Microsoft Word 常発041号 改正相続税法等の周知について(・

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相続税・贈与税の基礎と近年の改正点

第 5 章 N

ラリーマン 相続税の申告は? 45 相続税の申告はどのようにすればよいのでしょうか 相続が開始したことを知った日 ( 通常は被相続人が死亡した日 ) の翌日から 10 か月以内に 被相続人の住所 地の所轄税務署に申告し 相続税を納付する必要があります 申告書を提出する人が 2 名以上いる場合は 共同

(2) みなし相続財産ものか13 第1 章12 2 課税される 相続財産 の範囲 海外にある財産も課税対象となる 贈与税の暦年課税適用財産も 3 年以内は課税対象となる 葬式費用 墓地や墓碑 仏壇 仏具等は非課税 相続税の課税対象となる相続財産は (1) 被相続人が亡くなったときに所有していた財産

税法入門コース 相続税 学習スケジュール 回数学習テーマ内容 第 1 回 第 2 回 第 3 回 第 4 回 第 4 回 第 1 章 第 2 章 第 2 章 第 3 章 第 4 章 第 4 章 第 5 章 テーマ 1 相続税 贈与税とは? テーマ 2 用語の説明 テーマ 1 相続人となれる人は? テ

暦年課税の贈与を毎年する人のデータ 暦年課税の贈与は 現金を贈与するのか不動産を贈与するのかで違ってきます 土地は路線価方式または倍率方式で評価し建物は固定資産税評価額で評価しますので 現金での贈与の場合よりも税率は低くなります ただし不動産の贈与では 土地や建物の贈与または共有持分の贈与になります

2 税額控除等の計算 ( 単位 : 円 ) 項目対象者計算過程金額 答案用紙 Chapter2 問題 3 課税価格の計算 Ⅰ 相続人及び受遺者の相続税の課税価格の計算 1 分割財産価額の計算 ( 単位 : 千円 ) 2 みなし取得財産価額の計算 ( 単位 : 千円 ) 取得者財産の種類計算過程金額

配偶者がいる人の一次相続と二次相続のデータ 被相続人に配偶者がいる一次相続と 配偶者がいない二次相続の相続税シミュレーションを行います 配偶者の税額軽減は その節税効果が大きいために一次相続で相続税を大幅に減額することができますが 次の二次相続では想定外の相続税が発生することがあります 配偶者がいる

一戸建ての自宅を所有している人のデータ 東京都内やその近郊など路線価の高い宅地に一戸建ての自宅を所有し その他に預貯金や有価証券を保有している人の相続税シミュレーションになります 路線価が高いと自宅の敷地の面積が広くなくても その宅地の評価額は高額になりますので この宅地に対して小規模宅地等の特例が

目 次 最近における相続税の課税割合 負担割合及び税収の推移 1 地価公示価格指数と基礎控除(58 年 =100) の推移 2 最近における相続税の税率構造の推移 3 小規模宅地等の課税の特例の推移 4 相続税負担の推移( 東京都区部のケース ) 5 ( 補足資料 ) 相続税の概要 6 相続税の仕組

2015 年 1 月いよいよ施行! 相続税増税の影響と対策 Part 1 相続税はどう変わる? 影響は? Part 2 相続税の負担を軽減するには?

2011年税制改正のポイント

相続税に関するチェックリスト

平成 25 年度税制改正解説相続税 ~ 基礎控除の引き下げ 税率構造の見直し等 法定相続人の数と基礎控除法定相続人の数と基礎控除 法定相続人の数 1 人 2 人 3 人 4 人 5 人 60,000 千円 70,000 千円 80,000 千円 90,000 千円 100,000 千円 36,000

コピー又は web からダウンロードしてご使用ください 答案用紙 Chapter1 問題 1 個人とみなされる納税義務者 Ⅰ 相続人及び受遺者の相続税の課税価格の計算 1 遺贈財産価額の計算 ( 単位 : 千円 ) 取得者財産の種類計算過程金額 2 生前贈与加算される贈与財産の額の計算 ( 単位 :

自宅の他に賃貸マンションと駐車場を所有している人のデータ 自宅の他に賃貸マンションと駐車場を所有している人の 法定相続人の数と相続財産および債務のデータから相続税を試算します 賃貸マンションについては全室が賃貸用かどうか 駐車場については舗装がしてあるかどうかで評価額が違ってくることがあります また

