基本指針の概要 1 基本指針改定の趣旨近年 地域社会における社会的課題が多様化 複雑化する中 行政 企業 NPO 自治会などが互いに協力して課題解決に取り組み 地域社会をより住み良いものとしていくことが今後ますます重要となっています このため 従前の NPO 活動に関する基本指針 の基本的な考え方を

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発行 第 4 号まで各 2,000 部発行 NPO 団体 コミュニティとの交流 連携 スタッフ研修 中間支援団体の設立支援などを実施している 25 年度からは とめ市民活動プラザ を市に移管し とめ市民活動フォーラム を NPO 法人化した上で 市が NPO 法人とめ市民活動フォーラム に運営管理を

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はじめに

周南市版地域ケア会議 運用マニュアル 1 地域ケア会議の定義 地域ケア会議は 地域包括支援センターまたは市町村が主催し 設置 運営する 行政職員をはじめ 地域の関係者から構成される会議体 と定義されています 地域ケア会議の構成員は 会議の目的に応じ 行政職員 センター職員 介護支援専門員 介護サービ

政策評価書3-3(4)

5 地域再生を図るために行う事業 5-1 全体の概要 棋士のまち加古川 をより幅広く発信するため 市内外の多くの人が 将棋文化にふれる機会や将棋を通じた交流を図ることができる拠点施設を整備するとともに 日本将棋連盟の公式棋戦 加古川青流戦 の開催や将棋を活かした本市独自のソフト事業を展開する 5-2

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文化庁平成 27 年度都道府県 市区町村等日本語教育担当者研修 2015 年 7 月 1 日 生活者としての外国人 に対する日本語教育の体制整備に向けた役割分担 日本語教育担当者が地域課題に挑む10のステップ よねせはるこ米勢治子 ( 東海日本語ネットワーク )


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4-(1)-ウ①

市民自治の捉え方 市民自治 市民参加協働 市民の自立的な活動 市の領域 協働の領域 市民の領域 市の責任と主体性によって独自に行う領域 市の主体性が強く 市民が市に協力する領域 市民と市がそれぞれの主体性のもとに協力して行う領域 市民の主体性が強く 市が市民に協力する領域 市民の責任と主体性によって

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新設 拡充又は延長を必要とする理地方公共団体の実施する一定の地方創生事業に対して企業が寄附を行うことを促すことにより 地方創生に取り組む地方を応援することを目的とする ⑴ 政策目的 ⑵ 施策の必要性 少子高齢化に歯止めをかけ 地域の人口減少と地域経済の縮小を克服するため 国及び地方公共団体は まち

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5. 政治経済学部 ( 政治行政学科 経済経営学科 ) (1) 学部学科の特色政治経済学部は 政治 経済の各分野を広く俯瞰し 各分野における豊かな専門的知識 理論に裏打ちされた実学的 実践的視点を育成する ことを教育の目標としており 政治 経済の各分野を広く見渡す視点 そして 実践につながる知識理論

第 4 章基本的な考え方 1. 計画推進の基本的な視点 本計画は 以下に示す基本的な視点をふまえて 各施策 事業の展開を図っていきます 協働とパートナーシップにもとづく活動の充実地域福祉の主役は その地域に暮らす市民です 地域福祉の取り組みを進めていくためには 市民 事業者 行政がお互いに理解し 尊

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(3) その他 全日制高校進学率の向上を図るため 更に公私で全体として進学率が向上するよう工夫する そのための基本的な考え方として 定員協議における公私の役割 を次のとおり確認する 公立 の役割: 生徒一人ひとりの希望と適性に応じて 多様な選択ができるよう 幅広い進路先としての役割を担い 県民ニーズ

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2-(5)-ア①-1 日米両政府への要請活動

問題意識 1 現状 現在の制度 (1) 交付金 ( 件数は制度開始以降平成 23 年度までの累計 ) 件数 : 326 件 (H19) 557 件 (H23) 雪害 震災除く 支援額 : 168 百万 (H19) 180 百万 (H23) 雪害 震災除く 一事業当たりの支援額 : 約 50 万円 (

02 IT 導入のメリットと手順 第 1 章で見てきたように IT 技術は進展していますが ノウハウのある人材の不足やコスト負担など IT 導入に向けたハードルは依然として高く IT 導入はなかなか進んでいないようです 2016 年版中小企業白書では IT 投資の効果を分析していますので 第 2 章

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H28秋_24地方税財源

Transcription:

