下関スタンダード 3 学習形態を工夫し 授業を活性化しよう 学習の進め方が固定化されていませんか 学習形態は 指導内容に応じて 柔軟に考えていくことが大切です それぞれのを知って工夫していくことも必要になります 子供たちのかかわりを生む学習形態では 活用する力を高めることもめざしましょう 一斉学習 グループ学習 導入時に共通の課題について全員で考えたり 話し合ったりすることで思考の質が高められる 終末で伝え合い学び合う場面で効果的に活用できる クラス全体の反応を確かめながら授業を進め 教師の説明を短くし 子供主体の学習になるようにしましょう ペア学習 興味 関心や習熟度別 課題別等でグループをつくると 話しやすい雰囲気が生まれ 意見交流が活発になる 発言力があったり 理解が早かったりする一部の子供たちの意見に偏らず 協力して学習を進められるように声かけをしましょう 個別学習 気軽に意見を言い合いながら 考えを広げたり 深めたりすることができる 一人ひとりの能力や適性 興味 関心等に応じることができる ペアで積極的に活動できるよう 机間指導や個別指導を通して 適切な評価や価値付けを行うようにしましょう 個人の学力状況を把握し 一人ひとりにかかわることが必要です 適度に対話や交流場面を設けるようにしましょう 一般的な問題解決型の学習過程例 一斉学習 まず 話題や問題の共有に効果的な一斉学習の形態で進め 学習課題の確認を行う 個別学習 各自がワークシートに自分の考えや意見をまとめ その根拠についても考える ペア学習 意見や説明を根拠立てて伝え合い 相手の考えを知る グループ学習 別のペアと一緒になり 各ペアの意見の交換や比較を行う 個別学習一斉学習 あらためて自分の考えをまとめる - 4 -
授業の主となる教材は教科書ですが ねらいに即して学習プリント ( ワークシート ) を活用することで 子供たちの学習の効果を高めることができます 学習プリント ( ワークシート ) の作成において 次の 3 つのポイントに留意しましょう ポイント 下関スタンダード 4 ワークシートで学習効果を高めよう よりよいワークシートづくりができていますか? ~ ワークシート作成の視点 ~ 1 授業のねらいに即したものとなっていますか? めざしたい授業をしっかりイメージしましょう どんな場面で活用するとわかりやすい授業となるか考えることが大切です 2 子供たちの実態に即したものとなっていますか? 内容を詰め込みすぎると 伝えたいことが曖昧になり 学習内容が定着しません 3 内容 構成を工夫していますか? 空所を埋める問いばかりでなく 子供自身の考えが記述でき うまくまとめることができる内容となるように努めましょう 子供たちの 意識が授業の ねらいに向くきっかけとなるよ うに活用しましょう 見通しのある授業 おもしろそうだ! やってみ よう! と子供たちの気持ちを かき立てましょう 導入の場面で 子供たちの考えを しっかり予 想して作成しましょう 考える手掛かり ( ヒント ) は 複数示しましょう 子供たちが考えや気付きを自由 に書き込むことができる欄を設 けましょう 思考を促す場面で 学習を振り返る場面で 自分の考えを分かりやすく ( 順序よく ) 整理できるようにすると 表現力が高まることも期待できます 授業での頑張りを認め ほめたり 励ましたりすることが大切です 振り返りのある授業 学習内容を定着させる場面で ドリルなど 練習を十分に行え る内容にしましょう 時間を計るなど 子供たちが目 標をもって取り組むように 工 夫しましょう 子供たちの誤答の傾向をつかむ ように努めましょう 課題に取り組ませるとともに 子供たちがプリントに記入したまとめや記述した文章 などを 評価に活用することもできます 発展的な資料を載せて 深く考えるきっかけを子供たちに与えることもできます - 5 -
ワークシートの例 簡潔で具体的な指示 段階的 振り返りの記入ができる 具体から 一般化 ( 抽象化 ) へ 関心を引く資料で導入 自分の考えが書ける 友だちと話し合った結果が書ける 自分で考えたいくつかの方法で解いてみることができる また 友だちの解き方を記録することができる - 6 -
下関スタンダード 5 子供といっしょに授業を振り返ろう 子供の反応をみながら授業を進めていますか? 授業は 教師の計画通りに進むとは限りません 授業者が自分の感覚だけに頼らずに 授業中の子供たちの反応を見ながら修正をしていきましょう 授業を振り返ることで 子供たちは自分の学び ( 成長 ) を自覚することができます そして 次の学習内容への期待と見通しをもつことができます また 家庭での自主的な学習につながり 学習内容の定着が期待されます ポイント ~ 子供の反応を見て授業計画を修正する ~ 授業計画の修正につながる視点 本時のねらいに対する学習 内容の理解の度合い 授業に取り組む姿勢 新しい疑問や意欲の向上 先生の指導方法等 予想より早く理解ができたようだ 発展的な問題に取り組もう 今の説明では 理解ができてないな 別のたとえ話をしよう 子供たちの反応を見るタイミングと方法 ( 例 ) 視点 導入 本時のねらいがつかめているか 学習内容に対して興味 関心をもっているか 教師の発問を理解しているか 展開 自分の考えをもち 学習活動に取り組んでいるか 友達の考えを聞き 取り入れるなど 思考を深めているか どこでつまずいているか 終末 学習内容を理解しているか つまずきを予想し 事前に具体的な支援の手立てを用意しましょう < 方法の例 > 挙手発言 ノートワークシート 操作活動の見取り話し合い活動の見取り机間指導 練習問題テスト振り返りシート - 7 -
