国土強靱化に資する関係府省庁の税制改正事項は以下のとおり 1. 直接死を最大限防ぐ 新設 1 高規格堤防整備事業に伴う高規格堤防特別区域内の新築の家屋に係る税額の減税措置の創設 ( 固定資産税 ) 人口 資産等が高密度に集積したゼロメートル地帯等を抱える大河川において 堤防決壊による壊滅的な被害を防

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⑴ 政策目的 市街地再開発事業の推進により 土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を図るとともに コンパクトシティの推進及び密集市街地の解消を図る 新設 拡充又は延長を必要とする理由 ⑵ 施策の必要性 以下の施策の推進のため 本措置の延長により 民間事業者による早期かつ着実な保留床の取得を促

平成 31 年度 税制改正の概要 平成 30 年 12 月 復興庁

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平成 31 年度税制改正に関する内閣府主管項目のポイント 1 子ども 子育て支援の推進 子ども 子育て支援における制度の見直しに伴う税制上の所要の措置 ( 国税 地方税 ) 経済財政運営と改革の基本方針 ( 平成 30 年 6 月 15 日閣議決定 ) において 3 歳から 5 歳まで (0 歳から

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法人会の税制改正に関する提言の主な実現事項 ( 速報版 ) 本年 1 月 29 日に 平成 25 年度税制改正大綱 が閣議決定されました 平成 25 年度税制改正では 成長と富の創出 の実現に向けた税制上の措置が講じられるともに 社会保障と税の一体改革 を着実に実施するため 所得税 資産税についても

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4 住宅購入 名称住宅購入に対する各種税金と給付金に関する支援 担当部課 概要新築または中古の住宅を取得するとかかる税金があります また 所得税控除や給付金が支払われる制度もあります 1. 不動産取得税 ( 県税 ) 土地や家屋などの不動産の取得時に 県が課税する税金です お問い合わせ先 神奈川県藤

平成 31 年度住宅関連税制改正の概要 ( 一社 ) 住宅生産団体連合会 平成 31 年 3 月 (1) 住宅ローン減税の拡充 ( 所得税 個人住民税 ) 消費税率 10% が適用される住宅取得等をして 2019 年 10 月 1 日から 2020 年 12 月 31 日までの間にその者の居住の用に

H28秋_24地方税財源

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要望理由 (1) 政策目的 既存住宅の流通の円滑化を通じ 既存住宅流通 リフォーム市場の拡大 活性化を図る また 消費者のニーズに応じた住宅を選択できる環境を整備するとともに 既存住宅の耐震化を促進し 住宅ストックの品質 性能を高め 国民の住生活の向上を目指す (2) 施策の必要性 国民がライフステ

る 1 減価補償金を交付すべきこととなる被災市街地復興土地区画整理事業において 公共施設の整備改善事業の用に供するために土地等が地方公共団体等に買い取られる場合 2 第二種市街地再開発事業の用に供するために土地等が地方公共団体等に買い取られる場合 (3) 特定住宅被災市町村の区域内にある土地等が 国

4. 土地 住宅用建物に係る不動産取得税の特例の延長土地や住宅に対する投資を促進し 都市や地域の活力を高める観点から 土地及び住宅用建物に係る軽減税率 3%( 本則 4%) 及び宅地評価土地の取得に係る不動産取得税の課税標準の特例 ( 固定資産税評価額の 1/2) の適用期限 ( 平成 27 年 3

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平成 28 年度税制改正に関する内閣府 主要望のポイント 1 少子化対策の推進 ( 新設 2 件 拡充 1 件 ) 三世代同居に係る税制上の軽減措置の創設 ( 国税 ) 高齢者や若い世代の希望に応じた家族関係や地域とのつながり 子育て世代の子育ての態様について各人の希望を実現するため 一定の条件を満

平成20年度税制改正(地方税)要望事項

平成 31 年度税制改正に関する内閣府 主要望のポイント 1 子ども 子育て支援の推進 ( 新設 2 件 拡充 延長 2 件 ) 子ども 子育て支援における制度の見直しに伴う税制上の所要の措置 ( 国税 地方税 ) 経済財政運営と改革の基本方針 ( 平成 30 年 6 月 15 日閣議決定 ) にお