[2] 税率構造の見直し 相続税の税率構造が現行の6 段階から8 段階に変更されるとともに 最高税率が 50% から 55% に引き上げられることとなりました ただし 各法定相続人の取得金額が2 億円以下の場合の税率は と変わりありません この改正は 平成 27 年 1 月 1 日以後に相続または遺

である 12 遺留分とは 遺言の内容にかかわらず一定の相続人が確実に受け取ることができる一定の 割合のことである 直系尊属のみが相続人である場合は 被相続人の財産の 1/3 その 他の場合には 被相続人の財産の 1/2 である ただし 兄弟姉妹には遺留分はない 13 相続の放棄は 被相続人の生前に行

3.相続時精算課税の適用を受ける場合編

事例 父 ( ) が 年 5 月 9 日に亡くなり ( 亡くなられた人のことを 被相続人 といいます ) 母 ( 国税花子 ) 私 ( 国税一郎 ) 妹 ( 税務幸子 ) の 人で父の財産を相続しました 父が残した財産は 自宅のある土地と家屋 上場株式 現金 預金 生命保険金です 父が亡くなった年分

東京太郎様 Inheritance Report 相続診断書 弁護士法人 税理士法人リーガル東京 平成 30 年 8 月 20 日作成

相続税の節税対策としての生前贈与 相続税 贈与税はともに相手に渡る財産の金額に対して累進的な税率により税金がかかりま す そこで 相続税の税率よりも低い税率で贈与をすれば 相続税の節税になります 下の 図で相続税と贈与税税率を確認して下さい 贈与税は 相続税に比べ 基礎控除額が低く さらに税率が高く

Microsoft Word - 第67号 来年からの贈与税改正と相続時精算課税を選択する際の注意点

おき 太郎様 Inheritance Report 相続診断書 税理士法人おき会計 平成 28 年 7 月 20 日作成

3.相続時精算課税の適用を受ける場合編

平成19年12月○日

(1) 相続税の納税猶予制度の概要 項目 納税猶予対象資産 ( 特定事業用資産 ) 納税猶予額 被相続人の要件 内容 被相続人の事業 ( 不動産貸付事業等を除く ) の用に供されていた次の資産 1 土地 ( 面積 400 m2までの部分に限る ) 2 建物 ( 床面積 800 m2までの部分に限る

4.住宅取得等資金の非課税の適用を受ける場合編

問題 1 1 問題 1 1 納税義務者 相続税の納税義務者及び課税財産の範囲 課税価格 1 納税義務者 ⑴ 次に掲げる者は 相続税を納める義務がある 1 居住無制限納税義務者 ( 法 1 の 3 1 一 ) 相続又は遺贈により財産を取得した個人でその財産を取得した時において法施行地に住所を有するもの

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テキスト編 第 1 章相続税 贈与税とはなにか 目次 1 相続税が課税される理由 1 2 どれくらいの遺産がある場合 相続税は課税されるか 2 3 贈与税が課税される理由 3 4 相続税と贈与税の関係 4 第 2 章相続人と相続分 1 相続人と相続順位 5 2 相続の承認と放棄 14 3 相続人の相

野村資本市場研究所|顕著に現れた相続税制改正の影響-課税対象者は8割増、課税割合は過去最高の8%へ-(PDF)

相続税 贈与税の基本がよくわかる! 誰が相続人になるの? 税額はどのようにして求めるの? 土地 建物の評価はどうするの? 住宅取得資金の贈与は最大 3,000 万円が非課税に? 教育資金や結婚 子育て資金の贈与は非課税に? 新しくできる配偶者居住権ってどんなもの? etc.

