わが国のNISAはTEE型で 10年に導入され 16年にジュニアNISA 18年からはつみたて NISAが追加されたが いまだ暫定措置である これを本格的な貯蓄優遇制度 たとえば日 本版IRA に模様替えし 国民の老後 貯蓄の選択肢を広げることが必要である 複数に分散しわかりづらい3階部分の年金の整 理 統合の受け皿としての役割も期待できる idecoは厚生労働省所管の年金制度であり NISAは金融庁所管の証券税制の流れをくむ制度であるが 国民にとっては同じ機能を持つ

10 2段階 累進の金融税制は可能か 金融所得 譲渡益 配当 利子所得 の税率を 一定の所得 たとえば金融所得100万円 申告所得1500万 円 について 20 から30 に引上げることは可能か 1 特定口座で30 で源泉徴収し金融所得100万円未満や申告所得2000万円未満の場合に還付する方法 2 20 で源泉徴収し金融所得100万円以上や申告所得2000万円以上の場合には改めて申告納税させる方法 税務署の徴税実務がついていけるかどうか メリットの多い特定口座では完結できない ①金融所得100万円以上の判定が金融機関ではできない 特定口座を複数の金融機関で持っている場合 下記 の状況から金融所得情報の連携困難 特定口座外の金融所得がある場合 配当を比例配分方式で受け取っていない 一般口座を持っている 銀行 利子を含めるか等 ②申告所得についての情報が金融機関にはない マイナンバーを利用しての税務署から金融機関への申告所得情報の連携が理論的には可能かもしれないが マイナンバーを金融機関に提出しない顧客が相当数いる 昨年末現在で 証券会社の顧客からのマイナンバー 取得割合は4割程度にとどまり たび重なる案内にも関わらず 取得積み上げは困難を極めている 一律低い税率で源泉徴収しておいて 確定申告義務がある2000万円以上の申告所得の者に限って税率引上げ分 だけ申告納税させれるという考え方もある この方式では 高齢者に金融資産が偏在している状況からすると 金融所得は多いのに 給与所得等は少なく 確定申告不要という人が多く 税収増の効果は期待できない

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