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平成 28 年度税制改正の概要 1. 復興特区関係 * (1) 機械等に係る特別償却等の特例措置の5 年延長及び要件の緩和 * 要件緩和 : 建築物整備事業 ( テナント建物 ) の構造要件について まちなか再生計画に位置付けられた場合には 非耐火構造でも対象となるよう緩和 (2) 被災雇用者等を雇

平成29年 住宅リフォーム税制の手引き 本編_概要

1 検査の背景 (1) 租税特別措置の趣旨及び租税特別措置を取り巻く状況租税特別措置 ( 以下 特別措置 という ) は 租税特別措置法 ( 昭和 32 年法律第 26 号 ) に基づき 特定の個人や企業の税負担を軽減することなどにより 国による特定の政策目的を実現するための特別な政策手段であるとさ

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企業中小企(2) 所得拡大促進税制の見直し ( 案 ) 大大企業については 前年度比 以上の賃上げを行う企業に支援を重点化した上で 給与支給総額の前年度からの増加額への支援を拡充します ( 現行制度とあわせて 1) 中小企業については 現行制度を維持しつつ 前年度比 以上の賃上げを行う企業について

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各年の住宅ローン控除額の算出 所得税から控除しきれない額は住民税からも控除 当該年分の住宅ローン控除額から当該年分の所得税額 ( 住宅ローン控除の適用がないものとした場合の所得税額 ) を控除した際に 残額がある場合については 翌年度分の個人住民税において 当該残額に相当する額が 以下の控除限度額の

2 政策体系における政策目的の位置付け 3 達成目標及び測定指標 4-5 福島 震災復興 租税特別措置等により達成しようとする目標 政策の達成目標と同じ 租税特別措置等による達成目標に係る測定指標 仮設施設の整備数 8 有効性等 政策目的に対する租税特別措置等の達成目標実現による寄与 東日本大震災で

改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

注 1 認定住宅とは 認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅をいう 注 2 平成 26 年 4 月から平成 29 年 12 月までの欄の金額は 認定住宅の対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が 8% 又は 10% である場合の金額であり それ以外の場合における借入限度額は 3,000 万円とする

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平成18年度地方税制改正(案)について

はじめに 都市再生緊急整備地域及び特定都市再生緊急整備地域は 都市再生特別措置法 ( 平成 14 年 4 月 5 日公布 平成 14 年 6 月 1 日施行 以下 法 という ) に基づき 国が政令で指定するものです 1 都市再生緊急整備地域 趣旨 都市機能の高度化及び都市の居住環境の向上を図るため

平成20年度税制改正(地方税)要望事項

事業用資産の買換え等 用資産を譲渡し あらた 中小企業 適用実積の 8 の場合の課税の特例措 に事業用資産を取得し 割以上が地方関連であ 置の延長 ( 法人税等 ) た場合 譲渡した事業用 り 中小企業の設備投資 29.4~32.3 資産の譲渡益について 等の促進による生産性 80%( 一部 75%

平成 30 年度 自動車局税制改正要望の概要 平成 29 年 8 月 国土交通省自動車局

1. 国土交通省土地 建設産業局関係の施策 不動産流通に関する予算要求が拡大 ここ数年 国の住宅 不動産政策において 不動産流通に関する施策が大幅に拡大している 8 月に公表された国土交通省の 2019 年度予算概算要求概要によると 土地 建設産業局における施策は大きく 4 項目あるが 全体の予算額

内に 耐火建築物以外の建物についてはその購入の日以前 20 年以内に建築されたものであること 地震に対する安全上必要な構造方法に関する技術的基準又はこれに準ずるものに適合する一定の中古住宅 を 平成 17 年 4 月 1 日以降に取得した場合には 築年数に関係なく適用が受けられます (56ページ 一