2.配偶者控除の特例の適用を受ける場合(暦年課税)編

相続税計算 例 不動産等の評価財産の課税評価額が 4 億 8 千万円 生命保険金の受取額が 2 千万円 現金 預金等が 4 千万円 ローン等の債務及び葬式費用等が 3 千万円である場合の相続税を計算します 相続人は妻と 2 人の子供の 3 人です ( 評価額を計算するには専門知識を要します 必ず概算

5 適用手続 ⑴ 相続時精算課税の適用を受けようとする受贈者は 贈与を受けた財産に係る贈与税の申告期間内に 相続時精算課税選択届出書 ( 贈与者ごとに作成が必要 ) を贈与税の申告書に添付して 納税地の所轄税務署長に提出する ( 相法 21の92) なお 提出された当該届出書は撤回することができない

2.配偶者控除の特例の適用を受ける場合(暦年課税)編

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4.住宅取得等資金の非課税の適用を受ける場合編

1.一般の贈与の場合(暦年課税)編

相続人の居住用または事業用の宅地については2 割または5 割評価にするという小規模宅地等の評価減の特例があるが 平成 22 年度税制改正により 原則として申告期限まで居住または事業を継続していなければ適用が認められなくなっている 今回 基礎控除額が引き下げられることと合わせ 都市部の独居老人が亡くな

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第 1 問次の関連業法とコンプライアンスに関する各文章 ( 問 1~ 問 10) を読んで 正しいもの または適切なものには〇を 誤っているものまたは不適切なものには を 解答用紙に 記入しなさい ( 各 1 点 ) ( 問 1) 弁護士資格を有しない相続診断士が 事件性のある法律相談を無償で行うこ

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Microsoft Word - uchida_report_24++.doc

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2.配偶者控除の特例の適用を受ける場合(暦年課税)編

(3) 年金所得者公的年金等の収入金額が400 万円以下であり かつ その公的年金等の全部が源泉徴収の対象となる場合において公的年金等に係る雑所得以外の所得金額が20 万円以下である場合には 確定申告の必要はありません また 上記 (2) 又は (3) に該当する方であっても 医療費控除や住宅借入金

住宅取得等資金贈与の非課税特例 教育資金一括贈与の非課税特例 結婚 子育て資金贈与の非課税特例 相続時精算課税制度 贈与者 贈与年の 1 月 1 日現在で 60 歳以上の父母または祖父母 受贈者 贈与者の直系卑属 ( 子 孫 ひ孫等 ) で贈与の年の 1 月 1 日現在 20 歳以上 受贈年の合計所

住宅取得等資金の贈与に係る贈与税の非課税制度の改正

Microsoft Word - 第53号 相続税、贈与税に関する税制改正大綱の内容

上級相続診断士練習問題 < 注意事項 > 1 試験問題用紙は 問題用紙と解答用紙からなっています 解答はすべて解答用紙に記入してください 2 試験問題用紙は 問題用紙と解答からなっています 解答はすべて解答用紙に記入してください 3 問題数 (= 解答数 ) は合計 45 問です 本試験は試験時間

Microsoft Word - 文書 1

2. 二世帯住宅と特定居住用宅地等 [1] 区分所有なし : 外階段 / 親族が取得する場合 Q. 被相続人 A が所有する宅地の上に A の所有する建物があり 1 階に A が居住し 2 階に子 B とその家族が居住しています ( 建物内部では行き来ができない構造 ) A と B は別生計です こ

土地建物等の譲渡損失は 同じ年の他の土地建物等の譲渡益から差し引くことができます 差し引き後に残った譲渡益については 下記の < 計算式 2> の計算を行います なお 譲渡益から引ききれずに残ってしまった譲渡損失は 原則として 土地建物等の譲渡所得以外のその年の所得から差し引くこと ( 損益通算 )

3.相続時精算課税の適用を受ける場合編

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

相続財産の評価P64~75

スライド 1

未成年者控除 障害者控除の見直し 未成年者控除 障害者控除 6 万円 20 歳に達するまでの年数 6 万円 ( 特別障害者 :12 万円 ) 85 歳に達するまでの年数 10 万円 20 歳に達するまでの年数 10 万円 ( 特別障害者 :20 万円 ) 85 歳に達するまでの年数 小規模宅地等につ

13. 平成 29 年 4 月に中古住宅とその敷地を取得した場合 当該敷地の取得に係る不動産取得税の税額から 1/2 に相当する額が減額される 14. 家屋の改築により家屋の取得とみなされた場合 当該改築により増加した価格を課税標準として不動産 取得税が課税される 15. 不動産取得税は 相続 贈与

相続税を計算してみましょう!

