Microsoft Word - 市長提言資料:H27 無料化の概要

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Ⅳ 第 2 次計画の目標 : 第 2 次計画で新たに設定した項目 府民主体 府民と行政と団体 行政と団体 1 内 容 新 規 栄養バランス等に配慮した食生活を送っている府民の割合 2 朝食欠食率 第 1 次計画策定時 35 現状値 第 2 次計画目標 第 2 次基本計画目標 24% 15% 60%

資料2 これまでの学校における食育の取組について

泉大津

基本方針 2 児童 生徒一人ひとりに応じた学習を大切にし 確かな学力の育成を図ります 基本方針 2 児童 生徒一人ひとりに応じた学習を大切にし 確かな学力の育成を図ります (1) 基礎的 基本的な学力の定着児童 生徒一人ひとりが生きる力の基盤として 基礎的 基本的な知識や技能を習得できるよう それぞ

1 国の動向 平成 17 年 1 月に中央教育審議会答申 子どもを取り巻く環境の変化を踏まえた今後の幼児教育の在り方について が出されました この答申では 幼稚園 保育所 ( 園 ) の別なく 子どもの健やかな成長のための今後の幼児教育の在り方についての考え方がまとめられています この答申を踏まえ



( 補助金の交付申請 ) 第 4 条補助金の交付を受けようとする保護者 ( 以下 申請者 という ) は 大阪狭山市私立幼稚園就園奨励費補助金交付申請書 ( 様式第 1 号 ) を市長に提出しなければならない ( 補助金の交付決定 ) 第 5 条市長は 前条の申請があった場合は 内容を審査し適当と認

教員の専門性向上第 3 章 教員の専門性向上 第1 研修の充実 2 人材の有効活用 3 採用前からの人材養成 3章43

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平成 28 年度 第 1 回境港市学校給食センター運営委員会 1 日時 : 平成 28 年 10 月 27 日 ( 木曜日 )10:00~ 2 場所 : 境港市学校給食センター研修室 3 内容 (1) 報告事項 1 平成 28 年度学校給食の実績について 2 学校給食センターの取組について 3 アイ

本計画は 江田島保育園 小用保育園 切串保育園 宮ノ原保育園 鹿 川保育園 中町保育園 高田保育園 三高保育園 大古保育園 柿浦保育 園 飛渡瀬保育園の市内 11 の公立保育所へ 江田島学校給食共同調理 場, 西能美学校給及び大柿学校給で調理した給 食を区域別に外部搬入するものである 近年の少子化に

目 次 1 実施方針策定の趣旨 P. 1 2 振興計画に基づく取組みと求められる対応 P. 1 (1)Ⅰ 期期間中の取組み (2) 新制度のもと求められる対応 3 当面の実施方針 P. 2 (1) 基本となる考え方 (2) 当面の実施方針 4 新制度のもとでの市立幼稚園 P. 3 (1) 市立幼稚園

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平成 25 年 4 月 30 日 補助金のあり方に関するガイドライン 函館市 平成 25 年 4 月

3 調査結果 1 平成 30 年度大分県学力定着状況調査 学年 小学校 5 年生 教科 国語 算数 理科 項目 知識 活用 知識 活用 知識 活用 大分県平均正答率 大分県偏差値

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第2節 茨木市の現況

第2次帯広市食育推進計画(名古屋市パクリ)

第 1 章計画策定にあたって 1 計画策定の趣旨 用語説明 6 終戦直後のベビーブーム期には 4.32 だったわが国の合計特殊出生率は, その後低下を続け, 15 年には 1.29 と戦後最低の水準を更新しました こうした出生率の低下は, 先進国共通 の現象ですが, 先進諸国の中でも, アメリカ,

八街市教育振興基本計画(平成26年~平成35年)

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- 目次 - Ⅰ 計画策定の趣旨等 1 Ⅱ 船橋市における自殺の現状 2 Ⅲ 船橋市の自殺対策における取組 3 Ⅳ 船橋市の自殺対策推進体制 6