給与所得控除額の改正前後の比較 改正前 改正後 給与等の収入金額給与所得控除額給与等の収入金額給与所得控除額 180 万円以下 収入金額 40% 65 万円に満たない場合は 65 万円 180 万円以下 収入金額 40%-10 万円 55 万円に満たない場合は 55 万円 180 万円超 360 万

税額控除限度額の計算この制度による税額控除限度額は 次の算式により計算します ( 措法 42 の 112) 税額控除限度額 = 特定機械装置等の取得価額 税額控除割合 ( 当期の法人税額の 20% 相当額を限度 ) 上記算式の税額控除割合は 次に掲げる区分に応じ それぞれ次の割合となります 特定機械

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三鷹市耐震改修促進計画(改定素案)

1. 固定資産税 都市計画税について 固定資産税は 毎年 1 月 1 日 ( 賦課期日 といいます ) 現在に土地 家屋 償却資産 ( こ れらを総称して 固定資産 といいます ) を所有している人が その固定資産の所在する 市町村に納める税金です 都市計画税は 下水道 街路 公園などの都市計画事業

総論 地方拠点強化税制とは? 税制等の支援措置を受けるためには? 3ページ 4ページ 拡充型事業とは? 5 ページ 移転型事業とは? 6 ページ 目次 各論 ステップ 1 ( 整備計画 ) 本社機能とは? どのような支援措置があるの? 支援のメリットについて整備計画の認定はいつまでに受ければいいの?

PowerPoint プレゼンテーション

消費税率引上げ時期の変更に伴う税制上の措置

無電柱化法第12条運用勉強会資料

新設 拡充又は延長を必要とする理由(1) 政策目的 消費者のニーズに応じた住宅を選択できる環境を整備する観点や低炭素化 循環型の持続可能な社会の実現の観点から 中古住宅取得や増改築等工事の適用要件の合理化や増改築等工事の対象を拡充することにより 中古住宅の流通促進 住宅ストックの循環利用に資する (

第 7 章 間にその者の居住の用に供したときに 一定の要件の下で そのバリアフリー改修工事等にあてるために借り入れた住宅借入金等の年末残高 (1,000 万円を限度 ) の一定割合を5 年間所得税の額から控除できます なお 52ページの増改築に係る住宅ローン控除制度との選択適用になります 1 控除期

平成 29 年度税制改正 ( 租税特別措置 ) 要望事項 ( 新設 拡充 延長 ) 制度名既存住宅のリフォームに係る特例措置の拡充 税目所得税 ( 国土交通省 ) 既存住宅流通 リフォーム市場の活性化に向けて 耐震性 省エネ性 耐久性に優れた良質な住宅ストックの形成を促進するため 既存住宅の耐震 省

資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

平成23年度都市・土地・PFI税制改正に対する要望

( 太陽光 風力については 1/2~5/6 の間で設定 中小水力 地熱 バイオマスについては 1/3~2/3 の間で設定 )) 7 適用又は延長期間 2 年間 ( 平成 31 年度末まで ) 8 必要性等 1 政策目的及びその根拠 租税特別措置等により実現しようとする政策目的 長期エネルギー需給見通

土地の譲渡に対する課税 農地に限らず 土地を売却し 譲渡益が発生すると その譲渡益に対して所得税又は法人税などが課税される 個人 ( 所得税 ) 税額 = 譲渡所得金額 15%( ) 譲渡所得金額 = 譲渡収入金額 - ( 取得費 + 譲渡費用 ) 取得後 5 年以内に土地を売却した場合の税率は30

目次 ページ はじめに 奄美群島の税制特例制度 ( 国税 ) の概要 対象となる業種 対象となる設備投資 事業者 設備投資の規模等の要件 他の国税の優遇措置との比較 ( 例 : 過疎税制 ) 奄美群島の税制特例制度 ( 地方税 ) の概要奄美群島税制まとめ

平成 29 年度税制改正要望 平成 28 年 9 月 5 日一般社団法人不動産協会 我が国の経済は緩やかな回復を続けているが 世界経済のリスクなどにより 先行きは不透明な状態となっている 我が国の経済がデフレからの脱却を確実なものとし GDP を拡大していくためには 経済効果の高い大都市が牽引すると