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目 次 ページ テーマ 1 データで見る相続税申告 1~4 テーマ 2 相続税申告までのスケジュール 5 テーマ 3 相続税計算の仕組み 6~7 テーマ 4 相続税申告における実務上の問題点 8~12

12. 小規模宅地等の特例の見直し 1. 改正のポイント (3) 適用時期平成 30 年 4 月 1 日以後に相続又は遺贈により取得する宅地等に係る相続税について適用される ただし (2)1 の改正について 平成 30 年 3 月 31 日においての別居親族の要件を満たしていた宅地等を平成 32 年

(2) 父母 ( 祖父母 ) から子 ( 孫 ) への住宅取得等資金の贈不 父母 ( 祖父母 ) など直系尊属から その子 ( 孫 ) へ居住用の家屋の新築 取得または増改築のための金銭 ( 住宅取得等資金 ) を贈不した場合 表の通りの金額について贈不税が非課税となります また 贈不税の基礎控除

ニ計算方法 ( 例 ) 特例贈与財産 (500 万円 ) のみの贈与を受けた場合 STEP1 1 年間に贈与を受けた特例贈与財産の価額の合計額 ( 課税価格 ) を計算します STEP2 課税価格から基礎控除額 (110 万円 ) を控除した残額 ( 基礎控除後の課税価格 ) について下記の 速算表

叔父から財産の贈与(1~3) を受けた場合 1/1 12/31 2/1 3/15 相選養続択与子贈時届贈精出縁与算書与 1組課提2 税出3 暦年課税相続時精算課税 養子縁組前の贈与 1については 暦年課税により贈与税額を計算し 養子縁組以後の贈与 2 及び 3は 相続時精算課税により贈与税額を計算し

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1.修正申告書を作成する場合の共通の手順編

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土地の譲渡に対する課税 農地に限らず 土地を売却し 譲渡益が発生すると その譲渡益に対して所得税又は法人税などが課税される 個人 ( 所得税 ) 税額 = 譲渡所得金額 15%( ) 譲渡所得金額 = 譲渡収入金額 - ( 取得費 + 譲渡費用 ) 取得後 5 年以内に土地を売却した場合の税率は30

路線価図

Microsoft Word - 東日本大震災により被害を受けた場合の相続税・贈与税の取扱い

配偶者の税額軽減特例の有利な受け方 配偶者がいる場合の 相続税の具体的な計算例は以下の通りです 1. 設例 自宅 預貯金等の相続財産の遺産額 =2 億円 法定相続人 = 配偶者 + 子 2 人の合計 3 人 実際の遺産分割は 法定相続分の通りとする 未成年者控除 外国税額控除 生命保険金の非課税枠金

Microsoft Word - 損をしない第2弾.doc

1. 相続税 (1) 基礎控除額の引き下げ 1) 改正の趣旨現在 ( ) の相続税の仕組みは 下図の通りです すなわち 合計課税価格から 基礎控除額を除いた課税遺産総額が相続税の計算の対象となるため 合計課税価格が基礎控除額の範囲内である場合には 相続税が課税されません その結果として 現状の相続税

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平成16年版 真島のわかる社労士

経 ViewPoint 営相談 相続時における小規模宅地等の特例の改正 谷口敬三相談部東京相談室 小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例 ( 以下 小規模宅地等の特例 ) は 一定の要件を満たす宅地等 ( 特定事業用等宅地等 特定居住用宅地等 貸付事業用宅地等 ) につ

相続診断士試験

2011年度税制改正大綱(相続・贈与税)

この冊子は 平成 22 年 4 月 1 日現在の法令等に基づいて作成しています なお この冊子では 所得税法等の一部を改正する法律 ( 平成 21 年法律第 13 号 ) による改正前の租税特別措置法を 平成 21 年改正前の租税特別措置法 と 租税特別措置法施行令等の一部を改正する政令 ( 平成

金融商品と資金運用

相続税の申告書の提出に当たっては 84 ページの ( 参考 ) 相続税の申告の際に提出していただく主な書類 に掲げる書類を添付してください Q&A 私は相続税の申告書の提出が必要ですか? 問 : この度 父が亡くなり 父の財産を相続することになりました 相続税がかかる財産の価額の合計額が 6,000

このうち 申告納税額がある方 ( 納税人員 ) は640 万 8 千人で は41 兆 4,298 億円 申告納税額は3 兆 2,037 億円となっており 平成 28 年分と比較すると 人数 (+0.6%) (+ 3.4%) 及び申告納税額 (+4.6%) はいずれも増加しました 所得者区分別の状況イ