06-4 平成26年度概算要求説明資料4

OTEMON GAKUIN

資料4-4 新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策について 審議のまとめ(参考資料)

( 変更等の届出 ) 第 7 条助成金の交付決定を受けた中小企業者の代表者は 次の各号に掲げる事由が生じたときは 当該各号に定める申請書を遅滞なく理事長に提出し その承認を受けなければならない (1) 助成事業の内容を著しく変更しようとする場合 または事業に要する経費の合計額を大きく変更しようとする

ブロック塀撤去補要綱

Ⅵ ライフステージごとの取り組み 1 妊娠期 2 乳幼児期 (0~5 歳 ) 3 学童期 (6~12 歳 ) 4 思春期 (13~19 歳 ) 5 成年期 (20~39 歳 ) 6 壮年期 (40~64 歳 ) 7 高年期 (65 歳以上 ) ライフステージごとの取り組み ( 図 )

1 調査目的 今年度策定する 津山市総合戦略 で 子どもを産み 育てやすい環境づくりに 向けた取組みを進めるにあたり 出産 子育ての現状を把握するために実施した 2 調査内容の背景と設問設定理由国では 出生率を 2.07 まで高めることで 2060 年に現状の社会構造を維持できる人口 1 億人程度を

0-1表紙

02-01 ビジョンの基本的考え方

市中学校の状況及び体力向上策 ( 学校数 : 校 生徒数 :13,836 名 ) を とした時の数値 (T 得点 ) をレーダーチャートで表示 [ ] [ ] ハンドボール ハンドボール投げ投げ H29 市中学校 H29 m 走 m 走 表中の 網掛け 数値は 平均と同等または上回っているもの 付き

②肥満 やせの状況 3 歳児における肥満児の割合は減少していました 成人男性の肥満は横ばいで 代女性の肥満は増加傾向がみられました 一方 20 代女性のやせは倍増しており 肥満だけでなく 子どもを産み育てる世代への支援が必要となります 20代 60代の肥満 BMI 25以上 の割合 肥満

地域子育て支援拠点事業について

資料3-3.文部科学省における子供の貧困対策の総合的な推進

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(2) 望ましい食習慣や知識の習得 ( 関連目標 ) 子どもたちが 食習慣や知識を習得することは 生涯にわたって健全な食生活を実践していくために重要です そこで 学校では家庭科や学校行事等における調理実習等の体験を通して 児童生徒が食に関する正しい知識や技能を習得できるようにするとともに 家庭での実

表紙裏 ( 空白 )

私立幼稚園教育振興補助金交付要綱 ( 趣旨 ) 第 1 県は, 私立幼稚園の教育条件の維持及び向上並びに私立幼稚園に在園する幼児に係る修学上の経済的負担の軽減を図るとともに私立幼稚園の経営の健全性を高め, もって私立幼稚園の健全な発達に資するため, 私立幼稚園における教育に係る経常的経費について,

整整合合 本計画は 第三次宜野湾市総合計画 ( 案 ) に則するものとして位置づけられます また 第 2 次宜野湾市男女共同参画計画 や他の関連する計画との整合性をもったものとして定めています 一方 本計画には母子の健康確保を盛り込むことが定められていることから 宜野湾市母子保健計画 は本計画に包含

(2) 学校給食用物資の取扱予定数量 分類 平成 29 年度 平成 28 年度 増減 基本物資 ( 主食 ) 取扱数量 パン 17,476,000 食 17,861,000 食 385,000 食 米飯 82,894,000 食 82,695,000 食 199,000 食 めん類 9,900,00

概算要求基準等の推移

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2 教科に関する調査の結果 (1) 平均正答率 % 小学校 中学校 4 年生 5 年生 6 年生 1 年生 2 年生 3 年生 国語算数 数学英語 狭山市 埼玉県 狭山市 61.4

則な食事 肥満や生活習慣病の増加 過度の痩身志向などの問題に加え 新たな 食 の安全上の問題や 食 の海外への依存の問題が生じており 食 に関する情報が社会に氾濫する中で 人々は 食生活の改善の面からも 食 の安全の確保の面からも 自ら 食 のあり方を学ぶことが求められている また 豊かな緑と水に恵