相続税の節税対策としての生前贈与 相続税 贈与税はともに相手に渡る財産の金額に対して累進的な税率により税金がかかりま す そこで 相続税の税率よりも低い税率で贈与をすれば 相続税の節税になります 下の 図で相続税と贈与税税率を確認して下さい 贈与税は 相続税に比べ 基礎控除額が低く さらに税率が高く

02_(案の2①)概要資料(不均一)

平成26年度税制改正及び土地住宅政策に関する提言書(案)

目次 1. はじめに 2. 首都圏及び近畿圏のゼロメートル地帯等の状況 3. 高規格堤防を取り巻くこれまでの経緯 4. 高規格堤防整備の役割 5. 高規格堤防の整備における主な課題 5.1 共同事業の対象者を把握する段階での課題 5.2 共同事業として実施していくための準備段階での課題 5.3 共同

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2 政策体系における政策目的の位置付け 3 達成目標及び測定指標 1. 地球温暖化対策の推進 1-2 国内における温室効果ガスの排出抑制 租税特別措置等により達成しようとする目標 2030 年の電源構成における再生可能エネルギーの割合を 22~24% とする 租税特別措置等による達成目標に係る測定指

所得税確定申告セミナー

の範囲は 築 20 年以内の非耐火建築物及び築 25 年以内の耐火建築物 ((2) については築 25 年以内の既存住宅 ) のほか 建築基準法施行令 ( 昭和二十五年政令第三百三十八号 ) 第三章及び第五章の四の規定又は地震に対する安全上耐震関係規定に準ずるものとして定める基準に適合する一定の既存

富士見市都市計画税条例 ( 昭和 46 年条例第 40 号 ) 新旧対照表 ( 第 1 条による改正 )( 専決 ) 新 旧 附則 附則 ( 改修実演芸術公演施設に対する都市計画税の減額の規定の適用を受けようとする者がすべき申告 ) 6 法附則第 15 条の11 第 1 項の改修実演芸術公演施設につ

障財源化分とする経過措置を講ずる (4) その他所要の措置を講ずる 2 消費税率の引上げ時期の変更に伴う措置 ( 国税 ) (1) 消費税の軽減税率制度の導入時期を平成 31 年 10 月 1 日とする (2) 適格請求書等保存方式が導入されるまでの間の措置について 次の措置を講ずる 1 売上げを税

消費税率引上げを踏まえた住宅取得対策 1 住宅取得については取引価格が高額であること等から 消費税率引上げの前後における駆け込み需要及びその反動等による影響が大きいことを踏まえ 一時の税負担の増加による影響を平準化し 及び緩和するとともに 良質な住宅ストックの形成を促し響国民の豊かな住生活を確保する

望の内容平成 28 年度税制改正 ( 租税特別措置 ) 要望事項 ( 新設 拡充 延長 ) ( 経済産業省経済産業政策局産業再生課 ) 制度名産業競争力強化法に基づく事業再編等に係る登録免許税の軽減措置 税 目 登録免許税 ( 租税特別措置法第 80 条 ) ( 租税特別措置法施行令第 42 条の

13. 平成 29 年 4 月に中古住宅とその敷地を取得した場合 当該敷地の取得に係る不動産取得税の税額から 1/2 に相当する額が減額される 14. 家屋の改築により家屋の取得とみなされた場合 当該改築により増加した価格を課税標準として不動産 取得税が課税される 15. 不動産取得税は 相続 贈与

内閣府 平成 30 年度税制改正要望結果 平成 29 年 12 月

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三ケ島工業団地周辺地区 第一回勉強会

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税幅を 1% ずつ小刻みに引き上げるべきであるといった意見も浮上しており 予定通り引上げが実施されるかは 不透明な状況です Q 消費税増税で住宅取得時の税負担は どのくらい増加しますか A そもそも住宅購入にかかる消費税は 土地にはかからず新築物件なら建物部分のみです 仮に図表 1の モデル のよう