子供たちの声を授業改善にいかそう 授業の振り返りをいかす 子供たちの意見や疑問を次時の導入につなげる 学習内容の定着に課題があれば 原因を考え 次時には定着をねらいとした学習展開を仕組む 子供たちの理解が不足していると思われる内容は次時の始めに補足をするなどする [ 授業評価の活用 ] 子供たちによる評価 教員同士の評価 保護者による評価を実施し 多面的に自身の授業を振り返れるようにしましょう 授業ごと 単元ごと 学期ごとなど 様々な機会で積極的に行いましょう 授業評価プリントや評価コーナーを設けたワークシートなどを活用して 長続きする方法を工夫しましょう 振り返りシートの例 取り組みやすくして 直感的に評価できるようにする あてはまるところにいろをぬりましょう がくしゅうのめあてがよくわかりましたか がくしゅうのないようは よくわかりましたか こくばんのまとめ方は わかりやすかったですか まる印だけを示して 中に表情を自分で書き込むという方法もあります 選択肢と記述も書くことで より詳しく評価する 視点を示した自由記述で 多様な表現による評価が期待できる 今日の授業で学んだ事を書こう また 新たな疑問などがあれば書こう 語尾を ~ がわかりました と書くように指定するといった工夫もあります - 8 -
下関スタンダードトピックス 1 ICT を有効に活用しよう わかりやすい授業づくりにいかす 授業において I C T を利用することは 子供たちの興味を引きやすいうえ 視覚的にわかりやすく 効率的に学習を進めることができます 特性を知って有効活用し 授業の質の向上をめざしましょう 資料を大きく提示 子供たちの視線を一点に集中することができる 教科書の図表や細かい作業を大きくして わかりやすく説明できる 友達のノートや作品をわかりやすく伝えられる リアルな動きを提示 本物を見せて 子供たちの実感 ( 驚き 感動 ) を引き出すしかけが設定できる シミュレーションソフトで 時間や過程を短縮して具体的に提示することができる パソコンソフトで学習を支援 ドリル型ソフトで 子供の習熟に合わせて 一斉に 個別に 繰り返し学習を進められる シミュレーションソフトを活用して 教室ではできない現象等を確かめられる インターネットを使って最新情報 インターネットは 教材として使える写真や映像の宝庫で あらゆる場面で活用できる 著作権や課金の発生 使用上の管理等には 十分注意が必要 いつでも使える環境設定 常設してすぐに使える準備も必要 電子黒板 ( 簡易型 ) を使って 授業の活性化を! 参考資料 : 文部科学省 HP 情報モラル に待ったなし! 相手 を思いやること 自分の身は自分で守る 計画的 系統的に指導が必要 - 9 -
下関スタンダードトピックス 2 授業のユニバーサルデザイン の視点から だれにもわかりやすく 安心して参加できる教育環境をつくる 一人ひとりの教育的ニーズを把握した適切な支援は すべての子供の指導において必要です 楽しく わかる できる ように工夫 配慮された教育環境をつくることが大切です わかりやすい板書づくり シンプルな黒板にする 必要でない刺激を取り除き 黒板に注目しやすい状況をつくる 教室前面掲示のあり方に配慮を! 注意書きやマーク 色チョーク使用などで注目させる 文字の大きさや行間に配慮する 黄色のチョーク はノートでは 赤色鉛筆 授業内容の見通しを明確に! 授業を予告する ( 準備が必要な道具等を見える形で図示 ) 具体的なめあてを提示する 指導は短時間 ( 集中できる時間 ) で行う 分で考えましょう 何を どんな順番でやり どう取り組み どこで終わるのかなど はっきり具体的に伝える できたら ~ をしよう! 机の上に ~ を準備! ホワイトボード等に授業の流れを提示 必要に応じて個人カードも準備! わかりやすい視覚的な支援から始めましょう! できるようになったら 文字に変えたり 口頭で支援したりするステップが大切です そろうと美しい! 引き出しの整頓 発達段階に応じて 学校全体で取り組むことがポイントです 小 中連携も視野に! 教 科 書 ふ で ば こ ノ ト 声の大きさを絵で示す! 自分の姿を写して! 配膳のしかた! - 10 -