税制改正を踏まえた生前贈与方法の検討<訂正版>

課税遺産総額 = 各人の課税価格 ( ア ) の合計額 - 遺産に係る基礎控除額ウ相続税の総額の計算 1 課税遺産総額を法定相続人が法定相続分に応じて取得したものと仮定し 各人ごとの取得金額を計算する 2 1に税率をかけ 各人の税額を合計する (= 相続税の総額 ) エ各人の相続税額の計算相続税の総

<TAC> 無断複写 複製を禁じます ( 税 18) 相上 (8)C10-1 相続税法 上級 演習 8 テキスト 2 第 8 回 - 解答 点 - 第一問 問 1 持分の定めのない法人に対し財産の贈与又は遺贈があった場合において 税負担の不当減少を防 止

特別障害者一人につき 75 万円を所得から控除することができます 障害者控除は 扶養控除の適用がない16 歳未満の扶養親族を有する場合においても適用されます ⑶ 心身障害者扶養共済掛金の控除 P128 条例の規定により地方公共団体が実施するいわゆる心身障害者扶養共済制度による契約で一定の要件を備えて

この冊子は 平成 30 年 4 月 1 日現在の法令等に基づいて作成しています ( 平成 30 年 4 月 1 日現在において公布されていない法令等の内容については この冊子には反映されていません ) なお この冊子では 所得税法等の一部を改正する法律 ( 平成 21 年法律第 13 号 ) による

相続税

p43-48 (不動産取得税)

法人会の税制改正に関する提言の主な実現事項 ( 速報版 ) 本年 1 月 29 日に 平成 25 年度税制改正大綱 が閣議決定されました 平成 25 年度税制改正では 成長と富の創出 の実現に向けた税制上の措置が講じられるともに 社会保障と税の一体改革 を着実に実施するため 所得税 資産税についても

問 1 ( 続き ) ⑵ 債務の意義 1 控除すべき債務 (➋ 点 ) ⑴ により控除すべき債務は 確実と認められるものに限る 2 公租公課の金額 (➍ 点 ) ⑴ により控除すべき公租公課の額は 被相続人の死亡の際納税義務が確定しているもののほか 被相続人の死亡後 相続税の納税義務者が納付し 又は

措置法第 69 条の 4(( 小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例 )) 関係 ( 被相続人等の居住の用に供されていた宅地等の範囲 ) 69 の 4-7 措置法第 69 条の 4 第 1 項に規定する被相続人等の居住の用に供されていた宅地等 ( 以下 69 の 4-8 までにおいて 居

cf 遺贈 : 遺言によって財産が移転 遺贈者 贈与税の対象となる贈与 死亡時 遺言 一方的な意思表示 受遺者 相続税 財産を取得した受贈者 ( 個人 ) にかかる税金 贈与者 財産 受贈者 個人 個人 贈与税 法人 個人 所得税 ( 一時所得か給与所得 ) 個人 法人 法人税 2

所得税確定申告セミナー

Transcription:

日司連常発第 41 号 平成 27 年 (2015 年 )7 月 10 日 司法書士会会長 殿 日本司法書士会連合会 常務理事蒔山明宏 改正相続税法等に関する周知について ( お知らせ ) 時下ますますご清祥のこととお慶び申しあげます 今般 国税庁資産課税課長から連合会に対し 改正相続税法等に関し別紙のとおり司法書士会会員への周知依頼がありましたので お知らせいたします つきましては 貴会会員にご周知くださるようお願いいたします なお 別紙文書の 別添 2 につきましては データ容量の都合上送付を省略し NSR3へ掲載いたします また 別紙記載のリンク先からダウンロードも可能ですので その旨併せて貴会会員へご周知くださるようお願いいたします 本件に関する問い合わせ先 日本司法書士会連合会事務局総務部総務課 TEL:03-5925-8101( 直通 )/03-3359-4171( 代表 )