2. 中小企業のための主な優遇制度 注 : 各項目に付記している番号は 関連する参考資料です 番号に対応する資料名などは 5~6 ページに掲載していますのでご参照ください [1] 中小法人等 に適用される主な優遇制度 紙面の都合により ここでは制度の種類と それに関連する参考資料の番号を紹介していま

<ハード対策の実態 > また ハード対策についてみると 防災設備として必要性が高いとされている非常用電源 電話不通時の代替通信機能 燃料備蓄が整備されている 道の駅 は 宮城など3 県内 57 駅のうち それぞれ45.6%(26 駅 ) 22.8%(13 駅 ) 17.5%(10 駅 ) といずれも

(4) 対象区域 基本方針の対象区域は市街化調整区域全体とし 都市計画マスタープランにおいて田園都市ゾーン及び公園 緑地ゾーンとして位置付けられている区域を基本とします 対象区域図 市街化調整区域 2 資料 : 八潮市都市計画マスタープラン 土地利用方針図

(2) 被災代替住宅用地の特例について 特例の概要 被災住宅用地の所有者等が当該被災住宅用地の代替土地を平成 33 年 3 月 31 日までの間に取得した場合 当該代替土地のうち被災住宅用地相当分について 取得後 3 年度分 当該土地を住宅用地とみなし 住宅用地の価格 ( 課税標準 ) の特例を適用

住宅の省エネエネ改修改修に伴う固定資産税固定資産税の減額制度減額制度について 平成 20 年 1 月 1 日以前に建てられた住宅 ( 賃貸住宅を除く ) について 平成 20 年 4 月 1 日から平成 32 年 3 月 31 日までの間に 一定の要件を満たす省エネ改修工事を行った場合 120 m2

所得税関係 ( 住宅ローン控除の特例 ) の改正 ⑵ 震災税特法の制度 ( 適用期間の特例 ) の概要東日本大震災によって被害を受けたことにより 住宅ローン税額控除の適用を受けていた家屋 ( 以下 従前家屋等 といいます ) を居住の用に供することができなくなった居住者については その居住の用に供す

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(1) 政策目的 多様な就業の機会を提供すること等により我が国の経済の基盤を形成している中小企業の事業承継を円滑化することにより 中小企業の事業活動の継続を実現し 雇用の確保や地域経済の活力維持につなげることを目的とする (2) 施策の必要性 全国の経営者の平均年齢は年々上昇しており 例えば資本金

第一住宅関係税制 1. 住宅税制の抜本的な検討 次期消費税引上げまでの期間を活用し 消費税を含めた住宅に係る多重な課税について 抜本的な検討が必要である 良質な住宅ストックの形成に向けて 住宅の取得 保有に係る既存税制と消費税のあり方について 国民にわかりやすい恒久的かつ抜本的な見直しが必要である

政策体系における政策目的の位置付け エネルギー基本計画 ( 平成 22 年 6 月 18 日閣議決定 ) において 一次エネルギー供給に占める再生可能エネルギーの割合を 2020 年までに 10% とすることを目指す と記載 地球温暖化対策基本法案 ( 平成 22 年 10 月 8 日閣議決定 )

設 拡充又は延長を必要とする理由 関係条文 租税特別措置法第 70 条の 2 第 70 条の 3 同法施行令第 40 条の 4 の 2 第 40 条の 5 同法施行規則第 23 条の 5 の 2 第 23 条の 6 平年度の減収見込額 百万円 ( 制度自体の減収額 ) ( - 百万円 ) 東日本大震

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参考 平成 27 年 11 月 政府税制調査会 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する論点整理 において示された個人所得課税についての考え方 4 平成 28 年 11 月 14 日 政府税制調査会から 経済社会の構造変化を踏まえた税制のあり方に関する中間報告 が公表され 前記 1 の 配偶

病院等における耐震診断 耐震整備の補助事業 (1) 医療施設運営費等 ( 医療施設耐震化促進事業平成 30 年度予算 13,067 千円 ) 医療施設耐震化促進事業 ( 平成 18 年度 ~) 医療施設の耐震化を促進するため 救命救急センター 病院群輪番制病院 小児救急医療拠点病院等の救急医療等を担