わりについての教育, 例えば,1 食料の生産 加工 流通, 安全な食品の選択と選択能力の獲得,2 生活環境や生活行動, 個人の健康意識, 心理的状態と食の状況などを考慮した上での個人や集団に合った食生活管理, などについて教育する 2 食育国民一人一人が, 生涯を通じた健全な食生活の実現, 食文化の

公益財団法人和歌山市文化スポーツ振興財団 ( 財団法人和歌山市都市整備公社から名称変更 ) 経営健全化 ( 自立化推進 ) 計画 ( 平成 22 年度 ~ 平成 25 年度 ) 取組結果報告 取組結果報告における各取組の最終進捗結果の説明区分基準 A ほぼ予定どおり 若しくは予定以上に進んだ B 取


☆表紙・目次 (国会議員説明会用:案なし)

平成20年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果(概要)

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実践内容 (1) 視点 1 教育活動全体で推進できるよう 指導体制を整備し 食に関する指導の充実 を図る 1 食育全体計画の整備既存の食育全体計画を見直し 教科 学級活動における食に関する指導の時間を確保するとともに 栄養教諭とのティーム ティーティング ( 以下 TT) についても明記した また

平成28年度子どものための教育・保育給付災害臨時特例補助金交付要綱

< 先生方へ > 長崎県学力向上推進協議会では 子どもに確かな学力をつけていくためには 何 が大切か また 学力の向上を阻害している要因は何かなどについて 検討を重ね ています その中から次のようなことが指摘されました 1 家庭で毎日決まった時間に学習をする習慣をつけることが大切である 2 食事や睡

第2節 茨木市の現況

小・中学校における学校選択制等の実施状況について(平成24年10月1日現在)

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Microsoft Word - こども保険に関するFAQ.docx

スライド 1

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食育に関するアンケート

(1) 体育・保健体育の授業を改善するために


H ( 木 ) H ( 水 ) H ( 金 ) H ( 金 ) H ( 土 ) H ( 月 ) H ( 月 ) H ( 木 ) H ( 金 ) H ( 火 ) H30.6.2

茨城県食育推進計画―第三次―

かたがみ79PDF用

●生活保護法等の一部を改正する法律案

情報コーナー用

平成 29 年度広島県立庄原特別支援学校食に関する年間指導計画小学部重複障害学級 遊びの指導 生活単元学習 給食の食材や献立について知る 正しい手洗いを身に付ける 協力して配膳ができる 給食の食材や献立について知る バランスよく, 何でも食べる 必要な水分を上手に摂取する 食後の片付けができる しっ

1 発達とそのメカニズム 7/21 幼児教育 保育に関する理解を深め 適切 (1) 幼児教育 保育の意義 2 幼児教育 保育の役割と機能及び現状と課題 8/21 12/15 2/13 3 幼児教育 保育と児童福祉の関係性 12/19 な環境を構成し 個々 1 幼児期にふさわしい生活 7/21 12/

評価項目 評価ポイント 所管部局コメント 評価 国際交流に関する情報の収集及び提供事業国際交流活動への住民の参加促進事業国際理解推進事業在住外国人に対する相談事業在住外国人に対する支援事業 安定 確実な施設運営管理 公正公平な施設使用許可や地域に出向いた活動に取り組むなど新たな利用者の増加に努め 利

次世代ヘルスケア産業協議会第 17 回健康投資 WG 資料 6 職場における食生活改善の質の向上に向けて 武見ゆかり第 6 期食育推進評価専門委員会委員 ( 女子栄養大学教授, 日本栄養改善学会理事長 )

活実態と関連を図りながら重点的に指導していきたい また, 栄養教諭による給食献立の栄養バランスや食事によるエネルギー量を基盤として, グループごとに話合い活動を取り入れるなどの指導の工夫を行いたい また, 授業の導入にアイスブレイクや, カード式発想法を取り入れることにより, 生徒が本気で語ることが