( 別紙 ) 平成 27 年 7 月 1 日 日本司法書士会連合会 会長三河尻和夫様 国税庁課税部資産課税課長 横田 希代子 改正相続税法の周知のお願い 貴会におかれましては 平素より税務行政にご理解とご協力を賜り厚くお礼申し上げます さて 平成 25 年度税制改正により 平成 27 年 1 月 1 日以後に相続又は遺贈により取得する財産に係る相続税については 基礎控除額が引き下げられております また 7 月 1 日から平成 27 年分の路線価図等の閲覧が可能となっており 今後 納税者からの問合せ等の増加が見込まれます このため 国税庁においては 制度周知に係る各種の取組を進めているところですが 納税者の皆様に適正な申告をしていただくためには 貴会の協力が必要であると考えています つきましては 貴会におかれましても会員の皆様に対して 下記の国税庁ホームページのページ等を周知するなどにより 改正相続税法について周知していただきますようお願いいたします 記 相続税 贈与税 事業承継関連情報 ( リンク先 )http://www.nta.go.jp/souzoku-tokushu/index.htm 別添 1 相続税の仕組みの分かりやすい解説 相続税のあらまし ( リンク先 )http://www.nta.go.jp/souzoku-tokushu/souzoku-aramashih27.pdf 別添 2 小規模宅地等の特例 と 配偶者の税額軽減 を適用した相続税の申告書の記載例 ( リンク先 )http://www.nta.go.jp/souzoku-tokushu/sozoku-shinkokukisairei27.pdf ( お問い合わせ先 ) 国税庁 資産課税課 課長補佐 市川 康樹 監理第一係長 森 健治 03-3581-4161( 国税庁代表 ) 内線 3566

( 別添 1) 相続税のあらまし 平成 27 年分用 税務署 この 相続税のあらまし は 相続税の仕組みについて 簡単に説明したものです 相続税に関する詳細な情報等を確認したい場合は 国税庁ホームページの 相続税 贈与税 事業承継税制関連情報 http://www.nta.go.jp/souzoku-tokushu/index.htm ( ホーム> 税について調べる>パンフレット 手引き ) をご利用ください 相続税に関して一般的なご相談を希望される場合は 電話相談センターをご利用ください ( 最寄りの税務署に電話していただき 自動音声に従って 1 を選択してください ) また 申告のための具体的な計算方法等について 税務署での面接による個別相談を希望される場合は 事前予約制とさせていただいております あらかじめ税務署に電話で面接日時をご予約ください ( 自動音声に従って 2 を選択してください ) 1 相続税とは 相続税は 個人が被相続人 ( 亡くなられた人のことをいいます ) から相続などによって財産を取得した場合に その取得した財産に課される税金です 相続税の申告が必要となる場合には 被相続人の亡くなった日の翌日から 10 か月以内に 被相続人の住所地を所轄する税務署に相続税の申告書を提出しなければなりません 2 相続税の申告が必要な人とは 被相続人から相続などによって 財産を取得した人それぞれの課税価格の合計額 ( 次ページの 3 相続税が課される財産 の価額から 4 相続財産の価額から控除できる債務と葬式費用 の価額を差し引いた金額 ) が 遺産に係る基礎控除額 を超える場合 その財産を取得した人は 相続税の申告をする必要があります 遺産に係る基礎控除額 = 3,000 万円 +(600 万円 法定相続人の数 ) 法定相続人の数 は 相続人のうち相続の放棄をした人があっても その放棄がなかったものとした場合の相 続人の数をいいますが 被相続人に養子がいる場合には 法定相続人の数に含める養子の数は 実子がいるときは 1 人 ( 実子がいないときは 2 人 ) までとなります 相続人 とは民法では 相続人の範囲と順位について次のとおり定めています イ被相続人の配偶者は 常に相続人となります ロ次の人は 次の順序で配偶者とともに相続人となります ( イ ) 被相続人の子 ( 子が被相続人の相続開始以前に死亡しているときなどは 孫 ( 直系卑属 ) が相続人となります ) ( ロ ) 被相続人に子や孫 ( 直系卑属 ) がいないとき第 3 順位は 被相続人の父母 ( 父母が被相続人の相続開始以前に死亡しているときなどは 被相続人の兄弟姉妹祖父母 ( 直系尊属 ) が相続人となります ) ( ハ ) 被相続人に子や孫 ( 直系卑属 ) も父母や祖父母 ( 直系尊属 ) もいないときは 被相続人の兄弟姉妹 ( 兄弟姉妹が被相続人の相続開始以前に死亡しているときなどは 被相続人のおい めい ( 兄弟姉妹の子 ) が相続人となります ) 父母 被相続人亡くなられた人 第 1 順位 第 2 順位 常に相続人 子 配偶者