平成21年度 厚生労働省税制改正要望項目

公的な住宅改修制度について

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××税制(所得税・法人税・法人住民税・事業税)

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平成16年版 真島のわかる社労士

第二項第五号に掲げる事項には、同項第一号の区域のうち、広場、街灯、並木その他の都市の居住者その他の者(以下「都市居住者等

第 7 章鹿児島県と連携した耐震改修促進法による指導及び助言等 国の基本方針では 所管行政庁はすべての特定建築物の所有者に対して法に基づく指導 助言を実施するよう努めるとともに 指導に従わない者に対しては必要な指示を行い その指示に従わなかったときは 公表すべきであるとしている なお 指示 公表や建

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平成 31 年度 国土強靱化に資する税制改正事項の概要 平成 30 年 12 月 内閣官房国土強靱化推進室

国土強靱化に資する関係府省庁の税制改正事項は以下のとおり 1. 直接死を最大限防ぐ 新設 1 高規格堤防整備事業に伴う高規格堤防特別区域内の新築の家屋に係る税額の減税措置の創設 ( 固定資産税 ) 人口 資産等が高密度に集積したゼロメートル地帯等を抱える大河川において 堤防決壊による壊滅的な被害を防ぐことができる高規格堤防の整備を加速化させるため 高規格堤防特別区域内に従前権利者が新築する家屋の固定資産税について 従前権利者居住用住宅については 2/3 従前権利者非居住用住宅及び非住宅用家屋については 1/3 を 新築後 5 年間減額する ( 国土交通省 ) 延長 2 市街地再開発事業の施行に伴う新築の施設建築物に係る税額の減額措置の延長 ( 固定資産税 ) 市街地再開発事業の施行により従前の権利者に対して与えられる一定の床面積の施設建築物 ( 権利床 ) に係る固定資産税について 新築後 5 年間 住宅床は 2/3 を 非住宅床は 1/3( 第一種市街地再開発事業は 1/4) を減額する措置の適用期限を 2 年間延長する ( 国土交通省 ) 2. 経済活動を機能不全に陥らせない 新設 1 中小企業の災害に対する事前対策のための設備投資に係る税制上の措置 ( 法人税 所得税等 ) 中小企業による災害への事前対策を強化するため 自家発電機 制震 免震装置等の防災 減災のための設備投資に対して 20% の特別償却を講ずる ( 経済産業省 ) 1

3. ライフライン 燃料供給関連施設 交通ネットワーク等の被害を最小限に留めるとともに 早期に復旧させる 拡充 延長 1 防災 減災及び交通安全に資する道路の無電柱化の促進に係る特例措置の拡充 延長 ( 固定資産税 ) 一般送配電事業者 電気通信事業者 有線放送事業者等が 無電柱化を行う際に新たに取得した電線等に係る固定資産税の特例措置について 対象の拡充 ( 交通安全上の課題がある道路等 ( バリアフリー生活関連経路 通学路等 )) を行った上で 3 年間の延長 道路法第 37 条に基づき電柱の占用を禁止又は制限している道路の区域 : 課税標準 4 年間 1/2 に軽減 上記以外の緊急輸送道路 : 課税標準 4 年間 3/4 に軽減 ( 国土交通省 内閣府 総務省 経済産業省 ) 延長 2 コージェネレーションに係る課税標準の特例措置の延長 ( 固定資産税 ) 一定の出力以上のコージェネレーションに係る固定資産税について 課税標準を最初の 3 年間 12 分の 11( 現行 :6 分の 5) とした上で 2 年間延長する ( 経済産業省 環境省 ) 生産設備を含む事業用施設の耐震化の設備投資等を促進する国土強靱化税制 ( 仮称 ) の創設 は 引き続き検討する ( 内閣府 経済産業省 国土交通省 ) 2