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平成 28 年度予算編成方針 我が国の経済は 景気は引き続き緩やかな回復基調を維持しているが その影響が地方経済にまで十分に行き渡っているとは言えず 我々地方の行財政運営の基本となる税等一般財源を確保するためには 臨時財政対策債に頼らざるを得ない状況が続くものと考える また 税制改正も予測されること

調査結果概要 ( 旭川市の傾向 ) 健康状態等 子どもを病院に受診させなかった ( できなかった ) 経験のある人が 18.8% いる 参考 : 北海道 ( 注 ) 17.8% 経済状況 家計について, 生活のため貯金を取り崩している世帯は 13.3%, 借金をしている世帯は 7.8% となっており

教育支援資料 ~ 障害のある子供の就学手続と早期からの一貫した支援の充実 ~ 平成 25 年 10 月 文部科学省初等中等教育局特別支援教育課

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事務連絡 平成 26 年 4 月 23 日 各実施機関実施責任者殿 各実施機関事務連絡担当者殿 文部科学省科学技術 学術政策局 人材政策課 科学技術人材育成費補助金により雇用する研究者等に係る人件費の取扱いについて 旧科学技術振興調整費 ( 以下 旧調整費 という ) の課題を実施する研究者等の人件

Ⅲ 目指すべき姿 特別支援教育推進の基本方針を受けて 小中学校 高等学校 特別支援学校などそれぞれの場面で 具体的な取組において目指すべき姿のイメージを示します 1 小中学校普通学級 1 小中学校普通学級の目指すべき姿 支援体制 多様な学びの場 特別支援教室の有効活用 1チームによる支援校内委員会を

ポイント 〇等価尺度法を用いた日本の子育て費用の計測〇 1993 年 年までの期間から 2003 年 年までの期間にかけて,2 歳以下の子育て費用が大幅に上昇していることを発見〇就学前の子供を持つ世帯に対する手当てを優先的に拡充するべきであるという政策的含意 研究背景 日本に

第 1 部 施策編 4

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宮城の将来ビジョン 富県宮城の実現 ~ 県内総生産 10 兆円への挑戦 ~ 富県宮城の実現 ~ 県内総生産 10 兆円への挑戦 ~ 認知度集計表 ( 回答者属性別 ) 内容について知っている 言葉は聞いたことがある 効知らない ( はじめて聞く言葉である ) 県全体 度数 ,172

13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

平成 30 年度広島県立庄原特別支援学校食に関する年間指導計画小学部重複障害学級 食べ物と健康との関わりについて知ろう 給食について知ろう 学習 遊びの指 導 生活単元 給食の食材や献立について知る 正しい手洗いを身に付ける 協力して配膳ができる 食後の片付けができる しっかりかむ習慣を身に付け,

ICT による新しい学び 急速な情報通信技術 (ICT) の進展やグローバル化など 変化の激しい社会を生きる子供たちに 確かな学力 豊かな心 健やかな体の調和のとれた 生きる力 を育成することがますます重要になってきています 2

通学定期券の写しを市長に提出するとともに, 年度の終了時には通学実績報告書 ( 様式第 5 号 ) を提出しなければならない ( 交付の取消と返還 ) 第 8 条市長は, 補助金の交付を受けた者が, 次の各号のいずれかに該当す るときは, 交付決定を取り消し, または, 既に交付した補助金の全部もし

学校給食実施基準施行通知

Taro-第9回定例会議案

( 注 ) 年金 医療等に係る経費については 補充費途として指定されている経費等に限る 以下同じ (2) 地方交付税交付金等地方交付税交付金及び地方特例交付金の合計額については 経済 財政再生計画 との整合性に留意しつつ 要求する (3) 義務的経費以下の ( イ ) ないし ( ホ ) 及び (

する経費 (2) 社会福祉協議会企画指導員 福祉活動指導員及び福祉活動専門員設置要綱 ( 平成 11 年 4 月 8 日付け社援第 984 号厚生省社会 援護局長通知 ) に基づく福祉活動専門員の設置に要する経費 (3) 地区社会福祉協議会の運営に要する経費 (4) 福祉バスの管理及び運営に要する経