3 相続税が課される財産 相続税の課税対象となる財産で主なものは次のとおりです (1) 被相続人が亡くなった時点において所有していた財産 1 土地 2 建物 3 株式や公社債などの有価証券 4 預貯金 5 現金などのほか 金銭に見積もることができる全ての財産が相続税の課税対象となります そのため 日本国内に所在する財産のほか 日本国外に所在する財産も相続税の課税対象となります なお 財産の名義にかかわらず 被相続人の財産で家族の名義となっているものや無記名のものなども相続税の課税対象となります (2) みなし相続財産被相続人の死亡に伴い支払われる 生命保険金 ( 被相続人が負担した保険料に対応する部分に限ります ) や 退職金 などは 相続などによって取得したものとみなされ 相続税の課税対象となります ただし 生命保険金 や 退職金 のうち 一定の金額 ( 注 ) までは非課税となります ( 注 ) 一定の金額とは 生命保険金 及び 退職金 の区分ごとに 次の算式によって計算した金額をいいます ( 算式 ) 500 万円 法定相続人の数 ( 前のページを参照 ) (3) 被相続人から取得した相続時精算課税適用財産被相続人から生前に贈与を受け その際に相続時精算課税を適用していた場合 その財産は相続税の課税対象となります (4) 被相続人から相続開始前 3 年以内に取得した暦年課税適用財産被相続人から相続などによって財産を取得した方が 被相続人が亡くなる前 3 年以内に被相続人から贈与を受けた財産 ( 上記 (3) を除く ) は 相続税の課税対象となります 4 相続財産の価額から控除できる債務と葬式費用 (1) 控除できる債務被相続人の債務は 相続財産 ( 上記 3(1) から (3) の財産の価額の合計額 ) の価額から差し引かれます 差し引くことができる債務には 借入金や未払金などのほか 被相続人が納めなければならなかった税金で まだ納めていなかったものも含まれます (2) 控除できる葬式費用被相続人の葬式に際して相続人が負担した葬式費用は 相続財産の価額から差し引かれます 葬式費用とは 1 お寺などへの支払い 2 葬儀社 タクシー会社などへの支払い 3 お通夜に要した費用などです なお 墓地や墓碑などの購入費用 香典返しの費用や法要に要した費用などは 葬式費用に含まれません

5 主な相続財産の評価方法 (1) 宅地宅地の評価方法には 路線価方式 と 倍率方式 の方法があります 路線価方式 路線価が定められている地域の評価方法です 路線価とは 路線 ( 道路 ) に面する標準的な宅地の 1 平方メートル当たりの価額のことです 路線価は 国税庁ホームページ www.rosenka.nta.go.jp で確認することができます ( 路線価図は千円単位で表示されています ) 宅地の価額は 原則として 路線価をその宅地の形状等に応じた調整率で補正した後 その宅地の面積を掛けて計算します 路線価図 ( 抜粋 ) 330 千円 普通住宅地区 18 m 倍率方式 路線価が定められていない地域の評価方法です 宅地の価額は 原則として その宅地の固定資産税評価額 ( 都税事務所や市 ( 区 ) 役所又は町村役場で確認してください ) に一定の倍率 ( 倍率は地域によって異なります ) を掛けて計算します 倍率は 国税庁ホームページ www.rosenka.nta.go.jp の評価倍率表の 一般の土地等用 で確認することができます 宅地 評価倍率表 ( 抜粋 ) 固定資産税評価額に乗ずる倍率等 田畑山林原野牧場池沼 10m ( 路線価 )( 奥行価格補正率 )( 面積 ) ( 評価額 ) 33 万円 1.00 180 m2 = 5,940 万円 ( 注 ) 調整率には 奥行価格補正率 側方路線影響加算率 などがあります 調整率については 国税庁ホームページ www.nta.go.jp ( ホーム > 申告 納税手続 > 税務手続の案内 > 財産評価関係 >[ 手続名 ] 土地及び土地の上に存する権利の評価 ) で確認することができます ( 固定資産税評価額 ) ( 倍率 ) ( 評価額 ) 1,000 万円 1.1 =1,100 万円 倍倍倍倍倍倍倍 路線比準比準比準比準 1.1 純 13 純 22 1.1 純 11 純 16 純 19 純 20 ( 注 ) 評価倍率表の 固定資産税評価額に乗ずる倍率等 の 宅地 欄に 路線 と表示されている地域については 路線価方式により評価を行います (2) 建物原則として 固定資産税評価額 ( 都税事務所や市 ( 区 ) 役所又は町村役場で確認してください ) により評価します (3) 上場株式原則として 次のイからニまでの価額のうち 最も低い価額により評価します イ相続の開始があった日の終値ロ相続の開始があった月の毎日の終値の月平均額ハ相続の開始があった月の前月の毎日の終値の月平均額ニ相続の開始があった月の前々月の毎日の終値の月平均額