高規格堤防整備事業に伴う高規格堤防特別区域内の新築の家屋に係る税額の減税措置の創設 ( 固定資産税 ) 高規格堤防整備事業により高規格堤防特別区域内に従前権利者が新築する家屋の固定資産税について税額を減税する 施策の背景 高規格堤防は 首都圏 近畿圏の人口 資産等が高密度に集積しているゼロメートル地帯等の低平地において 幅の広い緩傾斜の堤防として整備するものであり 堤防決壊による壊滅的な被害を防ぐことができる さらに周辺住民等の避難場所として機能し 良好な都市空間 住環境が形成されるなど多面的な効果が発揮される 高規格堤防の整備による水害リスクの軽減効果は 高規格堤防の整備区域のみならず周辺の住民等 更には我が国の社会経済活動等にも発揮するが 整備にあたっては整備区域内の多くの住民等の理解と協力が必要不可欠であり 住民等との合意形成の円滑化が事業推進の喫緊の課題となっている このため 本特例措置の創設により 住民等との合意形成を円滑に進め 高規格堤防の整備を加速化するものである 要望の概要 3 特例措置の内容 固定資産税 高規格堤防特別区域内に従前権利者が新築する家屋の固定資産税について 従前権利者居住用住宅については2/3 従前権利者非居住用住宅及び非住宅用家屋については1/3を 新築後 5 年間減額する 要望 3 年間 ( 平成 31 年 4 月 1 日 ~ 平成 34 年 3 月 31 日 ) の特例措置を創設する 事業前事業中事業後 高規格堤防特別区域 ( 土地利用に一定の制約 ) 超過洪水等に対し堤防決壊の恐れ 国による盛土 堤防決壊による壊滅的な被害を防止 河川区域 河川区域 仮移転先での事業地外に仮移転数年間の生活 (1 回目の移転 ) 元の土地に戻る本移転 (2 回目の移転 ) 河川区域 新築する家屋の固定資産税を減額

市街地再開発事業の施行に伴う新築の施設建築物に係る税額の減額措置 ( 固定資産税 ) 市街地再開発事業の円滑な推進を図るため 従前権利者が取得した施設建築物に係る税額の減額措置 (5 年間減額 ) を延長する 4 施策の背景 目的 都市の国際競争力強化に向けた都市機能の更新 コンパクトシティの形成に向けた都市機能の集約 安全なまちづくりに向けた木造密集市街地の改善を図る上で 市街地再開発事業が有効 市街地再開発事業の施行に当たっては 円滑な合意形成が不可欠 しかしながら 事業により固定資産税が増加するなど 事業後の生活再建に不安を抱える権利者が少なくない 沼津市大手町地区における固定資産税の変化 (5サンプル地権者の平均 単位: 千円 )1 Cpcp 1600 約 2.5 倍 1400 1200 約 1.7 倍 1000 800 600 400 200 0 従前特例なし特例あり 再開発事業の施設建築物保留床保留床対権利床象権利床部分権利床 税制改正要望の概要 1 床面積が 50 m2以上 280 m2以下であり 居住の用に供する部分 :5 年間 税額の 2/3 を減額 2 非居住部分等 (1 以外 ):5 年間 税額の 1/3( ) を減額 ( ) 第一種市街地再開発事業の施行に伴うものは 1/4 減額 適用期限を平成 33 年 3 月 31 日まで 2 年延長 従前権利者 対象外 特例の対象部分 1 床面積が 50 m2以上 280 m2以下であり 居住の用に供する部分 固定資産税 2/3 減額 特例なし特例あり 2 非居住部分等 (1 以外 ) 固定資産税 1/3 減額 ( ) 税制上の特例措置を講じ 従前権利者の生活環境の激変を緩和することにより 合意形成の円滑化を図る 特例なし特例あり ( ) 第一種市街地再開発事業の施行に伴うものについては1/4 減額