平成13年度税制改正(租税特別措置)要望事項(新設・拡充・延長)

中期行動計画成24 年度の具体的な行動計画成24 年度の取組結果18 ( 財 ) 札幌勤労者職業福祉センター [ 所管課 : 経 ) 雇用推進課 ] 1 団体目標 新方針重点取組目標 18 ( 財 ) 札幌勤労者職業福祉センター 1 団体の廃止 新公益法人制度への対応平成 28 年度までは 施設の用

第 次石巻市地域情報化基本計画 資料 公共施設予約 イベント等申込システムの整備 生涯学習課体育振興課.5 身近な手続きの電子申請化の推進 公共事業や物品調達に係る電子入札の導入 削除 電子入札は 入札執行に伴う各種手続きを電子メールで行うため 入札会場へ出向くことなく社内に居ながら入札への参加が可

小児医療施設施設整備費補助金交付要綱

目次 1 はじめに 1 2 根拠法令 1 3 計画期間 1 4 大綱の基本方針 2 5 主な取組 3 参考資料 7

Transcription:

学校給食費無料化の概要 栃木県大田原市教育委員会事務局 教育総務課 日本一 ありがとう があふれる学校づくり まちづくり

学校給食費を無料化した経緯 大田原市における学校給食は 学校給食法第 11 条第 2 項に定める学校給食費を小学生は月額 4,200 円 中学生は月額 4,900 円として安全で安心な食材を調理して提供しています 学校給食費の無料化は 津久井富雄市長がマニフェストとして第 1に掲げる すべては 子どもたちの未来のために を実現するための施策の1つとして始められました その全額を無料とする時期を平成 24 年 4 月に設定していましたが 平成 23 年 3 月 11 日に発生した東日本大震災で被災したため 復興を優先して完全無料化を一時延期し 1 児童生徒につき月額 2,000 円を補助することによって 小学生については2, 100 円 中学生については2,800 円の負担を保護者にお願いしました 平成 24 年の半ばを過ぎた頃 一部に工事中の校舎 体育館があるものの 復興の見込みが立ったため 10 月から給食費の完全無料化を開始しました Ⅰ 学校給食費無料化の趣旨について 1 食育推進の必要性と重要性最近の児童生徒の中には 朝食の欠食 肥満傾向 過度の痩身が見受けられることがあります これらは 将来の生活習慣病との関係も指摘され 身に付いた食習慣は大人になって改めることは困難です 成長期にある子供への食育 徳育は 健やかに生きるための基礎を培うことを目的としています また 地域を理解することや食文化の継承 自然の恵みや勤労の大切さを理解する上で 食は重要な教材になります 学校における食育の中心は給食で 学校給食は生きた教材でもあります 核家族化の進展 共働きの増加 調理済み食品や外食の機会の増加など食生活の有り様が大きく変化しているなか 子どもに対する食育については 学校においても積極的に取り組んでいくことが重要です 学校 家庭 地域が連携して次代を担う子どもたち すなわち次の世代の親への教育という視点も必要であると考えています 食育基本法は 食育を生きる上での基本であって 知育 徳育及び体育の基礎となるべきものと位置付け 子どもに対する食育を重視しています 第 2 次食育推進基本計画では 1 生涯にわたるライフステージに応じた間断ない食育の推進 2 生活習慣病の予防及び改善につながる食育の推進 3 家庭における共食を通じた子どもへの食育の推進を3つの重点課題として掲げ 子どもの健全な食生活の確立のため食育が重要な役割を果たすことを認識したうえで 食育の推進を図るよう求めています - 1 -