ふじのくに協働の推進に向けた基本指針 ( 概要版 ) 平成 28 年 3 月静岡県

基本指針の概要 1 基本指針改定の趣旨近年 地域社会における社会的課題が多様化 複雑化する中 行政 企業 NPO 自治会などが互いに協力して課題解決に取り組み 地域社会をより住み良いものとしていくことが今後ますます重要となっています このため 従前の NPO 活動に関する基本指針 の基本的な考え方を継承しつつ 地域での多様な主体による協働の一層の推進の観点から見直しを行い 静岡県の今後の取組の基本的な方向性を示すものとして本指針を取りまとめました 2 基本指針改定の経緯本指針の改定に際しては 有識者で構成する 静岡県 NPOパートナーシップ委員会 の開催やパブリックコメントの実施等を通じて オープンな議論の実施に努めました 3 本指針の対象期間平成 28 年度から平成 32 年度の5 年間 協働 とは NPO 企業 行政などがそれぞれの主体性 自主性のもとに 互いの特性を認識 尊重しながら 持てる資源 ( 人材 資金 情報 ネットワークなど ) を出し合い 対等な立場で 共通の公共的な目的を達成するために 協力することです 本指針の対象とする協働の主体について本指針では 行政のほか NPO 自治会などのコミュニティ組織 ソーシャルビジネスを行う社会的企業など 地域において社会的課題の解決に取り組んでいる組織 団体を幅広く協働の主体として位置付けています また NPOは 市民が主体となって 自発的 継続的に社会貢献活動を行う 営利を目的としない組織の総称 と定義され NPO 法人のほか 一般 公益社団 ( 財団 ) 法人 社会福祉法人 ボランティア団体などを含みます - 1 -

地域の課題解決力の向上多様な主体の協働による協働が求められる背景 地域社会における課題をめぐる状況は以下のような変化の只中にあります (1) 地域の社会的課題の内容の多様化 複雑化 (2) 地方分権の進展と地方創生の議論の高まり (3) 求められる共助の精神に基づく地域づくり すなわち 課題の難易度が高まる一方で 地域が一体となって主体的にその解決に取り組み 持続可能な活力ある地域づくりを行っていくことが求められているのです 特に 静岡県においては急速な人口減少や産業構造の転換 大規模災害への備えといった喫緊の課題を抱えており これらの課題解決のためには行政のみでなく 地域の様々な主体が協力して取り組むことが不可欠です 多様化 複雑化する 地域の社会的課題 行政 NPO コミュニティ組織等 企業 持続可能な活力ある地域づくりの実現 - 2 -

協働における NPO の役割 NPOは 自らの理念に基づいて活動する 自発性 新しい社会的課題や少数者のニーズ等にいち早く気づき 独自の視点から取り組む 先駆性 既存の枠組みにとらわれず すばやく意思決定 行動のできる 機動性 など優れた特質を持っています そのため 市民が社会的課題に取り組む際の重要な手段となり 多様な人や組織を結び付けていくことができる存在であることから 地域における協働の推進において大きな役割が期待されています これまでの行政の取組 静岡県では 平成 22 年度に改定した ふじのくにNPO 活動に関する基本指針 に基づき 静岡県社会貢献活動促進基金 ( 愛称 : ふじのくにNPO 活動基金 ) の造成によるNPOへの事業費助成や NPO 活動の支援拠点の機能の見直しによる中間支援の強化等に取り組んできました NPO 活動支援拠点の機能の見直し 見直し前 見直し後 名称 地域交流プラザ パレット ふじのくにNPO 活動センター 機能 主にNPO 活動の場の提供 中間支援の実施に特化 静岡県社会貢献活動促進基金 によるNPO 活動の促進 事業名 事業の概要 実施成果及び課題 新しい公共支援事業 ( 平成 23~24 年度 ) 国の 新しい公共 の交付金を財源に新しい公共の場づくりやNP Oの活動基盤の強化に係る事業に助成 行政と企業 NPO 等が連携して試行的に事業を実施することで 多様な主体による協働が一定程度促進された 今後は 各主体の間のより強固な連携のプラットフォームの構築が必要 NPO 活動助成事業 ( 平成 23~27 年度 ) 県費及び寄附金を原資にテーマ指定や自由提案による事業に助成 特色あるNPOの活動に対し 資金面での支援が図られた NPOの自らの事業の意義や見込まれる成果等を説明する力が高められた 企業の CSR の取組が広がり NPOとのマッチングが進んだ ふるさと納税制度の活用により 県民 企業の間で寄附文化の醸成が図られた 今後は更にNPOが自らの力で広く市民や企業からの支持を獲得する能力を高めていくことが必要 - 3 -