6 相続税の計算 ( 具体例 ) 相続財産 の価額が 8,000 万円 債務 葬式費用 の合計額が 1,200 万円である場合 相続人は妻と子 2 人で 相続財産 の取得及び 債務 葬式費用 の負担は次の表のとおりとします 妻子子 1 相続財産 5,000 万円 1,500 万円 1,500 万円 2 債務 葬式費用 1,200 万円 - - 3 課税価格 (1-2) 3,800 万円 1,500 万円 1,500 万円 課税価格の合計額の計算 3,800 万円 + 1,500 万円 + 1,500 万円 = 6,800 万円 課税遺産総額の計算 課税価格の合計額 6,800 万円から 遺産に係る基礎控除額 4,800 万円 ( ) を差し引いた金額 2,000 万円が課 税遺産総額となります 3,000 万円 +(600 万円 3 人 ) 6,800 万円 - 4,800 万円 = 2,000 万円 相続税の総額の計算 妻 (2 分の 1) 1,000 万円 課税遺産総額 (2,000 万円 ) まず 課税遺産総額 2,000 万円を法定相続分 ( 法定相続人の数 に応じた相続分 ) であん分します 次に あん分したそれぞれの金額に税率 ( 下記 ( 参考 ) 相続税の速算表 参照 ) を掛けて税額を計算します ( 税率 ) ( 税率 ) ( 税率 ) 100 万円 50 万円 50 万円 計算したそれぞれの税額を合計した金額が相続税の総額となります 各人の納付すべき相続税額の計算 相続税の総額 200 万円 相続税の総額を課税価格の合計額に占める各人の課税価格の割合であん分します 妻 112 万円 200 万円 3,800 万円 /6,800 万円 子 44 万円 子 (4 分の 1) 500 万円 子 44 万円 200 万円 1,500 万円 /6,800 万円 子 (4 分の 1) 500 万円 あん分した税額から 配偶者の税額軽減等の各種の税額控除の額を差し引きます ( 参考 ) 相続税の速算表区分 1,000 万円 3,000 万円 5,000 万円 1 億円 2 億円 3 億円 6 億円 6 億円以下以下以下以下以下以下以下超税率 10% 15% 20% 30% 40% 45% 50% 55% 控除額 - 50 万円 200 万円 700 万円 1,700 万円 2,700 万円 4,200 万円 7,200 万円 ( 注 ) 1 納付税額が算出される場合は 申告期限 ( 被相続人の亡くなった日の翌日から 10 か月以内 ) までに納付してください 2 納期限 ( 申告期限 ) までに金銭で一時に納付することが困難な事由がある場合には 例外的な納付方法である延納又は物納が認められています ( 国税庁ホームページ www.nta.go.jp に 詳しい手続等を記載した 相続税 贈与税の延納の手引 又は 相続税の物納の手引 を掲載していますので ご利用ください ) 相続税の主な特例 1 小規模宅地等の特例被相続人又は被相続人と生計を一にしていた被相続人の親族の事業の用又は居住の用に供されていた宅地等がある場合には 一定の要件の下に 相続税の課税価格に算入すべき価額の計算上 一定割合を減額します 居住の用の場合 : 限度面積 330 m2 減額される割合 80% 2 配偶者の税額軽減 ( 配偶者控除 ) 被相続人の配偶者の課税価格が 1 億 6,000 万円までか 配偶者の法定相続分相当額までであれば 配偶者に相続税はかかりません 1 及び 2 の特例を適用するためには 相続税の申告書を提出する必要があります 参考 日本税理士会連合会ホームページ内の税理士情報検索サイト https://www.zeirishikensaku.jp では 税理士等の検索が可能となっています