2 人材の育成 市民が一番に望む本当に必要な施策は何か を考えるとき 加速する少子化 子どもの貧困など その対策は急務であり 保護者に求められる教育に関する負担の軽減を図り子育て環境の向上を目指すために 地域社会全体で子育てを支える方策として給食費を無料化することは意義深く 大きな価値のあるものです 給食費の無料化の目的の一つは将来を担う子ども達 (= 人材 ) を養成していく過程において保護者の負担を軽減することですが この施策の実現にあたっては 予算確保のため議員及び職員の手当等を減額し 市職員の定員の見直しや予算の削減などの行財政改革を断行し 市を挙げて知恵を振り絞って取り組んでいるところです 子どもたちに対しては 働くことの大切さ 税金を納めることの大切さを教育の現場において継続的に伝えていくことも必要であると考えます 3 地域社会の役割食育基本法は 児童生徒の食育の担い手はまず家庭であり 学校も積極的に取組むものとしていますが 家庭や学校だけがその役目を果たせば食育の目的が達成されるというものでもありません 子どもたちを心身共に健康な大人に育て上げることは保護者だけではなく市民全体の責務でもあります 子どもたちが 心身共に健康で未来の大田原市を支える存在になることを考えたとき 学校給食に関して今の大人たちに何ができるかを真剣に考える必要があります 欧米では 教育は親の責任という考え方より社会が育てるという発想で 教育費に充当される税金の割合が高いことが特徴です 日本では 長引く景気の低迷により 家計の中では教育費の占める割合が高くなっており 子育ての環境は悪化が懸念されています 子どもたちに感謝するということを具体例に体験させて学ぶことは たいへん重要であると思います 給食の食材の調達では 多くの動植物の命が原材料となること 調理では調理員や調味料を作る人のご苦労に 食べるときには誰かが費用の負担をしてくれていることに感謝することを学びます 無料化によってこの誰かが大田原市民全体であることに気付き 知らない人も支えてくれているという協働の仕組みや大人への尊敬を学習する生きた教材になると思われます 市民みんなで子どもを育てるという精神が根付くことは 国を挙げて取り組んでいる少子化対策のヒントにもなります 子どもたちがやがて大人になり 給食費無料化の理念を理解し 進んで納税や自分の子どもに積極的に教育を受けさせたとき 食育 徳育が実を結ぶことになります - 2 -

4 地産地消の取組について大田原市の給食費会計は私会計で行っており 自校調理の学校 ( 小学校 16 校 中 学校 8 校 ) は標準献立に基づき栄養教諭 栄養職員又は調理員が食材を発注 学校給 食センターが調理する学校 ( 小学校 4 校 中学校 1 校 ) は栄養教諭が発注を行ってお ります 給食食材の調達先は 大半を公益財団法人栃木県学校給食会としておりますが 米 や にら 卵などは大田原市産のものを調達するようにしています また 地産地消の推進のため 一定規模の学校では地元農協と契約し地場産品を調 達しており 小規模校においても 地元農家や農産物直売所から購入しております Ⅱ 課題について 年間約 3 億円の固定経費が必要となることから 市長マニフェストの第 1に掲げる すべては 子どもたちの未来のために の実現に向け 子育てしやすい環境を作るという方針のもと 市を挙げて行財政改革の推進を図り 経費の節減及び合理化等により予算の重点配分を可能としています また 無料化して時間が経過すると どうしても 当然のことである と意識され 感謝の気持ちが薄らいでしまうことが懸念されますので 機会あるごとに学校を通して 保護者に向けて無料化の趣旨を伝えております Ⅲ 資料 1 小中学校数及び児童 生徒数 ( 平成 27 年 5 月 1 日現在 ) 小学校 ( ) は前年度の数字 1 学校数 20 校 2 児童数 3,770 名 (3,817 名 ) 中学校 1 学校数 9 校 2 生徒数 2,043 名 (2,101 名 ) 小中学校合計 29 校 5,813 名 (5,918 名 ) 2 無料化に向けての経過 平成 22 年 4 月 1 日月額 100 円の補助を開始 12 月 1 日月額 300 円の補助に変更 平成 23 年 4 月 1 日月額 2,000 円の補助に変更 - 3 -