協働を取り巻く現状と課題 社会貢献活動への関心の高まり 東日本大震災を契機に社会貢献活動への社会的な関心が急速に高まっています 特に女性層 シニア層 専門的な職業層などで関心が高くなっていますが 社会貢献活動への参加経験では他の層と比べて有意差はなく 関心の高さが実際の活動に十分結びついていません 活動主体 活動内容の多様化 NPO 法人 一般社団法人 株式会社等の法人格の違いに拠らず 社会的課題の解決という点で活動領域に重なりが見られるようになっています 従来の市民活動型のNPOに加え 近年は事業型のNPOも増加しており ビジネスパートナーとして企業との協働を行うケースが増えています 脆弱な組織運営基盤 依然として多くのNPOが人材や活動資金の不足の問題を抱えています 県内 NPO 法人の過半数で有給の事務局スタッフが不在であり 組織運営について相談できる専門家もいないケースが多くなっています 事業型 NPOの増加に伴い NPOにおいても運転資金や設備投資資金等の資金需要が高まっていますが 一部を除いて金融機関からの資金調達は進んでいません 近年はクラウドファンディングなどの新たな資金調達手段が登場していますが これらの活用が十分には進んでいません 情報の不足 情報の公開や活動成果の発信等が十分にできていない組織 団体が数多く見られます 各組織 団体の活動内容や期待される成果についての情報不足が市民の社会貢献活動への参加や寄附の阻害要因の一つとなっています 情報の不足に起因して 企業やNPOなどの間で互いに協働のパートナーを見つけるための有効な仕組みがありません - 4 -

今後の県の施策の方向性 県と市町の役割分担 県 市町 多様な主体による新たな協働を進めていくために必要なノウハウの構築と情報の収集 発信 多様な主体による新たな協働を地域の実情に応じた形で実践 施策の 3 本柱 1 NPOの組織運営基盤の強化地域における多様な主体による協働を進めていくためには NPOをはじめとする各主体の組織運営基盤が安定的であることが前提となります NPOの組織運営上の最大の課題は人材及び活動資金の確保であり NPO 法人に対する直近の調査結果においてもこの傾向は顕著となっています 今後はより実践的なコンサルティングサービスを提供するとともに 地域内の専門性を持った人材等を活用して N POの組織運営上の課題の解決や円滑な活動資金の調達を支援していきます 2 多様な主体のマッチングの促進社会的課題の解決に取り組む活動の主体や活動内容は多様化しており 新たな協働のスタイルも生まれています その一方 互いの存在や活動内容を知る機会に乏しく 信頼できるパートナーを見つける仕組みのないことが一層の協働を進めていく上でのネックとなっています 今後は 地域の様々な主体の 出会い つながり のきっかけづくりを行うとともに モデルとなるコーディネーターの発掘や 協働のパートナー探しに役立つ情報の提供等により 多様な主体によるマッチングを促進していきます 3 協働参加 支援のすそ野の拡大協働に基づく活力ある地域づくりは将来にわたって取り組むべき課題であることから 協働参加の間口を広げ 不断に新たな担い手を育てていくことが必要です また 寄附や社会的投資等を通じて協働の取組を支援する人や企業を増やしていくことも重要です そのために 社会貢献に関心のある若者や企業など潜在的な協働の担い手 支援者を掘り起こし 活動参加のきっかけづくりや多様な支援手法の提示などを通じて 協働のすそ野を広げるための取組を進めていきます - 5 -

施策の体系 目指す姿 施策の柱 取組内容 中間支援機能の強化 1 NPO の組織運営基盤の強化 2 多様な主体のマッチングの促進 3 協働参加 支援のすそ野の拡大 協働に基づく持続可能な活力ある地域づくり 地域の多様な主体が連携を取りながら それぞれの特性を活かして柔軟に課題解決に取り組むことで地域全体としての課題解決力を高め 自らの手で持続可能な活力ある地域づくりを進めていく 地域内の専門性を持った人材等の積極的な活用円滑な活動資金の調達に係る支援の実施地域の多様な主体の つながり づくりモデルコーディネーターの発掘とノウハウの普及協働のパートナー探しに役立つ情報の提供潜在的な協働の担い手の発掘と参加の促進協働に対する支援に係る多様な選択肢の提供協働に対する社会的な関心の更なる醸成 - 6 -

施策の進捗に関連する参考指標 総合計画施策展開表の指標成果指標 現状 目標 NPO 法人の年間総事業費 19,754,420 千円 24,000,000 千円 ( 平成 25 年度 ) ( 平成 29 年度 ) 認定 仮認定 NPO 法人数 13 法人 40 法人 ( 平成 26 年度 ) ( 平成 29 年度 ) 補足指標 1 NPOの組織運営基盤の強化 成果指標 現状 目標 年間収入 20,000 千円以上の NPO 法人数 242 法人 300 法人 ( 平成 25 年度 ) ( 平成 32 年度 ) 事業報告書集計結果より 2 多様な主体のマッチングの促進 成果指標 現状 目標 社会的課題の解決のため 行政 企業等と協働事業を行ったことのある NPO 法人の割合 44.9% 55.0% ( 平成 26 年度 ) ( 平成 32 年度 ) NPO 法人実態調査 より 3 協働参加 支援のすそ野の拡大 成果指標 現状 目標 NPO 法人の収入に占める寄附金額の割合 1.8% 2.5% ( 平成 25 年度 ) ( 平成 32 年度 ) 事業報告書集計結果より - 7 -