自然災害が頻発する中 災害による影響を軽減するための事前対策の強化は喫緊の課題 中小企業が災害への事前対策を強化するための設備投資を後押しするため 自家発電機 制震 免震装置等の防災 減災設備に対して 特別償却 (20%) を講じる 事業者が作成した事前対策のための計画を 経済産業大臣が認定 認定計画に含まれる設備の導入に対して 上記の税制措置を適用 中小企業防災 減災投資促進税制 ( 法人税 事業税 所得税 ) 新設 5 改正概要 適用期限 : 平成 32 年度末まで 税制の概要 対象者 事業継続力強化計画 ( 仮称 ) の認定を受けた中小企業 小規模事業者 対象設備 事前対策を強化するために必要な防災 減災設備 < 対象設備 > 機械装置 (100 万円以上 ): 自家発電機 排水ポンプ等 器具備品 (30 万円以上 ): 制震 免震ラック 衛星電話等 建物附属設備 (60 万円以上 ): 止水板 防火シャッター 排煙設備等 税制措置の内容 対象設備への投資に対する特別償却 (20%) を講じる 税制措置のスキーム 経済産業大臣 2 申請 3 認定 1 強化計画 ( 仮称 ) 策定 対象事業者 中小企業 小規模事業者 計画記載事項 取組内容 実施期間 防災 減災設備の内容等 5 税制優遇 所轄の税務署 4 税務申告

防災 減災及び交通安全に資する道路の無電柱化の促進に係る特例措置の拡充 延長 ( 固定資産税 ) 防災上重要な道路や交通安全上の課題がある道路における無電柱化を促進するため 一般送配電事業者 電気通信事業者 有線放送事業者等が 緊急輸送道路及び交通安全上の課題がある道路等において無電柱化を行う際に新たに取得した電線等に係る固定資産税の特例措置を拡充 延長する 施策の背景 東日本大震災等では 電柱の倒壊により道路啓開が阻害されるなど 緊急輸送道路の通行をはじめ交通に支障が発生 平成 28 年度税制改正により 緊急輸送道路を対象に無電柱化の促進のため固定資産税の特例措置を創設 平成 30 年 3 月に道路法が改正され 安全かつ円滑な交通を確保する観点から占用制限の対象が拡大されるとともに 同年 4 月に 無電柱化推進計画 が策定され 防災上重要な道路に加え 交通安全上の課題がある道路についても無電柱化を強力に進める必要がある 技術開発の進展により 狭い道路においても地中化方式の工事施工が可能となった 6 歩道の幅員が狭小な箇所での占用制限 電柱により車道にはみ出す 占用制限 歩道を安全 円滑に歩ける 2.0m 要望の結果 2.0m 2.0m 無電柱化を促進するため 電線管理者が無電柱化を行う際に新たに取得した電線等に対し固定資産税の特例措置を適用 対象道路 : 現行の緊急輸送道路に加え 交通安全上の課題がある道路等 ( バリアフリー生活関連経路 通学路等 ) を追加 特例措置の内容 : 道路法第 37 条に基づき電柱の占用を禁止又は制限している道路の区域課税標準 4 年間 1/2 に軽減上記以外の緊急輸送道路課税標準 4 年間 3/4 に軽減 特例期間 :3 年間 ( 平成 31 年 4 月 1 日 ~ 平成 34 年 3 月 31 日 ) 延長 2.0m 通学児童が車道にはみ出す事例歩道ではすれ違えず車道にはみ出す事例

コージェネレーションに係る課税標準の特例の規定に係る所要の措置の延長 ( 固定資産税 ) コージェネレーションの普及拡大を通じて 分散型エネルギーシステムへの転換を図り 大規模集中型電力システムの脆弱性を補完し 以って電源セキュリティの向上を図る 天然ガスをはじめとした化石燃料のクリーン利用 ( 省 CO2) および省エネルギーを通じて 地球温暖化問題に対応する 税負担 = 課税標準 税率 1 年目 2 年目 3 年目 延長 7 延長内容 創設年度 : 平成 25 年度 適用期限 : 平成 32 年度末まで コージェネレーションに係る固定資産税について 課税標準を最初の 3 年間 12 分の 11( 現行 :6 分の 5) とした上で 2 年間延長する コージェネレーションシステムコージェネレーション 捨てられている廃熱 ( 未利用エネルギー ) を活用 電気エネルギー 廃熱利用 課税標準 5/6 5/6 5/6 減収額 1.6 億円