〇平成 24 年 10 月 1 日 全額補助による完全無料化実施 ( 小学生 4,100 円 中学生 4,800 円 ) 〇平成 26 年 4 月 1 日 消費増税に伴い 月額を増額 ( 小学生 4,200 円 中学生 4,900 円 ) 3 学校給食に関する平成 27 年度歳出予算の概要 1 学校給食センター費 ( 小学校 4 校 中学校 1 校 ) 109,433 千円 (110,402 千円 ) うち賄材料費 51,494 千円 ( 53,489 千円 ) 2 小学校費 (16 校分 ) 292,755 千円 (340,477 千円 ) うち学校給食サービス事業費等補助金 168,630 千円 (175,560 千円 ) 3 中学校費 ( 8 校分 ) 170,673 千円 (233,523 千円 ) うち学校給食サービス事業費等補助金 107,800 千円 (113,190 千円 ) 1+2+3 (29 校 ) 572,861 千円 (684,402 千円 ) うち学校給食サービス事業費等補助金 + 学校給食センター賄材料費 327,924 千円 (342,239 千円 ) 人件費を除く 参考 大田原市一般会計当初予算 32,930,000 千円うち教育費予算総額 5,038,257 千円 4 大田原市学校給食サービス事業費等補助金の交付対象者等 1 小中学校長 ( 学校給食サービス事業を行う給食管理者 ) 児童 ( 生徒 ) 数 4,200 円 (4,900 円 ) 11 月 1 要保護 準要保護世帯の児童 生徒を除く 2 特別支援学級に在籍する児童 生徒は 就学奨励費補助金が交付されるため 2 分の1 以内とする 2 特別支援学校等市立小中学校以外の小中学校に通学する児童 生徒の保護者月額 4,200 円 (4,900 円 ) を上限とする 5 学校給食法に規定する保護者負担 ( 第 11 条第 2 項 ) との整合学校給食法 ( 昭和 29 年 6 月 3 日法律第 160 号 ) 抜粋 ( 経費の負担 ) 第 11 条学校給食の実施に必要な施設及び設備に要する経費並びに学校給食の運営に要する経費のうち政令で定めるものは 義務教育諸学校の設置者の負担とする - 4 -

2 前項に規定する経費以外の学校給食に要する経費 ( 以下 学校給食費 という ) は 学校給食を受ける児童又は生徒の学校教育法第 16 条に規定する保護者の負担 とする 平成 22 年の補助金導入に際し 文部科学省 ( 学校健康教育課健康教育企画室学校給食係 ) に問い合わせをしたところ 次のような回答があった 回答 学校給食法では給食に係る経費の負担区分を定めている ( 施設 設備等は設置者の負担 それ以外の材料費 光熱水費は保護者の負担とする ) 学校給食費とされるのは食材料費及び光熱水費となり 原則として保護者負担となる しかし これは経費の負担関係を明らかにしたものであり 法律の趣旨は 設置者の判断で保護者の負担を軽減 ( 負担なしも含む ) することは可能とされている この解釈は 学校給食執務ハンドブック の質疑応答 ( 学校給食の保護者負担 ) の中の説明にある 保護者の負担軽減を禁止する趣旨のものではない また 負担軽減の手続き論まで定めていないので 軽減の方法に制約はないと思われる 以上のことから 法的に問題ないものと判断し 大田原市学校給食サービス事業費等補助金交付要綱 を制定し 事業を実施している 6 保護者の評価 保護者アンケート結果 実施期間 調査対象 調査方法 詳細は市ホームページに掲載しています 平成 25 年 7 月 5 日 ~ 24 日 市内小中学校保護者 学校を通して配布 回収 回収状況保護者数 5,203 人 集計枚数 3,762 枚 回収率 72.3% 継続を望む者 66%( 一部変更継続 4% を含む ) その他 19%( 献立の内容 他施策との関連 要望など ) 廃止 15% 保護者は 3 分の 2 が継続を望むとしており 廃止してもよいという意見の中にも 給食費の無料化に感謝しつつ高齢者対策 福祉施策 校舎の冷房化などを優先すべ きとする声がありました しかし 保護者の視点に立てば ありがたい と感じる 他市町に誇れる継続すべき支援であると総括できると考えます - 5 -